JPS581332B2 - ガスタ−ビンエンジン用燃焼室 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガスタービンエンジンの燃焼室に関し、該燃焼
室のための冷却リングに関するものである。

燃焼室の頭部を含む上流部分に冷却空気を供給する際に
、該頭部の内面に沿って上流側に向けて冷却空気を導入
すると共に、燃焼室の壁の内面に沿って下流側へ向けて
導入することが望ましい。

又、冷却リング自体を適当に冷却することも必要である
。

（そうでないと、冷却リングの一部が局部的に過熱する
。

）本発明のガスタービンエンジン用燃焼室において、燃
焼室の横断面に沿って円周方向に延在して燃焼室の壁の
一部を形成する冷却リングを有し、該冷却リングは互に
或る角度をなす上流側フランジおよび下流側フランジと
、該下流側フランジに組合わされたスクープリングとか
ら成り、上記両フランジは各々、冷却空気の流れを通過
させる多数の孔を有し、上記上流側フランジの上記孔は
上流方向へ傾斜し、上記下流側フランジの上記孔は下流
方向へ傾斜し、上記スクープリングは冷却空気の流れを
捕捉して上記両フランジの上記孔を通過させるようにし
たことを特徴とするものである。

本発明の燃焼室は、上述の構成を有するので、冷却空気
が燃焼室の壁の内面に沿って上流側および下流側へ流れ
、燃焼室の壁の冷却が効果的に行われる。

以下図面を参照しつつ本発明の実施例を詳細に説明する
。

第１図には燃焼室１０と燃料噴射装置１２とが示されて
いるがこれは以下に述べる冷却リングを除いては、特開
昭５３−４１６１９号公報の第２図に示すものと同じで
ある。

燃焼室１０は頭部１４と略管状の壁部分１６とを有する
ものである。

冷却リング１８は頭部１４と壁部分１６との間に接続さ
れ燃焼室の壁の一部をなしている。

冷却リング１８は２つのフランジ２０，２２を有し、両
フランジは鈍角で接続され、各々のフランジは多数の孔
２４．２６をそれぞれ等間隔に有し、該孔を通じて冷却
空気が流れる。

孔２４は冷却空気が上流へ向って頭部１４の内面に沿っ
て流れるような方向に傾斜し、孔２６は壁部分１６の内
面に沿って下流へ向って冷却空気が流れるような方向に
傾斜している。

燃焼室１０の全周を囲むスクープリング１９が下流側の
リング２２か又は壁部分１６のどちらかで燃焼室の壁に
取りつけられている。

スクープリング１９があるため、それがない場合のよう
に冷却空気がほとんど孔２６のみを通ることなく、孔２
４．２６の両方を通るようになされている。

孔２４．２６の燃焼室側の出口開口は比較的接近してお
り、又、フランジ２０．２２から燃焼室へ突出する流れ
案内フランジが設けられていないから、冷却リング自体
は適当に冷却され、特に両フランジ２０．２２の間の接
続部２８が過度の高温になることはない。

フランジ２０．２２は肉厚のリングから機械加工により
一体のものとして形成することもできるし、又、それぞ
れ別個にストリップ又はフランジをロール加工により成
形した後適当な溶接により互に接続してもよい。

冷却リングを通過する冷却空気の分布を改善するため、
各々のフランジには複数列、例えば３列又は４列の孔を
設けることができる。

実際に、上述の冷却リングは、それ自体高温になること
なく、燃焼室の頭部と壁とを両方共適当に冷却すること
が認められた。

第２図乃至第５図（第１図と同じ部分には同一の参照番
号を用いる）の燃焼室１０（一部のみ図示）は英国特許
第１４２７１４６号と同じ型式の燃料噴射装置１２を用
い、頭部１４、略円筒形の壁部１６、冷却リング１８お
よびスクープリング１９から成り、頭部１４は冷却リン
グ１８に接続線１４ａで接続され、冷却リング１８は接
続線１８ａでスクープリング１９に接続され、スクープ
リング１９は壁部分１６に接続線１６ａで接続されてい
る。

