JPH1137717A - 変位量測定装置及び方法 - Google Patents

変位量測定装置及び方法

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JPH1137717A
JPH1137717A JP19885897A JP19885897A JPH1137717A JP H1137717 A JPH1137717 A JP H1137717A JP 19885897 A JP19885897 A JP 19885897A JP 19885897 A JP19885897 A JP 19885897A JP H1137717 A JPH1137717 A JP H1137717A
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optical fiber
drum
displacement
fiber core
loss
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JP19885897A
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Kaede En
楓 閻
Tadashi Takahashi
正 高橋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間の使用に対しても、測定対象物の変位
量の測定感度を維持することができる変位量測定装置及
び方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、測定対象物の変位によって生
じる光ファイバ心線15の光損失の変化を監視し、その
光損失変化から測定対象物の変位量を測定する変位量測
定装置10において、光ファイバ心線15が、径方向に
弾性変形するドラム8の外周に沿って少なくとも1回巻
き付けられ、ドラム8は、変位する測定対象物により押
圧されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ心線を
用いた変位量測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光ファイバ心線を用いて変位
量を測定する装置として種々のものが知られている(例
えば特開平2−242119号公報、特開平4−138
307号公報、特開平4−212004号公報)。
【0003】このうち、特開平4−212004号公報
には、構造物等の形状に沿って光ファイバが敷設された
ものが開示され、この光ファイバには、測定対象物の変
位による加圧箇所が金属管内に収納されている。なお、
この光ファイバはセンサとして用いられ、この光ファイ
バにおいて測定対象物の加圧により生じた光損失変化か
ら測定対象物の変位量が求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の装置では、測定対象物が変位するときにこの測
定対象物により金属管が構造物等に押しつけられて圧縮
され、光ファイバには金属管によって無理な側圧が加え
られ、光ファイバに残留応力が生じる場合がある。この
結果、装置の耐久性は劣化し、長期間使用する場合に、
測定対象物の変位量の測定感度を維持することが困難と
なる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、長期間の使用に対しても、測定対象物の変位
量の測定感度を維持することができる変位量測定装置及
び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の変位量測定装置は、測定対象物の変位によ
って生じる光ファイバ心線の光損失の変化を監視し、そ
の光損失変化から測定対象物の変位量を測定する変位量
測定装置において、光ファイバ心線が、径方向に弾性変
形するドラムの外周に沿って少なくとも1回巻き付けら
れ、ドラムは、変位する測定対象物により押圧されるこ
とを特徴とする。
【0007】この変位量測定装置によれば、光ファイバ
心線に光が入射された状態で測定対象物が変位するとき
にドラムが径方向に変形されると、これに伴って光ファ
イバ心線の曲率半径が変化し、このとき生じる光ファイ
バ心線での光損失変化からドラムの径方向の変形量が求
められる。このとき、光ファイバ心線がドラムの外周に
