JPS58222029A - フイコシアニンのイミドエステル架橋体およびその用途 - Google Patents

フイコシアニンのイミドエステル架橋体およびその用途

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JPS58222029A
JPS58222029A JP57105366A JP10536682A JPS58222029A JP S58222029 A JPS58222029 A JP S58222029A JP 57105366 A JP57105366 A JP 57105366A JP 10536682 A JP10536682 A JP 10536682A JP S58222029 A JPS58222029 A JP S58222029A
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JP
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phycocyanin
molecular weight
subunits
protein
crosslinked
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JP57105366A
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Masaki Sakakibara
正樹 榊原
Toshimitsu Kato
敏光 加藤
Shusuke Shimamatsu
島松 秀典
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、分子量が1.5X10’〜4.5X10’の
範囲にある蛋白質に1〜2分子のフィコシアノビリンが
共有結合した色素蛋白質であるフィコシアニンサブユニ
ットが基礎単位とされ、該サブユニットの2〜12単位
がイミドエステル残基により架橋された新規物質に関す
るものであり、該新規物質は、可視光領域における特性
吸収波長が620±20nmで、少くともドデシルスル
ホン酸ナトリウムを含む水溶液に対して溶解性を有する
ことにより特徴付けられた、フィコシアニンのイミドエ
ステル架橋体とでも呼ぶべき物質である。
本発明に係る新規物質は、基礎となるフィコシアニンサ
ブユニットの分子量に基づく後述する成る特定の分子量
を有する水溶性のポリペプチドであり、しかも可視光領
域における特性吸収波長が620±20nmの青色物質
であるから、生化学の分野で生体に由来する各種高分子
物質、特に蛋白質をゲル電気泳動法またはゲルf過法等
により分画し、その分子量を推定する場合に用〜・られ
る標準物質(分子量マーカーと呼ばれる)として特に有
用性を有するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
生物体内に含有される酵素またはその他の各種蛋白質の
分子量を推定するに当りゲル電気泳動法またはゲルf過
法を利用する場合には、分子量と共にその化学構造や各
種性質が既知の標準蛋白質が必要とされる。この両方法
のうちゲル電気泳動法とりわけ5DS−ポリアクリルア
ミドゲル       5゛電気泳動法(Sodium
 dodacl 15ulfate −Polyacr
ylamideElectro−phoresis、以
下5DS−PAGE法と略称する)は、供試試料が少く
て済み、処理操作が簡便、所要費用が安価でありながら
、分画能力が高く、分子量推定手段として有力であるこ
とから、生化学を中心とした広範な分野の研究者によっ
て利用されている。この方法は、ドデシル硫酸す) I
Jウム(以下、SDSと略称する)と蛋白質のポリペプ
チド鎖との間に形成される複合体が、′1場から受ける
駆動力によりポリアクリルアミドのゲル中を移動すると
きの挙動の特性を判断材料として分子量を推定する方法
である。具体的には、測定した(・試料を分子量マーカ
ー即ち分子量既知のポリペプチドと共に泳動し、その相
対移動度と分子量のプロットから試料の分子量を推定す
るものである。この除用℃・られる分子量マーカーは、
試料の予想分子量を中心として±5X10’程度の範囲
内で異る分子量を持つ5種類程度を必要とし、各分子量
マーカーは、ゲル中で安定した移動性とその再現性を有
すること、ならびに移動した試料のバンドの識別および
移動度の測定の簡便性が要求される。
従って従来利用されて〜・る分子量マーカーとしては、
血清アルブミン(分子i6.8 X 1 []’ )、
卵白アルブミン(同4.3X10”)、アルドラーゼ(
同4.0X10’)、キモト1」プシノーゲン(同2.
