JPH116960A - レンズ系および撮像装置 - Google Patents

レンズ系および撮像装置

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JPH116960A
JPH116960A JP9172773A JP17277397A JPH116960A JP H116960 A JPH116960 A JP H116960A JP 9172773 A JP9172773 A JP 9172773A JP 17277397 A JP17277397 A JP 17277397A JP H116960 A JPH116960 A JP H116960A
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JP
Japan
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lens
lens group
radial type
group
positive
Prior art date
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JP9172773A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Tsuchida
博文 槌田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/097,387 priority patent/US6163411A/en
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0087Simple or compound lenses with index gradient
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/142Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/142Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only
    • G02B15/1421Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only the first group being positive

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テレセントリックに近い状態で、かつ少な
い枚数の低コストである電子撮像光学系に適する構成に
する。 【解決手段】 最も像側のレンズ群を媒質が正のパワ
ーを持つラジアル型屈折率分布レンズ1枚にて構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学機器に用いる
レンズ系およびこのレンズ系を備えた撮像装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラやデジタルカメラ等
の光学機器が普及しているが、これら光学機器に用いら
れるレンズ系として、焦点距離を変えることのできるズ
ームレンズが大きな割合いを占めている。
【0003】しかし、ズームレンズは通常少ないもので
も6〜7枚、多いものは10枚以上のレンズが必要であ
るため、ビデオカメラやデジタルカメラの小型化や低コ
スト化の障害になっている。また、銀塩カメラ用ズーム
レンズも、同様に非常に少ないもので4枚、多いもので
は10枚以上のレンズを用いるのが一般的であり、レン
ズ系の小型化や低コスト化の障害となっている。
【0004】一方、少ないレンズ枚数よりなるズームレ
ンズの従来例として、特開昭63−276013号公報
や特開平2−56515号公報に記載されたレンズ系が
知られている。
【0005】特開昭63−276013号公報に記載さ
れたズームレンズは、ラジアル型屈折率分布レンズを用
いて4枚のレンズにて構成されている。又特開平2−5
6515号公報に記載されたズームレンズは、ラジアル
型屈折率分布レンズを用いて2枚のレンズで構成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−2760
13号公報に記載されているズームレンズは、物体側よ
り順に、正のレンズ群と負のレンズ群とよりなる2群ズ
ームレンズであり、レンズ系の構成上射出瞳がレンズ系
に近くそのためビデオカメラやデジタルカメラなどの電
子撮像光学系に用いようとすると、撮像面に主光線が垂
直に入射せず好ましくない。つまりこのズームレンズ
は、テレセントリックな状態から大きくはずれたレンズ
系である。
【0007】また、特開平2−56515号公報に記載
されたズームレンズは、レンズ枚数が2枚と少ないが2
枚ともラジアル型屈折率分布レンズであり、高価になる
上、物体側のラジアル型屈折率分布レンズが負の屈折力
を有するため素材作製が難しい。
【0008】本発明は、テレセントリックに近い状態
で、かつ少ない枚数で構成された低コストなズームレン
ズで、電子撮像光学系に適したレンズ系およびこのレン
ズ系を用いた撮像装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成のレ
ンズ系は、物体側より順に、負の屈折力を持つ第1レン
ズ群と正の屈折力を持つ第2レンズ群とよりなり、両レ
ンズ群の間隔を変化させることによって全系の焦点距離
を変化させるようにした変倍レンズ系で、第1レンズ群
が均質レンズのみにて構成され又第2レンズ群が媒質が
正のパワーを持つラジアル型屈折率分布レンズ1枚にて
構成されたことを特徴とする。
【0010】又本発明の他の第2の構成のレンズ系は、
物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負
の屈折力を持つ第2レンズ群と正の屈折力を持つ第3レ
ンズ群とよりなり、隣り合うレンズ群間の間隔を変化さ
せることによって全系の焦点距離を変化させるようにし
た変倍レンズ系で、第1レンズ群と第2レンズ群が均質
レンズのみにて構成され、第3レンズ群が媒質が正のパ
ワーを持つラジアル型屈折率分布レンズ1枚にて構成さ
れていることを特徴とする。
【0011】本発明は、テレセントリックに近い状態に
しかつ少ないレンズ枚数にて構成するズームレンズを実
現するために、前記のように物体側より順に、負の屈折
力を持つ第1レンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ
