JPS5827867B2 - 金属中水素量の定量方法および定量装置 - Google Patents

金属中水素量の定量方法および定量装置

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JPS5827867B2
JPS5827867B2 JP51082542A JP8254276A JPS5827867B2 JP S5827867 B2 JPS5827867 B2 JP S5827867B2 JP 51082542 A JP51082542 A JP 51082542A JP 8254276 A JP8254276 A JP 8254276A JP S5827867 B2 JPS5827867 B2 JP S5827867B2
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test piece
carrier gas
internal hole
metal
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秀之 佐藤
孝至 大坪
実 天野
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は金属中水素の定量方法および装置に係り、特に
金属材料構造物製造時の溶接などの加工工程あるいは金
属材料使用時と同じ環境・応力条件下において金属材料
に侵入する水素量を簡便に精度よくかつ自動的に定量す
ることを目的とした測定方法および装置に関するもので
ある。
近年、鋼構造物の軽量化という要求にせまられて、航空
機、ロケット用材として各種の強力鋼が開発され、他の
一般的な用途にも使用される傾向にある。
しかしこれら強力鋼の使用に際し、従来の低強度鋼では
ほとんど考慮する必要のなかった遅れ破壊の問題が明ら
かにされ、強力鋼の適用に対する不安の一因となってい
る。
遅れ破壊は、メッキ、酸洗いなどによって鋼材中に内蔵
された水素あるいは使用中に周囲の環境から鋼材中に吸
収された水素が原因となって惹起されるが、さらに広い
意味で遅れ破壊の範ちゅうに入れられているステンレス
鋼の応力腐食割れ、溶接部の低温割れ、酸洗い脆性なと
も水素によってひき起されている。
また、Al、 Cu 、 M? 、 Niなどの各実用
合金でも、たとえば鋳造材や加工時における気泡やふく
れ、さらにこれらの材料でつくられた製品の遅れ破壊な
どが問題とされている。
このように水素に起因する破壊に対する防止策を研究す
るためには、使用される環境下で、使用される際と同じ
負荷応力あるいは問題となる水素割れが発生する状況と
同じ拘束下において対象とする金属材料中に侵入する水
素量、さらに進んでたとえば応力集中部のような局所に
集積する水素量を正確に定量することが必要とされてい
る。
ところで従来金属材料構造物の製造加工工程あるいは使
用条件下において、金属材料中に侵入する水素量を定量
する方法は確立されていない。
しかしこれに類する方法としては、米国S、C。
Lowrence、 Jr、氏が鉄あるいはPd膜によ
る水素透過と真空計を組合せたいわゆるローレンスゲー
ジを用いる方法を発表している(”HydrogenD
eteotionGage”ASTM 5TP543
、1974゜PP・83−105.)。
しかし、この方法は、5AE1010鋼の薄膜でつくら
れた真空プローブを、メッキ液あるいは酸洗液に浸漬し
てメッキあるいは酸洗をおこなったのち、このプローブ
を加熱して吸蔵された水素を放出させ特殊な真空計でこ
の水素量を測定するもので、専ら金属材料のさらされる
環境あるいは操作のちがいによる水素侵入性の比較をお
こなうには適しているものの任意の水素侵入条件下で形
状、厚み、熱処理や加工の履歴のそれぞれ異る種々の金
属材料中への水素侵入性を比較することは困難である。
また、坪井氏らは空洞を設けた鋼試1験片に溶接ビード
を置き、空洞内へ放出されるガス量を真空計を用いて測
定している(溶接学会誌、第42巻(1973)第4号
p324〜332)。
しかしこの方法も真空にして3時間放置後の漏洩量が約
