JPH11514270A - 歯科矯正器具 - Google Patents

歯科矯正器具

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JPH11514270A
JPH11514270A JP9515354A JP51535497A JPH11514270A JP H11514270 A JPH11514270 A JP H11514270A JP 9515354 A JP9515354 A JP 9515354A JP 51535497 A JP51535497 A JP 51535497A JP H11514270 A JPH11514270 A JP H11514270A
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ゴールドシュミード,フェリックス
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Abstract

(57)【要約】 歯を係合させるための実質的に平坦なベース(102)と固定部材(103)とを有するブラケット(101)と、前記ブラケット(101)の一部を形成するよう前記固定部材(103)に係合可能なフェイシア(1101)とを含む歯科矯正器具であって、前記フェイシア(110)と前記固定部材(103)との組合せは、ピン(114)を受けてそれを適所に固定し得るよう、前記ブラケット(101)内にスロットを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 歯科矯正器具 この発明は一般に歯科矯正の分野に関するものであり、特定的には、ブラケッ トとフェイシアとを含み、それらの組合せは一連のピンを収容することができる 、新規な歯科矯正器具に関する。さらに、この発明は、そのような器具を用いる 技術にも関する。 この発明に一般に適用可能な歯科矯正分野は、器具と、口内で歯を真っ直ぐに するかまたはある態様においては移動させるために器具を歯に適用することに関 連する技術とを伴う。このような器具を用いての治療は、一般には美容上または 他の機能上の目的のために行なわれる。 最も広く用いられる技術は、歯の表面に取付けられるブラケット、およびその ブラケットによって適所に保持されるアーチワイヤを用いることを伴う。このア ーチワイヤおよびブラケットを正しく操作することによって、作業者は歯に力を かけて移動させることができる。歯科矯正治療を行なうために、さまざまなブラ ケットおよびアーチワイヤを用いるさまざまな技術が開発されてきた。そのよう な技術の1つに、歯の穏やかな自由傾斜移動を伴うベッグ(Begg)技法がある。 歯は、既に存在する空間、または戦略的抜歯により作られた空間に移動され得る 。他の技術では、エッジワイズ(Edgewise)・ブラケットおよびエッジワイズ・ ブラケットの変形物を用いて、歯の移動を引起こす。 ブラケットは、一般には、歯に直接取付けられるかまたは歯を取囲むバンドに よって取付けられる装置であり、アーチワイヤを支持するよう水平な突起を含ん でもよい。一般に、現在の技術において用いられる器具は、ブラケットとアーチ ワイヤとを利用する。アーチワイヤは、一般には、結紮線によって、またはピン を用いることによって、ブラケットに固定される。アーチワイヤはブラケット内 に固定されてもよく、またはブラケット表面とブラケットの内側との間に受けら れ、ブラケットの内側に抗してしっかりと保持されてもよい。 歯科矯正治療において用いられる器具は、一般にはそれらの表面適用に従って 分類される。このような器具には、歯の外側表面に適用される器具を利用する唇 側および頬側のものと;歯の内側表面に取付けられる器具を用いる舌側のもの、 または両方の表面に適用される唇舌側のものとが含まれる。一般に、エッジワイ ズ技法は、唇舌側、近遠心および歯肉方向における好適な制御を斟酌する、唇側 および頬側アーチ技術である。エッジワイズ器具では、リボン状、円形または矩 形のアーチワイヤが、歯の唇側/頬側表面に抗して平坦に置かれる。このアーチ ワイヤは成形されており、ブラケットの支持部内へ結紮される。 エッジワイズ・ブラケットは、アーチワイヤが嵌まる矩形断面の支持部と、何 らかの形式の結紮線でそのアーチワイヤを結び付けるための拍車状突起とを有す る。この支持部は一重、二重または三重でもよく、さらには、真っ直ぐでもよく 、または歯にトルクを与えるために角張っていてもよい。このようなブラケット では、アタッチメントの幅が重要であり、なぜならばこれが近遠心方向における 歯の移動の制御を可能にするものだからである。ベッグ・ブラケットのような他 のタイプのブラケットは、アーチワイヤを固定するのに結紮線ではなくピンを用 いる。直立ばね、回転ばねおよびトルクを与えるアーチのような補助具を用いて 、歯を経験的にそれらの所望の位置に押しやる。 ベッグおよびエッジワイズ技法のさまざまな代替物においては、セラミックお よびプラスチックのブラケットも用いられてきた。ベッグ・ブラケット技術を用 いる場合、セラミックのブラケットは、そのブラケット設計の微妙な性質のゆえ に破砕するか、またはそれらが接着するベースから剥がれる傾向がある。ステン レス鋼およびチタンワイヤも、セラミックのブラケットに不利益な影響を与えて 、ブラケットの破砕および磨耗を引起こす。プラスチックのブラケットは、容易 に歪むため、一般には廃棄されてきた。 エッジワイズ技法では、支持部の幅および深さが重要であり、したがっていか なる過度の磨耗も十分な治療の妨げとなる。一旦ブラケットが歯の上に配される と、それらは容易には交換され得ず、したがって、ブラケットが一旦磨耗または 損傷されると、治療に影響する。このことは、ベッグおよびエッジワイズの両技 法に言えることである。さらに、セラミックのエッジワイズ・ブラケットは破砕 しやすく、一般に分厚い。 この発明の目的は、先行技術に伴う1つ以上の問題点を克服または少なくとも 軽減することである。 この発明は、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケッ トと、 ブラケットの一部を形成するよう固定部材に係合可能なフェイシアとを含む歯 科矯正器具に関するものであり、 フェイシアと固定部材との組合せは、ピンを受けてそれを適所に固定できるよ う、ブラケット内にスロットを形成する歯科矯正器具に関するものである。 一般に、このピンは、この発明の歯科矯正器具の一部を形成するよう考えられ てもよい。このピンは、作用エッジを有する凹部を含む足部を有するべきである 。このピンは、歯科矯正器具のブラケットとフェイシアとの間に形成されるスロ ット内において、回転しないような態様で固定されるようにされる。 この歯科矯正器具は、使用に際して、さまざまな作用エッジを各々が有する多 数のピンを含む。このピンは、治療中に、必要とされる特定の処置に依って取外 され置換されてもよい。異なるタイプのピンを、異なる歯の上において、任意の 1つの時期に用いてもよい。治療によっては、特定のピンを製造して器具に用い てもよい。患者の治療中に、複数の異なるピンを特定の器具内において用いても よい。 非常に好ましくは、フェイシアは別個のユニットであって、ブラケットの固定 部材と適合するものであるが、フェイシアを固定部材と一体的に形成し、ピンを 収容することができるスロットを斟酌するようそれを形成することも可能である 。 ブラケットの固定部材は、タング座構造を形成してもよいが、それは、フェイ シア内に形成される溝と適合して、そのタング座の上に固定するようなスリーブ を形成するものである。フェイシアは、一般には、スリーブおよび固定部材の構 成によってブラケットに固定される。好ましくは、このフェイシアも、中央に配 されるチャネルをさらに含むが、チャネルは固定部材またはフェイシアの一方の みに形成されてもよい。チャネルが固定部材、フェイシアまたはその両方に形成 されるか否かは重要ではないが、フェイシアが固定部材上に固定される場合には 、 それらの構成要素がともに配されたときにそれらの間にスロットが形成されるべ きである。このスロットは、ピンを容易に受け、それが回転し得ないように適所 にロックするような寸法であるべきである。 このスロットはこの機構においては受動的要素であり、ピンはこの器具の能動 的局面である。 ピンがスロットと同じ断面を有する場合、回転は一般には防がれる。ピンおよ びスロットは、たとえば、正方形の断面を有してもよい。器具は結紮されてもよ く、またはCクランプを用いて、ピンをブラケットのスロットに維持する際の補 助を与えてもよい。このCクランプは、アーチワイヤがブラケットの中にしっか りと置かれた後、あらゆる技術とともに、任意の時期において用いられてもよく 、それらを、ラテックス弾性モジュールを含む、直立ばねまたは必要な補助具な しに、直立させながらでの傾斜制御手順中に用いてもよい。 さらなる好ましい特徴は、固定部材が、尖端を有するV形ターミナルアスペク トを含み、アーチワイヤと固定部材との間の接触が尖端接触であることである。 