JPH1184318A - 偏光変換体及びそれを用いた液晶装置並びに電子機器及び投写型表示装置 - Google Patents

偏光変換体及びそれを用いた液晶装置並びに電子機器及び投写型表示装置

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JPH1184318A
JPH1184318A JP9236324A JP23632497A JPH1184318A JP H1184318 A JPH1184318 A JP H1184318A JP 9236324 A JP9236324 A JP 9236324A JP 23632497 A JP23632497 A JP 23632497A JP H1184318 A JPH1184318 A JP H1184318A
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polarization
liquid crystal
optical path
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Kanemitsu Kubota
兼充 久保田
Eiji Chino
英治 千野
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射光量を損なうことなく外光を一方向の偏
光に揃える偏光変換体を提供すること、及びその偏光変
換体を用いて明るく視認性の高い液晶装置を提供するこ
と、さらにはその液晶装置を用いた時計や携帯電話等の
各種電子機器を提供する。 【解決手段】 反射偏光子と透明板とを交互に積層した
構造を有する偏光分離部と、該偏光分離部の上部に配さ
れた集光体と、所定の位置に配された2分の一波長板の
機能を有する複屈折板とから構成される偏光変換体、お
よび該偏光変換体を上偏光板の代わりに用いて液晶装置
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の偏光方向を所
定の方向にそろえて出射できる偏光変換体に関し、さら
にはその偏光変換体を用いて明るい表示を可能とした液
晶装置及びその液晶装置を表示部として用いた時計、携
帯電話、小型情報機器等の電子機器に関する。又、この
偏光変換体を用いた投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、最も一般的な液晶装置としては、
TN(Twisted Nematic)型、STN(Super-Twisted N
ematic)型等の液晶装置があるが、これらはいずれも液
晶セルの上下に偏光板を用いるものである。該偏光板は
その中に含む沃素等の二色性染料を一方向に配列させる
事により一方向の偏光を吸収しそれと直交する他方の偏
光のみを透過させることにより偏光化機能を発現させて
いる。従って、入射外光のうち理想的には50%、現実
的には約60%の光量は該偏光板で吸収され損失となる
ため、特に、低電圧低消費電力で動作し携帯型電子機器
の表示装置としてニーズの高い反射型液晶装置に於いて
は、その表示画面は一般の印刷物等の表示外観に比べ暗
く見難いものであった。特に、反射型のカラー液晶装置
の場合には、更にカラーフィルターによる吸収も加わ
り、その反射率は白色表示領域に於いても約10%前後
となり、新聞紙の白色部の反射率が約70%であること
と比較しても如何に暗く見難いものであったかが容易に
理解できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みて発明されたものであり、上記、入射外光のう
ちの50%以上を吸収して入射光量の損失をもたらす上
偏光板の代わりに、入射外光を効率良く一方向の偏光に
変換する偏光変換体を提供すること、及びその偏光変換
体を用いて明るい表示外観を有する液晶装置を、更には
その液晶装置を用いて、比較的暗い環境下に於いても表
示視認性の高い時計や携帯電話や小型情報機器等の各種
電子機器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による偏光変換体及びそれを用いた液晶装
置並びに電子機器及び投写型表示装置は、以下のように
したものである。
【0005】まず、本発明の偏光変換体は、第1の側か
ら入射する光のうち第1の偏光方向の光を透過させて前
記第1の側とは異なる第2の側に出射するとともに、前
記第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向の光を反射
させる反射偏光子と、前記反射偏光子によって反射され
た第2の偏光方向の光の光路を変換して前記第2の側に
出射する光路変換手段と、前記第2の偏光方向の光の光
路中に配置されており、前記第2の偏光方向の光を前記
第1の偏光方向と概ね一致する方向の偏光方向の光に変
換する偏光方向変換手段と、を有することを特徴とす
る。
【0006】本発明によれば、偏光変換体の第1の側か
ら入射した光は反射偏光子によって第1の偏光方向の光
と第2の偏光方向の光に分離される。第1の偏光方向の
光は反射偏光子を透過して偏光変換体の第2の側から出
射する。一方、第2の偏光方向の光は反射偏光子によっ
て反射され、反射偏光子によって反射された光は、光路
変換手段によってその光路が変換されて偏光変換体の第
2の側に向かって進むこととなる。その後、第2の偏光
方向の光は、偏光方向変換手段によって第1の偏光方向
と概ね一致する偏光方向の光に変換される。結果、入射
光の殆ど全ての光が第1の偏光方向の光となって、偏光
変換体の第2の側から出射することとなるのである。
【0007】また、前記偏光方向変換手段には、前記反
