JPS5817057B2 - クウキフジヨウシキノリモノ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は地面もしくは水面に吹きつけた高圧空気によ
り機体を浮かせて走行する乗物、即ちホバークラフトに
関する。

詳細にのべれば、この発明は多数のコンパートメントに
分割された周辺リフト材に囲まれた大径の中央リフト材
によって浮上位置が確保されているプラットホームを具
備するホバークラフトに関する。

そしてこのホバークラフトにおいて、中央リフト材は内
方スカートによって一般に構成さへこれに対して周辺リ
フト材は多数のスカートたとえば内方スカートと外方ス
カートとの間に配設された多数のコンパートメントを備
えている。

そして中央リフト材および周辺リフト材には一般的に中
央拡散チャンバから高圧空気が同時に供給されている。

従来から少なくとも２個の隣接ローブ（葉形片）から構
成された多岐ローブ形に周辺スカートを形成することが
提案されている。

このようなスカートは例えば仏画の追加特許第８００４
７号（米国特許第３７７９３３３号に対応する）に開示
されている。

多岐ローブ形スカートを利用したものとして仏画特許第
１５９９６３８号（米国特許第３６８０６５７号に対応
する）があり、この特許によるホバークラフトによれば
、中央リフト材は多数の隣接ローブからなる内方スカー
トによって規定され、周辺リフト材は内方スカートに対
応する一連の隣接ローブからなる外方スカートによって
規定されている。

内方スカートおよび外方スカートの互に対応するローブ
は周辺リフト材の個々のコンパートメントとなるコンパ
ートメントを形成している。

例えば仏画特許第１５９９６３８号の第１図ないし第４
図からよくわかるように、従来技術においてはそれぞれ
のローブの形状は地面もしくは水面よりローブの下方縁
への距離が漸次変化するようになっている。

つまりそれぞれのローブの下方縁は水平面上に延出して
おらずホバークラフトの外方サイドから内方サイドに向
うに従って次第に高くなっている。

例えば上述の仏画特許の第１図によれば、スカート２ａ
、４ａの下方縁の頂点が地面に最も近接し、縁部Ｄ３は
次第に高くなるように形成されている。

このような配置のため、それぞれのローブの底部におけ
る空気の逃げのためのギャップの高さは一定ではなく、
ローブの下方縁は周辺リフト材の内方においてよりも外
方における方がより一層地面に隣接している。

具体的にいえば、この発明の第７図に点線で示すように
、仏画特許におけるそれぞれのギャップ、はほたて貝状
にさけた逃げスペースに対応し、かつリフトの高さｈｏ
に関連したスペースに対応している。

そしてギャップは明らかに一定でない。

従って、ホバークラフトの浮上高さは限定されてしまう
という欠点がある。

事実、外方周辺スカートの底部における外方サイドへの
空気の所定の流速を得ようとすれば、ローブの下方縁と
地面との最短距離に対応する浮上高さは一層低くなる傾
向にある。

浮上高さがこのように限定される構成は浮上高さが非常
に不規則な地面もしくは大小の波がされいでいる水面に
おけるホバークラフトの操作能力の重要なパラメータを
形成している点から大きな欠点となる。

同様の観点から、地面からローブの下方縁までの距離つ
まりギャップの高さが不均一であると部分的な損傷およ
び摩擦の危険性が増加する欠点かある。

更に、ローブの底部における空気の逃げのためのギャッ
プの高さが不均一だと、周辺コンパートメントから隣接
するコンパートメントへの、特に空気の逃げのための一
層上方のギャップを介した、空気の横方向の流れを増進
させる。

しかしながら後述するように、横方向の空気の流れを容
易に生じる構成はホバークラフトの安定した位置制御の
能力を低下させるため好ましくない。

この発明は上記のような公知技術における欠点を克服し
たホバークラフトの提供を目的としている。

従ってこの発明に係るホバークラフトはプラットホーム
と、プラットホームより下方にのびて中央クッションを
内部に規定する多岐ローブ形の多数の内方スカート材と
、対応する内方スカート材をとりかこんで外方に配設さ
れた多岐ローブ形の多数の外方スカート材とを具備して
いる。

