JPS5832620B2 - 鉛筆の塗装方法 - Google Patents

鉛筆の塗装方法

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JPS5832620B2
JPS5832620B2 JP3741779A JP3741779A JPS5832620B2 JP S5832620 B2 JPS5832620 B2 JP S5832620B2 JP 3741779 A JP3741779 A JP 3741779A JP 3741779 A JP3741779 A JP 3741779A JP S5832620 B2 JPS5832620 B2 JP S5832620B2
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浩一 安井
和義 今村
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は、鉛筆の塗装方法に関し、更に詳しくは、ポリ
エステル系ホットメルト樹脂を使用する鉛筆の塗装方法
に関するものであり、その目的とするところは、ただ−
回の塗装により、それ自体十分な厚みと平滑性を有し、
かつ各種ラッカーとも良好な密着性を有する塗膜を鉛筆
軸表面に形成せしめるにあり、これにより鉛筆の塗装工
程における生産性の向上、塗装工程の簡素化、塗装スペ
ースの縮小、作業環境の安全衛生面での改善、工場周辺
に対する排ガス対策の改善等に寄与するにある。
従来、鉛筆の塗装にはラッカーが用いられてきた。
しかし、50μから120μの通常の厚みのラッカー塗
膜を得るためには、6回から10回場合によってはそれ
以上の繰返し塗装が必要であり、しかも塗装から乾燥、
そして次の塗装に至るまでの1回の塗装時間は短かくて
数分、長くて20〜30分を要し、かつ乾燥のための設
備も十数メートルの長さに及ぶというように、従来の鉛
筆塗装法は、生産性が悪く、かつ大きな塗装スペースを
必要としたものであったが、その上に乾燥中に蒸発する
溶剤による作業環境の汚染と工場外排出により生じる工
場周辺の大気汚染等種々の問題点を有していた。
これらの欠点を改善する方法として、既に重合脂肪酸と
脂肪族ポリアミンとを反応させて得られるポリアミド系
ホットメルト樹脂、もしくは該樹脂にヒドロキシル基含
有化合物を配合したものを、ホットメルトコーティング
する方法が提案されている(特開昭52−41027号
)。
しかしながら、ポリアミド系ホットメルト樹脂は、色相
が黄褐色もしくは褐色であるために、白色または淡色塗
料の色味に問題が生じたり、またラッカーとの密着性が
極めて悪く剥離してしまうので、特別な工夫をしないと
実用に供せないという問題がある。
更に、該樹脂は吸湿性を有するため、塗装時に含有され
る水分の発泡により塗膜の平滑性をそこねたり、更には
ラッカー塗膜へのブリードによる塗膜の変色を起したり
、鉛筆軸中に含まれるパラフィン及び染料のブリードを
阻止できない等の欠点があって、まだ実用化されるに到
っていない。
本発明者等は、これらの欠点を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、ポリエステル系ホットメルト樹脂が鉛筆塗装
用として塗装性にすぐれ、かつすぐれた性質の塗膜を与
えることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は鉛筆軸の表面にポリエステル系ホッ
トメルト樹脂もしくはこれに適宜添加剤を配合したホッ
トメルト樹脂を塗装することを特徴とする鉛筆の塗装方
法に関するものである。
ポリエステルは熱可塑性であるため、軟化点以上に加熱
すると溶融し、鉛筆軸に容易に塗装することができる。
又鉛筆軸への親和性にすぐれているため良く密着し、均
一な塗膜を形成する。
更に、ポリエステルは無色又は白色であるため着色性能
が良く、着色剤自体の色出しが可能である。
又塗装置後の糸曳きが極めて少なく、従って、糸曳きに
よる鉛筆軸の汚れが発生しない。
熱安定性が極めて良く、大気中で200℃、48時間の
溶融条件下での粘度変化も極めて小さく、皮張りも変色
も起さない。
その上1、ポリエステル塗膜は触っても極めてベトッキ
が少なく、通常の環境下でブロッキングすることもない
又鉛筆軸中に存在する低融点パラフィンや染料のブリー
ドを防止することができる。
更に又ポリエステルは、ニトロセルロース、アセチルセ