群の二つのレンズ群にて構成されたズームレンズを考え
た。このタイプのズームレンズは、変倍のためのレンズ
群の数が少なく像側のレンズ群が正のパワーを有するた
めセントリックに近い状態にしやすいレンズ構成である
と云う利点を有している。
【0012】しかし、上記のような構成のレンズ系にお
いて、少ないレンズ枚数にて構成するために各レンズ群
を均質球面レンズ1枚とすると、球面収差、コマ収差お
よび色収差の発生が大であり結像性能を良好に保つこと
は困難である。又、前記レンズ系中に非球面を設けるこ
とにより球面収差やコマ収差を補正することは可能であ
っても色収差を補正することはできない。
【0013】本発明は、例えば第1レンズ群を均質レン
ズ1枚にて、又第2レンズ群をラジアル型屈折率分布レ
ンズ1枚にて構成することにより前記収差を補正するよ
うにした。
【0014】ラジアル型屈折率分布レンズは、媒質が光
軸に垂直な方向に屈折率の分布を持っており、その屈折
率分布N(r) は、次の式(a)にて表わされる。 N(r) =N0 +N12 +N24 +N36 +・・・ (a) 上記式で、N0 は基準波長での光軸上の屈折率、Ni
(i=1,2,3)は基準波長での屈折率分布を表わす
係数、rは光軸から垂直な方向への距離である。
【0015】また、ラジアル型屈折率分布レンズのアッ
ベ数V0 ,Vi は次の式(b),(c)にて与えられ
る。 V0 =(N0d−1)/(N0F−N0C) (b) Vi =Nid/(NiF−NiC) (i=1,2,3・・・) (c) ただし、N0d,N0F,N0Cは夫々d線,F線,C線に対
する光軸上の屈折率、Nid,NiF,NiCは夫々d線,F
線,C線に対する2i次の屈折率分布係数である。
【0016】ラジアル型屈折率分布レンズは、1枚でも
かなり収差補正能力が高く、パラメータの適切な設定に
よって1枚でもかなり良好な光学性能のレンズにするこ
とができる。
【0017】本発明の第1の構成のレンズ系は、媒質が
正のパワーを有するラジアル型屈折率分布レンズを、前
記構成のズームレンズにおいて大きなパワーを必要とす
る第2レンズ群に用いることによって、つまり負の第1
レンズ群と正の第2レンズ群よりなる2群ズームレンズ
において正の第2レンズ群にラジアル型屈折率分布レン
ズを用いることによってこのレンズ群を1枚のレンズの
みにて構成して球面収差、コマ収差、色収差を良好に補
正し得たものである。
【0018】このような構成の本発明のズームレンズに
おいて下記条件(1)、(2)を満足することが望まし
い。 (1) −0.2<N2 ×RE 2/N1 <0.2 (2) V0 <V1 ただし、N1 ,N2 はラジアル型屈折率分布レンズの2
次、4次の屈折率分布係数、V0 ,V1 は前記式
(b)、(c)にて表わされるラジアル型屈折率分布レ
ンズのアッベ数である。
【0019】ラジアル型屈折率分布レンズ1枚で良好な
光学性能のレンズを得るためには、出来る限り収差の発
生が少ないようにレンズのパワーを持たせることが重要
であり、そのために設けたのが条件(1)、(2)であ
る。
【0020】条件(1)は、ラジアル型屈折率分布レン
ズの媒質部分にて発生する球面収差を小さく抑えるため
の条件である。この条件(1)の下限の−0.2を超え
ると球面収差がアンダー側に過大になり、また上限の
0.2を超えると球面収差がオーバー側に過大になり好
ましくない。条件(2)は、ラジアル型屈折率分布レン
ズの媒質部分での色収差の発生を少なくしレンズ系の色
収差を良好に保つための条件である。この条件(2)を
満足しないと色収差が過大になり好ましくない。
【0021】又、本発明の第1の構成のレンズ系を、高
度な収差補正を必要とするレンズ系として用いるために
は、下記条件(3)、(4)を満足することが望まし
い。 (3) −0.05<N2 ×RE 2/N1 <0.05 (4) −0.01<1/V1 <0.02
【0022】条件(3)は、ラジアル型屈折率分布レン
ズの媒質部分で発生する球面収差をさらに小さく抑える
ための条件である。この条件(3)の下限の−0.05
を超えると球面収差がアンダー側に大きくなり、また上
限の0.05を超えると球面収差がオーバー側に大にな
る。
【0023】条件(4)はラジアル型屈折率分布レンズ
の媒質部分で発生する色収差をさらに少なくしてレンズ
系の色収差を良好に保つための条件である。この条件の
上限の0.02を超えると色収差が大になり、また下限
の−0.01を超えると色収差が逆方向に発生する。
【0024】又、ラジアル型屈折率分布レンズの光学的
効果と素材作製の容易さを考えるとラジアル型屈折率分
布レンズの最大屈折率差Δnが次の条件(5)を満足す
ることが望ましい。 (5) 0.01<Δn<0.2
【0025】この条件(5)の下限の0.01を超える
とラジアル型屈折率分布レンズによる作用が不十分であ
り、又上限の0.2を超えると素材の作製が困難にな
る。
【0026】本発明の第1の構成のレンズ系において、
第1レンズ群を均質レンズ1枚にて構成しても、このレ
ンズ群の第2レンズ群に対するパワーをゆるくすること
により発生する収差量を許容し得る程度に抑えることが
できる。ここで第1レンズ群の第2レンズ群に対する屈
折力が、下記条件(6)を満足することが望ましい。 (6) 0.06<|φ1 /φ2 |<0.6 ただし、φ1 ,φ2 は夫々第1レンズ群および第2レン
ズ群の屈折力である。
【0027】この条件(6)は、第1レンズ群の屈折力
を適度にゆるくしてこのレンズ群にて発生する収差量を
許容範囲内に抑えるためのものである。
【0028】条件(6)の上限の0.6を超えると第1
レンズ群の屈折力が強くなり第1レンズ群で発生するコ
マ収差、非点収差が過大になり、下限の0.06を超え
ると第1レンズ群の屈折力が弱すぎてレンズ系の全長が
長くなり好ましくない。
【0029】また、本発明のレンズ系において、明るさ
絞りは、非点収差がなるべく発生せずかつレンズの径が
あまり大きくならないように第2レンズ群のラジアル型
屈折率分布レンズの物体側の面の近くに配置するのが望
ましい。そのために下記条件(7)を満足することが望
ましい。 (7) −0.5<φ2 ・DS <0.5 ただし、DS は明るさ絞りの第2レンズ群のラジアル型
屈折率分布レンズの物体側の面からの光軸上の距離であ
る。
【0030】この条件(7)は、明るさ絞りの位置を規
定するためのもので、明るさ絞りが条件(7)の範囲内
にあれば非点収差を良好に補正できる。
【0031】条件(7)の下限の−0.5を超えるとメ
リディオナル像面が負の方向に大きく倒れ、上限の0.
