【発明の詳細な説明】
細菌のリポ蛋白質を用いた多糖類に対する免疫応答の誘導および増強
政府の権利
本明細書に説明される発明は、本発明者らに何ら特許権使用料を支払うことな
く、政府の目的ために製造、認可、および使用される。
関連出願の相互参照
本出願は、1995年4月17日に提出された特許出願第08/422,830号の一部継続出
願である、1995年6月7日に提出された特許出願第08/472,640号の一部継続出願で
ある。
発明の分野
本発明は、多糖類抗原およびその他のT細胞非依存的抗原に対する体液性免疫
応答の誘導における細菌のリポ蛋白質の使用に関する。
発明の背景
細菌類およびそれらの抗原成分に応答してのT細胞非依存的(TI)体液性免疫の
誘導についての細胞学的基盤についてはほとんど知られておらず、このため細菌
感染に対する十分な防御の開発努力が妨げられている。インフルエンザ菌(Haemo
philus influenzae)のb型ポリリボシルリビトールリン酸(PRP)、肺炎球菌(Pneum
ococcus)の莢膜多糖類(III型を含む)、B群連鎖球菌(Streptococcus)のセロカラ
イド(serocharides)、および緑膿菌(P.aeruginosa)の莢膜多糖類(フイッシャー
(Fisher)1型系統を含む)などの細菌類由来のTI抗原の流行性および重要性を考
慮すると、これは深刻な問題である。
知識が不足している一方で、免疫学者らは、免疫応答にはB細胞の増殖およびI
gの分泌による刺激が必要であることを理解している。1994年9月30日に提出され
た関連する特許出願第08/315,492号において、本発明者らは先に、T細胞非依存
的抗原のタイプ2クラスの反復性を模倣した構築物であるαδ-dexにより活性化
されたB細胞に、インビトロで強力なIg分泌応答を誘導させるためには、サイト
カインIL-5、IL-3、GM-CSF、および/またはIFN-γの存在が必要であることを証
明した。IL-5を除くIL-3、GM-CSF、およびIFN-γのIg誘導活性には、IL-2の共刺
激が必要であった。この研究は、タイプ2T細胞非依存的抗原も同様に、サイト
カイン
の非存在下ではIg応答を刺激することができないかもしれないことを意味してい
る。
TI抗原に対する免疫応答に必要なサイトカインの供給源はわかっていないが、
おそらくT細胞、NK細胞、単球、およびその他のサイトカイン生産性細胞である
と考えられる。新生児、老人、HIV疾患の患者または化学療法中の患者など、免
疫が低下している(immunocompromised)患者は、至適な体液性免疫を誘導するた
めの適当量のサイトカインを生産する、T細胞または機能的NK細胞もしくは単球
をもたないかもしれない。外部からの助けがなければ、これらの患者なTI抗原に
対する防御を行うことができないかもしれない。
さらに、免疫適格な通常の個体の、多糖類またはその他のTI抗原に対する免疫
応答は、一般に、小規模で結合活性が低い。これは、T細胞からの援護が得られ
ないことを反映している。現在までのところ、多糖類抗原に対する免疫応答を起
こす最も効果的な方法は、T細胞のエピトープを多糖類に複合化する(すなわち、
複合化ワクチン)というものであった。T細胞の援護を刺激するこれらの構築物は
、多糖類に対する応答も増強させる。これらの複合化ワクチンは、恩恵をもたら
す一方で、当業者はその使用に際して起こる多くの不都合も認識している。
抗原を大量接種してワクチン化した後など、個体が免疫応答を開始できる場合
であっても、その応答にはアジュバントの共投与が必要であるかもしれない。ヒ
トで使われている最も一般的なアジュバントは、みょうばんなどのアルミニウム
化合物(リン酸塩および水酸化物)である。しかしながら、みょうばんは全ての抗
原のアジュバントとなるわけではなく(理由は完全にはわかっていないが、おそ
らくは電荷の影響による)、みょうばんおよびその他の実験的なアジュバントは
炎症性反応を引き起こす可能性がある。
したがって、単独では、適当量のT細胞の援護またはサイトカイン由来の援護
を誘導できないかもしれない抗原、たとえば多糖類など、に対して免疫グロブリ
ンを誘導する方法が当技術分野において必要であるだけでなく、このタイプの援
護が得られない個体における免疫応答を増強する方法も当技術分野において必要
である。現在利用可能なアジュバントが非効果的である場合、これらの抗原に対
する免疫応答を増強させる方法も当技術分野において必要である。
発明の概要
本発明は、微生物のリポ蛋白質または合成のリポ蛋白質のいずれかを共投与す
ることによって、多糖類およびその他のTI抗原に対する免疫応答を誘導する方法
を提供することにより、これらの必要性に取り組むものである。この共投与には
、リポ蛋白質を抗原もしくはワクチンと一緒に注射すること、または抗原もしく
はワクチンに共有結合させて注射すること、ならびにリポ蛋白質の合成的に作成
された活性部分を、抗原と共にもしくは抗原と共有結合させて注射することが含
まれる。本発明のリポ蛋白質により、免疫応答を増強させる方法も提供される。
好ましい態様において、本発明のリポ蛋白質はリポ蛋白質Dである。
図面の簡単な説明
図1は、αδ-dex+リポDを組み合わせて刺激した場合、αδ-dexのみの場合に
比べて、3H-TdRの取り込みが25倍以上に増強されたことを示すグラフである。
図2は、αδ-dex非存在下(実験A)または存在下(実験B)における、小型休止B
細胞によるIg分泌の誘導に関する2つのグラフであり、リポDのみでは有意なIg
分泌が刺激されなかったのに対して、リポDおよびαδ-dexの組み合わせの作用
によりIg分泌の誘導が10,000倍以上になったことを示している。
図3は、リポDが、非分画のB細胞が豊富な集団で見られたのと同様に、αδ-d
exで活性化し分画精製したB細胞によるIgMの分泌および増殖の両方を共刺激する
ことを示した一連の図である。
図4は、LPSを用いた場合と同程度までリポDがIgAクラスを共刺激することを
示した図である。
図5は、リポ-OSPAと共にαδ-dexで活性化された細胞によるIgM分泌の共刺激
を示したグラフである。
発明の詳細な説明
本発明は、リポ蛋白質の共投与によりTI抗原に対する免疫応答を誘導および増
強する方法を提供する。本明細書で用いられる免疫応答とは、外来物質に応答し
た免疫グロブリンまたは抗体の体内の生産である。免疫応答の誘導とは、それま
で存在していなかった免疫応答を確立することであり、免疫応答の増強とは、そ
れまでに存在していた免疫応答を至適化または増加させることである。
上記の通り、本発明において対象となる外来物質とは、胸腺細胞(またはT細胞
)非依存的抗原またはTI抗原である。TI抗原は、T細胞が明確に関与しなくても、
直接B細胞を活性化することにより免疫応答を誘導することができる。反対に、
胸腺依存的抗原(TD)は抗体の合成のためにT細胞の助けが必要である。
TI抗原には2つのクラスがあることが知られている。細菌のリポ多糖類などの
タイプ1抗原は、B細胞を「ポリクローナルに」、すなわち、B細胞の抗原特異性
とは無関係に、活性化することができる。タイプ2 TI抗原は、線状の性質およ
び一定間隔で存在する反復性の高い決定子により特徴づけられる。このタイプの
抗原は、Ig受容体をB細胞の表面に架橋する、膜(m)Ig介在型シグナリングとして
知られる過程により、抗原特異的B細胞に結合する。
本発明者らの開発したポリクローナルインビトロモデルに基づく、TI抗原に対
する応答におけるmIg介在型シグナリングについて、多くのことが分かっている
。本発明者らは、多糖類の有する反復性のエピトープ特性を刺激するために、デ
キストランに複合化させた抗IgD抗体(αδ-dex)を合成した。αδ-dexはmIgと多
価的に架橋し、強力で継続的なB細胞シグナリングを誘導する。小型の休止B細胞
による増殖を刺激するαδ-dexは、外来のサイトカイン非存在下ではIgの分泌を
誘導することができず、最近の研究で、TI抗原も同様にこれらのサイトカイン非
存在下ではIgの分泌を誘導できないことが示されている。
サイトカインの必要性は、それを最も必要とする人々、つまり免疫が低下して
いる患者の治療の妨げとなりうる。機能的T細胞を欠くこれらの患者は、サイト
カインを生産することができず、そのために、インフルエンザ菌(Haemophilus i
nfluenzae)のb型ポリリボシルリビトールリン酸(PRP)、肺炎連鎖球菌(S.Pneumo
nia)、B群連鎖球菌(Streptococcus)、髄膜炎菌(N.meningitides)、サルモネラ菌
(Salmonella)、緑膿菌(P.aeruginosa)のムコエキソ多糖類、および緑膿菌(P.a
eruginosa)(フィッシャー(Fisher)タイプ1系統を含む)に由来する多糖類など、
臨床的に関連のあるTI抗原に感染する危険性がある。しかしながら、本発明のリ
ポ蛋白質の共投与により、以下に詳細を示すとおり、サイトカインの非存在下で
あっても、B細胞の増殖およびIg分泌がもたらされる。
リポ蛋白質はこれまでに、非mIg介在型シグナルをB細胞に伝えることが示され
ている。メルチャーズ(Melchers)ら、49J.Exp.Med.(1975)142:473。しかし
ながら、B細胞を活性化するリポ蛋白質の性質に関する先行の研究では、インビ
ボで予め活性化された様々な段階のリンパ細胞の、比較的高密度で培養された異
質な細胞集団を使用していたため、B細胞と他の細胞型との相互作用が起こりや
すい傾向にあった。これらの細胞は、活性化状態に先だって密度による分画がさ
れていなかったため、これらの研究では、リポ蛋白質が休止B細胞のレベルで直
接作用するのか否か、別の細胞型がその作用に重要な役割を果たしているか否か
、およびリポ蛋白質を介するシグナリングが、細菌の細胞壁中にも存在するmIg
を介したTI-2様の刺激を含む他のB細胞刺激と共に、どのようにして機能的に統
合されているのかといった問題が、解明されていないままである。
こうした他の研究とは対照的に、本発明につながる研究では、高度に濃縮し分
画精製したネズミ科の休止B細胞を使用した。このB細胞の特異的集団を用いたデ
ータにより、強力な増殖およびIg分泌応答を誘導するよう、リポ蛋白質が他の刺
激と協調しながら作用することが示された。このデータは、合成リポペプチドが
、抗CD40抗体と協調して作用する場合にのみ、増殖およびIg分泌が有意に増強さ
れたという、純度98%以上の小型の休止ヒトB細胞を用いた最近の実験において
得られた結果と一致している。
本発明のリポ蛋白質は、微生物由来のものまたは合成リポ蛋白質のいずれでも
よい。微生物のリポ蛋白質は、一般に細菌の細胞壁の構成成分であり、様々な細
菌の細胞壁で同定されている異なるリポ蛋白質を含むが、それらに限定はされな
い。エルダイル(Erdile),L.ら、Inf.and Imm.(1993)61:81。また、本発明の
リポ蛋白質は、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)由来のリポ蛋白質D
およびボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)由来のリポ蛋白質-O
SPAなど、それらをコードする遺伝子に由来するものでもよい。Id.およびソング
(Song)ら、Infect.& Immun.(1995)63(2):696参照。
本発明のリポ蛋白質には、細菌のリポ蛋白質のアミノ末端に構造的に類似した
Pam3Cysに代表されるような、合成の脂質部分も含まれる。クライン(Klein),B.