ルロース、エチルセルロース等の繊維素系樹脂を主成分
としてこれに適宜アクリル、アルキッド、ウレタン、ナ
イロン、ポリエステル、酢酸ビニル、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、ロジン、ロジン誘導体などの合成樹脂
を添加したラッカー、及びこれらのラッカーに顔料、染
料を配したエナメルラッカーとの親和性もすぐれており
、良く密着する。
従ってこれらを塗装した鉛筆の製造時及び使用中でのこ
れら塗膜の剥離は伺ら生じないというような種々の利点
を有している。
本発明で言うポリエステル系ホットメルト樹脂とは多価
カルボン酸及び多価アルコールを主成分とするポリエス
テルのことであり、例えば酸成分として、テレフタル酸
、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、1..10−デカンジカル
ボン酸、1,2−ビス(p−カルボキシフェノキシ)エ
タンなどを、アルコール成分として、エチレングリコー
ル、1.4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオヘンチルクリコール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、1,5−/<ブタンジ
オール、ジエチレングリコール、ビスフェノールA、2
.2−ビス〔p−(β−ヒドロキシエトキシ)フェニル
〕プロパンなどを用い、これらを種々組合せ共重合させ
たポリエステル、あるいはポリエチレングリコールなど
のポリアルキレンエーテルを共重合させたポリエステル
エーテルなどを挙げることができる。
上記ポリエステルはいずれも鉛筆塗装に適しているが、
特に軟化点70〜200℃、軟化点より30℃高い温度
における溶融粘度が100〜100,000センチポイ
ズであるポリエステルを使用することが、塗装における
溶融温度の設定し易さ、適性粘度、塗料化の際の製造し
易さなどの観点から好ましい。
より具体的には、70℃以上の軟化点は、鉛筆使用時に
誤って高温雰囲気下に放置した場合にも表面被覆樹脂の
軟化が起り粗面となるのを防止するため好ましく:、2
00℃以下の軟化点は、樹脂の加熱溶融温度を経済温度
以上に高めないという観点から望ましい。
又、該溶融粘度が100〜100,000センチポイズ
の場合、塗膜の厚塗りが特に容易で、塗膜の厚みのコン
トロールもしやすい。
更に、カルボン酸成分として、テレフタル酸単位20〜
95モル%、イソフタル酸及び炭素数4〜20の飽和脂
肪族ジカルボン酸から選ばれた少なくとも1種のジカル
ボン酸単位80〜5モル%を含み、アルコール成分とし
て、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ベンタンジオール、
及び1.6−ヘキサンジオールから選ばれた少なくとも
1種のグリコール単位から構成されるポリエステルを用
いた場合、塗装置後の塗膜のブロッキングがなく好まし
い。
更に又、テレフタル酸単位40〜65モル%、イソフタ
ル酸単位10〜40モル%、炭素数4〜12の飽和ジカ
ルボン酸から選ばれた少なくとも1種の飽和ジカルボン
酸単位10〜40モル%を自むカルボン酸単位と1,4
−ブタンジオール単位から構成されたポリエステルは極
めて短時間で固化し、塗膜のブロッキングも全くなく、
特に好ましい。
一般に、ホットメルト樹脂を鉛筆木軸に塗装する場合の
塗装速度は木軸上に塗布された熱溶融状態の樹脂を冷却
により実用的な塗膜を形成させるまでに要する固化時間
に依存する。
該固化時間は塗装温度、塗膜の厚さ、冷却条件により適
宜コントロールできるが、ホットメルト樹脂自体の固化
のしやすさも極めて重要であり、この点において前記ポ
リエステルは特に有効である。
本発明に使用するポリエステルの重合方法は特に制限は
なく、重合は常法により行うことができる。
前記した酸成分、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、
脂肪族ジカルボン酸もしくはそれらのエステル形成誘導
体を、前記したグリコールの1種以上と同時に、又は段
階的に直接エステル化あるいはエステル交換反応させ、
その後重合させる方法がある。
その際、慣用されている任意の各種触媒、安定剤、改質
剤及び添加剤などを使用してもよい。
本発明で言うポリエステル系ホットメルト樹脂は、前述
の熱可塑性ポリエステルに適宜様々の添加剤を配合して
