JPH11511250A - 巨大分子を平行に整列させる装置およびその使用 - Google Patents

巨大分子を平行に整列させる装置およびその使用

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JPH11511250A JP9508162A JP50816297A JPH11511250A JP H11511250 A JPH11511250 A JP H11511250A JP 9508162 A JP9508162 A JP 9508162A JP 50816297 A JP50816297 A JP 50816297A JP H11511250 A JPH11511250 A JP H11511250A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、固体支持体の表面S上に、表面S/溶液/空気の三重界面により形成されるメニスカスの移動により、巨大分子を平行に整列させる装置であって、整列させるべき巨大分子を含む溶液(2)を受けるための容器(1)、該固体支持体(4)を該溶液(2)中に浸漬させる手段、および表面Sおよび該溶液の表面を相対的に直線移動させる手段を含んでなること、を特徴とする装置に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 巨大分子を平行に整列させる装置およびその使用 本発明は、メニスカスを移行させることにより、固体支持体上に巨大分子を平 行に整列させる装置に関するものである。 「分子コウミング(molecular Combing)」とも呼ばれる、巨大分子を整列させ る方法は、仏国特許出願第9407444号明細書に記載されている。 巨大分子の形態(コンフォーメーション)をコントロールすることは、例えば センサーの製造または分子をコントロールした組立における、あるいは検出およ び分析の問題における、工業的に重要な目標である。細長い分子形態を有するの が有用である場合がある。例えば、重合体を基材上にグラフト化させる場合、電 界、流れの作用または光学的ピンセットにより分子を引き伸ばすことが提案され ている。特に、生物学では、電気泳動(ZimmermannおよびCox,Nucl.Acid Res. 22,p492,1994年)、自由流動(ParraおよびWindle,Nature Genetics,5,p17,1 993年およびWO93/22463号明細書)による、またはゲル(Schwartz等、 Science 262,p110,1993年およびUSP33531号明細書)における、また は光学的ピンセット(Perkins等、Science 264 p819,1994年およびUSP507 9169号明細書)による、DNAの整列が、マッピング、または病原体の検出 に多くの可能性を開いている。 これらの方法は、一般的に不完全な整列、あるいは一時的な整列(すなわち一 度、応力が失われると、分子の弛緩が起こる)しか達成できない。光学的ピンセ ットの場合、この方法は経費がかかり、一度に、一分子のみという制限があり、 および不適格な作業員により行なうことは困難である。 細胞溶解後に流れによりDNAを整列させ、続いて乾燥させる特殊な技術が提 案されている(I.ParraおよびB.Windle、WO93/22463号明細書)。得 られる整列は非常に不完全で、不均質であり、多くの整列していない集合体が観 察される。 仏国特許出願94 07444号明細書には、支持体の表面S上に巨大分子を 整列させるための方法であって、溶剤Aおよび表面Sおよび媒体Bの間の接触に より形成される三重線S/A/B(メニスカス)を該表面S上で移動させ、該巨 大分子の一部分、特に一方の末端、が表面S上に固定され、他の部分、特に他方 の末端、が溶剤Aの溶液中にあること、を特徴とする新規で簡単な方法が開示さ れている。 メニスカスを分子の上に通すだけで、分子の一部が基材上に固定され、分子の 残りの部分が溶液の中に遊離して存在することにより、分子を一様に、移動する メニスカスに対して直角に整列させることができ、メニスカスの後の表面上に分 子が吸着して残ることが観察されている。ここでは、この現象を「分子コウミン グ」と呼ぶ。 より詳しくは、分子の遊離部分の引き伸ばしは、表面S、溶剤A、および気体 (一般的に空気)または他の溶剤であるような媒体Bの間のメニスカスを構成す る三重線S/A/Bの移行により達成される。 特別な実施態様では、メニスカスは水/空気メニスカスである、すなわち溶剤 Aは水溶液であり、媒体Bは空気である。 メニスカスの移動は、特に、溶剤Aを徐々に蒸発させるか、または表面Sの平 行移動による機械的経路により達成することができる。 これを行なうために、仏国特許出願94 07444号明細書では、整列させ るべき分子を含む溶剤の一滴を、少なくとも一方が表面Sの該支持体に対応する 2個の支持体の間に置き、メニスカスを、例えば蒸発により、あるいは2個の支 持体を互いに対して移動させることにより、配列させることが記載されている。 「支持体」とは、その凝集が、メニスカスの移行に十分に耐えられるすべての 基材を意味するものである。 支持体は、少なくともその表面において、有機または無機重合体、金属、特に 金、金属の酸化物または硫化物、半導体元素または半導体元素の酸化物、例えば 酸化ケイ素、またはそれらの組合せ、例えばガラスまたはセラミック、からなる ことができる。 より具体的には、ガラス、表面酸化したケイ素、グラファイト、マイカおよび 硫化モリブデン、を挙げることができる。 「支持体」としては、単一の支持体、例えばスライド、ビーズ、特に重合体ビ ーズ、を使用できるが、どの様な形態でも、例えばバー、繊維または構造化され た支持体、および粒子、粉末、特にシリカ粉末、でもよく、それらはさらに様々 な検定技術で公知の様に磁性、蛍光性に、または着色、することもできる。 支持体は、カバースリップの形態が有利である。 巨大分子、例えば通常の重合体、またはDNA、RNAまたはタンパク質の様 な生物学的な重合体、は通常の方法により支持体上に固定することができる。 整列させるべき巨大分子は、生物学的な巨大分子、例えばタンパク質、特に抗 体、抗原、リガンドまたはそれらのレセプター、核酸、DNA、RNAまたはP NA、脂質、多糖、およびそれらの誘導体、から選択することができる。 メニスカスのすぐ近くで局所的に引張り力が作用することが観察されている。 これは、分子の長さ、固定される分子の数、および広い範囲内で、メニスカスの 速度には無関係である。これらの特性は、分子を均質に、再現性良く整列させる のに特に重要である。 界面の特性を変化させる界面活性元素を溶剤A、特に水、および/または媒体 B、特に空気の中に加えることができる。実際、界面活性剤を加えることにより 、または適した表面処理により、この引張りをコントロールすることができる。 表面−巨大分子の引力が大き過ぎる(例えば吸着水準が極度に高い)と、メニ スカスによる分子の整列が妨害され、これらの分子は不必要に引張られた状態で 表面に吸着されたままになることがある。固定された分子だけが整列し、他はメ ニスカスにより運ばれる様に、表面は、該巨大分子の吸着率が低いことが好まし い。 しかし、巨大分子の一部分、特にその末端、および他の部分(特にDNAまた はコラーゲンの様な長い分子に関して)の間の吸着の差を変化させて、上記の様 に、吸着により、該分子を一部分、特にそれらの末端だけにより、非常に様々な 表面上に固定し、分子の残りの部分は溶液中に遊離して存在する様にし、メニス カスの移行によりそれらの分子を整列させることができる。 ある表面上への巨大分子の吸着は、pHにより、または媒体のイオン性媒体含有 量により、あるいは表面に印加する電圧により、容易にコントロールすることが できる。