JPH11347811A - ヘッド交換式切削工具及びその製造方法 - Google Patents

ヘッド交換式切削工具及びその製造方法

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JPH11347811A
JPH11347811A JP15175398A JP15175398A JPH11347811A JP H11347811 A JPH11347811 A JP H11347811A JP 15175398 A JP15175398 A JP 15175398A JP 15175398 A JP15175398 A JP 15175398A JP H11347811 A JPH11347811 A JP H11347811A
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高正 嶋野
Masayuki Okawa
昌之 大川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嵌合強度と工具剛性を高めることである。 【解決手段】ヘッド部12とシャンク部11を焼き嵌め
嵌合する。シャンク部11に軸部16とテーパ面18を
形成する。ヘッド部12には軸部16に嵌合する穴部2
6とテーパ面18に嵌合するテーパ状部28とを形成す
る。穴部26とテーパ状部28にはそれぞれ締め代を設
け、その内径が軸部16とテーパ面18の外径より大き
い。焼き嵌めによって締め代圧で軸部16と穴部26、
テーパ面18とテーパ状部28を固定する。軸部16の
先端面にキー17を設け、穴部26の底面26bにキー
溝27を設けて嵌合し、キー17及びキー溝27の側面
17a,27aは切削抵抗の主分力に略直交して位置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシャンク部に対して
ヘッド部を着脱交換可能に装着したヘッド交換式切削工
具及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の切削工具の一例として、
図10及び図11に示すようなボーリングバーがある。
このボーリングバー1は、図示しないマシニングセンタ
などに保持されるシャンク部2に対してスローアウェイ
チップ3が取り付けられたヘッド部4が着脱交換可能に
嵌合されて形成されている。この場合、シャンク部2は
例えば剛性が高く高価な超硬合金で形成され、ヘッド部
4は切屑の擦過などで摩耗や損傷しやすいために低廉な
スチール等を用いて着脱交換可能とされている。またヘ
ッド部4を交換可能とすることで異なる種類の切刃を備
えたヘッド部を装着できるようにしている。このような
ボーリングバー1のヘッド部4とシャンク部2の嵌合部
5の構造は、例えばシャンク部2の先端面6の中央部に
形成された凸部6aを角柱形状に形成すると共に、ヘッ
ド部4の基端面7の穴部7aを角柱状凹部に形成して、
凸部6aを穴部7aに嵌合させて先端面6と基端面7を
当接させた状態でその周囲をろう付けするようになって
いる。或いは、凸部6aを略円柱状に形成して雄ねじを
切り、穴部7aを略円柱状の凹部に形成して凸部6aの
雄ねじと螺合する雌ねじを形成して嵌合するようにして
いた。また他の嵌合構造として、凸部6aと穴部7aを
焼き嵌めしたものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな嵌合部5の構造では、スローアウェイチップ3の切
刃で回転する被削材の穴加工を行う際、切削抵抗の主分
力が切刃に略直交する方向にかかり、これを主として凸
部6a及び穴部7aで受けるために比較的剛性の小さい
鋼製のヘッド部4にかかる負荷が大きく、前者の場合に
は角柱状の穴部7aの角に亀裂が入り、後者の場合には
雌ねじと雄ねじの螺合部分が損傷しやすい等の欠点があ
り、ボーリングバー1の剛性が小さく、工具寿命が短か
った。また焼き嵌めの場合においても、ヘッド部4の穴
部7aを加熱して凸部6aに嵌合した後、穴部7aが常
温まで温度低下して収縮すると、収縮誤差によってヘッ
ド部4の基端面7がシャンク部2の先端面6から離間す