射偏光子によって反射された前記第2の偏光方向の光を
偏光方向を実質的に変換せずに前記光路変換手段側に透
過させるとともに、前記光路変換手段によって光路が変
換された第2の前記偏光方向の光を前記第1の偏光方向
の光と概ね一致する方向の偏光方向の光に変換して、前
記第2の側に透過させるものを用いてもよい。
【0008】本発明によれば、偏光変換体の第1の側か
ら入射した光は反射偏光子によって第1の偏光方向の光
と第2の偏光方向の光に分離される。第1の偏光方向の
光は反射偏光子を透過して偏光変換体の第2の側から出
射する。一方、第2の偏光方向の光は反射偏光子によっ
て反射され、反射偏光子によって反射された光は、偏光
方向変換手段を一旦透過した後、光路変換手段によって
その光路が変換され、その後偏光方向変換を再び透過す
ることによって第1の偏光方向と概ね一致する偏光方向
の光に変換された状態で偏光変換体の第2の側に向かっ
て進み、偏光変換体の第2の側から出射することとな
る。結果、入射光の殆ど全ての光が第1の偏光方向の光
となって、偏光変換体の第2の側から出射することとな
る。このような偏光方向変換手段は、は一方向に延伸さ
せ複屈折性を付与したポリカーボネート等のフィルムを
多数枚重ね合せた上で、該重ね合わされたフィルムをフ
ィルム面に対して斜めから切断すれば容易に作成でき
る。
【0009】上記本発明の偏光変換体に用いる反射偏光
子としては、複屈折性を有するフィルムと複屈折性を有
しないフィルムとを交互に複数層積層された構造をもつ
反射偏光子を用いることができる。尚、このような反射
偏光子は、特表平9−506985号公報にその詳細が
開示されている。
【0010】そして光路変換手段は、前記反射偏光子に
よって反射された光を反射することによって光路を変換
することを特徴とする。光路変換手段は、光路を変換す
る機能を具備すれば足りるので単なる反射層を用いても
かまわないが、上述の反射偏光子と同様の素子を用いる
こともできる。
【0011】また、偏光方向変換手段は具体的には複屈
折板を用いることができ、一般的にはλ/2板とよばれ
る板であって入射光の偏光方向を90度変換して出射可
能な板を用いると好ましい。尚、偏光方向変換手段の配
置位置は、前記導光手段の面のうち前記第2の側に属す
る面に隣接するように配置されていると好ましい。ま
た、前記偏光方向変換手段が、前記反射偏光子によって
反射された前記第2の偏光方向の光を偏光方向を実質的
に変換せずに前記光路変換手段側に透過させるととも
に、前記光路変換手段によって光路が変換された第2の
前記偏光方向の光を前記第1の偏光方向の光と概ね一致
する方向の偏光方向の光に変換する機能を持つ場合にお
いては、前記光路変換手段の側のうち前記反射偏光子に
よって反射された光が入射する側に隣接するように配置
されていることが好ましい。
【0012】さらには、前記反射偏光子と前記光路変換
手段との間に導光手段を設けたことを特徴とする。この
導光手段は具体的には複屈折性を有しない透明部材を用
いるとよく、その透明部材にとしてはアクリル樹脂又は
ガラス等を用いることができる。
【0013】また、前記反射偏光子と前記光路変換手段
とを交互に複数づつ設けたことを特徴とする。この際
に、反射偏光子と光路変換手段との各間隙には上記の透
明部材を配置することが好ましい。
【0014】また、前記反射偏光子と前記光路変換手段
とは略平行に配置されていることを特徴とする。その
際、前記反射偏光子又は前記光路変換手段の面と、偏光
変換体の入射面あるいは出射面とは略45度の角度をな
していることが好ましい。
【0015】また、前記反射偏光子に入射光を集光する
集光手段をさらに有することを特徴とする。集光手段
は、光が入射するレンズ部と、レンズ部に入射した光を
所定の領域内に導く導光部とを含み、前記所定領域内に
導かれた光を前記反射偏光子に向けて出射することを特
徴とする。レンズ部に入射した光は、導光部によって所
定の領域(集光部)に集められる。そしてこの集めた光
を反射偏光子に向けて出射する。結果、入射光を効率良
く利用できる。
【0016】次に、本発明の液晶装置は、一対の基板間
に液晶層を有する液晶パネルと、前記液晶パネルの視認
側に設けられた偏光変換体と、前記液晶パネルに対して
前記偏光変換体の反対側に設けた偏光板と、前記偏光板
に対して前記液晶パネルの反対側に設けた反射板と、を
有する液晶装置であって、前記偏光変換体は、第1の側
から入射する光のうち第1の偏光方向の光を透過させて
前記第1の側とは異なる第2の側に出射するとともに、
前記第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向の光を反
射させる反射偏光子と、前記反射偏光子によって反射さ
れた第2の偏光方向の光の光路を変換して前記第2の側
に出射する光路変換手段と、前記第2の偏光方向の光の
光路中に配置されており、前記第2の偏光方向の光を前
記第1の偏光方向と概ね一致する方向の偏光方向の光に
変換する偏光方向変換手段と、を有することを特徴とす
る。
【0017】また、一対の基板間に液晶層を有する液晶
パネルと、前記液晶パネルの視認側に設けられた偏光変
換体と、前記液晶パネルに対して前記偏光変換体の反対
側に設けた偏光板と、前記偏光板に対して前記液晶パネ
ルの反対側に設けた反射板と、を有する液晶装置であっ
て、前記偏光変換体は、第1の側から入射する光のうち
第1の偏光方向の光を透過させて前記第1の側とは異な
る第2の側に出射するとともに、前記第1の偏光方向と
は異なる第2の偏光方向の光を反射させる反射偏光子
と、前記反射偏光子によって反射された第2の偏光方向
の光を前記第1の偏光方向と概ね一致する方向の偏光方
