JPH115794A - イミダゾキナゾリン誘導体の製造法 - Google Patents

イミダゾキナゾリン誘導体の製造法

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JPH115794A
JPH115794A JP10594598A JP10594598A JPH115794A JP H115794 A JPH115794 A JP H115794A JP 10594598 A JP10594598 A JP 10594598A JP 10594598 A JP10594598 A JP 10594598A JP H115794 A JPH115794 A JP H115794A
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JP10594598A
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Kenji Fujino
賢二 藤野
Hitoshi Takami
仁 高見
Ayako Maki
彩子 槇
Shinichiro Mori
慎一郎 毛利
Takehiro Ogasa
剛裕 小笠
Michiaki Ichimura
通朗 市村
Masaji Kasai
政次 河西
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDE V阻害活性を有するイミダゾキナゾリン誘
導体の簡便かつ効率的な工業的製造法及びその合成中間
体を提供すること。 【解決手段】 (式中、R1は水素、置換もしくは非置換の低級アルキ
ル、置換もしくは非置換のシクロアルキル等を表し、R2
及びR3は同一または異なって水素、置換もしくは非置換
の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキ
ル、置換もしくは非置換のビシクロアルキル等を表し、
X1は硫黄あるいは酸素を表す)一般式(I)で表わされ
るキナゾリン誘導体にイソチオシアン酸誘導体又はイソ
シアン酸誘導体を反応させることを特徴とする一般式
(II)の製造法及び一般式(II)で表わされるイミ
ダゾキナゾリン誘導体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイクリックグア
ノシン 3’,5’-1燐酸(cGMP)特異的ホスホジエステラ
ーゼ(PDE V) 阻害活性を有するイミダゾキナゾリン誘導
体の製造法、及びその合成中間体でありかつそれ自身PD
E V 阻害活性を有し、高血圧等の心血管病等の治療また
は緩和に有用なイミダゾキナゾリン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式 (II)
【0003】
【化10】
【0004】(式中、R1,R2及びR3は前記と同義であ
り、X1は硫黄あるいは酸素を表す)で表されるイミダゾ
キナゾリン誘導体及びその薬理学的に許容される塩ある
いはこれを成分として含む医薬品が降圧作用を示すこと
が、WO95/06648及びWO96/26940に開示されている。ま
た、式 (A)
【0005】
【化11】
【0006】で代表されるイミダゾキナゾリン骨格を有
する化合物がチロシンキナーゼ阻害活性を有すること
が、EP 0635507A に開示されている。一般式 (II) で表
されるイミダゾキナゾリン誘導体の製造法としては、前
記WO95/06648、WO96/26940及びEP0635507A に、7-クロ
ロ-6-ニトロ-4(3H)-キナゾロンから合成する方法が
開示されている。該方法では、キナゾリン環の7位に置
換アミノ基を導入する際に、相当するアミンと封管中高
温で反応を行っている。また、原料となる7-クロロ-6-
ニトロ-4(3H)-キナゾロンの製造法は、ジャーナル・
オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J. Am. Ch
em. Soc.) 、68巻、1305-1306 ページ (1946年) あるい
はジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.
Org. Chem.) 、40巻、356-363 ページ (1975年) に記載
されているが、4-クロロアントラニル酸から7-クロロ-4
(3H)-キナゾロンを合成する際に175 ℃という高熱を
要するうえ、7-クロロ-4(3H)-キナゾロンをニトロ化
する際の位置選択性は6:1 (6位:8位) と必ずしも満足の
いくものではない。さらに、4-クロロアントラニル酸か
ら一般式 (II) で表されるイミダゾキナゾリン誘導体を
製造するまでの総収率は10%程度である。また、イミダ
ゾチオン環の構築には二硫化炭素を用いて行っている。
しかしながら、該方法では、二硫化炭素の引火点が極め
て低く、工業的な製造法として必ずしも適していない。
【0007】一方、キナゾリンジオン誘導体を出発原料
とする4位が置換アミノ基で置換されたキナゾリン誘導
体の製造法が、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエ
ティ(J. Chem. Soc.) 、775-783 ページ (1947年)、バ
イオオーガニック&メディシナルケミストリー・レター
ズ(BioMed. Chem. Lett.) 、5 巻、2879-2884 ページ(1
995年) 、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー(J. Med. Chem.)、38巻、3547-3557 ページ (1995
年) 等に記載されている。
【0008】また、o-フェニレンジアミン誘導体のo-ジ
アミン部からイミダゾチオン環を構築する方法として
は、二硫化炭素を用いる方法以外に、チオホスゲン、1,
1’-チオカルボニルジイミダゾール、あるいはチオ尿
素を用いる方法がジャーナル・オブ・メディシナル・ケ
ミストリー(J. Med. Chem.)、32巻、1481-1491ページ
(1989年)、カナディアン・ジャーナル・オブ・ケミス
トリー(Can. J. Chem.)67巻、1392-1400ページ(1989
年)、ヌクレオシドズ・ヌクレオチドズ(Nucleosides
Nucleotides)、7巻、537-547ページ(1988年)にそれ
ぞれ記載されているが、収率が19 %,45 %,57 %と、い
ずれの手法も低収率である。
【0009】また、N-(2-アミノフェニル)-N’-フェニ
ルチオウレアを加熱することにより、95%の高収率でイ
ミダゾチオン環を構築させる手法がファーマジー(Phar
mazie)、28巻、682ページ(1973年)に記載されてい
る。原料となるN-(2-アミノフェニル)-N’-フェニルチ
オウレアはo-フェニレンジアミンとイソチオシアン酸フ
ェニルとの反応により製造できることがファーマジー
(Pharmazie)、27巻、798-799ページ(1972年)に記載
されている。しかし、該方法では、無溶媒でN-アミノフ
ェニル-N’-フェニルチオウレアをその融点である150
℃で反応を行うため、過酷な条件を必要とする。
【0010】また、イソチオシアン酸フェニルあるいは
イソシアン酸フェニルを使用し、マイクロウェーブの照
射条件下で、イミダゾチオン環あるいはイミダゾロン環
を構築する手法がジャーナル・オブ・ケミカル・リサー
チ(J. Chem. Research)、94ページ(1996年)に記載
されている。この手法の収率は80 % 以上と高いもので
あるが、環の構築にマイクロウェーブを照射するための
特殊な装置を必要とし、必ずしも大量合成に適する手法
とは言えない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PDE
V 阻害活性を有するイミダゾキナゾリン誘導体の簡便か
つ効率的な工業的製造法を提供すること、及びその合成
中間体でありかつそれ自身PDE V 阻害活性を有し、高血
圧等の心血管病等の治療または緩和に有用なイミダゾキ
ナゾリン誘導体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決する為の手段】本発明は、一般式 (I)
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R1は水素、置換もしくは非置換の
低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、
置換もしくは非置換のビシクロアルキル、置換もしくは
非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級ア
ルカノイル、置換もしくは非置換のアリール、置換もし
くは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のア
ラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールア
ルキルを表し、R2及びR3は同一または異なって水素、置
換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換
のシクロアルキル、置換もしくは非置換のビシクロアル
キル、置換もしくは非置換のベンゾシクロアルケニル、
置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非
置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリー
ル、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしく
は非置換のヘテロアリールアルキルを表すか、R2とR3
一緒になってNを含んで形成される置換もしくは非置換
の複素環基を表す)で表される6,7-ジアミノキナゾリン
誘導体またはその塩[以下、式(I)で表される化合物
を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても
同様である]とイソチオシアン酸誘導体またはイソシア
ン酸誘導体とを反応させることを特徴とする一般式 (I
I)
【0015】
【化13】
【0016】(式中、R1,R2及びR3は前記と同義であ
り、X1は硫黄原子あるいは酸素原子を表す)で表される
イミダゾキナゾリン誘導体またはその塩の製造法に関す
る。また、本発明は一般式 (III)
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R1,R2及びR3は前記と同義であ
り、X2はアルキルスルホニルオキシ、置換もしくは非置
換のアリールスルホニルオキシまたはハロゲンを表す)
で表されるキナゾリン誘導体またはその塩を加水素分解
することを特徴とする一般式 (I)
【0019】
【化15】
【0020】(式中、R1,R2及びR3は前記と同義であ
る)で表されるキナゾリン誘導体またはその塩の製造法
に関する。また、本発明は、一般式 (IV)
【0021】
【化16】
【0022】(式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義で
ある)で表されるイミダゾキナゾリン誘導体またはその
塩を加水素分解することを特徴とする一般式 (II)
【0023】
【化17】
【0024】(式中、R1,R2及びR3は前記と同義であ
り、X1は酸素を表す)で表されるイミダゾキナゾリン誘
導体またはその塩の製造法に関する。また、本発明は、
一般式 (IV)
【0025】
【化18】
【0026】(式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義で
ある)で表されるイミダゾキナゾリン誘導体またはその
塩に関する。また、本発明は、一般式 (III)
【0027】
【化19】
【0028】(式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義で
ある)で表されるキナゾリン誘導体またはその塩のニト
ロ基を還元後、カルボニル化剤と反応させることを特徴
とする一般式 (IV)
【0029】
【化20】
【0030】(式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義で
ある)で表されるイミダゾキナゾリン誘導体またはその
塩の製造法に関する。
【0031】
【発明の実施の形態】一般式 (I),(II),(III) 及び
(IV) の各基の定義において、低級アルキルとしては、
直鎖または分枝状の炭素数1 〜8 の、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル、sec-ペンチル、tert- ペンチル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル
等が包含される。シクロアルキルとしては、炭素数3 〜
8 の、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオク
チル等が包含される。ビシクロアルキルとしては、炭素
数7 〜10の、例えばビシクロ[2.2.1] ヘプチル、ビシク
ロ[2.2.2] オクチル、ビシクロ[3.3.1] ノニル等が包含
される。低級アルケニルとしては、直鎖または分枝状の
炭素数2 〜6 の、例えばビニル、アリル、プロペニル、
メタクリル、ブテニル、クロチル、ペンテニル、ヘキセ
ニル等が包含される。低級アルカノイルとしては、炭素
数1 〜8 の、例えばホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル、
ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル等が包含さ
れる。アリールとしては、フェニル、ナフチル等が包含
され、ヘテロアリールとしては、ピリジル、ピラジニ
ル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノリル、イソキノ
リル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、
ナフチリジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリ
アゾリル、テトラゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリ
ル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、
ベンゾトリアゾリル、プリニル等が包含される。アラル
キルとしては、炭素数7 〜15の、例えばベンジル、フェ
ネチル、ベンズヒドリル、ナフチルメチル等が包含され
る。ヘテロアリールアルキルにおけるアルキレン部分は
前記低級アルキルから水素原子を除いた基を表わし、ヘ
テロアリール部分は前記ヘテロアリールと同義である。
ベンゾシクロアルケニルとしては、炭素数8 〜12の、例
えばベンゾシクロブテニル、インダニル、ベンゾシクロ
ヘキセニル、ベンゾシクロオクテニル等が包含される。
Nを含んで形成される複素環基としては、ピペラジニ
ル、ホモピペラジニル、ピペリジノ、ホモピペリジノ、
モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリジニル、テトラヒ
ドロピリジニル、テトラヒドロキノリル、1,3-ジオキソ
イソインドリニル等が包含される。ハロゲンは、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。アルキル
スルホニルオキシにおけるアルキル部分は、前記低級ア
ルキルと同義であり、アリールスルホニルオキシにおけ
るアリール部分は、前記アリールと同義である。
【0032】置換低級アルキル、置換シクロアルキル、
置換ビシクロアルキル、置換低級アルケニル、置換低級
アルカノイルにおける置換基としては、同一または異な
って置換数1〜3の、例えばシクロアルキル、ヒドロキ
シ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級アルコキシカル
ボニル、アミノ、モノアルキル置換アミノ、ジアルキル
置換アミノ、ニトロ、ハロゲン、置換もしくは非置換の
脂環式複素環基等が包含される。脂環式複素環基として
は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピ
ペリジノ、ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニ
ル、モルホリノ、モルホリニル、チオモルホリノ、チオ
モルホリニル、ピロリジニル等が包含される。低級アル
コキシ、低級アルコキシカルボニル、モノアルキル置換
アミノ及びジアルキル置換アミノにおけるアルキル部分
は、前記低級アルキルと同義であり、シクロアルキル
は、前記シクロアルキルと同義であり、ハロゲンは、前
記ハロゲンと同義である。置換脂環式複素環基における
置換基としては、同一または異なって置換数1 〜3 の、
例えばヒドロキシ、低級アルキル、ヒドロキシを有する
低級アルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール
アルキル、ヘテロアリール等が包含される。低級アルキ
ル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールアルキル及
びヘテロアリールは、それぞれ前記と同義である。ヒド
ロキシを有する低級アルキルとしては、前記低級アルキ
ルを1 〜3個のヒドロキシで置換した基、例えばヒドロ
