JPH1171452A - 第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂、その製造法およびそれから得られるポリグリシジルエステル、並びにそれを含有する粉体塗料組成物 - Google Patents

第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂、その製造法およびそれから得られるポリグリシジルエステル、並びにそれを含有する粉体塗料組成物

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JPH1171452A
JPH1171452A JP10610298A JP10610298A JPH1171452A JP H1171452 A JPH1171452 A JP H1171452A JP 10610298 A JP10610298 A JP 10610298A JP 10610298 A JP10610298 A JP 10610298A JP H1171452 A JPH1171452 A JP H1171452A
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Jan Freriks
ヤン・フレリクス
Petrus Klemens Van Gaalen Ronald
ロナルド・ペトラス・クレメンス・ファン・ガーレン
John Hitchings Gregory
グレゴリー・ジョン・ヒッチングス
Gerardus Kuuiman Petrus
ペトラス・ゲラルダス・クーイマン
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Yuka Shell Epoxy KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性粉体塗料組成物への使用に特に適した
ポリエステル樹脂の提供。 【解決手段】 a)脂肪族ヒドロキシル基および第三級
カルボキシル基を含有する脂肪族化合物 A; b)場合により、脂肪族ヒドロキシル基を含有するびヒ
ドロキシル化合物 B; c)脂環式カルボン酸化合物 C; d)場合により、ジカルボン酸化合物 D;及び e)場合により、A及びBとして定義した基から選ばれ
る等モル量の化合物Fと共に、第一級又は第二級ヒドロ
キシル基を含有するの化合物 Eか、第一級又は第二級
ヒドロキシル基を含有するのモノカルボン酸化合物 G
のいずれか;の反応により得られる第三級カルボキシル
官能性ポリエステル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第三級カルボキシ
ル官能性ポリエステルから誘導される及び/又は該第三
級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂から導かれるポ
リグリシジルエステル樹脂から誘導される屋外耐久性塗
料組成物、該第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹
脂自身及び特に直鎖樹脂、該樹脂の製造法、および該第
三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂のグリシジル
化により得ることができるポリグリシジルエステル樹脂
に関するものである。より詳しくは、本発明は、該第三
級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂及び/又は該ポ
リグリシジルエステル樹脂を含有する粉体塗料組成物、
およびその塗料組成物を使用することにより得られ且つ
改良された屋外耐久性を示す硬化製品に関する。
【0002】
【従来の技術】屋外耐久性粉体塗料の製造に幅広く使用
される系はポリエステル/−トリグリシジルイソシアヌ
レート(TGIC)の混合物をベースとするものであ
る。このような混合物から製造される塗料は一般に適度
な屋外耐久性を示すが、環境上の観点から、さらなる改
良が望まれる。また、健康及び安全性の理由により、T
GICの使用は疑念を持たれている。TGICは比較的
毒性があり(ラットの経口LD50は0.4g/kg)、
且つAmesの変異原性試験によれば該化合物は変異原性が
あるとの指摘がある。
【0003】幅広く使用されている他の系は、特に自動
車のトップコートについては、メラミンホルムアルデヒ
ド樹脂及び/又は(ブロック又は未ブロックの)イソシ
アネート系で架橋されたアクリル樹脂からなっている。
しかしながら、このような系の架橋反応は、(通常)メ
タノールを放出するので、環境上非常に都合が悪い。さ
らに、この系は、酸触媒による加水分解、特に「酸性
雨」、主に雨中の硫酸の存在による加水分解に対する耐
久性の要求レベルを示さない。また、この系の耐紫外線
照射性は一般的に妥当であるが、改良については明らか
に可能性がある。
【0004】2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノール A)とエピクロロヒド
リンの反応により得られる固形のグリシジルエステルを
ベースとする粉体塗料組成物は、既に長い間知られてい
る。これらの組成物を基にして製造された硬化製品は耐
加水分解性があるが、耐紫外線性が低く、従って建築部
材又は自動車のトップコートのような高品質の屋外耐久
性が要求される用途には適していない。参考として、E
P−0720997Aの、特に図1から、エピコート
(2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
のジ−グリシジルエーテル)をベースとする粉体塗料及
び幾らかの市販のポリエステル/アクリル樹脂は中位の
屋外耐久性を示すことが明らかである。
【0005】塗料組成物に関する他の公知の系は、水素
化炭化水素のグリシジルエーテル、例えば水素化ビスフ
ェノールAをベースしている。芳香族基がないために、