0.01m1であり、この値から検出下限は約0.00
3ml/ hlと考えられる。
この程度の検出下限をもった測定法は、たとえは溶接の
ように大量の水素が一時に供給され、しかも空孔内に多
量の水素が導かれるような位置に空孔を設けた場合には
有効であるが、水素供給源と空孔との距離が大きい場合
あるいは、複数の空孔で検出する場合のように検出され
る水素量が0.003ml/ hr以下の場合には検出
不可能であるはかりでなく、この方法では一時に1試験
片についてしか実験データを得ることができず、実験中
に監視を要するので、多数の試験片についての多数の実
験データにもとづいて判断をおこなう安全工学的研究に
は不適当である。
また、使用環境下あるいは使用応力下での鋼材への侵入
水素量の測定をおこなうことは不可能である。
本発明は、このような難点をことごとく解決して、金属
材料構造物製造時の溶接なとの加工条件下あるいは金属
材料使用上と同じ環境条件下、あるいは応力条件下にお
いて、金属材料の内部に侵入する水素量を簡便に精度よ
く自動的に測定する方法および装置を提供するものであ
る。
即ち、本発明は、金属試験片に内部孔を設け、該試験片
内を透過拡散して該内部孔に放出される水素を弁の開閉
により断続的にガス分析計に導いて定量を行ない、これ
を任意の回数くり返すと共に、これら分析サイクル当り
の時間、サイクル回数を設定し、必要とする弁操作およ
び定量・記録操作をシーケンス制御によりおこなって、
拡散性水素を定量することを特徴とする金属中の水素量
の定量方法、または、これに加えて、金属材料使用時の
環境を再現あるいは、促進再現するための媒体中に試験
片を保持し、あるいは、試、鋏片に応力を印加して、ま
たは、これに加えて、金属材料使用時の環境を再現ある
いは、促進再現するための媒体中に試験片を保持し、か
つ、応力を印加する操作を加えて、拡散性水素を定量す
ることを特徴とする金属中の水素量の定量方法、および
、これらを実施するための装置である。
ここで述べる金属とは主として鋼材を指すが、この他A
l、 Cu 、MI?、 Ni 、 Ti 、 Zrな
どを主成分とする単一金属材料およびこれらのいくつか
を主成分とする合金金属材料をも指す。
以下、本発明について図面に基づき説明する。
第1図は本発明装置の一実施態様例を示すものである。
第1図において1は対象とする金属試験材からつくられ
その外面より侵入し、あるいは、チャージされ内部に拡
散透過した水素を捕集するための内部孔2をあけた試験
片であって、該試験片1の内部孔2は試験片において水
素が侵入または、チャージされる試験面からの距離かは
マ等しくなるような位置および深さにつくられキャリヤ
ーガスを導入するための大口弁3、およびキャリヤーガ
ス及び捕集された水素を導出するための出目弁4を介し
て水素を定量するガス分析計5に接続されている。
キャリヤーガスとしてはArガス、N2ガスなどを用い
、キャリヤーガスは流量調節弁6により流量調節されて
ボンベ7より供給される。
ガス分析計5は分析データ記録手段として測定値をアナ
ログ記録するためのレコーダー8および同じ<狙]定値
の積分値を記録するための積分計9と接続している。
またキャリヤーガス弁10は、通常、キャリヤーガスを
ガス分析計5に導き、試験片1の内部孔2に集積された
水素がキャリヤーガスによってガス分析計に導かれる期
間のみ遮断されるように構成されている。
以上述べたような試験片1の内部孔2における水素の捕
集時間の制御、該試験片1の内部孔2に捕集された水素
をガス分析計5に送りこむためのキャリヤーガスの流路
変更およびそのタイミングの制御、内部孔2に集積され
た水素をガス分析計5に導入する時期に対応するレコー
ダー8および積分計9の動作開始および停止の制御をお
こなうのがシーケンス制御機構11である。
第1図に示した態様の装置によれば、たとえば鋼塊ある
いは鋼片のような形状の大きな鋼材における水素量の分
布分析、経時変化分析が可能である。
また鋼材の溶接部近傍における拡散性水素の拡散挙動の
把握にも好適なことはいうまでもない。