キシメチル、2―ヒドロキシエチル、3―ヒドロキシプロ
ピル、4―ヒドロキシブチル、3―ヒドロキシブチル、5
―ヒドロキシペンチル等が包含される。
【0033】置換アリール、置換ヘテロアリール、置換
アラルキル、置換ヘテロアリールアルキル、置換ベンゾ
シクロアルケニル及び置換アリールスルホニルオキシに
おける置換基としては、同一または異なって置換数1 〜
5 の、例えば低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキ
シ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、アミノ、
モノアルキル置換アミノ、ジアルキル置換アミノ、ニト
ロ、スルホンアミド、ハロゲン、トリフルオロメチル、
置換もしくは非置換の脂環式複素環基等が包含される。
低級アルキル及び低級アルコキシ、低級アルコキシカル
ボニル、モノアルキル置換アミノ、ジアルキル置換アミ
ノにおけるアルキル部分は、前記低級アルキルと同義で
あり、ハロゲンは、前記ハロゲンと同義であり、置換も
しくは非置換の脂環式複素環基は、前記置換もしくは非
置換の脂環式複素環基と同義である。
【0034】Nを含んで形成される置換複素環基におけ
る置換基としては、同一または異なって置換数1 〜3
の、例えば置換もしくは非置換の低級アルキル、置換も
しくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラル
キル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボキシ、低級
アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、アミノ、モ
ノアルキル置換アミノ、ジアルキル置換アミノ、ニト
ロ、スルホンアミド、ハロゲン、トリフルオロメチル、
オキソ、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリール等が
包含される。低級アルキル、アリール、アラルキル、低
級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカ
ノイル、モノアルキル置換アミノ、ジアルキル置換アミ
ノ、ハロゲン、ヘテロアリールアルキル及びヘテロアリ
ールは、それぞれ前記と同義である。置換低級アルキル
における置換基としては、同一または異なって置換数1
〜3 の、例えばヒドロキシ、ヒドロキシ置換もしくは非
置換の低級アルコキシ、カルバモイル、アルキルカルバ
モイル等が包含され、低級アルコキシは前記と同義であ
り、アルキルカルバモイルのアルキル部分は、前記低級
アルキルと同義である。置換アリール及び置換アラルキ
ルにおける置換基としては、同一または異なって置換数
1〜3の、例えばヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロゲ
ン、メチレンジオキシ等が包含され、低級アルコキシ、
ハロゲンは、それぞれ前記と同義である。
【0035】化合物 (I)、(II)、(III) 及び (IV) の塩
としては、酸付加塩が挙げられ、例えば塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等
の無機酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、
マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、
グリオキシル酸塩、アスパラギン酸塩、メタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられ
る。
【0036】次に、本発明の製造法について詳細に説明
する。化合物 (II) の中でX1が硫黄である化合物 (IIa)
あるいはX1が酸素である化合物 (IIb) は、次の反応工
程に従い製造することができる。
【0037】
【化21】
【0038】(式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義で
あり、 X1は硫黄あるいは酸素を表す) 原料化合物 (V) は、公知の方法 [ジャーナル・オブ・
オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.)、46巻、1
699-1702ページ(1981年)、ケミストリー・レターズ(Che
m. Lett.) 、6 巻、1187-1190 ページ (1987年) 、ヘテ
ロサイクルズ(Heterocycles)、27巻、881-884 ページ
(1988年)]あるいはそれらに準じて得ることができる。
【0039】(工程1−1)化合物 (VI) の中でX2がハ
ロゲンである化合物 (VIa) は、化合物 (V) とハロゲン
化剤とを、無溶媒もしくは1 〜100 倍容の溶媒中、0 ℃
〜用いた溶媒あるいはハロゲン化剤の沸点の間の温度で
0.5 〜10時間反応させることにより得ることができる。
ハロゲン化剤としては、オキシ塩化リン、五塩化リン等
のクロロ化剤、五臭化リン、臭化チオニル、トリメチル
シリルブロミド等のブロモ化剤等が挙げられる。溶媒と
しては、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン等の含ハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられる。
【0040】(工程1−2)化合物 (VI) の中でX2がア
ルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のア
リールスルホニルオキシである化合物 (VIb) は、化合
物 (V) とアルキルスルホニルクロリドまたは置換もし
くは非置換のアリールスルホニルクロリドとを、2 〜20
当量の塩基存在下、無溶媒もしくは1 〜100 倍容の溶媒
中、0 ℃〜用いた溶媒の沸点の間の温度で0.5 〜12時間
反応させることにより得ることができる。塩基として
は、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
等の無機塩基あるいはトリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられる。
溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン等の含ハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられる。
【0041】(工程2)化合物 (III) は、化合物 (VI)
と一級もしくは二級アミン (VII) とを、塩基存在下、
1 〜100 倍容の溶媒中、0 ℃〜用いた溶媒の沸点の間の
温度で0.5 〜10時間反応させることにより得ることがで
きる。塩基としては、水素化ナトリウム、炭酸カリウ
ム、tert- ブトキシカリウム等の無機塩基あるいはトリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、ピリジン等の有機塩基が挙げられる。溶媒
としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン等の含ハロゲン系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が
挙げられる。
【0042】(工程3)化合物(I)は化合物 (III) を、
0.05〜5当量の触媒存在下、水素雰囲気下あるいは1 〜1
00 当量のギ酸、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウム等
の水素源存在下、1〜100 倍容の溶媒中、0 ℃〜用いた
溶媒の沸点の間の温度で0.5 〜10時間処理して加水素分
解することにより得ることができる。触媒としては、パ
ラジウム炭素、ラネーニッケル、二酸化白金等が挙げら
れる。溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-
ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、メタノール、
エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン
等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、
ジクロロメタン、ジクロロエタン等の含ハロゲン系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系
溶媒、水、アンモニア水等が単独もしくは混合して用い
られる。必要に応じて塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸
等の無機酸、あるいはメタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸等の有機酸の塩として単離することができる。
【0043】(工程4−1)化合物 (IIa) は化合物
(I) を、1〜10当量のイソチオシアン酸誘導体と、塩基
の存在下、もしくは非存在下、0℃〜用いた溶媒の沸点
の間の温度で有機塩基、例えばトリエチルアミン、ピリ
ジン、ジイソプロピルエチルアミンの存在もしくは非存
在下、0.5〜10時間反応させることによりイミダゾチオ
ン環を構築させることにより得ることができる。イソチ
オシアン酸誘導体としては、イソチオシアン酸フェニ
ル、イソチオシアン酸4-ニトロフェニル、イソチオシア
ン酸エチル等が挙げられる。溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケ
トン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチ
ルホルムアミド、N-メチル-2-ピペリドン等のアミド系
溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶
媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。
【0044】(工程4−2)化合物 (IIb) は化合物
(I) を、1〜10当量のイソシアン酸誘導体と、塩基の存
在下、もしくは非存在下、0℃〜用いた溶媒の沸点の間
の温度で有機塩基、例えばトリエチルアミン、ピリジ
ン、ジイソプロピルエチルアミンの存在もしくは非存在
下、0.5〜10時間反応させることによりイミダゾロン環
を構築させることにより得ることができる。イソシアン
酸誘導体としては、イソシアン酸フェニル、イソシアン
酸4-トリル、イソシアン酸エチル等が挙げられる。溶媒
としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の
アルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソプロピルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
系溶媒、 N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピペ
リドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメ
タン、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒等が挙げられ
る。
【0045】また、化合物 (IIb) は、次の反応工程に
従っても製造することができる。
【0046】(工程5)化合物 (VIII) は、化合物 (II
I) を、0.05〜5 当量の三塩化鉄存在下、0.05〜5 当量
の還元鉄を用いるか、あるいは0.5 〜5 当量のハイドロ
サルファイトナトリウムを用いて、1 〜100 倍容の溶媒
中、0 ℃〜用いた溶媒の沸点の間の温度で0.5 〜10時間
処理してニトロ基を還元することにより得ることができ
る。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノ
ール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソプロピルケトン等のケトン系溶媒、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン等の含ハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、水、アンモニア
水等が単独もしくは混合して用いられる。
【0047】(工程6)化合物 (IV) は、化合物 (VII
I) と1 〜10当量のカルボニル化剤とを、塩基の存在
下、溶媒中、0 ℃〜用いた溶媒の沸点の間の温度で、0.
5 〜10時間反応させてカルボニル化(環化)することに
より得ることができる。塩基としては、ナトリウムメチ
ラート、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、tert- ブト
キシカリウム等の無機塩基あるいはトリエチルアミン、
トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジン等の有機塩基が挙げられる。カルボニル化剤とし
ては、カルボニルジイミダゾール、クロロギ酸エチル、
クロロギ酸フェニル、クロロギ酸ベンジル、炭酸ジエチ
ル等が挙げられる。溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケ
トン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、水、アンモニア水
等が挙げられる。
【0048】(工程7)化合物 (IIb) は化合物 (IV)
を、酸及び0.05〜5 当量の触媒存在下、水素雰囲気下あ
るいは1 〜100 当量のギ酸アンモニウム等の存在下、1
〜100 倍容の溶媒中、0 ℃〜用いた溶媒の沸点の間の温
度で0.5 〜10時間処理して加水素分解することにより得
ることができる。酸としては、塩酸、酢酸、硫酸等が挙
げられ、触媒としては、パラジウム炭素、ラネーニッケ
ル、二酸化白金等が挙げられる。溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピ
ルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の含ハロゲ
ン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系
溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒、水、アンモニア水等が単独もしくは混合し
て用いられる。
【0049】上記各製造法における中間体及び目的化合
物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば濾過、
抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフ
ィー等に付して単離精製することができる。また、中間
体においては特に精製することなく次の反応に供するこ
とも可能である。化合物 (I)、(II)、(III)もしくは化
合物(IV)の塩を取得したいとき、化合物(I)、(II)、(II
I)もしくは化合物(IV)が塩の形で得られる場合にはその
まま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合に
は、適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸を加え塩を形成
させて単離精製すればよい。
【0050】また、化合物 (I)、(II)、(III)もしくは
化合物(IV)及びその塩は、水あるいは各種溶媒との付加
物の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発
明に包含される。本発明によって得られる化合物 (IV)
の具体例を第1表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】次に、代表的な化合物 (IV) のPDE V 阻害
作用について試験例により具体的に説明する。
【0053】試験例1:PDE V 阻害活性測定法 Torphyらの方法 [モレキュラー・ファーマコロジー(Mo
l. Pharmacol.) 、37巻、206 ページ (1990年)]に準じ
て、イヌ気管平滑筋よりPDE V(cGMP特異的PDE)を精製し
た。活性は、Kincaid らの方法 [メソッズ・イン・エン
ザイモロジー(Methods Enzymol.)、159 巻、457 ページ
(1988年) 、Academic Press, New York] を基礎に測定
した。すなわち、基質として1.0 μM[3H]cGMP を用い、
反応は、以下のような組成バッファー中で実施した。50
mM N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2- アミノエタン
スルホン酸(pH7.2) 、1 mM MgCl2、0.1 mg/ml 大豆トリ
プシンインヒビター 反応は、酵素添加により開始し、30℃で10〜30分経過し
た後、塩酸添加により停止した。その後、水酸化ナトリ
ウムで中和し、5'-GMPを5'-ヌクレオチダーゼでグアノ
シンに変換後、反応液をDEAE-Sephadex A-25カラムにか
け、蒸留水で[3H]グアノシンを溶出し、液体シンチレー
ションカウンターで放射活性を測定した。阻害剤は、1.