向の光に変換する偏光方向変換手段と、前記偏光方向変
換手段によって偏光方向が変換された光の光路を変換し
て前記第2の側に出射する光路変換手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の液晶装置によれば、従来の液晶装
置において用いられていた上側の偏光板を上述の偏光変
換体に置き換えている。つまり、偏光変換体に入射する
ほぼ全ての光が第1の偏光方向の光となって液晶層に入
射するため、従来の偏光板を用いた場合に該偏光板に吸
収されていた光までをも有効利用することができるあ
め、非常に明るい表示となる。
【0019】そして、カラーフィルター層をさらに有す
ることを特徴とする。カラーフィルター層を配置する位
置については、適宜選択することができるのはいうまで
もない。
【0020】また、前記液晶層にはTN(Twisted Nema
tic)型、STN(Super-Twisted Nematic)型等の液晶
を用いることができる。
【0021】本発明の電子機器によれば、上述の液晶装
置をその表示部に用いているので、明るく見易く低消費
電力で動作する液晶装置をその表示部にもった携帯型の
電子機器が提供できる。
【0022】本発明の投写型表示装置によれば、光源か
ら出射する光の偏光方向を偏光変換体によって第1の方
向にそろえて液晶ライトバルブに入射させ、前記液晶ラ
イトバルブによって前記光を変調し、変調した前記光を
スクリーンに向けて出射する投写型表示装置であって、
前記偏光変換体は、第1の側から入射する光のうち第1
の偏光方向の光を透過させて前記第1の側とは異なる第
2の側に出射するとともに、前記第1の偏光方向とは異
なる第2の偏光方向の光を反射させる反射偏光子と、前
記反射偏光子によって反射された第2の偏光方向の光の
光路を変換して前記第2の側に出射する光路変換手段
と、前記第2の偏光方向の光の光路中に配置されてお
り、前記第2の偏光方向の光を前記第1の偏光方向と概
ね一致する方向の偏光方向の光に変換する偏光方向変換
手段と、を有することを特徴とする。
【0023】また、光源から出射する光の偏光方向を偏
光変換体によって第1の方向にそろえて液晶ライトバル
ブに入射させ、前記液晶ライトバルブによって前記光を
変調し、変調した前記光をスクリーンに向けて出射する
投写型表示装置であって、前記偏光変換体は、第1の側
から入射する光のうち第1の偏光方向の光を透過させて
前記第1の側とは異なる第2の側に出射するとともに、
前記第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向の光を反
射させる反射偏光子と、前記反射偏光子によって反射さ
れた第2の偏光方向の光を前記第1の偏光方向と概ね一
致する方向の偏光方向の光に変換する偏光方向変換手段
と、前記偏光方向変換手段によって偏光方向が変換され
た光の光路を変換して前記第2の側に出射する光路変換
手段と、を有することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明による偏光変換体及
びそれを用いた液晶装置並びに電子機器を具体的な実施
形態に基づいて説明する。
【0025】(実施例1)図1(a)は本発明の実施例
1に基づく偏光変換体50の斜視図であり、偏光変換体
50は、入射光を集光部12に集める集光手段としての
集光体1、集光体より出射される光を分離する偏光分離
部2a、及び偏光分離部2aから出射する一方の偏光方
向の光の偏光方向を変換する偏光方向変換手段としての
複屈折板(λ/2板)5aとを具備している。
【0026】ここで集光体1はレンズ部11と導光部1
3と集光部12とから構成され、上方からの入射外光を
効率良く集光部12に選択的に集める機能を果たしてい
る。
【0027】偏光分離部2aは、集光体1からの出射光
を効率よく受けるために集光部12と対向し、且つ偏光
分離部の入射面と45度の角度をなすように配置された
反射偏光子4a、反射偏光子4aと平行に配置された光
路変換手段としての反射偏光子4b、及び反射偏光子4
aと4bとの間隙部に配置された導光手段としての透明
板3(アクリル樹脂)とを具備している。尚、透明板3
には、アクリル樹脂のほか、ガラス等の複屈折性を有し
ない透明基材を用いることもできる。
【0028】複屈折版5aは、偏光分離部2aの出射面
上であり且つ反射偏光子4bに反射される光の光路と一
致するように配置されている。尚、複屈折板5aはポリ
カーボネート樹脂等からなる。
【0029】図4は、上述した反射偏光子4a、4bの
断面構造及びその機能を説明した図である。尚、このよ
うな反射偏光子は、特表平9−506985号公報にそ
の詳細が開示されている。
【0030】反射偏光子4a、4bは複屈折性を有する
第一のフィルムAと複屈折性を有しない(つまり等方性
の)フィルムBとが交互に複数層積層された構造からな
る。ここで、フィルムAのX方向(ここでは紙面に平行
な左右方向をX方向とする)の屈折率をnAX、Y方向
(ここでは紙面に垂直な前後方向をY方向とする)の屈
折率をnAYとし、等方性のフィルムBの屈折率をnBXY
と置いたとき、nAY≠nBXY、nAX≒nBXYの関係を充た
すように各フィルムの材料をあらかじめ選定すれば、図
示するようにX方向の偏光に対しては、フィルムAとフ
ィルムBとの境界面で屈折率の違いが無いためにX偏光
は干渉反射される事無く透過されるが、Y方向の偏光に
対しては境界面において屈折率の違いがあるためY偏光
の一部は干渉反射される。この反射光の波長は、フィル
ムA及びフィルムBの屈折率と厚みとによって決まり、
また、反射率は積層された層数やフィルムAの複屈折性
の大きさで決まる。そして各フィルムA,Bの厚みと屈