この尖端接触はブラケットの能動的な移動を斟酌したものである。初期治療中に 用いられてもよいピンは、アーチワイヤを保持するように位置される鋭いエッジ をさらに有する作用エッジを含んでもよい。これによって、アーチワイヤの両側 において尖端接触が与えられる。 この発明のさらなる局面では、この発明に従う歯科矯正器具において用いるた めのピンが提供され、前記ピンは、 作用エッジを有する凹部を含む足部を含み、 前記ピンは、歯科矯正器具のブラケットとフェイシアとの間に形成されるスロ ット内に固定されるようにされる。 ピンの作用エッジは、各個々の歯に必要な移動に依って、形状が変えられても よい。たとえば、作用エッジは、所定の治療または用いられるべきアーチワイヤ に依って、平坦であってもよくまたは鋭いエッジを有してもよい。このピンおよ びブラケット構成は、正および負根トルクおよび他の動きを、治療中の任意の時 期において、特定的に指定される態様で、交互する歯の上に生じさせるという効 果を有する。各歯に対する所定の治療を行なうために、ピンは患者において個別 的配慮をなされてもよい。特定の指定される力要件が歯におかれる場合、あるプ ラスチックのフェイシアでは歪むかもしれないので、スチールまたはセラミック のフェイシアのいずれかを用いることが好ましい。 ピン内の凹部は、固定部材のV形アスペクトと関連付けられると、アーチワイ ヤを固定するような、アーチワイヤが通過する開口部を形成する。ピンの足部は アーチワイヤをフェイシアから離して保持するので、アーチワイヤは使用に際し てはフェイシアに接触しない。ピンは、ピンのダイナミックスを変えるよう、治 療中に変えられてもよい。 ピンの凹部とブラケットとの間に設けられる開口部は矩形、円形およびリボン 状のアーチワイヤが用いられることを斟酌するものであり、それは、各歯の個々 のトルク、直立および回転移動を見込んだものである。移動度は、処方箋に従っ て各歯に対し別個かつ正確に決定され得、各個々の歯の要件に依って負または正 のいずれかであり得る。 ピンは任意の好適な材料から作られてもよいが、好ましくは、必要とされる移 動の種類に依って真ちゅうまたはステンレス鋼から作られる。 ブラケットは、金属またはセラミックなどの任意の好適な材料から形成されて もよい。非常に好ましくは、このブラケットはステンレス鋼である。フェイシア も、プラスチック、セラミックまたは金属などの任意の好適な材料から形成され てもよく、ブラケットの台と同じであってもよくまたは異なってもよい。フェイ シアはアーチワイヤとは接触しないので、アーチワイヤにより引起こされる磨耗 を受けず、したがって、セラミックまたはプラスチックから容易に作られてもよ い。好ましい形態では、フェイシアはブラケットの台の上を単に摺動し、必要に 応じて治療中に容易に取外され置換され得る。 フェイシアは、軟組織受容を容易にするよう好ましくは湾曲されているフェイ シアのすべてのアスペクトでフェイシアの破砕が起こりそうにないような態様で 作られてもよい。フェイシアは、治療の考慮に影響することなく、十分な深さで 作られてもよい。アーチワイヤは、フェイシアの深さに関係なく、エナメル質の 歯の表面に対し同じ位置に保持され、なぜならば、ブラケットとピンとの組合せ がアーチワイヤを位置決めするからである。所定のピンをブラケットのスロット に引込むことによりアーチワイヤを配置する際の補助が必要な場合には、Oリン グを用いてフェイシアを固定してもよい。 スロットは、ピンの利用のための安定子として作用する。接着剤がスロット内 に入るのを防ぐためには、プラスチックのプレポジショナを固定部材のチャネル に配することが好ましく、これによって、作業者は必要とされるとおりの位置に ブラケットを配置する際の補助を与えられ、同時に、チャネルに入ろうとするい かなる接着材料に対する保護にもなって、ピンが収容されるのを防ぐ。ブラケッ トは、ピンを配置する際に補助を与える案内部を有してもよい。ブラケットおよ びピンが一旦適所に配されると、フェイシアをブラケット上に配してスロットを 完成させてもよい。 ピンは、最初のピンと、仕上げの、回転する、直立する、トルクを与えるピン とを与えるよう形成されてもよい。これらのピンは、各ピンがブラケットとフェ イシアとの間に形成されるスロット内に固定的に位置することができるよう作ら れるべきである。ピンはスロットに嵌まることができ、ブラケット内にロックさ れるため、ピンは回転し得ず、したがって、さまざまな所望の歯の移動を達成す るよう、ピンの足部の任意の修正を用い得る。スロットは、ブラケットの特定の 要件に依って、咬合側または歯肉側で用いられてもよい。 特定のピンを用いることにより、臼歯上に複数のチューブを用いる必要性を回 避することも可能である。ブラケットのV形アスペクトが所望されるように歯肉 側または咬合側に面するように、器具を臼歯上に置いてもよい。アーチワイヤを 位置するよう足部がチューブを含む、特定的に適合されたピンを次いで位置決め してもよい。このチューブは、使用されるアーチワイヤに依って、円形、矩形ま たは特定的に成形されてもよい。 この発明のさらなる実施例に従うと、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケッ トと、 ブラケットの一部を形成するよう固定部材に係合可能なフェイシアと、 チューブを足部に含む、特別に適合されたピンとを含む、臼歯のための歯科矯 正器具であって、 フェイシアと固定部材との組合せは、ピンを受けてそれを適所に固定できるよ う、ブラケットにスロットを形成し、チューブは、アーチワイヤを適所に位置し 固定することができるように形成される、臼歯用の歯科矯正器具が提供される。 さらなる局面では、この発明は、アーチワイヤを固定するようチューブを形成 するようにされる足部を含む、この発明に従う歯科矯正器具において用いるため のピンにもある。 さらなる局面では、この発明は、この発明の歯科矯正器具を用いる歯科矯正治 療の方法を提供し、この方法は、 固定部材を有するブラケットを個々の歯のエナメル質に結合するステップと、 フェイシアが固定部材上に配置されると固定部材とフェイシアとの間に形成さ れるスロット内にピンを固定するステップとを含み、 ピンは、作用エッジを有する凹部を伴う足部を有し、この方法はさらに、 ブラケットとピンの作用エッジとの間に固定されるようにアーチワイヤを配す るステップとを含む。 治療中、この発明に従う器具は、特定の患者の多数の歯に取付けられる。各器 具は、必要とされる治療に依って、同じまたは異なるピンを有してもよい。 以下は、特定の治療要件に依って変えられてもよい、この発明の好ましい特徴 の説明である。 治療の第1の段階では、歯の自由傾斜および回転が、固定部材のV形ターミナ ルアスペクトとピンの作用エッジとの間の点対点接触によって向上される。この 初期段階では、ピンの作用エッジは好ましくは鋭いものである。このピンは適所 にしっかりとロックされ、なぜならばそれはブラケットとフェイシアとの間に位 置し、ピンの回転は全く生じないだろうからである。これは、歯の自由な回転お よび傾斜を見込んだものである。 治療の第1段階中は円形ワイヤを用いてもよく、治療の終わりには仕上げワイ ヤを用いてもよいことが構想される。歯の直立および回転は、一次てこ比が両方 の例において用いられるような態様で用いられる補助ワイヤによって達成され得 得る。直立ピンおよびブラケットは、てこ比の遷移が二次から三次および次いで 一次てこ比へと生じることを可能にする。 このような動きは、支点がブラケットの中心であり、かけられる回転または直 立力がブラケットの近心および遠心の両方上の主アーチワイヤにかけられる、一 次のてこ比の利用によって達成される。その結果、50%の力要件がブラケット の各側に伴われる状態で、必要な補助構成要素がより少なくてすむ。この結果、 複雑さがはるかに少ない、よりダイナミックな動きがもたらされる。歯は、三次 元すべてにおいて一度に移動し得る。現在用いられている補助具を、しかしなが ら、この発明の器具とともに用いてもよく、新しい器具システムにおいて用いら れるよう修正してもよい。 ずれが深刻な歯を結紮できるよう、ブラケットは固定部材の中間部分に小さい 孔を組込んでもよい。そのようなずれた歯が一旦主アーチワイヤに引かれれば、 フェイシアを固定部材上に配することによってスロットの形成を達成してもよい 。 トルクを与えることは、現在存在する技術において用いられるような、普通の 、トルクを与える補助具を用いて達成し得、ゆえに、仕上げ手順は現在の原理を 利用して達成してもよい。好ましくは、治療手順は軽量の円形ワイヤで開始され 、仕上げは円形、矩形またはリボン状のアーチワイヤにおいてさえでも達成され 得る。 アーチワイヤの高さは、現在ある組合せブラケットにおける場合にあるように 治療中に変えられる必要はない。この発明の器具は、仕上げ段階において小臼歯 を含むすべての歯に対して個々に根トルクを与えることができる。さらには、そ のトルクは、その器具とともに用いられる特定のピンによって、正確な度合に制 御される。 