ることがあり、そのためにボーリングバー1の保持強度
と剛性が小さく、工具寿命が短かった。
【0004】本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ
たもので、工具の剛性が高く工具寿命を向上できるヘッ
ド交換式切削工具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるヘッド交換
式切削工具は、切刃を備えたヘッド部とシャンク部とが
嵌合されてなり、ヘッド部を交換可能としたヘッド交換
式切削工具において、ヘッド部とシャンク部の一方は軸
部とテーパ面を備え、他方は軸部に嵌合する穴部とテー
パ面に嵌合するテーパ状部とを備え、軸部と穴部、テー
パ面とテーパ状部のそれぞれ少なくともいずれか一方に
締め代が設けられていることを特徴とする。ヘッド部と
シャンク部とを焼き嵌め嵌合して構成されているため
に、軸部と穴部、そしてテーパ面とテーパ状部が締め代
圧によってそれぞれ押圧固定され、しかも2面で互いに
拘束されるために互いの保持強度が高く、工具剛性が向
上する。また切削抵抗による送り分力と主分力を受けて
動剛性も向上する。
【0006】また軸部と穴部の一方にキーが設けられ、
他方にキーに嵌合するキー溝が形成されていてもよい。
切刃による切削抵抗の主分力や送り分力がヘッド部を捻
るようにかかっても、互いに嵌合するキーとキー溝によ
ってその一部を受けることができて切削時の回転防止機
能と工具の動剛性を強化でき、焼き嵌めによる二面拘束
とキー及びキー溝嵌合とでシャンク部とヘッド部の一体
化を高めて工具剛性を向上できる。また、キー及びキー
溝は、ヘッド部の切刃にかかる切削抵抗の主分力に略直
交する方向に延在するようにしてもよい。特にボーリン
グバーなどの旋削工具においては、工作機械等へのシャ
ンク部の取り付け位置に対して切刃の位置決めをキーと
キー溝とによって行うことができ、また切削抵抗の主分
力を略直交する方向に配置されたキー及びキー溝で受け
ることになるために切削時の動剛性が一層向上する。
【0007】本発明によるヘッド交換式切削工具の製造
方法は、切刃を備えたヘッド部とシャンク部とが嵌合さ
れてなり、前記ヘッド部を交換可能としたヘッド交換式
切削工具において、ヘッド部とシャンク部の一方は軸部
とテーパ面を備え、他方は軸部に嵌合する穴部とテーパ
面に嵌合するテーパ状部とを備え、軸部と穴部、テーパ
面とテーパ状部のそれぞれ少なくともいずれか一方に締
め代が設けられていて、穴部及びテーパ状部を加熱して
軸部及びテーパ面と焼き嵌めすることを特徴とする。穴
部と軸部、そしてテーパ状部とテーパ面をそれぞれ焼き
嵌めすることで締め代圧によって二面拘束することがで
き、工具の剛性を高めることができる。尚、焼き嵌めに
際して、同時に軸部及びテーパ面を常温より冷却するこ
ととすれば、嵌合がより容易且つ確実になる。
【0008】また、穴部及びテーパ状部を軸部及びテー
パ面に焼き嵌めする際、テーパ状部は収縮が進行する状
態でテーパ面に嵌合させるようにしてもよい。常温に戻
った際に収縮寸法の誤差が生じることがあるが、テーパ
状部とテーパ面は、ずれた状態でもずれが締め代寸法の
範囲内であれば互いに当接して締め代圧が作用するか
ら、両者の間に隙間が形成されることなく面拘束を確保
できる。尚、穴部と軸部の一方にキーが設けられ、他方
にキーと嵌合するキー溝が設けられていることで焼き嵌
め時に嵌合でき、切刃の位置決めと切削抵抗に対する回
転防止機能が働き、工具剛性が一層向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面により説明する。図1乃至図5は第一の実施
の形態によるボーリングバーに関するものであり、図1
はボーリングバーの一部を断面で示す要部平面図、図2
は図1に示すボーリングバーのB−B線断面図、図3は
図1に示すボーリングバーのC部拡大図、図4はシャン
ク部を示すもので、(a)は側面図、(b)は底面図、
図5はヘッド部を示すもので、(a)は側面図、(b)
は底面図である。図1乃至図3に示すボーリングバー1
0は、シャンク部11とヘッド部12が嵌合部13で焼
き嵌め嵌合されて一体化されてなるものである。特に図