5を超えるとメリディオナル像面が正の方向に大きく倒
れ、非点収差が悪化する。
【0032】また、明るさ絞りとラジアル型屈折率分布
レンズの物体側の面との間隔DSは、変倍時に変化しな
い方が、鏡枠構成が簡単になり望ましい。
【0033】以上の説明では、本発明のレンズ系が均質
レンズ1枚の第1レンズ群と、第2レンズ群がラジアル
型屈折率分布レンズ1枚の2枚のレンズにて構成した
が、第1レンズ群を均質レンズ2枚以上にて構成しても
よい。これによりレンズ系の収差を一層良好に補正でき
る。
【0034】また、本発明では、第1レンズ群を均質レ
ンズにて、第2レンズ群をラジアル型屈折率分布レンズ
にて構成したが、これはレンズ素子作製の観点から効果
的である。
【0035】負の第1レンズ群と正の第2レンズ群にて
構成されるタイプのズームレンズは、第1レンズ群のレ
ンズ径の方が第2レンズ群のレンズ径よりも大になる傾
向がある。一方レンズ作製上は、ラジアル型屈折率分布
レンズがイオン交換により作製されるためレンズの径が
小さい方が作製し易く、逆にレンズの研磨は、レンズの
径が極端に小さいと加工が難しい。
【0036】以上の理由から、レンズの径が比較的大き
い第1レンズ群に均質レンズを用い、レンズの径の小さ
い第2レンズ群にラジアル型屈折率分布レンズを用いる
ことがレンズ素子作製の観点から望ましい。また、正の
第2レンズ群にラジアル型屈折率分布レンズを用いれ
ば、ラジアル型屈折率分布レンズの作製が容易である正
の屈折力にすることができる。
【0037】又、ラジアル型屈折率分布レンズは、面に
曲率を持たせれば収差補正上一層望ましいが、両面を平
面にすることも可能である。ラジアル型屈折率分布レン
ズの両面を平面にすれば、像面湾曲が少し大になるが、
レンズ加工が容易であり低コストになし得る。
【0038】本発明の他の第2の構成は、物体側より順
に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レ
ンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群とよりなり、隣り
合うレンズ群の間隔を変化させて変倍を行なうものであ
る。
【0039】この第2の構成のレンズ系は、レンズ群の
数が比較的少なく像側に正の屈折力のレンズ群(第3レ
ンズ群)を配置することによってテレセントリックに近
い状態のレンズ系にしたものである。又この発明の第2
の構成のレンズ系は、変倍の際に三つのレンズ群のすべ
てを移動させてもよく、あるいは第1レンズ群を固定と
し他の第2、第3のレンズ群を夫々可動にしても又第3
レンズ群を固定として第1、第2レンズ群を夫々可動に
してもよい。
【0040】このような、正の第1レンズ群、負の第2
レンズ群、正の第3レンズ群の三つのレンズ群にて構成
するタイプのズームレンズにおいて、レンズ系を少ない
レンズ枚数にて構成するためには、すべてのレンズ群を
均質球面レンズ1枚のみにて構成することが考えられ
る。しかし、このような構成では、球面収差、コマ収差
および色収差の発生が大であって、結像性能を良好に保
つことが困難である。又上記収差を非球面を用いて補正
しようとしても、球面収差とコマ収差はある程度補正し
得たとしても色収差は補正し得ない。
【0041】本発明の第2の構成のレンズ系は、第1レ
ンズ群を均質レンズ1枚、第2レンズ群を均質レンズ1
枚そして第3レンズ群をラジアル型屈折率分布レンズ1
枚にて構成して諸収差を良好に補正するようにした。
【0042】また、この第2の構成のレンズ系において
本発明の第1の構成である2群ズームレンズと同様に、
使用するラジアル型屈折率分布レンズが前記条件
(1)、(2)を満足することが望ましい。
【0043】前述のようにラジアル型屈折率分布レンズ
は、そのレンズ1枚でも光学性能が良好になるようにす
ることが可能であり、そのためにはなるべく収差を発生
しないようにレンズのパワーを定めることが重要であ
り、条件(1)、(2)を満足することが望ましい。
【0044】また、本発明の第2の構成のレンズ系にお
いて、これを高度な収差補正を必要とするレンズ系とし
て用いる場合には、前述の条件(3)、(4)のうちの
少なくとも一方の条件を満足することが望ましい。
【0045】また、本発明の第2の構成のレンズ系にお
いて用いられるラジアル型屈折率分布レンズは、光学的
効果と素材作製の容易さとを考慮すると、その最大屈折
率差Δnが前記の条件(5)を満足することが望まし
い。
【0046】また、本発明の第2の構成のレンズ系にお
いて、第1レンズ群を均質球面レンズ1枚にて構成して
も第2レンズ群に対するパワーをゆるくすることによっ
て第1レンズ群で発生する収差量を許容範囲内に抑える
ことができる。
【0047】この場合、前記の第2の構成のレンズ系
は、下記条件(8)、(9)を満足することが望まし
い。 (8) 0.04<|φ1 /φ3 |<0.4 (9) 0.1<|φ2 /φ3 |<1.3 ただし、φ1 、φ2 、φ3 は夫々第1レンズ群、第2レ
ンズ群、第3レンズ群の屈折力である。
【0048】これら条件(8)、(9)は、第1レンズ
群および第2レンズ群のパワーを過度にゆるくしてこれ