第2図は、本発明装置の別の実施態様例を示すものであ
る。
図中1〜11については第1図において説明したもので
あり、これに加えて、対象金属材料が使用される自然あ
るいは人工の腐食性環境の温度、湿度、イオン濃度等を
再現もしくは促進再現できるように、これらの諸条件を
任意に設定できる使用環境再現機構12および試験片1
の内部孔2が腐食等によって外部と貫通したことを検知
し、これに基づいて弁類の開閉操作をあらかじめ設定さ
れた態様に変更する貫通孔検知制御機構13が具備され
る。
試験片1は使用環境再現機構12中におかれて使用環境
下もしくは促進試験環境下における水素の侵入が測定さ
れる。
第2図に示した態様の装置によれば、たとえば海水中に
浸漬された金属材料、あるいは海浜に設置された金属材
料における水素の侵入量をシュミレートして経時的にし
かも自動的に追跡し、さらに使用環境を促進再現した環
境中での金属材料中への水素侵入量をもシュミレートし
て経時的しかも自動的に把握することも可能である。
第3図は本発明装置のさらに別の実施態様例を示すもの
である。
図中1〜11については第1図において説明したもので
あり、これに加えて、対象金属材料の使用時にうける負
荷応力あるいは問題となる水素割れを発生せしめるため
に、必要な応力を試験片1に与えるための負荷応力印加
機構14、試験片1に負荷応力印加機構14を介して加
えられる応力を、切換スイッチ15を介して検出する荷
重応力検出制御機構16、さらに負荷応力をアナログ記
録するレコーダー11が具備される。
上記の機能に加えて、荷重応力検出制御機構16はチャ
ージされた水素あるいは侵入する水素と負荷応力によっ
て試験片1の内部孔2が外部と貫通した場合には、弁類
の開閉操作をあらかじめ設定された手順に変更するよう
な機能を備えている。
第3図に示した態様の装置によれば、たとえば強い拘束
下において溶接された金属材料の任意の局部における水
素の集積あるいは拡散放出などの経時的変化とわれとの
関係を把握することができる。
第4図は本発明装置のさらに又別の実施態様例を示すも
のである。
図中1〜11については第1図において、12〜13に
ついては第2図で、14〜1γについては第3図で説明
したものである。
第4図に示した態様の装置によれば、たとえば使用時の
負荷応力に達するまで締付けられたバイテンボルトが各
種環境条件下において内部に水素が侵入しボルトの破断
に至るまでの水素集積の挙動などが把握される。
或いはまた強い拘束下で溶接される鋼製海洋構造物が海
水に浸漬されて使用される状況下での鋼中の局所への水
素の集積の挙動なども把握される。
さらにまた応力、環境の条件を適宜選ぶことによって短
時間のテストで実地試験結果を予知するための促進試験
を実施できることはいうまでもない。
以上の第1図、第2図、第3図、第4図にのべた各態様
図において弁の配置、配管系統については適宜変更する
ことも可能である。
また第1図における1’ 、2’ 、 3’ 、 4’
第2における1r、223’ 、 4’ 、 12’
、 13’、第3図におけるi /、2/。
3’ 、 4’、第4図におけるl / 、 2/ 、
3/ 、 4t。
12’ 、 13’はそれぞれ同じ構成の捕集ユニット
がもう一組あるものを例示したものであり、図示した以
外にも同様なユニットを複数組配設することは勿論可能
である。
これらの装置に用いられるガス分析計5としてはキャリ
ヤーガスによって搬送された水素を1xlO’m1(N
、’T、P、)まで定量しうろことが必要で、例えば熱
伝導度検出型ガスクロマトグラフを用いるとよい。
アナログ記録用ルコーダー8としては通常のペンレコー
ダ−を用いることができる。
積分計9はガス分析計5の長時間稼動に付随するベース
ラインの変動、キャリヤーガス搬送のための弁の開閉に
伴う圧力変動で惹起される定量ノイズ等の妨害を受けず
、対象とする水素ガスのみの分析ピークを積分すること
の可能な、たとえばガスクロマトグラフ用デジタルイン
チグレーターを用いることが望ましい。
シーケンス制御機構11は弁あるいはスイッチ等を動作
させるための起動スイッチが任意に設定された時間に接
