JPH11500290A - 電力シフト型送信機を利用するページング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 双方向無線通信システム（１０）内の送信機（１８）は、加入者側ページャ（１４）に位置問い合せを送信し、各送信はある電力出力レベルで行われる。各ページャ（１４）は、信号が捕捉された特定の送信機を識別する肯定応答信号で応答できる。メッセージは、適切な肯定応答信号で応答するページャに送信される。特定の送信機からの信号の受信を肯定応答できなかったページャを見つけるため、少なくとも一つの送信機、好ましくは送信機群、の電力出力レベルが変更され、送信機はこの変更された電力出力レベルで位置問い合せを再送信する。同様な電力シフト方法は、単方向通信システム内の送信機についても提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 電力シフト型送信機を利用するページング方法 発明の分野 本発明は、一般に、無線通信の分野に関し、さらに詳しくは、同報送信を採用 する無線ページング・システムに関する。 発明の背景 無線ページング・システムは、単方向システムまたは双方向システムである。 いずれのページング・システムでも、与えられたサービス・エリアは、ページャ などより多数の携帯選択呼出受信機に情報を送信するための多数の固定局送信機 を一般に含む。 一般に、単方向ページング・システムは同報モード(simulcast mode)で動作し 、ここで、送信機のグループが同じＦＭ（周波数変調）情報をサービス・エリア 内の選択されたページャに同時に送信する。従って、サービス・エリア内のペー ジャは、一般に２つ以上の送信機からの信号にさらされる。一つのこのような信 号が他の信号よりも十分に強い場合、最強の信号が「捕捉(capture)」され、 他の信号は除波(reject)され、ページャはこの「捕捉」された信号に含まれる情 報を復号する。 単方向ページング・システムにおけるページャがほぼ等しい強さの２つ以上の 信号を受信する領域にある場合、「捕捉」が行われない可能性がある。しかし、 すべての送信信号が同じ情報を含む場合には、一つの受信信号に含まれる情報は 他の受信信号に含まれる情報を必ずしも損なわない。そのため、ページャは、受 信信号間に大きな位相遅延がある場合を除いて、受信信号を通常復号できる。こ のような位相遅延が存在し、かつページャが送信信号のうち一つを捕捉しなかっ た場合、ページャは送信された情報を復号できないことがある。 多数の固定局送信機が周波数変調情報をサービス・エリア内の多数のページャ に同報するような双方向ページング・システムにおいて、同様な問題は生じうる 。送信情報は、送信機に固有の（もしくは送信機局に固有の）識別コード（カラ ー・コードまたは送信機ＩＤともいう）を含む。ページャが送信信号のうち一つ を「捕捉」すると、この送信機の識別コードを復号し、肯定応答(acknowledgmen t)信号を固定局受信機に返送する。通常、この肯定応答信号は、肯定応答側ペー ジャによって復号された送信機識別コードを含む。これにより、肯定応答側ペー ジャがこのページャによって復号された識別コードの送信機に最も近いことをシ ステムは推論できる。そのとき、この最も近い送信機を 利用して、ユーザに当てられた更なる情報（メッセージなど）を肯定応答側ペー ジャに送信できる。一方、ページャが信号の一つを「捕捉」できず、他の信号を 除波する（２つ以上の受信信号がほぼ等しい強さのため）、ページャには異なる 送信機識別コードを含む２つ以上の信号が与えられる。この場合、異なる受信さ れた識別コードは互いに損ないあって、その結果、ページャはどの送信機識別コ ードも適切に復号できなくなる。そうなると、ページャの肯定応答信号は適切な 送信機識別コードを含まなくなり、その場合、システムはどの送信機がページャ に最も近いかを判定できない。同じように同じ情報を再送信しても、同じ望まし くない結果となる。この問題は、システム内のすべてのページャが受信すべき信 号を確実に「捕捉」できれば防ぐことができる。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明により動作する双方向無線通信システムの概略構成図である 。 