らレンズ群にて発生する収差量を許容範囲内に抑えるよ
うにするための条件である。
【0049】これら条件の上限を超えるとつまり条件
(8)の上限の0.4および条件(9)の上限の1.3
を超えると、第1レンズ群および第2レンズ群のパワー
が強くなり、それらレンズ群で発生するコマ収差および
非点収差が過大になる。又条件(8)の下限の0.04
および条件(9)の下限の0.1を超えると、第1レン
ズ群および第2レンズ群のパワーが弱くなりレンズ系の
全長が長くなる。
【0050】また、この第2の構成のレンズ系は、明る
さ絞りを、非点収差の発生がなるべく少なくかつレンズ
の径があまり大きくならないように、第3レンズ群のラ
ジアル型屈折率分布レンズの物体側の面の近傍に設ける
のがよい。その場合、次の条件(10)を満足するよう
にすることが望ましい。 (10) −0.5<φ3 ・DS<0.5 ただし、DS は明るさ絞りのラジアル型屈折率分布レン
ズの物体側の面からの光軸方向の距離である。
【0051】この条件(10)は、明るさ絞りの配置位
置を規定するためのもので、この条件の範囲内に明るさ
絞りを配置することにより非点収差を良好に補正するこ
とができる。
【0052】この条件(10)の下限の−0.5を超え
るとメリディオナル像面が負の方向に大きく倒れ、又上
限の0.5を超えるとメリディオナル像面が正の方向に
大きく倒れ非点収差が悪化する。また変倍時にはDS
値が変化しない方が鏡枠構成が簡単になるので好まし
い。
【0053】以上述べた本発明の第2の構成のレンズ系
は、第1レンズ群および第2レンズ群を均質レンズ1枚
にて構成し、レンズ系全体を3枚のレンズにて構成し
た。しかし第1レンズ群もしくは第2レンズ群の枚数を
さらに増やすことによって更に収差を良好に補正するこ
とが可能になる。
【0054】また本発明の第2の構成のレンズ系は、第
1レンズ群、第2レンズ群に均質レンズを又最も像側の
レンズ群の第3レンズ群をラジアル型屈折率分布レンズ
を用いたが、このようにすることはレンズ素子の作製の
観点からも効果的である。
【0055】正の第1レンズ群と負の第2レンズ群と正
の第3レンズ群よりなる3群ズームレンズにおいては、
第1レンズ群と第2レンズ群の方が第3レンズ群よりも
レンズの径が大になる傾向がある。したがって、本発明
の第2の構成のレンズ系は、比較的大きなレンズ径の第
1、第2レンズ群に均質レンズを、又比較的小さな径の
第3レンズ群にラジアル型屈折率分布レンズを用いるこ
とになる。したがって前述のようにレンズ素子作製の観
点から効果的である。又、上記のような構成にすること
により、ラジアル型屈折率分布レンズがレンズを作製し
やすい正のパワーのレンズにすることが可能である。
【0056】又、本発明で用いるラジアル型屈折率分布
レンズは、面に曲率を持たせた方が収差補正上望ましい
が、両面を平面にすることも可能である。このように両
面平面にすると像面湾曲は若干大きくなるが、レンズの
加工が容易になり大幅なコスト低減を可能にする。
【0057】次に、以上述べた3群ズームレンズの変形
として、2焦点切り換え変倍レンズを得ることができ
る。例えば、特開昭64−44907号公報に記載され
ているように、本発明の第2の構成のレンズ系におい
て、第1レンズ群と第3レンズ群を固定し、第2レンズ
群を等倍の結像倍率をはさんで移動させてある二つの状
態で同じ位置に結像させることが可能であり、これによ
り2焦点切り換え変倍レンズを構成し得る。
【0058】この2焦点切り換え変倍レンズは、可動レ
ンズ群が一つのレンズ群のみですむため鏡枠構造を簡単
に出来る利点がある。上記構成の2焦点切り換えレンズ
は、第3レンズ群が固定であるためこのレンズ群と撮像
素子との位置関係は変化せず、第3レンズ群のラジアル
型屈折率分布レンズを撮像素子に貼りつけて両者を一体
化することができる。
【0059】以上述べたように、本発明のレンズ系は、
第1の構成である2群ズームレンズのタイプのレンズ
系、第2の構成である3群ズームレンズのタイプのレン
ズ系そしてこの3群ズームレンズタイプのレンズ系をも
とにした2焦点切り換え変倍レンズ共に、最も像側のレ
ンズ群を両平面ラジアル型屈折率分布レンズ1枚にて構
成することにより、少ないレンズ枚数で低コストの変倍
レンズを得ることができる。つまり通常の大きなパワー
を必要とする最も像側のレンズ群を1枚のレンズにて構
成し、しかも加工が容易な両面平面とすることにより低
コストになし得る。又、このような本発明の特徴は、2
群ズームレンズや3群ズームレンズに限らず、複数のレ
ンズ群よりなるズームレンズにおいても、最も像側のレ
ンズ群を正の屈折力を持つレンズ群とし、この最も像側
の正の屈折力のレンズ群を媒質が正のパワーを有し、両
面が平面のラジアル型屈折率分布レンズ1枚にすれば、
前述の各タイプのレンズ系と同様に、少ないレンズ枚数
で低コストで、良好な光学性能を有するレンズ系を構成
し得る。
【0060】以上述べた本発明のレンズ系において、歪
曲収差を更に良好に補正する必要がある場合、撮像素子
としてCCD等の電子撮像素子を用い、これにより像を
電気信号に変換した後に歪曲収差を電気的に補正するこ
とも可能である。
【0061】今後、デジタルカメラやカメラ付き携帯電