水素化化合物の耐UV性は非水素化化合物よりも良い。
しかしながら、脂肪族エーテル基が存在するために、耐
酸性も低く、屋外耐久性もまだ比較的低い。
【0006】ヨーロッパ特許出願EP−0612779
A、米国特許第3,749,758号、英国特許第1,
048,893号及び特開昭58−189261号に
は、第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂が記載
されている。しかしながら、実際に製造されている例は
全て芳香族ジカルボン酸含有樹脂をベースとするもので
ある。従って、上記したようなビスフェノール Aをベ
ースとする場合のように、これらのポリエステル樹脂か
ら製造される硬化製品は低い耐紫外線性を示し、高品質
の屋外耐久性の用途には適さない。
【0007】塗料組成物に適用した場合に硬化状態での
屋外耐久性(UV安定性)及び耐加水分解性の要求に関
してある種の向上をさせる、ある種の直鎖第三級脂肪族
カルボキシル官能性ポリエステルは、ヨーロッパ特許出
願EP−0634434A及びEP−0720997A
から公知である。
【0008】現代の工業用途塗料組成物、特に経済的及
び/又は環境的理由から粉体塗料組成物への要求の増大
により、代替材料、特により安価な出発材料の使用によ
る該塗料組成物のさらなる改良、硬化特性の改良、特に
低温硬化、環境上不必要な溶剤の除去、並びに硬化物の
物性改良、特に可撓性、耐候性、耐酸性及び/又は副産
物についての改良の強い必要性がある。
【0009】上記のことから、現行のポリエステル/T
GIC系に比べて比較的非毒性であり且つ硬化状態で優
れた屋外耐久性を示す粉体塗料組成物への使用に適する
樹脂系組成物(架橋剤及び/又はエポキシ化合物)の必
要性がある。これらの系は、好ましくは比較的低い硬化
温度及び良好な硬化物物性を示すべきである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、酸官能性ポリエステル樹脂、好ましくは直鎖樹脂を
提供することにあり、その際酸官能基は第三級脂肪族カ
ルボン酸官能基だけを含有し、該官能基は容易にグリシ
ジル化されることができ、ポリグリシジルエステル樹脂
を形成するものである。該第三級カルボキシル官能性ポ
リエステル樹脂及び該ポリグリシジルエステル樹脂は、
比較的環境上優しく且つ特に屋外耐久性及び耐酸性の良
い硬化樹脂マトリックスを与える、屋外耐久性粉体塗料
組成物への使用に特に適している。本発明による樹脂の
骨格は、比較的マイルドな条件下で加水分解を受けやす
いいかなるエステル基を含まず、該ポリエステル樹脂は
UV感受性の強いいずれの官能基も含まない。本発明の
樹脂の(即ち、骨格中の)末端基はカルボキシル基特に
第二級基が好ましいが、ヒドロキシル基、特に第二級基
又は場合によりエステル化されたヒドロキシル基であっ
てもよい。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、 a)各々独立して第一級又は第二級ヒドロキシル基であ
ることができる2つの脂肪族ヒドロキシル基および第三
級カルボキシル基を含有する少なくとも1種の脂肪族化
合物 A; b)場合により、各々独立して第一級又は第二級ヒドロ
キシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキシル
基を含有する1種又はそれ以上のヒドロキシル化合物
B; c)2つの第二級脂肪族カルボキシル基を含有する少な
くとも1種の脂環式カルボン酸化合物 C又はその無水
物; d)場合により、2つの脂肪族カルボキシル基を含有す
る1種又はそれ以上のジカルボン酸化合物 D又はその
無水物;および e)場合により、A及びBとして定義した基から選ばれ
る等モル量の1種又はそれ以上の化合物 Fと共に、1
つの第一級又は第二級ヒドロキシル基及び場合により第
三級カルボキシル基を含有する1種又はそれ以上の化合
物 Eか、第一級又は第二級カルボキシル基を含有する
1種又はそれ以上のモノカルボン酸化合物 Gのいずれ
か;の反応により得ることができ、化合物(A+B):
(C+D):E:F:Gが(X−1):X:K:L:M
(Xは2〜14の範囲、Kは0〜2の範囲、Lは0〜2
の範囲、及びMは0からLの値である)である、第三級
カルボキシル官能性ポリエステル樹脂に関するものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】A又はB及びFとして実際に選ば
れる化合物は同じであることが好ましいが、原則として
A及びBについて定義した基の2種又はそれ以上の異な
るものを、化合物A又はB及びFとして実際に使用する
ことができる。
【0013】本発明の他の局面は、上記の特定のポリエ
ステル樹脂を製造する方法により構成される。該製造法
は、使用した出発材料の等量に依存して、反応混合物に
初期に存在するような非第三級カルボキシル基の全て又
は実質的に全てが反応してしまうまで、または反応混合
物に初期に存在するヒドロキシル基の実質的に全てが反
応してしまうまで、行うことが好ましい。純粋な(又は
ほぼ純粋な)化合物A、B、C、D、E、F及びGに代
えて、2種又はそれ以上の化合物A、B、C、D、E、
F及びGの混合物も使用することができる。化合物A、
B、C、D、E、F及びGは直鎖又は分岐鎖の(シク
ロ)ヒドロカルビル化合物であり、いかなる官能基によ
り置換されておらず、ヒドロキシ及び/又はカルボキシ
ル基のみを含有することが好ましい。上記した「実質的
に」という用語は、少なくとも92%、好ましくは少な
くとも95%、より好ましくは少なくとも98%、さら
に好ましくは少なくとも99%の元の非第三級カルボキ
シル基又はヒドロキシル基が反応してしまうことを示
す。
【0014】このようにして製造された第三級カルボキ
シル官能性ポリエステル樹脂は、反応混合物中に初期に
存在するような反応体の第三級カルボキシル基の量及び
反応するカルボキシル及びヒドロキシル基の量に基づい