ら、Immunology(1987)61:29。これらの合成脂質部分を小さなペプチドに複合
化させると、これらの分子の有する、B細胞を活性化する性質を模倣することが
でき
る。さらに、細菌のリポ蛋白質からこの脂質部分を取り除くと、機能が失われて
しまう。
本発明の請求の範囲のリポ蛋白質には、リポ蛋白質Dで観察される増殖およびI
g分泌能を付与する、それらの断片または一部分も含まれる。
実施例に示すとおり、これまでの研究とは対照的に、リポ蛋白質D、リポ蛋白
質-OSPA、またはPam3Cysのいずれにおいても単独では、有意な増殖またはIg分泌
を刺激しない。しかしながら、TI様の、多価的に架橋した抗原受容体と組み合わ
せることにより、これらの分子は外来のサイトカイン非存在下でIg分泌を強く誘
導し、細胞増殖を顕著に増強させる。さらに、これらは非B細胞型の働きを必要
とすることなく、B細胞のレベルで直接的に作用する。これらのデータから、細
菌の侵入に応答して特異的なT細胞非依存的体液性免疫を誘導する、別の新規の
経路があることが示唆される。
本発明の請求の範囲のリポ蛋白質は、当業者に親しまれているいかなる方法に
よっても抗原と共投与することができる。たとえば、リポ蛋白質は単に抗原と共
に注射してもよいし、または抗原に直接的に結合させて注射してもよい。共有結
合を含むいかなる形態の化学結合も本発明の範囲内に含まれる。共有結合の好ま
しい方法は、1993年9月23日に提出された特許出願第07/124,491号の一部継続出
願である、1995年3月22日に提出された特許出願第18/408,717号の一部継続出願
である、1995年6月7日に提出された特許出願第08/482,661号に示されている、い
わゆる「CDAP」複合化法であり、その開示は特に本明細書に参考文献として組み
込まれる。本発明はまた、リポ蛋白質および目的の抗原を含む融合蛋白質および
/またはそれらの融合蛋白質をコードするDNAの注射をも包含する。
抗原に加えて、本発明の請求の範囲のリポ蛋白質は、1995年6月6日に提出され
た特許出願第08/468,060号(1995年3月13日に提出された特許出願第08/402,565号
の一部継続出願)の二重複合化ワクチン(dual conjugate vaccine)および1995年5
月19日に提出された特許出願第08/444,727号(1993年2月10日に提出された特許出
願第08/055,163号の一部継続出願)の二重複合化ワクチン(dual conjugate vacci
ne)などのワクチンと共に投与することもでき、それらの開示は特に本明細書に
参考文献として組み込まれる。抗原と同様、リポ蛋白質も当業者に親しまれてい
る
あらゆる方法でワクチンと共に投与することができる。上記の通り、リポ蛋白質
は単にワクチンと共に注射してもよいしまたは、いかなる形態の化学結合も本発
明の範囲内に含まれるが、たとえば上記のCDAP法によりワクチンと直接的に結合
させてもよい。
ワクチンとして使用する際、本発明の請求の範囲のリポ蛋白質は当業者に親し
まれているいかなる方法によっても投与できるが、好ましくは血管内、筋肉内、
鼻腔内、経口および皮下注射により投与される。投与量は当業者により容易に決
定されるが、許容範囲は1回の接種あたり0.01μgから100μgである。二次追加
抗原刺激は、1週間から数カ月の範囲の間隔で与えてよい。T細胞が枯渇した動
物またはヒトで、同様のアプローチを利用できる。
リポ蛋白質Dをアジュバントとして使用するためには、典型的な投与量は一回
の接種あたり0.1から100μgであり、抗原もしくはワクチンと同じ部位または注
射とは異なる部位に投与される。
さらなる研究により、蛋白質Dの脂質化(lipidation)が、担体分子としての効
果を増強させるのに重要であることが少なくともマウスで示されており、他の種
でも同様である可能性がある。したがって、蛋白質-多糖類の複合体としてマウ
スに注射した場合、蛋白質Dは抗多糖類反応の増強においてリポ蛋白質Dほど効果
的ではない。
以下に示す実施例により本発明をさらに明確に説明するが、これらは純粋に本
発明の例証として意図される。
実施例1
材料および方法
マウス DBA/2メスマウスを米国国立癌協会(National Cancer Institute)(Fre
derick,MD)から入手し、7〜10週齢で用いた。実験は「実験動物のケアおよび使
用の手引き(Guide for the Care and Use of Laboratory Animals),Institute
of Animal Resources,National Research Council,Department of Health,Ed
ucation,and Welfare Publ No.(National Institutes of Health)78〜」23に示
されている原理に従って行った。
培地 10%胎児ウシ血清(シグマ社(Sigma),St.Louis,MO)、L-グルタミン(2
mM)、2-メルカプトエタノール(0.05mM)、ペニシリン(50μg/ml)およびストレプ
トマイシン(50μg/ml)を添加したRPMI 1640(バイオフルイッド(Biofluids),Roc
kville,MD)を用いて細胞を培養した。
試薬 αδ-dexは、「ピーカンハ(Pecanha),L.ら、J.Immunol.(1991)146:83
3」に述べられている方法で、Hδa/1(マウスIgG2b(bアロタイプ)抗マウスIgD(a
アロタイプ)モノクローナル抗体)を高分子量デキストラン(2×106M.W.)に複合化
することにより調製した。Pam3Cys(S-[2,3-ビス(パルミトイロキシ)-(2-RS)-プ
ロピル]-N-パルミトイル-(R)-システイン)は、ベーリンガーマンハイムバイオケ
ミカ(Boehringer Mnnheim Biochemica)より得た。ストック溶液は1mgのPam3Cys
を1mlの95%エタノールに溶解して調製し、使用するまで-20℃で保存した。チャ
イニーズハムスター卵細胞より調製したハツカネズミrIFN-γは、ゲネンテック
社(Genentech)(South San Francisco,CA)より得た。ハツカネズミ組み換えIL-1
、IL-2、IL-4、およびIL-5はステファニー・フォーゲル博士(Stephanie Vogel)(U
SUHS,Bethesda,MD)、モーリス・ゲイトリー博士(Maurice Gately)(Hoffman-La
Roche,Nutley,NJ)、アラン・レビン博士(Allan Levine)(Searle,St.Louis,MO
)、およびリチャード・ホーデス博士(Richard Hodes)(NIH,Bethesda,MD)よりそ
れぞれ得た。組み換えヒトTGF-β2は、ウェンディ・ウォーゲル氏(Wendy Wargell
)(Celtrix Pharmaceuticals,Santa Clara,CA)より得た。組み換えハツカネズ
ミIL-3およびGM-CSFはファーミンゲン社(Pharmingenn)より購入した。FITC-抗-C
D3e mAB(2C11)およびFITC-ラットIgG1抗マウスIgA mAbは、ファーミンゲン社(Ph
armingen)(San Diego,CA)より購入した。PEで標識したアフィニティー精製ヤギ
抗マウスIgMポリクローナル抗体はサザンバイオテクノロジーアソシエイツ(Sout
hern Biotechnology Associates)(Birmingham,AL)より購入した。ラットIgG2b
抗マウスFcRIIモノクローナル抗体(2.4G2)は、腹水より精製した。
B 細胞の調製および培養 B細胞の豊富な細胞集団は、抗Thy-I、抗CD4、および
抗CD8モノクローナル抗体で処理後、マウス抗ラットIgkモノクローナル抗体およ
び補体で処理することによりT細胞を除去した脾臓細胞より得た。細胞は70、65
、60および50%のパーコール溶液(比重はそれぞれ1.086、1.081、1.074、および
1.062g/ml)からなる非連続的パーコール勾配(ファーマシア社(Pharmacia),Pisc
at
away,NJ)により比重に従って分画した。比重の高い(小型、休止)細胞を70%か
ら65%の界面から集めたところ、90%までがB細胞であった。特に示されない限
り、本明細書に報告する研究ではこれらの細胞を使用した。高度に精製されたB
細胞は、T細胞のない、小型休止脾臓細胞をFITC-抗CD3e+PE-抗IgM抗体により染
色した後、EPICS Elite サイトメーター(コウルター社(Coulter Corp.)Hialeah
,FL)により膜(m)IgM+CD3細胞の電気的に細胞分画することにより得た。分画し
た細胞は直ちに再分析し、99%以上がB細胞であることが見いだされた。機能の
解析は96穴または24穴の平底コスター(Costar)プレート(コスター社(Costar),C
ambridge,MA)内で行った。培養細胞は、全量200μl(96穴プレート)または1ml(2
4穴プレート)、1×105細胞/mlで、6%CO2を含む湿った空気中で37℃でインキュ
ベーションした。
DNA 合成の測定 DNA合成は、4時間にわたる3H-TdR(2μCi/ウェル;6.7Ci/nmol
;1mCi=37GBq;ICN,Irvine,CA)の取り込みにより決定した。細胞をグラスファ
イバーフィルタ上に回収し(PHD 細胞回収器、ケンブリッジテクノロジー(Cambri
dge Technology),Watertown,MA)、[3H]-TdRの取り込みを液体シンチレーショ
ンスペクトロメトリーにより決定した。
培養上清中の分泌Igアイソタイプ濃度の定量 Igアイソタイプ濃度はELISA解
析により測定した。培養上清中の分泌IgM、IgG3、(IgG1、IgG2b、IgG2a)およびI
gAの濃度を決定するため、96穴平底ELISAプレート(ディナテックラボラトリーズ
(Dynatech Laboratories,Inc.),Alexandria,VA)を非標識のアフィニティー精
製ヤギ抗マウスIgM、IgG3、IgG、およびIgAポリクローナル抗体(サザンバイオテ
クノロジーアソシエイツ(Southern Biotechnology Associates),Birmingham,A
L)でコーティングした。次に、プレートを洗浄し、FBSを含むバッファーでブロ
ックし、様々に希釈した培養上清およびスタンダードと共にインキュベーション
した。洗浄後、指示に従ってプレートをアルカリホスファターゼと複合化した、
アフィニティ精製ヤギ抗マウスIgM、IgG3、IgG1、IgG2b、IgG2a、およびIgAポリ
クローナル抗体(サザンバイオテクノロジーアソシエイツ(Southern Biotechnolo
gy Associates))と共にインキュベーションし、再度洗浄すると、プレートに結
合したアルカリホスファターゼと複合化した抗体によって、外来の4-メチルアン
ビリフ
ェリルリン酸(Sigma)が開裂し、蛍光を有する産物が生成する。IgE濃度の決定も
、同様の手順で行ったが、プレートをラットIgG2a抗マウスIgEモノクローナル抗
体(クローンEM95)[腹水より精製、フレッド・フィンケルマン博士(Fred Finkelma
n),USUHS,Bethesda,MDより得た]でコーティングし、その後サンプルおよびス
タンダード、次にアフィニティー精製したウサギ抗マウスIgEポリクローナル抗
体(イルディ・カトナ博士(Ildy Katona),USUHS,Bethesda,MD)、続いてアルカ
リホスファターゼと複合化したアフィニティー精製ヤギ抗ウサギIgGポリクロー
ナル抗体(サザンバイオテクノロジーアソシエイツ(Southern Biotechnology Ass
ociates))で処理した点が異なっている。蛍光の定量は、3M FluoroFAST 96フル
オロメーター(Mountainview,CA)で行い、濃度の分かっている精製ミエローマIg
を用いて決定した検量線の外挿により、蛍光単位をIg濃度に変換した。各解析に
おいて、他のIgアイソタイプ(IgM、IgD、IgG3、IgG1、IgG2b、IgG2a、およびIgE
IgA)との顕著な交差反応性またはそれらによる干渉は、培養上清中には見いださ
れなかった。
フローサイトメトリー解析 細胞はまず、終濃度5μg/mlのラットIgG2b抗Fcγ
RII mAb(2.4G2)と共に20分間インキュベーションすることにより、次に最終濃度
10μg/mlで30分間加えるFITC-ラットIgG1抗マウスIgA mAbとの細胞親和性結合を