第２図は、第１図のシステムと利用できるセルの構成を示し、また本発明によ りこれらのセル内の各送信機について電力出力レベルをどのようにシフトするか を示す。 第３図は、システム内のページャに情報を送信する際に、第１図の送信機によ って利用できるプロトコルを概略的に 示す。 第４図は、本発明によりシステム内の送信機を制御するため、第１図に示すコ ントローラがどのようにプログラムされるかを示すフローチャートである。 第５図は、第１図のコントローラをプログラムする別の方法を示すフローチャ ートである。 第６図は、本発明により動作する単方向無線通信システムの概略構成図である 。 第７図は、本発明により第６図に示す送信機を制御するため、第６図のコント ローラがどのようにプログラムされるかを示すフローチャートである。 好適な実施例の説明 第１図を参照して、本発明により動作する無線ページング・システム１０を示 す。図示のシステムは、ページング・サービスに加入する複数の携帯ページャ１ ２，１４と通信を行う。このシステムにおいて、ページャ１２，１４は、情報を 送信でき、また情報を受信できる双方向ページャである。このような双方向ペー ジャは、「Ｔenor」という商標でＭotorola，Ｉnc.（米国イリノイ州シャンバー グ）によって販売される。 また、このシステムには、従来の固定局受信機(fixed site receiver)（Ｒｘ ）１６および従来の送信機（Ｔｘ） １８も含まれる。各受信機１６は一つまたはそれ以上の携帯ページャからの送信 を受信するアンテナ２０を有し、各送信機１８は、無線信号をページャに送信す るアンテナ２２を有する。 図示のように、通信システムは、好ましくは六角形セルに分割されたサービス ・エリア２４に位置し、一つの送信機と少なくとも一つの受信機とが各セル内に 配置される。図示のサービス・エリア２４は、第１セル１，第２セル２および第 ３セル３を有する一つの３セル・クラスタで示される。サービス・エリア２４を 完全に網羅するために、更なる３セル・クラスタを含めてもよいことを理解され たい。 受信機１６および送信機１８の動作は、ツイスト・ペア電話回線，ＲＦリンク または他の適切な通信リンクでもよい通信リンク２７を介してコントローラ２６ によって調整される。 コントローラ２６には、例えば、公衆電話システム（図示せず）から受信され たメッセージを受信し、キュー(queue)する従来のメッセージ端末２８が結合さ れる。コントローラ２６は、（ページャへの）出メッセージ(outbound message) を符号化し、（ページャからの）入メッセージ(inbound message)を復号し、従 来の方法を利用してメッセージに送信をスケジュールする。このようなコントロ ーラのアーキテクチャおよび動作については、１９９５年３月１５日に出願され 、本発明の譲受人に譲渡 された米国特許出願第０８／４０４，６９８号において説明され、この出願の教 示は本明細書に含まれる。図示の通信システムが本発明に従って機能できるよう にする、コントローラの動作に対する特定の修正について以下で説明する。 従来の動作では、送信機１８は特定の情報をページャ１２，１４に同報（実質 的に同時に送信）する。例えば、すべての送信機１８は、メッセージが送信され るのを待つサービス・エリア内のすべてのページャに対して、特定の同期情報お よび位置問い合せ(location inquiry)をＦＭ同報によって送信できる。すべての 送信機１８によって送信される同期情報は同一であるが、位置問い合せは各送信 機に固有の情報を含む。各位置問い合せは、アドレス指定されるページャを識別 するコード（一般にページャＩＤまたはページャ・アドレスという）と、送信機 を固有に識別する「カラー・コード」または送信機ＩＤとを含む。従って、各位 置問い合せのカラー・コード部分は、送信機毎に異なる。 このような同期情報および位置問い合せは、例えば、セル２とセル３との間の 境界付近に位置するページャに宛てられることがある。理想的な状況では、セル ３内の送信機からページャ１２によって受信された信号は、セル１，２内の送信 機から受信される信号よりも十分に強く、そのためページャ１２はセル３内の送 信機から受信された信号を 「捕捉」する。ページャ１２は、送信機ＩＤを復号し、次にこの復号された送信 機ＩＤを含む肯定応答信号で応答し、それによりセル３内の送信機を最も近い送 信機として識別する。