57 X 10’)、 リゾチーム(同1.43X1o
’ )、’シトクロームC(同1.17x1o’)等の
天然の蛋白質が使用されて〜・る。
然しなから、これらの分子量マーカーは、測定可能な分
子量範囲が自ずと限られて〜・ること、展開後のゲルカ
ラムにおけるバンド位置が識別し得る様ノくンドの染色
処理を必要とし、通常クーマシーブリリアントブルー、
アミドフ゛ラック10B等の染料による染色およ′び非
ノ(ンド部分の脱色処理を行わねばならず、その処理が
極めて煩瑣であるという欠点を有する。またこれらの分
子量マーカーは、互に異種蛋白質であって、別々に供給
されるため、1本のゲルカラムで1種類を泳動させるこ
とが多く、その結果処理回数が多く、この点からも煩瑣
である。
本発明に係る新規物質は、冒頭に述べた如く、フィコシ
アニンサブユニットをイミドエステル残基により複数架
橋したものである。このフィコシアニンサブユニットは
、分子針1.5X10’〜4.5X10’の範囲にある
蛋白質に、1〜2分子のフィコシアノビリン分子が下図
*の位置で蛋白質のシスティンおよびセリン残基によっ
て共有結合した色素蛋白質である。フィコシアノビリン
は、藍藻たとえばスピルリナ属の各種螺旋環やアナベナ
属の渫類のチラコイド膜外表面に由来する色素蛋白質の
発色団で、次の如き化学式で示されるテトラピロール構
造を有する分子1i1586.7の化合物であり、62
0nmの波長を最大吸収位置とする青色色素である。
スピルリナ属藻に含まれこのフィコシアノビリンの結合
した色素蛋白質は、C−フィコシアニンまたは単にフィ
コシアニンと呼ばれ、その分子量は大略10X10’〜
20×104と言われて〜・るが、複数の蛋白質分子が
疎水結合等で会合したものであり、共有結合のみKより
形成された最小単位に分けることができ、その最小単位
となる色素蛋白質はフィコシアニンサブユニットと呼ば
れる。このフィコシアニンサブユニットは、一般的には
その起源となる生物により蛋白質部分のアミノ酸組成に
よって分子量に幅があるが、スピルリナ属藻に由来する
ものは1.7X10’の分子量を有する(その詳細は後
述の通り)。
本発明にお−・て最も好適には、この天然のフィコシア
ニンサブユニットを各種のイミドエステルで架橋させ、
架橋体とする。これは、フィコシアニンサブユニット分
子に含まれる例えばリジンに由来するアミン末端がイミ
ドエステル(例えばジメチルスベロイミデートの塩酸塩
)と次の如く反応し、イミドエステル残基を仲立ちとし
て2個以上のサブユニットが互に2次元的または3次元
的に結合するかイミドエステルの結合比率は、フィコシ
アニンサブユニットの1単位当り大略6単位前後であり
、これより少〜・とサブユニット単位数3以上の分子種
の生成が少く、多〜・と架橋体の溶解性が低下する。
本発明に係る架橋体はこの様な構造を有するもので、フ
ィコシアニンサブユニットが2〜12個結合したもので
ある。
サブユニットが2〜12個の範囲のものは、その分子量
が大略3.5X10’〜35X10’程度の値を有し、
蛋白質粒子とほぼ同様な性状を有する。即ち、本発明に
係る架橋体を丁それ自体水溶性を有するか、または分子
量が大き〜・ために難溶性のものでも、少くとも前記S
DSの水溶液に対しては水溶性を有する。
また、本発明に係る架橋体は、その分子中にフィコシア
ノビリンに由来する発色団が多数結合されて℃・るから
、可視光領域における特性吸収を有する。その波長は6
20±20nmで、その色は青色を呈する。この特性吸
収波長は、架橋体の分子量の大小によって、または窟白
賀部分のアミノ酸構成の相違や架橋部分を構成するイミ
ドエステル残基の相違等によって±20nmの範囲でシ
フトする。
本発明に係る架橋体は以上の如きものであるから、ゲル
電気泳動法またはゲル濾過法により蛋白質の未知分子量
を推定する場合の標準蛋白質な〜・し分子量マーカーと
して適当な分子量を有すると共に、展開した際のカラム
中のバンドが青色を呈し、その位置が展開開始から終始
視認できる特長を有する。従って未知蛋白質と分子量マ
ーカーを一緒に泳動させ、未知蛋白質につ℃・では28
0nnnの吸光度に着目し、デンシトメーターを利用し
得るから、煩雑なバンド染色の操作を要することなく、