この発明の器具は前述の技術の任意の段階中に逆転または直立位置の両方にお いて用いられてもよく、したがって、ピン足部は歯肉または咬合方向に面しても よい。この器具は、唇側、頬側、舌側および口蓋側を含む任意の所定の態様にお いて、歯に適用されてもよい。 この方法は、アーチワイヤを適所に固定するようにされるチューブを足部が形 成するピンを含むブラケットの使用をさらに伴う。このピンは、患者の臼歯上で 用いるために設計されている。使用されるアーチワイヤにおける変形に対処する よう、患者の治療中において複数の異なるチューブピンを用いてもよい。たとえ ば、チューブピンは、アーチワイヤが円形ワイヤから矩形またはリボン状ワイヤ に変更される際に置換されてもよい。臼歯チューブを設けるこの方法は他の技術 および従来のブラケットにおいて用いられてもよいことが構想される。このチュ ーブは、新しいチューブピンを臼歯ブラケットに単に差込むことによって、治療 中において所望の構成に容易に交換される。 有利なことに、大抵の場合では、各臼歯に対してたった1つまたは多くとも2 つの臼歯チューブしか用いる必要がない。アーチワイヤは治療を通して同じ位置 に留まるため、咬合面は変動しない。これは、水平なブラケットのスロットおよ び組合せチューブを臼歯上において係合させるために、仕上げ中にアーチワイヤ の位置を変える必要がある、現在の組合せブラケットの使用とは異なる。 一般的な使用におけるこの発明のブラケットによって達成される利点は、アー チワイヤが歯のエナメル質表面の近くに保持される点である。これは、アーチワ イヤを保持するようにピンの凹部とブラケットとの間に開口部を形成することに より達成されるものであり、なぜならば、その開口部がブラケットのベース近く に形成されるからである。アーチワイヤは、歯との関係において、同じ位置に保 持される。 さらなる利点は、アーチワイヤとブラケットとの間における接触はすべての段 階において金属対金属接触であり、アーチワイヤはフェイシアと接触する必要が ない。フェイシアは、それが固定部材とともにスロットを作るという点でブラケ ットの一部を形成する一方で、アーチワイヤとは基本的には接触しない。 さらなる利点は、フェイシアはブラケットを歯から取外す必要なく容易に代え られるという点であり、このことは審美的な利益をもたらす。フェイシアは、そ れをブラケットの台から単に取外してそれを異なるフェイシアと置換することに よって、治療中にセラミックからプラスチックに、および金属に代えられ得、さ らには、異なる色を用いてもよい。フェイシアを変えるのにブラケットの結合を 解く必要はない。 このブラケットのさらなる利点は、ブラケットの固定部材に形成される独自の 鋭いターミナルアスペクトである。これは、アーチワイヤとのナイフエッジ接続 を形成し、それによって、作業者は、精密な移動のために歯のトルクを制御する ことができる。この発明のブラケットは小臼歯および前歯の両方である個々の歯 に対して正確にトルクを与える能力を有し、歯は、同時に、個々にかつ別個にト ルクを与えられ得る。さらに、歯は、同時に、精密かつ個別的な態様で、直立ま たは回転され得る。 さらなる利点は、歯は、所定の態様で、個々におよび一括して、精密に動かさ れてもよい。正確な治療を行なうため、作業者は特定のピンを単に予め定めても よい。 さらなる利点は、患者の装用感を良くするようなブラケットの滑らかさである 。アーチワイヤはすべての歯の上においてエナメル質表面に対し一定の距離に保 たれるので、治療手順が向上し簡潔化される。 添付の図面を参照してこの発明をこれより説明する。これらの図面はこの発明 の好ましい実施例を単に示すものであることが理解されるべきであり、発明の範 囲はそれらに限定されるよう考えられるべきではない。 図1は、この発明に従う(フェイシアがない状態での)ブラケットの斜視図で ある。図2は同実施例の上面図であり、図3および図4はそれぞれ側面図および 端面図である。 図5は、この発明に従うフェイシアの斜視図である。図6は同実施例の上面図 であり、図7および図8はそれぞれ側面図および端面図である。 図9はこの発明に従うピンの斜視図であり、図10は同実施例の側面図である 。 図11はこの発明に従うさらなるピンの斜視図であり、図12は同実施例の側 面図である。 図13はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図14は同実施例の上 面図であり、図15および図16はそれぞれ端面図および側面図である。 図17はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図18は同実施例の上 面図であり、図19および図20はそれぞれ側面図および端面図である。 図21はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図22は同実施例の上 面図であり、図23および図24はそれぞれ側面図および端面図である。 図25は、臼歯チューブに対して用いられてもよい、この発明に従うピンの斜 視図である。図26は同実施例の上面図であり、図27および図28はそれぞれ 端面図および側面図である。 図29は、これも臼歯チューブとして用いられてもよい、この発明に従うさら なるピンの斜視図である。図30は同実施例の上面図であり、図31および図3 2はそれぞれ端面図および側面図である。 図33は、組合されたブラケット、フェイシアおよびピンの分解図である。 図1〜図4は、ベース(102)と固定部材(103)とを有する(フェイシ アがない状態での)ブラケット(101)を示す。ベースは平坦な表面(104 )を有し、固定部材はその平坦な表面に対向して位置決めされる。固定部材は、 V形ターミナルアスペクト(106)で完結する中央チャネル(105)を有す る。このV形ターミナルアスペクトにより鋭いエッジ(107)が形成される。 ブラケットのベースは、ピンをブラケットに固定する際に補助を与えるようピ ンの足部を係合させるためのターミナル凹部(108)を含む。固定部材には結 紮線孔(109)が位置決めされ、治療がそれを必要とする場合にはそれを用い てもよい。 図5〜図8は、ブラケットの固定部材(103)を取囲むことができる固定用 スリーブ(111)を含むフェイシア(110)を示す。固定用スリーブは固定 部材上を摺動するようにされる。フェイシアには中央チャネル(112)があり 、それは、ブラケットのチャネル(105)と組合されると、フェイシアがブラ ケット上に固定された際に、ピンを固定するような形状をなすスロットを形成す る。さらに、このフェイシアは、ピンの踵部がその中に位置してピンおよびフェ イシアの両方を固定する際に補助を与えてもよいターミナル凹部(113)を含 む。フェイシアは、患者の装用感を助けるよう、滑らかな外側表面(125)を 有する。 図9および図10は、フェイシアとブラケットとの間に形成されるスロット内 に位置することができる脚部(115)を有する、この発明に従う、トルクを与 えるピン(114)を示す。この脚部(115)はスロット内にしっかりと位置 するよう、特定的な形状をなされる。ピンの足部は、鋭いエッジ(122)を伴 う凹部(116)を有する。この凹部(116)は、固定部材のV形アスペクト (106)と組合されると、アーチワイヤを通過させてもよい開口部を形成する 。 足部は、フェイシアのターミナル凹部(113)に位置決め可能な踵部(117 )と、ブラケットのターミナル凹部(108)に固定可能な爪先部(118)と を含む。 ピン自体は、ブラケットの固定部材とフェイシアとの間に固定されるように保 持され、フェイシアはスロットと同じ断面寸法を有するため回転することはでき ない。 図11および図12は代替ピン(214)を示し、その凹部(216)の作用 エッジは、特定の歯の移動のためのトルクを与えるよう、矩形の形状を有しかつ 角度を付けられている。 図13〜図24はピンのさまざまな他の実施例(それぞれ314、414およ び514)を示し、各ピンにある足部および特に凹部の作用エッジは、特定の歯 に対して必要とされる治療に依ってさまざまなものとなっている。作用エッジ( それぞれ316、416および516)の角度は、各歯にかけられる直立力を変 える。各ピンは、固定部材とフェイシアとの間のスロット内に位置し固定され得 る。 図25および図32は、臼歯チューブとして用いられてもよいピンの実施例( それぞれ614および714)を示す。これらのピンは、ブラケットのV形端が 歯肉側に面するようにブラケットが置かれる場合には、咬合側に用いられてもよ く、またはこれらのピンはブラケットの位置決めに依って歯肉側に用いられても よい。 図25または図29のピンがブラケット内のそのような位置にある場合、現在 の技術にあるような、複数のチューブを用いる必要性をなくす。アーチワイヤは 治療中同じレベルに留まり、円形アーチワイヤ(図25)および矩形アーチワイ ヤ(図29)の両方をそれぞれチューブ(120)または(121)に差込むこ とができる。ブラケットおよび特定のピンを用いることにより、現在の技術にあ るように、高価なまたは複数のチューブを臼歯上に用いる必要性がなくなる。 