JPS5817160Y2 - ネジ式往復動機構のハ−フナット押し付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ネジにより往復運動させる機構のハーフナツ
ト押し付は構造に関するものである。

従来よりこの種の機構においては、送りネジとハーフナ
ツトのネジ結合により動力を伝達するのであるが、三角
ネジや台形ネジでは送りネジ中心線の垂直方向に伝達力
による分力を生じ、所要駆動力が一時的に増大した場合
に前記分力が大きくなり、ハーフナツトが送りネジから
離れようとする。

従来これに対処する為に、ハーフナツトを送りネジに押
しつけバネの荷重を太きぐすることにより、ハーブナツ
トが送りネジから離れに＜＜シていたが、バネの荷重を
大きくすることにより′、送りネジ中心線と垂直方向に
送りネジを押し付けるので送りネジに歪を生じさせ、な
おかつ送りネジから伝達される力と逆方向の力を生じ、
それがロスになり効率を悪化させていた。

本考案は上記従来の欠点に鑑みてなされたもので、以下
本考案の一実施例を図面を参照して説・明すると、１は
レールで、固定されている。

２は送りネジで、レール１に回転自在に支持されている
。

３はバーフナラドで、送りネジ２とネジ結合し、ハーフ
ナツト取付板４に定着している。

５はスライド基台で、レール１の１−Ｅ部にて送りネジ
中心線方向に摺動自在に支持されていて、ハーフナツト
３を介して動力が伝達される。

６は操作ハンドルで、ストッパーピン７によりハーフナ
ツト取付板４から抜けないように取付けている。

８はスペーサで、操作ハンドル６のネジ部とネジ結合さ
れている。

９は調整ナツトで、操作ハンドル６のネジ部とネジ結合
され、スペーサ８と操作ハンドルネジ部の位置が変らな
いようにおたがいに押し付は合っている。

１０はバネで、内側を操作ハンドル６で支持され、両端
をハーフナツト取付板４とスペーサ８で支持されている
。

以上の構成によれば、送りネジ２とスライド基台５は主
レール１に支持されているので、送りネジ中心線と垂直
方向の位置関係は変らない。

操作ハンドル６はストッパーピン７によりスライド基台
５は送りネジ中心線の垂直方向に逃げないようになって
いて、バネ１０によりスペーサ８、調整ナツト９を介し
て送りネジ中心線方向の送りネジがら離れる方向に押さ
れているので、操作ハンドル６とストッパーピン７とス
ペーサ８と調整ナツト９とスライド基台５の位置関係も
変らない。

ハーフナツト取付板４とハーフナツト３はバネ１０によ
り送りネジ中心線と垂直方向の送りネジ２に接する方向
に押し付けられている。

従って所要駆動力が小さい場合には、送りネジ２に伝達
される力りは小さいのでハーフナツト３に伝えられた力
Ａが小さく、送りネジからハーフナツト３を離そうとす
る力Ｂが小さな押し付は力で良い。

バネ１０のバネ荷重Ｆは力Ｂより大になればよく、バネ
荷重Ｆは小さくなりロスが少なく効率がよい。

所要駆動力が一時的に大きくなった場合は、ハーフナツ
ト３を送りネジ２から離そうとする力Ｂが大きいのでＦ
より大きくなり、送りネジ２がら離れようとするが、ハ
ーフナツト３が最低限のかみ合いを保つ位置までくると
、スペーサ８がハーフナツト取付板４に当りそれ以上離
れない。

なお本案ではスペーサ８は剛体となっているが、これが
上記Ｂの最大値よりも大きなばね力を有する弾性体であ
ってもよい。

従って最低限のかみ合いを保って所要駆動力が大きくな
っても動力伝達でき、バネ１０の荷重は小さくてすみ所
要駆動力が小さい。

正常動作のときは効率よく動力伝達でき、最低限のかみ
合いの位置をスペーサ８を操作ハンドル６のネジ部の位
置を変えれば容易に行え、その位置固定も調整ナツト９
とスペーサ８をお互に押し付は合うように反対方向に回
転させれば位置固定も容易にできる。

以上の説明から明らかなように本考案によれば所要駆動
力が一時的に増大しても送りネジ中心線垂直方向にハー
フナツトが最低限のがみ合いを保つ以上離れず、所要駆
動力が小さい場合は、ハーフナツトを送りネジに押し付
けているバネの荷重は小さいので送りネジに与える歪も
少なく、伝達力と逆方向の力も小さくすみ、効率も良い
。

またハーフナツトと送りネジの最低限のかみ合いを調整
でき、その固定が容易にできるなど実用的価値の大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるネジ式往復動機構の要
部の側面図、第２図は同機構の小さい所要駆動力時の正
面断面図、第３図は同大きい所要駆動力時の正面断面図
、第４図はハーフナツトと送りネジのかみ合状態と力の
伝達状態を示す図である。 １・・・・・・レール、２・・・・・・送りネジ、３・
・・・・・ハーフナツト、４・・・・・・ハーフナツト
取付板、５・・・・・・スライド基台、６・・・・・・
操作ハンドル、８・・・、・・・スペーサ、９・・・・
・・調整ナツト、１０・・・・・・バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定されたレールと、回転自在に前記レールに支持され
   た送りネジと、前記送りネジとネジ結合されたハーフナ
   ツトと、前記送りネジ中心線方向に摺動自在に前記レー
   ルにより支持されたスライド基台と、前記スライド基台
   によって送りネジ中心線と垂直方向に規制を受け、ハー
   フナツトを定着したハーフナツト取付板と、前記ハーフ
   ナツト取付板から抜けないように支持された操作ハンド
   ルと、前記操作ハンドルに設けたネジ部とネジ結合され
   たスペーサと、前記操作ハンドルのネジ部とネジ結合さ
   れた調整ナツトと、前記ハーフナツト取付板と前記スペ
   ーサ及び前記調整ナツトを送りネジ中心線と垂直方向に
   押し付けるバネとを具備してなるネジ式往復動機構のハ
   ーフナツト押し付は構造。