巻き付けられて曲げられた状態にあるので、ある押圧力
に対し、光ファイバ心線で生じる光損失は、真っ直ぐな
光ファイバ心線に比べて大きく変化する。また、測定対
象物が変位するときに、ドラムが弾性変形するため、光
ファイバ心線に無理な側圧が加わることがない。
【0008】また、本発明の変位量測定方法は、測定対
象物の変位によって生じる光ファイバ心線の光損失の変
化を監視し、その光損失変化から測定対象物の変位量を
測定する変位量測定方法において、光ファイバ心線を径
方向に弾性変形するドラムの外周に沿って少なくとも1
回巻き付ける第1のステップと、光ファイバ心線に光を
入射させる第2のステップと、測定対象物が変位し、そ
の測定対象物によりドラムが径方向に変形されるとき
に、光ファイバ心線からの光を検出し、光ファイバ心線
での光損失変化を監視する第3のステップとを備えるこ
とを特徴とする。
【0009】この方法によれば、光ファイバ心線がドラ
ムの外周に巻き付けられて曲げられた状態にあるので、
ある押圧力に対し、光ファイバ心線で生じる光損失は、
真っ直ぐな光ファイバ心線に比べて大きく変化する。ま
た、測定対象物が変位するときに、ドラムが弾性変形す
るため、光ファイバ心線に無理な側圧が加わることがな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の変
位量測定装置の好適な実施形態について詳細に説明す
る。なお、全図中、同一又は相当する構成要素には、同
一の符号を付す。
【0011】図1は、本発明の変位量測定装置の好適な
実施形態を示す正面図である。図1に示すように、変位
量測定装置10には、平板状ベース1上にゴム等からな
る平板状のクッション材2が設けられると共に、ベース
1の表面から垂直に延びる一対の棒状の支持部材3,3
が設けられている。この支持部材3,3は、ベース1と
平行に配置される平板状の可動部材5を貫通しており、
各支持部材3には、可動部材5を弾性的に支持する弾性
部材(例えばコイルばね)6が設けられている。また、
可動部材5は、その表面である受力面5aで、図示しな
い測定対象物(例えば、高速道路の橋桁等)と当接され
ている。なお、図1において、矢印Aは、測定対象物の
変位の方向を示すものである。
【0012】また、可動部材5とクッション材2との間
には、可動部材5の変位量を検知する変位量検知センサ
7が挟まれ、この変位量検知センサ7は、測定対象物が
変位しない場合には、コイルばね6,6の付勢力により
荷重がかけられない状態となっている。変位量検知セン
サ7は、円筒状のドラム8と、このドラム8の外周に沿
って少なくとも1回巻き付けられる光ファイバ心線15
とを備えている。光ファイバ心線15には、その一端に
OTDR19が接続され、OTDR19には、光ファイ
バ心線15の一端に接続される光カプラ16が設けられ
ている。光カプラ16には、光カプラ16から分岐する
光ファイバの一方の分岐先で、光ファイバ心線15に光
を入射させる単色光光源(例えば半導体レーザ)17が
接続されている。
【0013】単色光光源17は、使用する光ファイバ心
線15のコアを構成する材料により適宜選択される。こ
のコアを構成する材料として石英系ガラスが用いられる
場合、低損失化の観点から、1.30μm、1.55μ
mの波長が選択される。また、光カプラ16から分岐す
る光ファイバの他方の分岐先には、光ファイバ心線15
からの後方散乱光を検出し、光ファイバ心線15の光損
失変化を監視するための光検出器(例えば光パワーメー
タ)18が接続されている。
【0014】図2に示すように、ドラム8は、矩形平板
状の薄厚の金属部材を巻き付けたものであり、内側に折
り曲げられた端部8a,8b同士がドラム8の延び方向
に延びる板状部材9を介して接着剤等で接合されること
で円筒状に保持され、このような構造によりドラム8に
外力が与えられるときの変形の安定化が図られている。
ドラム8を構成する金属部材としては、ステンレススチ
ール、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等が用いら
れ、特に、ステンレススチールが好適に用いられる。な
お、図3に示すように、ドラム8においては、金属部材
の折り曲げられた端部8a,8b同士は、その端部8
a,8bおよび板状部材9を貫通するボルト12にナッ