て計算される理論値に対応する酸価を有する場合は、非
第三級カルボキシル基又はヒドロキシル基を実際上含ま
ない。「実際上」という用語は、ここでは±8%、好ま
しくは5%、より好ましくは多くとも3%の理論量から
のずれを示すものである。これは標準アルカリ滴定によ
り測定される。
【0015】製造された樹脂の分子量分布及び数平均分
子量が本発明の方法に適用された特定の反応体及び割合
に依存するであろうことは、当業者には理解されるであ
ろう。化合物A及び場合により化合物E中に存在する第
三級脂肪族基は実際上エステル化条件では反応しないの
に対し、エピハロヒドリンによるこれら第三級脂肪族カ
ルボキシル基のグリシジル化は標準アルカリ条件下に行
われ、それにより低加水分解性ハロゲン含量、通常は組
成物の全重量当たり0.5重量%未満、を有するポリグ
リシジルエステル樹脂を得ることができる。さらに、グ
リシジル化中に、樹脂骨格の加水分解は殆ど起こらず、
従って低分子量生成物は形成されず、本発明のポリエス
テル樹脂は、比較的低分子量生成物が存在しないという
点において、粉体塗料の製造に特に適している。
【0016】エステル化反応における第一級ヒドロキシ
ル基の反応性は、第三級ヒドロキシル基より反応性のあ
る第二級ヒドロキシル基の反応性より高いものと理解さ
れる。反応性の順序はカルボキシル基についても同じで
ある。酸無水物は対応する(ジ)酸よりも反応性があ
る。さらに、ヒドロキシル基又はカルボキシル基のβ位
における置換基は通常は反応性に影響し、通常は低い反
応性になるようである。反応性の順序に基づいて、ある
程度までは上記の樹脂の分子量分布内の最も適した化学
構造を予測することが可能である。本発明の好ましい態
様においては、添加の順序として(無水物Cの1当量を
2当量のジヒドロキシ化合物Aにまず添加し、ついで成
分FとしてAの第2バッチを含む出発化合物の残りによ
り反応を完結させ)形成された最小の分子が常に2モル
のA及び3モルのCを含有し、従って少なくとも700
の分子量を有するような方法を選ぶことができる。これ
は、グリシジル化の後に、ありうる最小の分子でさえも
比較的高い分子量を有し、従って生成物の毒性が低いこ
とが期待されることを意味する。
【0017】本発明に使用されるポリエステル中間体
は、これが最高のTg温度となるので、直鎖生成物であ
ることが好ましい。従って、該ポリエステルのための出
発化合物は、樹脂骨格中に存在するエステル官能基の形
成中に関与する基に関しては二官能性であることが好ま
しい。かくして、多官能性化合物、特に3−官能性及び
4−官能性化合物の量は、出発材料の全量の25モル%
未満、好ましくは15モル%未満、より好ましくは5モ
ル%未満である。
【0018】本発明のポリエステル樹脂の製造に使用し
得る方法は慣用のエステル化方法、好ましくは共沸縮合
により行うことができる。特に、縮合は反応器に出発材
料を満たし、ついで120〜220℃の温度で反応させ
ることにより行われ、反応は反応混合物中に初期に存在
するような非第三級カルボキシル基が無くなるまで続け
られる。通常、反応は2〜12時間、しばしば3〜8時
間で完了する。化合物E又はF及びGがポリマー鎖の末
端基であることを意図する場合は、これらの化合物は反
応の末期に加えることが好ましく、さもなくば該化合物
も鎖中に組み込まれるであろう。一官能性化合物E、又
は予備縮合一官能性のF及びGの組み合わせである場合
は、反応の開始時に或いは反応中にこれら反応体を添加
することも可能である。化合物Fが化合物A又はBと同
じである場合は、これらも反応の開始時に或いは反応中
に添加することができる。
【0019】一般に、水の共沸除去は、上記したように
理論値に対応する酸価を有する反応生成物が得られるま
で続けられる。一般に、ジブチル錫オキシド、パラトル
エンスルホン酸、オクテン酸錫、オクテン酸亜鉛及びリ
シノール酸リチウムのような1種以上の触媒の使用は必
要ではなく、触媒を使用しないことが好ましい。しかし
ながら、望むならばエステル化触媒を使用することがで
きる。
【0020】本発明のポリエステル樹脂は第三級脂肪族
カルボキシル基及び2つの第一級ヒドロキシル基を含有
する化合物から選ばれる化合物Aから誘導されることが
適している。適当な化合物Aはアルキル置換ジメチロー
ル酢酸化合物であり、該アルキル基は直鎖又は分岐鎖の
1〜C12のアルキル基、特にC1〜C4のアルキル基で
ある。好ましい化合物Aはジメチロールプロピオン酸で
ある。
【0021】本発明のポリエステル樹脂は、2つの脂肪
族又は脂環式ヒドロキシル基を含有する化合物から選ば
れる化合物Bから誘導されることが適している。本発明
の使用に適した化合物Bとしては、場合により分岐した
脂肪族又は脂環式化合物がある。特に、化合物Bは任意
に1種以上のC1〜C4アルキル基で置換された直鎖α,
ω−アルカンジオール化合物、任意に1種以上のC1
4アルキル基で置換されたシクロヘキシル環に接する
2つのヒドロキシル基を含有するシクロヘキシル化合
物、例えば1,4−シクロヘキサンジオールまたはパー
ヒドロビスフェノール化合物、例えば水素化ビスフェノ
ール A又はF化合物が好ましい。好ましくは、化合物
Bは任意に1種以上のメチル基で置換された8までの炭
素原子又は任意に1種以上のメチル基で置換されたシク
ロヘキサンジオールを含有する直鎖α,ω−アルカンジ
オール化合物である。
【0022】本発明のポリエステル樹脂は、2つ又は3
つの、好ましくは2つの第二級カルボン酸基又はその無
水物を含有する化合物から選ばれる化合物Cから誘導さ
れることが適している。適当な化合物Cは、例えばヘキ
サヒドロフタル酸(HHPA)、メチル−ヘキサヒドロ
フタル酸、デカヒドロナフタレンジカルボン酸、エンド
メチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレン
−テトラヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸および1,3−シクロヘキサンジカルボン酸又