・断の動作をしうろことが肝要であり、形式としては、
たとえばピンボードプログラミング方式などを用いるこ
とが出来る。
使用環境再現機構12としては、たとえば電解質溶液に
よる定電位陰極電解チャージ装置、あるいは試験片を海
水中に間歇的に浸漬する装置など種々の機構が考えられ
、再現すべき環境の種類に応じて適切なものを選べばよ
い。
貫通孔検知制御機構13としては、たとえはキャリヤー
ガス圧力の低下を圧力計で検出し、マイクロスイッチを
介して該試験片に連接された弁の開閉操作を省略せしめ
る装置を用いることができる。
また応力印加機構14としては、たとえば定荷重引張試
験機を用いることができる。
荷重応力検出制御機構16としてはたとえは油圧計を利
用した応力検出装置を用いて荷重応力を検出し、さらに
試験片破断時にはリミットスイッチを介してこれを検出
したのち、電気的回路を用いて該試験片に連接された弁
の開閉操作を省略せしめるための電気信号を発する動作
をするものであることが肝要である。
レコーダー17としては、試験片1の数に応じて通常の
単ペンあるいは多ペンレコーダーを用いることができる
次に第1図の態様例に示した本発明装置を用いて本発明
の方法を実施するための要領を説明する。
まず試験片1に内部孔2を貫通せしめその両端にキャリ
ヤーガス人口弁3、および出目弁4を接続し、試験片1
に溶接、メッキ、酸洗等の水素を一時的にチャージする
原因となる操作をおこなう。
なお鋼塊やスラブを試験片として使用する場合には、鋼
塊やスラブの中には溶鋼中に吸蔵された水素が多量に存
在しているので、この場合には水素の一時的チャージを
省略しうろことは勿論である。
シーケンス制御機構11によって大口弁3、出口弁4を
一定時間ごとに開いて、この間に内部孔2中に放出され
た水素を流量弁6で流量制御されたボンベ1からのキャ
リヤーガスによって、ガス分析計5に導きガス分析を実
施せしめ、さらにシーケンス制御機構11によってベー
スラインの変動を補正し、弁の開閉による電気的ノイズ
に妨害されないように積分計9の動作タイミングを設定
することによって、水素のみを精度よく微量まで測定す
ることができる。
同時にシーケンス制御機構11によって操作されるレコ
ーダー8によってアナログ信号として記録される。
分析終了後、再びシーケンス制御機構11は、試験片1
の入口弁3および出口弁4を閉じ、キャリヤーガス弁1
0を開いて、キャリヤーガスのみをガス分析計5に導く
あらかじめ適宜設定された任意の時間経過後、シーケン
ス制御機構11は再び同じ分析サイクルをくり返す。
これによって第1回分折抜容器1中に放出された水素量
が定量される。
あらかじめシーケンス制御機構11に設定された回数だ
けこの水素定量サイクルをくり返して、試験片1中にチ
ャージされた水素のうち肉厚を透過拡散し内部孔2に放
出された水素量の定量を終了する。
次に第2図に示した本発明装置を用いて、本発明方法を
実施するための要領を説明する。
まず第2図における使用環境再現機構12の一態様を示
す模式図を第5図に示す。
第5図において18は試験片浸漬用槽、19は液状また
は気体状環境媒体槽、20は環境媒体を試験片浸漬用槽
18に搬送環流せしめる装置、21は環境媒体を環流せ
しめる配管である。
先に第1図を用いて本発明の方法の実施要領を説明した
際に用いた試験片1を試験片浸漬用槽18におき配管2
1、搬送環流装置20を介して、環境媒体槽19から金
属材料使用時の環境を再現もしくは促進再現するための
環境媒体を接種18に循環させる。
この場合、各部材の構成材の材質にもよるが一般に試験
片1の試験部22以外の部分、および接続するキャリヤ
ーガス配管部が試験環境に曝露されないように試験部2
2を除いて、絶縁被覆で被覆することが望ましい。
以下、第1図による方法の実施要領で述べた操作のうち
水素の一時的チャージを省略した分析操作をおこなう。
この分析操作中に内部孔2が外部に貫通した場合には、
貫通孔検知制御機構13がキャリヤーガスの圧力低下を
圧力計で検出し、貫通孔をもった試験片1の内部孔2に
連接された大口弁3と出口弁4を閉じたままに保ち、環