図33は、すべてがたがいに対して適切な関係にある状態でのブラケット(1 01)、フェイシア(110)およびピン(114)を伴う分解図を示す。フェ イシアは、ブラケット内にスロットを形成するよう、ブラケットの固定部材(1 03)上で摺動可能である。ピンは、フェイシアと固定部材とによって形成され るスロット内において、それが回転することができない態様で固定され得る。ア ーチワイヤ(図示せず)は、ピンの凹部(116)とブラケットの鋭いエッジ( 107)との間に形成される開口部内に置かれ得る。 上の記載はこの発明の単に例示的なものであることが理解されるべきであり、 この発明の精神または範囲から逸脱しないいかなる修正物もその中に含まれるこ ととする。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年2月13日 【補正内容】 明細書 歯科矯正器具 この発明は一般に歯科矯正の分野に関するものであり、特定的には、ブラケッ トと固定部材とを含み、それらの組合せは一連のピンを収容することができる、 新規な歯科矯正器具に関する。さらに、この発明は、そのような器具を用いる技 術にも関する。 この発明に一般に適用可能な歯科矯正分野は、器具と、口内で歯を真っ直ぐに するかまたはある態様においては移動させるために器具を歯に適用することに関 連する技術とを伴う。このような器具を用いての治療は、一般には美容上または 他の機能上の目的のために行なわれる。 最も広く用いられる技術は、歯の表面に取付けられるブラケット、およびその ブラケットによって適所に保持されるアーチワイヤを用いることを伴う。このア ーチワイヤおよびブラケットを正しく操作することによって、作業者は歯に力を かけて移動させることができる。歯科矯正治療を行なうために、さまざまなブラ ケットおよびアーチワイヤを用いるさまざまな技術が開発されてきた。そのよう な技術の1つに、歯の穏やかな自由傾斜移動を伴うベッグ(Begg)技法がある。 歯は、既に存在する空間、または戦略的抜歯により作られた空間に移動され得る 。他の技術では、エッジワイズ(Edgewise)・ブラケットおよびエッジワイズ・ ブラケットの変形物を用いて、歯の移動を引起こす。 ブラケットは、一般には、歯に直接取付けられるかまたは歯を取囲むバンドに よって取付けられる装置であり、アーチワイヤを支持するよう水平な突起を含ん でもよい。一般に、現在の技術において用いられる器具は、ブラケットとアーチ ワイヤとを利用する。アーチワイヤは、一般には、結紮線によって、またはピン もしくは他の保持装置を用いることによって、ブラケットに固定される。アーチ ワイヤはブラケット内に固定されてもよく、またはブラケット表面とブラケット の内側との間に受けられ、ブラケットの内側に抗してしっかりと保持されてもよ い。 歯科矯正治療において用いられる器具は、一般にはそれらの表面適用に従って 分類される。このような器具には、歯の外側表面に適用される器具を利用する唇 側および頬側のものと;歯の内側表面に取付けられる器具を用いる舌側および口 蓋側のもの、または両方の表面に適用される唇舌側のものとが含まれる。一般に 、エッジワイズ技法は、唇舌側、近遠心および歯肉方向における好適な制御を斟 酌する、唇側および頬側アーチ技術である。エッジワイズ器具では、円形または 矩形のアーチワイヤが、歯の唇側/頬側表面に抗して平坦に置かれる。このアー チワイヤは成形されており、ブラケットの支持部内に取付けられる。 エッジワイズ・ブラケットは、アーチワイヤが嵌まる矩形断面の支持部と、何 らかの形式の付加でもってそのアーチワイヤを結び付けるための翼部とを有する 。この支持部は一重、二重または三重でもよく、さらには、真っ直ぐでもよく、 または歯にトルクを与えるために角張っていてもよい。このようなブラケットで は、アタッチメントの幅が重要であり、なぜならばこれが近遠心方向における歯 の移動の制御を可能にするものだからである。ベッグ・ブラケットのような他の タイプのブラケットは、アーチワイヤを固定するのに付加ではなくピンを用いる 。直立ばね、回転ばねおよびトルクを与えるアーチのような補助具を用いて、歯 を経験的にそれらの所望の位置に押しやる。 ベッグおよびエッジワイズ技法のさまざまな代替物においては、セラミックお よびプラスチックのブラケットも用いられてきた。ベッグ・ブラケット技術を用 いる場合、セラミックのブラケットは、そのブラケット設計の微妙な性質のゆえ に破砕するか、またはそれらが接着するベースから剥がれる傾向がある。ステン レス鋼およびチタンワイヤも、セラミックのブラケットに不利益な影響を与えて 、ブラケットの破砕および磨耗を引起こす。プラスチックのブラケットは、容易 に歪むため、一般には廃棄されてきた。 エッジワイズ技法では、ブラケットのスロットの幅および深さが重要であり、 したがっていかなる過度の磨耗も十分な治療の妨げとなる。一旦ブラケットが歯 の上に配されると、それらは容易には交換され得ず、したがって、ブラケットが 一旦磨耗または損傷されると、治療に影響する。このことは、ベッグおよびエッ ジワイズの両技法に言えることである。さらに、セラミックのエッジワイズ・ブ ラケットは破砕しやすく、一般に分厚い。 この発明の目的は、先行技術に伴う1つ以上の問題点を克服または少なくとも 軽減することである。 第1の実施例に従うと、この発明は、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースを有するブラケットと、 V形ターミナルアスペクトを有する固定部材と、 ブラケットの一部を形成するよう固定部材と係合可能なフェイシアと、 作用面を有する凹部を含むアペンデージを有するピンとを含む歯科矯正器具で あって、 フェイシアと固定部材との組合せはブラケット内にチャネルを形成して、固定 部材のV形ターミナルアスペクトと凹部との間にスロットが形成される位置にピ ンを固定することができ、前記ピンは長手方向の動きを維持し得る、歯科矯正器 具にある。 第2の実施例では、この発明は、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースを有するブラケットと、 V形ターミナルアスペクトを有する固定部材と、 作用面を有する凹部を含むアペンデージを有するピンとを含む歯科矯正器具で あって、 ベースと固定部材との組合せはチャネルを形成して、固定部材のV形ターミナ ルアスペクトと凹部との間にスロットが形成されるような位置にピンを固定し得 、 前記ピンは長手方向の移動を維持し得る、歯科矯正器具にある。 ピンは、この発明の歯科矯正器具の一部を形成し、スロットのメカニクスを与 えるという点でこの器具の能動的構成要素である。このピンは、一般には、胴部 と、少なくとも1つの作用面を有する凹部を含むアペンデージとからなる。この ピンは、歯科矯正器具のブラケットと固定部材との間に形成されるチャネル内に おいて、回転は防がれるが長手方向の移動は斟酌されるような態様で固定される ようにされる。 治療中、このピンは置換されてもよく、異なる作用面を各々が有する多数の異 なるピンを用いて歯に異なる治療を施してもよい。ピンの作用面は、アーチワイ ヤと組合されると、患者の歯に所定の力をかけることができる。一般に、このか けられる力とは、トルクまたは角形成である。 異なるタイプのピンを異なる歯に対して任意の一時期に用いてもよい。治療に よっては、特定のピンを製造して器具のために利用してもよい。患者の治療中、 治療の過程を通して、複数の異なるピンを特定の器具内で用いてもよい。 ブラケットのベースは実質的に平坦であると考えられてもよい。しかしながら 、このベースは、歯の表面の形状を見込んだ何らかの曲率半径を有してもよい。 「実質的に平坦なベース」という表現は、その範囲の中に、歯の表面の形状を見 込むのに適用可能な変形を含む。このベースは、歯に対して何らかのトルクを与 えるよう、角張っていてもよい。 非常に好ましくは、フェイシアは、それが存在する場合には、別個のユニット であって、ブラケットの固定部材と適合するものであるが、フェイシアを固定部 材と一体的に形成し、ピンを収容することができるチャネルを斟酌するようそれ を形成することも可能である。この形態において、このチャネルは、別個のフェ イシアを必要とすることなく、ベースと固定部材との間に形成される。実際には 、ベースと固定部材とはたがいと一体であってもよい。 この発明の第1の実施例では、ブラケットの固定部材は、タング座構造を形成 してもよいが、それは、フェイシア内に形成される溝と適合して、そのタング座 の上に固定するようなスリーブを形成するものである。フェイシアは、一般には 、スリーブおよび固定部材の構成によってブラケットに固定される。好ましくは 、このフェイシアも、中央に配されるチャネルをさらに含むが、チャネルは固定 部材またはフェイシアの一方のみに形成されてもよい。チャネルが固定部材、フ ェイシアまたはその両方に形成されるか否かは重要ではないが、フェイシアが固 定部材上に固定される場合には、それらの構成要素がともに配されたときにそれ らの間にチャネルが形成されるべきである。