妨げた。全ての段階は4℃で行った。蛍光解析はFACScan(ベクトンディキンソン(
Becton Dickinson),Mountain View,CA)により、対数増殖(logarithmic amplif
ication)を用いて行った。前方および側方に散乱する特性およびヨウ化プロピジ
ウム(propidium iodide)(シグマ社(Sigma))の放出に基づいて同定される、生存
可能な細胞のみを解析した。
実施例2
リポ-Dは単独では休止B細胞の有糸分裂に非効果的であるが、
mIgシグナリングと顕著な共同作用を示す
以前の報告により、リポ蛋白質-D(リポ-D)を含むリポ蛋白質は単独で実質的な
B細胞増殖およびIg分泌を刺激することが示されている。これらの研究では、リ
ンパ細胞の異質な集合体、特にかなりの高密度(1×106細胞/ml)で培養された細
胞が用いられた。よって、これらの研究では他の細胞型およびB細胞の活性化が
、これ
らのリポ蛋白質の効果を媒介する重要なパラメータになっているか否かははっき
りしていない。このため本発明者らは、比較的低い細胞濃度(1×105細胞/ml)で
培養し、高度に濃縮した小型休止B細胞の集合体に対するリポ-Dの効果を試験し
た。以前の報告とは対照的に、リポ-Dを0.02〜5μg/ml添加したところ、休止B細
胞の増殖は弱いかまたは全く見られなかった(図1)。リポ-Dの濃度を40μg/mlに
上げても、やはり効果はなかった(データ示さず)。対照的に、B細胞はLPSに反応
して盛んに増殖した(データ示さず)。
本発明者らは先に、αδ-dexが、細菌の多糖類により媒介され、他の刺激が存
在ない場合においてB細胞の増殖を刺激するがIg分泌は刺激しないことから、mIg
依存的TI-2免疫のインビトロモデルとなることを示した。細菌が、抗原特異的刺
激および非特異的刺激を直接B細胞に与えるような成分を発現して体液性免疫を
誘発している、という仮説について調べるため、本発明者らは、最適および準最
適なαδ-dex濃度でリポ-Dの濃度をいろいろに変化させた場合の、B細胞の有糸
分裂(3H-TdRの取り込みで測定される)に与える複合刺激の効果を決定した。リポ
-Dはそれ自身では比較的効果が弱いが、αδ-dexと顕著に共同作用して増殖を誘
導した。αδ-dexのみの場合に比べて、αδ-dexとリポ-Dの刺激を組み合わせた
場合には、25倍以上の3H-TdR取り込みが観察された(図1)。それ自身では増殖刺
激効果が比較的弱い、わずか0.3ng/mlのαδ-dexが、1μg/mlのリポ-Dと組み合
わせた場合は強く増殖を共刺激した。対照的に、30μg/mlの複合化していない2
価抗IgD抗体とリポ-Dとの場合には、増殖の共刺激は起こらなかった(データ示さ
ず)ことから、多価のmIgとの架橋がこの効果に必要であることが示された。本発
明者らは先に、複合化していない抗IgD抗体が、MHCクラスII分子の発現をアップ
レギュレートし、B細胞の大きさを増すことを示し、これがやはりB細胞の活性化
能をもたないことを報告した。
実施例3
リポ-Dおよびαδ-dexを組み合わせた刺激により、
外来のサイトカイン非存在下で強力なIgの分泌誘導が起こる
次の実験により、リポ-Dがαδ-dexの存在下または非存在下で、休止B細胞に
よるIg分泌を誘導するか否かを決定した。リポ-D単独(0.2〜5μg/ml、図2、実
験A
;5〜20μg/ml、図2、実験B)では顕著なIg分泌刺激は起こらなかった。すでに
報告したとおり、αδ-dexはそれ自身では休止B細胞によるIg分泌を誘導する効
果は弱い。しかしながら、リポ-Dおよびαδ-dexを組み合わせて作用させると、
10,000倍以上のIgの分泌誘導が外来のサイトカイン非存在下で起こる(図2)。5
μg/mlのリポ-Dおよび0.3ng/mlのαδ-dexがIg分泌の共刺激に最適であることが
わかった。リポ-Dおよびαδ-dexの濃度をそれ以上に高くまたは低くすると、そ
れぞれ阻害的および非効果的になった。
実施例4
リポ-Dは直接B細胞に作用してその増殖およびIg分泌を共刺激する
リポ-Dがαδ-dexと組み合わせた場合に増殖およびIg分泌を共刺激する際、休
止B細胞に直接作用しているのか否かを決定するために、本発明者らは高度に精
製したB細胞の集合体(>99% mIgM+CD3-)を、小型T細胞を欠く脾臓細胞をPE-抗Ig
M+FITC-抗CD3で染色し、電気的に細胞分画する方法により得た。これに混入して
いる大きな、活性化B細胞は、前方に散乱する特性(forword scatter profile)に
基づいてさらに取り除いた。図3に示す通り、リポ-Dはαδ-dexで活性化された
、分画精製したB細胞の増殖およびIgM分泌を、非分画のB細胞濃縮集合体で観察
されたのと同様に、共刺激した。よって、リポ-DはこのレベルのB細胞に直接作
用してこれらの効果を媒介する。
実施例5
αδ-dexで刺激されたB細胞をリポ-Dで活性化すると、
IgMが有力に分泌され、その他は主としてIgG3が少量分泌される
細菌に対するT細胞依存的な体液性免疫応答では、IgMおよびIgG3の生産におい
て選択的傾向が見られることが多い。この実験で、αδ-dexで活性化したB細胞
による、リポ-Dに反応して合成されたIgのIgアイソタイプ特性を決定した。表1
に示すとおり、リポ-Dはαδ-dexで活性化した細胞の、主としてIgMの分泌を誘
導する。他に分泌されるIgはIgG(1%以下)であり、主としてIgG3であった。よ
って、リポ-Dによる共刺激に反応したIgアイソタイプの分泌は、LPSのみで活性
化したB細胞で得られる結果と同様である。
リポ-DによるIgアイソタイプの生産 B細胞は5μg/mlのリポ-Dを0.3ng/mlのα
δ-dexと組み合わせて刺激し、培養上清中の様々なIgアイソタイプの濃度を6日
後にELISA法により測定した。
実施例6
リポ-D単独では、サイトカインに依存したIg分泌の
共刺激物質としての効果は弱い
αδ-dexによる活性化に反応したIgの分泌には、サイトカインの共同作用が必
要である。よって、IL-4+IL-5は、αδ-dexで活性化したB細胞において強いIg分
泌応答を誘導する。本発明者らは最近、αδ-dexで活性化した細胞内で働くIg分
泌応答を引き起こす第2のサイトカイン経路を決定した。よって、IL-3、GM-CSF
、およびIFN-γはそれぞれIL-I+IL-2の佐薬として働き、αδ-dexで活性化した
分画精製B細胞によるIg分泌を誘導する。B細胞を濃縮した、分画精製していない
細胞培養中では、IL-I+IL-2はそれ自身で、AsGm-1+の非B非T細胞の存在に依存す
る分泌に依存する、Igの分泌を刺激する。そこで、リポ-Dがサイトカイン依存的
なIg分泌を共刺激する能力を決定するため、この実験ではIL-4+IL-5またはIL-I+
IL-2および/またはIL-3、GM-CSF、またはIFN-γのいずれかを、リポ-Dで刺激し
たB細胞濃縮培養に添加して、Ig分泌をαδ-dexで刺激した同様の培養によるも
のと直接比較した。表2に示すとおり、αδ-dexは上記のサイトカイン経路の両
方に応答して、Ig分泌を強く共刺激した。対照的に、リポ-DはこれらのIg分泌応
答の共刺激物質としては比較的効果が弱かった。特に、IL-4+IL-5は、リポ-Dで
刺激した細胞において相当のIg誘導活性を示した(αδ-dexを用いた場合の1600
倍に比べて8倍強。さらに、II-3+IL-2+IL-3の組み合わせでは、リポ-Dで活性化
した細胞によるIg分泌が、αδ-dexで活性化した細胞を用いた場合の380倍以上
の誘導に比べて、4倍強であった。よって、リポ-Dはそれ自身ではサイトカイン
依存的Ig分泌の共刺激物質としての効果は比較的弱い。
リポ-Dはサイトカイン介在型Ig分泌の比較的弱い共刺激物質である B細胞を
リポ-D(5μg/ml)またはαδ-dex(3ng/ml)の存在下または非存在下で、示されて
いるサイトカインを用いてまたは用いずに刺激し、6日後の培養上清中IgM濃度
をELISA法により測定した。サイトカインは培養の初期に、IFN-γのみ24時間後
に、以下の濃度で添加した:IL-1(150 U/ml)、IL-2(150 U/ml)、IL-3(100 U/ml)
、IL-4(3,000 U/ml)、IL-5(150 U/ml)、GM-CSF(100 U/ml)、IFN-γ(10 U/ml)。
実施例7
リポ-DはIgクラススイッチを誘導するための主要なシグナルを提供する
1995年3月8日に提出された関連特許出願第08/400,322号において、本発明者ら
は最近、IL-4、IL-5およびIgAスイッチ因子であるTGF-βの存在下で、αδ-dex
とLPSまたはCD40Lのいずれかとの組合せ作用を必要とする高効率IgAクラススイ
ッチングの誘導のためのインビトロモデルを確立した。この系において、フロー
サイトメトリー分析で評価されたように、10%以上のmIgA+細胞を得るために
は、全ての刺激が必要であった。この実験において、本発明者らは、IgAクラス
スイッチの共刺激において、リポ-DがLPSの代替となりうるか検討した。TGF-β
の非存在下においては、培養開始4日後で、mIgA+細胞はほとんど検出されなか
った(図5)。培養系からLPSを除去すると、以前報告されたように、mIgA+細胞
のパーセン
テージは2%以下になった(データは示していない)。しかしながら、LPSをリ
ポ-Dへ置き換えることにより、IgAクラススイッチング反応において、mIgA+細胞
が8%以上に復活した。このように、この系において、リポ-DはIgAクラススイ
ッチングを誘導するための主要なシグナルを提供した。
実施例8
αδ-dexで活性化されたB細胞におけるリポ-Dによる増殖および
Ig分泌の共刺激は、細菌リポ蛋白質の一般的性質であると考えられる
他の組換えリポ蛋白質である、ボレリア・バーグドルフェリ(Borrelia burgdor
feri)由来のリポ-OSPA、ヒトライ病の原因物質および合成リポ蛋白質の共通構造
Pam3Cysを用いて、一連の類似実験を実施した。図5に示されるように、リポ-OS
PAにより、αδ-dexで活性化された細胞のIgM分泌が強く共刺激された。さらに
、Pam3Cysもまた、分裂促進およびIg分泌を強く共刺激した。リポ-Dと同様に、
そして先行の研究とは対照的に、リポ-OSPAおよびPam3Cysは両方とも、単独では
小型の休止B細胞による細胞増殖もIg分泌も有意に増強させず、これらの効果を
媒介するためにはαδ-dexでの共刺激が必要であった。したがって、これらのデ
ータから、イオン(ion)-B細胞の召集を必要とせずに強度の体液性免疫応答を誘
導するためには、B細胞に非特異的なシグナルを伝達する細菌のリポ蛋白質は一
般的に、mIgの架橋(多価抗原結合)によって媒介されるような特異的なB細胞
活性化シグナルと一緒に作用しなくてはならないことが示唆される。
実施例9
リポ蛋白質Dを、多糖類-蛋白質複合体と共に
与えることにより、抗多糖類反応を増強することができる
ジフテリアトキソイド肺炎球菌(pneumococcal)多糖類(DT-Pn14)を、リポ蛋
白質Dの存在下または非存在下において、様々な投与量で注射した。リポ蛋白質D
の存在により、DT-Pn14単独の場合に比較して、5〜10倍大きい抗多糖類反応
が誘導された。さらに、0.01μgのDT-Pn14はほとんど検出可能な反応を誘起しな
かったが、リポ蛋白質Dと共に注射した場合は、有意な反応を誘導した。このこ
とは、リポ蛋白質Dが、多糖類抗原に対する反応を増強するためのアジュバント
として使用できることを示している。
各群5匹のDBA/2マウスに、リポ蛋白質Dの存在下または非存在下でDT-Pn14を
注射した。抗Pn14 ELISAを、28日後に測定した。
実施例10
リポ蛋白質Dは、T細胞欠損動物において抗多糖類反応を
増強することができる
T細胞の欠失を誘導するため、マウスに、500μg〜1.0mgの抗CD4抗体(GK1
.5、ATCCより入手)を注射した。1日後、それらのマウスに、5.0μgの肺炎球菌
多糖類14型リポ蛋白質D(「PN14-LPD」)またはPN14単独のいずれかを注射した
。14日後、IgG1抗PN14反応を測定した。下記の表4で示されるように、リポ蛋
白質D複合体により、T細胞欠損マウスにおいて高レベルの抗PN14反応が刺激さ
れた。
このように、リポ蛋白質Dは免疫能の正常な動物において抗多糖類反応を増強さ
せるのみならず、T細胞欠損動物においても抗多糖類反応を増強させる。したが
って、リポ蛋白質Dは、HIV患者のようなT細胞欠損個体において、抗多糖類反応
を
増強するための価値ある手段となりうる。
実施例11
抗多糖類反応に対する該蛋白質の効果を評価するために、インフルエンザb型