簡便かつ正確に未知蛋白質の分子量を決定することがで
きる。(尚所望に応じて染色し得るのは勿論である。)
即ち、本発明の架橋体は、分析機器、測定機器の発達と
相俟って、未知蛋白質の分子量測定の精密化及び簡便化
をもたらすものである。
本発明の架橋体は、フィコシアニンサブユニットの単位
数によってほぼ一定の範囲の分子量を持つがサブユニッ
トの種類、イミドエステルの種類および結合数が場合に
よって異なるため、特定の数値を有するものではなり・
。従ってその分子量は前記の大略3.5XiO’〜35
X10’の範囲で様々な数値となる可能性がある。
このため、この架橋体を分子量マーカーとして利用する
場合に所望の分子量のものを選択することが可能とされ
、またもとのサブユニットそのものも含め異る分子1°
のマーカーを多種類混合して利用することが容易であり
、しかも異る分子量のマーカー相互の特性が、分子量を
除いて、極1゜ めで共通性の高℃・ものとなされ得るので、分子量測定
操作が極めて容易である。
本発明におけるフィコシアニンサブユニットとじてヲ丁
、既述のスピルリナ属藻に由来するものが好適なものと
して挙げられる。これ以外にもアナペナ属、ネンジュモ
属、アナキスナス属等の藍藻類が利用可能であり、また
これら天然のものに限らず、適宜な蛋白質のサブユニッ
トにフィコシアノビ9フ1ル2分子結合した人工のもの
も利用し得る。
本発明にお〜・て利用されるイミドエステルとしでは、
前に例示したジメチルスベロイミデートの他に、ジメチ
ルアジボイミデート、ジエチルマロンイミデート等/l
’+lJ用可會ヒであり、それらは好適には塩酸塩とし
て利用される。それらを化学式で示すと、順にC1゜H
22C6ffiN20□、C,H,、Cl2N202.
 C,H,、C712N202である。
本発明の架橋体を製造するには大別してフィコシアニン
−サブユニットの調製、架橋処理、架橋体の分別の各工
程を経る。
フィコシアニンサブユニットの調製に当っては、例エバ
スピルリナ属藍藻の生藻体またはその乾燥粉末をまずリ
ン酸緩衝液に懸濁し、細胞を破砕してフィコシアニンの
抽出を行〜・、遠心分離と硫酸アンモニウムを用〜・た
分画操作により粗フィコシアニンを得る。得られた粗フ
ィコシアニンは、極めて有利な方法としてジエチルアミ
ノエチルセルロースイオン交換クロマトグラフィーによ
り精製される。
この他一般的には、透析、カラムクロマトグラフィー、
ゲル1過法、電気泳動法、沈澱−再溶解抽出法、界面活
性剤抽出法またはそれらを適宜組合せた精製法が採用可
能である。
フィコシアニンサブユニットは、この様にして精製され
たフィコシアニンを前記SDS水溶液中に溶解させると
、フィコシアニンが解離することによって得られる。
この様にして得られるフィコシアニンおよびチ+;亭芋
’;ズ$ヨがフィコシアニンサブユニットは、ゲルf過
法および5DS−PAGE法によりそれらの分子量が夫
々4X10’f4X10’および1.7X10’−1=
3X10”であることが分り、このフィコシアニンは、
2分子のサブユニットにより構成されて(・ることか意
味される。
次℃・で架橋処理を行うに当っては、サブユニットに解
離されたフィコシアニンを、pH8,D付近のリン酸緩
衝液に蛋白質濃度1〜10η/lll1となる様に溶解
し、これにイミドエステルを固体状または別途リン酸緩
衝液に溶解して添加し、遮光下、温度4〜25℃の範囲
およびpH8,0付近で1〜24時間弱〜・攪拌下に反
応させれば良℃・。イミドエステルの添加量は、フィコ
シアニンサブユニット11iに対して6〜30mmol
e(100〜560倍mole )程度が好ましく・。
反応は、リジンを加えることにより停止するか、反応混
合物をpH6,5付近の緩衝液で透析するかまたはゲル
f過を行って残存するイミドエステルを除くことによっ
て停止する。
得られたイミドエステル架橋体は、脱塩後ゲル濾過また
は5DS−PAGE法により、分子量の異る多種の架橋
体に分画される。各両分は、この例では5DS−PAG
E法によりその分子量が5.6X10’(サブユニット
2単位)、5.8X10’(同3単位)、8.2X10
’(同4単位)、1o、ax1o’(同5単位)であり
、以下同様に増加し、サブユニット単位12の場合に大