こうして、表面電荷および表面と分子の間の静電気的(反発的または吸 引的)相互作用が変化し、それによって分子が表面上に完全に吸着した状態から 吸着がまったく無い状態に移行させることができる。これらの2つの極端な場合 の間で、ある範囲のコントロールパラメータがあり、そこでは吸着が好ましくは 分子の末端を通して起こり、したがってそれは表面上に分子を固定し、次いでメ ニスカスの移行により分子を整列させるのに有利に使用される。 一度整列すると、分子は表面に強く密着する。DNAの場合、それらの整列の 数カ月後に蛍光によりそれを観察することができる。 したがって、この技術は、第一工程で、溶液中で固体支持体の前処理した表面 上に、巨大分子、特にDNA、をそれらの末端により固定させる。この特殊な固 定(分子の末端だけが支持体表面に密着する)には、溶液の特定の物理化学的パ ラメータ、pH、温度、を正確にコントロールすることが必要である。この工程は 、最近では「培養工程」の名称で呼ばれている。培養の期間は、単位表面あたり の 固定率に影響する。 第二工程では、系はこの形状(コンフィギュレーション)、すなわち溶液内の 表面、から別の形状、すなわち溶液外の表面、に移行する。この移行は、前処理 した表面上に堆積した溶液の滴の自然蒸発により達成される。蒸発の際、メニス カス、すなわち三重界面、つまり表面−溶液−空気、を構成する滴の縁部が、滴 の体積減少のために移動する。表面上をメニスカスが移行する影響は、表面に固 定されたDNA分子に対する引張り力であり、その結果、分子がメニスカスの後 退する方向、すなわちメニスカスの軸に対して直角、に引き伸ばされる。引き伸 ばされた分子は耐久性のある様式で表面に密着する。この工程が実際の分子コウ ミングを構成する。 本発明の装置により、この工程を異なった様式で行なうことができる。概して 、水滴の中心方向に求心力があり、局所的にしか分子を平行に整列させない水滴 のメニスカス後退を使用する代わりに、後退により全長にわたって巨大分子を平 行に整列させるメニスカスを使用する。 より正確には、本発明の主題は、固体支持体の表面S上に、S/溶液/空気の 三重界面により形成されるメニスカスの移動により、巨大分子を平行に整列させ る装置であって、下記(1)、(2)および(3)を含んでなることを特徴とす る装置である。 (1)整列させるべき巨大分子を含んでなる溶液を受けるための容器、 (2)該固体支持体を該溶液中に浸漬させる手段、 (3)表面Sおよび該溶液の表面を相対的に直線移動させる手段。 一実施態様では、表面Sは溶液から後退させるか、または反対に、溶液を表面 Sから後退させることができて、メニスカスが相対的に移動する。 固体支持体を浸漬させる該手段およびメニスカスおよび表面Sを相対的に直線 移動させる手段が、該表面Sを該溶液の表面に対して直角に、垂直移動させる手 段からなる、のが有利である。 一実施態様では、該表面Sを垂直移動させる手段が、下記(1)および(2) を含んでなるものである。 (1)固体支持体を掴むための手段、および (2)該容器に対して直角に配置された垂直軸に沿って該掴み手段を移動させる ための案内およびモーター手段。 特に、表面Sの垂直移動させる手段は、下記(1)および(2)を含んでなる ものである。 (1)該容器に対して直角に配置された垂直ロッド、および固体支持体をはさむ ための支持手段からなる、固体支持体を掴むための手段、および (2)低い浸漬位置と高い後退位置の間でロッドの垂直移動をコントロールする ための案内およびモーター手段。 したがって、本発明の装置は、特に固体支持体がスライドからなる場合、下記 (1)および(2)をさらに含んでなるものである。 (1)固体支持体、特にスライド、を、該容器に浸漬する前に、保管するための 第一分室、および (2)固体支持体、特にスライド(その上に、該容器から引き上げた後、巨大分 子が整列している)を保管するための第二分室 この場合、装置は、該スライドを該容器の該第一分室に、および該第二分室に 対して直角に次々に与える手段をさらに含んでなることができる。 特に、該分室および該容器が整列している場合、装置は、ロッドが引き上げら れた位置にある時、該スライドが該分室に対して、および該容器に対して直角に 与えられる様に、ロッドを水平移動させるための案内手段およびモーター手段を さらに含んでなる。 本発明の装置には、次の様な多くの利点がある。 (1)その全長にわたってコウミングされた分子の完璧な平行性。 (2)1200キロベースまでの大きさの巨大分子を整列させることができるの に対し、滴蒸発方法では、500キロベースを超える大きさの分子を整列させる ことはできない。 (3)貯蔵部の容量に対応する体積の溶液を使用することにより(溶液中の分子 の化学的安定性の限界内で)、実質的に無制限の数のスライドを培養することが できる。事実、溶液の滴の蒸発による方法における場合の様に、溶液から引き上 げるのがスライドである場合、どの様な数のスライドでも連続的に培養すること ができる。 (4)どの様な大きさのスライドでも、およびより一般的には、分子を固定させ るための前処理したどの様な支持体でも使用することができる。実際、培養すべ き支持体に貯蔵部の容積を適合させれば十分である。 (5)培養および引き伸ばしの工程が分離されているので、培養時間および引き 伸ばし速度を独立して変えることができるが、これらは、滴の蒸発方法ではコン トロールするのがより困難である。 (6)スライドを固定したままで、溶液を貯蔵部から後退させる方法を使用する 場合、同じ貯蔵部の中で、ただし異なった媒体中で、スライドを順次培養するこ とができる。 この様に、本発明の分子コウミング装置により、分子コウミングの可能なすべ ての用途(マッピング、診断、およびその他のもの)に関して、基本的な研究段 階から応用研究の段階に、あるいは標準的な実験室機器の段階に、まで進むこと ができる。 有利なことに、メニスカスを移動させる該手段により、メニスカスを10〜1 00μm/秒の速度で移動させることができる。 溶液からスライドを取り出す速度は、この速度範囲で、コウミングした分子の 引伸ばし水準に影響しない。コウミングの品質に影響を与えず、確実に超えるこ とができる、この速度により、22x22mm2の前処理したガラスカバースリッ プを5分間未満でコウミングすることができる。 該容器の容積は1〜10mlが適当である。 貯蔵部中の溶液の体積は、滴の体積よりもはるかに大きい(数10μlに対し て数ml)ので、蒸発程度を過度に増加することなく、溶液の温度を変えることが できる。我々は、分子の固定水準に対するこのパラメータの影響を研究する計画 である。 溶液のpHは、予備研究が示している様に、固定の特異性に対して極めて重大で ある。本発明の装置は、有利なことに、このパラメータをコントロールするため の機構を含んでなるものである。 数mlの貯蔵部中に含まれるDNA溶液により、実質的に無限の数のスライドを 調製できるので、本装置により、多数の前処理したスライドを連続的にコウミン グすることができる。 巨大分子を表面上に「固定すること」とは、共有結合および非共有結合(例え ば上記したように、吸着の様な物理化学的相互作用により起こる結合)の両方に よる、化学反応性により生じる付加を意味すべきものである。 巨大分子のこの固定は、表面上で(または表面により)直接、または間接的に 、すなわち別の分子、特に生物学的活性を有する別の分子の結合、を経由して達 成することができる。固定が間接的に達成される場合、巨大分子は該結合上に化 学的にグラフト化し得る、または特に該中間結合が、該巨大分子を認知し、それ と相互作用する生物学的活性を有する分子である場合、該結合と物理化学的に相 互作用することができる。 一実施態様では、巨大分子および該結合が両方とも、それぞれ抗原および抗体 、相補的な核酸または脂質の様な、相互作用する生物学的活性を備えた分子であ る。 