折率と層数とを所定の条件に設定すれば、図4に示すよ
うに、可視光波長領域の入射外光のうちX偏光を全て透
過させ、Y偏光を全て反射させる反射偏光子が得られ
る。図1(a)に示した反射偏光子4aにおいてはY偏
光を反射しX偏光を透過するように該反射偏光子4aの
方向をあらかじめ設定しておく。(ここでも図4と同
様、紙面に平行な左右方向をX方向、紙面に垂直な前後
方向をY方向と定義し、この定義は、以降、本発明の説
明全体にわたって共通化させている。)勿論、この逆で
も本発明の目的は達成できるが、この様にY偏光を反射
させるように方向を設定させた方が、ブリュースター角
による反射偏光軸と一致するためより効率の高い偏光分
離特性が得られる。また、反射偏光子4aとしては、上
述したフィルムA,Bの積層構造以外にも、例えばコレ
ステリック液晶層とλ/4板を組み合わせたもの、ブリ
ュースターの角度を利用して反射偏光と透過偏光とに分
離するもの(SID 92 DIGEST 第427頁
乃至429頁)、ホログラムを利用するもの等を用いる
こともできるが、本発明ではいろいろな入射角からの光
に対して偏光分離性に優れ、製造性に優れるフィルム
A,B積層タイプを反射偏光子4a、4bとして用い
た。
【0031】図5は、上述した偏光分離部2aの作成方
法を示す図で、上記反射偏光子4a、4bの透過偏光軸
を所定の角度(ここではX軸)に設定させた上で、光学
的に無色透明でかつ複屈折性の無いガラス板またはアク
リルなどの樹脂からなる透明板3と交互に複数層積層さ
せた積層体2を用意し、図示するように積層体2の積層
面に対して45度方向に所定の厚みを持って切断し切断
表面を研磨すれば、簡単に本発明に用いる偏光分離部2
aが得られる。この場合、上記積層境界面における接着
層には光学的には無色透明かつ等方性で屈折率が透明板
3と一致した接着剤を用いる事が偏光分離性能を高める
意味で重要である。又、上記透明板3の屈折率は任意で
もよいが上述したnAXと一致させておいた方がX偏光を
効率良く透過させるのによい。
【0032】以上が、実施例1に基づく偏光変換体50
の構成で、次に、該偏光変換体50の断面図である図1
(b)を用いて偏光変換の機能を説明する。尚、共通す
る各部品については図1(a)と同一の符号を用いてい
るため改めての説明は省略する。図示するように上方か
ら入射外光が入射する。この光は、太陽光または蛍光灯
など一般的な光源からの自然光でこれらはX偏光とY偏
光の合成波と考えてよい。これらの光は集光体1のレン
ズ部11及び導光部13を通過し主に集光部12に集め
られ偏光分離部2aに達する。そこで入射外光のうちX
偏光は反射偏光子4を透過して下方に出射される。他
方、Y偏光は該反射偏光子4aにより正反射されて右方
向に進み右隣の反射偏光子4bにより再度正反射されて
下方に向かい複屈折板5aに達する。この複屈折板5a
は、前述したようにλ/2板の機能を有するため、該Y
偏光は該複屈折板5aを通過することによりX偏光に変
換されて偏光変換体50の下方に出射される。ここで、
反射偏光子4a、4bと透明板3との積層面を上述した
ように偏光分離部2aの上下面に対して45度傾けて配
置させてあるためY偏光はX偏光に変換された上で該偏
光変換体50の下面から垂直下方を中心に下方向に効率
良く出射される。
【0033】以上、述べたように入射外光は光吸収を受
けることなく殆ど全ての光がX偏光になって偏光変換体
50から下方に出射される。
【0034】これにより、従来用いていた偏光板では5
0%以上の入射外光が吸収されて損失となり、これが偏
光板を用いた反射型の液晶装置の表示画面を暗くしてい
たが、本発明に基づく偏光変換体50を代わりに用いれ
ば、入射外光を吸収する事無く偏光軸を揃えて液晶装置
へ入射させる事ができるため該液晶装置の表示画面を格
段に明るくする事が可能となる。
【0035】ここで、上述した偏光変換機能を充分に達
成させるために、集光部12と反射偏光子4a、4bと
複屈折板5aとの位置関係を説明する。図1(a)に示
すように、集光部12と偏光分離部2aとの接触面の両
辺を左からP1及びP2とし、複屈折板5aと偏光分離
部2aとの接触面の両辺を左からP3、P4と置いた
時、断面図上において直線P1−P4及び直線P2−P
3が偏光分離部2aの上下面に対して略90度になるよ
うに複屈折板5aを配置する。従って、複屈折板5aは
隣り合う集光部12の隙間つまり領域14のほぼ真下に
配置されることになる。次に反射偏光子4a、4bの配
置については、その反射偏光子4aの上端辺がP1に、
反射偏光子4bの下端面が2に接し、その下端辺がそれ
ぞれP3及びP4に接し、しかも反射偏光子4a、4b
と偏光分離部2aの上下面とのなす角(ここでは、角P
3P1P2)が45度になるように偏光分離部2aの厚
みを設定する。
【0036】反射偏光子4a、4bと透明板3との積層
面のピッチは任意でよいが、液晶装置の表示外観を高め
る意味でも細かい方が好ましく約1mm以下が好まし
い。尚、上述した位置関係は、若干ズレたとしても、若
干の偏光変換機能の低下で済むため本発明の目的は達成
できる。 (実施例2)図2は、本発明の実施例2に基づく偏光変
換体51の実施例で、図2(a)は斜視図、図2(b)
は断面図で機能動作を説明する図である。偏光変換体5
1は、入射光を集光部12に集める集光手段としての集
光体1、集光体より出射される光を分離する偏光分離部
2b、及び偏光分離部2b内部に設けられ、一方の偏光
方向の光の偏光方向を変換する偏光方向変換手段として
の複屈折板(λ/2板)5bとを具備している。
【0037】本実施例においては、集光体1は実施例1
に示したものと同じものと考えてよい。
【0038】偏光分離部2bは、集光体1からの出射光