話端末等のさらなる普及のために、超小型のレンズが必
要になり、単焦点レンズの場合レンズ系の全長が10mm
以下、ズームレンズの場合でもレンズ系の全長が20mm
以下であるレンズ系が必要になると思われる。
【0062】このようにレンズ系を小型にする上で特に
効果的なのは撮像サイズを小型にすることである。この
ことは、従来ビデオカメラ用撮像レンズがイメージャー
サイズの小型化にともなって大幅な小型化を実現し得た
ことからも明らかである。
【0063】又撮像素子を小型化するとレンズ系も一層
小型化する必要があり、しかも電子撮像光学系はテレセ
ントリックな条件などを満足することを考慮すると撮像
サイズの対角長程度の直径のレンズを撮像素子の近くに
配置する必要が生ずる。
【0064】しかし、レンズの径が1mm近くまで小さく
なると、従来の研磨レンズやプレスレンズでは加工が困
難になり、たとえ加工し得たとしても極めて高いコスト
のレンズ系になる。また、回折効果を利用した回折レン
ズはレンズ系が小になると原理的にレンズ作用が弱くな
る。
【0065】以上の理由から、レンズの径の極めて小さ
いレンズとしては、前述のようなラジアル型屈折率分布
レンズを用いることが望ましい。このような小型のレン
ズとしてラジアル型屈折率分布レンズを用いることの利
点として、撮像素子に最も近いレンズ群を1枚のレンズ
のみにて構成することができ、しかもレンズ面を両面平
面にすることができ、又1枚のレンズのみであることか
ら組立調整が簡単である等の利点がある。その上レンズ
径が1mm以下でも十分レンズ作用を有する。
【0066】次に、ラジアル型屈折率分布レンズを用い
て超小型なレンズ系を構成するための手段について述べ
る。
【0067】前述のような変倍レンズの場合、後に示す
実施例のようにレンズ系の全長は撮像素子の対角長の1
0倍程度である。したがって全長が20mm以下の変倍レ
ンズを得ようとする場合、撮像素子の有効撮像サイズの
対角長を全長の1/10程度の2mm程度以下にすればよい。
このレンズ系にて用いるラジアル型屈折率分布レンズの
直径は約2mmになる。上記撮像素子よりも更に小さい撮
像素子を用いれば更に小さい変倍レンズになり、逆に全
長が40mm程度まで許容される場合、ラジアル型屈折率
分布レンズの直径は約4mm程度になる。
【0068】一方撮像素子を小さくすることにも限界が
あり、あまり小さすぎるとレンズ系に要求される解像度
が極端に大になり、一方レンズ系は回折による影響から
解像度には限界がある。
【0069】ここで、レンズ系のFナンバーを一般的な
値であるF/2として計算を行なうと、レーリーの解像
限界により、解像力は約1.5μmになる。
【0070】現在のデジタルカメラで主流のVGA規格
を考えると、縦方向が480画素、横方向が640画素
であるので、画素が約1.5μmピッチで並んでいると
すると、撮像素子の撮像サイズの対角長は約1.2mmに
なる。もしVGAの1/4 の画素数で許容されるとすると
撮像サイズの対角長は半分の約0.6mmになる。
【0071】これら撮像素子に用いるラジアル型屈折率
分布レンズの直径は、テレセントリックの条件を考慮す
ると撮像サイズの対角長程度になり0.6mm〜2mm程度
になる。
【0072】以上のことから、デジタルカメラやカメラ
付き携帯端末等に用いる超小型レンズ系は、撮像素子に
最も近いレンズ系に用いるラジアル型屈折率分布レンズ
が、下記条件(11)を満足することが望ましい。 (11) 0.5mm<DR <4mm ただし、DR はラジアル型屈折率分布の有効直径であ
る。
【0073】この条件(11)の上限の4mmを超えると
レンズ系が大型になり、下限の0.5mmを超えると回折
によりぼけが生じ、結像性能が悪化する。
【0074】又全長を一層短くする必要がある場合は、
条件(11)の代りに条件(11−1)を満足すること
が望ましい。 (11−1) 0.5mm<DR <2mm
【0075】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面に示し又下記データを有する各実施例にもとづいて
説明する。 実施例1 f=3.8 〜7.6 ,F/2.8 ,2ω=65.0°〜30.6°,最大像高2.0 ,fB =1.0 r1 =-35.1891 d1 =0.6000 n1 =1.51633 ν1 =64.1 r2 =9.7161 d2 =D1 (可変) r3 =∞(絞り) d3 =9.7911 n2 (屈折率分布レンズ) r4 =∞ d4 =D2 (可変) r5 =∞ d5 =2.000 n3 =1.51633 ν3 =64.1 r6 =∞ 屈折率分布係数 N0 =1.66400 ,N1 =-9.26 ×10-3,N2 =0 ,V0 =38.2,V1 =655 f 3.8 5.3 7.6 D1 13.5929 6.4649 1.0000 D2 2.5404 3.2066 4.2282 RE =1.8 ,N2 ・RE 2/N1 =0 ,φ2 ・DS=0 ,Δn=0.03 |φ1 /φ2 |=0.44,DR =3.6