そして外方スカート材は対応する内方スカート材と対に
なってそれらの間に三日月形のコンパートメントをそれ
ぞれ規定している。

またホバークラフトはプラットホームに支持され高圧空
気を中央クッションおよび三日月形コンパートメントに
供給する手段を更に具備している。

内方および外方のローブ形スカート材は折曲性に富むブ
ランク材より構成されて上下方向からみて、弓形の中央
部とほぼ平らなサイド部とを形成している。

加えて内方、外方スカート材において、互に隣接する一
対の内方スカート材または外方スカート材は中央部が相
互にほぼ接線方向に位置しかつ隣接するガイド部が面接
触するように配設されている。

そしてそれぞれの外方スカート材の中央部の下方縁は全
て同一の水平面上に位置している。

それぞれの内方スカート材または外方スカート材の外方
基線とそのスカート材の先端の垂直線となす角αがスカ
ート材の位置によって変化しホバークラフトの前方から
後方にいくに従って減少している。

このように角αがスカート材の位置によって変化しホバ
ークラフトの前方から後方にいくに従って減少している
ため、たとえば水面、地面に引き下げられることなく、
また水面を泡立てたりことなく、水面上や地面上または
障害物上を正しく滑走できる。

ここで前方に位置するローブにあっては角αが大きいた
めローブは水面等の上を正しく滑走し、後方のローブに
あっては角αが大きいためローブは水面を泡立てること
がない。

外方スカート材の下方縁が全て同一の水平面上に位置す
れば、空気が一定の流速下で流出しているとしたとき、
浮上高さを大きくとれかつ部分的な損傷および摩擦の危
険性を減少させることができる。

またそのような構成では、空気の横方向の流れが防止で
き、そのため隣接ローブ間での部分的な圧力の差異の発
生を正確に制御できるためホバークラフトの安定性が増
加する。

それぞれのローブの最外基線の傾斜はホバークラフトに
おけるローブの位置に応じて決めることが好ましい。

以下図面を参照しながらこの発明の好ましい実施例につ
いて詳細に説明する。

第１図ないし第３図かられかるように、この発明に係る
ホバークラフトはそれ自体スカートとして周知のエアー
クッションによって支持されたプラットホームＰを具備
している。

中央ブロア■はプラットホームＰの下方に設けられた拡
散チャンバＤに高圧空気を供給している。

この拡散チャンバＤはプラットホームＰおよび下方壁ｐ
によって囲まれている。

オリフィス０１，０２，０３，０４等を介して拡散チャ
ンバＤから高圧空気はまず中央クッションＣに送られ、
それから周辺リフト材Ｅに送られている。

周辺リフト材Ｅのそれぞれのコンパートメントに独立的
に空気を供給するようにチャンバＤを分割することがで
きるのはいうまでもない。

中央クッションＣは、第２図からよくわかるように多数
の隣接する内方ローブ（葉形片）Ｌｌｌ。

Ｌｔ２． Ｌｉ２． Ｌｔ４等から公知の方法で構成さ
れた内方スカートによって規定されている。

また周辺リフト材Ｅの内方サイドは内方スカートにより
また外方サイドは多数の隣接ローブＬｅ１ 。

Ｌｃ２等より成る外方スカートによってそれぞれ規定さ
れている。

それぞれのローブは仏間特許第１５９９６３８号に示す
ような折曲性に富むブランク材を折り曲げたほぼ弧形形
状をしている。

内方サイドにおいて、これらのローブはほぼ三角形状の
平坦部で終わっており、隣接するローブはこの平坦部に
沿って接線方向に配設されている。

内方スカートおよび外方スカートのローブは三角形状の
平坦部で終わった一対のサイドを協働して形成している
。

従って対応するローブのペア、例えばＬ １ｌ−Ｌｅｌ
、 Ｌ ｉ□−Ｌｃ２等は三日月形状の独立したコン
パーメントＣ□、０２等を協働して規定している。

第１図および第３図は下方壁ｐに穿設されたオリフィス
０１，０２，０３，０４ 等を介して拡散チャンバＤか
ら高圧空気が供給されている状態を示している。

この発明のホバークラフトは、中央クッションＣおよび
周辺リフト材Ｅへの高圧空気の同時的な供給に関して、
米国特許第３８１１５２７号に開示されたものに非常に
似た構成を採用しており、多岐ローブ形スカートの配列
に関して、仏間特許第１５９９６３８号に開示されたも
のに非常に似た構成を採用している。