作ることもできる。
添加剤としては例えば、高級アルコール、高級脂肪酸、
油脂、ワックス、樹脂、金属セッケン、液状ポリマー、
オリコマ−1可塑剤、着色剤、無機質充填材、有機質充
填材、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などを挙
げることができる。
上記高級アルコールとしては、ミリスチル、セチル、ス
テアリル、オレイルアルコール等であり、高級脂肪酸と
しては、ラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸等があり、油脂としては、ヒマ
シ油、綿実油等があり、ワックスとしては、低分子量ポ
リエチレン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックス等がある。
又樹脂としては、水添石油樹脂、テルペン樹脂、テルペ
ン−フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ロジンもしくはロ
ジン誘導体樹脂、石油樹脂等があり、金属セッケンとし
ては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が
あり、液状ポリマーとしては、液状ポリサルファイド、
液状ポリブタジェン、液状ポリクロロプレン等があり、
オリコマ−としては、エポキシオリゴマー、アクリルオ
リゴマー、ウレタンオリゴマー等がある。
又可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフ
タレート、ジー2−エチルへキシルフタレート等のフタ
ル酸エステル、ジー2−エチルへキシルアジペート、ジ
イソオクチルアジペート等のアジピン酸エステル、ジブ
チルセバケート、ジオクチルセバケート等のセパチン酸
エステル、ポリプロピレンアジベート、ポリプロピレン
セバケート等のポリエステル型可塑剤等を挙げることが
できる。
更に着色剤としては、耐熱性ある染料や顔料等を、無機
質充填材としては、タルク、カオリン、炭酸カルシウム
、硫酸バリウム、クレー等を、有機質充填材としては、
合成繊維、セルロース等を挙げることができる。
上記添加物の配合量は、樹脂の物性、着色度、塗膜硬度
、塗装粘度、他添加剤の有無等により変化するが、一般
に高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス、樹脂
、金属セッケン、液状ポリマー又はオリゴマー及び可塑
剤の配合量は、その各々単独もしくは2種以上組合せて
0.5〜20重量%が適当であり、酸化防止剤、帯電防
止剤、又は紫外線吸収剤の配合量はo、i〜0.5重量
%が適当であり、着色剤、無機充填材及び有機充填材の
配合量は、その各々単独もしくは2種以上組合せて5〜
60重量%、好ましくは5〜40重量抄重量当である。
本発明の実施においては特に高級アルコール、高級脂肪
酸、油脂、ワックス、又は可塑剤を配合したポリエステ
ルを使用することが好都合である。
スナわち、単に溶融しているポリエステル系ホットメル
ト樹脂を鉛筆軸に浸漬塗布すると、鉛筆軸の内部、特に
表面に近い所に含有されている空気や水分等が加熱され
て、形成されようとする該樹脂塗膜の外へ脱は出ようと
するが、瞬時に固化するとは言え、一部の気泡は塗膜表
面に隆起したまま残ってしまうことがあり、鉛筆の品質
低下を引き起す原因となる。
本発明者等は、この泡の問題につき長年鋭意研究を重ね
た結果、高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス
、及び可塑剤を該ポリエステル樹脂に添加することによ
り、気泡に影響されない平滑な塗膜を得ることに成功し
た。
又、本発明の実施においては、該ポリエステルに着色剤
、無機質充填材、有機質充填材を配合したものを使用す
ると、更に好都合である。
該ポリエステルは無色あるいは白色であるため、配合し
た着色剤の色をそのまま発現させることが可能であり、
予めこれら着色剤を配合したものを塗装すれば、エナメ
ルラッカー塗装の回数を減じることができる。
又上記無機質又は有機質充填材は単なる増量効果だけで
なく、ワックス、可塑剤などと同様、塗膜中気泡の脱泡
促進に寄与する点で、鉛筆軸の塗装にとって極めて有利
である。
本発明におけるホットメルト樹脂の鉛筆軸への塗装方法
は特に制限なく、一般には浸漬塗布が良いが、従来の塗
装設備と若干変る所がある。