略3.5X10’を示す。
これらの架橋体は、凍結乾燥品またはグリセリン溶液と
して保存することができ、その分子量を予め明らかにし
ておくことにより分子量マーカーとして極めて有用性が
高い。
勿論これらの各両分は、サブユニットも含めて適宜組合
せた分子量マーカーとすることも可能であり、その場合
には予め各画分に分けることを要さな(・場合もあり得
る。また架橋体の各画分の分子量は、前記の量に限られ
ず、フィコシアニンサブユニットの起源、イミドエステ
ルの種類、架橋反応の条件等により相異する。
以上の如き本発明に係るフィコシアニンのイミドエステ
ル架橋体は、分子量マーカーとして有用であるばかりで
なく、イミドエステル架橋体はフィコシアニンよりも耐
熱性が増加して℃・るので、フィコシアニンを食用色素
として用〜・る場合の耐熱性色素としても利用し得る。
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明する。
実施例1 fil  フィコシアニンの調製 スピルリナ生藻体を0.9%N a Cl水溶液で洗滌
後、0、03 M IJン酸緩衛液(pH6,0)に懸
濁して超音波処理を数分間行うか、または石英砂と藻体
をペースト状に混合して乳鉢ですりつぶし、細胞を破砕
する。この様に処理された藻体100M乾燥重量)の前
記リン酸緩衝液による懸濁液1451を数時間4℃にで
攪拌しながらフィコシアニンの抽出を行う。次〜・でこ
の懸濁液を遠心分離機で1刈0’Gで30分間処理して
固形分を除去し、得られた上清に硫酸アンモニウムを2
0%飽和になる様に加える。次〜・でこれを数時間静置
し、その後再度遠心分離処理を行〜・上清両分を得る。
この上清両分に硫酸アンモニウムを50%飽和になる様
に加え、数時間静置後遠心分離処理し粗フィコシアニン
画分を沈澱として得る。
更に粗フィコシアニンを前記リン酸緩衝液に溶解し透析
膜を用(・て限外f過し、得られた水溶液を凍結乾燥し
、15Iのフィコシアニンを得る。
この様にして得られたフィコシアニンを、DEAE−セ
ルロースカラムを用(・たイオン交換クロマトグラフィ
ーにより更に精製すると、こ′FuL言ディスク電気泳
動で単一バンドを示すに至る。(尚、以上の操作は全て
4℃以下で行った。) また、凍結乾燥して得られるフィコシアニン粉末はf色
を呈しており、SOSや尿素の水溶液に易溶、5011
19/ml程度までは室温で水に易溶である。
分子量: セファデックスG  200 (Pharmacia社
製架橋デキストランの商品名)を充填したカラム(2,
4cm〆X110cmL)を用も・たゲルクロマトグラ
フィーにより測定したところ、このものの分子量は、4
X10’±4X10”であり、より高分子量の会合体の
存在も僅かに認められた。
組成:             ・・。
フィコシアニン中の蛋白質の割合は、Lowry法によ
り測定したところ901脩%以上であり、フィコシアノ
ビリンの割合は吸光度法により測定したところ、蛋白質
io’、p当り0.5〜1.0 moleである。
可視光吸収スペクトル: 可視光領域の吸収スペクトルは550〜650nmの波
長範囲に極大曲線を示し、ピークは620nmに位置す
る。
この吸収スペクトルを第1図に示す。
ケイ光スペクトル: フィコシアニンは、波長570nmの励起光により、6
00〜700nmの波長範囲に極大曲線を成すスペクト
ルを示す。そのスペクトルを第2図に示す。
(2)  フィコシアニンサブユニットの調製フィコシ
アニンをSO8水溶液に溶解するとフイコシアニンサブ
ユニツ)K解離する。               
    1、分子量: サブユニットの分子量を知るために5DS−PAi法で
測定した。測定に当り、01%SDSの存在下、10%
ポリアクリルアミドゲル、0.1Mリン酸緩衝液(pH
7,0)を用℃・、5mA/ゲル1本の電流で行った。
バンドパターンは移動度0,65〜075の単一のもの
であり、他の標準蛋白質の相対移動度から、分子量は1
.7×104±、1SX10”と測定された。
組成: 5DS−PAGE法にお(・て、試料溶液へ2−メルカ
プトエタノールの添加の有無は、バンドの移動度に変化
を与えな(・ことから、サブユニット間にジスルフィド