冷却リングは２つのフランジ２０．２２を有し、両フラ
ンジはロール加工により一体に成形され、各フランジは
それぞれ３列の孔２４．２６を有している（第１図では
それぞれ１列の孔を有している）。

両フランジ２０．２２の間には燃焼室１０の内側へ最も
突出した部分があり、エンジン運転中に過熱されるおそ
れがある。

そこで、この部分を冷却するため、第３図乃至第５図に
詳細を示すように、フランジ２０．２２の中間に３列の
孔２８を形成し冷却空気を流れさせるのがよい。

孔２８の真中の列の孔は両側の列の孔と喰違って並び隣
接する孔の間隔を最小限にすることができる。

孔２４．２６の各列も第５図と同様に間隔を置いている
。

スクープリング１９は空気シュラウド１９ａを有し、該
シュラウドは燃焼室１０の頭部１４の外側を上流へ向っ
て突出し、該燃焼室が一部をなしているガスタービンエ
ンジンの圧縮機（図示せず）から燃焼室の外側を流れる
冷却空気の一部を或る割合で取入れる。

シュラウド１９ａの中に一旦取入れられた冷却空気は冷
却孔２４，２６．２８を通じて燃焼室に流入するしかな
く、孔２４．２６．２８の傾斜は、孔２４から上流側へ
冷却空気が流れて頭部１４の内面を冷却し、孔２６から
下流へ流れる冷却空気が壁部分１６を冷却し、孔２８か
ら流入する冷却空気はフランジ２０．２２の中間を適当
な温度に保つようになされている。

第４図に示すように、孔２８は全部が半径方向ではなく
、孔２８をグループに分け、各グループでは中央の孔を
半径方向に配向し、その両側の孔は中央の孔から遠ざか
る程大きな角度で中央の孔に対し傾斜するものとするこ
とができる。

冷却リング１８は燃焼室１０の冷却空気を必要とする適
当な任意の部分に設けることができる。

又、フランジ２０と同２２との間の角度は鈍角ばかりで
なく鋭角としてもよく、本発明は缶型および罐環型の燃
焼室だけでなく環型の燃焼室にも応用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である燃焼室を示す縦断面図
。 第２図は第１図のものの冷却リングを変形した別の実施
例の縦断面図。 第３図は第２図に示す冷却リングの拡大詳細図。 第４図は第３図の４−４視図。 第５図は第４図の矢印Ａの方向の部分平面図。 １０・・・・・・燃焼室、１８・・・・・・冷却リング
、１９・・・・・・スクープリング、２０・・・・・・
フランジ、２２・・・・・・フランジ、２４・・・・・
・孔、２６・・・・・・孔、２８・・・・・・孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガスタービンエンジン用燃焼室において、燃焼室の
   横断面に沿って円周方向に延在して燃焼室の壁の一部を
   形成する冷却リングを有し、該冷却リングは互に或る角
   度をなす上流側フランジおよび下流側フランジと、該下
   流側フランジに組合わされたスクープリングとから成り
   、上記両フランジは各々、冷却空気の流れを通過させる
   多数の孔を有し、上記上流側フランジの上記孔は上流方
   向へ傾斜し、上記下流側フランジの上記孔は下流方向へ
   傾斜し、上記スクープリングは冷却空気の流れを捕捉し
   て上記両フランジの上記孔を通過させるようにしたこと
   を特徴とする燃焼室。 ２ 特許請求の範囲第１項の燃焼室において、上記冷却
   リングは両フランジの接続部に多数の冷却空気孔を有し
   ているもの。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項の燃焼室において
   、上記冷却空気孔は上流側、中央、および下流側の３列
   に配列され、中央列の孔はその上流側および下流側の列
   の孔に対し円周方向に喰違った位置にあるもの。 ４ 特許請求の範囲第１項の燃焼室において、上記スク
   ープリングが下流側フランジの上記孔の下流の個所から
   上流側フランジの上記孔の上流の個所まで延在している
   もの。