JPS5830045Y2 - 理容鋏 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は理容鋏に係るもので、次にその詳細について説明
する。

理容鋏は刃体１，１′の一端に指孔２，２′を形成して
Ｘ状に交叉せしめると共に、該交叉部を枢結してなるも
ので、枢結は一般にボルト捻子部の対向面を切除して断
面略長方形状とした枢結ボルト３を用い、一方の刃体１
に円形ボルト孔を穿設し他方の刃体１′に略長方形状の
ボルト孔を穿設して枢結ボルト３を挿通し、刃体１′よ
り露出した捻子部にナツト４を螺締してなるものである
。

本案は上記公知構造の理容鋏の枢結部に、特殊形状の座
金及びナツトを用いてナツトの緩みを防止したもので、
ナツト４を逆円錐台形状とし、座金５は対向する端部を
ナツト４の周面の傾斜と略一致する傾斜角度に起立せし
めてじ状にすると共に、底面ａ中央部を内方へ膨出させ
、且つボルト捻子部断面と合致する略長方形状の透孔す
を穿設したものである。

従って座金５を介してナツト４を枢結ボルト３に螺締し
て、ナツト４が膨出した底板ａを押圧して扁平にすると
、それに伴って起立端板Ｃが内方へ移動するので、起立
端板Ｃがナツト４の周面を抱持した状態では、ナツト４
を緊締すると起立端板Ｃがナツト４の周面を押圧するこ
とになり、ナツト４と起立端板Ｃの摩擦力が大きくなる
ので、ナツト４の緩むのが防止されるものである。

従来の理容鋏に於ても刃体に止着したスプリング座金の
表面に突起を設けると共に、ナツト底面に嵌合凹部を設
け、突起と凹部の嵌合でナツトの緩みを防止したものも
存在するが、細かな加工が必要であるため製造能率が悪
く製品コストが高くなる欠点があった。

然るに本案は上述したようにテーパー周面を有するナツ
ト４と略同−テーパー角度に起立せしめた端板を有する
座金５の組合せによって、ナツト４と座金５のの摩擦力
を大きくし、且つ刃体１′及び座金５に長方形状ボルト
孔を穿設し、捻子部対向面を切除した枢結ボルトを挿通
して刃体１′及び座金５が一体に回動するようにしたも
のであるから、使用中にナツト４が緩む虞が全くなく、
而かも非常に簡単な構造であるため製作が容易である利
点も有するものである。

尚図中ｄはナツト締付用のドライバー溝で、ｅは荒締め
に便利なように設けた凹凸面である。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体斜視図、第２図は枢結部断面図、第３図は
ナツトを示すもので、Ａは平面図、Ｂは一部切断正面図
、第４図は座金を示すもので、Ａは平面図、Ｂは一部切
断正面図である。 １，１′は刃体、２，２′は指孔、３は枢結ボルト、４
はナツト、５は座金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に指孔を設けた刃体をＸ状に交叉せしめ、交叉部に
   ボルト孔を穿設し、捻子対向面を切除して断面略長方形
   状とした枢結ボルトを該ボルト孔に挿通し、刃体より露
   出したボルト部分にナツトを螺締してなる公知構造の理
   容鋏に於て、対向する端部を起立せしめてＵ状とし、且
   つ底面中央部を内方へ膨出せしめると共にボルト捻子部
   の断面と合致するボルト孔を穿設した座金を形成し、逆
   円錐台形状のナツトを上記座金を介して枢結ボルトに螺
   締してなる理容鋏。