JPS5830481B2 - 粉粒状燃料の燃焼装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、特に石炭その他の固形物からなる粉粒状燃
料を効率的に燃焼することができる小型燃焼装置に関す
るものである。

石油の供給不安から家庭において或いは産業界において
石油以外の燃料、特に石炭その他の固形燃料が見直され
ているが、従来これら固形の粉粒状燃料について比較的
小型で取扱い易く、しかも効率的に燃焼することができ
る燃焼装置が見当らず、これが固形燃料の需要拡大を阻
害する一因をなしている。

この発明は、上記実情に鑑み研究した結果、燃焼装置の
内部を縦方向に内筒管で区劃し、内筒管内部にサイクロ
ン室を形成し、外部には燃焼室を形成することによって
比較的小型で、しかも効率的な燃焼を可能にすることを
見出したものである。

以下、図示の実施例に基いてこの発明を説明する。

１は、この発明の一実施例を示す燃焼装置である。

燃焼装置１は、内部を温水胴２ 、２Ｋした外筒管３と
、該外筒管３に対して同心に設置した内筒管４から構成
され、各温水胴２，２は連通して外部より冷水を供給し
たり排出して循環させることができる。

内筒管４の内側にはサイクロン室５を形成し、内筒管４
の外側と外筒管３の内側の間隙には燃焼室６を形成する
。

燃焼室６の下部側面には、例えば石炭等を粉砕した粉粒
状燃料の貯留ホッパＴ底部から延設した燃料供給管８が
開口し、この管内には駆動装置９によって回転駆動され
る搬送スクリュ１０が挿入され、搬送スクリュ１０が回
転駆動すると貯留ホッパγ内の粉粒状燃料が燃焼室６内
に定量宛供給される。

燃焼室６の底部には網その他の多孔板１１を張設し、該
多孔板１１の下方には空気供給室１２を有し、該空気供
給室１２にはブロワ１３の駆動により発生する空気を流
量調整バルブ１４ａを介して供給する送風管１４が臨む
。

１５は、例えばガスバーナー、石油バーナー等のバーナ
ーとこれに点火する点火装置とから構成される装置 の実施例では多孔板１１の下方に位置し、例えばスイッ
チング作用により着火信号が与えられると、タイマーに
より所定の時間、つまり燃焼室６内に供給される粉粒状
燃料に着火するのに充分な時間だけ着火炎を噴火するよ
うに構成する。

上記着火装置１５は燃焼室６に供給される初期の粉粒状
燃料を着火するものであるから、多孔板１１の上方に位
置させてもよい。

なお１６は着火を確認するための透視確認窓である。

一方、内筒管４の外側には螺旋板１７を設け、燃焼室６
内に螺旋状の燃焼ガス通路１８を形成する。

なお螺旋板１７の端部と外筒管３の内側には一定の間隙
ｌを設け、燃焼ガス中の固形分を落下させるようにする
。

更に燃焼室６の上方には、燃焼ガスを内筒管４の内側面
に沿って渦巻状にサイクロン室５内へ送り込めるような
角度で開口１９を内筒管４に開設すると同時に、流量調
整バルブ２０ａを介してブロワ１３に接続される二次空
気管２０を挿入し、その開口部２１を上記開口１９の開
口角度に一致させるようにしである。

一方サイクロン室５内には上下開放の排気筒２２を挿設
するとともに、排気筒２２の下端開口部２３をサイクロ
ン室５の内部に位置させる。

また円筒管４の途中側面には下方に向い次第に縮径する
テーパー状円錐部２４を形成し、更に円錐部２４の下端
部には固形分の取出部２５を連設するとともに、取出部
２５は空気供給室１２の下方に設けた集塵室２６に接続
する。