菌(Haemophilus influenzae type b)ポリリボシル-リビトールリン酸(polyribos
yl-ribitol-phosphate)(PRP)に基づく異なるワクチンを調製した。これらの「Hi
bワクチン」には、T細胞エピトープの供給源として破傷風トキソイド(TT)また
はリポ蛋白質D(LPD)のいずれかを含有させた。ひとつのPRP-TT Hibワクチンは、
多糖類のCNBr活性化を利用して調製し、PRP-TTおよびPRP-LPD Hibワクチンは、
多糖類のCDAP活性化を利用して調製した。
各群10匹ずつの5週齢のメスOFAラットを、4週間間隔で2回、H.D.の1/4の
ワクチンを皮下注射することにより免疫し、28日、42日、56日、69日お
よび83日目に採血した。
抗PRR'P反応はELISA(チラミン化PRR'Pでコーティング)によって評価した。
「ロブスト(Robust)」と呼ばれるノンパラメトリック法を、異なる調製物によっ
て誘導される抗PS力価を比較するために用いた。HIB 001A44を対照として用いた
。
表5aは抗多糖類反応を示している。リポ蛋白質D複合体であるPRP-LPDは、破傷
風トキソイド複合体であるPRP-TTに匹敵する1次抗多糖類反応を誘導したが、PR
P-LPDは破傷風トキソイド多糖類と比較して、非常に高い(10倍以上)2次抗
多糖類反応を誘導した。表5bで示されるように、PRP-LPD複合体は、非常に低い
抗リポ蛋白質D反応を誘導した。
またこの実験から、抗多糖類反応は追加免疫後14日目と28日目とで同等で
あることが示唆された。69日目(追加免疫後41日目)においては、リポ蛋白
質D複合体を含むいくつかの複合体で反応が低下し始めた。
さらに、組み合わせワクチンの効果を評価するために、DTPa.HBワクチン(ジフ
テリア(Diphtheria)、破傷風トキソイド(tetanus toxoid)、B型肝炎による無細
胞の百日咳(acellular pertussis with Hepatitis B))を複合体と組み合わせた
。その組合せは抗多糖類反応を低下させなかった。
表5は、二つの異なる蛋白質、破傷風トキソイドおよびリポ蛋白質Dに基づく
ワクチン間の抗多糖類反応(表5a)および抗蛋白質反応(表5b)を示している。
抗TT力価(括弧内の値)は、生理食塩水を注射したラットの血清を用いて測定した
。
実施例12
リポ蛋白質D構築物の抗原性および免疫原性
この実施例においては、Hib PRPならびに肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)PS14お
よび6Bへリポ蛋白質Dを複合化させた複合体の効果を評価した。
該複合体は、CDAPによる活性化およびカップリング作用を利用して下記のよう
に調製した(異なる多糖類/蛋白質比率にて)。該複合体を、抗PS抗体および抗
LPD抗体を使用してその抗原性についてインビトロにて調べ、遊離しているPSの
量を、免疫沈降によって測定した。該複合体の免疫原性は、ラットモデルで評価
し、ラットにおいて誘導される抗PS抗体の防御効果は、幼若ラット(Hibに対す
る防御の場合)またはマウス(肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)6Bに対する防御の
場合)にて評価した。
材料および方法
Hib PRPならびに肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)多糖類6Bおよび14は、不活性化
された培養細胞から抽出し精製した。該精製物質は、残存する蛋白質、核酸、内
毒素、構造糖(structural sugar)および分子量分布の点で、WHOおよびUSの明細
書に合致していた。
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)リポ蛋白質Dは大脳菌で発現させ
、従来のカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。該蛋白質の純度は、異な
る方法(SDS-PAGE、CE、HPLC)で評価したところ、90%以上であった。
活性化されたHib PRP、肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)多糖類6Bまたは肺炎連鎖
球菌(S.pneumoniae)多糖類14を、リポ蛋白質Dまたは破傷風トキソイドと複合化
させた。多糖類をリポ蛋白質または破傷風トキソイドに複合化するための2つの
方法が、本明細書に開示されている。
リポ DのPn14へのカップリング
A.CDAPを用いる直接的複合化
Pn14は、生理食塩水で5mg/mlに調製し、氷冷する。CDAPはアセトニトリル中で
100mg/ml、0.2M TEA、リポ蛋白質D 6mg/mlは、10mMリン酸ナトリウム、0.2M NaC
l、0.1%エンピゲン(Empigen)(カルバイオケム(CalBiochem)から入手した界面活
性剤)中、pH7.2に調製し、氷冷する。
活性化およびカップリングは、0〜4℃で実施する。CDAPは、Pn14の撹拌溶液
に、0.75mg CDAP/mg Pn14の比で、ゆっくり添加する。30秒後、TEAにてpHを10
に上昇させ(通常は使用したCDAPの約2倍容量)、全体で2分間、TEAにてpH10
に維持する。
2.5分後、リポ蛋白質Dを2.5mg蛋白質/mg Pn14の比で、撹拌しながら活性化PS
に加える。pHは9〜9.5の範囲に維持する。
1時間後、反応を1/4容量の1Mグリシン(pH8.0)の添加により停止させる。
4℃で一晩インキュベーションした後、複合体をS500HR(ファルマシア)ゲル濾
過カラムを通過させ精製する。
蛋白質および多糖類を含む高分子量複合体をプールし、0.2マイクロフィルタ
ーを用いて濾過する。蛋白質はロウリー(Lowry)法にて定量し、多糖類はレゾル
シノール(resorcinol)分析にて定量する。
B.スペーサーを介したカップリング
Pn14はCDAPで上述のように活性化する。2.5分後、1/2容量の0.5Mアジピンジヒ
ドラジド(pH8.0)を添加する。1時間後、該溶液は生理食塩水中で完全に透析
する。
ヒドラジド含量はTNBSを用いて測定し、多糖類はレゾルシノール分析にて測定
する。
リポ蛋白質は、リース(Lees)らの方法(Vaccine,1994,12,1160)に従って、P
n14-ヒドラジドに結合させる。簡潔に記載すると、Pn14-ヒドラジドを、ヨード
アセチルN-ヒドロキシサクシニミド(SIA,シグマ社(Sigma))を用いてヨードア
セチル化する。該蛋白質はS-アセチルチオアセチルN-ヒドロキシサクシニミド
(SATA,シグマ社(Sigma))を用いてチオール化する。セントリコン30装置を用
いて脱塩および濃縮した後、両者を混合し、1/9容量の0.75M HEPES、0.5M ヒド
ロキシルアミンを用いてpHを7.5まで上昇させる。4℃で一晩反応させた後、反
応を、0.2mMメルカプトエタノール中で1時間インキュベーションし、引き続き1
0mMヨードアセトアミド中で10分間インキュベーションし停止させる。複合体
は上述のように精製する。当業者であれば、蛋白質を多糖類に複合化させるため
の他の方法もまた実施されうることを認識すると思われる。
実験結果
1.ラットにおける複合体の免疫原性
各群10匹のOFAラット(メス、5〜6週齢)に、多糖類2.5μg相当(PRPの場
合)または0.1〜10μg相当(肺炎球菌(pneumococcal)PS6BまたはPS14の場合)の
量の複合体を皮下注射(200μl)した。ラットは1カ月後に同量の複合体で追加免
疫し、抗体分析のための血液試料を、追加免疫の直前および15日後に採集した
。抗LPD抗体は、コーティング抗原として蛋白質Dを用いELISAによって測定した
。抗PS抗体は、コーティング抗原としてチラミン化PSを用いELISAによって測定
し、抗PS6Bまたは抗PS14を測定するために、血清にCPSを添加することによって
(抗PS14の場合は1mg/ml、抗PS6Bの場合は5mg/ml)抗CPS抗体を吸着させた。特
異的抗体は、ペルオキシダーゼ標識抗ラット複合体を用いて検出した。全てのEL
ISAにおいて、参照血清を用い、力価は4-パラメーター法を用いて任意の単位で
計算した。
2.受動防御試験
a)Hib 攻撃誘発に対する幼若ラットの防御
幼若OFAラット(4〜5日齢)に、抗PRP抗体を含有する(PBSにて)希釈した血清1
00μlを腹腔内(IP)注射した。24時間後、約5×104コロニー形成単位(CFU)の
対数増殖期のHib、イーガン(Eagan)系統を用いて、腹腔内経路でラットに攻撃誘
発した。24時間後にラットを殺し、血液試料を各ラットから採取した。細菌感
染は、血液の段階希釈液をチョコレート寒天に播種し、1日後にコロニーを計数
することによって測定した。血液100μlあたり10 CFU未満であるラットは、防御
されたと判断した。
b)肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)6Bによる致死的攻撃誘発に対するマウスの防御
各群10匹のマウス(異系交配OFI、6週齢、メス)に、抗PS 6B抗体含有血清
(1.5倍希釈血清、100μl)で受動免疫した24時間後に、103CFUの肺炎連鎖球
菌(S.pneumoniae)の6B型菌を腹腔内注射した。対照群には、非免疫動物の血清
、またはPS14複合体で免疫した動物の血清を注射した。各群における死亡数は、
18日間記録した。
該蛋白質としてTTの代わりにLPDを使用する場合、抗PS反応(抗PRP、抗PS6B)
は、より高くなる(少なくとも10倍)。幼若ラットの受動防御モデルにおいて
、PRP-LPD複合体によって誘導される抗体は、PRP-TT複合体によって誘導される
抗体と比較して(等力価に調製された場合)、少なくとも同等かまたはより良い
。
受動マウス防御試験において、抗PS6B-LPD複合体で、完全防御が観察された。
結論
これらの結果から、試験した異なる莢膜多糖(PRP、PS 6B)について、LPDは
、TTと比較してより優れた蛋白質であることが実証される。
各群10匹ずつのOFAラット(5日齢)に、100μlの血清を腹腔内注射し、24時間後
に5×104CFU/ラット(イーガン(Eagan)系統)で腹腔内経路により攻撃誘発した。
細菌感染は24時間後に測定した。
血液100μl中、10 CFU未満のマウスは、防御されたと判断した。
対照は、血液1μl中、103〜106CFUである。
*何匹かのマウスは病気
5週齢のメスOFAマウスに、5倍希釈した100μlの血清を腹腔内注射し、マウスで
2回継代した100μlのPn6B系統(6/6B/52)を用いて24時間後に攻撃誘発した。
死亡率は攻撃誘発の18日後まで記録した。
実施例13
脂質化(lipidation)の効果を調べるために、ラットに、リポ蛋白質D(リポ-
D)、蛋白質Dまたは破傷風トキソイドを肺炎球菌(pneumococcal)多糖類6Bに結合
させた複合体を、0.1から30μg注射した。リポ-D、蛋白質D、および肺炎球菌(pn
eumococcal)多糖類6Bは、前述の5頁目および20頁目に記載されている方法に従っ
て調製した。破傷風トキソイドは、当業者に知られている多くの供給源から容易
に得られる。複合体は、前述の20〜21頁目に記載されている方法に従って調製し
た。蛋白質D複合体は、リポ蛋白質D複合体の調製に用いた方法と同じ方法によっ
て調製した。
抗多糖類反応は、複合体の初回注射の28日後および追加免疫注射の28日後
に、ELISAによって測定した。表11に示すように、蛋白質D複合体を注射したマ
ウスと比較して、リポ-D複合体を注射したマウスの方が、抗多糖類反応が有意に
高かった。
本発明の他の態様は、本明細書に開示した本発明の明細および実施例を考慮す
ることにより、当業者には明らかであると思われる。本明細書および実施例は、
単なる例示であると考慮され、本発明の範囲および精神は以下の請求の範囲によ
って示されるものである。
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Induction and enhancement of immune responses to polysaccharides using bacterial lipoproteins
Government rights
The invention described herein does not require any royalty payment to the inventors.