4に示すシャンク部11は例えば超硬合金で構成され、
略円柱状で、その外周面11aには図示しないマシニン
グセンタ等の工作機械に所定位置で保持されるための平
面状の保持部14が長手方向に沿って形成されている。
嵌合部13の一方を成すシャンク部11の(ヘッド部1
2側の)先端部15には、外周面11aより小径とされ
た同心で略円柱状の軸部16が形成され、この軸部16
は円筒形状の周面16aと円形の先端面16bとを有
し、先端面16bには略板状のキー17が突出形成され
ている。キー17はその長手方向の側面17aが保持面
14と略平行な位置に設けられ、ヘッド部12の切刃の
位置決めに用いられる。また軸部16と外周面11aと
の間にはテーパ面18がリング状に形成されている。テ
ーパ面18の傾斜角度θはシャンク部11の中心軸Oに
対する適宜の鋭角とされ、90°に近い角度の方が好ま
しい(図3及び図4参照)。
【0010】特に図5に示すヘッド部12は例えばスチ
ール製とされ、略円柱状に形成されると共に先端部が切
り欠かれて凹部20とされ、その先端角部に凹状のチッ
プ取付座21が形成されてスローアウェイチップ22が
ボルト等で固定されている。スローアウェイチップ22
の上面23の先端側の稜辺は前切刃23aと横切刃23
bとされている。ヘッド部12の基端部25は嵌合部1
3の他方をなし、基端部25にはシャンク部11の軸部
16を焼き嵌め嵌合するための同心状に形成された略円
筒状の穴部26が形成されている。この穴部26はヘッ
ド部12の外周面をなす円筒部によって概略構成され、
内周面26aと底面26bとを備え、底面26bにはシ
ャンク部11のキー17と嵌合するキー溝27が形成さ
れている。また穴部26の開口部をなす自由端部は断面
テーパ状とされたリング状のテーパ状部28が形成され
ている。このテーパ状部28は図3に示すようにシャン
ク部11のテーパ面18と焼き嵌め嵌合されており、テ
ーパ状部28の中心軸Oに対する傾斜角度はテーパ面1
8とほぼ同一の角度θに設定されている。
【0011】また穴部26の内周面26aについて、軸
部16の外周面16aと焼き嵌めするために、常温にお
いて焼き嵌めの締め代分(例えば30μm)だけ軸部1
6の外径よりも小さい内径寸法に設定されている。また
穴部26のテーパ状部28についても同様に軸部16の
テーパ面18の対応する外径寸法よりも焼き嵌めの締め
代分(例えば30μm)だけ小さい内径寸法に設定され
ている。尚、これとは逆に軸部16の外周面16aとテ
ーパ面18の外形寸法を、穴部26の内周面26a及び
テーパ状部28の対応する内径寸法よりも締め代分だけ
大きく形成してもよく、或いは両方に締め代を形成して
もよい。
【0012】また、ヘッド部12のキー溝27は略板状
の溝とされ、ボーリングバー10で回転する被削材Wの
穴加工を行う際、スローアウェイチップ22の前切刃2
3a及び横切刃23bで受ける切削抵抗の主分力に直交
する方向に、キー溝27の長手方向の面である側面27
aが位置している。換言すれば、図1に示すように前切
刃23a及び横切刃23bによる被削材Wの切削加工ポ
イントにおける被削材Wの加工穴hの接線方向に主分力
が生じ、この主分力に直交する方向にキー溝27の側面
27aが位置している。またキー溝27の側面27aと
前切刃23aが略平行に位置することで、シャンク部1
1に対する切刃23a,23bの位置決めがされてい
る。これによって、シャンク部11の先端部15とヘッ
ド部12の基端部25が焼き嵌め嵌合された状態で、互
いに嵌合する略板状のキー17及びキー溝27の各側面
17a,27aで切削抵抗の主分力を受けることができ
るようになっている。
【0013】本実施の形態によるボーリングバー10は
上述のように構成されており、次にその製造方法につい
て説明する。図4及び図5に示すようにヘッド部12と
シャンク部11が分離された状態において、常温よりも
ヘッド部12を加熱すると共にシャンク部11を冷却し
た状態で、キー17とキー溝27の側面17a,27a
を一致させてヘッド部12の基端部25とシャンク部1
1の先端部15を焼き嵌め嵌合する。この場合、キー1
7がキー溝27と嵌合することで、ヘッド部12の切刃