境媒体によるガス分析計5の汚染を防止する。
上記のような要領によれば使用環境あるいは促進環境中
の試験片1の外面より試験片中に侵入し、その肉厚を透
過拡散して内部孔2に放出される水素量を経時的にかつ
自動的に把握することが可能である。
次に第3図に示した本発明装置を用いて本発明方法を実
施するための要領を説明する。
まず、第3図における試験片1として第6図のように内
部孔2を引張り方向に貫通させた試験片1を用い、負荷
応力印加機構14として採用する引張り試験機14のチ
ャックで該試験片のつかみ部23をつかみ、引張り方向
24および25の方向へあらかじめ設定された応力を印
加しつつ、以下第1図による本発明方法の実施要領で述
べた操作にしたがって、応力を印加した試験片1にチャ
ージされた水素のうち肉厚を透過拡散して、内部孔2に
放出された水素量の定量を自動的におこなうことができ
る。
なお、実験中の負荷応力の変化はレコーダー17により
、アナログ記録され、さらに試験片1の破断等によって
内部孔2が外部と貫通した場合は荷重応力検出制御機構
16により該試験片1に連接された入口弁3および出口
弁4を閉じたままとする。
次に第4図に示した本発明装置を用いて本発明の方法を
実施するための要領を説明する。
まず、第4図における試験片1および使用環境再現機構
12として第7図に示すような構造のものを用い、第6
図によって説明した要領で応力を印加された$本試験片
1に、環境を再現または促進再現するための環境媒体を
第5図によって説明した要領で循環させつつ、以下、第
1図による本発明方法を実施するための要領で説明した
操作のうち、水素の一時的チャージを省略して分析操作
をおこなう。
以上の操作によって、応力を印加され、しかも使用環境
を再現または促進再現するための環境媒体中における試
験片の外面から侵入し、肉厚を透過拡散して内部孔に放
出される水素量を経時的にかつ自動的に把握することが
可能である。
なお第1図ないし第7図に示した装置例は、本発明の一
態様のみを示したものであって、ガスクロマトグラフの
代りに質景分析計、ピンボー ドプログラマーの代りに
カムプログラマ−1引張り試験機の代りに曲げ試験機、
油圧計の代りにロードセル、海水中浸漬装置に代えて硫
化水素溶液水槽を用いるなど本発明特許請求の範囲内で
如何様にも変りうるものであることは云うまでもない。
なお、この他特に図示はしないが、たとえば、第1図の
1’、2’・・・のユニットの位置へ、第2図の1,2
.・・・13のユニットを組み入れるとか、或いは第3
図のl/ 、 21.・・・のユニットの位置へ第4図
の1,2.・・・17のユニットを組み入れるなど、異
なる夫々の系に必要な構成機構を具備した系を配管によ
り適宜組み合せて同じ分析計によって、それぞれ目的と
する条件下におかれた試験片の内部孔に放出された水素
を定量してもよいことはいうまでもない。
最後に本発明を実施例により、さらに具体的に説明する
実施例 1 まず第1表Aに示す試験材の板厚の中央でかつ長さ方向
の中央に当る位置に3mmφの内部孔をあけ、その両端
にキャリヤーガス配管用の外径25胴φのステンレスパ
イプを溶接後、この試験片の内部孔にキャリヤーガスを
40m1!/minの流速で流しながら250℃で5時
間脱水素加熱したのち、第1表Bに示す条件で試験片の
片面上に長さ方向における中央部に板巾方向に溶接ビー
ドをおき、以後直ちに第1図による本発明方法の操作説
明に述べた操作で水素を定量した。
なお本定量にあたって、キャリヤーガスとしてArを1
00 ml/1m1nの流速で流し、大口弁3、出口弁
4として電磁式DV 2− C弁を用いキャリヤーガス
弁10として電磁式DV 2−0弁を用いガス分析計5
として熱伝導度検出型ガスクロマトグラフ、レコーダー
8としてペンレコーダー、積分計9としてダイナミック
レンジ、ベースライン補正デジタルインチグレーターを
用い、シーケンス制御機構11として20チヤンネル型
ピンボードプログラマ−を用い、分析周期1時間、大口
弁3、出口弁4を開いたのちの分析時間150秒、同じ