このチャネルは、ピンを容易に受け 、それが、回転はできないが長手方向には移動するように適所にロックするよう な寸法であるべきである。 このチャネルはこの機構においては受動的要素であり、ピンはこの器具の能動 的局面である。アペンデージとV形ターミナルアスペクトとの間に形成されるス ロットは、組合された力がピンの長手方向の移動を生じさせるため、治療中に開 閉が可能である。 ピンがチャネルと同じ断面を有する場合、回転は一般には防がれる。ピンおよ びチャネルは、たとえば、正方形または矩形の断面を有してもよい。器具は結紮 されてもよく、またはCクランプもしくは代替的にばねもしくは弾性体を用いて 、ピンをブラケットのチャネルに維持する際の補助を与えてもよい。このCクラ ンプまたは代替物は、アーチワイヤがブラケットの中にしっかりと置かれた後、 あらゆる技術とともに、任意の時期において用いられてもよく、それらを、直立 ばねまたは必要な補助具なしに、直立させながらでの傾斜制御手順中に用いても よい。 使用の際、この歯科矯正器具内のピンは、好ましくは、アペンデージが咬合側 に面し、かつ固定部材のV形ターミナルアスペクトが咬合側に面する状態で、歯 肉側に面する。好ましくは、このピンは、アペンデージの咬合面に補助溝を含む 。弾性体、ばねまたは代替補助具を用いてピンを適所に保持してもよく、この場 合、その弾性体または他の補助具は、アペンデージの補助溝の中かつピンの胴部 の周囲に置かれてそれを固定部材内に保持する。ピンは、弾性体または他の保持 装置の力に抗して作用するであろう長手方向の動きを依然として維持する。 代替的に、または付加的に、補助チャネルがピンと平坦なベースとの間を長手 方向に走ってもよい。ばねを用いてピンを適所に保持してもよい。弾性体および ばねの両方は、ピンに何らかの力をかけてアペンデージをV形ターミナルアスペ クトに抗して保持するよう位置決めされる。ピンにかけられるであろう組合され た力のため、ピンは、補助具の力に抗して能動的に動き、長手方向に移動して、 その一方で、補助具はピンを適所に追い戻す結果となる。ピンは、結果的には、 ピストン運動にて作用し得る。 さらなる特徴は、固定部材が、尖端を有するV形ターミナルアスペクトを含み 、アーチワイヤと固定部材との間の接触が尖端接触であることである。ここで用 いられる「V形ターミナルアスペクト」という表現は、ターミナルアスペクトが 、任意の角度であってよい鋭いエッジを有することを意味する。このアーチワイ ヤとの尖端接触はブラケットの能動的な移動を斟酌したものである。初期治療中 に 用いられてもよいピンは、アーチワイヤを保持するように位置される鋭いエッジ をさらに有する作用縁部を有するアペンデージを含んでもよい。これによって、 アーチワイヤの両側において尖端接触が与えられる。 この発明のさらなる局面では、この発明に従う歯科矯正器具において用いるよ うにされるピンが提供され、このピンは、歯科矯正器具の保持部材とブラケット との間に形成されるチャネル内において長手方向の動きを有するようにされ、 このピンは、少なくとも1つの作用面を有する凹部を有するアペンデージを含 み、この作用面は、使用に際し、アーチワイヤと組合されると、患者の歯に所定 の力を与えるよう構成される。 アペンデージの作用面の形状は、各個々の歯に必要な移動に依って、スロット のための異なる形状を作り出すように変えられてもよい。たとえば、作用面は、 用いられるべき所定の治療またはアーチワイヤに依って、平坦もしくは鋭いエッ ジを有してもよく、および/または、唇側、頬側、舌側もしくは口蓋側に角度を 付けられてもよい。このピンおよびブラケット構成は、正および負根トルクおよ び他の動きを、治療中の任意の時期において、特定的に指定される態様で、交互 する歯の上に生じさせるという効果を有する。各歯に対する所定の治療を行なう ために、ピンは患者において個別的配慮をなされてもよい。特定の指定される力 要件が歯におかれる場合、あるプラスチックのフェイシアでは歪むかもしれない ので、もし使用する場合には、スチールもしくはチタンのような金属かまたはセ ラミックのフェイシアのいずれかを用いることが好ましい。 ピンのアペンデージ内の凹部は、固定部材のV形アスペクトと関連付けられる と、アーチワイヤを固定するような、アーチワイヤが通過するスロットを形成す る。ピンは、アペンデージを変えてピンのダイナミックスを変えるよう、治療中 に変えられてもよい。 ピンのアペンデージ凹部とブラケットとの間に設けられるスロットは矩形、円 形およびリボン状のアーチワイヤが用いられることを斟酌するものであり、それ は、各歯の個々のトルク、角度を付ける力および回転移動を見込んだものである 。移動度は、処方箋に従って各歯に対し別個かつ正確に決定され得、各個々の歯 の要件に依って負または正のいずれかであり得る。 ピンは任意の好適な材料から作られてもよいが、好ましくは、必要とされる移 動の種類に依ってチタンもしくはステンレス鋼または他の金属から作られる。 ブラケットは、金属またはセラミックなどの任意の好適な材料から形成されて もよい。非常に好ましくは、このブラケットはステンレス鋼またはチタンである 。フェイシアも、プラスチック、セラミックまたは金属などの任意の好適な材料 から形成されてもよく、ブラケットの台と同じであってもよくまたは異なっても よい。フェイシアは、一般にはアーチワイヤとは接触せず、アーチワイヤにより 引起こされる磨耗を受けないであろうから、セラミックまたはプラスチックから 容易に作られてもよい。好ましい形態では、フェイシアはブラケットの台の上を 単に摺動し、必要に応じて治療中に容易に取外され置換され得る。 フェイシアは、軟組織受容を容易にするよう好ましくは湾曲されているフェイ シアのすべてのアスペクトでフェイシアの破砕が起こりそうにないような態様で 作られてもよい。フェイシアは、治療の考慮に影響することなく、十分な深さで 作られてもよい。アーチワイヤは、フェイシアの深さに関係なく、エナメル質の 歯の表面に対し同じ位置に保持され、なぜならば、ブラケットとピンとの組合せ がアーチワイヤを位置決めするからである。所定のピンをブラケットのスロット に引込むことによりアーチワイヤを配置する際の補助が必要な場合には、補助保 持装置を用いてフェイシアを固定してもよい。 チャネルは、ピンの利用のための安定子として作用する。接着剤がチャネル内 に入るのを防ぐためには、プラスチックのプレポジショナを固定部材のチャネル に配することが好ましく、これによって、作業者は必要とされるとおりの位置に ブラケットを配置する際の補助を与えられ、同時に、チャネルに入ろうとするい かなる接着材料に対する保護にもなって、ピンが収容されるのを防ぐ。ブラケッ トは、ピンを配置する際に補助を与える案内部を有してもよい。ブラケットおよ びピンが一旦適所に配されると、フェイシアをブラケット上に配してチャネルを 完成させてもよい。 ピンは、最初のピンと、仕上げの、回転する、角度を付ける力、およびトルク を与えるピンとを与えるよう形成されてもよい。これらのピンは、各ピンがブラ ケットと固定部材との間に形成されるチャネル内に固定的に位置することができ るよう作られるべきである。ピンはチャネルに嵌まることができ、ブラケット内 に保存されるため、ピンは回転し得ず、したがって、さまざまな所望の歯の移動 を達成するよう、ピンのアペンデージの任意の修正を用い得る。 特定のピンを用いることにより、臼歯上に複数のチューブを用いる必要性を回 避することも可能である。ブラケットのV形アスペクトが所望されるように歯肉 側または咬合側に面するように、器具を臼歯上に置いてもよい。アーチワイヤを 位置するよう足部がチューブを含む、特定的に適合されたピンを次いで位置決め してもよい。このチューブは、使用されるアーチワイヤに依って、円形、矩形ま たは特定的に成形されてもよい。 さらなる局面では、この発明は、この発明の歯科矯正器具を用いる歯科治療の 方法を提供し、この方法は、 個々の歯のエナメル質にブラケットを結合するステップと、 前記歯科矯正器具の固定部材とブラケットとの間に形成されるチャネル内に、 固定部材のV形ターミナルアスペクトと凹部との間にスロットが形成されるよう な態様で、かつピンが長手方向運動を維持し得るように、ピンを固定するステッ プと、 V形ターミナルアスペクトと凹部との間に形成されるスロットに固定されるよ うにアーチワイヤを配するステップとを含む。 治療中、この発明に従う器具は、特定の患者の多数の歯に取付けられる。各器 具は、必要とされる治療に依って、同じまたは異なるピンを有してもよい。 以下は、特定の治療要件に依って変えられてもよい、この発明の好ましい特徴 の説明である。 治療の第1の段階では、歯の自由傾斜および回転が、固定部材のV形ターミナ ルアスペクトとピンの作用面との間の点対点接触によって向上される。この初期 段階では、ピンの作用面は鋭くてもよい。このピンは適所にしっかりとロックさ れ、なぜならばそれはブラケットと固定部材との間に位置し、ピンは長手方向に は動くかもしれないが、ピンの回転は全く生じないだろうからである。