Manufactured, licensed, and used for government purposes.
Cross-reference of related applications
This application is a continuation-in-part of Patent Application No. 08 / 422,830, filed April 17, 1995.
The request was a continuation-in-part application of Patent Application No. 08 / 472,640 filed on June 7, 1995.
is there.
Field of the invention
The present invention provides humoral immunity against polysaccharide antigens and other T-cell independent antigens.
The use of bacterial lipoproteins in inducing a response.
Background of the Invention
T cell-independent (TI) humoral immunity in response to bacteria and their antigenic components
Little is known about the cytological basis for induction, and therefore
Efforts to develop adequate defense against infection are hampered. Haemophilus influenzae (Haemo
philus influenzae) b-type polyribosyl ribitol phosphate (PRP), pneumococcus (Pneum
ococcus), capsular polysaccharides (including type III), group B streptococcus (Streptococcus) cellophora
Serocharides, and capsular polysaccharides of P. aeruginosa (Fisher)
(Including Fisher type 1 strains).
With consideration, this is a serious problem.
Despite the lack of knowledge, immunologists suggest that immune responses include B cell proliferation and I
I understand that stimulation by secretion of g is necessary. Filed on September 30, 1994
In related patent application Ser.No. 08 / 315,492, we have previously described T cell-independent
Activated by αδ-dex, a construct that mimics the repeatability of the type 2 class of antigenic antigens
To induce a strong Ig secretion response in vitro
Demonstrates the need for the presence of Cain IL-5, IL-3, GM-CSF, and / or IFN-γ
Revealed. The Ig-inducing activities of IL-3, GM-CSF, and IFN-γ, excluding IL-5, were
Intense was needed. This study shows that type 2 T cell-independent antigens
Cain
May not be able to stimulate an Ig response in the absence of
You.
The source of cytokines required for an immune response to TI antigens is unknown,
Probably T cells, NK cells, monocytes, and other cytokine-producing cells
it is conceivable that. Exemptions for newborns, the elderly, patients with HIV disease or chemotherapy
Patients with immunocompromised can induce optimal humoral immunity
T cells or functional NK cells or monocytes that produce the appropriate amount of cytokines for
May not have. Without external help, these patients would have
You may not be able to defend against it.
Furthermore, immunization of normal immunocompetent individuals against polysaccharides or other TI antigens
Responses are generally small and have low avidity. It can be helped by T cells
Reflects that there is no. To date, an immune response has been raised against polysaccharide antigens.
The most effective way to rub is to conjugate the T cell epitope to the polysaccharide (i.e.
Conjugate vaccine). These constructs that stimulate T cell support
It also enhances the response to polysaccharides. These conjugate vaccines offer benefits
On the other hand, those skilled in the art are also aware of the many disadvantages arising in their use.
When an individual can initiate an immune response, such as after vaccination with a large dose of antigen
Even so, the response may require co-administration of an adjuvant. Hi
The most common adjuvants used in aluminum are aluminum such as alum
Compounds (phosphates and hydroxides). However, alum is all
It is not an original adjuvant (the reason is not completely understood,
Alum and other experimental adjuvants
May cause an inflammatory response.
Thus, alone, a suitable amount of T-cell or cytokine-derived
Immunoglobulin against antigens that may not be able to induce
Not only is there a need in the art for a method of guiding
There is also a need in the art for ways to enhance the immune response in unprotected individuals
It is. If the currently available adjuvants are ineffective,
There is also a need in the art for methods to enhance the resulting immune response.
Summary of the Invention
The present invention provides for co-administration of either microbial lipoproteins or synthetic lipoproteins.
For inducing an immune response against polysaccharides and other TI antigens
Address these needs by providing This co-administration
Injecting lipoproteins with an antigen or vaccine, or
Can be injected covalently linked to a vaccine and synthetically made lipoproteins
Injection with the antigen or covalently linked to the antigen.
I will. Methods for enhancing an immune response with the lipoproteins of the present invention are also provided.
In a preferred embodiment, the lipoprotein of the invention is lipoprotein D.
BRIEF DESCRIPTION OF THE FIGURES
Fig. 1 shows the results obtained when the combination of αδ-dex and lipo D was stimulated and αδ-dex alone.
Compared to,ThreeIt is a graph which shows that the uptake of H-TdR was enhanced 25 times or more.
FIG. 2 shows a small pause B in the absence (Experiment A) or presence (Experiment B) of αδ-dex.
2 is two graphs showing induction of Ig secretion by cells, in which only lipo D has significant Ig.
Secretion was not stimulated, but the effect of the combination of lipo D and αδ-dex
Indicates that the induction of Ig secretion was 10,000-fold or more.
FIG. 3 shows that lipoD was expressed in αδ-d as well as in the unfractionated B cell-rich population.
Co-stimulates both IgM secretion and proliferation by ex-activated and fractionated B cells.
FIG.
Figure 4 shows that lipoD co-stimulates IgA class to the same extent as with LPS.
FIG.
FIG. 5 shows costimulation of IgM secretion by αδ-dex-activated cells with lipo-OSPA.
FIG.
Detailed description of the invention
The present invention provides a method for inducing and enhancing an immune response against
Provide a way to strengthen. As used herein, an immune response is a response to a foreign substance.
In vivo production of immunoglobulins or antibodies. Induction of an immune response
Is to establish an immune response that was not present in the
Optimizing or increasing the immune response that has existed before.
As described above, the foreign substance of interest in the present invention includes thymocytes (or T cells).
) Independent or TI antigen. TI antigens, even if T cells are not explicitly involved,
An immune response can be induced by directly activating B cells. Conversely,
Thymus-dependent antigen (TD) requires the help of T cells for antibody synthesis.
It is known that there are two classes of TI antigens. Such as bacterial lipopolysaccharides
Type 1 antigens make B cells "polyclonal", that is, the antigen specificity of B cells
Independent of activation. Type 2 TI antigens have a linear nature and
And highly repetitive determinants that exist at regular intervals. This type of
Antigens crosslink Ig receptors to the surface of B cells as membrane (m) Ig-mediated signaling
It binds to antigen-specific B cells by a known process.
Based on the polyclonal in vitro model developed by the present inventors,
Much is known about mIg-mediated signaling in responding responses
. In order to stimulate the repetitive epitope properties of polysaccharides, the present inventors
An anti-IgD antibody (αδ-dex) conjugated to kisstran was synthesized. αδ-dex is as high as mIg
Crosslinks valency and induces strong and continuous B cell signaling. Small resting B cells
Αδ-dex, which stimulates the proliferation of cells, secretes Ig in the absence of foreign cytokines.
Cannot be induced, and recent studies indicate that TI antigens
It has been shown that Ig secretion cannot be induced in the presence.
The need for cytokines depends on the people who need it most,
May interfere with the treatment of certain patients. These patients who lack functional T cells
Unable to produce Cain, which caused Haemophilus i
nfluenzae) b-type polyribosyl ribitol phosphate (PRP), S. pneumoniae (S. Pneumo
nia), group B Streptococcus, meningococcus (N. meningitides), Salmonella
(Salmonella), mucoexopolysaccharide of P. aeruginosa, and P. aeruginosa (P. a
eruginosa) (including one Fisher type strain) polysaccharides,
Risk of infection with clinically relevant TI antigens. However, according to the present invention,
Co-administration of the poprotein allows for the absence of cytokines, as detailed below.
Even so, it results in B cell proliferation and Ig secretion.
Lipoproteins have previously been shown to transmit non-mIg-mediated signals to B cells.
ing. Melchers et al., 49J. Exp. Med. (1975) 142: 473. However
However, previous studies on the properties of lipoproteins that activate B cells
Of different stages of lymphocytes pre-activated
Quality cell populations, B cells interact with other cell types
There was a tendency. These cells are fractionated by density prior to activation.
Lipoproteins were not directly expressed at resting B cell levels in these studies.
Whether they interact with each other and whether another cell type plays a significant role in their action
, And lipoprotein-mediated signaling is also present in bacterial cell walls
With other B cell stimuli, including TI-2-like stimuli via
The question of whether they have been merged remains unclear.
In contrast to these other studies, studies that lead to the present invention are highly enriched and fractionated.
Fractionated and purified murine resting B cells were used. Data using this specific population of B cells
Lipoproteins may induce other growth factors to induce a strong proliferation and Ig secretion response.
It has been shown to work in concert with the fierce. This data shows that synthetic lipopeptides
Significantly increases proliferation and Ig secretion only when acting in concert with anti-CD40 antibodies
In a recent experiment using small resting human B cells with a purity of 98% or more.
This is consistent with the results obtained.
The lipoprotein of the present invention may be either a microorganism-derived lipoprotein or a synthetic lipoprotein.
Good. Microbial lipoproteins are generally components of the cell wall of bacteria,
Includes, but is not limited to, different lipoproteins identified in the fungal cell wall
No. Erdile, L. et al., Inf. and Imm. (1993) 61:81. In addition, the present invention
Lipoprotein is lipoprotein D from Haemophilus influenzae
And lipoprotein-O from Borrelia burgdorferi
They may be derived from genes encoding them, such as SPA. Id. And song
(Song) et al., Infect. & Immun. (1995) 63 (2): 696.