く積分計動作開始時間20秒、積分時間70秒、大口弁
3、出口弁を開き水素を導出したのち人口弁3、出口弁
4を閉伴*じキャリヤーガス弁10を開くまでの時間7
0秒、繰り返し実行回数100回に設定した。
測定結果を第8図に示す。
第8図から明らかなとおり溶接部の近傍の局所に集積し
内部孔に単位時間当りに放出される水素は約22時間で
最大値0.0014 rnl/ hrに達し以後100
時間まで漸減し、100時間後においても約0.000
2 ml/h rであり、また溶接後100時間に内部
孔に放出された水素量の合計は0.07m1に達する。
本発明の方法によると、たとえば鋼片のような形状の大
きな鋼材における水素量の分布分析経時変化分析、ある
いは鋼材の溶接部近傍において拡散性水素が局部にどの
ような速度で集積しているかなどを把握するために、3
分を最短下限とする単位時間当りに内部孔に放出される
1×1O−5TIllの水素までを定量することができ
る。
実施例 2 第2表Cに示すように断面の中心部に約2.5mmφの
内部孔を貫通させた試験片を4本準備し、各試験片の貫
通孔の両端にキャリヤーガス配管用の外径2wnφのス
テンレスパイプを溶接後、この試験片の内部孔にキャリ
ヤーガスを流しながら250℃で5時間、脱水素のため
の加熱をしたのち、試験片の標点間を残し絶縁塗料を塗
付し、第2表り。
E、F、Gに示す環境、応力下にそれぞれ1本の試験片
をおいた。
Eの応力条件は第6図について説明したように引張試験
機を用いて0.7σyの引張り応力を与えた。
Fについては第7図について説明した装置を用い、応力
を印加することなく、NaCl含有率2.38%の25
℃の人工海水を14/mi nの割合で循環させた。
Gについては、第7図に示した装置を用い引張試験機を
用い試験片に07σyの応力を加えつつ、NaCl含有
率238%、25℃の人工海水をI A/minの割合
で循環させた。
それぞれの試験片の内部孔に捕集される水素を、カムプ
ログラマ−によって自動的に1時間周期で100回、前
後しゆう動型切換弁を動作させてキャリヤーガス流路を
変更することにより、熱伝導度検出型ガスクロマトグラ
フに導きダイナミックレンジデジタルインチグレーター
を用いてベースラインの変動を補正したのち水素にもと
づ<’II’cDピーク面積を算出し、さらにあらかじ
め作成しである検量線によって水素量に換算した。
1時間毎に得られるそれぞれの試験片についての水素放
出量の合計量を第3表に示す。
また第9図には、第2表Gの条件下において試1験片の
内部孔に単位時間当りに捕集された水素量およびその積
算値を示す。
第3表から明らかなように人工海水中に浸漬された試験
片Fは常温空気中の試験片りと比較して内部孔に捕集さ
れる水素量が著しく増大しており、これに応力を印加し
た場合にはGさらにこの値が増加するが一方、応力印加
のみの場合にはE条件りに比較して水素捕集量には相違
が認められない。
さらに第9図から明らかなように条件Gのもとでは単位
時間当り内部孔に捕集される水素量は約30時間後まで
急増し以後漸増の傾向を示すことがわかる。
以上のように従来金属材料のわれの現象と密接な関係が
あるとされ、金属材料のわれの現象究明のために不可欠
とされていながら実際の測定が不可能であった。
金属材料の使用される環境下で、あるいは製造加工工程
で侵入する水素量、さらに進んで使用応力下で応力集中
部などの局部に集積する水素量を1xlO−5mlの微
量に至るまで正確かつ自動的に定量できるのみならず、
3分を最短下限とする単位時間当りに内部孔に放出され
る1×1O−57nlに至る微量水素の放出速度変化を
も測定できるという顕著な効果があり、金属材料構造物
の安全性確保のうえで重要な貢献をするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明のいくつかの態様例を示す模式
図、第5図は使用環境再現機構の一態様を示す模式図、
第6図は試験片に対する応力印加の一態様を示す模式図
、第1図は試験片に対する応力印加と使用環境再現機構
の適用の一態様を示す模式図、第8図は溶接後経過時間