第一に、塗装鑵にジャケットを付け、このジャケットに
加熱されたオイルなどの熱媒を誘導し、ホットメルト材
料を溶かして一定の温度に保つこと。
第二に、数秒以下で十分固化するので、乾燥設備が要ら
ないことである。
添付図面にその概要を示す。図中1は突出棒、2はホッ
パー 3は鉛筆軸、4は送りロール、5はホットメルト
コーティング用塗装罐(ジャケット付)、6は定温熱媒
体循環装置、7は熱媒体による保温ジャケット、8は液
面検知フロート、9はホットメルトアプリケーター10
はベルトコンベアー、11はホットメルト材料、12は
シゴキ用ゴムダイスである。
ホッパー2に供給された鉛筆軸3は突出棒1により1本
ずつ突き出され、送りロール4によりホットメルトコー
ティング用塗装罐5に送られ、罐内のホットメルト材料
11中を通り、シゴキ用ゴムダイス12により余分のホ
ットメルト材料11が除かれ、浸漬塗布された後、ベル
トコンベアー10上に乗り、−回の塗装が完了すること
になる。
本発明においてはポリエステル系ホットメルト樹脂を鉛
筆軸に塗装後、更にラッカーを塗装することもできる。
塗装するラッカーとしては、ニトロセルロース、アセチ
ルセルロース、エチルセルロースなどの繊維素系誘導体
、又はこれに適宜口ジン、アクリル等の合成樹脂を添加
したものを挙げることができる。
これ等は、適宜可塑剤、顔料などを含んでいてもよい。
ラッカーを塗装する方法は特に制限なく、従来と同様で
よく、ホットメルト塗装軸に対し吹付け、浸漬などの方
法でよい。
本発明によって得られる効果は、まず第一に、−回の塗
装で数十μの厚い塗膜が得られ、この時全く乾燥を必要
としないことである。
この結果、従来法と比較し、大巾な生産性の向上と塗装
面積の縮少が可能になり、又溶剤を使わないため作業環
境を良好にし、更には工場周辺の大気汚染防止につなが
る。
本発明の第二の効果は、該ポリエステルの鉛筆軸及びラ
ッカー塗膜との密着性が良好であるため、鉛筆の製造時
及び使用中におけるはがれが生じないこと、又鉛筆軸よ
りのパラフィン及び染料のブリードがないため、特に白
色又は淡色軸の部分変色が生じないことであり、商品価
値の高い鉛筆が得られることにある。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
実施例 1 (樹脂の合成) テレフタル酸ジメチル125重量部(以下同様0.64
モル)に、1,4−ブタンジオール148部(1,64
モル)及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0
.22部(0,0007モル)を加え、反応罐で窒素気
流下、180〜220℃に加熱し、1,4−ブタンジオ
ールを還液させつつ、メタノールを完全に留出させ、エ
ステル交換反応を行った。
次いで、イソフタル酸64部(0,39モル)、アジピ
ン酸49部(0,34モル)を加え、220℃で2時間
、1,4−ブタンジオールを還流させつつ、水を系外へ
留去させエステル化反応を行った後、220℃から24
0℃まで1時間かけて昇温させ、これと平行して徐々に
減圧しながら0.1 mmHgまで減圧する。
その後240℃、0、1 mmHgの条件で2時間重縮
合を行いポリエステル(4)を得た。
このポリマーの軟化点は136℃、又166℃における
溶融粘度は6,000センチポイズであった。
次に、酸成分組成及びグリコール成分の種類を変え、そ
の他の条件は上記と同様にしてポリエステルを製造した
すなわち、所定量のテレフタル酸ジメチル又はこれと1
,2−ビス(p−カルボメトキシフェノキシ)エタンに
、これらメチルエステルの2倍モル以上かつ全カルボン
酸成分の1.5倍モル以上のグリコール及び全カルボン
酸成分の0.0005倍モルのテトライソプロピルチタ
ネートを用いるエステル交換反応を行った後、残りのカ
ルボン酸を添加してエステル化反応及び重縮合反応を行
った。
なお、ポリエチレングリコールはエステル化反応後、ビ
スフェノールAはエステル交換反応後、添加した。
このポリエステルの組成及び軟化点、溶融粘度を第1表
に示す。
尚、軟化点の測定はASTM−E−28−51に従った
又、溶融粘度の測定は島津製作所製の高下式フローテス
ターを用いて行った。
実施例 2 実施例1で得たポリエステル樹脂を下記の方法でモデル
的に鉛筆軸に塗装した。
すなわち、実施例1で得た第1表の各種ポリエステルを
口径30mrILの試験管に入れ、該試験管をポリマー