結合は存在しな℃・。また、分子量より判断してサブユ
ニット2単位によりフィコシアニンが構成されて(・る
ことか分る。
可視光吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルはフィコシ
アニンとほぼ同様である。
(3)フィコシアニンのイミドエステル架橋体の製造3
tny/at濃度のフィコシア=y水溶液100dをp
H8,2に調製し、これにジメチルスベロイミデート塩
酸塩を50〜200m moleとなる様に加え、25
℃で5時間反応させ、サブユニットの結合数の異る種々
の架橋体の混合物を得た。次(・でそれらの架橋体を0
.03M IJン酸緩衝液(pH6,0)に12時間透
析して残存イミドエステルを除去し、架橋反応を終止さ
せる。
この混合物を5DS−PAGE法により測定した。測定
に当り、ポリアクリルアミドゲル濃度8%のゲルを用℃
・Weber & 0sbornの方法に従った。その
結果の泳動パターンは第3図の通りであり、これらのバ
ンドの位置と既知蛋白質の分子量と相対移動度のプロッ
ト(第4図)から、各架橋体の分子量が判明する。
既知蛋白質としてはシトクロムC、キモトリプシノーゲ
ン、卵白アルブミン、カタラーゼ、血清アルブミン、R
NAポリメラーゼ等の10種を採用し、第4図の通りプ
ロットした。分子i10’〜7X10’付近までのポリ
ペプチドのプロットは直線性を示し、分子量10X10
’以上のポリペプチドはゆるやかな曲線を示す。本発明
の架橋体はバンド1〜5に分画されその移動位置を上記
プロットと重ねると第3図の通りで、その分子!1′ハ
、1.7XID’、36xio’、5.8X10’、8
.2X10’および10.8X10’と求められた。尚
、前記Weber & 0abornによると測定誤差
は±10%以内であると言われる。
得られた架橋体は、所望によりゲル1過法または上記5
DS−PAGE法によって各分子量画分に分別すること
ができる。
存在状態および溶解特性: イミドエステル架橋体は、凍結乾燥品および水溶液共に
青色を呈し、水に対する溶解性はフィコシアニンより低
く。
フィコシアニンサブユニットの単位数が増えるに従って
水難溶性を呈するが、丈プユニットの単位数が12以下
であれば少くともSDS水溶液には易溶性を有す。また
水溶液に対して硫酸アンモニウムが添加されると沈澱と
なる。
イミドエステル残基結合数: イミドエステル架橋体は、その蛋白質のりジン残基を定
量することによりイミドエステル残基の結合数が求めら
れる。本実施例で得られたイミドエステル架橋体の混合
物を試料として0,1%の水溶液1alに1dづつの4
%炭酸水素ナトリウム水溶液および0.1%2.4.6
−)リニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を加
え、40℃で2時間反応させ、10%SDS水溶液1−
を加えた後、INHCJをQ、 5 yl加える。得ら
れた水溶液を335nm の波長光で比色定量し、その
結合数は、蛋白質104g当り1〜4mojeと求めら
れた。
可視光吸収スペクトル: 可視光領域の吸収スペクトルは、フィコシアニンサブユ
ニットと同様に550〜65Dnmの波長範囲に極大曲
線を示し、そのピークは、丈プユニットの単位数により
多少異り、620±20nmの範囲に位置した。
蛍光スペクトル: 蛍光スペクトルは、フィコシアニンサブユニットと同様
に波長570nmの励起光により60o〜70Drun
の波長節FMK極大曲線を示す。
実施例2 分子量未知蛋白質の分子量測定 フィコシアニンサブユニット及びそのイミドエステル架
橋体を分子量マーカーとして用(・た分子量未知蛋白質
の分子を測定のシュミレーションとして、分子量既知の
アルドラーゼにつ〜・て測定した。
実施例1で調製した反応生成物(フィコシアニンサブユ
ニットのとその単位数2〜5のイミドエステル架橋体の
混合物)100#を測定に供し、アルドラーゼと共に5
DS−PAGE法を実施した。分子量−相対移動度のプ
ロットを第5図に示す。この結果未知蛋白質(アルドラ
ーゼ)の分子量は4X10’と求められた。
この値は、グアニジン塩酸中での超遠心分析法、浸透工
法、化学的分析等によって既知の値と一致しており、こ