はその無水物、或いはそれらの組み合わせである。好ま
しい化合物Cは脂環式ジカルボン酸、特に、場合により
1種以上のメチル基で置換されたシクロヘキサンジカル
ボン酸である。HHPA、特に無水物が好ましい。
【0023】本発明のポリエステル樹脂は、脂肪族ジカ
ルボン酸又は対応する無水物、特に任意に1種以上のC
1〜C4アルキル基で置換されたα,ω−アルカンジカル
ボン酸から選ばれる化合物Dから誘導されることが適し
ている。特に化合物Dは、任意にアルキル鎖中に4〜1
4、殊に6〜10の炭素原子を有するα,ω−アルカン
ジカルボン酸である。非常に適した化合物はスベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸および1,10ドデカン
ジカルボン酸である。偶数の炭素原子を有する化合物D
は通常、より高い融点となるので好ましい。
【0024】本発明に使用される化合物Eは、好ましく
は場合により第三級カルボキシル基で置換された1〜1
0の炭素原子を有する脂肪族又は脂環式アルコールが適
している。適当な化合物Eはプロパノール、イソプロパ
ノール、n−,s−又はi−ブタノール、アミルアルコ
ール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール及びヒ
ドロキシピバリン酸である。化合物Eは、1つのヒドロ
キシル基及び場合により1つのカルボキシル基を除き、
いかなる他の官能基又は置換基も含有しないヒドロカル
ビル化合物である。化合物Eはヒドロキシピバリン酸が
好ましい。
【0025】本発明で使用される任意の組み合わせF+
Gにおいては、化合物FはA及びBについて定義したよ
うな化合物の同じ群から選ぶことが適している。好まし
い化合物Fはシクロヘキサンジオール化合物、特に1,
4−シクロヘキサンジオール又はジメチロールプロピオ
ン酸である。
【0026】本発明の方法に使用される化合物Gは1つ
のカルボン酸基のみを含有する(シクロ)ヒドロカルビ
ル基が適している。化合物Gは特に脂肪族又は脂環式の
酸、より特に第二級の酸である。化合物Gは脂環式酸が
好ましく、より好ましくは第二級脂環式酸である。好ま
しい化合物Gはシクロアルキルカルボン酸、特にC5
8のシクロアルキルカルボン酸、より好ましくはシク
ロヘキシルカルボン酸である。
【0027】上記したように、化合物A、B、C、D、
E、F及びGは1種以上のヒドロキシル基及び/又はカ
ルボキシル基を含有するヒドロカルビル基である。該化
合物は置換されていても、いなくてもよい。置換基は硬
化製品の屋外耐久性を悪化させるものであってはならな
い。該化合物は置換されていないことが好ましい。
【0028】本発明による第三級カルボキシル官能性ポ
リエステルのモル比についての式において、Xの値は3
〜12、好ましくは5〜10、より好ましくは6〜9が
適当である。Kの値は2まで、Lは2まで、好ましくは
K及びLが2の値を有することである。A/(A+B)
比は少なくとも0.6、好ましくは少なくとも0.7
5、より好ましくは少なくとも0.9、なおより好まし
くは1である。C/(C+D)比は少なくとも0.6、
好ましくは少なくとも0.75、より好ましくは少なく
とも0.9、なおより好ましくは1である。ポリエステ
ル樹脂の好ましい態様においては、Bのモル量はCのモ
ル量未満である。
【0029】また、本発明は上記に定義した第三級カル
ボキシル官能性ポリエステルの製造方法、即ち、 a)各々独立して第一級又は第二級ヒドロキシル基であ
ることができる2つの脂肪族ヒドロキシル基および第三
級カルボキシル基を含有する少なくとも1種の脂肪族化
合物 A; b)場合により、各々独立して第一級又は第二級ヒドロ
キシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキシル
基を含有する1種又はそれ以上のヒドロキシル化合物
B; c)2つの第二級脂肪族カルボキシル基を含有する少な
くとも1種の脂環式カルボン酸化合物 C又はその無水
物; d)場合により、2つの脂肪族カルボキシル基を含有す
る1種又はそれ以上のジカルボン酸化合物 D又はその
無水物;および e)場合により、A及びBとして定義した基から選ばれ
る等モル量の1種又はそれ以上の化合物 Fと共に、1
つの第一級又は第二級ヒドロキシル基及び場合により第
三級カルボキシル基を含有する1種又はそれ以上の化合
物 Eか、第一級又は第二級カルボキシル基を含有する
1種又はそれ以上のモノカルボン酸化合物 Gのいずれ
か;の反応により得ることができ、化合物(A+B):
(C+D):E:F:Gが(X−1):X:K:L:M
(Xは2〜14の範囲、Kは0〜2の範囲、Lは0〜2
の範囲、及びMは0からLの値である)である、第三級
カルボキシル官能性ポリエステル樹脂の製造法に関す
る。製造は反応混合物中に初期に存在する全ての非第三
級カルボキシル基が本質的に反応してしまうまで、12
0〜220℃の温度で、好ましくは180〜200℃の
温度で実施される。
【0030】本発明の第三級カルボキシル基官能性ポリ
エステル樹脂は、本発明の他の局面を構成するポリグリ
シジルエステルへ変換することができる。このような変
換は当該技術で公知の方法により、即ち適当な塩基及び
場合により触媒の存在下に過剰のエピハロヒドリンを反
応させることにより、行うことができる。もっとも簡便
には、エピクロロヒドリンが使用される。
【0031】ヨーロッパ特許出願0447360Aは屋
外耐久性塗料及び成形組成物に一般に使用しうるグリシ
ジルエステルを開示している。しかしながら、カルボン
酸付加物先駆体中に存在する末端カルボキシル官能基の
二次的な性質のため、形成されたグリシジルエステルの
加水分解樹脂及び/又は樹脂骨格中の1種以上のエステ
ル基の加水分解を避けるために、これらのトリカルボン
酸付加物のグリシジル化中は強アルカリ条件を避けるべ
きである。その結果として、生成されるグリシジルエス
テルは、毒性の問題を引き起こすかもしれない、比較的