ト13をねじ係合させることによりベース1に固定する
ことも可能である。
【0015】図1に示すように、ドラム8は、その径方
向と支持部材3,3の延び方向とが一致するように配置
され、径方向に弾性変形可能となっている。ここで、ド
ラム8の厚みは0.1〜0.15mmであることが好ま
しい。ドラム8の厚みは、その弾性回復力及び耐久性の
良いものを選択する必要があるが、ドラム8の厚みが
0.1mm未満であると弾性回復力及び耐久性が良くな
らない傾向にあり、0.15mmを超えると安定した損
失特性が得られなくなる傾向にあるからである。さら
に、ドラム8の外径は35〜40mmであることが好ま
しい。これは、外径が35mm未満であるとドラム8が
圧縮される前に光ファイバ心線15に曲げ損失が生じる
こと、ドラム8を圧縮する際に発生する曲げ損失が大き
くなりすぎること、及び光ファイバ心線15の耐久性
(寿命)が悪くなることによる。一方、外径が40mm
を超える(例えば50mm)と、変位量の変化に対し、
光ファイバ心線15の曲げ損失は単調に増加せず波状的
に変化し(図9参照)、変位量測定装置として最適な構
造ではないからである。ただし、ドラム8の外径が30
〜35mm又は40〜50mmであっても変位量測定装
置として使用することは可能である。
【0016】ドラム8のこのような構成により、測定対
象物の変位により可動部材5の受力面5aに力が加えら
れる場合に、その変位量に応じて可動部材5によりドラ
ム8が変形され、測定対象物が変位していない場合に、
コイルばね6,6によりドラム8に加えられる力が解放
されてドラム8は元の形状に戻る。なお、図4に示すよ
うに、ドラム8は、この板状部材9の両端部9a,9b
がそれぞれベース1に固定された基部11から延びる一
対の起立部11a,11bで挟持されることでベース1
に固定されている。
【0017】図4に示すように、このようなドラム8に
は、その外周に沿って、光ファイバ心線15がゴムなど
からなるクッション層14を介して螺旋状に少なくとも
1回巻き付けられ、光ファイバ心線15は可動部材5に
当接されている。クッション層14は、ドラム8に巻き
付けられる光ファイバ心線15の位置を安定化させると
共に光ファイバ心線15に加えられる応力を緩和させる
ためのものであり、光ファイバ心線15は、例えばこの
クッション層14上の4カ所に等間隔に貼り付けられた
粘性テープにより固定されている。なお、可動部材5又
は光ファイバ心線15上にはクッション材(図示せず)
が設けられることが好ましく、これにより光ファイバ心
線15に対する繰返し荷重に耐抗するようにしている。
【0018】ここで、光ファイバ心線15は、可動部材
5により押圧される場合に、ドラム8の径方向の任意の
変位量に対して一対一の関係にある光損失増を発生させ
る。この光ファイバ心線15としては、シングルモード
ガラス光ファイバにシリコンゴム及びナイロン樹脂を被
覆層としたものが用いられる。なお、被覆層は、何回も
の繰返し曲げ変形等の外力に耐える点から、ナイロン樹
脂に代えてテフロン樹脂であることが好ましい。
【0019】また、ドラム8の径方向の変位量に対して
光ファイバ心線15に一対一の光損失増を発生させるた
めには、光ファイバ心線15のモードフィールド径(M
FD)とカットオフ波長との比が7.6〜8.1である
ことが好ましい。ここで、カットオフ波長とは、シング
ルモード光ファイバにおいてある波長以上で一つのモー
ドしか伝搬できなくなる境目の波長をいい、光ファイバ
の屈折率分布、コア寸法などの光ファイバの構造で決定
されるものである。
【0020】さらに、光ファイバ心線15の巻き付け数
(ターン数)は、ドラム8の構造と伝送波長に応じて適
宜選択されるが、25回以下であることが好ましい。こ
れは、心線巻き付け数が25回を超えるとドラム8の弾
性回復力が弱くなり、残留損失が発生し易くなるためで
ある。ここで、残留損失とは、圧縮されたドラム8が元
の状態に戻る際に、曲げ損失がゼロにならず一部残留し
ているものをいう。
【0021】次に、このような光ファイバ心線15で生
ずる光損失変化とドラム8の径方向の変位量との関係を
求めるための試験装置について説明する。
【0022】図5は、試験装置の一例を示す正面図であ
る。同図に示すように、この試験装置20は、変位量検
知センサ7を平板状のクッション材2を介して固定する
平板状のベース1を備えている。このベース1の表面か