これは、 歯の回転および角度を付ける力を見込んだものである。 治療の第1段階中は円形ワイヤを用いてもよく、治療の終わりには仕上げワイ ヤを用いてもよいことが構想される。歯の角度を付ける力および回転は、一次て こ比が両方の例において用いられるような態様で用いられる補助ワイヤによって も達成され得る。角度を付ける力のピンおよびブラケットは、てこ比の遷移が二 次から三次および次いで一次てこ比へと生じることを可能にする。 このような動きは、支点がブラケットの中心であり、かけられる回転または角 度を付ける力がブラケットの近心および遠心の両方上の主アーチワイヤにかけら れる、一次のてこ比の利用によって達成される。その結果、50%の力要件がブ ラケットの各側に伴われる状態で、必要な補助構成要素がより少なくてすむ。こ の結果、複雑さがはるかに少ない、よりダイナミックな動きがもたらされる。歯 は、三次元すべてにおいて一度に移動し得る。現在用いられている補助具を、し かしながら、この発明の器具とともに用いてもよく、新しい器具システムにおい て用いられるよう修正してもよい。 ずれが深刻な歯を結紮できるよう、ブラケットは固定部材の中間部分に小さい 孔を組込んでもよい。そのようなずれた歯が一旦主アーチワイヤに引かれれば、 フェイシアを固定部材上に配することによって、またはピンを器具内に配するこ とによって、チャネルの形成を達成してもよい。 トルクを与えることは、所望されるならば、現在存在する技術において用いら れるような、普通の、トルクを与える補助具を用いて達成し得、ゆえに、仕上げ 手順は現在の原理を利用して達成してもよい。好ましくは、治療手順は軽量の円 形ワイヤで開始され、仕上げは円形、矩形またはリボン状のアーチワイヤにおい て達成され得る。 アーチワイヤの高さは、現在ある組合せブラケットにおける場合にあるように 治療中に変えられる必要はない。この発明の器具は、仕上げ段階において小臼歯 を含むすべての歯に対して個々に根トルクを与えることができる。さらには、そ のトルクは、その器具とともに用いられるピンの特定の作用面によって、正確な 度合に制御される。 この発明の器具は前述の技術の任意の段階中に逆転または直立位置の両方にお いて用いられてもよく、したがって、ピンのアペンデージは歯肉または咬合方向 に面してもよい。この器具は、唇側、頬側、舌側および目蓋側を含む任意の所定 の態様において、歯に適用されてもよい。 この方法は、アーチワイヤを適所に固定するようにされるチューブをアペンデ ージが形成するピンを含むブラケットの使用をさらに伴う。このピンは、患者の 臼歯上で用いるために設計されている。使用されるアーチワイヤにおける変形に 対処するよう、患者の治療中において複数の異なるチューブピンを用いてもよい 。たとえば、チューブピンは、アーチワイヤが円形ワイヤから矩形またはリボン 状ワイヤに変更される際に置換されてもよい。臼歯チューブを設けるこの方法は 他の技術および従来のブラケットにおいて用いられてもよいことが構想される。 このチューブは、新しいチューブピンを臼歯ブラケットに単に差込むことによっ て、治療中において所望の構成に容易に交換される。 有利なことに、大抵の場合では、各臼歯に対してたった1つまたは多くとも2 つの臼歯チューブしか用いる必要がない。アーチワイヤは治療を通して同じ位置 に留まるため、咬合面は変動しない。これは、水平なブラケットのチャネルおよ び組合せチューブを臼歯上において係合させるために、仕上げ中にアーチワイヤ の位置を変える必要がある、現在の組合せブラケットの使用とは異なる。 一般的な使用におけるこの発明のブラケットによって達成される利点は、アー チワイヤが歯のエナメル質表面の近くに保持される点であろ。これは、アーチワ イヤを保持するようにピンの凹部とブラケットとの間にスロットを形成すること により達成される。アーチワイヤは、歯との関係において、同じ位置に保持され る。 さらなる利点は、アーチワイヤとブラケットとの間における接触はすべての段 階において金属対金属接触である点である。 さらなる利点は、フェイシアは、それが存在する場合には、ブラケットを歯か ら取外す必要なく容易に代えられるという点であり、このことは審美的な利益を もたらす。フェイシアは、それをブラケットの台から単に取外してそれを異なる フェイシアと置換することによって、治療中にセラミックからプラスチックに、 および金属に代えられ得、さらには、異なる色を用いてもよい。フェイシアを変 えるのにブラケットの結合を解く必要はない。 このブラケットのさらなる利点は、ブラケットの固定部材に形成される独自の 鋭いターミナルアスペクトである。これは、アーチワイヤとのナイフエッジ接続 を形成し、それによって、作業者は、精密な移動のために歯のトルクを制御する ことができる。この発明のブラケットは小臼歯および前歯の両方である個々の歯 に対して正確にトルクを与える能力を有し、歯は、同時に、個々にかつ別個にト ルクを与えられ得る。さらに、歯は、同時に、精密かつ個別的な態様で、角をな すかまたは回転され得る。 さらなる利点は、ピンを代えることによって、治療中にトルクおよび実際には 角を変動させてもよいという点である。従来の技術の器具では、トルクは、一般 には、一定のブラケットのジオメトリによって決定される。したがって、治療中 にブラケットのトルクを変化させることは困難であるか、または可能ではない。 さらなる利点は、歯は、所定の態様で、個々におよび一括して、精密に動かさ れてもよい。正確な治療を行なうため、作業者は特定のピンを単に予め定めても よい。 さらなる利点は、患者の装用感を良くするようなブラケットの滑らかさである 。アーチワイヤはすべての歯の上においてエナメル質表面に対し一定の距離に保 たれるので、治療手順が向上し簡潔化される。 添付の図面を参照してこの発明をこれより説明する。これらの図面はこの発明 の好ましい実施例を単に示すものであることが理解されるべきであり、発明の範 囲はそれらに限定されるよう考えられるべきではない。 図1は、この発明の第1の実施例に従う(フェイシアがない状態での)ブラケ ットの斜視図である。図2は同実施例の上面図であり、図3および図4はそれぞ れ側面図および端面図である。 図5は、この発明に従うフェイシアの斜視図である。図6は同実施例の上面図 であり、図7および図8はそれぞれ側面図および端面図である。 図9はこの発明に従うピンの斜視図であり、図10は同実施例の側面図である 。 図11はこの発明に従うさらなるピンの斜視図であり、図12は同実施例の側 面図である。 図13はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図14は同実施例の上 面図であり、図15および図16はそれぞれ端面図および側面図である。 図17はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図18は同実施例の上 面図であり、図19および図20はそれぞれ側面図および端面図である。 図21はこの発明に従うさらなるピンの斜視図である。図22は同実施例の上 面図であり、図23および図24はそれぞれ側面図および端面図である。 図25は、臼歯チューブに対して用いられてもよい、この発明に従うピンの斜 視図である。図26は同実施例の上面図であり、図27および図28はそれぞれ 端面図および側面図である。 図29は、これも臼歯チューブとして用いられてもよい、この発明に従うさら なるピンの斜視図である。図30は同実施例の上面図であり、図31および図3 2はそれぞれ端面図および側面図である。 図33は、組合されたブラケット、フェイシアおよびピンの分解図である。 図34は、この発明の第2の実施例に従うブラケットおよび固定部材の上面図 である。 図35は、図34のブラケットに対し好適なピンである。 図36は、ばね補助具によって適所に保持されるピンの側面立面図である。 図37は、代替的ばね構成を伴う器具の上面図を示す。 図1〜図4は、ベース(102)と固定部材(103)とを有する(フェイシ アがない状態での)ブラケット(101)を示す。ベースは平坦な表面(104 )を有し、固定部材はその平坦な表面に対向して位置決めされる。固定部材は、 V形ターミナルアスペクト(106)で完結する中央チャネル(105)を有す る。このV形ターミナルアスペクトにより鋭いエッジ(107)が形成される。 ブラケットのベースは、ピンをブラケットに固定する際に補助を与えるようピ ンのアペンデージを係合させるためのターミナル凹部(108)を含む。固定部 材には結紮線孔(109)が位置決めされ、治療がそれを必要とする場合にはそ れを用いてもよい。 図5〜図8は、ブラケットの固定部材(103)を取囲むことができる固定用 スリーブ(111)を含むフェイシア(110)を示す。固定用スリーブは固定 部材上を摺動するようにされる。フェイシアには中央溝(112)があり、それ は、ブラケットの溝(105)と組合されると、フェイシアがブラケット上に固 定された際に、ピンを固定するような形状をなすチャネルを形成する。