高いレベルの加水分解性塩素及び/又は低分子量の加水
分解生成物を含有するようである。加水分解性塩素の高
レベルは、ヘキサヒドロフタル酸無水物とジメチロール
プロピオン酸の2:1付加物のグリシジル化に関するE
P−A−0447360の実施例2に表れている。得ら
れた生成物は1.5%の塩素含量を有する。残存塩素の
このような高レベルは塗料組成物には望ましくない。ま
た、EP−A−0447360に報告されいるグリシジ
ルエステルは液状であり、粉体塗料組成物には適用する
ことができないものである。
【0032】本発明の第三級カルボキシル官能性ポリエ
ステル樹脂及びポリグリシジルエステル樹脂は、硬化状
態において改良された屋外耐久性及び特に改良された耐
候性及び耐酸性を示す粉体塗料組成物として使用に適し
ていることがわかった。さらに、本発明のポリグリシジ
ルエステル樹脂の高分子的性質のゆえに、TGICと比
較して毒性のレベルが低いことが予見され、従って該樹
脂は粉体塗料においてTGICに代えて有利に使用する
ことができる。
【0033】本発明の硬化可能な粉体塗料組成物は架橋
性樹脂を、本発明の方法により得られる第三級カルボキ
シル官能性ポリエステル樹脂へ、又は該第三級カルボキ
シル官能性ポリエステル樹脂のグリシジル化により得ら
れるポリグリシジルエステル樹脂へ付加させることによ
り製造することができる。本発明の粉体塗料組成物に使
用される架橋性化合物の量は、通常は直鎖の第三級カル
ボキシル官能性ポリエステル樹脂中に存在する第三級カ
ルボキシル基の、又はポリグリシジルエステル樹脂中に
存在するエポキシ基の量にほぼ等しい量の反応性基を持
つ架橋性化合物を供給するような量である。硬化は10
0〜240℃、好ましくは120〜200℃の温度で行
われる。硬化温度は従来の組成物よりも、通常は20〜
40℃低くて同じ架橋度になる。必要ならば、触媒を使
用してもよい。適当な硬化時間は5〜60分、特に10
〜30分である。良好な結果は、通常140〜160℃
で15分の硬化により得られる。
【0034】本発明の第三級カルボキシル官能性ポリエ
ステル樹脂と組み合わせて使用するための適当な架橋性
樹脂は、例えば本発明のポリグリシジルエステル樹脂、
ヨーロッパ特許出願公告0518408Aに開示のα,
α'−二分岐ジカルボン酸のジグリシジルエステルおよ
びヨーロッパ特許出願公告0366205Aに開示のα
炭素原子の各々に2つのアルキル置換基を有するポリカ
ルボン酸ベースのポリグリシジルエステルのような屋外
耐久性エポキシ樹脂である。
【0035】本発明のポリグリシジルエステル樹脂と組
み合わせて使用するための適当な架橋性樹脂は、例えば
本発明の(対応する)酸官能性ポリエステル樹脂;セバ
シン酸、アジピン酸、1,12−ドデカンジオン酸のよ
うな固体のポリ酸;ポリアゼライン酸ポリ無水物及びト
リメリット酸無水物のような無水物;1モルのトリメチ
ロールプロパンと3モルのヘキサヒドロフタル酸無水物
の反応生成物、1,6−ヘキサンジオルと過剰モルの
1,12−ドデカンジオン酸の反応生成物、4モルの
1,10−ドデカンジカルボン酸、1.49モルのヘキ
サンジオール、0.47モルの1,1,1−トリス−
(ヒドロキシメチル)−プロパン及び0.27モルのペ
ンタエリスリトールの反応生成物、4モルの1,10−
ドデカンジカルボン酸、1.2モルのヘキサンジオー
ル、0.45モルのトリメチロールプロパン、0.29
モルのペンタエリスリトール及び0.21モルのジメチ
ロールプロピオン酸の反応生成物および1モルのヘキサ
メトキシメチルメラミン及び3モルのヒドロキシピバリ
ン酸の反応生成物のような酸官能性ポリエステル;シア
ヌル酸;およびジシアンジアミド及びBF3錯塩のよう
な固体の塩基性硬化剤である。好ましい硬化剤は本発明
の酸性ポリエステル及び1モルのトリメチロールプロパ
ンと3モルのヘキサヒドロフタル酸無水物の反応生成物
である。
【0036】本発明の粉体塗料組成物はさらに、粉体組
成物に使用するのに適していることが公知の触媒及び場
合により他の添加剤を含有することができる。適当な触
媒は、例えば第四級アンモニウム及びホスホニウム塩;
例えばオクテン酸錫(II)のような金属塩/化合物;例
えばイミダゾールのような塩基性化合物;および例えば
1,8−ジアザビシクロウンデセンのような第三級アミ
ンである。使用される触媒の量は通常、全粉体塗料組成
物の重量当たり0.1〜2重量%の範囲内である。
【0037】
【実施例】本発明を下記実施例により説明するが、本発
明の範囲はこれらの特定の態様に限定されるものではな
い。実施例1 ヘキサヒドロフタル酸無水物(9モル)、ジメチロール
プロピオン酸(8モル)及びヒドロキシピバリン酸(2
モル)を、機械撹拌機、温度調節器、窒素供給口及び真
空設備を備えた丸底ガラス反応器に満たした。混合物を
窒素雰囲気下で撹拌し、150℃に加熱した。950mb
arの真空にした。反応混合物の温度を1時間で200℃
に上げ、理論酸価になるまで200℃に保った。酸官能
性ポリエステルを取り出し、室温に冷却した。酸価
3.94 meq/g;分子量 2535;融点 80〜11
0℃。
【0038】実施例2 ヘキサヒドロフタル酸無水物(7モル)、ジメチロール
プロピオン酸(8モル)及びドデカンジカルボン酸(2
モル)を、機械撹拌機、温度調節器、窒素供給口及び真
空設備を備えた丸底ガラス反応器に満たした。混合物を
窒素雰囲気下で撹拌し、150℃に加熱した。950mb
arの真空にした。反応混合物の温度を1時間で200℃
に上げ、理論酸価になるまで200℃に保った。酸官能
性ポリエステルを取り出し、室温に冷却した。酸価:
4.08 meq/g;分子量 2451;融点 60〜75
℃。
【0039】実施例3 実施例1に記載したような方法で、ヘキサヒドロフタル
酸無水物(5モル)、ジメチロールプロピオン酸(4モ
ル)及びヒドロキシピバリン酸(2モル)から官能性ポ
リエステルを製造した。生成物の酸価 4.13 meq/