23a,23bはシャンク部11の保持部14に対して
周方向に位置決めされることになる。そして、シャンク
部11の軸部16がヘッド部12の穴部26内に嵌合さ
れる際、ヘッド部12とシャンク11が徐々に常温に戻
ると、穴部26は収縮して縮径され軸部16は拡径され
るために、穴部26の内周面26aに設けられた締め代
の締め代圧によって軸部16は穴部26と強固に焼き嵌
めされる。
【0014】これと同時に、ヘッド部12の穴部26の
収縮が進行する状態で、穴部26のテーパ状部28がテ
ーパ面18に押しつけられ、締め代圧によって焼き嵌め
される。この時、常温に戻る際の、ヘッド部12の収縮
とシャンク部11の膨張による寸法誤差によって、テー
パ状部28とテーパ面18との当接面が設計時と比較し
て若干の位置ずれを生じても、締め代寸法の範囲であれ
ば、互いにテーパ状の面をなすためにずれた位置で面接
触して締め代圧によって互いに面拘束される。この場合
の締め代圧は位置ずれの分だけ設計時の締め代圧より小
さくなるが、軸部16と穴部26との面拘束と合わせて
二面拘束を実現できてボーリングバー10全体の剛性を
高くできる。このようにして図1乃至図3に示すボーリ
ングバー10が製造される。尚、上述の製造方法に代え
てヘッド部12の収縮が進行する前にシャンク部11と
焼き嵌めさせて、嵌合終了後に収縮させるようにしても
よい。
【0015】次にこのボーリングバー10を用いて図1
に示すように被削材Wの中ぐり加工を行う。回転する被
削材Wの下穴hが前切刃23a及び横切刃23bで切削
されて穴加工される。この時、切刃23a,23bに作
用する切削抵抗の主分力は切削加工ポイントにおける接
線方向(図1において紙面に略直交する方向であって上
から下方向)、例えば切刃23a,23bに略直交する
方向に発生する。そのため、主分力を受けるヘッド部1
2がシャンク部11に対して捻れる方向に応力が働く
が、この主分力は嵌合部13における主分力に略直交す
るキー17及びキー溝27の当接する各側面17a,2
7aで受けることができる。同時に切削抵抗によるヘッ
ド12の回転防止機能を果たすこともできる。また被削
材W(または)ボーリングバー10の送り方向に働く送
り分力Fによっても、ヘッド12を水平方向に捻る応力
が働くが、これについては主分力と共に、穴部26の内
周面26a及び軸部16の外周面16aの拘束面と、テ
ーパ状部28及びテーパ面18の拘束面とによって受け
ることができ、この点でもボーリングバー10の動剛性
が高くなる。
【0016】上述のように本実施の形態によれば、ヘッ
ド部12とシャンク部11を、穴部26の内周面26a
及び軸部16の外周面16aと、テーパ状部28及びテ
ーパ面18とで焼き嵌めしたから、ヘッド部12の着脱
交換が可能であり、異なる種類の刃先を備えたヘッド部
12やヘッド部12の損傷に対応できる。しかも、焼き
嵌めによって二面拘束でき、切削抵抗の主分力や送り分
力を受けることができてボーリングバー10の剛性及び
動剛性を向上できる。また嵌合部13にキー及びキー溝
嵌合を付加したことで、シャンク部11の平面状の保持
部14に対して切刃23a,23bの位置決め精度を確
保でき、更に切削抵抗の主分力受けと回転防止機能を強
化でき、動剛性を一層向上できる。また焼き嵌めによる
二面拘束のうち、一の面拘束をテーパ状部28とテーパ
面18とで行うために、ヘッド部12及びシャンク部1
1の収縮または膨張誤差によってテーパ状部28とテー
パ面18の当接位置がずれても締め代圧によって互いに
焼き嵌め結合でき、確実に工具剛性を向上できる。
【0017】次に本発明の第二の実施の形態を図6乃至
図9により、上述の第一の実施の形態と同一の部分には
同一の符号を用いて説明する。図6はボーリングバーの
一部破断正面図、図7は図6のE部拡大図、図8はシャ
ンク部を示すもので、(a)は正面図、(b)は先端面
図、図9はヘッド部を示すもので、(a)は正面図、
(b)は底面図である。本実施の形態によるボーリング
バー30では、図6及び図8に示すシャンク部11の先
端部15において、外周面11aと軸部16の接続面3
1は中心軸Oに略直交するリング状の平面とされてい