7%DMSOに溶解した。
【0054】代表的化合物のPDE V 阻害活性を第2表に
示す。
【0055】
【表2】
【0056】化合物 (IV) またはその薬理学的に許容さ
れる塩は、例えば、錠剤、カプセル剤、注射剤、点滴
剤、坐剤等の通常適用される剤形に調製して経口的にあ
るいは筋肉内注射、静脈内注射、動脈内注射、点滴、坐
剤による直腸内投与のような非経口的投与で投与するこ
とができる 。それらの経口的または非経口的に投与す
る剤形の製剤化には通常知られた方法が適用され、例え
ば、各種の賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、懸濁化
剤、等張化剤、乳化剤等を含有していてもよい。
【0057】使用する製剤用担体としては、例えば、
水、注射用蒸留水、生理食塩水、グルコース、白糖、マ
ンニット、ラクトース、澱粉、セルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アルギン酸、タルク、クエン酸ナトリ
ウム、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、ステア
リン酸マグネシウム、尿素、シリコン樹脂、ソルビタン
脂肪酸エステル、グリセリン酸エステル等が挙げられ
る。
【0058】投与量及び投与回数は、投与形態、患者の
年齢、体重、症状等により異なるが、通常、経口で0.05
-5g/60kg/ 日が適当であり、点滴の場合は、0.01-5mg/k
g/分で1日当たり経口投与量の限度を越えない範囲とす
るのが好ましい。以下に、本発明の参考例及び実施例を
示す。参考例、実施例で用いられたプロトン核磁気共鳴
スペクトル(1H-NMR)はすべて300MHzで測定されたもので
ある。ピーク位置はテトラメチルシランから低磁場側へ
100万分の1単位(ppm)で表現する。ピーク形状は次のよ
うに表わす。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプ
レット、q:カルテット、m:マルチプレット、br:ブロー
ド。
【0059】また化合物によっては交換性の水素が観測
されない場合があり、塩酸塩の場合は塩酸の水素が観測
される場合がある。
【0060】参考例1 7-エチルアミノ-6-ニトロ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオ
ン(化合物V−1) 7-クロロ-6-ニトロ-2,4(1H,3H)-キナゾリンジオン (2.0
g) 及びジメチルスルホキシド (20 ml)の混合物を 80
℃に加熱し、これにエチルアミン [70% 水溶液] (1.34
ml) を加え、同温度で2時間撹拌した。反応終了後、25
℃まで冷却し、析出した結晶を濾取して、白色結晶の標
記化合物を 2.0 g (81%)を得た。
【0061】融点:>300℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3370, 3020, 1720, 1682, 1632,
1460, 1292.1 H-NMR (DMSO-d6,δ, ppm); 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3
H), 3.33 (dq, J = 5.5及び 7.1 Hz, 2H), 6.43 (s, 1
H), 8.33 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 8.59 (s, 1H). MS m/z; 250 (M+), 235 (M+-CH3), 190 (M+-CH3, NO2),
C10H10N4O4=250.
【0062】参考例2 2,4-ジクロロ-7-エチルアミノ-6-ニトロキナゾリン(化
合物VI−1) 参考例1で得られた化合物V−1 (0.3 g)、ジイソプロピ
ルエチルアミン (0.1ml) 及びオキシ塩化リン (0.90 m
l) の混合物を 25 ℃で1時間撹拌した。反応終了後、反
応液を氷水−飽和重曹水中に添加し、これを酢酸エチル
で抽出した。有機層を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に溶媒留
去し、赤色結晶の標記化合物を 0.27 g (79%) 得た。
【0063】融点:136-138 ℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3364, 1728, 1574, 1539, 1506,
1419, 1391, 1319, 1140, 856.1 H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.45 (t, J = 7.2 Hz, 3H),
3.43 (dq, J = 5.0 及び 7.2 Hz, 2H), 7.10 (s, 1H),
7.92 (brd, 1H), 9.10 (s, 1H). MS m/z; 290, 288, 286 (M+), 271 (M+-CH3), 226 (M+-
CH3, NO2). C10H8Cl2N4O2=286.
【0064】参考例3 2-クロロ-7-エチルアミノ-4-{2-[4-(ヒドロキシルメチ
ル)ピペリジノ]ベンジルアミノ}-6-ニトロキナゾリン
(化合物III−1) 参考例1で得られた化合物V−1 (100 g)、オキシ塩化リ
ン (186ml)及びトルエン(300 ml)の混合溶液に、ジイソ
プロピルエチルアミン (153 ml) を水冷下で滴下し、80
℃で2時間撹拌した。反応終了後、50℃に冷却し、トル
エン (2500 ml)を加え、内容量を 1500 mlまで濃縮し
た。これを酢酸エチル (500 ml) に溶解し、氷冷した2M
りん酸水素二カリウム水溶液(3000 ml) 中に滴下し、1
時間攪拌した。40℃に加温後、濾過助剤を使用し不溶物
を濾過した後、有機層を 1500 mlまで濃縮した。得られ
た2,4-ジクロロ-7- エチルアミノ-6- ニトロキナゾリン
の溶液にアセトニトリル (1500 ml)、トリエチルアミン
(54 ml) 及び2-[4-(ヒドロキシルメチル)ピペリジノ]
ベンジルアミン (WO98/08848に記載の化合物、86 g) を
氷冷下で加え、4時間撹拌した。反応終了後、析出した
結晶を濾取して、標記化合物の粗結晶を187 g得た。こ
の結晶 (185 g) をN,N-ジメチルホルムアミド(1300 m
l)、水 (185 ml) から再結晶し、1モルの N,N-ジメチル
ホルムアミド付加体として、橙色結晶の標記化合物を18
8g(86%) 得た. 融点:197-200 ℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3400, 2933, 1629, 1569, 1411,
1342, 1290, 1026, 7671 H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.39 (t, J = 7.1 Hz, 3H),
1.51-1.76 (m, 4H), 1.95-2.00 (m, 2H), 2.77-2.85
(m, 2H), 3.31-3.40 (m, 4H), 3.55 (d, J = 5.6Hz, 2
H), 4.95 (d, J = 4.7 Hz, 2H), 6.91 (s, 1H), 7.09-
7.14 (m, 1H), 7.23-7.36 (m, 3H), 7.77 (t, J = 4.7
Hz, 1H), 8.64 (s, 1H). MS m/z; 472, 470 (M+), 453 (M+-OH), C23H27ClN6O3=4
70.
