JPS5827895Y2 - 子供用乗物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は子供用乗物に関し、特に、この子供用乗物を
前方に押し進める力を加えるための把手を乗物本体の後
部に上方に突出して取付けられた子供用乗物の安全性に
対する改良に関する。

子供用乗物は、広い年齢幅の子供に対して人気がある。

そこで、子供用乗物を提供するとき、予め把手を取付け
て釦き、この把手はまた取外すこともできるように構成
することが行われている。

把手は、乗物本体の後部に上方に突出して取付けられる
ものであり、この子供用乗物を前方に押し進める力を加
えるためのものである。

したがって、子供が未だ幼いときには、この把手を大人
が押して子供用乗物に乗せた子供を遊ばせたり、子供自
身が把手に手を掛けてこの子供用乗物を押して遊んだり
するものである。

そして、子供が成長して、自らこの子供用乗物を操縦す
ることができるようになったならば、把手は取除かれる
。

上述のような使用態様にかける、特に把手を持って押し
進める使用態様にかいては、安全性の上で好１しくない
事態が生じることがわかった。

すなわち、把手は乗物本体の後部端に取付けられていて
、その位置は大人にとってはかなり低いものである。

したがって、大人は前屈姿勢となって把手を押すことに
なり、これはややもすると子供用乗物を前に押し進める
力より下方へ押し下げる力の方が勝ることになりかねな
い。

この下方へ押し下げる力は、安全性の上で好１しくなぐ
、子供用乗物に子供が乗っているにもかかわらず、この
子供の体重が軽いため、後輪を支点として前部が持ち上
げられるような転倒を招くように作用することがしばし
ばあった。

それゆえに、この考案の主たる目的は、上述のような転
倒が有利に防止され得る構造の子供用乗物を提供するこ
とである。

この考案は、要約すれば、その先端が後輪の地面との接
線より後方に位置しかつ地面とわずかな間隔を隔てて位
置する転倒防止部材が設けられた子供用乗物である。

この考案のその他の目的と特徴は以下に図面を参照して
行う詳細な説明から一層明らかとねろう。

第１図はこの考案の一実施例の外観斜視図であり、第２
図は同じく断面図である。

ここに示す子供用乗物は、たとえば硬質プラスチックか
ら構成される乗物本体１を備える。

乗物本体１の比較的後部であって、その上面には、座席
２が取付けられる。

この座席２は、好１しくは、開閉可能とされ、したがっ
てこの座席２の下方に適宜の物を収納できるような構成
となっている。

座席２に座った子供が操作できるような位置にノ・ンド
ル３が設けられている。

ハンドル３は、ハンドル軸４に支持されていて、このハ
ンドル軸４の回動により前輪５が転向するように構成さ
れていてもよい。

乗物本体１の後部には、後輪６が設けられる。

乗物本体１の後部端には、上方に突出して、把手７が取
付けられる。

この把手７は乗物本体１に対して着脱自在とされ、それ
によって不要となったときには取外すことができる。

後輪６付近には、この考案の特徴的な転倒防止部材８が
取付けられている。

第３図は転倒防止部材８を拡大して示す斜視図である。

第２図お・よび第３図を参照して、転倒防止部材８は全
体としてコ字状をなし、たとえば金属棒から構成される
。

この転倒防止部材８の両開放端部９は、適宜に上方に屈
曲されていて、それによって乗物本体１に取付けられた
ときの転倒防止部材８の延びる方向が決定される。

この開放端部９には、フランジ１０が設けられ、さらに
雄ねじ部１１が設けられる。

この雄ねじ部１１には、たとえば袋ナツト１２が螺合す
る。

第２図に転倒防止部材８の取付状態が示される。

その取付方法は、転倒防止部材８の開放端部９を乗物本
体１の下方から所定の取付孔１３に挿入する。

この挿入の終端は、フランジ１０によって規定される。

次に、座席２を開き、その状態で袋ナツト１２を雄ねじ
部１１に螺合させる。

この螺合を終えたとき、座席２は閉じられ、転倒防止部
材８は第２図のように後下方に突出するように取付けら
れる。

この状態において、転倒防止部材８の先端は地面１４か
られずか□な間隔１５を隔てて位置する。

この間隔１５を隔てて地面１４と対向する転倒防止部材
８の先端部に釦けるこの子供用乗物の進行方向に延びる
部分はＵ字状に曲げられた曲成部１６を付された形状に
されている。

この曲成部１６の存在により、地面１４に多少の凹凸が
あっても、またこの子供用乗物が後退しても、子供用乗
物の進行を円滑に案内する。

把手７が不要となり、したがってこの子供用乗物が転倒
するような心配がなくなったときには、転倒防止部材８
は容易に取外すことができる。

すなわち、袋ナツト１２を雄ねじ部１１から取外し、転
倒防止部材８を引き抜けばよい。

以上のように、この考案によれば、転倒防止部材の先端
が後輪の地面との接線より後方に位置しかつ地面とわず
かな間隔を隔てて位置しているので、子供用乗物の進行
を妨げることなく、この子供用乗物の後輪を支点とする
転倒を有利に防止することができる。

これは、特に把手を介してこの子供用乗物を前方に押し
進めるときに有利に作用するものである。

そして、この転倒防止部材は、コ字状をなすものであり
、したがって簡単に乗物本体に取付けることができ、そ
の取付けた状態は強固に保たれる。

そして、転倒防止部材は、乗物本体にねじ止めされてい
るので、このねじヲ緩メることにより、簡単に、転倒防
止部材を取り外すことができる。

したがって、このような転倒防止部材が不要となったと
きには、簡単に子供用乗物からなくすことができ、しか
も、再び必要となったときにも、簡単に取付けることが
できる。

さらに、転倒防止部材の先端部におけるこの子供用乗物
の進行方向に延びる部分は、Ｕ字状に曲げられた曲成部
を付された形状にされているので、地面に多少の凹凸が
あっても、子供用乗物の前進・後退にかかわらず、子供
用乗物の進行を円滑に案内する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の外観斜視図であり、第２
図は同じく断面図である。 第３図は転倒防止部材を拡大して示す斜視図である。 図において、１は乗物本体、６は後輪、７は把手、８は
転倒防止部材、９は開放端部、１１は雄ねじ部、１２は
袋ナツト、１４は地面、１５はわずかな間隔である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）乗物本体の後部に上方に突出して取付けられ当該
   子供用乗物を前方に押し進める力を加えるための把手を
   備える子供用乗物において、その先端が後輪の地面との
   接線より後方に位置しかつ地面とわずかな間隔を隔てて
   位置する転倒防止部材が設けられ、 前記転倒防止部材は、コ字状をなし、前記コ字状の両開
   放端部が前記乗物本体に対してねじ止めされ、かつ後下
   方に突出するように配置され、その先端部におけるこの
   子供用乗物の進行方向に延びる部分は、Ｕ字状に曲げら
   れた曲成部を付された形状にされていることを特徴とす
   る子供用乗物。
2. （２）前記把手は前記乗物本体に対して着脱自在である
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の子供用乗物。