g;分子量 1453;融点 70〜85℃。
【0040】実施例4 EP−0634434Aの実施例2(酸官能性ポリエス
テル樹脂1)に記載されているような方法で、水素化ジ
フェニロールプロパン(6モル)、ヘキサヒドロフタル
酸無水物(9モル)、ジメチロールプロピオン酸(2モ
ル)及びヒドロキシピバリン酸(2モル)から得られる
官能性ポリエステルから対応するグリシジルエステルを
製造した。先駆体の酸価 1.20 meq/g;分子量 3
340;融点 115〜125℃。生成物のエポキシ含
量 1120 mmol/kg;融点 85〜90℃。
【0041】実施例5 EP−0634434Aの実施例2に記載されているよ
うな方法で、水素化ジフェニロールプロパン(3モ
ル)、ヘキサヒドロフタル酸無水物(9モル)、ジメチ
ロールプロピオン酸(5モル)及びヒドロキシピバリン
酸(2モル)から得られる官能性ポリエステルから対応
するグリシジルエステルを製造した。先駆体の酸価
2.38 meq/g;分子量 2937;融点 99〜12
0℃。生成物のエポキシ含量 1.97;融点 <50
℃。
【0042】実施例6 EP−0634434Aの実施例2に記載されているよ
うな方法で、水素化ジフェニロールプロパン(3モ
ル)、ヘキサヒドロフタル酸無水物(6モル)、ジメチ
ロールプロピオン酸(2モル)及びヒドロキシピバリン
酸(2モル)から得られる官能性ポリエステルから対応
するグリシジルエステルを製造した。先駆体の酸価
1.82;分子量 2198 meq/g;融点 105〜
115℃。生成物のエポキシ含量 1.40 mmol/kg;
融点 <50℃。
【0043】実施例7 EP−0720997Aの実施例3に記載されているよ
うな方法で、水素化ジフェニロールプロパン(6モ
ル)、ヘキサヒドロフタル酸無水物(9モル)、及びジ
メチロールプロピオン酸(4モル)から得られる官能性
ポリエステルから対応するグリシジルエステルを製造し
た。先駆体の酸価 1.19 meq/g;分子量3372。
生成物のエポキシ含量 1170 mmol/kg;融点 80
〜90℃。
【0044】実施例8 実施例1に記載のような方法で、水素化ジフェニロール
プロパン(4モル)、ヘキサヒドロフタル酸無水物(9
モル)、ジメチロールプロピオン酸(4モル)及びパラ
−t−ブチルシクロヘキサノール(2モル)を出発材料
として使用して、酸官能性ポリエステルを製造した。生
成物の酸価 1.32mmol/kg;分子量 303
6;融点 105〜120℃。1カルボキシル当量のポ
リエステルを8モルのエピクロロヒドリン及びイソプロ
ピルアルコール(ECHと同容量)に溶解することによ
り、酸官能性ポリエステルをグリシジルエステルに変換
させた。溶液を温度調節器、撹拌機及び還流凝縮器を備
えたガラス反応器に満たした。ついで温度を徐々に70
℃に上げ、ついで1.05モルのNaOHの水溶液を6
0分かけて徐々に添加した。10分間の後反応の後に、
反応器内容物を静置させ、水相を有機相から分離し、つ
いで水で数回洗浄した。生成物の性質:エポキシ含量
1230 mmol/kg;融点 75〜85℃。
【0045】実施例19 C10コッホ酸のビニルエステル(Veova-10:商標)(2
2重量部)、ジメチルマレオネート(6.5重量部)、
スチレン(43.0重量部)、メチルメタクリレート
(11.5重量部)、グリシジルメタクリレート(1
7.0重量部)及びジ−t−ブチルパーオキシド(2重
量部)の反応によりエポキシ官能性ポリマーを製造し
た。C10コッホ酸のビニルエステル及びジメチルマレオ
ネートを機械撹拌機、温度調節器、窒素供給口、モノマ
ー用供給管、及び反応器へ直接還流する還流凝縮器を備
えたガラス反応器に満たした。反応器を155〜170
℃に加熱した。残りのモノマー及び開始剤を一定の速度
で5時間で反応器に添加し、170℃でさらに2時間続
けた。ついで、ポリマーを取り出し、冷却した。生成物
の性質:エポキシ含量 1100 mmol/kg;Tg 31
2 K;Mn(GPC)7.0×108、Mw(GP
C) 30.2×108
【0046】実施例10 EP−0720997Aの実施例4に記載されてのと同
じ方法で、塗料組成物を製造した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】a)エリクセン型 299/300で評価。 b)エリクセン型 312で評価。 c)エリクセン型 304で評価。 d)評価試験:0.6NのH2SO4の液滴を塗膜上に置
き、それを何も覆わずに50℃で90分間オーブン中に
入れて置く。性能は1〜5の評価(1=完全に溶解され
た塗膜,5=冒されなかった塗膜)により目視で査定す
る。 e)光沢が50%減少するまでのWeather-O-meter中の
曝露時間。評価試験:SAE J1960−1989
【0050】TGICベースの比較例はTGICと等量
の市販の酸官能性ポリアクリレート樹脂(URALAC 420
0,DSM社,テレフタル酸及びグリコールベース)の硬化
反応生成物をベースとするものである。アクリレートベ
ースの比較例は、ドデカンカルボン酸(Synthacryl,Ho
echst社,酸価 300 mgKOH;分子量 2000;融点 80
〜90℃)及び等量のメラミン(MF)で架橋したグリ
シジルメタクリレート(例えば、UCB社)をベースとす
るものである。耐MEK性は、塗膜が損傷を受け、パネ
ルが見えるまで、MEK含浸サンプルのダブルラブの回
数により測定。硬度はISO 1522−1973によ
る振かん硬度試験(Koenig硬度)により測定。耐候性はS
AE J1960−1989規格により測定。試験法
は、日光、加熱及び湿気(湿度、凝縮又は雨)による自
動車外部の過度の環境条件を促進させて設定。50%光
沢減少になるまで、Altas C165 キセノンアークWeather
-O-meterで実施。耐酸性は、0.6NのH2SO4の液滴
を50℃で90分間塗膜に置いて測定。結果は1〜5の
尺度で記載。1=溶解;2=軟化;3=白化;4=痕