【0065】参考例4 2-クロロ-4-[(4-ジメチルアミノベンジル)アミノ]-7-エ
チルアミノ-6-ニトロキナゾリン(化合物III−2) 参考例2で得られた化合物VI−1 (0.27 g)、テトラヒド
ロフラン (6.0 ml) 、トリエチルアミン (1.1 ml) 及び
4-ジメチルアミノベンジルアミン・2 塩酸塩 (0.16 g)
の混合物を 25 ℃で2時間撹拌した。反応終了後、水 (2
0 ml) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に溶媒留去し、赤色結晶の標記化合物を 0.2
9 g (90%)得た。
【0066】融点:>300℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3389, 1630, 1587, 1566, 1526,
1414, 1344, 1292, 1240, 1178.1 H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H),
2.94 (s, 6H), 3.33 (dq, J = 5.0 及び 7.2 Hz, 2H),
4.70 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 6.33 (brd, 1H),6.69及び
7.28 (ABq, J = 8.8 Hz, 4H), 6.88 (s, 1H), 6.72-7.7
5 (m, 1H), 8.64 (s, 1H). MS m/z; 402, 400 (M+), C19H21ClN6O2=400.
【0067】参考例5 4-ベンジルアミノ-2- クロロ-7-エチルアミノ-6-ニトロ
キナゾリン(化合物III−3) 参考例2で得られた化合物VI−1 (1.5 g) 及びベンジル
アミン (0.67 ml) を用い、参考例4と同様の方法によ
り、標記化合物を 0.93 g (50%) 得た。
【0068】融点:215-216 ℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3389, 1626, 1581, 1561, 1499,
1458, 1414, 1344, 1290, 1240, 948, 696.1 H-NMR (DMSO-d6,δ, ppm); 1.39 (t, J = 7.2 Hz, 3
H), 3.37 (dq, J = 5.0及び 7.2 Hz, 2H), 4.81 (d, J
= 5.5 Hz, 2H), 6.85 (s, 1H), 7.26-7.49 (m,5H), 7.7
7 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 9.35 (s, 1H). MS m/z; 359, 357 (M+), C17H16ClN5O2=357.
【0069】参考例6 4-ベンジルアミノ-2-クロロ-7-エチルアミノ-6-ニトロ
キナゾリン(化合物III−3) 参考例1で得られた化合物V−1 (10.0 g)、オキシ塩化
リン (18.6 ml) 及びジクロロエタン (30 ml) の混合溶
液に、ジイソプロピルエチルアミン (15.3 ml)を15℃以
下で滴下し、80℃で4時間撹拌した。反応終了後、25℃
に冷却し、ジクロロエタン (200 ml) を加え、濃縮し
た。この後処理操作を計3回繰り返した後、残渣をまと
めてジクロロメタン (100 ml) に溶解し、2Mりん酸水素
二カリウム水溶液 (300 ml) 中に滴下した。不溶物を濾
過した後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。得られた2,
4-ジクロロ-7- エチルアミノ-6- ニトロキナゾリンのジ
クロロメタン溶液 (100 ml) にトリエチルアミン (5.96
ml) 及びベンジルアミン(4.28 ml) を氷冷下で加え、
室温で5時間撹拌した。反応終了後、ジクロロメタン (1
00 ml) を添加し、水 (20 ml) で洗浄した。有機層を 1
00 ml まで濃縮後、40℃で溶解させ、室温で1時間、氷
冷下で5時間かけて晶析させた。析出した結晶を濾取し
て、標記化合物を 13.3 g (80%) 得た。
【0070】参考例7 2-ベンゼンスルホニルオキシ-4-ベンジルアミノ-7-エチ
ルアミノ-6-ニトロキナゾリン(化合物III−4) 参考例1で得られた化合物V−1 (0.5 g)、炭酸カリウム
(1.38 g) 及びジクロロエタン (10 ml) の混合物にベ
ンゼンスルホニルクロリド (0.64 ml) を加え、7時間加
熱還流した。反応終了後、25℃に冷却し、これにベンジ
ルアミン (0.28ml) を加え、同温度で1時間撹拌した。
反応終了後、水 (20 ml) を加え、クロロホルムで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒留去した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキ
サン:酢酸エチル=3:2)で精製し、橙色結晶の標記化合
物を0.12 g (13%) 得た。
【0071】1H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.32 (t, J =
7.2 Hz, 3H), 3.20 (dq, J = 4.9 及び 7.2 Hz, 2H),
4.63 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 6.66 (s, 1H), 7.15-7.33
(m, 5H), 7.41-7.60 (m, 3H), 8.03 (d, J = 8.3 Hz, 2
H), 8.70 (s, 1H).
【0072】実施例1 6-アミノ-7-エチルアミノ-4-{2-[4-(ヒドロキシメチル)
ピペリジノ]ベンジルアミノ}キナゾリン(化合物I−1) 参考例3で得られた化合物III−1 (31.0 g) とN,N-ジメ
チルホルムアミド (465 ml) の混合溶液に、10% パラジ
ウム炭素 (6.0 g) と水 (93 ml) の混合溶液、及びギ酸
ナトリウム(35.8 g) を加え80℃ で2時間撹拌した。反
応終了後、反応液を濾取し、 N,N-ジメチルホルムアミ
ドで洗浄した。濾洗液を120 mlまで濃縮し、アセトニト
リル (250 ml) を加えて、氷冷下で2時間攪拌した。析
出した結晶を濾取して、緑色結晶の標記化合物を23.2 g
(100%)得た。
【0073】融点: 211-212℃ IR (KBr 錠剤, cm-1);3242, 1608, 1577, 1228, 1095,
1039, 846, 767.1 H-NMR (DMSO-d6,δ, ppm); 1.24-1.60 (m, 6H), 1.72-
1.79 (m, 2H), 2.60-2.67 (m, 2H), 3.08-3.34 (m, 6
H), 4.49 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.75 (d, J = 5.5 Hz,
2H), 4.97 (s, 2H), 5.41 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 6.49
(s, 1H), 6.91-7.17 (m, 5H), 7.65 (t, J = 5.6 Hz,
1H), 8.07 (s, 1H). SIMS m/z; 407 (M++1), C23H30N6O=406.