【0076】 実施例2 f=4.99〜11.45 ,F/2.8 ,2ω=48.1°〜19.9°,最大像高2.0 fB =0.9652 r1 =24.2640 d1 =1.4900 n1 =1.7725 ν1 =49.6 r2 =247.0769 d2 =D1 (可変) r3 =-31.6281 d3 =0.7900 n2 =1.63030 ν2 =65.44 r4 =9.1245 d4 =D2 (可変) r5 =∞(絞り) d5 =10.4840 n3 (屈折率分布レンズ) r6 =∞ d6 =0.6000 r7 =∞ d7 =4.4000 n4 =1.51633 ν4 =64.1 r8 =∞ 屈折率分布係数 N0 =1.65000 ,N1 =-9.26 ×10-3,N2 =0 ,V0 =40.0,V1 =655 f 4.99 6.8 11.45 D1 1.0000 6.5386 12.7211 D2 9.4923 7.1101 1.0000 RE =2.0 ,N2 ・RE 2/N1 =0 ,φ3 ・DS=0 ,Δn=0.037 |φ1 /φ3 |=0.18,|φ2 /φ3 |=0.55,DR =4.0
【0077】 実施例3 f=3.62〜9.06,F/2.0 ,2ω=48.1°〜19.0°,最大像高1.5 ,fB =0 r1 =15.5111 d1 =1.8000 n1 =1.51633 ν1 =64.1 r2 =135.8978 d2 =D1 (可変) r3 =115.6697 d3 =0.6000 n2 =1.51633 ν2 =64.1 r4 =5.9272 d4 =D2 (可変) r5 =∞(絞り) d5 =16.5064 n3 (屈折率分布レンズ) r6 =∞ 屈折率分布係数 N0 =1.66400 ,N1 =-9.26 ×10-3,N2 =0 ,V0 =38.2,V1 =655 f 3.62 5.7 9.06 D1 0.7000 7.6852 12.200 D2 13.300 8.9037 1.8000 RE =2.0 ,N2 ・RE 2/N1 =0 ,φ3 ・DS=0 ,Δn=0.037 |φ1 /φ3 |=0.17,|φ2 /φ3 |=0.48,DR =4.0
【0078】 実施例4 f=2.6 〜26.0,F/2.8 ,2ω=67.0°〜7.2 °,最大像高1.6 fB =1.2288 r1 =31.6344 d1 =0.6000 n1 =1.80518 ν1 =25.42 r2 =17.2935 d2 =4.8000 n2 =1.60311 ν2 =60.64 r3 =-839.5322 d3 =0.1000 r4 =14.4574 d4 =2.8000 n3 =1.65160 ν3 =58.55 r5 =29.9680 d5 =D1 (可変) r6 =35.5729 d6 =0.6000 n4 =1.80400 ν4 =46.57 r7 =4.3160 d7 =2.8000 r8 =-19.8163 d8 =0.6000 n5 =1.65160 ν5 =58.55 r9 =4.8092 d9 =2.6000 n6 =1.80518 ν6 =25.42 r10=64.4091 d10=D2 (可変) r11=∞(絞り) d11=9.9627 n7 (屈折率分布レンズ) r12=∞ d12=D3 (可変) r13=∞ d13=4.0000 n8 =1.51633 ν8 =64.14 r14=∞ 屈折率分布係数 N0 =1.66400 ,N1d=-9.2600×10-3,N2d=1.0000×10-50 =38.20 V1 =655 ,V2 =655 N1C=-9.2502 ×10-3,N2C=1.0081×10-51F=-9.2699 ×10-3,N2F=1.0011×10-51g=-9.2488 ×10-3,N2g=1.0563×10-5 f 2.6 8.2 26.0 D1 0.6000 9.0330 15.1161 D2 15.0184 5.8274 1.4599 D3 1.2419 2.0000 0.2842 RE =1.8 ,N2 ・RE 2/N1 =0.0035,φ3 ・DS=0 ,Δn=0.03 |φ1 /φ3 |=0.25,|φ2 /φ3 |=1.20,DR =3.6
【0079】 実施例5 f=1.92,F/2.0 ,2ω=49.0°,最大像高0.8 ,fB =0 r1 =∞(絞り) d1 =5.1200 n1 (屈折率分布レンズ) r2 =∞ 屈折率分布係数 N0 =1.70000 ,N1 =-8.000×10-2,N2 =0 ,V0 =40.0,V1 =655 DR =1.64mm,Δn=0.054 ただしr1 ,r2 ,・・・ はレンズ各面の曲率半径、d
1 ,d2 ,・・・ は各レンズの肉厚およびレンズ間隔、n
1 ,n2 ,・・・ は各レンズの屈折率、ν1 ,ν2 ,・・・
は各レンズのアッベ数である。又これらデータ中、焦点
距離f、像高、曲率半径等の長さの単位はmmである。尚
基準波長はd線である。
【0080】実施例1は図1に示す通りの構成の2群ズ
ームレンズで、物体側より順に、均質凹レンズ1枚より
なる第1レンズ群と、両平面ラジアル型屈折率分布レン
ズ1枚よりなる第2レンズ群よりなり、2枚のレンズに
て構成されている。このレンズ系は、第1レンズ群と第
2レンズ群の二つのレンズ群が光軸に沿ってそれらレン
ズの間隔が狭くなるように移動して広角端から望遠端へ