跡;5=損傷なし。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 167/00 C09D 167/00 (72)発明者 グレゴリー・ジョン・ヒッチングス オランダ国、1031 セーエム・アムステル ダム、バトハーイスウェヒ 3 (72)発明者 ペトラス・ゲラルダス・クーイマン オランダ国、1031 セーエム・アムステル ダム、バトハーイスウェヒ 3

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)各々独立して第一級又は第二級ヒド
    ロキシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキシ
    ル基および第三級カルボキシル基を含有する少なくとも
    1種の脂肪族化合物 A; b)場合により、各々独立して第一級又は第二級ヒドロ
    キシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキシル
    基を含有する1種又はそれ以上のヒドロキシル化合物
    B; c)2つの第二級脂肪族カルボキシル基を含有する少な
    くとも1種の脂環式カルボン酸化合物 C又はその無水
    物; d)場合により、2つの脂肪族カルボキシル基を含有す
    る1種又はそれ以上のジカルボン酸化合物 D又はその
    無水物;および e)場合により、A及びBとして定義した基から選ばれ
    る等モル量の1種又はそれ以上の化合物 Fと共に、1
    つの第一級又は第二級ヒドロキシル基及び場合により第
    三級カルボキシル基を含有する1種又はそれ以上の化合
    物 Eか、第一級又は第二級カルボキシル基を含有する
    1種又はそれ以上のモノカルボン酸化合物 Gのいずれ
    か;の反応により得ることができ、化合物(A+B):
    (C+D):E:F:Gが(X−1):X:K:L:M
    (Xは2〜14の範囲、Kは0〜2の範囲、Lは0〜2
    の範囲、及びMは0からLの値である)である、第三級
    カルボキシル官能性ポリエステル樹脂。
  2. 【請求項2】 前記化合物A又はB及びFが同じもので
    ある請求項1記載の第三級カルボキシル官能性ポリエス
    テル樹脂。
  3. 【請求項3】 前記化合物Aが2つの第一級ヒドロキシ
    ル基及び第三級脂肪族カルボキシル基を有する請求項1
    記載の第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂。
  4. 【請求項4】 前記化合物Aがジメチロールプロピオン
    酸である請求項1記載の第三級カルボキシル官能性ポリ
    エステル樹脂。
  5. 【請求項5】 前記化合物Bが脂肪族又は脂環式ヒドロ
    キシル化合物である請求項1〜4のいずれか一項記載の
    第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂。
  6. 【請求項6】 前記化合物Bが、場合により1種又はそ
    れ以上のC1-4アルキル基で置換された直鎖のα,ω−
    アルカンジオール化合物、場合により1種又はそれ以上
    のC1-4アルキル基で置換されたシクロヘキシル環に接
    する2つのヒドロキシル基を含有するシクロヘキシル化
    合物、またはパーヒドロビスフェノールA化合物である
    請求項5記載の第三級カルボキシル官能性ポリエステル
    樹脂。
  7. 【請求項7】 前記化合物Bが、場合により1種又はそ
    れ以上のメチル基で置換された8までの炭素原子を有す
    る直鎖のα,ω−アルカンジオール化合物、または場合
    により1種又はそれ以上のメチルで置換されたシクロヘ
    キサンジオールである請求項6記載の第三級カルボキシ
    ル官能性ポリエステル樹脂。
  8. 【請求項8】 前記化合物Cが場合により1種又はそれ
    以上のメチルで置換されたシクロヘキサンジカルボン酸
    である請求項1〜7のいずれか一項記載の第三級カルボ
    キシル官能性ポリエステル樹脂。
  9. 【請求項9】 前記化合物Cがヘキサヒドロフタル酸で
    ある請求項8記載の第三級カルボキシル官能性ポリエス
    テル樹脂。
  10. 【請求項10】 前記化合物Dが脂肪族ジカルボン酸で
    ある請求項1〜9のいずれか一項記載の第三級カルボキ
    シル官能性ポリエステル樹脂。
  11. 【請求項11】 前記化合物Dがアルカン鎖中に4〜1
    4、特に6〜10の炭素原子を有するα,ω−アルカン
    ジカルボン酸である請求項1〜10のいずれか一項記載
    の第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂。
  12. 【請求項12】 前記化合物Eがヒドロキシピバリン酸
    である請求項1〜11のいずれか一項記載の第三級カル
    ボキシル官能性ポリエステル樹脂。
  13. 【請求項13】 前記化合物Fが2つの第一級ヒドロキ
    シル基及び第三級脂肪族カルボキシル基を有し、且つ化
    合物Gが第二級脂環式酸である請求項1〜12のいずれ
    か一項記載の第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹
    脂。
  14. 【請求項14】 前記化合物Fがジメチロールプロピオ
    ン酸であり、且つ化合物GがC5〜C8のシクロアルキル
    カルボン酸である請求項13記載の第三級カルボキシル
    官能性ポリエステル樹脂。
  15. 【請求項15】 前記Xが3〜12、好ましくは5〜1
    0、より好ましくは6〜9である請求項1〜14のいず
    れか一項記載の第三級カルボキシル官能性ポリエステル
    樹脂。
  16. 【請求項16】 A/(A+B)比が、少なくとも0.
