JPH11346158A - 符号化装置および復号化装置 - Google Patents

符号化装置および復号化装置

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JPH11346158A
JPH11346158A JP10153263A JP15326398A JPH11346158A JP H11346158 A JPH11346158 A JP H11346158A JP 10153263 A JP10153263 A JP 10153263A JP 15326398 A JP15326398 A JP 15326398A JP H11346158 A JPH11346158 A JP H11346158A
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JP10153263A
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English (en)
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Masatada Hata
雅恭 畑
Itsu Takumi
逸 内匠
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TAMUSU TECHNOLOGY KK
DDS KK
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TAMUSU TECHNOLOGY KK
DDS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号誤り率が10-1または10-2程度の劣悪
な通信環境においても誤り符号訂正を行う。 【解決手段】 1ビットずつのパリティ符号を含むmビ
ットの符号列をn次元に配列したmn ビットの符号列を
メモリ内に構成し、これを伝送媒体に送出するときに、
その送出順序を各次元軸に対して斜めに採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誤り符号の訂正に利
用する。本発明はディジタル通信系及び情報処理や情報
蓄積系に利用するに適する。本発明は各種の要因によっ
て発生する誤りの訂正除去を行う機能を有する半導体チ
ップ・回路・装置・システムに利用するに適する。本発
明は、きわめて広い分野のディジタル情報系に利用する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】従来、数多くの誤り訂正符号が開発され
利用されているが、殆どの誤り訂正符号は利用できる誤
り率が10-3程度までであり、それよりも誤り率が10
-2から10-1と悪くなるにつれ、訂正によってかえって
誤りが増すことが一般に知られている。
【0003】従来の公衆通信の品質は良好であり、誤り
率が10-3より劣化するようなことは稀であった。しか
し今日、携帯電話、移動体通信にみるごとく、通信品質
が劣化する条件が数多く存在しており、通話中の品質も
大きく変動している。特に最近、無線によるディジタル
情報の伝送と利用が進んでいるが、電波の伝搬経路での
複雑に変化する特性によって、しばしば劣悪な通信品質
となる場合が多く存在する。
【0004】このような劣悪な条件下でディジタルな情
報を伝送すると、データパケットないしデータブロック
の中に誤りを含む可能性が高く、誤りが多い場合には誤
り訂正符号で訂正できない場合が生じ、データパケット
を廃棄しなければならないことが生じる。この回避のた
めには、誤りパケットの再送要求を行う方式もあるが、
システムが複雑化するとともに、誤りの多い場合には再
送したパケットも再び誤るといった事態が生じ再送方式
による改善が制限される。
【0005】また、再送による処理上の遅延も大きくな
り実用的でない可能性がある。したがって、誤り率の悪
い場合にも良好な訂正能力を有する誤り訂正符号が重要
になる。さらに、誤りが充分訂正できれば、再送方式を
有効に機能させる事が可能となる。
【0006】あるいは、今後、情報セキュリティのため
に暗号化処理を加えて伝送・蓄積される場合が多くなっ
てくるが、この場合には暗号復号でさらに誤りが著しく
増大する。データブロックの中に1ビットの誤りが存在
しても、暗号復号で誤りはほぼブロックの半数にまで増
大するといった誤りの波及効果が存在する。このため一
層、高性能な誤り訂正符号に対する要求が高まってきて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、誤り率が1