を効率よく受けるために集光部12と対向し、且つ偏光
分離部の入射面と45度の角度をなすように配置された
反射偏光子4a、反射偏光子4aと平行に配置された光
路変換手段としての反射偏光子4b、及び反射偏光子4
aと4bとの間隙部に配置された導光手段としての透明
板3(アクリル樹脂)とを具備している。尚、透明板3
には、アクリル樹脂のほか、ガラス等の複屈折性を有し
ない透明基材を用いることもできる。
【0039】複屈折版5bは、反射偏光子4aによって
反射された一方の偏光方向の光が、反射偏光子4bに到
達するまでの光路上であって、且つ反射偏光子4bと透
明板3との間の位置に設けられている。尚、複屈折板5
bは前記の光路上であればどこに設けても良く、例えば
反射偏光子4aと透明板3との間に設けてもよい。
【0040】ここで用いる複屈折板5bは、入射角45
度方向からの入射光に対してλ/2板の働きをするもの
である。そして、該反射偏光子4aはX方向に偏光透過
軸をもつとともに、その上端辺を集光部12の左辺P5
に接するとともに偏光分離部2bの上下面と45度の角
度をもって斜め下方に向けて配置され、その下端P7は
集光部12の右辺P6の真下(つまり直線P6−P7は
偏光分離部の上下面に対して略90度をなす)に来るよ
うに該偏光分離部2bの厚みが設定されている。同様に
複屈折板5bの上端部も集光部12の右辺P6に接する
とともに偏光変換器2bの上下面と45度の角度をもっ
て斜め下方に配置され、その下端部P8が集光部12の
左辺P5のほぼ真下に来るように配されている。尚、実
施例1と同様に、上述した位置関係は、若干ズレたとし
ても、若干の偏光変換機能の低下で済むため本発明の目
的は達成できる。
【0041】次に、上述した偏光変換体51の断面図で
ある図2(b)を用いて本実施例の機能動作を説明す
る。実施例1と同様に、入射外光は集光体1のレンズ部
及び導光部を通過し主に集光部12に集められ偏光分離
部2bに達する。そこで入射外光のうちX偏光は反射偏
光子4aを透過して下方に出射される。他方、Y偏光は
該反射偏光子4bにより正反射されて右方向に進み右隣
の複屈折板5bを通って更に隣接する反射偏光子4bで
正反射されて再度複屈折板5bを通って下方に出射され
る。この時、該複屈折板5bにより該Y偏光はX偏光に
変換される。従って、該偏光変換体51から下方に出射
される光は、殆ど全てX偏光となる。
【0042】このようにして、本実施例2に於いても前
述の実施例1と同様に入射外光を吸収損失させる事無く
全て一方向の偏光に揃えるため、これを従来の液晶装置
の上偏光板の代わりに用いれば格段に明るい反射型の液
晶装置が実現できる。
【0043】上記複屈折板5b及び反射偏光子4bでの
入射Y偏光の挙動を100部の拡大図である図3を用い
て更に詳しく説明する。5bは前述した複屈折板であ
り、斜め45度方向からのY偏光に対してA点とB点と
の間では複屈折板5bは複屈折性を示さずY偏光のまま
B点に達しそこで反射偏光子4bにより正反射されてC
点方向に進む。該複屈折板5bはBC間では複屈折性を
示しその間で二分の一波長板の機能を有する様にあらか
じめ設計されているため正反射された光はX偏光となっ
てC点から下方に進み結果的にX偏光となって偏光変換
体51から出射される。このような複屈折板5bは一方
向に延伸させ複屈折性を付与したポリカーボネート等の
フィルムを多数枚重ね合せた上で、該重ね合わされたフ
ィルムをフィルム面に対して斜め45度の方向で切断す
れば容易に作成できる。この時、BC間でλ/2板の特
性が得られるように重ね合わせるフィルムの層数または
厚みの設定及び複屈折板5bの延伸方向の位置合わせが
大切である事は勿論である。
【0044】本実施例2においては反射偏光子4a、4
bと透明板3と複屈折板5bとを所定の条件で積層した
上で積層面に対して45度方向に切断すれば前記偏光変
換器2bが容易に作成でき、改めて実施例1で示したよ
うな複屈折板5aを追加する必要が無いため、前述した
実施例1の偏光変換体50よりもより生産性が優れてい
る。
【0045】(実施例3)図6は、前述した偏光変換体
50又は51を、従来の上偏光板の代わりに用いたTN
(Twisted Nematic)型液晶装置60の一部断面図であ
る。
【0046】61は本発明による偏光変換体で実施例1
で説明した偏光変換体50もしくは実施例2で説明した
偏光変換体51のうちいずれを用いてもよい。該偏光変
換体61の透過偏光軸はここでは紙面に平行なX方向
(図示)とする。62、63はそれぞれガラス板もしく
はプラスチック板からなる上、下基板である。65、6
6は該上、下基板62、63の互いに対向する面上に形
成された酸化インジウム、酸化錫等からなるそれぞれ透
明な上、下電極である。64は主にネマチック液晶材料
からなる液晶層で、よく知られたTN型液晶表示層を構
成している。従って、電圧無印加時においては液晶分子
69は上下の各基板面に対して平行方向に配向づけられ
ているとともに該液晶分子69の配向方向は上下基板間
で約90度ツイストされている。ここでは、その配向方
向は、上基板62側では、図示するように紙面に平行な
X方向に、下基板63側では紙面に垂直なY方向にそれ
ぞれ配向されている。71は、上、下電極65、66間
に電圧が印加されていない領域つまり電圧無印加領域で
72は表示に充分な電圧が印加された領域つまり電圧印
加領域である。67、68はそれぞれ従来から使用され
ている下偏光板と反射板である。ここでは下偏光板67
の透過偏光軸はY方向になるように配置されている。以
上から本発明による液晶装置は構成されているが、次
に、同じ図面を用いてその表示動作を説明する。
【0047】上記電圧無印加領域71に入射した入射外