その後、システムは音声またはデータ・メッセージをペー ジャ１２に送信するためセル３内の送信機を選択する。 ある状況では、ページャ１２は実質的に等しい電力のエリアにある、すなわち 、少なくとも２つの送信機から実質的に等しい強度の信号を受信することがある 。その場合、ページャ１２はどの送信信号も「捕捉」できないが、すべての送信 機１８によって同じく送信された同期情報を復号できる可能性がある。ただし、 各送信機１８は異なる送信機ＩＤを送信し、またページャ１２はどの送信機１８ からも送信を捕捉しないので、一つの送信機からの位置問い合せの一部として送 信された異なる送信機ＩＤは、別の送信機によって送信された送信機ＩＤを損な うことがありうる。従って、ページャ１２は受信した送信機ＩＤを誤って復号し 、無効な送信機ＩＤで肯定応答することがある。そうなると、従来の通信システ ムは肯定応答側ページャを確実に見つけられない。すなわち、システムはどの送 信機１８がページャに最も近いかを確実に判定できない。 この問題を克服するため、コントローラ２６は、メッセージ端末２８によって キューされるメッセージを受信するサービス・エリア内のページャに対して、送 信機１８が位 置問い合せを含む情報をある電力出力レベルで初期送信させるように修正される 。この初期送信では、すべての送信機１６の電力出力レベルは互いに等しいか、 あるいはある他の所定のレベルに設定してもよい。その後、少なくとも一つの送 信機１８の電力出力レベルは変更され（増加または減少され）、各送信機１８は 位置問い合せを含む情報の少なくとも一部をページャ１２，１４のうち少なくと も一部に再送信する。この方法では、初期送信中に等しい電力エリア内にいて、 そのため一つの送信も捕捉できなかったアドレス指定されたページャは、第２送 信中に等しくない電力エリアにいる可能性があり、最も強い受信信号を捕捉する 。 第１図に示すような３セル・クラスタでは、少なくとも一つの送信機の電力出 力レベルを増加し、少なくとも一つの別の送信機の電力出力レベルを減少し、第 ３の送信機の電力出力レベルを一定に保持することが好ましい。 また、この方法は、多数のセル・クラスタにも適用できる。第２図を参照して 、第１クラスタ３０は、第１図に示すセルの構成と同様に、第１セル１，第２セ ル２および第３セル３を含む。同様なクラスタ３２も第１，第２および第３セル を含む。 クラスタ３０，３２における各セルは、固定局受信機および送信機（図示せず ）を含む。情報の初期送信中に、クラスタ３０，３２内の各送信機の電力出力レ ベルはあるレ ベルにある。第２送信では、一部の送信機の電力出力レベルは第２図に示すよう にシフトされる。具体的には、第１セル内の各送信機の電力出力レベルは増加さ れ、第２セル内の各送信機の電力出力は減少され、第３セル内の各送信機の電力 出力レベルは一定に保持される（初期電力出力レベルから変化しない）この電力 シフト方法では、第１送信中に同等な電力状況を経験した任意のページャは、第 ２送信中に等しくない電力状況を経験する可能性が最も高い。従って、第１送信 中に送信信号を捕捉できなかったページャは、第２送信中に送信信号を捕捉する 可能性があり、そのため両方の送信中に送信された位置問い合せの一部である送 信機ＩＤを適切に復号できる。 双方向音声ページング・システムにおいて本発明を好適に利用する方法につい ては、本発明に従って動作する際に送信機１８によって有利に利用される既存の シグナリング・プロトコルをまず検討することによってさらに詳しく理解できる 。 第３図に示すように、２種類のフレーム、すなわち、制御フレーム３４および 音声（メッセージ）フレーム４２が送信機１８によって用いられるチャネル上で 時間多重化される。制御フレームは、加入者側ページャをアドレス指定し、デー タ・メッセージを伝達するために用いられる。音声フレームは、音声メッセージ の伝達のためにのみ用いられる。ページャ・アドレスおよびメッセージ命令を含 む制 御フレーム３４が最初に送信され、音声メッセージを受信するために以降のどの 音声フレームを探すのかをアドレス指定されたページャに通知する。多数の音声 フレーム４２が次に送信される。そして別の制御フレームが送信され、追加音声 フレームによってメッセージが送信される追加ページャのアドレスを指定する。 両方の種類のフレームの長さは１．８７５秒である。１２８フレームの全サイク ルは４分を要する。