JPS5812972B2 - テレビブラウンカンノ フアンネル ネツクフウゴウタイノ フウゴウジヨウタイソクテイホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はテレビブラウン管のガラス部材を構成している
ファンネルとネックとを溶着して一体となしたファンネ
ル・ネック封合体において、ファンネルとネックとが偏
心したり傾いたりすることなく同一中心で整列して封合
されているか否かを測定する方法に関する。

通常、テレビブラウン管の製造に於いてはファンネルと
ネックとは別々に製作され、ファンネルとネックとを溶
着する装置でバーナーにより両部材の対向する端部を加
熱し溶着してファンネル・ネック封合体を形成している
。

ところが、この溶着の際にファンネルとネックとの相対
的な位置関係がずれて偏心したり又は傾いたりした状態
で溶着されることが屡々ある。

斯る状態にある封合体を用いてテレビブラウン管を組立
てた場合には、ネック内に収容した電子銃から照射され
る電子ビームが映像を写し出すパネルの螢光スクリーン
に正確に当たらず片寄った状態で照射されることになっ
て鮮明な映像を再生できず、特にカラーブラウン管にお
いてピュリテー不良、ミスランデング、ミスコンバージ
エンスと呼ばれている問題を発生することになる。

従って、ファンネル・ネック封合体を製造するに当って
はファンネルとネックとが中心がずれたり傾斜したりす
ることなく同一中心軸上に封合されていることが必要で
あり、そのためにこの封合状態を測定する方法が要請さ
れている。

ところで、テレビブラウン管はネック管内に収容した電
子銃から照射される電子ビームを、ファンネルのヨーク
部に取付けた偏向コイルによる磁界作用で偏向し、パネ
ルの螢光スクリーンに正確に照射し映像を再生する構造
になっている。

尚、ファンネルのヨーク部に位置し電子ビームの偏向中
心近傍に対応する円形の部分はラウンド部と呼ばれテレ
ビブラウン管組立時の基準となっている。

而して、ファンネル・ネック封合体においてはネックの
中心軸とファンネルのラウンド部の中心との関係が封合
状態の良否を決定するのであってネックの中心軸がラウ
ンド部の中心を通ることがピュリーテー不良、ミスラン
テング、ミスコンバージエンスを起こさないための第一
の条件である。

本発明方法は以上の点に鑑みて成したもので、ネックの
中心軸を基準にし且つそれに対してファンネルのずれ及
び傾きの封合状態を測定するを特徴とする。

本発明の第一番目の構成要旨は、ファンネルの側壁で仮
保持したファンネル・ネック封合体を、ネック内に挿入
した芯出し具によりネックの中心軸を基準にして位置決
め固定し、ファンネルのラウンド部の周壁に接する数個
の測定子によりネックの中心軸からラウンド部の周壁に
至る距離をそれぞれ測定してネックの中心軸に対するフ
ァンネルのずれを測定する方法にある。

本発明の第二番目の構成要旨は、ファンネルの側壁で仮
保持したファンネル・ネック封合体をネック内に挿入し
た芯出し具によりネックの中心軸を基準にして位置決め
固定し、ファンネルのラウンド部の周壁に接する数個の
測定子によりネックの中心軸からラウンド部の周壁に至
る距離をそれぞれ測定して、ネックの中心軸に対するフ
ァンネルのずれを測定し、且又ファンネルの広い開口端
面に数個の測定子を接してネックの中心軸に対するファ
ンネルの傾きを測定する方法にある。

次に、本発明方法を図面に示す装置の一実施例に基いて
説明する。

測定の対象となるファンネル・ネック封合休１０は広い
開口端面１１を備え漏斗状形の側壁１２をもつファンネ
ル１３と、円筒形のネツク１４とを溶着して封合したも
のであり、１５はその封合線、１６はファンネル１３の
ヨーク部に位置するラウンド部を示す。

測定装置の台２０の内部には開口部２１を有する上側板
２２と棚板２３とを固定する。

上側板２２の上にファンネル１３の側壁１２の外側輪郭
に相応した形状の挿入孔２４を備えたファンネル・ネッ
ク封合体１０を支持する保持盤２５をボールベアリング
２６を介在させて乗せる。