の軟化点より30℃高い温度に設定したシリコンオイル
バス中に浸漬し、試験管中のポリマーを溶融した。
ポリマーが完全に溶融した後、試験管の口部に余分の溶
融ポリマーを除去するための中空のシゴキ用ゴムダイス
を装着し、ゴムダイスの中空より鉛筆軸を押し込み、鉛
筆軸を溶融ポリマー中に浸漬した。
次いで、鉛筆軸を引き上げると、数秒で鉛筆軸表面に数
十μの厚みの塗膜が均一に形成された。
この塗膜の厚み数十μは、通常の固形分50%を有すエ
ナメルラッカー塗装の数回分に相浩するものである。
実施例1で得た各種ポリエステルはいずれも1回の塗装
で数十μの塗膜が得られ、極めて生産性良く、鉛筆軸を
塗装できるものであった。
なお、A〜I、L及びMのポリエステルを用いた場合に
は、塗装置後の鉛筆同志のブロッキングが認められず、
更に、A−D、F〜■のポリエステルを用いた場合には
特に実用的な塗膜を形成するまでの時間が短かく、塗装
速度の大きいものであり、ブロッキングも全く認められ
なかった。
上記の事を実際に第1図に示した塗装工程で塗装しても
、結果は全く同じであった。
実施例 3 実施例1で得られたA−にの各種ポリエステル80部に
、平均粒径1μのルチル型酸化チタン20部を攪拌器付
きフラスコに取り、該フラスコを220℃に設定したオ
イルバス中に浸漬することにより、ポリエステルと酸化
チタンを溶融混合した。
該酸化チタン配合の各種ポリエステルにつき、実施例2
と同様の方法で鉛筆軸への塗装適性を検討したところ、
実施例2と全く同様いずれも1回の塗装で厚み数十μの
均一な塗膜を得ることができた。
更に、その上にラッカーにトロセルロース、酢酸ビニル
樹脂、可塑剤を含む酢酸エチル、酢酸ブチル30%溶液
)を1回浸漬塗装することにより、光沢のすぐれた鉛筆
が得られる。
これ等につき格子目テープ剥離テストを行ったところ、
いずれもラッカー塗膜の剥離は起らなかった。
又、得られた鉛筆をナイフ、手動鉛筆削機、電動鉛筆削
機でそれぞれ削ったところ、鉛筆軸の塗膜の剥離あるい
は塗膜のひび割れ等も全く観察できなかった。
上記ラッカーにヒマシ油で練った着色顔料を含むエナメ
ルラッカーを用いた場合も、同様の結果を得た。
又、該鉛筆を束ね、50℃、80%R,H,の雰囲気下
に1力月放置したが、鉛筆軸表面には伺らの変化も観察
されなかった。
実施例 4 実施例1で得られたA−にの各種ポリエステルに第2表
に示す高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス、
及び無機充填材、又必要に応じ、着色顔料を単独又は2
種以上組合せて、次の方法で添加した。
攪拌機付きの500CCのガラス容器に所定量のポリエ
ステルと添加剤を採取し、該ガラス容器を220℃に設
定したオイルバス中に浸漬することにより、ポリエステ
ルと添加剤を溶融混合した。
添加された各種ポリエステルにつき、実施例2と同様の
方法で鉛筆軸を塗装し、塗膜表面の平滑性を観察した。
結果は第2表に示した。又実施例3と同様に、その上に
ラッカー及びエナメルラッカー塗装した後、格子目テー
プ剥離テストを行った。
この結果も第2表にした。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の塗装方法を実施するための装置の1例を
示す概要図である。 図において、1・・・・・・鉛筆突出棒、2・・・・・
・鉛筆ホッパー 3・・・・・・鉛筆、4・・・・・・
鉛筆送りローラー5・・・・・・ホットメルト塗装鑵、
6・・・・・・熱媒体循環装置、7・・・・・・熱媒体
による保温ジャケット、8・・・・・・液面検知フロー
ト、9・・・・・・ホットメルトアプリケーター、10
・・・・・・ベルトコンベアー、11・・・・・・ホッ
トメルト材料、12・・・・・・シゴキ用ゴムダイス。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉛筆軸の表面にポリエステル系ホットメルト樹脂を
    塗装することを特徴とする鉛筆の塗装方法ゎ2 ポリエ
    ステル系ホットメルト樹脂が、軟化点70〜200℃、
    軟化点より30℃高い温度における溶融粘度が100〜
    ioo、oooセンチポイズであることを特徴とするポ
    リエステルである特許請求の範囲第1項記載の鉛筆の塗
    装方法。 3 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、テレフタル酸