このピン は、そのチャネルを通る長手方向の動きを依然として有してもよい。さらに、こ のフェイシアは、ピンの踵部がその中に位置してピンおよびフェイシアの両方を 固定する際に補助を与えてもよいターミナル凹部(113)を含む。フェイシア は、患者の装用感を助けるよう、滑らかな外側表面(125)を有する。 図9および図10は、フェイシアとブラケットとの間に形成されるチャネル内 に位置することができる胴部(115)を有する、この発明に従う、トルクを与 えるピン(114)を示す。この胴部(115)は、チャネル内にしっかりと位 置はされるが、長手方向には依然として動くよう、特定的な形状をなされる。ピ ンのアペンデージは、鋭いエッジ(122)を伴う凹部(116)を有する。こ の凹部(116)は、固定部材のV形アスペクト(106)と組合されると、ア ーチワイヤを通過させてもよいスロットを形成する。アペンデージは、フェイシ アのターミナル凹部(113)に位置決め可能な踵部(117)と、ブラケット のターミナル凹部(108)に固定可能な爪先部(118)とを含む。 ピン自体は、ブラケットの固定部材とフェイシアとの間に固定されるように保 持され、フェイシアはスロットと同じ断面寸法を有するため回転することはでき ないが、長手方向運動は有してもよい。 図11および図12は代替ピン(214)を示し、その凹部(216)の作用 面は、特定の歯の移動のためのトルクを与えるよう、矩形の形状を有しかつ角度 を付けられている。 図13〜図24はピンのさまざまな他の実施例(それぞれ314、414およ び514)を示し、各ピンにあるアペンデージおよび特に凹部の作用面は、特定 の歯に対して必要とされる治療に依ってさまざまなものとなっている。作用面( それぞれ316、416および516)の角度は、各歯にかけられる直立力を変 える。各ピンは、固定部材とフェイシアとの間のスロット内に位置し固定され得 る。 図25および図32は、臼歯チューブとして用いられてもよいピンの実施例( それぞれ614および714)を示す。これらのピンは、ブラケットのV形端が 歯肉側に面するようにブラケットが置かれる場合には、咬合側に用いられても よく、またはこれらのピンはブラケットの位置決めに依って歯肉側に用いられて もよい。 図25または図29のピンがブラケット内のそのような位置にある場合、現在 の技術にあるような、複数のチューブを用いる必要性をなくす。アーチワイヤは 治療中同じレベルに留まり、円形アーチワイヤ(図25)および矩形アーチワイ ヤ(図29)の両方をそれぞれチューブ(120)または(121)に差込むこ とができる。ブラケットおよび特定のピンを用いることにより、現在の技術にあ るように、高価なまたは複数のチューブを臼歯上に用いる必要性がなくなる。 図33は、すべてがたがいに対して適切な関係にある状態でのブラケット(1 01)、フェイシア(110)およびピン(114)を伴う分解図を示す。フェ イシアは、ブラケット内にチャネルを形成するよう、ブラケットの固定部材(1 03)上で摺動可能である。ピンは、フェイシアと固定部材とによって形成され るチャネル内において、それが回転することができない態様で固定され得る。ア ーチワイヤ(図示せず)は、ピンのアペンデージの凹部(116)とブラケット の鋭いエッジ(107)との間に形成されるスロット内に置かれ得る。 図34は、固定部材(803)がベースと一体化された、この発明の第2の実 施例に従うブラケット(801)の上面図である。V形ターミナルアスペクト( 806)は、使用に際し、咬合側に面する。アペンデージ(816)を伴うピン (814)はチャネル(820)内を摺動可能である。このアペンデージはV形 ターミナルアスペクト(806)に対し表面(820)で当接する。V形ターミ ナルアスペクトとアペンデージの作用面(822)との間にはスロットが形成さ れる。このアペンデージの作用面は、歯に対してトルクまたは角度を付ける力の いずれかまたは両方を与えるよう、角度をなしてもよい。V形ターミナルアスペ クトとアペンデージとの間に形成されるスロット内には、アーチワイヤ(図示せ ず)が位置決めされるだろう。 チャネル(820)は、ばね(図示せず)を配するための中央補助チャネル( 824)を設けるよう、「T」の形状をなす。このばねは、コイルがピンの胴部 の周囲に位置する状態で、そのピンをしっかりと保持するよう配されてもよい。 次いで、アペンデージの咬合端側上での配置のために、フックが補助チャネルを 通って延びてもよい。ばねは、ピンのアペンデージを、V形ターミナルアスペク トに抗して御するよう作用する。 図36は、コイルがピンの胴部(914)の周囲にある状態で位置決めされる ばね(900)を示す。フックは、アペンデージをV形ターミナルアスペクト方 向に引くよう、補助チャネルを通って配される。代替的に、弾性体を、補助溝( 907)の周囲に配し、ピンの胴部の後部周囲に嵌めてもよい。 図37は、ピンが代替的な補助ばね構成(910)によって適所に保持される 構成を示す。この構成では、ばねのフック部は、器具の外側周囲において、かつ ピンのアペンデージの補助溝を通って配される。コイルは、ピンの胴部(915 )周囲に配される。 上の記載はこの発明の単に例示的なものであることが理解されるべきであり、 この発明の精神または範囲から逸脱しないいかなる修正物もその中に含まれるこ ととする。 請求の範囲 1.歯を係合させるための実質的に平坦なベースを有するブラケットと、 V形ターミナルアスペクトを有する固定部材と、 前記ブラケットの一部を形成するよう、前記固定部材に係合可能なフェイシア と、 作用面を有する凹部を含むアペンデージを有するピンとを含む歯科矯正器具で あって、 前記フェイシアと前記固定部材との組合せは前記ブラケット内にチャネルを形 成して、前記固定部材の前記V形ターミナルアスペクトと前記凹部との間にスロ ットが形成される位置にピンを固定可能であり、前記ピンは長手方向運動を維持 し得る、歯科矯正器具。 2.歯を係合させるための実質的に平坦なベースを有するブラケットと、 V形ターミナルアスペクトを有する固定部材と、 作用面を有する凹部を含むアペンデージを有するピンとを含む歯科矯正器具で あって、 ベースと前記固定部材とはチャネルを形成して、前記固定部材の前記V形ター ミナルアスペクトと前記凹部との間にスロットが形成される位置にピンを固定可 能であり、前記ピンは長手方向運動を維持し得る、歯科矯正器具。 3.使用に際し、前記固定部材の前記V形ターミナルアスペクトと前記凹部との 間に形成される前記スロット内にはアーチワイヤが固定される、請求項1または 2に記載の歯科矯正器具。 4.前記ピンの前記凹部は2つ以上の作用面を有し、前記作用面は、前記アーチ ワイヤと関連付けられると、使用に際し、患者の歯に所定の力をかける、請求項 3に記載の歯科矯正器具。 5.歯にかけられる前記所定の力はトルクまたは角度を付ける力である、請求項 4に記載の歯科矯正器具。 6.前記固定部材はタング座構造を形成し、前記タング座構造は、前記フェイシ ア内の溝に適合し、前記フェイシアが前記固定部材上に置かれた場合には前記フ ェイシアと前記固定部材との間に前記チャネルが形成されるように形成される、 請求項1に記載の歯科矯正器具。 7.前記フェイシアは使用に際してはアーチワイヤに接触しない、請求項6に記 載の歯科矯正器具。 8.前記ブラケットは金属またはセラミックから形成される、先行する請求項の いずれか1つに記載の歯科矯正器具。 9.前記ブラケットは前記ピンの配置に際し補助を与えるような案内部を含む、 先行する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 10.前記器具は異なる作用面を有する複数のピンを含み、使用に際してピンは 患者の歯に与えられるべき力のタイプの依って取外されて代替物と置換されても よい、先行する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 11.使用に際し、前記ピンは歯肉側に面し、固定部材のV形ターミナルアスペ クトは咬合側に面し、前記ピンは前記アペンデージの咬合面上に補助溝をさらに 含み、 補助チャネルは、1つ以上の補助具を配するために、前記ピンと前記平坦なベ ースとの間を長手方向に走る、請求項2に記載の歯科矯正器具。 12.前記補助具は、前記ピンのベースに取付けられかつ前記補助チャネルを通 る弾性体またはばねのいずれかである、請求項11に記載の歯科矯正器具。 13.使用の際の組合される力のため、前記ピンは前記スロットの幅を変えるよ う長手方向に移動可能であり、前記補助具は前記ピンを歯肉方向においてV形タ ーミナルアスペクトに向かって押しやるよう作用する、請求項11または12に 記載の歯科矯正器具。 14.使用の際における前記ピンの長手方向の移動は歯にかけられる力を変動さ せる、請求項13に記載の歯科矯正器具。 15.