尚、挿入孔２４の開口寸法は、ファンネル・ネック封合
体１０を保持盤２５上に挿入支持した時測定箇所のファ
ンネル１３のラウンド部１６が一定の位置にくるように
、ファンネル・ネック封合体１０のサイズに応じて適宜
定められる。

保持盤２５はこれと台２０の一部とにかけ渡したバネ２
７によって四方から引っ張られていて上側板２２の上を
自由滑動するように設けてある。

全体を２８として示す芯出し具は、前記保持盤２５で仮
保持したファンネル・ネック封合体１０をネツク１４の
中心軸を基準にして位置決め固定するもので、棚板２３
の上面中央に直立して設けられており、次の構造になっ
ている（第１図乃至第３図）。

即ち、シリンダー２９のピストンロンド３０の上方に芯
棒３１を取付け、固定スリーブ３２を芯棒３１に嵌合状
態でシリンダー２９上に固着し、芯棒３１の周上に３個
で一組のチャック爪３３を芯棒３１に昇降自在に嵌挿し
た遊動スリーブ３４の上下に配置する。

各チャック爪３３は芯出し具２８の外周面を被ったゴム
のような端性被膜３５の弾性力で芯棒３１の中心に向っ
て常時押圧された状態にある。

而してシリンダー２９を作用させて芯棒３１を図示（第
２図）のＡ方向に下降すると、芯棒３１の先端３６、チ
ャック爪３３、遊動スリーブ３４及び固定スリーブ３２
は夫々テーパー３７で接しているために、各チャック爪
３３は弾性被膜３５の押圧に抗して外方向に夫々張り出
し、ネツク１４の内面を強く支持し、仮保持状態にある
ファンネル・ネック封合体１０を位置決め固定するよう
にしてある。

一方芯棒３１を矢印のＢ方向に上昇すると、突出してい
る各チャック爪３３は弾性被覆３５の押圧力によりテー
パー３７に沿って内方に移動し７てネツク１４の内径よ
りも小さくなり芯出し具２８へのファンネル・ネック封
合体１０の挿入及び取出しを自由にする。

シリンダー２９の上方には固定スリーブ３２の周囲にコ
イルスプリング３８をはめ込み、ファンネル・ネック封
合体１０の下端部を受ける受台３９を弾性的に保持する
。

上側板２２の下面には、差動トランス方式の４個の測定
子４０，４１，４２，４３を夫々芯出し具２８の中心線
に垂直な平面内で等角間隔に取り付け、シリンダー４４
によってファンネル１３のラウンド部１６の中心に向っ
て前進後退できるようにしてある。

台２０の一側部には昇降シリンダー４５を取り付け、そ
のピストンロツド４６の上端にこれと直角に支持腕４７
を固定し、その下面に支持板４８を取付ける（第１図、
第４図）。

支持板４８の下には四方に張出した十字状の腕４９を取
付け、その腕４９の夫々の先端部の下にシリンダー５０
を介して差動トランス方式の４個の測定子５１、５２，
５３，５４を前記芯出し具２８の中心線に平行方向に向
けて設ける。

本発明方法を実施する装置は前記のように構成してあり
、測定する前には、測定子５１，５２，５３，５４をも
った支持板４８はピストンロッド４６の出作用により上
昇した位置にあり、又芯出し具２８のチャック爪３３は
ピストンロッド３０の出作用によって芯棒３１が上昇し
た位置にあって弾性被覆３５の押圧力でネツク１４の内
径よりも細い状態にある。

次いで、ファンネル・ネック封合体１０を広い開口端面
１１を上向にして挿入孔２４に挿入しファンネル１３の
側壁１２を保持盤２５上に載置すると共に、ネツク１４
内に芯出し具２８を挿入し且つ受台３９で封合体１０の
下方端部を保持する。

続いて芯出し具２８の芯棒３１をピストンロッド３０の
大作用により下降すると各チャック爪３３が外方に突出
しネツク１４の内面に接触する。

斯様にしてファンネル・ネック封合体１０はネツク１４
の中心軸を基準にして位置決め固定される。

次いで、測定子４０，４１、４２，４３の夫々がシリン
ダー４４により内方に移動してファンネル１３のラウン
ド部１６に接触する。

斯して各測定子４０，４１，４２，４３により、芯出し
具２８の中心軸即ちネツク１４の中心軸からラウンド部
１６上の周壁の距離を測定すればネツク１４の中心軸に
対するファンネル１３のずれを検査することができる。