【0074】実施例2 6-アミノ-7-エチルアミノ-4-{2-[4-(ヒドロキシメチル)
ピペリジノ]ベンジルアミノ}キナゾリン・1塩酸塩(化
合物I−2) 参考例3で得られた化合物III−1 (50.0 g) とN,N-ジメ
チルホルムアミド (750 ml) の混合溶液に、10% パラジ
ウム炭素 (10.0 g) と水 (150 ml) の混合溶液、及びギ
酸ナトリウム(51.1 g) を加え80℃ で2時間撹拌した。
反応終了後、反応液を濾取し、メタノールで洗浄した。
濾液を100 mlまで濃縮し、エタノール (1000 ml) を加
えて50℃ で濃塩酸 (12 ml) を滴下した。滴下終了後、
氷冷下で2時間攪拌した後、析出した結晶を濾取して、1
モルのエタノール付加体として、淡緑色結晶の標記化合
物を43.7 g(97%)得た。
【0075】融点: 211-212℃ IR (KBr 錠剤, cm-1);3232, 1627, 1546, 1488, 1473,
1417, 1369, 1342, 1043, 7591 H-NMR (DMSO-d6,δ, ppm); 1.24-1.60 (m, 6H), 1.74-
1.78 (m, 2H), 2.61-2.69 (m, 2H), 3.02-3.45 (m, 7
H), 4.51 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 5.6 Hz,
2H), 5.69 (s, 1H), 6.54 (t, J = 4.7 Hz, 1H), 6.58
(s, 1H), 6.95-7.25 (m, 5H), 8.48 (s, 1H), 9.34
(t, J = 5.1 Hz, 1H).
【0076】実施例3 3-エチル-8-{2-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ]ベン
ジルアミノ}-1H-イミダゾ[4,5-g]-キナゾリン-2-チオン
(化合物II−1) 実施例1で得られた化合物I−1 (7.5 g) と1-プロパノ
ール (155 ml) の懸濁液に、イソチオシアン酸フェニル
(4.7 ml) を還流下、攪拌しながら5時間かけて滴下し
た。反応終了後、20 ℃で2時間撹拌し、析出した固体を
ろ取することにより粗結晶 (6.9 g) を得た。この粗結
晶 (1.0 g) をN,N-ジメチルホルムアミド(25 ml)、 水
(5 ml) から再結晶することにより、1モルのN,N-ジメ
チルホルムアミドの付加体として、白色結晶の標記化合
物を0.80 g (66 %) 得た。
【0077】融点: 282-283℃ IR (KBr錠剤, cm-1); 3319, 1672, 1591, 1465, 1377,
1487, 12441 H-NMR (DMSO-d6, δ, ppm) ; 1.25-1.60 (m, 6H), 1.7
0-1.80 (m, 2H), 2.61-2.69 (m, 2H), 3.07-3.11 (m, 2
H), 3.20-3.50 (m, 2H), 4.34 (q, J = 7.1 Hz, 2H),
4.47 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 5.6 Hz, 2
H), 6.93-6.98 (m,1H), 7.10-7.21 (m, 3H), 7.63 (s,
1H), 8.08 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.68(t, J = 5.6 H
z, 1H), 13.21 (s, 1H) SIMS m/z ; 449 (M++1), C24H28N6OS=448
【0078】実施例4 3-エチル-8-{2-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ]ベン
ジルアミノ}-1H-イミダゾ[4,5-g]-キナゾリン-2-チオン
(化合物II−1) 実施例2で得られた化合物I−2 (41.5 g) とジイソプロ
ピルエチルアミン (25.3 ml)、1-プロパノール (580 m
l) の懸濁液に、イソチオシアン酸フェニル (21.0 ml)
を還流下、攪拌しながら5時間かけて滴下した。反応終
了後、氷冷下で4時間撹拌し、析出した固体をろ取する
ことにより粗結晶 (40.3 g) を得た。この粗結晶 (39.0
g) をN,N-ジメチルホルムアミド (720 ml)、 水 (430
ml) から再結晶することにより、1モルのN,N-ジメチル
ホルムアミドの付加体として、標記化合物を30.8 g (72
%) 得た。
【0079】実施例5 3-エチル-8-{2-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジノ]ベン
ジルアミノ}-1H-イミダゾ[4,5-g]-キナゾリン-2-チオン
・2塩酸塩(化合物II−2 ) 実施例4で得られた化合物II−1 (29g) と エタノール
(394 ml)、水 (132 ml) の懸濁液を65℃に加温し、これ
に濃塩酸 (12.6 ml) を加えた。溶解後、氷冷下で3時間
攪拌し、析出した結晶を濾取することにより、黄色結晶
の標記化合物を31.0 g (100 %) 得た。
【0080】IR (KBr錠剤, cm-1); 3257, 1598, 1477,
1406, 1359, 1130, 7771 H-NMR (DMSO-d6, δ, ppm) ; 1.28 (t, J = 7.1 Hz,
3H), 1.50-2.00 (m, 5H), 3.00-4.00 (m, 7H), 4.32(q,
J=7.1 Hz, 2H), 4.47 (t, J = 5.4 Hz, 1H),5.09 (d,
J = 4.4 Hz, 2H), 7.10-70 (m, 4H), 7.77 (s, 1H), 8.
