JPS5830187Y2 - オイルレベルゲ−ジ用キャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用機関のオイルレベルゲージ差込管の上
端部に止着可能となしたオイルレベルゲージ用キャップ
に関する。

自動車用機関のオイルレベルを所定値に維持することは
機関特性の維持、機関耐久性上極めて必要である。

現在の多くの機関のオイルレベルの点検にはオイルレベ
ルゲージ差込管からオイルレベルゲージを挿入してそれ
に付着したオイル量をその上に印された目盛と比較して
行っている。

ここにオイルレベルゲージは点検時に容易な如く常時は
機関のオイルレベルゲージ差込管に挿入格納しておく。

従ってオイルレベルの点検に際してはオイルレベルゲー
ジのゲージ面のオイルを紙または布きれ等で拭き取る必
要がある。

しかしこの拭き取り作業が煩瑣なため（特に手頃な紙、
布きれかない場合に著しい）にオイルレベルの点検がお
ろそかにされ易い。

言うまでもなくかかることは車輌の安全走行、機関特性
の維持、耐久性上著しく好ましくないことである。

また従来の装置ではオイルレベルゲージ差込管内に格納
され、車輌が走行している間にオイルレベルゲージに大
量に付着したオイルがオイルレベルゲージの拭き取り前
にエンジンルーム内に滴下し汚すという問題があった。

本考案はかかる点に鑑みオイルレベルゲージを抜き差し
するだけでオイルレベルゲージの拭き取りを行うことな
く簡単にオイル量の計量が行え、エンジンルーム内へオ
イルの滴下が生じないようにした装置を提供する。

本考案は本体頭部にオイルレベルゲージ通過用開口を形
威し、上下に重ね合わせた複数の弾性板材を該開口のほ
ぼ全域をおおうように本体に取付け、該本体を自動車用
機関のオイルレベルゲージ差込管の上端部に止着可能と
なしたオイルレベルゲージ用オイルキャップである。

以下添付図面を参照して説明する。

第１図から第３図で本考案に係るオイルレベルゲージ用
オイルキャップ１は、金属またはプラスチック等により
椀形に形成した本体３を含んでなり、本体３の上端部に
後述するオイルレベルゲージを通過せしめるための四角
形、円形またはその他の適宜な形状の開口３ａ（第１図
および゛第３図）を形成する。

更に本体上端部に天然ゴム若しくは合成ゴム等からなる
ゴム板材、またはポリエステル、ポリエチレン若しくは
ナイロン等からなるプラスチック板材の如く弾性を有す
る２枚の板材５（第１図および第３図参照）をその先端
部が前記開口３ａのほぼ中央部で重なるようにリベット
７若しくは小ねじ等の締結部材または接着剤若しくは溶
着加工等の接着処理により本体３に取付ける。

ここで上記２枚の板材５は第１図に示すように重ね合せ
方向に若干ずらせ開口３ａの端部と板材５の端部との間
に小間隙Ｇを形成し、上記小間隙Ｇを除き開口３ａのほ
ぼ全域を板材５によりおおう。

本体３の下部には第２図に示すように適宜数の垂直方向
に延びる切欠き３ｂを形成しており、本体３の下部の板
ばねとしての弾性力を利用してオイルキャップ１を機関
のオイルレベルゲージ差込管１１（第２図および第３図
）の上端に弾性的に止着する。

次に上記実施例の作用を第４図および第５図を参照して
説明する。

オイルレベルゲージ１５は通常広い平面部１５ａ（第５
図）およびそれに直交する端面部１５ｂ（第４図）を具
備し平面部１５ ａ上にオイル量を示す目盛りまたは符
号Ｆ、Ｌが刻まれている。

またオイルレベルゲージ１５の頭部には手指によりオイ
ルレベルゲージ１５の抜き差しを容易に行えるよう指掛
け１５Ｃが設けられているので指掛けの向きによりオイ
ルレベルゲージの向きを知ることができる。

更にオイルレベルゲージの指掛け１５Ｃと平坦部１５ａ
の間にオイルレベルゲージ差込管１１の頭部またはそれ
と同心配置したガイド（図示せず）の頭部に嵌合するキ
ャップ（図示せず）を従来のオイルレベルゲージと同様
に設けている。

本考案に係るオイルレベルゲージ用キャップは上述の形
式のオイルレベルゲージに用いることができる。

オイルレベルゲージ１５をオイルレベルゲージ用キャッ
プ１の開口３ａに貫通させ上記キャップ（図示せず）を
オイルレベルゲージ差込管１１またはガイド（図示せず
）の頭部に嵌合することによりオイルレベルゲージをオ
イルレベルゲージ差込管１１に挿入格納しておく。

この場合にはオイルレベルゲージの向きを特定する必要
はない。

オイルレベルの点検に際してはオイルレベルゲージ１５
の平面部１５ａを板材５の重なり方向と平行せしめ（第
４図参照）、この状態でオイルレベルゲージ１５の下端
がオイルレベルゲージ用キャップ１の外部に出るまで引
き抜く。

この引き抜き時に板材５は第４図に示すようにそれぞれ
オイルレベルゲージ１５の平面部１５ ａを擦するので
該平面部１５ａに付着しているオイルが拭き取られてオ
イルレベルゲージ差込管１１から機関のオイルパン（図
示せず）へ滴下戻入する。