このプロトコルの更なる詳細およびその実行方法については 、１９９５年５月１２日に出願され、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願 第０８／４３９，８３９号において説明される。 制御フレーム３４は、同期フィールド３８および情報フィールド４０を含む。 同期フィールドは、実質的には送信機の固有ＩＤとして機能するコードである前 述の「カラー・コード」を含む。肯定応答側ページャは、自局の肯定応答信号の 一部としてカラー・コード（送信機ＩＤ）を返送し、システムが音声メッセージ をそのページャにその後伝達するために送信機を選択するのを助ける。 制御フレームの情報フィールド４０は、特定の加入者側ページャをアドレス指 定するためにすべての加入者側ページャへのシステム情報と、以降のデータまた は音声メッセージを受信するためにページャへの命令とを伝達する１１個のブロ ック（ブロック０〜ブロック１０）を含む。この情報フィールドは、４値ＦＳＫ 変調を利用して、６４００ ＢＰＳで同報できる。 音声フレーム４２は、制御チャネル周波数上で１６００ＢＰＳで同報される同 期フイールド４４から開始する。同期フイールド４４の次には、好ましくはＡＭ ＳＳＢ（単側波帯）送信として放送される音声メッセージ要素４６がある。な お、音声メッセージ要素４６の送信は、「目標(targeted)」メッセージ伝達によ って行われ、これはアドレス指定されたページャによってＩＤが復号され肯定応 答された送信機（おそらく、そのページャに最も近い送信機）が音声メッセージ をそのページャに送信することを意味する。音声メッセージは同報されない。 第３図に示すプロトコルの送信およびシステム性能の他の態様に対する制御は 、コントローラ２６によって実行される。このコントローラは、この制御を実行 し、かつ本発明に従って送信機の電力シフトを制御すべくプログラムされたコン ピュータを含む。第４図のフローチャートは、第１図のシステムにおける送信機 を電力シフトするためにコントローラ２６にプログラムされた好適なステップを 示す。 プログラムはステップ４８から開始し、送信機１８をある等しい電力レベルに 設定し、同報状態にする。次の命令５０により、送信機１８は制御フレーム３４ （第３図）の一部として送信される位置問い合せを送信する。位置問い合せは、 情報ブロック４０の一部として同報される少なく とも一つのページャ・アドレスと、同期フィールド３８内にあり、かつ各送信機 に固有のカラー・コード（送信機ＩＤ）とを含む。 アドレス指定されたページャがステップ５０により送出された第１送信を受信 ・捕捉したと仮定すると、このページャは自局のページャ・アドレスと、復号し たカラー・コードとを含む肯定応答信号（ＡＣＫ）を送信することによって肯定 応答する。ステップ５２を参照。この肯定応答信号は、固定局受信機１６（第１ 図）によって受信される。 コントローラ２６は、肯定応答信号の一部として返送されたカラー・コード（ 送信機ＩＤ）を、有効送信機コードのリストと比較する（ステップ５４）。一致 すれば、次のステップ５６により、送信機１８は以降の制御フレームの一部とし てＷＴＬ(Ｗhere to Ｌisten)信号を同報する。ＷＴＬ信号は、アドレス指定さ れたページャのメッセージが送信されるチャネルと時間を識別する。命令５０に より送信された位置問い合せが制御フレーム３４の一部として送信されると、ス テップ５６により送信されるＷＴＬ信号は次の制御フレームの一部として通常送 信される。制御フレーム３４間の音声フレームは、前回位置問い合せおよびＷＴ Ｌ信号が送信されたページャへの音声メッセージを含む。 次のステップ５８により、選択された送信機または送信機群（好ましくは、ペ ージャの肯定応答信号によって一つの送信機が識別される）は、一つまたはそれ 以上の音声フ レームの一部としてメッセージをこのページャに送信する。ページャは、このメ ッセージを受信すると、ステツプ６０により肯定応答信号を送信し、この信号は 固定局受信機１６によって受信される。 たぶん肯定応答側ページャが送信を捕捉せずに、そのため損なわれたカラー・ コードを復号したため、ステップ５４により一致がなければ、次のステップ６２ により、送信機１８は電力レベルをシフトして（第２図に示すように）、同報状 態になる。次に、送信機１８は、ステップ６４により別の位置問い合せを同報す る。