    単位20〜95モル%、イソフタル酸及び炭素数4〜2
    0の飽和脂肪族ジカルボン酸から選ばれた少なくとも1
    種のジカルボン酸単位5〜80モル%を官むカルボン酸
    単位と、エチレングリコール、■、3−プロパンジオー
    ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ベンタンジオー
    ル、及び、1.6−ヘキサンジオールから選ばれた少な
    くとも1種のグリコール単位から構成されるポリエステ
    ルである特許請求の範囲第1項記載の鉛筆の塗装方法。 4 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、テレフタル酸
    単位40〜65モル%、イソフタル酸単位10〜40モ
    ル%、炭素数4〜12の飽和脂肪族ジカルボン酸から選
    ばれた少なくとも1種のジカルボン酸単位10〜40モ
    ル%を含むカルボン酸単位と1,4−ブタンジオール単
    位から構成されたポリエステルである特許請求の範囲第
    3項記載の鉛筆の塗装方法。 5 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、各種添加剤を
    配合したホットメルト樹脂である特許請求の範囲第1項
    記載の鉛筆の塗装方法。 6 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、添加剤として
    、高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス、樹脂
    、金属セッケン液状ポリマー、オリゴマー、または可塑
    剤をその各々単独、もしくは2種以上を重量で、0.5
    〜20%配合したホットメルト樹脂である特許請求の範
    囲第5項記載の鉛筆の塗装方法。 7 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、添加剤として
    、高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス、また
    は可塑剤をその各々単独、もしくは2種以上を重量で、
    0.5〜20%配合したホットメルト樹脂である特許請
    求の範囲第6項記載の鉛筆の塗装方法。 8、ポリエステル系ホットメルト樹脂が、添加剤として
    、着色剤、無機質充填材または有機質充填材をその各々
    単独もしくは、2種以上を重量で5〜40%配合したホ
    ットメルト樹脂である特許請求の範囲第5項記載の鉛筆
    の塗装方法。 9 ポリエステル系ホットメルト樹脂が、添加剤として
    、高級アルコール、高級脂肪酸、油脂、ワックス、また
    は可塑剤をその各々単独、もしくは2種以上を重量で、
    0,5〜20%配合し着色剤、無機質充填材または有機
    質充填材をその各々単独もしくは、2種以上を重量で5
    〜40%配合したホットメルト樹脂である特許請求の範
    囲第5項記載の鉛筆の塗装方法。 10 加熱ジャケットで保温され、内部に溶融したポ
    リエステル系ホットメルト樹脂を液面一定に保持した塗
    装罐内に、鉛筆軸を送り込み、罐内のホットメルト樹脂
    中を通し、シゴキ用ダイスにより余分のホットメルト樹
    脂を除く特許請求の範囲第1項記載の鉛筆の塗装方法。 11 鉛筆軸の表面にポリエステル系ホットメルト樹
    脂を塗装し、次いでラッカーを塗装することを特徴とす
    る鉛筆の塗装方法。 12 ラッカーが塗料用合成樹脂を添加したものであ
    る特許請求の範囲第11項記載の鉛筆の塗装方法。 13 ラッカーが顔料又は及び染料を配合したエナメ
    ルラッカーである特許請求の範囲第11項又は第12項
    記載の鉛筆の塗装方法。
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JPS59215177A (ja) * 1983-03-31 1984-12-05 ドイチエ・トムソン−ブラント・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 電子ビ−ム偏向用トランス

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