これらの場合、巨大分子の非共有付加は、抗原−抗体、リガンド−レセプタ、相 補的な核酸断片間のハイブリダイゼーション、または脂質間の疎水性または親水 性相互作用、のタイプの結合からなる。 そのため、特定の生物学的反応、特に抗原−抗体反応、DNAまたはRNAハ イブリダイゼーション反応、タンパク質間反応またはアビジン/ストレプトアビ ジン/ビオチン型反応、ならびにリガンドおよびそれらのレセプタの反応、の非 常に高い特異性および非常に高い選択性の優位性が得られる。 したがって、表面S上に巨大分子を直接的または間接的に固定するために、特 定の特異性を有する固体表面を使用することができる。特に、変性した、または していない、特定のタンパク質またはDNAを付加できるある種の前処理した表 面を使用することができる。 その様な表面は、それらの表面に例えばCOOH、NH2またはOH基を有す る様々な形態で市販されている(例えばCovalink、Coster、Estapor、Bangs、Dyn al)。 この場合、反応性基、例えばアミン、でDNAを官能化して、これらの表面と の反応を行なうことができる。しかし、これらの方法には、付加させるべきDN Aの特殊な官能化が必要である。 DNAを予め処理せずに固定できる技術も開示されている。この方法は、DN A分子の5’末端で遊離のリン酸塩を表面の第2級アミン(NH Covalink表面 )と反応させるものである。 吸着による固定は、pH、媒体のイオン含有量で、または分子の末端と中間部分 の間に吸着の差を有する表面全体に電圧を印加する用途によって、表面電荷をコ ントロールすることにより分子の末端の吸着により達成できる。この様にして、 例えば、ポリリシン分子の様なビニルまたはアミン基の末端を有する分子で被覆 した表面、またはビニルまたはアミン基の末端を有するシラン型分子で被覆した ガラス、あるいは酸浴中で予め洗浄したガラスカバースリップ、の様な様々な表 面、の上に非官能化DNAが固定されている。酸浴洗浄の場合、ガラスの表面は 実際にSiOH基を有する。 DNAを第一反応性基またはタンパク質P0で官能化して、このDNAを、第 二の反応性基またはタンパク質P1(それぞれ互いに特異的に反応し得るもの、 すなわち例えばP1とP0である)で被覆した表面と反応させることもできる。P0 /P1の対は、例えばビオチン/ストレプトアビジン(ZimmermannおよびCox)ま たはジゴキシゲニン/ジゴキシゲニンに対する抗体(anti-DIG)、例えば(Smith e t al.,Science 258,1122(1992))、のタイプの対でよい。 固定表面は、特に分子の検出を蛍光により行なう場合、分子の整列後にその検 出を妨害しない様に、蛍光の程度が低いことが好ましい。 反応条件下で、巨大分子の一部だけに対する親和力を有し、巨大分子の残りの 部分は溶液中に遊離して残る様な表面を有する、固体支持体を使用するのが好ま しい。 一実施態様では、表面に少なくとも1層の有機化合物を有する固体支持体を使 用し、ここで該有機化合物は、その層の外側に、生物学的活性を有する種類の分 子(該巨大分子自体でも、あるいは巨大分子を認知し、および/またはそれと相 互作用する分子でもよい)に対する親和力を有する露出基を有するものである。 したがって支持体は、反応性基で、または生物学的活性を有する分子で被覆し た表面を有することができる。 「親和力」とは、変性した、またはしていない、露出基の上に分子が付加する 任意の条件下での、化学的反応性およびあらゆる種類の吸着の両方を意味する。 一実施態様では、表面は実質的に緻密である、すなわち、生物学的活性を有す る巨大分子が下の層および/または支持体に到達するのを制限するが、これは、 非特異的な相互作用を最少に抑えるためであり、その層の他の成分は該巨大分子 に対して親和力をほとんど、またはまったく示さない。 反応性の露出基(例えばNH2、COOH、OH、CHO)で、または、分子 の任意的に変性した部分を付加できる、生物学的活性を有する巨大分子(例えば 、ストレプトアビジンまたは抗体の様なタンパク質、オリゴヌクレオチドの様な 核酸、脂質、多糖、およびそれらの誘導体)で被覆した表面を使用することもで きる。 例えば、公知の方法(“Chemistry of Protein Conjugation and Cross-linkin g”,S.C.Wong,CRC Press(1991号))によりストレプトアビジンまたは抗体で被 覆した表面は、特定の場所にビオチンまたは抗原を有する巨大分子を付加するこ とができる。 同様に、単ストランドのオリゴヌクレオチドを有する様に処理した表面は、相 補的な配列を有するDNA/RNAをその上に固定することができる。 露出した反応性基を有する表面の中で、露出基が、−COOH、−CHO、N H2、−OH基、または二重結合−CH=CH2を含み、その二重結合がそれ自体 で使用されるか、または活性化されたそれぞれ−CHO、−COOH、NH2ま たは−OH基、を与える様な表面を挙げることができる。 特異性の高い表面を有する支持体は、様々な製法を使用して得ることができる 。例えば (A)炭素を含み、下記の反応性基を有し、厚さが少なくとも1nmで、所望によ り枝分れした重合体の層、および (B)固体支持体上に1つまたは2つ以上の分子層を堆積または固定することに より得られる表面。後者は、層を次々に非共有結合により付加して形成すること により(非限定的な例としてLangmuir-Blodgettフィルム)、あるいは分子自己 組立により(これにより共有結合により付加した層が形成される)、製造するこ とができる。 第一の場合、表面は、重合体の表面に該露出基を生じる少なくとも1種のモノ マーを重合させることにより、あるいは重合体の表面を部分的に解重合して、該 露出基を形成することにより、あるいは重合体の堆積により、得ることができる 。 この製法では、形成される重合体は、ポリエン誘導体の様なビニル結合、特に ポリブタジエン、ポリイソプレンの様な合成ゴムまたは天然ゴム型の表面を有す る。 第二の場合、特異性の高い表面は、支持体上に、少なくとも下記(1)および (2)を有する細長い構造の有機化合物の実質的な単分子層を含んでなる。 (1)支持体に対して親和力を有する付加基、および (2)付加条件下で該支持体および該付加基に対する親和力をほとんど、また はまったく持たないが、任意的に、付加に続く化学的変性の後、生物学的分子の 1種に対する親和力を有する露出基。 付加は、先ず、非共有型、特にLangmuir-Blodgett フィルム(K.B.Blodgett, J.Am.Chem.Soc.57,1007(1935年))の様に親水性/親水性および疎水性/ 疎水性型でよい。 この場合、露出基または付加基は親水性または疎水性で、特にCH3、CF3、 CHF3、CH2Fの様なアルキルまたはハロアルキル基であり、他の基は親水性 である。 付加は共有型でもよく、この場合、付加基は支持体と化学的に反応する。 類似構造を有する特定の表面が、特に付加が共有型である場合、電子工学の分 野ですでに開示されている(L.NetzerおよびJ.Sagiv,J.Am.Chem.Soc.105 ,674(1983年)およびUS−A−4539061号明細書)。 付加基の中で、特に、金属アルコキシドまたは半導体型の基、例えばシラン、 特にクロロシラン、シラノール、メトキシ−およびエトキシシラン、シラザン、 ならびにホスフェート、ヒドロキシル、ヒドラジド、ヒドラジン、アミン、アミ ド、ジアゾニウム、ピリジン、サルフェート、スルホン酸、カルボン酸、ホウ酸 、ハロゲン、酸ハロゲン化物、アルデヒド基、を挙げる必要がある。 