JPS5831775Y2 - 缶 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は構造を簡素化した缶に関するものである。

従来、缶は金属製、合成樹脂製又は紙製の缶胴に対して
、上下端部に夫々端板を固着した構造であって、上下端
部同一構造とは言っても構造は複雑であった。

又、金属製の有底筒体の上端部に金属端板を固着して、
構造を簡易にした缶もあったが、開缶は通常の金属缶と
同じ方法によらなければならなかった。

然るにこの考案は、合成樹脂製の有頂筒体の下端開口部
に金属製の底板を固着したので、構造が簡素で、かつ開
缶は合成樹脂板の破切によって容易に行なえる缶を得た
のである。

即ちこの考案を実施例について説明すれば、筒状部１の
下側およそ３分の２を上側より大径の大径部２とし、□
当該大径部上端を断面凸弧状の環状段部とした合成樹脂
製の有頂筒体３に対して、下端開口部に金属製の底板４
を嵌着して、その周縁立上り胴部１０と底板４の周縁部
間に設けた環状溝で前記筒体３の下端を嵌着すると共に
、前記胴部１０を前記大径部２の外側に密に嵌着し、前
記立上り胴部１０の上端を前記大径部２の上端の凸弧状
環状段部へ密に巻き込んで缶を構成する。

前記有頂筒体３の頂板５の上面周縁部には環状切取溝６
が設けてあり、該環状切取溝６で囲まれる切除予定部の
上面−側には、指掛は用の摘み７が突設しである。

又図中８は有頂筒体３の小径部９に被冠される缶葦であ
る。

上記実施例の缶において、開缶は前記摘み７を引き挙げ
ることによって、有頂筒体３の頂板５を環状切取溝６に
沿って破切して、容易に行なえる。

尚、前記環状切取溝６および摘み７李縁けていない場合
にも、頂板５は合成樹脂製であるから、ナイフ、包丁そ
の他鋭利な物で容易にかつ所望の部分で開缶できること
は言うまでもない、又底板４は、その周縁立上り胴部を
有頂筒体３の大径部に嵌着した構造であるから、両者の
一体性を強固にできると共に、立上り胴部端は合成樹脂
内へ密接して発錆のおそれなく、開缶又は取扱い時等に
、意に反して分離するおそれはなく、缶内の気密、水密
性能を得ることもできる。

更に、底板４の端縁部は前記大径部２と小径部９の段部
に喰い込ませるので、端縁部の発錆も防止することがで
きる。

即ち、この考案によれば合成樹脂製の有頂筒体の下端開
口部に金属製の底板を固着して缶を構成したので、構造
が簡素で、かつ開缶の容易な缶を提供する効果がある。

尚、実施例では角缶について説明したが、丸缶、楕円缶
についても同様に実施することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の平面図、第２図は同じく縦
断面図、第３図は同じく一部拡大断面図である。 １・・・・・・筒状部、２・・・・・・大径部、３・・
・・・・有頂筒体、４・・・・・・底板、５・・・・・
・頂板、６・・・・・・環状切取溝、７・・・・・・摘
み、８・・・・・・缶蓋、９・・・・・・小径部、１０
・・・・・・立上り胴部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製有頂筒体の外周壁上部に凸弧状断面を有する
   環状段部を設け、前記有頂筒体の下端開口部に底板を有
   する金属製筒体を嵌装し、前記環状段部の凸弧状部へ前
   記金属製、筒体の側壁上端部を巻込み、掛止密嵌し、前
   記底板周縁の環状溝を前記筒体の下端に嵌着した缶。