-2〜10-1程度の劣悪な場合にも良好な訂正能力を有
する符号を構成することを目的とするが、このために解
決すべき課題としては以下の課題がある。 (1)誤り率が劣悪な状態では、ランダムな誤りと、さ
らに誤りがまとまって発生するバースト状の誤りの双方
が混在する。従来の符号では、ランダムな誤りに対する
訂正符号とバースト誤りに対する訂正符号はそれぞれ別
の符号構成を用いる必要があった。したがって、誤り率
の悪い場合の誤り訂正符号は、ランダムとバースト双方
の誤りに対し有効であることが必要になる。 (2)誤りが多い場合に、訂正動作を行うと、従来の符
号では符号化時のアルゴリズムにもとずく複雑な修正を
行うため、かえって誤りが大きく増大する特性がある。
この増加は誤り率の増大とともに一般に大きくなる。実
際の応用においては、誤り率自体が変動しているため、
平均誤り率に対する動作点は誤り率の多い場合にそなえ
て充分余裕をとって動作させる必要がある。このため、
小さい誤り率の範囲でしか利用できなくなる欠点があっ
た。従って、誤りの増大時の復号に対し誤りの増加が小
さい符号の構成や復号の方式が求められる。 (3)また従来の符号の設計では、訂正可能な誤り個数
を主体に符号の構成を行ってきたが、誤り率の悪い場合
には、誤り個数は大幅に変動しているため、明確な設計
が不可能であった。このため、誤り個数よりは平均誤り
率の立場から符号の設計ができる符号構成がより実際的
に求められる。 (4)従来、数多くの誤り訂正符号が開発され利用され
ているが、その殆どは符号点間の幾何学的な距離である
ハミング距離を基準として構成されている。2つの符号
間のハミング距離とは、ある長さの2つの符号で符号デ
ィジットの値が異なっているものの数である。例えば、
(01101)と(01010)では下位(右側)3ビ
ットが異なっており、ハミング距離は3だけ異なる。
【0008】誤りによって符号点間のハミング距離はそ
の数だけ変化する。したがって、それぞれの符号点が誤
りによってハミング距離が変化したとしても半分の距離
までなら互いの領域が区別でき、送信側の符号点が判明
し訂正できる。したがって、数多くある符号点間の距離
のなかで、最も距離の短い符号点部分で最も誤り易い。
このハミング距離を最小距離という。従来の符号では、
この最小距離を符号設計の基準としてきた。誤り訂正個
数について言えば、ハミング距離が整数値をとるため、
最小距離から1を引いた数の半分の整数値によって与え
られる。 (5)以上述べた課題の解決のためには、従来の符号の
最小距離による設計の概念を変えた新しい符号構成が求
められる。
【0009】本発明は、このような背景に行われたもの
であって、誤り率が10-2〜10-1程度の劣悪な場合に
も良好な訂正能力を有する符号化装置および復号化装置
を提供することを目的とする。本発明は、冗長ビット数
を合理的な値とした上でより劣悪な誤りに対する誤り訂
正を行うことができる符号化装置および復号化装置を提
供することを目的とする。本発明は、符号化および復号
化のための演算量を小さくして有効な符号化および復号
化を行うことができる符号化装置および復号化装置を提
供することを目的とする。本発明は、誤り率が劣悪な状
態の誤り訂正を小型の装置により行うことができる符号
化および復号化装置を提供することを目的とする。本発
明は、移動無線装置に実装することができる小型の装置
構成により符号化および復号化を行うことができる装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】はじめに発明の理解を助
けるために簡単な説明を行う。この説明は理解を助ける
ための例示による説明であり、本願発明の範囲をこの簡
単な説明に限定するものではないことに十分に配慮され
たい。
【0011】m−1ビットの2値符号列に1ビットのパ
リティ符号を付加して、全体でmビットの符号列とする
ことによりパリティ検査を行うことができる。すなわ
ち、偶数パリティ則であるときには、そのmビットの中
の「1」を示す符号の数を偶数となるように符号化され
る。復号に際して定められたmビット毎に「1」を示す
符号の数が偶数であるときには、正しく伝送されたもの
とし、奇数になるときには1ビットないし奇数ビットの
誤りがあるものとして、再送などの処理を求めることに
なる。なお、2ビットないし偶数ビットの誤りに対して
は検出能力は有しない。通常1ビットの誤り検出を目的
とする。
【0012】mビットの符号列を2次元で考えることが
できる。これは例えばm−1ビットの符号列に1ビット