る。一方、軸部16とキー17との間には全周に亘って
テーパ面32が形成され、テーパ面32につづく小径の
先端面32a上に略板状のキー17が形成されている。
また図6及び図9に示すヘッド部12の基端部25には
穴部26が形成され、その自由端部33は中心軸Oに略
直交するリング状の平面とされている。また穴部26の
内周面26aと底面26bとの間にリング状のテーパ状
部34が形成されており、このテーパ状部34はテーパ
面32と焼き嵌め嵌合されるようになっている。この場
合、テーパ状部34(またはテーパ面32もしくは両
方)に締め代が形成され、対応する内径がテーパ面32
の外径より締め代分だけ小さく設定されている。穴部2
6のテーパ状部34と軸部16のテーパ面32は、図7
に示すようにそれぞれ中心軸Oに対する傾斜角θが設定
されている。そして、底面26bに略板状のキー溝27
が形成されている。
【0018】本実施の形態においても、穴部26の内周
面26aと軸部16の外周面16a、そしてテーパ状部
34とテーパ面32について、焼き嵌めによって二面拘
束できる。この場合、ヘッド部12とシャンク部11を
焼き嵌めする際、ヘッド部12の穴部26の自由端部3
3とシャンク部11の接続面32とに収縮誤差または膨
張誤差が生じて隙間が生じても、上述のように二面拘束
を達成できるから、確実に工具の剛性を向上できる。
【0019】尚、上述の実施の形態では、ヘッド部12
の材質をスチール、シャンク部11の材質を超硬合金と
したが、各部材の材質はこれに限定されることなく各種
のものを採用できる。また必ずしも互いに異なる材質で
ある必要はなく、同一の材質としてもよい。また上述の
説明では、シャンク部11に軸部16及びテーパ面1
8,32、ヘッド部12に穴部26及びテーパ状部2
8,34を形成したが、これとは逆にシャンク部11に
穴部26及びテーパ状部28,34を形成し、ヘッド部
12に軸部16及びテーパ面18,32を形成して互い
に焼き嵌めするようにしてもよい。また、上述の実施の
形態では、ボーリングバー10について説明したが、こ
れに限定されることなく、各種の切削工具、例えばバイ
ト等他の旋削工具や、エンドミルやドリルなどの各種転
削工具等にもに本発明を採用できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るヘッ
ド交換式切削工具は、ヘッド部とシャンク部の一方は軸
部とテーパ面を備え、他方は軸部に嵌合する穴部とテー
パ面に嵌合するテーパ状部とを備え、軸部と穴部、テー
パ面とテーパ状部のそれぞれ少なくともいずれか一方に
締め代が設けられているから、ヘッド部とシャンク部と
を焼き嵌め嵌合して、軸部と穴部、そしてテーパ面とテ
ーパ状部が締め代圧によってそれぞれ押圧固定され、し
かも二面で互いに拘束されるために互いの保持強度が高
く、工具剛性が向上する。また切削抵抗による送り分力
と主分力を受けて工具の動剛性も向上する。
【0021】また軸部と穴部の一方にキーが設けられ、
他方にキーに嵌合するキー溝が形成されているから、切
刃による切削抵抗の主分力や送り分力がヘッド部を捻る
ようにかかっても、互いに嵌合するキーとキー溝によっ
て受けることができて切削時の回転防止機能と工具の動
剛性を強化でき、焼き嵌めによる二面拘束とキー及びキ
ー溝嵌合とでシャンク部とヘッド部の一体化を高めて嵌
合強度を向上できる。また、キー及びキー溝は、ヘッド
部の切刃にかかる切削抵抗の主分力に略直交する方向に
延在するようにしたから、 特にボーリングバーなどの
旋削工具においては、工作機械等へのシャンク部の取り
付け位置に対して切刃の位置決めをキーとキー溝とによ
って行うことができ、また切削抵抗の主分力を略直交す
る方向のキー及びキー溝で受けることになるために切削
時の動剛性が一層向上する。
【0022】本発明によるヘッド交換式切削工具の製造
方法は、ヘッド部とシャンク部の一方は軸部とテーパ面
を備え、他方は軸部に嵌合する穴部とテーパ面に嵌合す
るテーパ状部とを備え、軸部と穴部、テーパ面とテーパ
状部のそれぞれ少なくともいずれか一方に締め代が設け
られていて、穴部及びテーパ状部を加熱して軸部及びテ
ーパ面と焼き嵌めするから、穴部と軸部、そしてテーパ