特に、隣接する同等の基と反応して架橋させることができる基を付加基として 使用するのが好ましく、例えば、これらの基は金属アルコキシドまたは半導体型 の誘導体、例えば、シラン、特にジクロロシラン、トリクロロシラン、ジメトキ シシランまたはジエトキシシランおよびトリメトキシ−またはトリエトキシシラ ン、である。 付加基の選択は、無論、支持体の性質により異なり、シラン型の基はガラスま たはシリカ上への共有付加に極めて好適である。 露出基に関しては、表面に関係なく、エチレン系の基、アセチレン系の基また は芳香族基、第1級、第3級または第2級アミン、エステル、ニトリル、アルデ ヒド、ハロゲン、から選択するのが好ましい。しかし、特にビニル基が好ましく 、実際、ビニル基は、付加後に化学的に変性し、例えばカルボキシル基またはカ ルボキシル基の誘導体、例えばアルコール基、アルデヒド基、ケトン基、酸基、 第1級、第2級、または第3級アミン、を与えるか、または表面または巨大分子 の化学的変性を行なわずに、pHに応じて、核酸およびタンパク質の様な生物学的 な巨大分子を直接固定することができる。 好ましくは、露出基を付加基に接続する鎖は、少なくとも1個、好ましくは6 個より大きい、一般的に3〜30個の炭素を有する鎖である。 支持体自体に関しては、ガラス、表面酸化ケイ素、重合体または表面を前処理 した、またはしていない金を使用するのが一般的に好ましい。 ガラスまたはシリカの場合、シラン誘導体を使用して表面官能化するための公 知の技術を効果的に使用することができ、例えばSi−OH + Cl3−Si −R−CH=CH2によりSi−O−Si−R−CH=CH2を与え、Rは例えば (CH24からなる。その様な反応は文献から公知であり、超純粋溶剤を使 用している。この反応により、表面でC=C末端を外に露出している分子の芝地 が得られる。 必要に応じて、基材上の薄層の形態である金の場合、表面を官能化させる公知 の技術は、チオール誘導体を使用し、例えば、Au + HS−R−CH=CH2 によりAu−S−R−CH=CH2が得られ、Rは例えば(CH24からなる。 その様な反応は液体媒体中で記載されており、上記のトリクロロシラン−シリカ 反応と同様に、表面でC=C末端を外に露出している分子の芝地が得られる。 この様にして得られる表面は、好ましくは下記(1)〜(4)から選択された 、生物学的活性を有する巨大分子で被覆する。 (1)タンパク質、 (2)核酸、 (3)脂質、 (4)多糖およびそれらの誘導体。 タンパク質の中で、抗原および抗体、配位子、レセプター、アビジンまたはス トレプトアビジン型の物質、ならびにこれらの化合物の誘導体、も挙げておくべ きである。 RNAおよびDNAの中で、α、β誘導体、ならびにチオ誘導体、およびPN Aの様な化合物の混合物、も挙げておくべきである。 例えばグリコペプチドおよびリポ多糖の様な混合化合物、あるいはウイルスの 様な他の物質、特に細胞、またはビオチンの様な化学的な化合物、を付加させる こともできる。 生物学的巨大分子の付加は、共有または非共有的に、例えば吸着、水素結合、 疎水性、イオン相互作用、により行なうことができ、その場合、それらの凝集を 強化するために架橋は公知の方法(“Chemistry of Protein Conjugation and Crosslinking”,S.C.Wong,CRC Press(1991年))により、グラフト化された分 子に効果的に行なうことができる。 上記の様に、生物学的活性を有する分子と直接反応し得る露出基を有すること が可能であるが、露出基を、付加の後に処理し、上記の様にヒドロキシル、アミ ン、アルコール、アルデヒド、ケトン、COOH基、またはこれらの基の誘導体 に転化してから生物学的分子を付加させることもできる。 その様な基を露出させる場合、例えばタンパク質および/またはDNAを付加 させるための技術は公知であり、これらは実際に生物学的分析にすでに使用され ている表面に、特にCoatsr表面、Nunc表面、またはEstapor、BangおよびDynalの 様なマイクロビーズに使用されている反応であり、これらの上に生物学的に重要 な分子、例えばDNA、RNA、PNA、タンパク質、または抗体を固定する。 露出基が、以下、「表面C=C」または「エチレン性結合を有する表面」と呼 ばれる−CH=CH2基である場合、特にDNAまたはタンパク質を直接固定す ることを記載している文献は無い。これらの表面はpHに大きく依存する反応性を 有することが立証されている。この特性により、核酸またはタンパク質をpH領域 を使用して、およびpHによりコントロールできる反応速度で固定することができ る。 DNAは、8未満のpHでDNAを表面と接触させることにより、その末端によ り、エチレン性二重結合を含む基を有する表面上に固定することができる。 特に、反応は5〜6のpHで行ない、次いでpH8で停止させる。 例えば、pH5.5におけるDNAでは、固定反応は1時間で完了し(拡散によ り制限されない場合)、末端で起こる。一方、pH8では、付加が非常に少ない( 反応速度は5〜6次数小さい)。この末端に特異的なpHに依存する付加効果は、 DNAの官能化(ビオチン、DIG、NHS、およびその他のもの)または−N H2および−COOHまたは−POOHの間にペプチド結合またはホスホルイミ ド結合を形成する特殊な試薬(カルボジイミド、ジメチルピメリデート(pimelid ate))を必要とする他の表面と比較して、改良を示す。 ポリリシンまたはアミン基の末端を有するシラン基で被覆した表面上にDNA を、その末端を吸着させるだけで固定することもできる。 アミン基で被覆した表面上にDNAをその末端で固定するには、8〜10のpH でDNAを表面と接触させる。 予め酸浴中で前処理したガラス表面にDNAをその末端で、5〜8のpHでDN Aを該表面と接触させることにより、固定することができる。 同様に、これらの表面は、タンパク質(タンパク質A、anti-DIG、抗体、スト レプトアビジン、およびその他のもの)を直接固定できる。(i)分子の活性が保 存されること、(ii)調製された表面(最初はC=C)の反応性が完全に弱められ 、問題とする分子の唯一の反応性に有利になること、が観察されている。したが って、比較的高い初期反応性で開始し、非常に高い特異的反応性を有する表面、 例えばタンパク質上の特定箇所の表面、に移行することができる。 表面上に特異的な抗体(例えばanti-DIG)を固定することにより、反応性が抗 原(例えばDIG基)に限定されている表面が形成される。このことは、初期の 化学的な基のすべてが、グラフト化された抗体により隠されていることを示して いる。 特に、反応性(化学的または生物化学的に)表面上に生物学的活性を有する他 の分子、特にウイルスまたは他の成分、特にメンブラン、メンブランレセプタ、 多糖、PNA、をグラフト化させることもできる。 生物学的に重要な反応の生成物(例えばPCR)を調製した表面上に付加させ ることもできる。 本発明の装置により、生物学的分子の検出および/または定量が可能であるが 、分子内距離の測定、ある種の生物学的分子の分離、特に抗原/抗体および/ま た はDNA/RNA結合技術を使用する試料も、可能である。 特に、本発明の装置は、試料中のDNA配列またはタンパク質からなる巨大分 子を検出するための方法に使用できるが、そこでは (1)該巨大分子が溶液になっている溶剤Aに対応する試料を、DNA/DNA 、DNA/RNAハイブリッドを形成させるための、またはタンパク質/タンパ ク質反応生成物を形成させるための条件下で、支持体の表面と接触させ、 (2)ハイブリッドまたはハイブリッドに標識を付けるための巨大分子または反 応生成物が一部で固定され、残りの部分が溶液中に遊離して存在し、これを、溶 剤と表面の接触により形成されるメニスカスの移動により引き伸ばして、ハイブ リッドまたは該標識巨大分子を配向させ、こうして配向したハイブリッドまたは 該標識巨大分子の測定または観察を行なう。 