この発明に係るホバークラフトの大きな特徴は内方スカ
ートおよび外方スカートのローブの下方縁の形状にある
。

第４図においては、内方スカートもしくは外方スカート
に属する３個の隣接ローブＬａ 、 Ｌｂ、 Ｌｃが図
示されている。

この発明の本質的な特徴によれば、下方縁Ｂｉａ、Ｂｉ
ｂ、Ｂｉｃは、従来においては外方サイドから内方サイ
ドに向うに従って高くなるように形成されているのに対
して、水平面上にのびている。

第５図および第６図に示すハツチングの領域は仏間特許
第１５９９６３８号に開示された従来技術に対して追加
されこの発明に固有な特徴とを構成すると考えられるロ
ーブの一部を示している。

つまりハツチングされない領域は上記仏間特許に対応す
るローブを示し、この発明ではハツチングされた領域が
付加されている。

ここで第５図はローブの側面図を、第６図は外方スカー
トのローブＬａの展開図をそれぞれ示している。

この発明は例えば仏間特許第１５９９６３８号の第２図
に示す従来技術の対応する部材とその形状を比較するこ
とによって一層理解できる。

一般的にＬａのようなローブは、第５図に示すように、
垂直線と最外基線Ｇａとの間の角αおよびこの基線の下
端とローブの端のポイント１，２とを結ぶ断面との間で
この基線のなす角γによって特徴づけることができる。

内方スカートのローブの端は外方スカートのそれと同様
に配設されており、それらは同一の水平面内に位置して
いる。

コンパートメントＣ１，Ｃ２゜０３等は地面もしくは水
面と空気出口との間に位置し、一定の浮上高さｈを維持
する底部の周面を構成している（第８図参照）。

第７図および第８図は従来技術およびこの発明における
コンパートメントの形態をそれぞれ示している。

従来技術を示す第７図において、ローブの底部での空気
出口はスカラップ形状（はたてがいの貝殻形状）をして
おり、空気は外方スカートから高さｈｌに対応するギャ
ップを介しておよび点線で示す裂は目状のギャップｉｉ
を介して同時的に流出されている。

これに対して第８図に示すようなこの発明の実施例では
底部は地面または水面Ｓから一定距離りだけ離間した水
平面上に位置している。

そしてこの地面または水面Ｓとの間のギャップは空気の
外方サイドへのにげのためギャップと考えられる。

このようにローブの底部が水平面内に位置しているため
、スカートの底部における空気の流速を一定に確保でき
るとともに、浮上高さを大きくとることができる（ｈは
ｈｌよりも大きい）。

また例えばコンパートメントＣ５から隣接コンパートメ
ントＣ６への裂は目状のギャップｉｉ（第７図参照）を
介した横方向への空気の流れが防止される。

このため隣接する多数のコンパートメント間での圧力の
差異の発生を促進するとともにホバークラフトの安定性
を増加させることが可能とされる。

上記のようにそれぞれのローブは第５図に示すような形
状を持つ連続的なディスクもしくはブランク材より作る
ことができる。

またケーブルに連結もしくはアングル材を索引するディ
スクの一部分を使用することもできる。

この発明の別の特徴によれば、スカートのそれぞれのロ
ーブの角αはホバークラフトのローブの位置に関連して
決めることができる。

前方サイドに位置するローブについては、角αは１５°
から２５°の間で変えて配置することが好ましい。

また中央に位置するローブについては１２°かう１８°
の間で、後方に位置するローブについては８°から１２
°の間でそれぞれ変えて配置することが好ましい。

角γは上方縁Ｂｓａ、Ｂｓｂ、Ｅｓｃによってプラット
ホームに全てのローブを固定するように９０°にするこ
とが好ましい。

第９図ないし第１１図はこの発明の別の好ましい一実施
例を示しており、第１図ないし第３図のホバークラフト
のそれぞれの部材に対応する部材については同一の参照
番号が付されている。