（Ｄは油滴を示す）。次いでオイルレベルゲージ１５を
再度板材５の上から押し込みオイルレベルゲージ差込管
１１内に挿入する。

なおこの挿入時に板材５により拭き取られたオイルは小
間隙Ｇ（第１図）からオイルレベルゲージ差込管１１に
入る。

オイルレベルゲージ１５を前記第４図の位置に対しその
軸線まわりに９０°捩る。

この際にオイルレベルゲージ１５の頭部の指掛け１５
Ｃを見ることによりその向きを確認できる。

この状態で第５図に示すようにオイルレベルゲージ１５
を上昇させると、その平面部１５ ａに付着したオイル
は板材５により拭かれないので、オイル量を点検するこ
とができる。

以上のようにして紙、布きれ等を用いることなくオイル
レベルゲージを拭き取りかつオイルレベルの点検を容易
に行うことができ、車輌走行中にオイルレベルゲージに
大量に付着したオイルがオイルレベルゲージ抜き出し時
にエンジンルーム内に滴下し汚すこともなくなる。

他の実施例を第６図を参照して説明する。

この実施例はオイルキャップ１をオイルレベルゲージ差
込管１１の外側にかぶせるかわりに内側に嵌挿している
点と締結部材としてリベット７に代え小ねじ８を用いて
いる点において前述の実施例と相違しているが、他の点
は同じであるので同一部品に同一番号を付しその説明を
省略する。

しかして第６図の実施例の作用は前述の実施例の作用と
類似するがそれに加えてオイルキャップ３をオイルレベ
ルゲージ差込管１１内に嵌挿していることによりオイル
レベルゲージ抜き出し時に板材５により拭き取られたオ
イルが該キャップ１内面からオイルレベルゲージ差込管
１１内に戻入し外部へ洩れることが防止される。

第７図に示す実施例ではオイルキャップ１の本体３の下
端内側に雌ねじ３Ｃを設はオイルレベルゲージ差込管１
１の頭部に形成した雄ねじ１１ ａと螺合せしめオイル
キャップ１が車輛の振動等により脱落することを防止し
ている。

その他の構成および作用は前述の第１図から第５図を参
照して説明した実施例と類似するので同一部品に同一番
号を付しその説明を省略する。

第８図に示す実施例はオイルキャップ１の下端外側に雄
ねじ３ｄを設はオイルレベルゲージ差込管１１の頭部内
側に形成した雌ねじ１１ ｂに螺合せしめて第７図の実
施例と同様に振動によるオイルキャップの脱落防止およ
び第６図の実施例と同様にオイルゲージ抜き取り時の拭
き取りオイルの外部漏洩の防止をはかつている。

更に本体３の頭部に円筒状壁面３ｅを突設し開口３ａを
包囲しているのでオイルレベルゲージ差込時に板材５に
より拭き取られたオイルの外部漏洩の防止をもはかれる
。

以上本考案のいくつかの実施例につき説明したが、本考
案はもとよりこれら実施例に限定されるものではなく、
適宜変更してもよいことは言うまでもないことである。

本考案によりオイルレベルゲージを抜き差しするだけで
オイルレベルゲージの拭き取りを行うことなく簡単にオ
イル量の計量が行え、しかも多量のオイルがオイルレベ
ルゲージに付着していてエンジンルームを汚すことを防
止できる。

特に本考案はオイルレベルゲージの拭き取りを行うべき
弾性板材の重わ合わせ方向を若干ずらせて開口の端部と
板材の端部との間に小間隙を設けであるから、板材によ
り拭き取られたオイルはこの小間隙を通ってオイルレベ
ルゲージ差込管内に確実に戻入され、折角拭き取ったオ
イルがキャップの外側をったって外部に流出し周囲を汚
すというようなことがなく、キャップにオイル拭き取り
具を設けた構成に特に必要な拭き取り後のオイルの外部
への流出の防止という問題を解決することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の平面図、第２図は第１図の正
面図、第３図は第２図の断面図、第４図および第５図は
第１図から第３図に示す実施例の作用を説明する断面図
、第６図から第８図はそれぞれ他の実施例の正面断面図
である。 １・・・・・・オイルレベルゲージ用オイルキャップ、
３・・・・・・本体、３ａ・・・・・・開口、３ｂ・・
・・・・切欠き、３Ｃ・・・・・・雌ねじ、３ｄ・・・
・・・雄ねじ、５・・・・・・板材、７・・・・・・リ
ベット、８・・・・・・小ねじ、１１・・・・・・オイ
ルレベルゲージ差込管、１１ ａ・・・・・・雄ねじ、
１１ｂ・・・・・・雌ねじ、Ｇ・・・・・・小間隙、１
５・・・・・・オイルレベルゲージ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体頭部にオイルレベルゲージ通過用開口を形成し、上
   下に重ね合わせた複数の弾性板材をその重ね合わせ方向
   に若干ずらせ開口の端部と板材の端部との間に小間隙を
   形成して該開口のほぼ全域をおおうように本体に取付け
   、該本体を自動車用機関のオイルレベルゲージ差込管の
   上端部に止着可能となしたオイルレベルゲージ用キャッ
   プ。