メニスカスが移行し、分子を直線的に、小さな棒の形態に引き伸ばすことによ り、また分子に標識を付けである場合、分子はより容易に検出できる。その上、 これらの細長い分子は外気に対しても安定しており、数箇月後にも、明らかな劣 化を示さずに、観察することができる。 再び水和させる際にも、DNA分子は吸着され、引き伸ばされたままである。 さらに、引き伸ばした分子に対してハイブリダイゼーションを行なうこともでき る。 その上、それらが引伸ばされているために、相関的で、一様な配向の信号を示 すので、これらの分子は周囲のノイズからはっきり識別できる。したがって、特 別な空間的相関性を持たない、ダスト、すなわち不均質性を、無視することは容 易である。溶液中では、ペレット形態の分子は熱的に変動し、それによって、好 ましくは僅かな深度の場で集められる蛍光信号が大きく変化し、それらの観察を 制限するので、整列も重要である。したがって本発明の装置により、分離した分 子を非常に高い信号対ノイズ(S/N)比で観察することができる。 この比が固定された分子の数に無関係であることは注目に値する。1個の分子 の検出に関するS/N比は、10,000に対する比と同じである。さらに、こ の引伸ばし技術により、様々な長さの分子を容易に差別することができる。 引伸ばされた分子は、様々な酵素学的方法、およびその他のもの、例えば蛍光 、または放射性または非放射性プローブの使用により、明らかに示すことができ る。それらの検出は、包括的な信号(例えば蛍光)の測定により、または光学的 蛍光顕微鏡、電子顕微鏡、局所プローブ法(STM、AFM、およびその他のも の)による分子の個別観察により達成できる。 一般的に、試料中の分子の検出、分離および/または検定には、該分子を特異 的に付加できる表面を使用し、付加した分子の存在を検出する、蛍光性または非 螢光性の試薬を使用して検出、分離または検定を行なう。 試薬の中には、蛍光性試薬および非蛍光性試薬、がある。 蛍光性試薬は、0.1μmを超えるサイズの長い分子になり、前処理した表面 と特異的、直接的または間接的に反応する様に選択した蛍光性分子を含む。例え ば、二重ストランドDNA分子に、必要に応じてビニルまたはアミン型の基、お よびその他のものを有する表面上に1個又は2個以上の末端を介して直接固定で きる蛍光性プローブ(臭化エチジウム、YOYO、蛍光ヌクレオチド、およびその他 のもの)により、特に媒体のpHまたはイオン含有量を慎重に選択することにより 、または表面上に電圧をかけることにより、標識を付ける。 分子(DIG、ビオチン、およびその他のもの)の特殊な官能化を使用し、そ れを、相補的な箇所(anti-DIG、ストレプトアビジン、およびその他のもの)を 有する表面上の1個または2個以上の点で固定することもできる。 本発明により予め整列させた分子を検出できる非蛍光性試薬は、特に、整列し た分子に特異的に、直接的または間接的に付加し、表面とは弱い非特異的な相互 作用しか持たない別の分子を介して固定したビーズまたは微粒子でよい。 所望の分子が蛍光により直接、または上記の試薬を使用して間接的に検出され るかに応じて、検出を「直接検出」または「フラッグ検出」として説明する。 整列した分子の数の検出は、電子顕微鏡や放射性や必ずしもPCRを必要とし ない低ノイズの巨視的な物理試験により、少数の分子(典型的には、1〜100 0個)に行なうことができる。 本発明の装置は、研究室の経験が少ない作業員でも使用することができる。 整列および検出技術は、様々な用途に使用でき、特に下記の用途を挙げること ができるが、これらに限定するものではない。 病原体の診断またはゲノムの物理的なマッピングに効果的に使用できる、DN AまたはRNA配列の1個または2個以上の要素の識別。特に、上記の技術によ り、クローニング工程を中間に使用することなく、ゲノム性DNAに対して物理 的なマップを直接得ることができる。結晶学的長さに対して引き伸ばしてある、 コウミングされた分子に、相対的な測定を行なう。そのため、整列したDNA上 のプローブ間の間隔を目に見える様にして測定するために、光学的方法では20 0nmのオーダーの、あるいはAFMまたはSTMの様なニヤフィールド(near fi eld)法を使用することにより1nmのオーダーの解析度で、DNA断片の大きさお よび断片間の間隔を測定することができる。 その結果、無論、下記につながる。 1)特に遺伝子的疾患(例えばDuchermeの筋病)の診断において、ゲノム配列の 削除、追加または転座の検出。 2)調節配列と発現配列の間の間隔を測定することによる、様々な遺伝子のプロ モーターの識別。 3)DNAに沿った位置またはそれらの標的配列の位置を識別することによる、 調節タンパク質の位置測定。 4)ニヤフィールド顕微鏡(例えばAFMまたはSTM)を使用し、特定の長さ のオリゴヌクレオチド塩基に属するハイブリッド化したプローブ間の間隔を測定 することによる部分的または完全な配列測定、即ち、 整列したDNAに対するその場でのPCR、 少数(できれば1000未満)の免疫学的反応を検出する可能性による、ELIS A 技術の感度の改良。 5)イントロンおよびエクソンの様な遺伝子の転写区域、イントロンおよびエク ソン間の間隔、およびイントロンおよびエクソンの大きさの確認。 例えば、クローニング工程を中間に使用することなく、ゲノム性DNAに対し て物理的なマッピングを行なうことができる。ゲノム性DNAを取り出し、精製 し、必要に応じて、1種または2種以上の制限酵素で開裂させ、次いで本発明の 方法により表面上でコウミングする。 次いで、ゲノム性DNA上の所望の遺伝子の位置および大きさを、特に該所望 の遺伝子の生成物の相補的なDNA(cDNA)の一部から取り出した、該遺伝 子に特異的なプローブによるハイブリダイゼーションにより決定する。 同様に、コウミングし、次いで標識を付けた全cDNAで変性したゲノム性D NAをハイブリッド化することにより、問題の遺伝子のエクソンの位置、サイズ および数を確認する。 遺伝子の位置を上記の様に決定したら、または既知であれば、次いでハイブリ ダイゼーションにより、遺伝子の側方配列を確認することができる。このための 手順は、遺伝子のどちらかの側でハイブリッド化する1個または2個以上のプロ ーブを確認するために、例えばオリゴヌクレオチドライブラリから得た、標識を 付けたプローブでハイブリダイゼーションすることにより行なうのが有利である 。 この決定から、その場におけるPCR技術により、反応のためのプライマーと して使用できる側方プローブにより境界を定めた断片を増幅することができ、こ の断片は、組織または発達に関して特異的でよい調節領域を持つ所望の遺伝子を 含むことができる。 次いで、所望の遺伝子の増幅は、上記の様に増幅した断片に公知のPCR技術 を使用し、cDNAを構成するエクソンにより到達できるプライマーを使用して 行なう。 ゲノム性DNA、およびその他のもののコウミングにより、特定の基部遺伝子 を調節するための配列[そこからこの遺伝子を調節するための可能なタンパク質 群(例えばらせん−ループ−らせん、ジンク−フィンガー、ロイシン−ジッパー) が決定される]の存在または欠如をハイブリダイゼーションにより決定すること もできる。 特定のDNA/RNA/PNA配列および他の分子(DNA、RNA、タンパ ク質)の間の特異的な反応は、本発明による分子整列の前または後に起こり得る 。 そのため、遺伝子診断および物理的なマッピングの分野では、FISH(Pinkel等P roc.Nat.Acad.Sci.USA 83,2934(1986年))の公知の方法を使用し、最初に整 列させたDNAで標識を付けた単ストランドオリゴヌクレオチドをハイブリッド 化し、次いで変性させて使用するのが有利である。