この実施例によれば、コンパートメントｑ。

Ｃ２，Ｃ３等のそれぞれに補助の管形スカートｊ１゜Ｊ
２？Ｊ３等が図示のように付加されており、これらのス
カートは下方向に狭くなった円錐台形状をしている。

そしてこれらのスカートはオリフィス０３．０４を介し
て拡散チャンバＤに直接連通されている。

従って中央クッションＣの圧力よりも大きな圧力を保持
することができる。

またこれらのスカートはコンパートメントＣ１，Ｃ２，
０３等の底部周面を構成する下方縁より僅か上方にある
ことが好ましい水平な下方縁によっても規定されている
。

もしホバークラフトの部分的なアンバランスのために、
スカートｊ１等の下方縁が地面もしくは水面にもしも接
触しても、スカートｊ１等は圧力の上昇した閉塞チャン
バを形成しそれによってホバークラフトの安定性を保持
するリフト手段を構成する。

従って横揺れに対する安定性の増加を望むならばスカー
トＪｔ等をホバークラフトの左右に配設すればよく、ま
た縦揺れに対する安定性の増加を望むならばホバークラ
フトの前後に配設すればよい。

例えば第３図および第１１図ではただ単に説明のために
概略的にしか表示されておらず、オリフィス０１，０□
、０３，０４の全てが図示されていないだけでなくこれ
らのオリフィスに結合された例えば蝶形弁のような流量
調整手段も省略されている。

図示された実施例はこの発明を説明するものにすぎずこ
の発明はこれらに限定されることなくこの発明は技術思
想内で置換、変形、改造等の施されたものをも包含する
ことはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は細長い多岐ローブ形スカートを備えたこの発明
のホバークラフトの断面図（第３図の線Ｉ−Ｉに沿った
断面図に対応する）、第２図は第３図の線■−■に沿っ
た断面図、第３図はホバークラフトの一部の概略底面図
、第４図は多岐ローブ形スカートの３個のローブの概略
斜視図、第５図は第４図に示したローブＬａの側面図、
第６図はローブＬａの展開図、第７図は従来の多岐ロー
ブ形スカートを備えた公知のホバークラフトの一部の概
略縦断図、第８図は第７図に類似したこの発明に係るホ
バークラフトの一部の概略断面図、第９図ないし第１１
図は第１図ないし第３図に対応する別の実施例をそれぞ
れ示している。 内方ローブ：Ｌｉ１ 、Ｌｉ２ 、・・・、外方ロ
ーブ：Ｌｅ Ｌｅ 、−、コンパートメント：０
１゜ｌ ツ ２ Ｃ２，・・・、中央クッション二０１周辺リフト材二０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プラットホームと、プラットホームより下方にのび
   て中央クッションを内部に規定する多岐ローブ形の多数
   の内方スカート材と、対応する内方スカート材をとりか
   こんで外方に配設さ札対応する内方スカート材と対にな
   ってそれらの間に三日月形のコンパートメントをそれぞ
   れ規定する多岐ローブ形の多数の外方スカート材と、プ
   ラットホームに支持され高圧空気を中央クッションおよ
   び三日月形コンパートメントに供給する手段と、を具備
   し、内方および外方のローブ形スカート材は折曲性に富
   むブランク材より構成されて、上下方向からみて、弓形
   形状の中央部とほぼ平らなサイド部とを形成し、互に隣
   接する一対の内方スカート材または外方スカート材は中
   央部が互にほぼ接線方向に位置しかつ隣接するサイド部
   が面接触するように配設され、それぞれの外方スカート
   材の中央部の下方縁は全て同一の水平面上に位置し、そ
   れぞれの内方スカート材または外方スカート材の外方基
   線とそのスカート材の先端の垂直線とのなす角αがスカ
   ート材の位置によって変化し当該ホバークラフトの前方
   から後方にいくに従って減少しているホバークラフト。