The lipoproteins of the present invention have structural similarities to the amino terminus of bacterial lipoproteins.
PamThreeSynthetic lipid moieties such as Cys are also included. Klein, B.
Et al., Immunology (1987) 61:29. Complex these synthetic lipid moieties into small peptides
Can mimic the properties of these molecules to activate B cells.
Can
You. Furthermore, removing this lipid moiety from bacterial lipoproteins results in loss of function.
I will.
The lipoproteins claimed in the present invention include the growth and I observed in lipoprotein D.
Also included are those fragments or portions thereof that confer g-secretion ability.
As shown in the examples, in contrast to previous studies, lipoprotein D, lipoprotein
Quality-OSPA, or PamThreeSignificant growth or Ig secretion alone in any of the Cys
Do not stimulate. However, in combination with TI-like, multivalently crosslinked antigen receptors
These molecules strongly induce Ig secretion in the absence of foreign cytokines.
And significantly enhances cell proliferation. In addition, they require a non-B cell type
And acts directly at the B cell level. From these data,
Another novel, induction of specific T cell-independent humoral immunity in response to bacterial invasion
It is suggested that there is a route.
The lipoproteins claimed in the present invention can be prepared by any method familiar to those skilled in the art.
Therefore, it can be co-administered with the antigen. For example, lipoproteins simply co-
Or may be injected directly linked to the antigen. Sharing
Any form of chemical bond, including union, is included within the scope of the present invention. Preference for covalent bonds
The new method is a continuation-in-part of Patent Application No. 07 / 124,491, filed September 23, 1993.
Request for a continuation-in-part of Patent Application No. 18 / 408,717 filed March 22, 1995
No. 08 / 482,661, filed June 7, 1995.
A so-called “CDAP” conjugation method, the disclosure of which is specifically incorporated herein by reference.
Be included. The present invention also relates to a fusion protein comprising a lipoprotein and an antigen of interest and
And / or injection of DNA encoding the fusion proteins.
In addition to the antigen, the claimed lipoprotein of the present invention was filed on June 6, 1995.
Patent Application No. 08 / 468,060 (Patent Application No. 08 / 402,565 filed March 13, 1995)
Conjugated vaccine) and May 1995
Patent Application No. 08 / 444,727 filed on Jan. 19, 1993 (patent application filed on Feb. 10, 1993)
Application No. 08 / 055,163) (dual conjugate vaccine)
ne) can be administered together with a vaccine, the disclosure of which is specifically described herein.
Incorporated as a reference. Like antigens, lipoproteins are familiar to those skilled in the art.
To
It can be administered with the vaccine in any number of ways. As mentioned above, lipoproteins
May simply be injected with the vaccine or any form of chemical bonding
But directly bound to the vaccine by, for example, the CDAP method described above.
May be.
When used as a vaccine, the lipoproteins claimed in the present invention will be familiar to those skilled in the art.
It can be administered by any known method, but is preferably intravascular, intramuscular,
It is administered by intranasal, oral and subcutaneous injection. The dosage is easily determined by one skilled in the art.
The acceptable range is 0.01 μg to 100 μg per inoculation. Secondary addition
Antigen stimulation may be given at intervals ranging from one week to several months. T cell depletion
Similar approaches can be used for products or humans.
To use lipoprotein D as an adjuvant, a typical dose is
0.1 to 100 μg / inoculation, at the same site or
Administered to a different site than the firing.
Further studies indicate that lipidation of protein D may not be effective as a carrier molecule.
Has been shown to be important in enhancing the fruit
But it could be the same. Therefore, as a protein-polysaccharide complex,
D is as effective as lipoprotein D in enhancing anti-polysaccharide response when injected
Not a target.
The following examples further illustrate the invention, but do not limit the scope of the invention.
It is intended as an illustration of the invention.
Example 1
Materials and methods
mouse DBA / 2 female mice were transferred to the National Cancer Institute (Fre
derick, MD) and used at 7-10 weeks of age. Experiments are described in “Care and Use of Laboratory Animals”
Guide for the Care and Use of Laboratory Animals, Institute
of Animal Resources, National Research Council, Department of Health, Ed
ucation, and Welfare Publ No. (National Institutes of Health) 78-
Performed according to the principles that have been done.
Culture medium 10% fetal bovine serum (Sigma, St. Louis, MO), L-glutamine (2
mM), 2-mercaptoethanol (0.05 mM), penicillin (50 μg / ml) and strep
RPMI 1640 (Biofluids, Roc) supplemented with tomycin (50 μg / ml)
The cells were cultured using kville, MD).
reagent αδ-dex is described in “Pecanha, L. et al., J. Immunol. (1991) 146: 83.
Hδa / 1 (mouse IgG2b (b allotype) anti-mouse IgD (a
Allotype) monoclonal antibody) with high molecular weight dextran (2 x 106M.W.)
Prepared. PamThreeCys (S- [2,3-bis (palmityroxy)-(2-RS) -p
Ropyl] -N-palmitoyl- (R) -cysteine) is Boehringer Mannheim Biochem.
Mica (Boehringer Mnnheim Biochemica). Stock solution is 1mg PamThreeCys
Was prepared in 1 ml of 95% ethanol and stored at -20 ° C until use. Cha
Mus musculus rIFN-γ prepared from Ines hamster egg cells was
(Genentech) (South San Francisco, CA). Mus musculus recombinant IL-1
, IL-2, IL-4, and IL-5 are available from Dr. Stephanie Vogel (U.
SUHS, Bethesda, MD), Dr. Maurice Gately (Hoffman-La
Roche, Nutley, NJ), Dr. Allan Levine (Searle, St. Louis, MO)
), And Richard Hodes (NIH, Bethesda, MD).
I got each. Recombinant human TGF-β2 is available from Wendy Wargell
) (Celtrix Pharmaceuticals, Santa Clara, CA). Recombinant house mouse
MI IL-3 and GM-CSF were purchased from Pharmingenn. FITC-anti-C
D3e mAB (2C11) and FITC-rat IgG1 anti-mouse IgA mAb were purchased from Pharmingen (Ph
armingen) (San Diego, CA). Affinity purified goat labeled with PE
Anti-mouse IgM polyclonal antibody is available from Southern Biotechnology Associates (South
hern Biotechnology Associates) (Birmingham, AL). Rat IgG2b
The anti-mouse FcRII monoclonal antibody (2.4G2) was purified from ascites.
B Cell preparation and culture B cell-rich cell populations include anti-Thy-I, anti-CD4, and
After treatment with anti-CD8 monoclonal antibody, mouse anti-rat Igk monoclonal antibody and
And spleen cells from which T cells had been removed by treatment with complement. 70, 65 cells
, 60 and 50% Percoll solutions (specific gravity 1.086, 1.081, 1.074, and
1.062 g / ml) (Pharmacia, Pisc)
at
away, NJ). 70% of cells with high specific gravity (small, resting)
When collected from the 65% interface, up to 90% were B cells. Unless otherwise indicated
Thus, these cells were used in the studies reported herein. Highly purified B
Cells were stained with TTC-free, small resting spleen cells with FITC-anti-CD3e + PE-anti-IgM antibody.
After coloring, the EPICS Elite cytometer (Coulter Corp. Hialeah
, FL) by electrocellular fractionation of membrane (m) IgM + CD3 cells. Fractionate
The cells were immediately re-analysed and found to be more than 99% B cells. Functional
Analysis was performed on 96- or 24-well flat-bottomed Costar plates (Costar, C
ambridge, MA). The total amount of cultured cells was 200 μl (96-well plate) or 1 ml (2
4 hole plate), 1 × 10Five6% CO in cells / mlTwoIncubate at 37 ° C in moist air containing
Privation.
DNA Measurement of synthesis DNA synthesis spans 4 hoursThreeH-TdR (2 μCi / well; 6.7 Ci / nmol
1mCi = 37GBq; determined by incorporation of ICN, Irvine, CA). Cells to grasfa
Harvested on an Inverter filter (PHD Cell Harvester, Cambridge Technology (Cambri
dge Technology), Watertown, MA), [ThreeLiquid scintillation for uptake of [H] -TdR
Determined by spectrometry.
Determination of secretory Ig isotype concentration in culture supernatant Ig isotype concentration is ELISA solution
It was measured by precipitation. Secreted IgM, IgG3, (IgG1, IgG2b, IgG2a) and I in the culture supernatant
96-well flat bottom ELISA plate (Dinatech Laboratories
(Dynatech Laboratories, Inc.), Alexandria, VA)
Goat anti-mouse IgM, IgG3, IgG, and IgA polyclonal antibodies (Southern Biotech)
Knology Associates (Southern Biotechnology Associates), Birmingham, A
L). Next, wash the plate and block with a buffer containing FBS.
And incubate with various diluted culture supernatants and standards
did. After washing, the plate was complexed with alkaline phosphatase according to the instructions,
Affinity purified goat anti-mouse IgM, IgG3, IgG1, IgG2b, IgG2a, and IgA poly
Clonal antibodies (Southern Biotechnolo
gy Associates)), wash again, and bind to the plate.
The antibody conjugated to the combined alkaline phosphatase allows
Birif
Cleavage of the ferric phosphate (Sigma) produces a fluorescent product. Determination of IgE concentration
The same procedure was followed, but the plate was used for rat IgG2a anti-mouse IgE monoclonal
Body (clone EM95) [purified from ascites, Dr. Fred Finkelma
n), obtained from USUHS, Bethesda, MD].
Tandard, then affinity purified rabbit anti-mouse IgE polyclonal anti
Body (Dr. Ildy Katona, USUHS, Bethesda, MD) followed by Arca
Affinity purified goat anti-rabbit IgG polyclones complexed with rephosphatase
Null antibodies (Southern Biotechnology Associates
ociates)). Quantification of fluorescence was performed using 3M FluoroFAST 96 full
Purified myeloma Ig of known concentration, performed with an odometer (Mountainview, CA)
The fluorescence units were converted to Ig concentrations by extrapolation of the calibration curve determined using. For each analysis
Other Ig isotypes (IgM, IgD, IgG3, IgG1, IgG2b, IgG2a, and IgE
No significant cross-reactivity with or interference with IgA) is found in the culture supernatant.
Was not.
Flow cytometry analysis Cells were first purified from rat IgG2b anti-Fcγ at a final concentration of 5 μg / ml.
Incubation with the RII mAb (2.4G2) for 20 minutes, then the final concentration
Cell affinity binding to FITC-rat IgG1 anti-mouse IgA mAb added at 10 μg / ml for 30 minutes
Hindered. All steps were performed at 4 ° C. Fluorescence analysis was performed by FACScan (Becton Dickinson (
Becton Dickinson), Mountain View, CA), logarithmic amplif
ication). Forward and side scatter properties and propidium iodide
Survival, identified based on the release of propidium iodide (Sigma)
Only possible cells were analyzed.
Example 2
Lipo-D alone is ineffective in mitosis of resting B cells,
Shows significant synergy with mIg signaling
According to previous reports, lipoproteins, including lipoprotein-D (lipo-D)
It has been shown to stimulate B cell proliferation and Ig secretion. In these studies,
Heterogeneous aggregates of damper cells, especially at high densities (1 x 106Cells / ml)
Vesicles were used. Thus, in these studies, activation of other cell types and B cells
,this
Whether it is an important parameter mediating the effects of these lipoproteins
Not. For this reason we have relatively low cell concentrations (1 × 10FiveCells / ml)
To test the effect of lipo-D on a population of cultured, highly enriched small resting B cells.