らは一対のスペーサ固定棒4,4が垂直に延びており、
このスペーサ固定棒4,4間にわたって定位板25が固
定されている。定位板25の両端部には、スペーサ固定
棒4を貫通させるスペーサ固定棒挿入孔30がそれぞれ
形成され、各スペーサ固定棒挿入孔30から端部にかけ
て定位調整用間隙31が形成され、この定位調整用間隙
31により端部が2つの分割片に分割されている。そし
て、この分割片同士がねじ32によりねじ係合されるこ
とにより定位板25がスペーサ固定棒4に確実に固定さ
れ、定位板25の位置が固定される。
【0023】また、試験装置20には、スペーサ固定棒
4,4間にわたって可動板26が設けられ、この可動板
26は、各スペーサ固定棒4,4により貫通されると共
に、変位量検知センサ7に当接されている。また、可動
板26は、定位板25に取り付けられたスプリング2
7,27により定位板25に懸架されている。スプリン
グ27は、その一端が定位板25の貫通孔36を横切る
スプリング固定ピン37に固定され、他端が、可動板2
6に固定される固定板38に固定されている。また、可
動板26の各端部には、図6に示すように、スペーサ固
定棒4に沿って可動板26を挟むように円筒状の固定具
33a,33bが設けられ、これらの内側には、スペー
サ固定棒4に摺動される円筒状の摩擦材33cがそれぞ
れ設けられ、この摩擦材33cにより可動板26が安定
に移動される。
【0024】さらに、試験装置20には、マイクロメー
タ21が設けられている。図7に示すように、マイクロ
メータ21は、円筒状の固定目盛部26と、この固定目
盛部26の外周面に沿って回転可能な可動目盛部22
と、固定目盛部26から延びる円筒状の内管39と、可
動目盛部22の回転に連動して内管39から延出される
駆動棒23とを備えている。マイクロメータ21の内管
39は、定位板25の中央部に形成されたマイクロメー
タ挿通孔34に挿通され、この内管39は、その外周面
に形成されたピン固定穴42と、定位板25の貫通孔4
0を貫通する貫通ピン41との係合によりマイクロメー
タ挿通孔34内での回転が防止される。
【0025】また、駆動棒23は、可動板26の表面に
取り付けられた受力板35に当接されている。受力板3
5を設けるのは、駆動棒23から繰り返し受ける外力に
よる可動板26の表面の変形を避けるためである。従っ
て、受力板35は、可動板26より強度の大きい材質で
構成されることが好ましい。この場合、可動板26は例
えばアルミニウム合金で構成され、受力板35は例えば
ステンレススチールで構成される。
【0026】なお、可動目盛部22には、その円周に沿
って50等分に目盛りが記され、固定目盛部26には、
駆動棒23の延び方向に沿って25等分に目盛が記さ
れ、この可動目盛部22、固定目盛部26の目盛から、
駆動棒23の変位量、すなわちドラム8の径方向の変位
量が0.01mm程度の精度で読み取られる。
【0027】このような構成の試験装置20において
は、マイクロメータ21の可動目盛部22を回転させる
と、駆動棒23が内管39から延出されて受力板35を
介して可動板26が押圧され、この可動板26により光
ファイバ心線15を介してドラム8が径方向に押圧さ
れ、このドラム8の押圧により光ファイバ心線15の曲
率半径が変化し、これにより光ファイバ心線15で光損
失が増加する。このような光損失増に対して、マイクロ
メータ21の可動目盛り部22、固定目盛部26の目盛
りからドラム8の径方向の変位量を読み取ると、光損失
増とドラム8の径方向の変位量との対応関係を示すデー
タテーブルが作成される。
【0028】次に、変位量測定装置10の作用について
説明する。
【0029】まず、ドラム8に巻き付けられて曲げられ
た状態に保持された光ファイバ心線15に対し、OTD
R19の単色光光源17から光を入射し、この光ファイ
バ心線15からの後方散乱光をOTDR19の光検出器
18で検出する。この状態で、測定対象物が変位して可
動部材5の受力面5aが押圧されると、測定対象物の変
位により可動部材5が変位し、この可動部材5により光
ファイバ心線15を介してドラム8がその径方向に押圧
される。その結果、光ファイバ心線15の曲率半径が変
化し、このとき光ファイバ心線15で生じる光損失変化
は光検出器18で求められる。この光損失変化と、前述
した試験装置20により作成されたデータテーブルとを