この位置問い合せは、前回送信された位置問い合せ（ステップ５０により） に適切に応答しなかったページャと、新たにキューされたページャとにのみ送出 される。 アドレス指定されたページャは肯定応答信号で応答し（ステップ６６）、コン トローラは肯定応答信号が有効カラー・コードを含むかどうかを再度判定する（ ステップ６８）。有効カラー・コードが検出されると、ステップ５６〜６０が実 行され、メッセージを肯定応答側ページャに送信する。それ以外の場合には、コ ントローラは同じページャＩＤ（アドレス）がＸ回送信されたかどうかを判定し （ステップ７０）、ここでＸはシステムがページャを見つけることを試みる回数 の上限である。この上限に達すると、ステップ７２により、このページャＩＤは キュー・メッセージのリストから脱落する。上限Ｘに達しなければ、プロ グラムはステップ４８に戻って、別の位置問い合せをこのページャに送信する。 より一般的にいうと、第４図に示すステップは、肯定応答信号を固定局受信機 に送信できる選択されたページャに、各送信機が位置問い合せを含む特定の情報 を、ある電力出力レベルで、送信させることを含む。このような各肯定応答信号 は、肯定応答側ページャが位置問い合せを適切に検出したかどうかの表示を含む 。適切な検出の表示は、有効な送信機ＩＤ（カラー・コード）を含むことである 。そして、一つまたはそれ以上の選択されたまたは目標の送信機は、メッセージ をページャに送信する。ページャの肯定応答信号が有効な送信機ＩＤを含まない 場合、選択された送信機の電力出力レベルは変更され、位置問い合せはこの変更 した電力出力レベルで（好ましくは同報により）再送信される。この第２送信中 に、新たにキューされた追加加入者側ページャは、二度目にアドレス指定される ページャに加えて、アドレス指定してもよい。 本発明の別の様態により、位置問い合せの第２送信は、位置問い合せの初期送 信に応答して最強の肯定応答信号を受信した受信機または受信機群に関連する一 つまたはそれ以上の送信機の電力出力レベルを変更することによって行われる。 これについては、第５図を参照してさらに詳しく説明する。 第５図に示す方法により、第１送信は第４図のステップ ４８，５０により選択されたページャに送信され、肯定応答信号はステップ５２ ，５４により適切な応答について解析される。無効なコードが検出されると、プ ログラムは「代替」およびノードＡを介して第５図の命令７４に進む。 命令７４により、システムはどの受信機１６（第１図）が最も強い信号強度を 有する肯定応答信号を受信したかを判定する。なお、受信機１６はアドレス指定 されたページャから異なる距離に位置するので、受信機に到達する肯定応答信号 はさまざまな信号強度で着信することが理解される。本発明のこの態様により、 最強の肯定応答信号を受信した受信機または受信機群は、従来の方法を利用して 識別され、この情報は、第２送信のために電力出力レベルがシフトされる一つま たはそれ以上の送信機を選択するために用いられる。 ステップ７４の次に、プロセスは、システム・オペレータが送信機群の出力電 力レベルをシフトしたいか、あるいは一つの送信機の電力出力レベルのみをシフ トしたいかに応じて、２つの代替経路７６または７８のうち一方に進む。前者が 望ましい場合、経路７６が選択される。次のステップ８０は、ステップ７４にお いて識別された受信機または受信機群と同じクラスタ内にある送信機群のうち少 なくとも一部の電力レベルをシフトする。例えば、セル３（第１図）内の受信機 １６が最強の肯定応答信号を受信したと識別され、別のクラスタ内の受信機が次 に最強の信号を受信 した場合、好ましくは第２図に示すように、同じクラスタ内の送信機群のうち少 なくとも一部の電力レベルがシフトされる。２つの識別された受信機が第２図の クラスタ３０，３２内にあると仮定すると、クラスタ３０，３２のセル１内の送 信機が自局の電力出力レベルを増加させる。クラスタ３０，３２のセル２内の送 信機の電力出力レベルは低減され、セル３内の送信機の電力出力レベルは一定の ままである。 あるいは、システムは最強の肯定応答信号を受信した一つの受信機を識別し、 この一つの識別された受信機と同じクラスタ内の送信機群の出力電力レベルをシ フトしてもよい。 第５図に戻って、次のステップ８２により、位置問い合せは前回識別された受 信機（群）のクラスタ内の少なくともすべての送信機によって、シフトされた電 力レベルを利用して再送信される。