前記歯科矯正器具の前記固定部材と前記ブラケットとの間に形成されるチ ャネル内において長手方向の動きを有するようにされ、 少なくとも1つの作用面を有する凹部を有するアペンデージを含み、前記作用 面は、使用に際し、アーチワイヤと関連付けられると、患者の歯に所定の力を与 えるよう構成される、先行する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具にお いて用いるようにされるピン。 16.前記所定の力はトルクまたは角度を付ける力である、請求項14に記載の ピン。 17.個々の歯のエナメル質にブラケットを結合するステップと、 前記歯科矯正器具の前記固定部材と前記ブラケットとの間に形成されるチャネ ル内に、ピンを、長手方向の動きを有するような態様で固定するステップと、 前記固定部材の前記V形ターミナルアスペクトと前記凹部との間に形成される 前記スロットに固定されるようにアーチワイヤを配するステップとを含む、請求 項1ないし14のいずれか1つに記載の歯科矯正器具を用いる歯科治療の方法。 18.前記器具は、前記ピンの前記アペンデージが歯肉方向または咬合方向のい ずれかに面するよう、逆転または直立位置のいずれかに配される、請求項17に 記載の方法。 19.前記器具の配置は、前記ピンの前記アペンデージが前記咬合方向に面する 状態で前記ピンが前記歯肉方向を指すようになされる、請求項18に記載の方法 。 20.前記器具は歯に対して唇側、頬側、舌側または口蓋側態様で適用される、 請求項17、18または19に記載の方法。 21.V形ターミナルアスペクト方向においてピンのアペンデージに力を加える よう、前記ピンおよび前記ブラケットならびに前記ピンの前記アペンデージの周 囲に補助具が取付けられる、請求項17ないし20のいずれかに記載の方法。 22.前記ピンは前記スロットを通って長手方向に移動可能である、請求項21 に記載の方法。 23.特定的に適合されたピンを、臼歯に固定された器具の上に用い、前記特定 的に適合されたピンは、適所にある場合にアーチワイヤを中に置くことができる チューブを含む、請求項17に記載の方法。 24.治療中、前記フェイシアおよび/または前記ピンおよび/または前記アー チワイヤは、歯に必要な治療に依って置換され変えられ得る、請求項17ないし 23のいずれか1つに記載の方法。 25.実質的に、図面のいずれか1つを参照してこれまで記載してきたとおりの 、請求項1に記載の歯科矯正器具。 26.実質的に、図9ないし図24または図35のいずれか1つを参照してこれ まで記載してきたとおりの、請求項15に記載のピン。 27.実質的に、図面のいずれか1つを参照してこれまで記載してきたとおりの 、請求項17に記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケ ットと、 ブラケットの一部を形成するよう前記固定部材に係合可能なフェイシアとを含 む歯科矯正器具であって、 前記フェイシアと前記固定部材との組合せは、ピンを受けて前記ピンを適所に 固定できるよう、前記ブラケット内にスロットを形成する、歯科矯正器具。 2.ピンをさらに含み、 前記ピンは作用エッジを有する凹部を含む足部を有し、前記ピンは、前記ブラ ケットと前記フェイシアとの間に形成される前記スロット内において、前記ピン の回転を防ぐような態様で固定されるようにされる、請求項1に記載の歯科矯正 器具。 3.前記固定部材は鋭い作用エッジを有するターミナルアスペクトを含む、先行 する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 4.使用に際し、前記固定部材の前記作用エッジと前記ピン凹部の前記作用エッ ジとの間にはアーチワイヤが固定される、請求項3に記載の歯科矯正器具。 5.前記ピン凹部の前記作用エッジは使用に際して患者の歯を所定通りに動かす よう成形される、請求項4に記載の歯科矯正器具。 6.前記固定部材はタング座構造を形成し、前記タング座構造は、前記フェイシ ア内の溝に適合し、前記フェイシアが前記固定部材上に置かれた場合には前記フ ェイシアと前記固定部材との間に前記スロットが形成されるように形成される、 先行する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 7.前記フェイシアは使用に際してはアーチワイヤに接触しない、先行する請求 項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 8.前記ブラケットは金属またはセラミックから形成され、前記フェイシアは金 属、セラミックまたはプラスチックから形成される、先行する請求項のいずれか 1つに記載の歯科矯正器具。 9.前記ブラケットは前記ピンの配置に際し補助を与えるような案内部を含む、 先行する請求項のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 10.前記ピンは真ちゅうまたはステンレス鋼から作られる、請求項2ないし請 求項9のいずれか1つに記載の歯科矯正器具。 11.前記器具は、異なる作用エッジを有するピンの選択ができるよう、複数の ピンを含み、ピンは使用に際しては患者に必要とされる治療のタイプに依って除 去されて代替ピンと置換され得る、請求項2ないし10のいずれか1つに記載の 歯科矯正器具。 12.前記フェイシアは、前記ピンの置換および/または前記フェイシアの置換 を斟酌して、容易に取外され得る、請求項11に記載の歯科矯正器具。 13.歯科矯正器具において用いるようにされるピンであって、前記器具は、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケッ トと、 前記ブラケットの一部を形成するよう前記固定部材に係合可能なフェイシアと を含み、 前記ピンは、前記ブラケットと前記フェイシアとの組合せによって形成される スロット内に固定するようにされ、 前記ピンは、作用エッジを有する凹部を有する足部を含む、ピン。 14.前記作用エッジは使用に際して患者の歯が所定の移動をなすよう成形され る、請求項13に記載のピン。 15.歯科矯正器具において用いるようにされるピンであって、前記器具は、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケッ トと、 前記ブラケットの一部を形成するよう前記固定部材に係合可能なフェイシアと を含み、 前記ピンは、前記ブラケットと前記フェイシアとの組合せによって形成される スロット内に固定するようにされ、 前記ピンは、使用に際してアーチワイヤを固定し得るチューブを形成するよう にされる足部を含む、ピン。 16.固定部材を有する前記ブラケットを個々の歯のエナメル質に結合するステ ップと、 前記フェイシアが前記固定部材上に配置されたときに前記固定部材と前記フェ イシアとの間に形成される前記スロット内にピンを固定するステップとを含み、 前記ピンは、作用エッジを有する凹部を伴う足部を有し、さらに、 前記ブラケットと前記ピンの前記作用エッジとの間に固定されるようアーチワ イヤを配するステップとを含む、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の歯 科矯正器具を用いる歯科矯正治療の方法。 17.前記ピンの前記足部が歯肉または咬合方向のいずれかに面するよう、前記 器具は逆転されたまたは直立の位置のいずれかに配される、請求項16に記載の 方法。 18.前記器具は歯の唇側、頬側、舌側または口蓋側に適用される、請求項16 または17に記載の方法。 19.特定的に適合されたピンを、臼歯に取付けられた器具の上に用い、前記特 定的に適合されたピンは、適所にある場合にアーチワイヤを中に置くことができ るチューブを含む、請求項16ないし18のいずれか1つに記載の方法。 20.治療中、前記ピンおよび/または前記フェイシアおよび/または前記アー チワイヤは、歯に必要な治療に依って置換され変えられ得る、請求項16ないし 19のいずれか1つに記載の方法。 21.臼歯のための歯科矯正器具であって、 歯を係合させるための実質的に平坦なベースと、固定部材とを有するブラケッ トと、 前記ブラケットの一部を形成するよう前記固定部材に係合し得るフェイシアと 、 足部にチューブを含む、特定的に適合されたピンとを含み、 前記フェイシアと前記固定部材との組合せは、前記ピンを受け前記ピンを適所 に固定できるよう、前記ブラケットにスロットを形成し、前記チューブはアーチ ワイヤを適所に配して固定し得るよう形成される、臼歯のための歯科矯正器具。 22.実質的に、図面のいずれか1つを参照してこれまで記載してきたとおりの 、請求項1に記載の歯科矯正器具。 23.実質的に、図9ないし図24または図33のいずれか1つを参照してこれ まで記載してきたとおりの、請求項13に記載のピン。 24.実質的に、図25ないし図32のいずれか1つを参照してこれまで記載し てきたとおりの、請求項15に記載のピン。 25.実質的に、図面のいずれか1つを参照してこれまで記載してきたとおりの 、請求項16に記載の方法。 26.実質的に、図25ないし図32を参照してこれまで記載してきたとおりの 、請求項19に記載の方法。
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