41 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 10.81 (brd, 1H), 13.76
(s, 1H)
【0081】実施例6 6-クロロ-8-[(4-ジメチルアミノベンジル)アミノ]-3-エ
チル-1H-イミダゾ[4,5-g]キナゾリン-2- オン(化合物I
V−1) 参考例4で得られた化合物III−2 (0.3 g)、アンモニ
ア水 (1.5 ml)、エタノール (6.0 ml) 及び酢酸エチル
(12ml) の混合物に、50℃でハイドロサルファイトナト
リウム (0.52 g) を加え、同温度で2時間撹拌した。反
応終了後、セライト濾取し、エタノールで洗浄し、濾洗
液から減圧下に溶媒留去した。得られた残渣{6-アミノ
-2-クロロ-4-[(4- ジメチルアミノベンジル) アミノ]-7
-エチルアミノキナゾリン}、クロロギ酸フェニル (0.1
9 ml) 及びテトラヒドロフラン (12 ml) の混合物に炭
酸カリウム (0.41 g) の水溶液 (4.1 ml) を滴下し、40
℃で1時間撹拌した。反応終了後、水 (20 ml) を加え、
減圧下でテトラヒドロフランを留去した。得られた懸濁
液にメタノール (20 ml) を加え、50℃で1時間加熱還流
した。灰白色の結晶を濾取して、標記化合物を 0.14 g
(47%) 得た。
【0082】融点:>300℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3310, 1711, 1609, 1580, 1524,
1475, 1342, 1267, 1182, 931.1 H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.26 (t, J = 7.1 Hz, 3H),
2.86 (s, 6H), 3.90 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.60 (d, J
= 5.6 Hz, 2H), 6.66及び 7.23 (ABq, J = 8.1 Hz, 4
H), 7.27 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 8.87 (brd, 1H). MS m/z; 398, 396 (M+), C20H21ClN6O=396.
【0083】実施例7 8-ベンジルアミノ-6-クロロ-3-エチル-1H-イミダゾ[4,5
-g]キナゾリン-2-オン(化合物IV−2) 参考例5で得られた化合物III−3 (10 mg) を用い、実
施例6と同様の方法により、標記化合物を 8 mg (74%)
得た。
【0084】融点:>300℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3296, 1713, 1605, 1580, 1543,
1477, 1358, 1265, 1178, 930.1 H-NMR (DMSO-d6,δ, ppm); 1.02 (t, J = 7.1 Hz, 3
H), 3.69 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.52 (d, J = 5.8 Hz,
2H), 7.04-7.16 (m, 6H), 7.63 (s, 1H), 8.79(t, J =
5.8 Hz, 1H), 11.28 (brd, 1H). MS m/z; 355, 353 (M+), C18H16ClN5O=353.
【0085】実施例8 8-[(4-ジメチルアミノベンジル)アミノ]-3-エチル-1H-
イミダゾ[4,5-g]キナゾリン-2-オン(化合物II−3) 実施例6で得られた化合物IV−1 (0.2 g) をメタノール
(9.0 ml)、酢酸エチル (0.4 ml) 及び1規定塩酸 (0.4
ml) の混合液に 60 ℃で溶解させ、これにパラジウム
炭素 (10 mg) 及びギ酸アンモニウム (0.16 g) を加
え、同温度で3時間撹拌した。反応終了後、セライト濾
取し、メタノールで洗浄し、濾洗液から減圧下に溶媒留
去した。得られた残渣に飽和重曹水 (20 ml) を加え、4
0℃で1時間撹拌した。灰白色の結晶を濾取して、標記化
合物を 0.14 g (78%) 得た。
【0086】融点:144-146 ℃ IR (KBr 錠剤, cm-1); 3350, 1711, 1609, 1582, 1523,
1487, 1350.1 H-NMR (CDCl3,δ, ppm); 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 3H),
2.84 (s, 6H), 3.91 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.64 (d, J
= 5.6 Hz, 2H), 6.66及び 7.19 (ABq, J = 8.1 Hz, 4
H), 7.31 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.41
(t, J = 5.6 Hz, 1H), 11.35 (brd, 1H). MS m/z; 362 (M+), C20H22N6O=362.
【0087】
【発明の効果】本発明により、PDE V 阻害活性を有する
イミダゾキナゾリン誘導体の簡便かつ効率的な工業的製
造法、及びその合成中間体でありかつそれ自身PDE V 阻
害活性を有し、高血圧等の心血管病等の治療または緩和
に有用なイミダゾキナゾリン誘導体を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市村 通朗 静岡県三島市佐野見晴台1―31―14 (72)発明者 河西 政次 神奈川県藤沢市鵠沼松ヶ岡3―12―15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (I) 【化1】 (式中、R1は水素、置換もしくは非置換の低級アルキ
    ル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしく
    は非置換のビシクロアルキル、置換もしくは非置換の低
    級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイ
    ル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置
    換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキル
    または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキルを
    表し、R2及びR3は同一または異なって水素、置換もしく
    は非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロ
    アルキル、置換もしくは非置換のビシクロアルキル、置
    換もしくは非置換のベンゾシクロアルケニル、置換もし
    くは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換のア
    リール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換も
    しくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換の
    ヘテロアリールアルキルを表すか、R2とR3が一緒になっ
    てNを含んで形成される置換もしくは非置換の複素環基
    を表す)で表される6,7-ジアミノキナゾリン誘導体また
    はその塩とイソチオシアン酸誘導体またはイソシアン酸
    誘導体とを反応させることを特徴とする一般式 (II) 【化2】 (式中、R1,R2及びR3は前記と同義であり、X1は硫黄原
    子あるいは酸素原子を表す)で表されるイミダゾキナゾ
    リン誘導体またはその塩の製造法。
  2. 【請求項2】一般式 (III) 【化3】 (式中、R1,R2及びR3は前記と同義であり、X2はアルキ
    ルスルホニルオキシ、置換もしくは非置換のアリールス
    ルホニルオキシまたはハロゲンを表す)で表されるキナ
    ゾリン誘導体またはその塩を加水素分解することを特徴
    とする一般式 (I) 【化4】 (式中、R1,R2及びR3は前記と同義である)で表される
    キナゾリン誘導体またはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】一般式 (IV) 【化5】 (式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義である)で表さ
    れるイミダゾキナゾリン誘導体またはその塩を加水素分
    解することを特徴とする一般式 (II) 【化6】 (式中、R1,R2及びR3は前記と同義でありX1は酸素を表
    す)で表されるイミダゾキナゾリン誘導体またはその塩
    の製造法。
  4. 【請求項4】一般式 (IV) 【化7】 (式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義である)で表さ
    れるイミダゾキナゾリン誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】一般式 (III) 【化8】 (式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義である)で表さ
    れるキナゾリン誘導体またはその塩のニトロ基を還元
    後、カルボニル化剤と反応させることを特徴とする一般
    式 (IV) 【化9】 (式中、R1,R2,R3及びX2は前記と同義である)で表さ
    れるイミダゾキナゾリン誘導体またはその塩の製造法。
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