に対する母材内部孔での単位時間当り水素捕集量変化な
らびに累積捕集水素量の関係図、第9図は応力印加下で
人工海水中に浸漬された試験片の内部孔に単位時間当り
に捕集される水素量の変化ならびに累積捕集水素量と浸
漬時間の関係図である。 1.1′・・・・・・試験片、2,2′・・・・・・内
部孔、3,3′・・・・・・入口弁、4,4′・・・・
・・出口弁、5・・・・・・ガス分析計、6・・・・・
・流量調節弁、7・・・・・・ボンベ、8・・・・・・
レコーダー 9・・・・・・積分計、10・・・・・・
キャリヤーガス弁、11・・・・・・シーケンス制御機
構、12・・・・・・使用環境再現機構、13・・・・
・・貫通孔検知制御機構、14・・・・・・負荷応力印
加機構、15・・・・・・切換スイッチ、16・・・・
・・荷重応力検出制御機構、17・・・・・・レコーダ
ー、18・・・・・・試験片浸漬槽、19・・・・・・
液状または気体状環境媒体槽、20・・・・・・環境媒
体の搬送環流装置、21・・・・・・配管、22・・・
・・・試験部、23・・・・・・つかみ部、24 、2
5・・・・・・引張り方向。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属試験片に試験片を貫通する内部孔を設け、内部
    孔の一端にはキャリヤーガスを導入するための大口弁、
    他端にはキャリヤーガス及び捕集された水素を導出する
    ための出口弁を設置し、前記金属試験片内を透過拡散し
    て、該内部孔に放出される水素を弁の開閉により断続的
    にキャリヤーガスとともにガス分析計に導いて定量を行
    ない、これを任意の回数くり返すと共に、これら分析サ
    イクル当りの時間・サイクル回数を設定し、必要とする
    弁操作および定量・記録操作をシーケンス制御によりお
    こなって拡散性水素を定量することを特徴とする金属中
    水素量の定量方法。 2 金属試験片に試験片を貫通する内部孔を設け、内部
    孔の一端にはキャリヤーガスを導入するための大口弁、
    他端にはキャリヤーガス及び捕集された水素を導出する
    ための山口弁を設置し、金属材料使用時の環境を再現あ
    るいは促進再現した条件下において、前記金属試験片の
    外面より侵入し試験片内を透過拡散して、該内部孔に放
    出される水素を弁の開閉により断続的にキャリヤーガス
    とともにガス分析計に導いて定量を行ない、これを任意
    の回数くり返すと共に、これら分析サイクル当りの時間
    、サイクル回数を設定し、必要とする弁操作および定量
    ・記録操作をシーケンス制御によりおこなって拡散性水
    素を定量することを特徴とする金属中水素量の定量方法
    。 3 金属試験片に試験片を貫通する内部孔を設け、内部
    孔の一端にはキャリヤーガスを導入するための大口弁、
    他端にはキャリヤーガス及び捕集された水素を導出する
    ための出口弁を設置し、前記金属試験片に応力を印加し
    た条件下において、試験片内を透過拡散して、該内部孔
    に放出される水素を弁の開閉により断続的にキャリヤー
    ガスとともにガス分析計に導いて定量を行ない、これを
    任意の回数くり返すと共に、これら分析サイクル当りの
    時間、サイクル回数を設定し、必要とする弁操作および
    定量・記録操作をシーケンス制御によりおこなって拡散
    性水素を定量することを特徴とする金属中水素量の定量
    方法。 4 金属試験片に試験片を貫通する内部孔を設け、内部
    孔の一端にはキャリヤーガスを導入するための入口弁、
    他端にはキャリヤーガス及び捕集された水素を導出する
    ための出口弁を設置し、金属材料使用時の環境を再現あ
    るいは促進再現した条件下において、前記金属試験片に
    応力を印加した条件下において、試験片の外面より侵入
    し、試験片内を透過拡散して、該内部孔に放出される水
    素を弁の開閉により断続的にキャリヤーガスとともにガ
    ス分析計に導いて定量を行ない、これを任意の回数くり
