JPS5821719B2 - 使用済燃料集合体の貯蔵方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ａ１発明の対象 本発明は、使用済燃料集合体の貯蔵方法とその装置に関
する。

ｂ、従来技術 第１図および第２図に、従来技術による使用済燃料集合
体の貯蔵方法および装置を示す。

図において、燃料貯蔵プール１は、壁２面をコンクリー
トで構築され、内部に多数の使用済燃料貯蔵ラック３を
有している。

ラック３は、第３図および第４図に示す構造で、内部に
使用済燃料集合体を収納する筒状体を多数個有している
。

又、ランク３の下部には脚５があり、プール１の底面に
ラック３を固定する。

しかるに、このような従来技術では、プール１の底面の
大きさにより、配列できるラック３の数が限られ、結果
的には貯蔵できる使用済燃料集合体の数が制限されてし
まう。

Ｃ０発明の目的 本発明の目的は、従来技術において？ｆｔｌ以された使
用済燃料集合体の貯蔵本数を飛躍的に増大させると共に
、放射線遮蔽に必要な水深を相対的に低減できる使用済
燃料集合体の貯蔵方法およびその・装置を提供するにあ
る。

ｄ０発明の要点 上記の目的に沿うため、本発明の使用済燃料集合体の貯
蔵方法およびその装置は、使用済燃料貯蔵ラックを多層
積することを特徴とする。

原子炉）こ装荷されている燃料は、通常１年に１回装荷
されている全燃料集合体の１／３〜１１５相当が使用済
燃料集合体として取出される。

これらの使用済燃料集合体は、貯蔵プールに一定期間貯
蔵し、放出放射能が低減した後に燃料再処理工場へ搬出
される。

貯蔵中における放射線の遮蔽は貯蔵プールに満たされた
水又は水と他の物質の混合物によって行われる。

この為、貯蔵プールは約１０メールの遮蔽水深を必要と
する。

従来、この水深は貯蔵される使用済燃料集合体の放射線
強度によって決められておりほぼ二定である。

それ故、使用済燃料集合体を多層積しても遮蔽水深は変
らず、貯蔵燃料集合体単位量当りの相対的所要水深は第
９図のように変化する。

更に発明者等は、使用済燃料集合体の原子炉から取出し
た後の放射線強度は第８図のように時間と共に大幅に低
下することを知見した。

それ故、燃料を多層積にする場合、原子炉から取出して
間のない放射線強度の高い燃料集合体を燃料貯蔵プール
の下方部つまり底の方に置き、原子炉から取出して時間
の経過した放射線強度の低いものを上方部に積むことに
より更に所要遮蔽水深を浅くすることができる。

ｅ１発明の実施例 以下、本発明を実施例により説明する。

第５図において、燃料集合体貯蔵プール１は水深が変わ
る他従来技術と変るところがない。

図中、ラック３は多数個が１つの格納器６内に収納され
、格納器６が段積みされている。

本実施例では２段積の場合を示しているが、より多数の
段積が可能である。

第６図および第７図は、それぞれ格納器６の平面図およ
び側面図を示している。

図において、格納器６の上面には４隅に固定棒７が設け
ら札格納器６の下面には、固定穴９が設けられる。

又、格納器６の対向する２辺には吊上金具８が設けられ
る。

更に、貯蔵プール１の底面には、格納器６に設けられた
と同様の形状をした底部固定棒１０が所定の箇所に設け
られる。

上記の構成において、貯蔵に際しては先ず使用済燃料集
合体を貯蔵ラック３の格子に収納する。

格納器６には複数の貯蔵ラック３があるが、各ラック３
に燃料集合体が収納される。

燃料集合体収納後、格納器６はクレーンなどに吊上げら
れて移動する。

先ず、下段の格納器６とプール１下面とは固定棒および
穴１０および９を介して所定の位置に固定され、上段の
格納器と下段の格納器は、同様固定棒７および穴９を介
して固定される。

多層積にする場合でも遮蔽に必要な水深（最上部に位置
する格納器６の最上部から水面までの距離）は８メ一ト
ル程度あればよい。

最上部に位置しない格納器６は、それ自身より上に位置
する格納器６の高さに相当する永深分だけよけい遮蔽さ
れ、遮蔽上放射線量の付加的な影響は、はとんどなく、
またそれ自身より上に位置する格納器６はその下にある
ものに対して遮蔽の効果を持つ。

第８図に示すように取出燃料の相対的放射線強度が経年
的に減少することに注目して、放射線強度の大きい燃料
集合体つまり取出経過年数の若い燃料集合体を入れた格
納器６を、プール１の下部の方に入れておくことにより
、最上部に位置する格納器６の最上部から水面までの距
離を約５０センチメートル節約できる。

第９図に燃料の積層数に対して、貯蔵燃料単位量当りの
相対所要遮蔽水深を示す。

遮蔽水深は燃料を貯蔵するために必要な、水のみで満さ
れた部分であり、この相対値が小さいほど、相対的な格
納器６の貯蔵燃料単位量当りの相対的容量を減少でき、
同一底面を持つ燃料集合体貯蔵プールの燃料集合体貯蔵
量を増大できる。

ｆ、実施例の効果 （１）燃料集合体貯蔵プールの同一底面積に対して、従
来技術に比べ多量の燃料集合体を貯蔵できる。

（２）燃料集合体の原子炉から取出した数年の若いもの
ほど下方に入れることによって、最上部に位置する燃料
集合体貯蔵ラック格納器の最上部から水面までの距離を
減少できる。

（３）以上の効果より、貯蔵燃料単位量当りの燃料集合
体貯蔵プール容量を小さくできる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、それぞれ従来技術による燃料集合
体貯蔵プールの断面図及び平面図の例である。 第３図及び第４図は使用済燃料集合体貯蔵ラックの平面
図及び断面図の例である。 第５図は本発明による燃料集合体貯蔵プールの例を示す
断面図、第６図及び第７図は燃料集合体貯蔵ラック格納
器を例示した平面図及び断面図、第８図は、原子炉運転
後、原子炉から取出した燃料の相対的放射線強度の経年
効菓を示す線図、第９図は、本発明により、燃料集谷体
貯蔵ラック格納器を多層積する燃料集合体貯蔵プールの
貯蔵燃料単位量当りの相対的所要遮蔽水深の関係を示す
線図である。 １・・・・・・燃料集合体貯蔵プール、３・・・・・・
ラック、６・・・・・・格納器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃料集合体貯蔵プールに使用済燃料集合体を水没さ
   せて貯蔵する方法において、前記使用済燃料集合体を多
   層積すると共に、貯蔵期間の長い使用済燃料集合体を上
   層に、貯蔵期間の短い使用済燃料集合体を下層に配置す
   ることを特徴とする使用済燃料集合体の貯蔵方法。 ２′ 燃料集合体貯蔵プール内に使用済燃料集合体を収
   納するラックを多数配夕１ルてなる貯蔵装置において、
   前記ラックを複数個収納する格納器を設けると共に、該
   格納器を多層積にしたことを特徴とする使用済燃料集合
   体の貯蔵装置。