好ましくは、システム内の他の送信機は、未 変更の電力レベルで送信する。 次のステップ８４において、アドレス指定されたページャの肯定応答信号は受 信され、ステップ８６は、受信したカラー・コード（送信機ＩＤ）が有効かどう かを調べる。有効な場合、プログラムはノードＢを介してステップ５６〜６０（ 第４図）に進み、ＷＴＬ(where to listen)信号を同報し、次に肯定応答された カラー・コードによって識別される送信機によってメッセージを送信する。 ステップ８６において、コードが無効であると判断されると、プログラムはス テップ８８に進み、同じページャＩＤがＸ回送信されたかどうかを判定する。答 えがＹＥＳの場合、そのＩＤは命令９０において脱落する。答えがＮＯの場合、 プログラムはノードＣを介してステップ４８（第４図）に進み、再びステップ４ ８〜８６を実行する。 ここでステップ７４（第５図）に戻って、ステップ７４の実行の後に、システ ム・オペレータが一つの送信機のみの出力電力レベルをシフトしたい場合、プロ グラムは経路７８を介してステップ９２に進む。後者のステップでは、一つの選 択された送信機の電力レベルがシフト（アップまたはダウン）され、この選択さ れた送信機はステップ７４において識別された受信機と同じセル内の送信機であ る。その後、プログラムは命令８２などに進み、ステップ９２により電力出力レ ベルがシフトされた少なくとも送信機を利用して、別の位置問い合せを再送信す る。好ましくは、システムは同報で動作し、ここですべての送信機は位置問い合 せを再送信し、ただし選択された送信機のみがシフトされた電力レベルを有する 。 上記の説明は、肯定応答信号を送信できる双方向ページャとの通信に関するも のであった。ただし、本発明は、受信専用ページャ用の通信システムでも有用で ある。第６図はこのようなシステムを示す。 図示のように、サービス・エリア９３はセル１，２，３ を有する３セル・クラスタを含む。アンテナ９６を有する送信機９４は、情報を 受信専用ページャ９８に送信するため各セルに配置される。メッセージ端末１０ ２およびコントローラ１０４は、メッセージ端末２８およびコントローラ２６と 同様に動作するが、前者は単方向通信システムで動作し、制御する点が異なる。 一般に、第６図に示すシステムは、第７図に示すプロセスに従って動作する。 プロセスはステップ１０５から開始し、このステップ１０５により、メッセージ 端末１０２は送信すべきメッセージをキューする。次のステップ１０６は、各送 信機９４をある電力レベルおよび同報状態に設定する。次に、キューされたメッ セージ（各ページャのアドレスを含む）は、送信機９４によって同報される（ス テップ１０８）。 時間遅延（ステップ１１０）の後、ステップ１１２により、好ましくは第２図 に示すように、送信機９４の電力出力レベルはシフトされる。すなわち、セル１ 内の送信機９４は増加された電力出力レベルが与えられ、セル２内の送信機は低 減された電力レベルが与えられ、セル３内の送信機の電力出力レベルは変更され ない。送信機の電力出力レベルを変更した後、命令１０８により送信されたメッ セージは命令１１４により再度同報される。 サービス・エリア９３が２つ以上のセル・クラスタを含む場合、各クラスタ内 の少なくとも一つの送信機の電力出 力レベルが第２送信のために変更される。好ましくは、異なるクラスタ内の送信 機の電力出力レベルは第２図に示すようにシフトされ、第１セル内の各送信機の 電力出力レベルは増加され、第２セル内の各送信機の電力出力レベルは減少され 、第３セル内の各送信機の電力出力レベルは一定に保持される。 上記より、本発明はさまざまな種類の通信システムに適用可能なことが理解さ れる。サービス・エリアを適切に網羅するために十分な数の送信機がある限り、 送信機の厳密なセルラ構成は必ずしも必要ない。いずれにせよ、本発明の通信シ ステムで動作するページャおよび他の種類の選択呼出受信機は、自局に当てられ たメッセージをより確実に受信する。 本発明について好適な実施例および別の実施例の点から説明してきたが、本発 明から逸脱せずにさまざまな修正および変更が可能なことが当業者に明白である 。例えば、情報をページャに送信することについて本発明を説明したが、他の種 類の選択呼出受信機も利用できる。