光Aは偏光変換体61により光吸収されることなくX方
向の偏光(X偏光)に揃えられL2に達し、液晶層64
に進む。該液晶層では、よく知られているように該X偏
光は90度回転されてY偏光となってL3に達する。こ
こでは下偏光板67は前述したようにY偏光を透過する
方向に配置されているため、そこを透過し反射板68で
反射されてL4に達し、再び液晶層64を通過するが、
この時も90度偏光軸の回転を受けるためX偏光となっ
てL5に達し偏光変換体61に進むが、前述したように
該偏光変換体61ではX偏光のうち約半分はX偏光のま
ま、残りの半分はY偏光となって、つまり入射外光と逆
に進み、殆ど偏光性の無い光となって偏光変換体61を
通過して上方から外部へ放出される。
【0048】この様に、本発明による偏光変換体61を
従来の上偏光板の代わりに液晶装置に使用すれば、従来
は入射外光のうち約60%が該上偏光板で吸収されてい
たため、暗い白色表示しか得られなかったのに対して、
本実施例においては光は吸収されること無く全て液晶層
64に達し反射されるため従来の約2倍の明るさをもっ
た白色表示外観が得られる。
【0049】一方、電圧印加部72へ入射した入射外光
Bは、前述と同様に偏光変換体61を通過したL2点で
は光吸収による損失を受けること無くX偏光に揃えられ
て液晶層64に進む。よく知られているように該電圧印
加領域72に於いては、液晶分子69は上下基板62、
63面に対して略垂直に配向しツイスト配列構造が崩れ
るため、偏光軸を回転させること無くX偏光のまま通過
してL3に達し下偏光板67に進むが、前述したように
該下偏光板67の透過偏光軸はY方向(つまり吸収偏光
軸がX方向)に配置されているため、ここで光吸収され
てしまい該電圧印加領域72では反射されて戻される光
が殆ど無くその表示外観は黒色となる。
【0050】以上のように、本実施例による液晶装置に
よれば、従来に比べ約2倍明るい白表示と黒表示とが両
立した視認性の高い反射型液晶装置が得られる。これに
より、新聞紙等の印刷物と同じような明るさを持った表
示品質が得られ、従来、暗い環境下では特に見難かった
反射型液晶装置の見易さが大幅に改善された。
【0051】(実施例4)図7は、本発明による偏光変
換体を従来の上偏光板に代わって用いたTN型の反射型
カラー液晶装置70の一部断面図である。
【0052】前述した実施例3と共通する部品には同一
の符号を用いているため改めての説明は省略する。ここ
では、上基板62の液晶層64側の面上には3原色のカ
ラーフィルター層73(赤色)、74(緑色)、75
(青色)が配されている。該カラーフィルター層73、
74、75の更に液晶層側に透明電極65が形成されて
いる。その他の構成は実施例3で示した液晶装置60と
同じと考えてよい。更に、表示動作についても前述の実
施例3と同じであるが、ここではカラーフィルター層7
3、74、75により、電圧無印加領域71では、入射
外光Aは従来のように上偏光板で光吸収を受けること無
く全ての光が青色のカラーフィルター層で青色光となっ
て反射されるため従来より約2倍明るい青色表示が得ら
れる。一方、電圧印加領域72では、全ての入射外光B
は緑色のカラーフィルター層74を通過して緑色光とな
って液晶層64を透過するが下偏光板67で全部が光吸
収されるため良好な黒表示が確保できる。
【0053】この様に、本実施例に於いては、従来に比
べて約2倍明るい反射型カラー表示画質が得られる。そ
の反射率は、白色表示の時にも約23%にも達し印刷物
の70%の反射率に比べればその明るさはまだ不足では
あるが、従来のTN型の反射型カラー液晶装置に比べれ
ば格段に明るく、特に暗い場所での視認性は大きく向上
できた。その他、特に、明るさが増した色表示は、表示
画像の気品、デザイン性に於いて大きな改善が図られ
た。
【0054】上述したTN型液晶装置のほか、STN型
液晶装置に於いても、本発明の偏光変換体を従来の上偏
光板の代わりに用いれば前述と同様の効果が得られるこ
とは明らかである。特に、反射板を下電極と一致させて
隣り合う画素同志の色混合を防ぎ表示色純度を改善し
た、1997 SID DIGEST VOLUMEX
XVIII (647ページ〜650ページ)に記され
ている、上偏光板と2枚の複屈折板を用い、下偏光板を
省き、下電極を兼ねた反射板を有する変形のSTN型の
反射型カラー液晶装置の上偏光板の代わりに本発明の偏
光変換体を用いれば、さらに明るく色純度の良い視認性
の高いカラー表示画像が得られる。
【0055】(実施例5)図8は、前述した実施例3又
は4で作成した液晶装置80を表示部に用いた携帯電話
の斜視図である。携帯電話は、使用される環境が一定で
なく特に比較的暗い環境下でも使用される機会が多く、
その表示視認性が問題となっていたが、本実施例によ
り、格段に明るく読みやすい表示を持った携帯電話が提
供できた。
【0056】この他、時計、電卓、データターミナル、
携帯型情報機器など、使われる場所が固定せず、しばし
ば暗い環境下でも使用を余儀なくされる小型携帯機器の
表示部に本発明による液晶装置を用いれば、明るく、色
純度が高く、表示読み取り性の格段に向上した表示部を
もった電子機器が実現でき特に有効である。
【0057】(実施例6)図9は、前述した実施例1又
は2で作成した偏光変換体は液晶ライトバルブを用いた
投写型表示装置に用いることができる。図9に示す投写
型表示装置90は、ランダムな偏光光を出射する光源9
1を有しており、光源91から出射し、偏光変換体92
に入射した光は所定方向(X軸方向)の直線偏光の光と
なって偏光変換体92から出射する。偏光変換体92か
ら出射した光は、まず青緑反射ダイクロイックミラー9