これらのハイブリッドは、公 知の技術(蛍光、マイクロビーズ、およびその他のもの)で0.2μm(光学的) 〜1nm(ニヤフィールド顕微鏡、AFM、STM、およびその他のもの)の解析 度で観察される。 あるいは、溶液中で蛍光マーカーDNAを単ストランドDNAで先ずハイブリ ッド化し、次いでこの構造を二重ストランドDNAに変換し、適した表面上に固 定した後、メニスカスの作用により整列させることもできる。 本発明の装置は、病原体の存在の検出にも使用できる。例えば、確認反応(ハ イブリダイゼーション、タンパク質の付加)をメニスカスによる整列の前または 後に行なうかによって、手順は2つの異なった方法で行なうことができる。 例えば、1個または数個のオリゴヌクレオチドプローブを表面の1つまたは2 つ以上の区域に固定する。病原体の可能性があるDNAのハイブリダイゼーショ ンは、厳密な条件下でその場で行ない、ハイブリッド化された分子だけを固定す る。それらの検出および定量は、本発明のメニスカスにより整列させた後に行な う。 あるいは、病原体の可能性があるDNAを先ず整列させ、次いで厳密な条件下 でオリゴヌクレオチドプローブにより変性およびハイブリッド化する。ハイブリ ッドの検出は公知の方法、特に上記の様にFISH法により行なう。 同様に、少数の分子、例えばタンパク質、脂質、糖または抗原、の存在(欠如) を検出することができる。ELISA技術を僅かに修正し、通常の検出方法の代わり に、本発明により整列させ、ELISA反応の試薬の一つと結合させた蛍光分子を検 出するのが有利である。 その上、K.R.Allan等(US 84114号明細書)が記載している様に、遺伝子のマッ ピングは、DNA断片の大きさを測定することにより行なうことができる。そこ で、上記の新規な分子引伸ばし技術(メニスカスによる引伸ばし)により、引伸 ばされた分子の長さを、非常に小さな試料(数千の分子)で測定することができ る。 例えば、この手順を下記の様に行なうことができるが、これに限定するも のではない。 DNA試料を断片化して(制限酵素を使用して)、発蛍光団で染色し、表面上 に固定する。次いで分子をメニスカスにより引伸ばし、引伸ばされた断片の大き さを光学蛍光顕微鏡でで測定する(1000bp(0.3μm)のオーダーの解析 度および最大サイズ)。 この目的のために、および非常に長い分子(≧10μm)を整列させたい場合 にも、公知の技術を使用し、長い巨大分子を取り扱う(流体力学的せん断による )際のそれらの分解を制限するのが有利である。 本発明の装置は、本発明の整列方法によりDNAを引き伸ばし、次いで変性さ せ、次いで特異的なプローブでハイブリッド化し、1個または2個以上の特定の 配列の位置およびサイズを決定する、DNAの整列および検出方法に使用するこ とができる。 本発明の装置は、本発明の方法によりDNAを整列または検出する、ゲノム性 DNA上の遺伝子の物理的なマッピング方法を行なうことにも使用できる。 特に、ゲノム性DNA上の所望の遺伝子の位置およびサイズは、マッピングす べき該遺伝子に特異的なプローブによるハイブリダイゼーションにより決定され る。 本発明の装置により、ある病状に特異的なDNA配列の存在または欠如により 引き起こされる病状を診断するための、本発明の整列方法を使用する方法を実行 することができる。 最後に、本発明の装置は、ある遺伝子を製造するための方法であって、本発明 の方法により整列したゲノム性DNA上の該遺伝子の位置を、該遺伝子に特異的 なプローブにより識別し、該遺伝子の配列をその場でPCRにより増幅する方法 に使用される。 したがって、本発明の装置により、成熟核細胞のゲノム中の遺伝子を、上記の 遺伝子製造方法により製造した外来遺伝子を標的挿入することにより置き換える 方法を実行することができる。 標的挿入は、WO90/11354号明細書に記載されている技術により、受 容遺伝子中の所望の挿入箇所に隣接する2個のゲノム性配列を側方に有する、挿 入すべき該外来DNAを含むベクターで成熟核細胞をトランスフェクションする ことにより行なうことができる。挿入DNAは、コード配列または調節配列のい ずれかを含むことができる。側方配列は、同族体の組換えにより、場合により、 受容遺伝子の調節配列のコントロール下で、挿入DNAのコード化配列を発現さ せるか、または挿入DNAの調節配列のコントロール下で、受容遺伝子のコード 化配列を発現させることができる。 本発明の他の特徴および利点は、添付の図1および図2に関する下記の説明か ら明らかであるが、そこでは2つの部分からなる(図1参照)本発明の装置を図 式的に示す。 コウミングすべき分子の溶液(2)を含む容器(1)、 コウミングを行なう1個(または1個より多く)の表面(4)を支持すること ができる取付け手段(6)を含んでなる垂直ロッド(3)[ロッドは容器(1) に対して直角の垂直軸に沿って移動し得る]、 ロッドを、容器(1)に対して直角に垂直移動させることができるモーター( 5)。 表面S/溶液/空気の界面により形成されるメニスカスは直線的である。それ は、垂直ロッドが移動し、表面が次第に溶液から引き出される時、または溶液が 貯蔵部から次第に抜き取られる時、メニスカスは一定である。引伸ばし方向は、 メニスカスに対して直角であり、したがって垂直軸に対して平行であり、表面全 体にわたって均一である。 これら2つの部分の組合せが、スライドの垂直移動に関して、「エレベータ」 の名称で呼ばれる装置の基本である。 図2に示す様に、本装置は、培養すべきスライドのための第一分室(7)、お よび培養したスライド(その上でDNAがコウミングされる)のための第二分室 (8)を含むのが有利である。ロッド(3)は、その下端に、スライドを簡単に 取付けるための装置(6)(「ジョウ」またはピンセット型)を備えており、容 器(1)の分室(7)および(8)に対して直角に順次移動できる様にするため に、ある程度の水平移動の自由度を加える必要がある。 「コウミング」サイクルは、下記(i)〜(Vii)によりなるものである。 (i) 培養すべきスライドを取り上げ、 (ii) 貯蔵部の上を移動させ、 (iii) 貯蔵部中に下降させ、培養し、 (iv) スライドを貯蔵部から取り出し、 (v) 貯蔵分室の上を移動させ、 (vi) スライドを第二分室の中に置き、 (vii) 工程(i)に戻る。 培養すべきスライドを保管するための分室として、スライドの物理化学的処理 の際にスライドの保管に使用するのと同じ容器を使用し、それによって使用者が 行なわなければならない操作を簡素化することができる。 ロッド(3)が分室に対して直角である時、分室(7)が培養すべきスライド を与え、分室(8)が、スライド上に巨大分子が整列しているスライドを受け取 るための空いた空間を与える様に、分室(7)および(8)は、それらを水平移 動させるための手段を備えている。例1 材料および方法 λDNAおよびモノクローナル抗体(anti-DIG)をBoehringer-Marmheimから入 手する。トリクロロシランはRoth-Sochielから入手する。蛍光核プローブ(YOYO1 、YOYO3およびPOPO1)はMolecular Probesから入手する。超清浄ガラスカバース リップはErie Scientific(ESCO)cover slipsから入手する。これらのプローブは 、本発明により表面(ここで、固定箇所として例えばanti-DIG抗体またはストレ プトアビジンを有する)上に特異的に固定し得る反応性基(DIG、ビオチン、 等)を有する。固定反応の検出は、蛍光分子(臭化エチジウム、YOYO、蛍光ヌク レオチド)で染色したDNA分子の蛍光を検出することにより直接行なう。表面処理 ガラスカバースリップを、酸素雰囲気中でUV照射により1時間浄化した(オ ゾンの形成により)。次いで直ちに、これらのガラスカバースリップを、アルゴ ン気流により微量の水を予め掃気したデシケーター中に入れる。