なおこの実施例では取出部２５内にロータリーバルブ２
７を設け、集塵室２６と空気供給室１２とは連通ずるよ
うに構成されている。

この発明は以上の構成されるものであるが、使用に際し
てはホッパ７内の粉粒状燃料を搬送スクリュ１０によっ
て燃焼室６内に供給する。

単位時間当りの供給量はスクリュ１００回転速度によっ
て変更することができる。

空気供給室１０にはブロワ１３から一定量の空気が送ら
れ、更にこの空気は燃焼室６内に流入する。

そこで燃焼室６内に供給された粉粒状燃料はブロワ１３
からの空気流により浮遊攪拌され、流動状態において着
火装置１５０着火により燃焼させられる。

そして燃焼ガスは通路１８を通って燃焼室６内を螺旋状
に上昇し、その間燃焼ガス中の未燃焼分、灰分等の固形
分は間隙１等を通って落下する。

このうち未燃焼分は空気流に浮遊攪拌される間に燃焼し
、燃焼し尽した微細な灰は最終的に集塵室２６に落下す
る。

また螺旋状の通路１８の上端にまで達した燃焼ガスは開
口１９より内筒管４の内側面に沿い渦巻状となってサイ
クロン室５内へ送り込まれるが、この際ブロワ１３より
二次空気管２０を通して一定量の空気もサイクロン室５
内に供給されるので、燃焼ガス中の未燃焼分は二次空気
と接触して更に燃焼すると同時に、燃焼ガスは燃焼室６
に停留することなく、確実にサイクロン室５内に送り込
まれる。

サイクロン室５内に送り込まれた燃焼ガスは内筒管４の
内側に沿い螺旋状に流下して円錐部２４に達するが、こ
Ｓで燃焼ガスは排気筒２２を通って外部に排出される。

一方燃焼ガス中に含まれる灰などの固形分はその自重に
よって燃焼ガスと分離され、取出部２５を落下して集塵
室２６に集められる。

なお集塵室２６に集められた固形分中には若干の未燃焼
分が含まれているが、この実施例では集塵室２６と空気
供給室１２を連通して空気供給室１２の空気の一部を集
塵室２６に導入するようにしである。

したがって集塵室２６の未燃焼分はこの空気と接触して
燃焼し、燃焼ガスは燃焼室６内に上昇する。

以上のようにこの発明は、内部に縦方向の内筒管４を設
け、内筒管４内にサイクロン室５を形成し、外部に燃焼
室６を形成することによって燃焼装置を小型で取扱い易
いものとすることができるとともに、燃焼ガス中に含ま
れる灰等は確実に集塵室２６に集めることができ、また
燃焼ガス中に含まれる未燃焼分は完全に燃焼させること
ができる。

またこの発明によれば搬送スクリュ１０等により燃焼室
６内に供給する粉粒状燃料をブロワ１３からの空気流に
より浮遊攪拌し、流動状態にして燃焼させることができ
るため、ＮＯｘ、ＳＯＸの発生を低減することができ、
したがって大気汚染の防止にもなると同時に、粉粒状燃
料として高灰分、高硫黄分などの低質炭の利用もできる
という利点もある。

なおこの実施例では外筒管３と内筒管４の内部を温水胴
２，２にしであるため、燃焼室６内の燃焼エネルギーは
効率的に温水胴２，２内を循環する冷水を加温すること
ができる。

しかしながら外筒管３と内筒管４の内部に温水胴２，２
を形成しなくて暖房用として利用してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施態様を示す縦断側面図、第
２図は同上の■−■線断面図、第３図は同上の■−■線
断面図である。 図中３は外筒管、４は内筒管、５はサイクロン室、６は
燃焼室、１２は空気供給室、２１は二次空気管、２６は
集塵室。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外筒管の内部に縦方向の内筒管を設け、該内筒管内
   部にはサイクロン室を形成し、内筒管の外側には螺旋板
   を設けて螺旋状の燃焼ガス通路を形成するとともに、螺
   旋板の端部と外筒管内面との間に間隙を形成した燃焼室
   を設け、該燃焼室の上方には燃焼ガスを内筒管の内面に
   沿って渦巻状にサイクロン室内へ送り込めるような角度
   で二次空気管の開口部を臨ませ、燃焼室の下方には空気
   供給室及び集塵室を位置させたことを特徴とする粉粒状
   燃料の燃焼装置。