状部とテーパ面とをそれぞれ焼き嵌めすることで締め代
圧によって二面拘束することができ、工具の剛性を高め
ることができる。
【0023】また、穴部及びテーパ状部を軸部及びテー
パ面に焼き嵌めする際、テーパ状部は収縮が進行する状
態でテーパ面に嵌合させるようにしたから、常温に戻っ
た際に収縮寸法の誤差が生じることがあっても、テーパ
状部とテーパ面はずれた状態でも、ずれが締め代寸法の
範囲内であれば互いに当接して締め代圧が作用するか
ら、両者の間に隙間が形成されることなく面拘束を確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態によるボーリング
バーの一部を断面で示す要部正面図である。
【図2】 図1に示すボーリングバーのB−B線断面図
である。
【図3】 図1に示すボーリングバーのC部拡大図であ
る。
【図4】 第一の実施の形態によるボーリングバーのシ
ャンク部を示すもので、(a)は側面図、(b)は底面
図である。
【図5】 ボーリングバーのヘッド部を示すもので、
(a)は側面図、(b)は底面図である。
【図6】 第二の実施の形態によるボーリングバーの一
部破断正面図である。
【図7】 図6に示すボーリングバーのE部拡大図であ
る。
【図8】 第二の実施の形態によるボーリングバーのシ
ャンク部を示すもので、(a)は正面図、(b)は先端
面図である。
【図9】 ボーリングバーのヘッド部を示すもので、
(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図10】 従来のボーリングバーの一部破断正面図で
ある。
【図11】 図10におけるA−A線断面図である。
【符号の説明】
10,30 ボーリングバー 11 シャンク部 12 ヘッド部 16 軸部 17 キー 18,32 テーパ面 26 穴部 27 キー溝 28,34 テーパ状部 23a 前切刃 23b 横切刃

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切刃を備えたヘッド部とシャンク部とが
    嵌合されてなり、前記ヘッド部を交換可能としたヘッド
    交換式切削工具において、 前記ヘッド部とシャンク部の一方に軸部とテーパ面を備
    え、他方に前記軸部に嵌合する穴部と前記テーパ面に嵌
    合するテーパ状部とを備え、 前記軸部と穴部、前記テーパ面とテーパ状部のそれぞれ
    少なくともいずれか一方に締め代が設けられていること
    を特徴とするヘッド交換式切削工具。
  2. 【請求項2】 前記軸部と穴部の一方にはキーが設けら
    れ、他方には前記キーに嵌合するキー溝が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のヘッド交換式切削工
    具。
  3. 【請求項3】 前記キー及びキー溝は、前記ヘッド部の
    切刃にかかる切削抵抗の主分力に略直交する方向に延在
    することを特徴とする請求項2記載のヘッド交換式切削
    工具。
  4. 【請求項4】 切刃を備えたヘッド部とシャンク部とが
    嵌合されてなり、前記ヘッド部を交換可能としたヘッド
    交換式切削工具において、 前記ヘッド部とシャンク部の一方に軸部とテーパ面を備
    え、他方に前記軸部に嵌合する穴部と前記テーパ面に嵌
    合するテーパ状部とを備え、 前記軸部と穴部、前記テーパ面とテーパ状部のそれぞれ
    少なくともいずれか一方に締め代が設けられていて、 前記穴部及びテーパ状部を加熱して前記軸部及びテーパ
    面と焼き嵌めすることを特徴とするヘッド交換式切削工
    具の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記穴部及びテーパ状部を前記軸部及び
    テーパ面に焼き嵌めする際、前記テーパ状部は収縮が進
    行する状態で前記テーパ面に嵌合させるようにしたこと
    を特徴とする請求項4記載のヘッド交換式切削工具の製
    造方法。
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