約100〜50 0μlの量の適したトリクロロシラン(H2C=CH−(CH2N−SiCl3) をデシケーター中に入れ、ここから約12時間(n=6)または1時間(n=1 )後に表面を取り出す。取り出す時、表面は透明で、濡れていない。 これらの二重結合表面の官能基(H2C=CH−)は、処理したカバースリッ プを、上記の様に、KMnO425mg、NaIO4750mgを水1リットルに入れ た溶液に約10分間浸漬し、超純水で3回濯ぐことにより、カルボキシル基(− COOH)に転化させることができる。 この様に官能化したカバースリップはタンパク質と反応し得る。300μmの 堆積のタンパク質(タンパク質A、ストレプトアビジン、およびその他のもの) の水溶液(20μg/ml)を、(H2C=CH−)基に官能化したカバースリップの 上に載せる。このカバースリップを室温で約2時間培養し、次いで超純水で3回 濯ぐ。この様に処理した表面は透明で濡れている。タンパク質Aで処理した表面 は、抗体、例えばanti-DIG抗体と、抗体20μg/mlの溶液中で培養することによ り、反応させることができる。 さらに、カルボキシル基を有する表面上に、アミン末端(−NH2)を有する オリゴヌクレオチドをグラフト化させることができる。MES、カルボジイミド (1mg/ml)、およびoligo-aminic(10pmol/140μl)5μlの溶液(50mM 、pH5.5)200μlをカルボキシル化表面上に置き、室温で約8時間培養す る。最後にカバースリップをNaOH(0.4M)で3回、次いで超純水で4回 濯ぐ。この様に調製したカバースリップは、固定したオリゴヌクレオチドと相補 的なDNAをハイブリッド化することができる。二重結合表面上への自然のDNAの固定 前処理(H2C=CH−)したカバースリップを、様々な濃度の蛍光標識を付 けたλDNA(YOYO1、POPO1またはYOYO3、ただし特異的末端を含まない)を異な った緩衝液に入れた溶液5〜10ml(分子の総数<107)中に浸漬する。この 標本を水蒸気で飽和した雰囲気中、室温で約10〜15分間培養する。0.05 M MES緩衝液(pH=5.5)中ではDNA分子が事実上全体的に固定されて いるのが観察される。対照的に、0.01Mのトリス緩衝液(pH=8)中では、 固定されている分子が実質的に無い(比>106)。この依存性により、表面の (DNAに対する)活性化/不活性化をpHによりコントロールすることができる 。 同じ条件を使用して、700kb〜1Megabaseの大きさの幾つかのヒト遺伝子を 挿入した酵母YACを固定する。メニスカスの作用による整列および固定の検出 分子に対するメニスカスの作用はそのすぐ近傍に限られる。溶液中の分子の、 メニスカスの前の部分は自由に変動し、メニスカスの後で表面上に積み重なって 残る部分はメニスカスの移動方向に整列する。したがって、分子の引伸ばし率は 一様で、その大きさに無関係である。 先行する標本を乾燥雰囲気中に移すことにより、スライドは溶液から引き出さ れ、表面に固定されたDNA分子はメニスカスに対して直角に引伸ばされる。実 際、DNA分子に対する毛管力(数10ピコニュートン)は、分子を完全に引伸 ばすのには十分である(エントロピーによる弾性力よりも大きい)が、分子の末 端および処理した表面の間の結合を壊すには弱過ぎる。DNAは蛍光標識を付け てあるので、引き伸ばした分子は個別に、容易に観察できる。表面とDNAの固 定は末端に限られているので、λファージまたはYACのDNA(全長が400 μmを超える)を引き伸ばすこともできる。特異的固定および検出 上記の様に表面を特異的なモノクローナル抗体で処理することにより、それら の特異性を非常に正確にコントロールすることができる。anti-DIG処理した表面 の特異性を、Cos末端の一つに対して相補的なオリゴヌクレオチドでハイブリ ッド化し、ジゴキシゲニン基(DIG)を有するλDNAとの関連で、およびハ イブリッド化していないDNAとの関連で試験した。第一の場合、メニスカスの 作用による事実上全体的な固定分子の引き伸ばしが観察された。第二の場合、試 料全体中に僅かな固定DNA分子(<10)しか観察されなかった。 λDNAを、上記の様に、COS末端の一つに対して相補的なオリゴヌクレオ チドでハイブリッド化し、カルボキシル化した表面に固定した。ハイブリダイゼ ーションを目に見える様にするには、あまり過酷でない条件(40℃の純水)を 使用すべきである。過酷な条件下(高塩分)では、YOYO1プローブの蛍光が消失 し、ハイブリッド化されたDNAを見ることができない。こうしてハイブリッド 化したDNAもメニスカスの移行により整列させることができた。引伸ばしの表面処理に対する依存性 様々な表面上にグラフト化し、次いでメニスカスの移行により整列させたλD NAの長さのヒストグラムは、輪郭のはっきりしたピークを示すが、そのピーク は表面毎に異なっている。例えば、ビニル基の末端を有するシランで被覆した表 面上では、DNAは約20〜24μmまで引伸ばされ、清浄なガラス上では約1 9μmまで、タンパク質Aおよびanti-DIGで予め処理したガラス表面では、引伸 ばしは16ミクロンである。 したがって、引伸ばしは表面処理により異なる。疎水性の表面上では、引伸ば しは、はるかに長い(ビニル、NH2)。親水性表面上では、事実上、引伸ばさ れていない。例2 様々な表面上でのDNA分子のコウミング 様々な方法で処理したガラス表面上でのDNAの分子コウミングを観察した。 分子の末端分子と残りの部分の間の吸着に差がある利点を利用する。正に帯電し た重合体をガラス表面上に吸収することにより、負に帯電したDNA分子の吸着 を強化するが、この電荷が大き過ぎると、DNA分子はその全長にわたって積み 重なり、コウミングが不可能になる。しかし、pH(または塩分)条件を変えてガ ラス上に吸着された重合体の電荷を変えることは可能であり、実際、正電荷が例 えばNH2により与えられ、これが対応する塩基のpKより低いpHに対するプロト ン化した状態NH3 +になる。塩基性pHでは、電荷が消失し、その表面は最早DN Aを吸引しない。pHを正確にコントロールすることにより、溶液中のDNA分子 は表面に完全に積み重なった状態から、それらの末端でのみ固定された中間段階 に、次いで表面が最早DNAに対して親和力を持たない段階に移行する。中間段 階では、分子コウミングを行なうことができる。 NH2末端を有するシランで被覆した表面の研究で、pH<8で完全な付着、お よび8.5<pH<9.5でコウミングが観察された。コウミングされた分子の数 はpH=8.5で最大であり、pH=9では半分になり、pH=9.5では4分の1に なる。この表面上での相対的な伸長も測定したが、これはヒストグラムで1.2 6に相当する。 ポリリシンで被覆した表面も試験したが、これはpHに関して類似の付加特性を 示し、コウミング領域は8.5であり、相対的な伸長は短く、1.08である。 最後に、過酸化水素/濃硫酸混合物中で新たに浄化したガラス表面上で同じ挙 動が見られた。これらの表面は濡れ性が非常に高く、急速に汚染されるが、コウ ミング領域は5.5<pH<7.4であるのに対し、強い吸着領域はpH=4.5に あることが観察された。分子の相対的な伸長は1.12である。YACの均一で方向性がある整列 そのアガロースブロック中でYOYO1蛍光プローブを使用して予め染色した1μg のYACを68℃に加熱し、agarased、次いで10mlのMES(50mM、pH5. 5)に希釈する。シラン処理した2枚のカバースリップ(C=C表面)をこの溶 液中で15分間培養し、次いで約170μm/秒で取り出す。YAC分子はすべ て、カバースリップを取り出す方向に対して事実上平行に整列する。この様に整 列した分子の完全性は、2枚のカバースリップ間に置いてから蒸発させる場合よ りも優れている。