のパリティ符号を付加したmビットの符号列を行として
m−1列配列した平面を考え、最後の1列は全2列方向
のパリティ符号として付加する。そうするとm×m個の
符号配列による2次元符号ができる。この2次元符号で
は、行と列方向でパリティ検査線をm+m個採ることが
できる。2次元符号では、交差する1組のパリティ検査
軸のいずれかに誤りが検出されるときには、その検査軸
の交差点に誤りがあるものとして、その交差点の符号を
反転することにより1個の誤り訂正を行うことができ
る。
【0013】このm×m個の符号による2次元符号をm
段重ねると3次元符号を作ることができる。この3次元
符号ではm3 ビットの符号が配列される。さらにこれを
一般化してmビットの符号列をn次元に配列してmn
ットの符号列を考えることができる。
【0014】本発明では、このように1ビットのパリテ
ィ符号を含むmビットの符号列をn次元に配列したmn
ビットの符号列をメモリ内に構成し、これを伝送媒体に
順次送出する方法にその特徴がある。伝送媒体とは、無
線伝送の場合の電波伝搬のための空間であり、電気信号
による伝送線であり、光信号による光伝送線であり、あ
るいは記憶媒体である。記憶媒体とは例えばフロッピ・
ディスクであり、光磁気ディスクである。これらの伝送
媒体は完全ではなく、そこには欠落がある。すなわち、
送出した符号の全部を受信側が正しく受信することはで
きない。そして、本発明ではその符号誤り率が劣悪な場
合、例えば10分の1であるとか、100分の1である
ような場合について考える。
【0015】本発明では、このような1ビットのパリテ
ィ符号を含むmビットの符号列をn次元に配列したmn
ビットの符号列をメモリ内に構成し、これを伝送媒体に
送出するときに、その送出順序を各次元軸に対して斜め
に採ることを特徴とする。つまり、となりのビットが各
次元の同一の検査線に位置しないように送出を行うもの
である。一般に、劣悪な伝送媒体では、伝送符号の誤り
は多数の誤りが広くランダムに分散して存在する場合だ
けでなく、ある符号のかたまりで誤りが集中的に発生し
やすいバースト的な誤りが共存している。したがって、
送出順序を各次元軸に対して斜めに採ることにより、バ
ースト的な誤りが符号ブロック全体にほぼランダムに分
散することになり、ランダム誤りもバースト誤りも同等
にランダム誤りとして訂正が可能になる。
【0016】伝送媒体に送出するときの順序を各次元軸
に対して斜めに選ぶ選び方はさまざまにある。最もシン
プルな方法は、現在の符号点を基点として、各次元が単
位距離だけ離れたn次元立体の対角符号点を順次選ぶも
のである。例えば、2次元の場合は、現在の符号点から
4角形を構成する対角点となる符号点を順次たどって行
く伝送順序を採用するものである。3次元なら、現符号
点含む単位立体の対角点を次の伝送信号点とする伝送順
序となる。必ずしもこの通りに設定しなくとも、斜めで
あるかぎり集中して発生する誤りはそれなりに分散され
るから、復号訂正が可能になる効果がある。それらは、
トーラス結び目として伝送モードが表現される。結び目
としてはいくつかの結び目が存在しうることは広く知ら
れる。上記のシンプルな例はトーラス結び目として知ら
れる結び目に対応している。
【0017】このように3次元以上の符号列を作り通信
を行うと、符号が誤ることがあっても多くの次元軸方向
から誤りの検出が可能となり、訂正することができる可
能性が高くなることがわかる。さらに、上記のようにn
次元の立体のいずれの座標軸に対しても斜方向となるよ
うな伝送順にしたがってデータを送出することにより、
連続してデータが誤った場合でも、各次元軸上で分散す
ることになるので、伝送路上や処理または蓄積上で生じ
る誤りが、誤りの生起状態にかかわらず、各検査軸上で
ランダムな誤りとなる。したがって、この誤りディジッ
トを訂正できる確率がきわめて高くなる。
【0018】すなわち、本発明では、課題を解決するた
めの基本的な手段として、以下の観点から新しい符号を
構成している。 (1)高次元の立体状に符号を構成し、誤りのチェック
が多くの方向から行える様にして、誤りの検出と訂正能
力を高める。 (2)高次元化することで各次元ごとの実質的な符号の
サイズを小さくし、そのサイズが誤り率に対応する平均
誤り間隔、たとえば平均誤り率10-1なら平均して10
ビット間隔ごとに誤りが生じる確率が高いので、10ビ
ットの間隔のなかに入る大きさとして、誤りを受ける確
率と誤りを受ける個数を減少させる。 (3)各次元軸のサイズを同一として、誤りの影響が各
次元軸毎に均一に加わるようにすることで、誤りに弱い