即ち、４個の測定子４０，４１，４２，４３の測定結果
がすべて同じ値であれば、ファンネル１３はずれること
なく封合されていることを示し測定結果が各々異なれば
ファンネル１３ばずれて封合されていることを示してい
ることになる。

また各対向する測定子４０と４２及び４１と４３とは組
になって構成されているために、ファンネル１３がネツ
ク１４の中心軸に対して何れの方向にずれて封合されて
いるかを検知することができる。

ネツク１４の中心軸に対するファンネル１３の傾きの測
定は下記のようにして行う。

即ち、芯出し具２８によりネツク１４の中心軸で位置決
め固定されているファンネル・ネック封合体１０に、腕
４９をピストンロッド４６の大作用により所定位置まで
近付ける。

次いで各測定子５１ ，５２，５３，５４をシリンダー
５０を作用して下降させファンネル１３の広い開口端面
１１に当てその移動量を測定する。

而して、各測定子５１、５２，５３，５４の測定値がす
べて等しい時は広い開口端面１１はネツク１４の中心軸
に対して垂直になっており、ファンネル１３はネツク１
４の中心軸に対して傾くことなく封合されていることを
示し、また測定値が異なるときはファンネル１３とネツ
ク１４とは傾いた状態で封合されていることを示してい
る。

また、測定子５１と５３及び５２と５４とは夫夫組に構
成してあるからファンネル１３がネツク１４の中心軸に
対して何れの側に傾斜して封合されているかを検知する
ことができる。

尚、前記説明した実施例においては各測定子４０〜４３
．５１〜５４として差動トランス方式のものを使用した
が、測定手段としてこれに限定されるものではなく、例
えばダイヤルゲージ等の各種の測定ゲージを使用するこ
とができる。

また、各測定子はファンネル１３のラウンド部１６の外
周壁及び広い開口端面１１に於いて夫々４ケ所で測定す
るようにしているが、３ケ所又は４ケ所以上の測定箇所
を設けてよいのは明らかである。

本発明方法は前記実施例のような構成、作用を有するも
のでファンネル・ネック封合体をネックの中心軸を基準
にして位置決め固定し、ファンネルのラウンド部で測定
することによってネック中心軸に対するファンネルのず
れを測定し、且又ファンネルの広い開口端面を測定して
ネックの中心軸に対するファンネルの傾きを測定するも
のであるから、測定精度が高く簡便にして短時間にテレ
ビブラウン管のファンネル・ネック封合体の封合状態を
測定できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は、本発明に係るテレビブラウン管のファンネル・ネ
ック封合体の封合状態測定方法に使用する装置の一実施
例を示すもので、第１図はその一部を切欠した全体側面
図、第２図はネックに内挿した芯出し具の位置決め固定
作用を示す部分縦断面図、第３図は第２図のＩ−１１１
線による横断面図第４図は第１図の装置を上方から見た
平面図であ１０・・・・・・ファンネル・ネック封合体
、１３・・・・・・ファンネル、１４・・・・・・ネッ
ク、１６・・・・・・ラウンド部、２８・・・・・・芯
出し具、４０〜４３．５１〜５４・・・・・・測定子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ファンネルの側壁で仮保持したファンネル・ネック
   封合体を、ネック内に挿入した芯出し具によりネックの
   中心軸を基準にして位置決め固定し、ファンネルのラウ
   ンド部の周壁に接する数個の測定子によりネックの中心
   軸からラウンド部の周壁に至る距離をそれぞれ測定して
   、ネックの中心軸に対するファンネルのずれを測定する
   ことを特徴とするテレビブラウン管のファンネル・ネッ
   ク封合体の封合状態測定方法。 ２ ファンネルの側壁で仮保持したファンネル・ネック
   封合体を、ネック内に挿入した芯出し具によりネックの
   中心軸を基準にして位置決め固定し，ファンネルのラウ
   ンド部の周壁に接する数個の測定子によりネックの中心
   軸からラウンド部の周壁に至る距離をそれぞれ測定して
   ネックの中心軸に対するファンネルのずれを測定し、且
   又ファンネルの広い開口端面に数個の測定子を接してネ
   ックの中心軸に対するファンネルの傾きを測定するよう
   にしたことを特徴とするテレビブラウン管のファンネル
   ・ネック封合体の封合状態測定方法。