対照することによりドラム8の径方向の変位量が求めら
れ、測定対象物の変位量が求められる。
【0030】このとき、光ファイバ心線15がドラム8
の外周に巻き付けられて曲げられた状態にあるので、あ
る押圧力に対して、光損失は、真っ直ぐな光ファイバ心
線に押圧力が加えられる場合に比べて大きく変化する。
また、測定対象物が変位するときにドラム8が弾性変形
するため、ドラム8から受ける抗力が低減され、光ファ
イバ心線15に無理な側圧が加わることがない。従っ
て、測定対象物の変位量の測定感度が向上すると共に光
ファイバ心線15の耐久性が向上し、長期間の使用に対
しても、測定対象物の変位量の測定感度を維持すること
ができる。また、変位量測定装置10は、光ファイバ心
線15を長く延ばすことにより、遠隔地に設置される監
視センタ等で測定対象物の変位量を検知することができ
る。
【0031】さらに、データテーブルは、マイクロメー
タ21を用いた試験装置20により精度よく作成されて
いるため、変位量測定装置10の測定精度は、そのデー
タテーブルを用いない場合と比べてより高いものとな
る。
【0032】なお、本発明による変位量測定装置は、前
述した実施形態に限定されるものではない。変位量測定
装置10は、様々な分野で使用することが可能であり、
例えば、高速道路の橋桁のずれ、構造物の沈下等を定量
的に検知することができる。
【0033】また、光損失増は、変位量の全範囲におい
て変位量に対して一対一の対応関係となっていなくても
よく、一部の範囲において一対一の対応関係があればよ
い。また、前述した実施形態では、光ファイバ心線15
の一端側に光源17及び光検出器18が接続されて反射
光の損失変化が監視されているが、光ファイバ心線15
の一端に光源17、他端に光検出器18が接続されるこ
とで光ファイバ心線15の透過光の損失変化が監視され
るようにしてもよい。
【0034】さらに、変位量測定装置10は、前述した
実施形態のように1個のドラム8を設けて1台のみで用
いることができるが、複数個のドラム8を設け、各ドラ
ム8に光ファイバ心線15を巻き付けるようにしてもよ
い。この場合、変位量測定装置10は、例えばビルなど
の巨大な測定対象物の場所による変位量の分布を検知す
るのに利用することができる。
【0035】さらにまた、本発明は、前述の実施形態の
ように、可動部材5によりドラム8が押圧される場合
に、ドラム8が光ファイバ心線15を介して間接的に押
圧されず、可動部材5により直接に押圧されてもよい。
また、本発明は、測定対象物によりドラム8を変形させ
る場合に可動部材5が介在されなくてもよい。
【0036】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれによって制限されるものでは
ない。
【0037】
【実施例】
(実施例1)光ファイバ心線15として、コア径9.0
μmの石英ガラスからなるコアと、外径125μmの石
英ガラスからなるクラッドと、外径0.4mmのシリコ
ンゴム及びテフロン樹脂からなる被覆層とで構成される
もの(モードフィールド径9.4μm、カットオフ波長
1.23μm)を用い、この光ファイバ心線15を、ス
テンレス製、外径40mm、厚さ0.15mmのドラム
の外周に沿って緊密に且つ螺旋状に10回巻き付けた。
光源17としては、波長1.30μmの半導体レーザを
用い、光検出器18としては、光パワーメータを用い
た。
【0038】このような構成の変位量測定装置につい
て、試験装置20を用いて、ドラム8の径方向の変位量
(mm)に対する光ファイバ心線15での光損失増(d
B)を測定した。その結果を図8に示す。図8に示すよ
うに、ドラム8の変位量と、光損失増とが9〜20mm
の範囲内で一対一の対応関係となった。さらに、可動部
材26を押圧し光ファイバ心線15を介してドラム8を
押圧する操作を繰り返し4回行ったところ、ドラム8の
径方向の変位量と光損失増との関係は変わらず、繰り返
し使用に対して耐久性が得られることが分かった。ま
た、20mmまでの変位量に対応する光損失増の最大値
が1.10dBとなり、感度はかなり良好であった。
【0039】(実施例2)ドラムの外径を50mmと
し、心線巻き付け数を1回とし、波長1.55μmの半
導体レーザを用いた以外は実施例1と同様にして、変位
量測定装置についてドラム8の径方向の変位量(mm)
に対する光ファイバ心線15での光損失増(dB)を測