    6、好ましくは少なくとも0.75、より好ましくは
    0.9、さらにより好ましくは1である請求項1〜15
    のいずれか一項記載の第三級カルボキシル官能性ポリエ
    ステル樹脂。
  17. 【請求項17】 C/(C+D)比が、少なくとも0.
    6、好ましくは少なくとも0.75、より好ましくは
    0.9、さらにより好ましくは1である請求項1〜16
    のいずれか一項記載の第三級カルボキシル官能性ポリエ
    ステル樹脂。
  18. 【請求項18】 a)各々独立して第一級又は第二級ヒ
    ドロキシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキ
    シル基および第三級カルボキシル基を含有する少なくと
    も1種の脂肪族化合物 A; b)場合により、各々独立して第一級又は第二級ヒドロ
    キシル基であることができる2つの脂肪族ヒドロキシル
    基を含有する1種又はそれ以上のヒドロキシル化合物
    B; c)2つの第二級脂肪族カルボキシル基を含有する少な
    くとも1種の脂環式カルボン酸化合物 C又はその無水
    物; d)場合により、2つの脂肪族カルボキシル基を含有す
    る1種又はそれ以上のジカルボン酸化合物 D又はその
    無水物;および e)場合により、A及びBとして定義した基から選ばれ
    る等モル量の1種又はそれ以上の化合物 Fと共に、1
    つの第一級又は第二級ヒドロキシル基及び場合により第
    三級カルボキシル基を含有する1種又はそれ以上の化合
    物 Eか、第一級又は第二級カルボキシル基を含有する
    1種又はそれ以上のモノカルボン酸化合物 Gのいずれ
    か;の反応により得ることができ、化合物(A+B):
    (C+D):E:F:Gが(X−1):X:K:L:M
    (Xは2〜14の範囲、Kは0〜2の範囲、Lは0〜2
    の範囲、及びMは0からLの値である)である請求項1
    〜17のいずれか一項記載の第三級カルボキシル官能性
    ポリエステル樹脂の製造方法。
  19. 【請求項19】 反応混合物中に初期に存在する全ての
    非第三級カルボキシル基が本質的に反応してしまうま
    で、100〜220℃の温度で実施される請求項18記
    載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜17のいずれか一項記載の
    第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂とエピハロ
    ヒドリンを適当な塩基の存在下に反応させて得ることが
    できるポリグリシジルエステル樹脂。
  21. 【請求項21】 使用されるエピハロヒドリンがエピク
    ロロヒドリンである請求項20記載のポリグリシジルエ
    ステル樹脂。
  22. 【請求項22】 請求項20または21記載のポリグリ
    シジルエステル樹脂および架橋剤を含有する粉体塗料組
    成物。
  23. 【請求項23】 請求項1〜17のいずれか一項記載の
    第三級脂肪族カルボキシル官能性ポリエステル樹脂およ
    び架橋剤を含有する粉体塗料組成物。
  24. 【請求項24】 第三級脂肪族カルボキシル官能性ポリ
    エステル樹脂と共に、請求項20又は21記載のポリグ
    リシジルエステルを含有する請求項22又は23記載の
    粉体塗料組成物。
  25. 【請求項25】 請求項22又は23記載の粉体塗料組
    成物で被覆された製品。
  26. 【請求項26】 請求項22〜24のいずれか一項記載
    の粉体塗料組成物を硬化することにより得られるうる耐
    候性及び耐酸性硬化樹脂マトリックス。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の耐候性及び耐酸性硬
    化樹脂マトリックスで被覆された造形品。
JP10610298A 1997-06-23 1998-04-16 第三級カルボキシル官能性ポリエステル樹脂、その製造法およびそれから得られるポリグリシジルエステル、並びにそれを含有する粉体塗料組成物 Pending JPH1171452A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001034675A1 (en) * 1999-10-29 2001-05-17 Resolution Research Nederland B.V. Glycidylester compositions and a process for their manufacture
KR101514991B1 (ko) * 2013-11-14 2015-04-29 (주)이피아이 변성 실리콘 폴리에스테르 수지를 포함하는 분체 도료용 조성물의 제조방법

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