従って、本明細書で用いられるページャとい う用語は、あらゆる形式の選択呼出受信機を包含するものとする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．無線送信機群から携帯ページャに情報を送信する方法であって： （ａ）前記送信機群内の各送信機に、ある電力出力レベルで、前記情報を前記 ページャに送信させる段階；およびその後 （ｂ）前記送信機群内の少なくとも一つの送信機の電力出力レベルを一時的に 変更し、前記送信機群内の各送信機に、前記情報の少なくとも一部を前記携帯ペ ージャのうち少なくとも一部に再送信させる段階； によって構成されることを特徴とする方法。 ２．段階（ｂ）は、少なくとも一つの送信機の電力出力レベルを増加し、少な くとも一つの別の送信機の電力出力レベルを減少することを含むことを特徴とす る請求項１記載の方法。 ３．段階（ｂ）は、少なくとも一つの送信機の電力出力レベルを一定に保持す ることをさらに含むことを特徴とする請求項２記載の方法。 ４．前記情報は、少なくとも一つのセル・クラスタを含むエリア内で送信され 、各クラスタは、各セル内に送信機を有する第１セル，第２セルおよび第３セル を有し、段階（ｂ）は、第１セル内の各送信機の電力出力を増加し、第２セル内 の各送信機の電力出力を減少し、第３セル内の 各送信機の電力出力を一定に保持することを含むことを特徴とする請求項１記載 の方法。 ５．固定局受信機は各送信機に関連し、段階（ａ）において送信される前記情 報は、選択されたページャに宛てられた位置問い合せを含み、前記選択されたペ ージャは、前記情報の受信に応答して、肯定応答信号を前記固定局受信機に送信 でき、各肯定応答信号は、肯定応答側ページャが位置問い合せを適切に検出した かどうかの表示を含み、また、段階（ｂ）の前に、一つまたはそれ以上の選択さ れた送信機を利用して、位置問い合せの適切な検出を示す肯定応答信号を送信し たページャにメッセージを送信することを更に含むことを特徴とする請求項１記 載の方法。 ６．前記固定局受信機は、さまざまな信号強度の肯定応答信号を受信し、位置 問い合せを適切に検出できなかったことを示す肯定応答信号を送信した各ページ ャに対して、最強の肯定応答信号を受信した前記固定局受信機を識別し、また段 階（ｂ）は、前記識別された固定局受信機に関連する送信機の電力出力レベルを 一時的に変更し、前記変更された電力出力レベルで別の位置問い合せを再送信す ることを含むことを特徴とする請求項５記載の方法。 ７．前記情報は、送信機および固定局受信機が各セル内にあるセル・クラスタ を含むエリア内で送信され、前記固定局受信機はさまざまな信号強度の肯定応答 信号を受信し、位置問い合せを適切に検出できなかったことを示す肯定応 答信号を送信した各ページャについて、最強の肯定応答信号を受信した一つまた はそれ以上の固定局受信機を識別し、また段階（ｂ）は、前記識別された固定局 受信機（群）と同じクラスタ内にある送信機のうち少なくとも一部の電力出力レ ベルを一時的に変更し、前記クラスタ内の少なくとも前記送信機を利用して、段 階（ａ）において送信された位置問い合せを適切に検出できなかったページャに 別の位置問い合せを再送信することを含むことを特徴とする請求項５記載の方法 。 ８．各クラスタは、第１セル，第２セルおよび第３セルを有し、電力出力レベ ルを一時的に変更する前記段階は、識別された固定局受信機がある各クラスタに ついて、第１セル内の各送信機の電力出力レベルを増加し、第２セル内の各送信 機の電力出力を減少し、第３セル内の各送信機の電力出力を一定に保持すること を含むことを特徴とする請求項７記載の方法。 ９．前記情報は、各セル内に送信機があるセル・クラスタを含むエリア内で送 信され、段階（ｂ）は、選択された送信機の電力出力レベルを一時的に変更し、 段階（ａ）において送信された前記位置問い合せを適切に検出できなかった各ペ ージャに対して、前記変更された電力出力レベルで、別の位置問い合せを再送信 することを含むことを特徴とする請求項５記載の方法。 １０．各クラスタは、第１セル，第２セルおよび第３セ ルを有し、電力出力レベルを一時的に変更する前記段階は、第１セル内の各送信 機の電力出力レベルを増加し、第２セル内の各送信機の電力出力レベルを減少し 、第３セル内の各送信機の電力出力レベルを一定に保持することを含むことを特 徴とする請求項９記載の方法。