3aに入射する。青緑反射ダイクロイックミラーに入射
した光のうち、赤色の光は青緑反射ダイクロイックミラ
ー93aを透過し、青色及び緑色の光は反射する。赤色
の光は反射ミラー94Rで反射され液晶ライトバルブ9
5Rに達する。一方、緑色の光は緑反射ダイクロイック
ミラー93bによって反射され液晶ライトバルブ95G
に達する。青色光は、緑反射ダイクロイックミラー95
bを透過した後、反射ミラー94Bによって反射され液
晶ライトバルブ95Bに達する。
【0058】ここで、液晶ライトバルブ95R、95
B、95Gはそれぞれの色光を変調して、各色に対応し
た映像情報を含ませた後、色光をダイクロイックプリズ
ムに96に入射する。
【0059】そしてダイクロイックプリズムによって合
成された各色の光はスクリーン97に向かって出射する
のである。
【0060】このように構成した投写型表示装置では、
特定の方向の偏光の光を変調する液晶ライトバルブが用
いられているため従来においては偏光板を用いて光の偏
光方向をそろえていた。しかし、偏光板を用いると光源
からの光の半分以上が偏光板に吸収されてしまうため光
の利用効率が悪いばかりか、偏光板が発熱するという課
題があった。
【0061】本実施例における投写型表示装置において
は、偏光変換体によって光の偏光方向をそろえているの
で、光の利用効率が良く且つ装置の発熱が少ない投写型
表示装置を実現できた。
【0062】尚、本実施例においては、3枚の液晶ライ
トバルブを用いた投写型表示装置を例にあげたが、本発
明は、光源からの光を液晶ライトバルブによって変調
し、スクリーンに投写する投写型表示装置であれば、あ
らゆる形態の投写型表示装置に利用できる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による偏光
変換体によれば、太陽光または蛍光灯などからの自然光
を吸収損失させることなく一方向の偏光に揃えることが
できるため、これを従来の液晶装置の上偏光板の代わり
に用いれば、格段に明るい表示画面を持った液晶装置が
得られる。特に、カラーフィルターを具備した反射型カ
ラー液晶装置においては、従来からの、暗く、色純度が
悪く、小型携帯機器の表示装置としてデザイン的にも問
題であったといった欠点を解消し、明るく、色純度が良
く、視認性の高い反射型カラー液晶装置が実現できる。
また、携帯電話、時計、電卓、小型情報機器など携帯型
の電子機器における表示装置には低電力で動作する反射
型液晶装置が好ましいが、これらは、使用される場所が
一定せず、しばしば暗い環境下でも使用されることも多
く、このような電子機器に、本発明の液晶装置を用いれ
ば、このような表示環境下でも、見易く、明るくキレイ
な色を持ち視認性に優れた表示画像が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に基づく偏光変換体の斜視図、並び
に断面図。
【図2】 実施例2に基づく偏光変換体の斜視図、並び
に断面図。
【図3】 図2における100部の拡大図で偏光変換機
能を説明する断面図。
【図4】 本発明に使用する反射偏光子の構造及び機能
を説明する断面図。
【図5】 本発明による偏光変換器の作成法を説明する
斜視図。
【図6】 本発明による偏光変換体を用いたTN型液晶
装置の断面図。
【図7】 本発明による偏光変換体を用いた反射型カラ
ー液晶装置の断面図。
【図8】 本発明による液晶装置を表示部に用いた携帯
電話の斜視図。
【図9】 本発明の偏光変換体を用いた投写型表示装置
を示す図。
【符号の説明】
1 集光体 2a、2b 偏光変換部 3 透明板 4 反射偏光子 5a、5b 複屈折板 11 レンズ部 12 集光部 13 導光部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の側から入射する光のうち第1の偏光
    方向の光を透過させて前記第1の側とは異なる第2の側
    に出射するとともに、前記第1の偏光方向とは異なる第
    2の偏光方向の光を反射させる反射偏光子と、 前記反射偏光子によって反射された第2の偏光方向の光
    の光路を変換して前記第2の側に出射する光路変換手段
    と、 前記第2の偏光方向の光の光路中に配置されており、前
    記第2の偏光方向の光を前記第1の偏光方向と概ね一致
    する方向の偏光方向の光に変換する偏光方向変換手段
    と、を有することを特徴とする偏光変換体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の偏光変換体であって、 前記偏光方向変換手段は、前記反射偏光子によって反射
    された前記第2の偏光方向の光を偏光方向を実質的に変
    換せずに前記光路変換手段側に透過させるとともに、前
    記光路変換手段によって光路が変換された第2の前記偏
    光方向の光を前記第1の偏光方向の光と概ね一致する方
    向の偏光方向の光に変換して、前記第2の側に透過させ
    ることを特徴とする偏光変換体。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の偏光変換体
    であって、 前記反射偏光子と前記光路変換手段との間に導光手段を
    設けたことを特徴とする偏光変換体。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3に記載の偏光変換体
    であって、 前記反射偏光子と前記光路変換手段とを交互に複数づつ
    設けたことを特徴とする偏光変換体。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4に記載の偏光変換体
