JPS5815332Y2 - 包装体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、収納物品全体を緩衝効果を有する気泡入り熱
収縮シート形成した包装体で覆い、特に収納物品の要保
護面を少なくとも２重の気泡入り熱収縮シートで保護す
るようにするとともに上記包装体を熱収縮させて包装す
るようにした包装体に関する。

一般に、電気機器、例えばテレビジョン受像機如き物品
を収納する場合にあっては、ブラウン管が臨む前面部の
ように他の部分に比らべ一層保護を要すべき部分あるい
は場所がある。

また、テレビジョン受像機にあっては、つまみ等の突出
部分があり、その部分は他の部分に比べ余計に外的衝撃
を受けやすく損傷し易い。

ところが、従来から知られている、電気機器等の物品を
包装するための包装部材は、当該物品の軽度の表面傷や
外的衝撃を防ぎ得るにすぎない程度のものが一般的であ
った。

したがって、店頭から需要者に至る流通段階において、
包装部材の内部に収納された物品を破壊したり損傷する
ようなことも多かった。

そこで、これら保護を要すべき部分、あるいは場所さら
には損傷し易い部分等を外部からの衝撃を他の部分より
十分に保護しうる包装装置の出現が望まれている。

本考案は、このような要請に答えるとともに、構成が簡
単で、十分な緩衝及び保護効果が発揮できる包装体を提
供しようとすものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、本考案にかかるものにおいて、たとえばテレ
ビジョン受像機を収納物品として収納かつ包装したもの
を示す。

本考案を構成する包装体８はプラスチックフィルムの如
き柔軟材料からなり、しかも熱収縮性を有し、気泡を分
散封入した多数の気泡部１ａを設けた気泡入り熱収縮シ
ート１により構成されるものであって、この気泡入り熱
収縮シート１は、両端側を内側に折り返し該シート１の
二層部分を形成されるとともに、これら折り返し部６，
６の折り曲げ部５，５を熱溶着され筒状体として形成さ
れる。

そして、テレビジョン受像機の如き収納物品２は、ブラ
ウン管前面部、つまみ、操作レバー等その他突出部分が
臨む前面側の外部要保護面あるいは要保護部３が、内側
に折り返された折り返し部６．６で覆われ且つこれら折
り返し部６，６の溶着部分が上記要保護部３上に位置す
るようにして気泡入り熱収縮シート１からなる筒状の包
装体８によつて第２図に示すように包囲される。

したがって、筒状の包装体８の折り返し部６，６が収納
物品２の外部の要保護面あるいは要保護部３において、
筒状の包装体８の前面部４のシートと相まって二層とな
り一層のときに比べ外部衝撃からの保護を充分確保する
。

また第１図において、７は把手部であり、この把手部７
を持つことにより梱包容器１が運ばされるようになって
いる。

この把手部７の形成方法については後述する。

なお、ここで筒状の包装体８の全体を気泡部１ａ・・・
・・・を多数配設した熱収縮シート１により形成したの
は、一般に熱収縮シート１は、加熱すると、一旦、気泡
部１ａ・・・・・・内の空気が膨張するので、そのシー
ト全体が拡張する傾向となるが、更に熱を加えると、そ
のシートの熱収縮の性質をあられして、全体が収縮する
という性質に着目し、収納物品２と筒状の包装体８とが
密着した状態となるようにするためである。

さらに、筒状の包装体８での収納物品２を包囲させる状
態を説明すれば、筒状の包装体８の内側に折り返された
折り返し部６，６は、収納物品２の要保護面３の全面を
覆うように、各折り返し部６゜６の両端縁９，９が包囲
した収納物品２の上・下面上に位置する筒状の包装体８
の折り返し部６，６は、さらにその緩衝効果をもたらせ
るために、第３図に示すように、折り返し部６，６の両
端縁９，９を、それぞれ収納物品２を包囲したときこの
収納物品２の上・下面に位置する筒状の包装体８の上面
８ａあるいは下部８ｂからさらに内側に折曲して折り返
し部６ａ、６ｂが三層となるように形成してもよい呂ま
た、第２図、第３図に示すほかに、さらにその層を多層
として形成し、さらに収納物品２に対する緩衝効果を発
揮するようにしてもよい。

折り返し部６，６を何層とするかは、収納物品２０種類
あるいは形状等により決定する。

上述のように筒状の包装体８によって収納物品２を包囲
した状態で収納物品２の外周面と筒状の包装体８の内周
面との間に、彎曲形成された把手成形用治具１０を挿入
して、あとで把手部７が形成されるようになす。