    返すと共に、これら分析サイクル当りの時間、サイクル
    回数を設定し、必要とする弁操作および定量・記録操作
    をシーケンス制御によりおこなって拡散性水素を定量す
    ることを特徴とする金属中水車量の定量方法。 5 常時キャリヤーガスを流通せしめられた水素定量系
    統であって、キャリヤーガスの供給源と、試1験片を貫
    通する内部孔を具備した金属試験片と、キャリヤーガス
    の供給源と内部孔の一端との途中に設けられた大口弁お
    よび内部孔の他端と分析計との途中に設けられた出口弁
    と、水素を定量するための分析計およびその結果を記録
    するための手段と、ガス流路を適宜切替えるための複数
    個の弁と、これらの分析操作を制御するためのシーケン
    ス制御機構とからなることを特徴とする金属中水車量の
    定量装置。 6 常時キャリヤーガスを流通せしめられた水素定量系
    統であって、キャリヤーガスの供給源と、金属材料使用
    時の環境を再現あるいは促進再現するための環境再現機
    構と、該機構内におかれ試験片を貫通する内部孔を具備
    した金属試験片と、キャリヤーガスの供給源と内部孔の
    一端との途中に設けられた大口弁および内部孔の他端と
    分析計との途中に設けられた出口弁と、試験片の内部孔
    が外部と貫通した場合に、これを検知して分析操作を変
    更する機構と、水素を定量するための分析計およびその
    結果を記録するための手段と、ガス流路を適宜切替える
    ための複数個の弁と、これらの分析操作を制御するため
    のシーケンス制御機構とからなることを特徴とする金属
    中水車量の定量装置。 7 常時キャリヤーガスを流通せしめられた水素定量系
    統であって、キャリヤーガスの供給源と、試験片を貫通
    する内部孔を具備した金属試験片と、キャリヤーガスの
    供給源と内部孔の一端との途中に設けられた大口弁およ
    び内部孔の他端と分析計との途中に設けられた出口弁と
    、前記金属試験片に応力を印加する機構と、水素を定量
    するための分析計およびその結果を記録するための手段
    と、ガス流路を適宜切替えるための複数個の弁と、これ
    らの分析操作を制御するためのシーケンス制御機構とか
    らなることを特徴とする金属中水車量の定量装置。 8 常時キャリヤーガスを流通せしめられた水素定量系
    統であって、キャリヤーガスの供給源と、金属材料使用
    時の環境を再現あるいは促進再現づるための環境再現機
    構と、該機構内におかれ試駆片を貫通する内部孔を具備
    した金属試1験片と、キャリヤーガスの供給源と内部孔
    の一端との途中に設けられた大口弁および内部孔の他端
    と分析計との途中に設けられた出口弁と、試験片の内部
    孔が外部と貫通した場合にこれを検知して分析操作を変
    更する機構と、該試験片に応力を印加する機構と、水素
    を定量するための分析計およびその結果を記録するため
    の手段と、ガス流路を適宜切替えるための複数個の弁と
    、これらの分析操作を制御するためのシーケンス制御機
    構とからなることを特徴とする金属中水車量の定量装置
JP51082542A 1976-07-13 1976-07-13 金属中水素量の定量方法および定量装置 Expired JPS5827867B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5142584A (ja) * 1974-10-09 1976-04-10 Nippon Steel Corp

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5142584A (ja) * 1974-10-09 1976-04-10 Nippon Steel Corp

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