Was. In contrast to previous reports, addition of lipo-D at 0.02-5 μg / ml resulted in resting B cells.
Vesicle growth was weak or not seen at all (FIG. 1). Lipo-D concentration to 40 μg / ml
Again, there was no effect (data not shown). In contrast, B cells respond to LPS
And proliferated actively (data not shown).
We have previously shown that αδ-dex is mediated by bacterial polysaccharides and that other stimuli exist.
Stimulates B cell proliferation but not Ig secretion in the absence of mIg
It has been shown to be an in vitro model of dependent TI-2 immunity. Bacteria are antigen-specific
Express humoral immunity by expressing components that give intense and non-specific stimuli directly to B cells
Investigating the hypothesis that they are provoking, we consider the optimal and suboptimal
Threading of B cells when the concentration of lipo-D is varied at an appropriate αδ-dex concentration
division(ThreeThe effect of combined stimulation on H-TdR incorporation (as measured by H-TdR incorporation) was determined. Lipo
-D by itself is relatively ineffective, but significantly synergizes with αδ-dex to induce proliferation.
Led. Compared with αδ-dex alone, αδ-dex and lipo-D stimulation were combined
In case, more than 25 timesThreeH-TdR incorporation was observed (FIG. 1). Proliferation bite by itself
Only 0.3 ng / ml αδ-dex with relatively weak intense effect combined with 1 μg / ml lipo-D
When co-stimulated, proliferation was strongly stimulated. In contrast, 30 μg / ml uncomplexed 2
No co-stimulation of proliferation occurred with the multivalent anti-IgD antibody and Lipo-D (data shown).
This indicates that crosslinking with polyvalent mIg is necessary for this effect. Departure
First, uncomplexed anti-IgD antibodies increased the expression of MHC class II molecules.
Regulates and increases B cell size, which again activates B cells.
He reported that he had no ability.
Example 3
By stimulation combining lipo-D and αδ-dex,
Strong induction of Ig secretion occurs in the absence of foreign cytokines
In the following experiments, lipo-D was expressed on resting B cells in the presence or absence of αδ-dex.
It was determined whether or not to induce Ig secretion. Lipo-D alone (0.2-5 μg / ml, FIG.
Experiment A
No significant stimulation of Ig secretion occurred in 5-20 μg / ml, FIG. 2, experiment B). Already
As reported, αδ-dex is itself effective in inducing Ig secretion by resting B cells.
Fruit is weak. However, when lipo-D and αδ-dex act in combination,
Induction of more than 10,000-fold Ig secretion occurs in the absence of foreign cytokines (FIG. 2). Five
μg / ml lipo-D and 0.3ng / ml αδ-dex may be optimal for costimulation of Ig secretion
all right. If the concentrations of lipo-D and αδ-dex are raised or lowered further,
Became inhibitory and ineffective, respectively.
Example 4
Lipo-D acts directly on B cells to costimulate their proliferation and Ig secretion
When Lipo-D in combination with αδ-dex co-stimulates growth and Ig secretion,
In order to determine whether they are acting directly on arrested B cells, we have highly refined them.
Prepared B cell aggregates (> 99% mIgM + CD3-) were replaced with PE-anti-Ig spleen cells lacking small T cells.
The cells were stained with M + FITC-anti-CD3 and obtained by a method of electrically fractionating cells. Mixed with this
Large, activated B cells have a forward scatter profile
Further removed based on As shown in FIG. 3, lipo-D was activated by αδ-dex
Observe proliferation and IgM secretion of fractionated and purified B cells in unfractionated B cell enriched aggregates
Co-stimulated as was done. Therefore, lipo-D directly affects this level of B cells.
To mediate these effects.
Example 5
When B cells stimulated with αδ-dex are activated with lipo-D,
Predominant secretion of IgM, small secretion of mainly IgG3
The T cell-dependent humoral immune response to bacteria is responsible for IgM and IgG3 production.
Tend to be selective. In this experiment, B cells activated with αδ-dex
Determined the Ig isotype characteristics of Ig synthesized in response to lipo-D. Table 1
As shown in the figure, lipo-D induces mainly IgM secretion in cells activated with αδ-dex.
Lead. The other secreted Ig was IgG (1% or less), mainly IgG3. Yo
Therefore, secretion of Ig isotype in response to costimulation by lipo-D is active only with LPS
Similar results to those obtained with transformed B cells.
Production of Ig isotype by Lipo-D B cells were treated with 5 μg / ml lipo-D at 0.3 ng / ml α
Stimulate in combination with δ-dex to increase the concentration of various Ig isotypes in the culture supernatant for 6 days
Later, it was measured by ELISA.
Example 6
Lipo-D alone has the effect of cytokine-dependent Ig secretion.
Weak effect as costimulator
Secretion of Ig in response to activation by αδ-dex requires cytokine synergy.
It is important. Thus, IL-4 + IL-5 has a strong Ig content in B cells activated with αδ-dex.
Induces a renal response. The present inventors have recently reported that Ig components working in cells activated with αδ-dex
A second cytokine pathway leading to a renal response was determined. Therefore, IL-3, GM-CSF
, And IFN-γ acted as adjuvants for IL-I + IL-2, respectively, and were activated by αδ-dex
Induce Ig secretion by fractionated and purified B cells. B cells enriched, not fractionated
In cell culture, IL-I + IL-2 by itself depends on the presence of AsGm-1 + non-B non-T cells
Stimulates Ig secretion, depending on secretion. Therefore, lipo-D is cytokine-dependent
To determine the ability to co-stimulate high Ig secretion, this experiment used IL-4 + IL-5 or IL-I +
Stimulate IL-2 and / or IL-3, GM-CSF, or IFN-γ with lipo-D
Ig secretion was stimulated with αδ-dex.
Compared directly with As shown in Table 2, αδ-dex is a component of both cytokine pathways described above.
In response, Ig secretion was strongly co-stimulated. In contrast, lipo-D responds to these Ig secretions.
The effect was relatively weak as a co-stimulator. In particular, IL-4 + IL-5 is lipo-D
The stimulated cells showed considerable Ig-inducing activity (1600 when using αδ-dex).
Eight times more than double. Furthermore, in the combination of II-3 + IL-2 + IL-3, activated by lipo-D
Ig secretion by activated cells is more than 380 times that of cells activated with αδ-dex
Was four times as strong as the induction of Therefore, lipo-D is itself a cytokine
The effect of dependent Ig secretion as a costimulator is relatively weak.
Lipo-D is a relatively weak costimulator of cytokine-mediated Ig secretion B cells
In the presence or absence of Lipo-D (5 μg / ml) or αδ-dex (3 ng / ml)
Stimulated with or without the available cytokines, and the IgM concentration in the culture supernatant after 6 days
Was measured by the ELISA method. Cytokine early in culture, IFN-γ only 24 hours later
Were added at the following concentrations: IL-1 (150 U / ml), IL-2 (150 U / ml), IL-3 (100 U / ml)
, IL-4 (3,000 U / ml), IL-5 (150 U / ml), GM-CSF (100 U / ml), IFN-γ (10 U / ml).
Example 7
Lipo-D provides a key signal to induce Ig class switching
In a related patent application No. 08 / 400,322 filed March 8, 1995, the present inventors
Recently developed αδ-dex in the presence of IL-4, IL-5 and the IgA switch factor TGF-β.
High-efficiency IgA class switch that requires the combined action of LPS or CD40L
An in vitro model for induction of switching was established. In this system, the flow
More than 10% mIgA as assessed by cytometric analysis+To get cells
Required all stimulation. In this experiment, we found that the IgA class
We examined whether lipo-D could replace LPS in co-stimulation of switches. TGF-β
4 days after the start of culture, mIgA+Few cells are detected
(FIG. 5). Removal of LPS from cultures resulted in mIgA as previously reported.+cell
Percent of
Stages fell below 2% (data not shown). However, the LPS
By replacing with Po-D, mIgA+cell
Returned to more than 8%. Thus, in this system, lipo-D is an IgA class switch.
A major signal was provided to induce switching.
Example 8
Proliferation by lipo-D in B cells activated with αδ-dex and
Co-stimulation of Ig secretion appears to be a general property of bacterial lipoproteins
Another recombinant lipoprotein, Borrelia burgdor
feri) -derived lipo-OSPA, causative agent of human rye disease and common structure of synthetic lipoproteins
PamThreeA series of similar experiments were performed using Cys. As shown in FIG. 5, Lipo-OS
PA strongly co-stimulated IgM secretion in cells activated with αδ-dex. further
, PamThreeCys also strongly stimulated mitogenesis and Ig secretion. Like Lipo-D,
And in contrast to previous studies, Lipo-OSPA and PamThreeCys both, alone
Neither cell proliferation nor Ig secretion by small resting B cells was significantly enhanced.
Co-stimulation with αδ-dex was required to mediate. Therefore, these data
Induces a strong humoral immune response without the need for ion-B cell recruitment
To guide, bacterial lipoproteins that transduce non-specific signals to B cells
Generally, specific B cells as mediated by mIg cross-linking (multivalent antigen binding)
It is suggested that it must work together with the activation signal.
Example 9
Lipoprotein D with polysaccharide-protein complex
Can enhance the anti-polysaccharide reaction
Diphtheria toxoid pneumococcal polysaccharide (DT-Pn14)
Various doses were injected in the presence or absence of white matter D. Lipoprotein D
, The anti-polysaccharide reaction is 5 to 10 times larger than that of DT-Pn14 alone.
Was induced. In addition, 0.01 μg of DT-Pn14 induced little detectable response.
However, injection with lipoprotein D induced a significant response. this child
Is a lipoprotein D adjuvant to enhance the response to polysaccharide antigens
Indicates that it can be used as
DT-Pn14 was administered to 5 DBA / 2 mice in each group in the presence or absence of lipoprotein D.
Injected. Anti-Pn14 ELISA was measured after 28 days.
Example 10
Lipoprotein D activates anti-polysaccharide responses in T-cell deficient animals
Can be augmented
To induce T cell deletion, mice were challenged with 500 μg-1.0 mg of anti-CD4 antibody (GK1
.5, obtained from ATCC). One day later, the mice received 5.0 μg of pneumococci.
Injected either polysaccharide type 14 lipoprotein D ("PN14-LPD") or PN14 alone
. Fourteen days later, the IgG1 anti-PN14 response was measured. As shown in Table 4 below,
White matter D complex stimulates high levels of anti-PN14 response in T cell-deficient mice
Was.
Thus, lipoprotein D enhances the anti-polysaccharide response in immunocompetent animals.
In addition to enhancing the anti-polysaccharide response in T-cell deficient animals. But
Thus, lipoprotein D can be expressed in anti-polysaccharide response in T-cell deficient individuals such as HIV patients.
To
It can be a valuable tool for enhancement.
Example 11
To assess the effect of the protein on anti-polysaccharide responses, influenza b
Bacteria (Haemophilus influenzae type b) polyribosyl-ribitol phosphate (polyribos
Different vaccines based on yl-ribitol-phosphate (PRP) were prepared. These "Hi
b vaccines include tetanus toxoid (TT) or
Contained either lipoprotein D (LPD). One PRP-TT Hib vaccine is
Prepared using polysaccharide CNBr activation, PRP-TT and PRP-LPD Hib vaccines
It was prepared using CDAP activation of polysaccharide.
Ten 5-week-old female OFA rats, 10 rats per group, were given twice at 4-week intervals twice a quarter of H.D.
Immunized by subcutaneous injection of vaccine, 28 days, 42 days, 56 days, 69 days
Blood was collected on day 83.
The anti-PRR'P response was evaluated by ELISA (coated with tyramined PRR'P).