    であって、 前記反射偏光子と前記光路変換手段とは略平行に配置さ
    れていることを特徴とする偏光変換体。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5に記載の偏光変換体であっ
    て、 前記反射偏光子に入射光を集光する集光手段をさらに有
    することを特徴とする偏光変換体。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6に記載の偏光変換体であっ
    て、 前記偏光方向変換手段は、複屈折板であることを特徴と
    する偏光変換体。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7に記載の偏光変換体であっ
    て、 前記光路変換手段は、前記反射偏光子によって反射され
    た光を反射することによって光路を変換することを特徴
    とする偏光変換体。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8に記載の偏光変換体であっ
    て、 前記導光手段は、複屈折性を有しない透明部材であるこ
    とを特徴とする偏光変換体。
  10. 【請求項10】請求項6乃至9に記載の偏光変換体であ
    って、 前記集光手段は、 光が入射するレンズ部と、レンズ部に入射した光を所定
    の領域内に導く導光部とを含み、前記所定領域内に導か
    れた光を前記反射偏光子に向けて出射することを特徴と
    する偏光変換体。
  11. 【請求項11】請求項2に記載の偏光変換体であって、 前記偏光方向変換手段は、前記光路変換手段の側のうち
    前記反射偏光子によって反射された光が入射する側に隣
    接するように配置されていることを特徴とする偏光変換
    体。
  12. 【請求項12】請求項1に記載の偏光変換体であって、 前記偏光方向変換手段は、前記導光手段の面のうち前記
    第2の側に属する面に隣接するように配置されているこ
    とを特徴とする偏光変換体。
  13. 【請求項13】一対の基板間に液晶層を有する液晶パネ
    ルと、 前記液晶パネルの視認側に設けられた偏光変換体と、 前記液晶パネルに対して前記偏光変換体の反対側に設け
    た偏光板と、 前記偏光板に対して前記液晶パネルの反対側に設けた反
    射板と、を有する液晶装置であって、 前記偏光変換体は、第1の側から入射する光のうち第1
    の偏光方向の光を透過させて前記第1の側とは異なる第
    2の側に出射するとともに、前記第1の偏光方向とは異
    なる第2の偏光方向の光を反射させる反射偏光子と、 前記反射偏光子によって反射された第2の偏光方向の光
    の光路を変換して前記第2の側に出射する光路変換手段
    と、 前記第2の偏光方向の光の光路中に配置されており、前
    記第2の偏光方向の光を前記第1の偏光方向と概ね一致
    する方向の偏光方向の光に変換する偏光方向変換手段
    と、を有することを特徴とする液晶装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の液晶装置であって、 前記偏光方向変換手段は、前記反射偏光子によって反射
    された前記第2の偏光方向の光を偏光方向を実質的に変
    換せずに前記光路変換手段側に透過させるとともに、前
    記光路変換手段によって光路が変換された第2の前記偏
    光方向の光を前記第1の偏光方向の光と概ね一致する方
    向の偏光方向の光に変換して、前記第2の側に透過させ
    ることを特徴とする液晶装置。
  15. 【請求項15】請求項13又は請求項14に記載の液晶
    装置であって、カラーフィルター層をさらに有すること
    を特徴とする液晶装置。
  16. 【請求項16】請求項13乃至請求項15に記載の液晶
    装置を表示部に備えたことを特徴とする電子機器。
  17. 【請求項17】光源から出射する光の偏光方向を偏光変
    換体によって第1の方向にそろえて液晶ライトバルブに
    入射させ、前記液晶ライトバルブによって前記光を変調
    し、変調した前記光をスクリーンに向けて出射する投写
    型表示装置であって、 前記偏光変換体は、第1の側から入射する光のうち第1
    の偏光方向の光を透過させて前記第1の側とは異なる第
    2の側に出射するとともに、前記第1の偏光方向とは異
    なる第2の偏光方向の光を反射させる反射偏光子と、前
    記反射偏光子によって反射された第2の偏光方向の光の
    光路を変換して前記第2の側に出射する光路変換手段
    と、前記第2の偏光方向の光の光路中に配置されてお
    り、前記第2の偏光方向の光を前記第1の偏光方向と概
    ね一致する方向の偏光方向の光に変換する偏光方向変換
    手段と、を有することを特徴とする投写型表示装置。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の投写型表示装置であ
    って、 前記偏光方向変換手段は、前記反射偏光子によって反射
    された前記第2の偏光方向の光を偏光方向を実質的に変
    換せずに前記光路変換手段側に透過させるとともに、前
    記光路変換手段によって光路が変換された第2の前記偏
    光方向の光を前記第1の偏光方向の光と概ね一致する方
    向の偏光方向の光に変換して、前記第2の側に透過させ
    ることを特徴とする投写型表示装置。
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