の変倍を行なう。
【0081】この実施例において、レンズ系の像側に配
置されている平行平面板は、ローパスフィルターや赤外
カットフィルターやCCD保護ガラス等を想定したもの
である。
【0082】この実施例1の収差状況は、図6、図7に
示す通りである。実施例2は、第2図に示す構成であ
り、物体側より順に、正の第1レンズ群と、負の第2レ
ンズ群と、正の第3レンズ群とよりなる3群ズームレン
ズである。この実施例の第1レンズ群は、均質凸レンズ
1枚よりなり、第2レンズ群は均質凹レンズ1枚よりな
り、第3レンズ群は両平面のラジアル型屈折率分布レン
ズからなる変倍レンズ系である。
【0083】この実施例は、ワイド端からテレ端への変
倍の際第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が広くなるよ
うに又第2レンズ群と第3レンズ群の間隔が狭くなるよ
うに第1レンズ群と第2レンズ群とが光軸上を移動す
る。又第3レンズ群は固定である。
【0084】この実施例のレンズ系の像側の平板ガラス
(r7 〜r8 )は、ローパスフィルターや赤外吸収フィ
ルターやCCD保護ガラス等を想定したものである。
【0085】実施例3は、図3に示す通りの構成で、物
体側より順に、均質凸レンズ1枚の正の第1レンズ群
と、均質凹レンズ1枚の負の第2レンズ群と、両平面ラ
ジアル型屈折率分布レンズ1枚の正の第3レンズ群より
なり、全体で3枚のレンズよりなっている。
【0086】この実施例3も実施例2と同様に、ワイド
端からテレ端への変倍の際に、第1レンズ群と第2レン
ズ群の間隔が広くなり、第2レンズ群と第3レンズ群の
間隔が狭くなるように第1レンズ群と第2レンズ群が光
軸上を移動する。又第3レンズ群は変倍時移動しない。
【0087】この実施例3は、第3レンズ群のラジアル
型屈折率分布レンズの像側の面上に像が形成されるよう
にしている。しかも前記のように第3レンズ群は変倍中
移動せず、変倍中常にラジアル型屈折率分布レンズの像
側の面上に像が形成されている。そのため、撮像素子を
ラジアル型屈折率分布レンズの像側面に貼りつけて一体
化することが可能である。又、この実施例は、ワイド端
とテレ端とにおいて、第1レンズ群が同じ位置にくるよ
うに設定されている。したがって第1レンズ群を固定に
し、第2レンズ群のみワイド端とテレ端の間を移動する
ようにして、ワイド端とテレ端を用いての2焦点切り換
え変倍レンズにすることができる。
【0088】実施例4は、図4に示すように、物体側よ
り順に、正の第1レンズ群と負の第2レンズ群と正の第
3レンズ群とよりなる3群ズームレンズタイプの変倍レ
ンズ系である。
【0089】この実施例4は、第1レンズ群と第2レン
ズ群がいずれも3枚の均質レンズよりなり、又第3レン
ズ群が両平面のラジアル型屈折率分布レンズ1枚よりな
っている。
【0090】この実施例は、ワイド端からテレ端への変
倍時、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が広くな
り、又第2レンズ群と第3レンズ群の間隔が狭くなるよ
うに第2レンズ群と第3レンズ群が光軸上を移動する。
又第1レンズ群は変倍時移動しない。
【0091】実施例5は、図5に示すように両平面のラ
ジアル型屈折率分布レンズ1枚よりなり、このラジアル
型屈折率分布レンズの像側の面が結像面である。
【0092】この実施例5は、超小型レンズの例で有効
径が1.64mmと極めて小である。又このレンズの有効
径は条件(11)および条件(11−1)を満足する。
【0093】又、実施例1乃至実施例4のデータを1/3
に係数倍することにより超小型レンズ系にすることがで
きる。これら実施例を1/3 に係数倍したレンズ系の有効
径DR の値は下記の通りである。 実施例1 1.2mm 実施例2 1.33mm 実施例3 1.33mm 実施例4 1.2mm
【0094】以上のように実施例1〜4のレンズ系を超
小型レンズ系にしたものは、いずれも条件(11−1)
を満足するものである。
【0095】本発明のレンズ系において、特許請求の範
囲の請求項に記載するもののほか、下記の各項に記載す
るものも発明の目的を達成し得るものである。
【0096】(1)物体側より順に、正の屈折力を持ち
変倍時に固定の第1レンズ群と、負の屈折力を持ち変倍
時移動する第2レンズ群と、正の屈折力を持ち変倍時に
固定の第3レンズ群とよりなり、第2レンズ群の移動に
より像位置を変化させることなしに二つの状態に焦点距
離を切り替えることができる変倍レンズで、第3レンズ
群が媒質が正のパワーを持つラジアル型屈折率分布レン
ズ1枚にて構成されることを特徴とするレンズ系。
【0097】(2)特許請求の範囲の請求項1又は2に
記載するレンズ系で、第1レンズ群が均質レンズ1枚に
て構成されていることを特徴とするレンズ系。
【0098】(3)特許請求の範囲の請求項2に記載す
るレンズ系で、第2レンズ群が均質負レンズ1枚よりな
ることを特徴とするレンズ系。
【0099】(4)特許請求の範囲の請求項1又は2あ
るいは前記の(1)に記載するレンズ系で、ラジアル型
屈折率分布レンズが下記条件(1)、(2)を満足する