A non-parametric method called 'Robust' is used with different preparations.
Used to compare induced anti-PS titers. HIB 001A44 was used as a control
.
Table 5a shows the anti-polysaccharide response. PRP-LPD, a lipoprotein D complex,
Induced a primary anti-polysaccharide response comparable to that of PRP-TT, a wind toxoid complex.
P-LPD is very high (more than 10 times) secondary anti-tetanus toxoid polysaccharide
A polysaccharide reaction was induced. As shown in Table 5b, the PRP-LPD complex was very low
The anti-lipoprotein D response was induced.
Also from this experiment, the anti-polysaccharide response was comparable on days 14 and 28 after booster immunization.
It was suggested that there is. On day 69 (41 days after the boost), lipoprotein
The response began to decline for some complexes, including the quality D complex.
In addition, the DTPa.HB vaccine (Zif
Fineness due to terrier (Diphtheria), tetanus toxoid (tetanus toxoid), hepatitis B
Acellular pertussis with Hepatitis B) combined with the complex
. The combination did not reduce the anti-polysaccharide response.
Table 5 is based on two different proteins, tetanus toxoid and lipoprotein D
The anti-polysaccharide response (Table 5a) and the anti-protein response (Table 5b) between vaccines are shown.
Anti-TT titer (value in parenthesis) was measured using serum of rats injected with saline
.
Example 12
Antigenic and immunogenic properties of lipoprotein D constructs
In this example, Hib PRP and S. pneumoniae PS14 and
The effect of the complex in which lipoprotein D was complexed to 6B and 6B was evaluated.
The complex utilizes the activation and coupling effects of CDAP as described below.
(At different polysaccharide / protein ratios). The conjugate is treated with an anti-PS antibody and an anti-PS antibody.
The antigenicity was examined in vitro using the LPD antibody and the free PS
The amount was determined by immunoprecipitation. The immunogenicity of the complex is evaluated in a rat model
However, the protective effect of the anti-PS antibody induced in rats indicates that immature rats (Hib
Protection) or mice (for protection against S. pneumoniae 6B)
Case).
Materials and methods
Hib PRP and S. pneumoniae polysaccharides 6B and 14 are inactivated
The cells were extracted and purified from the cultured cells. The purified substance is the remaining protein, nucleic acid,
WHO and US specifications in terms of toxins, structural sugars and molecular weight distribution
Was consistent with the book.
Haemophilus influenzae lipoprotein D is expressed in cerebral fungi
And purified using conventional column chromatography. The purity of the protein may vary.
It was 90% or more when evaluated by the following methods (SDS-PAGE, CE, HPLC).
Activated Hib PRP, S. pneumoniae polysaccharide 6B or pneumonia chain
Complexes S. pneumoniae polysaccharide 14 with lipoprotein D or tetanus toxoid
I let it. Two methods for conjugating polysaccharides to lipoproteins or tetanus toxoids
A method is disclosed herein.
Coupling of Lipo D to Pn14
A. Direct compounding using CDAP
Pn14 is adjusted to 5 mg / ml with physiological saline, and cooled with ice. CDAP in acetonitrile
100 mg / ml, 0.2 M TEA, lipoprotein D 6 mg / ml are 10 mM sodium phosphate, 0.2 M NaC
l, 0.1% Empigen (surfactant obtained from CalBiochem)
And pH adjusted to 7.2 and cooled with ice.
Activation and coupling are performed at 0-4 ° C. CDAP is a stirred solution of Pn14
To the mixture at a ratio of 0.75 mg CDAP / mg Pn14. After 30 seconds, adjust the pH to 10 with TEA.
(Usually about twice the volume of CDAP used), and a total of 2 minutes with TEA at pH10.
To maintain.
2.5 minutes later, lipoprotein D was activated with stirring at a ratio of 2.5 mg protein / mg Pn14 while activating PS.
Add to The pH is maintained in the range 9-9.5.
After 1 hour, the reaction is stopped by adding 1/4 volume of 1 M glycine, pH 8.0.
After overnight incubation at 4 ° C, the complex was filtered on S500HR (Pharmacia) gel.
Purify by passing through an excess column.
Pool high molecular weight conjugates including proteins and polysaccharides, 0.2 microfilter
Filter with a filter. Protein is quantified by the Lowry method, and polysaccharides are
Quantify by resorcinol analysis.
B. Coupling via spacer
Pn14 is activated by CDAP as described above. After 2.5 minutes, 1/2 volume of 0.5 M adipindihi
Drazide (pH 8.0) is added. After 1 hour, the solution is completely dialyzed in saline
I do.
Hydrazide content is measured using TNBS, polysaccharide is measured by resorcinol analysis
I do.
Lipoproteins were prepared according to the method of Lees et al. (Vaccine, 1994, 12, 1160).
Attached to n14-hydrazide. Briefly, Pn14-hydrazide is converted to iodine
Iodoa using acetyl N-hydroxysuccinimide (SIA, Sigma)
Cetylized. The protein is S-acetylthioacetyl N-hydroxysuccinimide
(SATA, Sigma) (Sigma). Using Centricon 30 device
After desalting and concentrating, both were mixed and 1/9 volume of 0.75 M HEPES, 0.5 M
The pH is raised to 7.5 using roxylamine. After reacting at 4 ° C overnight,
The reaction was incubated for 1 hour in 0.2 mM mercaptoethanol followed by 1 hour.
Incubate for 10 minutes in 0 mM iodoacetamide and stop. Complex
Is purified as described above. For those skilled in the art, to complex proteins to polysaccharides
It will be appreciated that other methods may also be implemented.
Experimental result
1.Immunogenicity of the complex in rats
To each group of 10 OFA rats (female, 5 to 6 weeks old), 2.5 μg of polysaccharide equivalent (PRP
0.1) to 10 μg (for pneumococcal PS6B or PS14)
An amount of the conjugate was injected subcutaneously (200 μl). Rats are additionally exempted after 1 month with the same amount of complex
Blood was collected for antibody analysis and immediately before and 15 days after the boost.
. Anti-LPD antibody was measured by ELISA using protein D as coating antigen
. Anti-PS antibody is measured by ELISA using tyramine PS as coating antigen
And adding CPS to the serum to measure anti-PS6B or anti-PS14
(1 mg / ml for anti-PS14, 5 mg / ml for anti-PS6B) The anti-CPS antibody was adsorbed. Special
Differential antibodies were detected using peroxidase-labeled anti-rat conjugate. All EL
In ISA, a reference serum is used, and the titer is determined in arbitrary units using a 4-parameter method.
Calculated.
2.Passive defense test
a)Hib Protection of young rats against challenge
Immature OFA rats (4-5 days old) were diluted with serum (in PBS) containing anti-PRP antibody.
00 μl was injected intraperitoneally (IP). After 24 hours, about 5 × 10FourColony forming unit (CFU)
Intraperitoneal challenge to rats using exponentially growing Hib and Eagan strains
Emitted. Twenty-four hours later, the rats were sacrificed and blood samples were taken from each rat. Bacterial feeling
Staining is performed by seeding serial dilutions of blood on chocolate agar and counting colonies one day later.
It was measured by: Rats with less than 10 CFU per 100 μl blood are protected
It was determined that it was done.
b)Protection of mice against lethal challenge by S. pneumoniae 6B
Serum containing anti-PS 6B antibody was administered to 10 mice (outbred OFI, 6 weeks old, female) in each group.
(1.5-fold diluted serum, 100 μl), 24 hours after passive immunization,ThreeCFU pneumonia
Bacteria (S. pneumoniae) type 6B were injected intraperitoneally. The control group contains serum from non-immunized animals.
Or sera of animals immunized with the PS14 conjugate were injected. The number of deaths in each group
Recorded for 18 days.
When LPD is used instead of TT as the protein, anti-PS reaction (anti-PRP, anti-PS6B)
Is higher (at least 10 times). In a passive defense model of young rats
, Antibodies induced by PRP-LPD complex are induced by PRP-TT complex
At least equal or better than antibody (when prepared to equal titer)
.
In the passive mouse protection test, complete protection was observed with the anti-PS6B-LPD conjugate.
Conclusion
From these results, for the different capsular polysaccharides tested (PRP, PS 6B), LPD
, TT.
Twenty-four hours after intraperitoneal injection of 100 μl of serum into 10 OFA rats (5 days old) of each group
5 × 10FourChallenge was induced by intraperitoneal route in CFU / rat (Eagan strain).
Bacterial infection was measured after 24 hours.
Mice with less than 10 CFU in 100 μl of blood were considered protected.
The control was 10 in 1 μl of blood.Three~Ten6CFU.
*Some mice are sick
Five-week-old female OFA mice were injected intraperitoneally with 100 μl of 5-fold diluted serum, and
The challenge was induced 24 hours later with 100 μl of the Pn6B strain (6 / 6B / 52) passed twice.
Mortality was recorded up to 18 days after challenge.
Example 13
To examine the effects of lipidation, rats were given lipoprotein D (lipo-
D), binds protein D or tetanus toxoid to pneumococcal polysaccharide 6B
The conjugate was injected between 0.1 and 30 μg. Lipo-D, protein D, and pneumococcus (pn
eumococcal) polysaccharide 6B was prepared according to the method described on pages 5 and 20 above.
Prepared. Tetanus toxoid is readily available from many sources known to those skilled in the art.
Is obtained. The conjugate was prepared according to the method described on pages 20-21 above.
Was. The protein D complex is prepared by the same method used to prepare the lipoprotein D complex.
Prepared.
Anti-polysaccharide response was observed 28 days after the first injection of the conjugate and 28 days after the booster injection
Next, it was measured by ELISA. As shown in Table 11, the mice injected with the protein D complex
Mice injected with lipo-D conjugate had significantly higher anti-polysaccharide responses compared to mice
it was high.
Other aspects of the invention take into consideration the specification and examples of the invention disclosed herein.
This will be apparent to those skilled in the art. The description and examples
It is considered merely exemplary, and the scope and spirit of the present invention will be determined by the following claims.
It is shown.
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(31)優先権主張番号 08/568,342
(32)優先日 1995年12月6日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 スナッパー クリフォード エム.
アメリカ合衆国 メリーランド州 ポトマ
ック アイビーマウント テラス 7904
(72)発明者 モンド ジェイムズ ジェイ.
アメリカ合衆国 メリーランド州 ポトマ
ック グリーンリーフ アベニュー
11804
(72)発明者 カピアウ カリン
ベルギー国 モンズ エルビソカル ビー
−7050 アイモンツ クロス デ ハウツ
11
(72)発明者 ハウザー プエール
ベルギー国 チャウモント ギステゥー
ビー−1325 ルー インチェブルー 1エ
イ
(72)発明者 プリールズ ジーン−ポール
ベルギー国 ブルッセル ビー−1200 ア
ベニュー デ フェブリエール 7────────────────────────────────────────────────── ───
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(32) Priority date December 6, 1995
(33) Priority country United States (US)
(81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE,
DK, ES, FI, FR, GB, GR, IE, IT, L
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(72) Inventor Snapper Clifford M.
United States Potoma, Maryland
Cook Ivy Mount Terrace 7904
(72) Inventor Mondo James Jay.
United States Potoma, Maryland
Green Leaf Avenue
11804
(72) Inventor Kapiau Karin
Mons Elvisocal Bee, Belgium
−7050 Aimonz Cross De Hauts
11
(72) Inventor Hauser Puerre
Chaumont Gieste, Belgium
Bee-1325 Lou Inchee Blue 1E
I
(72) Inventor Priels Jean-Paul
Brussels B-1200 Belgium
Venue des Fabrieres 7