定した。その結果を図9に示す。図9に示すように、ド
ラム8の変位量が11.5〜19mmの範囲内において
は、ある光損失増に対して変位量が2、3カ所あるが、
8〜14mm、16〜20mm等の変位量の範囲内にお
いてはドラム8の変位量と光損失増とは一対一の対応関
係にあり、変位量測定装置として使用できることが分か
った。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、光
ファイバ心線がドラムの外周に巻き付けられて曲げられ
た状態にあるので、ある押圧力に対して光損失は真っ直
ぐな光ファイバ心線に比べて大きく変化する。また、測
定対象物が変位するときに、ドラムが弾性変形するた
め、光ファイバ心線に無理な側圧が加わることがない。
このため、測定対象物の変位量の測定感度が良くなると
共に光ファイバ心線の耐久性が向上し、長期間の使用に
対しても、測定対象物の変位量の測定感度を維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変位量測定装置の好適な実施形態
を示す正面図である。
【図2】図1のドラムを示す正面図である。
【図3】図2のドラムの変形例を示す正面図である。
【図4】図1の変位量検知センサを示す斜視図である。
【図5】図1の変位量測定装置で用いる試験装置を示す
正面図である。
【図6】図5の定位板および可動部材の具体的構成を示
す斜視図である。
【図7】図5のマイクロメータを示す正面図である。
【図8】実施例1におけるドラムの径方向の変位量と光
ファイバ心線での光損失増との関係を示すグラフであ
る。
【図9】実施例2におけるドラムの径方向の変位量と光
ファイバ心線での光損失増との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
8…ドラム、10…変位量測定装置、15…光ファイバ
心線、17…光源、18…光検出器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物の変位によって生じる光ファ
    イバ心線の光損失の変化を監視し、その光損失変化から
    前記測定対象物の変位量を測定する変位量測定装置にお
    いて、 前記光ファイバ心線が、径方向に弾性変形するドラムの
    外周に沿って少なくとも1回巻き付けられ、前記ドラム
    は、変位する前記測定対象物により押圧されることを特
    徴とする変位量測定装置。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバ心線には、その光ファイ
    バ心線に光を入射させる光源と、前記光ファイバ心線か
    らの光を検出する光検出器とが接続されていることを特
    徴とする請求項1記載の変位量測定装置。
  3. 【請求項3】 測定対象物の変位によって生じる光ファ
    イバ心線の光損失の変化を監視し、その光損失変化から
    前記測定対象物の変位量を測定する変位量測定方法にお
    いて、 前記光ファイバ心線を径方向に弾性変形するドラムの外
    周に沿って少なくとも1回巻き付ける第1のステップ
    と、 前記光ファイバ心線に光を入射させる第2のステップ
    と、 前記測定対象物が変位し、その測定対象物により前記光
    ファイバ心線を介して前記ドラムが径方向に変形される
    ときに、前記光ファイバ心線からの光を検出し、前記光
    ファイバ心線での前記光損失変化を監視する第3のステ
    ップと、を備えることを特徴とする変位量測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100737813B1 (ko) 2003-12-23 2007-07-10 주식회사 동양플렌트 광섬유를 이용한 변위 측정 센서
JP2009264748A (ja) * 2008-04-21 2009-11-12 Fujikura Ltd 圧力センサ用光ファイバケーブル
JP2016038345A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 古河電気工業株式会社 光ファイバセンサ、及び光ファイバセンサシステム

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