コウミングしたYACによるコスミドのハイブリダイゼーション 上記の様にYOYOで染色したYACをC=C表面上に固定し、次いで溶液からカ バースリップを引き上げる際に、メニスカスにより整列させる。プローブ(コス ミド)は、randon priming技術によりビオチニル化したヌクレオチドを取り入れ ることにより、標識を付ける。標識を付けたプローブ(100ng)および5μg の超音波処理したサケの精子DNA(約500bps)を、酢酸ナトリウムおよび エタノール中で沈殿させて精製し、次いでホルムアミド溶液(50%ホルムアミ ド、2%FFC、10%硫酸デキストラン)中で変性させる。 コウミングしたYACは、120μlの変性溶液(70%ホルムアミド、2x SSC)で、ホットプレート上、86℃で6分間変性させる。予め変性したプロ ーブ(20ng)をハイブリダイゼーション溶液(55%ホルムアミド、2xSS C、10%硫酸デキストラン)中のカバースリップ上に載せ、カバースリップを 被せ、ゴムセメントで密封する。ハイブリダイゼーションは加湿器で37℃で一 晩行なう。 ハイブリッドは、decondensed染色体に対するその場でのハイブリダイゼーシ ョン(D.Pinkel等、PNSAS USA 83,2934(1986年)およびPNAS USA 85,9138(1988 年))に関して公知の手順により行なう。 次いで、ハイブリッド化したセグメントを蛍光顕微鏡で観察する。この例は、 DNA分子上の遺伝子の存在を検出する可能性を立証しており、これは診断目的 またはゲノムの物理的マッピングに使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG ,BR,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,IS, JP,KP,KR,LK,LR,LS,LT,LV,M G,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU ,SG,SI,SK,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記(a)、(b)および(c)を含んでなることを特徴とする、固体 支持体の表面S上に、S/溶液/空気の三重界面により形成されるメニスカスの 移動により、巨大分子を平行に整列させる装置。 (a) 整列させるべき巨大分子を含有する溶液(2)を受けるための容器(1 )、 (b) 前記固体支持体(4)を前記溶液(2)中に浸漬させる手段、および (c) 表面Sおよび前記溶液の表面を相対的に直線移動させる手段。 2. 支持体を浸漬するための前記手段およびメニスカスおよび表面Sを相対 的に移動させる前記手段が、前記表面Sを前記溶液の表面に対して直角に垂直移 動(3〜6)させるための同じ手段からなること、を特徴とする請求項1に記載 の装置。 3. 表面Sを垂直移動させるための前記手段が、下記(a)および(b)を 含んでなること、を特徴とする請求項1または2に記載の装置。 (a) 固体支持体を掴むための手段(6)、および (b) 前記容器に対して直角に配置された垂直軸(3)に沿って前記掴み手段 を移動させるための案内およびモーター手段(5)。 4. 表面Sを垂直移動させるための前記手段が、下記(a)および(b)を 含んでなること、を特徴とする請求項3に記載の装置。 (a) 前記容器に対して直角に配置された垂直ロッド(3)および固体支持体 をはさむための支持手段(6)からなる、固体支持体を掴むための手段、および (b) 低い浸漬位置と高い後退位置の間でロッドの垂直移動をコントロールす るための案内およびモーター手段。 5. 下記(a)および(b)をさらに含んでなること、を特徴とする請求項 1〜4のいずれか1項に記載の装置。 (a) 固体支持体、特にスライド、を前記容器に浸漬する前に、保管するため の第一分室、および (b) 固体支持体、特にスライド(その上に、前記容器から引き上げた後、巨 大分子が整列している)、を保管するための第二分室。 6. 装置が、前記固体支持体を前記容器の前記第一分室に、および前記第二 分室に対して直角に次々に与える手段をさらに含んでなること、を特徴とする請 求項4および5に記載の装置。 7. 前記分室および前記容器が整列している場合、装置がロッドが引き上げ られた位置にある時、前記固体支持体が前記分室に対して、および前記容器に対 して直角に与えられる様に、ロッドを水平移動させるための案内およびモーター 手段をさらに含んでなること、を特徴とする請求項4および6に記載の装置。 8. 前記容器に含まれる溶液中のpHをコントロールするための装置を含んで なること、を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。 9. メニスカスを移動させるための前記手段により、メニスカスが10〜1 00μm/秒の速度で移動し得ること、を特徴とする請求項1〜8のいずれか1 項に記載の装置。 10. 前記容器の容積が1〜10mlであること、を特徴とする請求項1〜9 のいずれか1項に記載の装置。 11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置の、支持体の表面S上に 巨大分子を整列させる方法における使用であって、溶剤Aおよび表面Sおよび媒 体B間の接触から形成される三重線S/A/B(メニスカス)が前記表面Sの上 を移動し、前記巨大分子の一部、特に末端、が表面S上に固定され、他の部分、 特に他の末端、が溶剤A中の溶液の中にあること、を特徴とする使用。 12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置の、試料中の巨大分子を検 出、分離および/または検定するための方法における使用であって、請求項11 に記載の整列方法を使用し、前記試料の巨大分子を認知することができる生物学 的活性を有する分子が表面Sに付加し、検出、分離または検定が、付加した分子 または前記巨大分子の存在を検出する蛍光性または他の試薬を使用して行なわれ ること、を特徴とする使用。 13. 下記(a)および(b)よりなることを特徴とする、請求項10に記 載の装置により、試料中のDNA配列またはタンパク質からなる巨大分子を検出 するための、請求項12に記載の使用。 (a) 前記巨大分子が溶液中にある溶剤Aに対応する試料を、DNA/DNA 、DNA/RNAハイブリッドを形成するための、またはタンパク質/タンパク 質反応生成物を形成するための条件下で、支持体の表面と接触させ、 (b) ハイブリッドまたは反応生成物に標識を付け、一部で固定し、残りの部 分が溶液中に存在し、これを、溶剤と表面の接触により形成されるメニスカスの 移動により引き伸ばし、巨大分子を配向させ、こうして配向させた巨大分子の測 定または観察を行なう。 14. ゲノム性DNA上の遺伝子を物理的にマッピングするための方法にお ける使用であって、そのDNAが請求項11〜13のいずれか1項により整列お よび/または検出されることによる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装 置の使用。 15. ある病状に特異的な特定のDNA配列の存在または欠如に結び付いた 病状を診断するための方法を実行するための、請求項13に記載の装置の使用。 16. 整列したゲノム性DNA上の前記遺伝子の位置を、前記遺伝子に特異 的なプローブにより識別し、前記遺伝子の配列をその場でPCRにより増幅する ことにより、ある遺伝子を製造するための方法を実行するための、請求項11〜 13のいずれか1項に記載の装置の使用。
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