しかる後に、収納物品２を含む筒状の包装体８の全体に
熱を加える。

この熱の影響により筒状の包装体８は第１図に示すよう
に、筒状の包装体８の画先端開口部を含む包装体８の全
体が収納物品２の外形形状に対応して熱収縮され収納物
品２を被覆梱包する。

これによりテレビジョン受像機等の収納物品２は、筒状
の熱収縮シート１を熱収縮させた包装体８内に収納され
、この包装体８内に収納され、この梱包装置を構成する
気泡入り熱収縮シート１によって上下側、四周側の各面
がら充分保護され、軽度の外部衝撃に耐え得るようにな
る。

特に収納物品２の、例えばつまみ類や前面部等の要保護
面あるいは要保護部３は、シートが二層となった折り返
し部６，６により確実に外部衝撃がら保護される。

そして、第２図に示すように、把手成形用治具１０によ
り図中上方向に突出して形成された把手部７の両側壁部
分を上記治具１０の下端側縁に沿って切断し、把手孔１
１．１１を形成する。

次に上記把手７Ｌ１１，１１より上記治具１０を抜き取
り、第１図に示すように収納物品２を包装体８により包
装できる。

なお重量物を収容する場合にあっては、把手成形用治具
１０を抜き取らずして、把持するとき、把手部７と共に
該治具１０を把持するが如くしてもよい。

このようにした後、第１図に示す両把手孔１１゜１１の
内に手を挿入し、把手部７を把持することにより、収納
物品２は搬送される。

このような構成によって、収納物品２を包装する本考案
装置は、工場からプーラへの流通段階においては、段ボ
ール箱等の梱包箱内にそのまま収納されて搬送されるが
、その際包装体自体が緩衝機能を有するので、従来にお
けるようなバッキング、緩衝部材等を介する必要はない
。

一方、プーラから最終消費者への販売段階では、ユーザ
は把手部７をもつことにより容易に包装体８で包装した
まま収納物品２を運ぶことができる。

また、最終消費者が包装体８から物品２を取り出す場合
は、折り返し部６，６の各端部５，５にナイフ等を差し
込めば、容易にそれらを引きさくことができ、従って開
封作業を極めて簡単に行なうことができる。

上述したように本考案は、収納物品と、この収納物品を
包囲する気泡入り熱収縮シートの両端を両側に折り返し
た折り曲げ部の折り返し端部を溶着してなる筒状の包装
体とからなり、上記収納物品は筒状の包装体の上記折り
曲げ部によって要保護面が覆われて上記筒状の包装体に
より包囲されるとともに、上記収納物品を包囲した筒状
の包装体は上記収納物品の外形形状に対応させて熱収縮
されることにより、該筒状の包装体によって上記収納物
品を包装するようにして気泡入り熱収縮シートが少なく
とも二層となった折り返し部によって物品の要保護面あ
るいは要保護部を外的衝撃から充分保護することができ
るばかりでなく、収納物品と熱収縮シートとを互いに密
着状態に包装できるので、その物品をかガタ付きのない
状態で包装することができる。

また、本考案では、折り返し部の各端部を互いに衝き合
わしてそれらを溶着すると共に、熱収縮シートに熱を加
えるだけで物品を包装してなるので、包装作業を迅速か
つ容易に行なうことができる一方、収納物品を取り出す
場合も、折り返し部の折り曲げ部間にナイフ等を差し込
むだけでそれら折り曲げ部を切離することができ、従っ
て開梱作業を迅速に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示し、例えばテレビジョン
受像機を収納かつ包装した状態を示す一部切欠斜視図、
第２図は第１図に示した包装装置の形成前の状態を示す
斜視図、第３図は本考案の他の実施例を示す包装装置の
形成前の状態を示す斜視図である。 １・・・・・・気泡入り熱収縮シート、２・・・・・・
収納物品、３・・・・・・収納物品の外部要保護面ある
いは要保護部、５．５・・・・・・折り曲げ部、６，６
ａ・・・・・・折り返し部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 収納物品を包囲する気泡入り熱収縮シートの両端を互い
   に内側に折り返した折り返し部の折り曲げ部を対向させ
   た状態で上記それぞれの折り曲げ部を熱溶着するととも
   に上記熱収縮シートが上記収納物品の外形形状に対応し
   て熱収縮され上記それぞれの折り返し部によって上記収
   納物品の要保護面を保護してなる包装体。