ことを特徴とするレンズ系。 (1) −0.2<N2×R 2 E/N1<0.2 (2) V0<V1
【0100】(5)特許請求の範囲の請求項1又は2あ
るいは前記の(1)又は(4)に記載するレンズ系で、
明るさ絞りがラジアル型屈折率分布レンズの近くに配置
され下記条件を満足することを特徴とするレンズ系。 −0.5<φn・D<0.5(nは2または3)
【0101】(6)特許請求の範囲の請求項1又は2に
記載するレンズ系で、変倍時明るさ絞りとラジアル型屈
折率分布レンズが一体に移動することを特徴とするレン
ズ系。
【0102】(7)特許請求の範囲の請求項2に記載す
るレンズ系で、第1レンズ群が変倍時固定であることを
特徴とするレンズ系。
【0103】(8)特許請求の範囲の請求項2に記載す
るレンズ系で、第3レンズ群が変倍時固定であることを
特徴とするレンズ系。
【0104】(9)前記の(8)の項に記載するレンズ
系で、第3レンズ群と撮像素子とが一体化されているこ
とを特徴とするレンズ系。
【0105】(10)特許請求の範囲の請求項1又は2
あるいは前記の(1)の項に記載するレンズ系で、前記
ラジアル型屈折率分布レンズが両平面であることを特徴
とするレンズ系。
【0106】(11)特許請求の範囲の請求項3に記載
するレンズ系で、物体側より順に、負の屈折力を持つ第
1レンズ群と正の屈折力を持つ第2レンズ群とを有する
ことを特徴とするレンズ系。
【0107】(12)特許請求の範囲の請求項3に記載
するレンズ系で、物体側より順に、正の屈折力を持つ第
1レンズ群と負の屈折力を持つ第2レンズ群を有するこ
とを特徴とするレンズ系。
【0108】(13)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)の項に記載するレンズ系を用
いた撮像装置。
【0109】(14)前記の(13)の項に記載する撮
像装置で、レンズ系にて発生する歪曲収差を電気的に補
正するようにしたことを特徴とする撮像装置。
【0110】(15)レンズ系と撮像素子とよりなり、
レンズ系中の撮像素子に最も近いレンズ群に下記条件
(11)を満足するラジアル型屈折率分布レンズを含む
ことを特徴とする撮像装置。 (11) 0.5mm<DR <4mm
【0111】(16)レンズ系と撮像素子とよりなり、
レンズ系中の撮像素子に最も近いレンズ群に下記条件
(11−1)を満足するラジアル型屈折率分布レンズを
含むことを特徴とする撮像装置。 (11−1) 0.5mm<DR <2mm
【0112】(17)前記の(15)又は(16)の項
に記載する撮像装置で、レンズ系中のラジアル型屈折率
分布レンズが両平面であることを特徴とする撮像装置。
【0113】
【発明の効果】本発明のレンズ系は、撮像素子に最も近
いレンズを正のパワーのラジアル型屈折率分布レンズに
し、電子撮像光学系に適した少ない枚数で低コストなレ
ンズ系である。又前記レンズ系を用いた小型な撮像装置
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面図
【図2】本発明の実施例2の断面図
【図3】本発明の実施例3の断面図
【図4】本発明の実施例4の断面図
【図5】本発明の実施例5の断面図
【図6】本発明の実施例1の広角端における収差曲線図
【図7】本発明の実施例1の望遠端における収差曲線図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に、負の屈折力を持つ第1レ
    ンズ群と、正の屈折力を持つ第2レンズ群とよりなり、
    両レンズ群の間隔を変化させることにより全系の焦点距
    離を変化させる変倍レンズ系で、第1レンズ群が均質レ
    ンズのみよりなり、第2レンズ群が媒質が正のパワーを
    持つラジアル型屈折率分布レンズ1枚にて構成されたこ
    とを特徴とするレンズ系。
  2. 【請求項2】物体側より順に、正の屈折力を持つ第1レ
    ンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、正の屈折
    力を持つ第3レンズ群とよりなり、隣り合うレンズ群間
    の間隔を変化させて全系の焦点距離を変化させる変倍レ
    ンズ系で、第1レンズ群と第2レンズ群が均質レンズの
    みよりなり、第3レンズ群が媒質が正のパワーを持つラ
    ジアル型屈折率分布レンズ1枚にて構成されたことを特
    徴とするレンズ系。
  3. 【請求項3】複数のレンズ群よりなり、隣り合うレンズ
    群間の間隔を変化させて全系の焦点距離を変化させる変
    倍レンズ系で、最も像側のレンズ群が媒質が正のパワー
    を持つ両面が平面のラジアル型屈折率分布レンズ1枚に
    て構成されたことを特徴とするレンズ系。
  4. 【請求項4】少なくとも一つのレンズ群よりなり、撮像
    素子に最も近いレンズ群に下記条件を満足するラジアル
    型屈折率分布レンズを含む光学系を備えた撮像装置。 0.5mm<DR <4mm ただしDR はラジアル型屈折率分布レンズの有効径であ
    る。
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