の分子量マーカーの有効性b′−示された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、スピルリナ属藍味に由来のフィコシアニンの
可視光領域における吸収スペクトル図、第2図は、その
蛍光スペクトル図、第3図は、フィコシアニンサブユニ
ットおよびそのイミドエステル架橋体の混合物の5DS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動における泳動パター
ン、第4図および第5図は、分子量と相対移動度の関係
を示すグラフである。 特許出願人 大日本インキ化学工業株式会社 結4図 、潴動崖 (i β′傾

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子量が1.5X1[)’〜4.5X10’の範囲
    にある蛋白質に1〜2分子のフィコシアノビリンが共有
    結合した色素蛋白質で、可視光領域における特性吸収波
    長が620±2Qnmであるフィコシアニンサブユニッ
    トを基礎単位とし、該サブユニット1単位に対して1〜
    8単位のイミドエステル残基で架橋されて該サブユニッ
    トが2〜12単位互に結合され、サブユニットと同様に
    特性吸収波長が620±2 Qnmで、少くともドデシ
    ルスルホン酸ナトリウムを含む水溶液に対して溶解性を
    有することを特徴とするフィコシアニンのイミドエステ
    ル架橋体。 2 フィコシアニンサブユニットが藍藻に由来するもの
    である特許請求の範囲第1項記載のフィコシアニンのイ
    ミドエステル架橋体。 6 架橋部分を構成するイミドエステル残基が、ジメチ
    ルスペロイミデート、ジメチ々アジボイミデートおよび
    ジエチルマロンイミデートの各残基の少くとも1種であ
    る特許請求の範囲第1または2項記載のフィコシアニン
    のイミドエステル架橋体。 4 分子量が1.5X10’〜4.5X10’の範囲に
    ある蛋白質に、1〜2分子のフィコシアノビリンが共有
    結合した色素蛋白質で、可視光領域における特性吸収波
    長が620±20nmであるフィコシアニンサブユニッ
    トを基礎単位とし、該サブユニット1単位に対して1〜
    8単位のイミドエステル残基で架橋されて該サブユニッ
    トが2〜12単位互に結合され、サブユニットと同様に
    特性吸収波長が620±20nmで、少(ともドデシル
    スルホン酸ナトリウムを含む水溶液に対して溶解性を有
    する、フィコシアニンのイミドエステル架橋体の少くと
    も1種を含むことを特徴とする蛋白質の分子量測定用標
    準蛋白質。
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JP57105366A Pending JPS58222029A (ja) 1982-06-21 1982-06-21 フイコシアニンのイミドエステル架橋体およびその用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005098436A1 (en) * 2004-04-08 2005-10-20 Roche Diagnostics Gmbh A fluorescent polypeptide complex of 40 to 500 nm in size

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005098436A1 (en) * 2004-04-08 2005-10-20 Roche Diagnostics Gmbh A fluorescent polypeptide complex of 40 to 500 nm in size
US7662920B2 (en) 2004-04-08 2010-02-16 Roche Diagnostics Operations, Inc. Fluorescent polypeptide complex

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