部分を作らない対称な立体構造を採用する。 (4)誤りがランダムの場合もバースト的な場合でも、
ほぼランダムに誤りを拡散して各次元軸に分散配置する
機能を付与する。 (5)各検査線軸への誤りの分散配置がほぼ完全にラン
ダムに行いうるとすると、各軸は互いに独立とみなされ
る。この結果、次元ごとの取り扱いが可能となり、次元
を落した考察や復号が可能となる。 (6)誤った訂正によってかえって誤りが増加するのを
防ぐため、出来るだけ単純な誤り検出と訂正方法を単位
として用いる。 (7)このため各軸ともパリティ条件を満たすのみの単
純な構成とし、検査線上で1箇の誤りの検出のみを可能
とする。 (8)各座標軸がm個の離散点からなるn次元の離散立
体の格子点を符号点とする幾何学的な構造の符号構成を
採用する。 (9)高次元立体に含まれる各2次元面ごとにパリティ
検査を行ない不合格な検査線の交点に誤りが存在すると
仮定して訂正を行い、この単純な訂正を全ての2次元面
について行うことで復号を完了する。各軸方向にはm個
のパリティ検査線が存在する。またさらに次元数だけの
検査方向が存在するので全体として高い良好な訂正機能
の実現を行う。
【0019】すなわち、本発明の第一の観点は符号化装
置であって、本発明の特徴とするところは、多数の2値
符号が入力する入力インタフェース手段と、n個の次元
軸を互いに直交するように配置しn次元立体を構成し各
軸を離散的に分割して得られるその立体内の格子点にそ
れぞれ定められた順序にしたがって前記2値符号を配置
する手段と、前記格子点の各次元軸に平行な符号列の中
に所定規則にしたがって誤り検出符号を配置する手段
と、この2値符号を伝送媒体に送出する手段とを備えた
符号化装置において、この送出する手段は、前記2値符
号を送出する順序を複数の次元軸に対して斜めに採る手
段を含むところにある。また、前記送出する手段は、前
記2値符号を送出する順序をすべての次元軸に対して斜
めに採る手段を含む構成とすることもできる。
【0020】すなわち、本発明の符号化装置における最
も高い通信品質は、前記2値符号を送出する順序をすべ
ての次元軸に対して斜めに採ることにより得られるが、
それほどの品質が要求されない場合には、前記2値符号
を送出する順序を適当に設定された複数の次元軸に対し
て斜めに採ればよい。これにより、通信品質を所望の品
質に合わせることができる。また、前記2値符号を送出
する順序をすべての次元軸に対して斜めに採る場合に比
較して適当に設定された複数の次元軸に対して斜めに採
る方が処理速度を高速化することができる。
【0021】前記n次元立体の各軸離散点の数はいずれ
もm個であることが望ましい。これにより、各次元軸が
均等に誤り検出と訂正機能を有することができる。
【0022】前記所定規則は各次元軸に平行な格子点配
列毎にパリティ条件を満たすように前記誤り検出符号が
配置される手段を含むことが望ましい。このとき、前記
パリティ条件を偶数とすることが望ましい。
【0023】パリティ条件を満たすように配置された格
子点配列の端点にパリティ符号を配置し、この端点を始
点に接続した円状のサイクルをパリティ検査線とするト
ポロジカルな構造を造り、前記2値符号を送出する順序
はそのパリティ検査線の交点を対角線方向に順次辿るよ
うに設定されることが望ましい。
【0024】また、一列の符号数mを伝送媒体の誤り率
をpとするとき m≦1/p に設定されることが望ましい。あるいは、以下の説明に
みるごとく、 p≦1/(2m−1) に設定されてもよい。
【0025】また、本発明の第二の観点は復号化装置で
あって、本発明の特徴とするところは、前記符号化装置
から送出された符号を取込む手段と、この符号を前記送
出する順序の配列に従ってn次元立体を復元する手段
と、この立体の各次元軸に平行な符号列に対して誤り検
出を実行する手段とを備えた復号化装置において、交差
する軸上の符号列のいずれかに誤りが検出されたときに
は、その交差点の符号に誤りがあるものとして訂正を行
う手段を含むところにある。
【0026】これにより、誤り率が10-2〜10-1程度
の劣悪な場合にも良好な訂正能力を有する符号化装置お
よび復号化装置を実現することができる。
【0027】前記n次元符号構造を2次元符号構成に分
解する手段と、この分解する手段により分解された2次
元符号ごとに誤りの検出および訂正を行う手段とを備え
ることが望ましい。
【0028】次元の数nが4以上であるとき、前記の2
次元面に分解する手段は、1つ前の2つの次元軸と異な
る2つの次元軸を順次選択しながら2次元面に分解する
手段を含むことが望ましい。何故なら、ある次元軸のあ
る検査線上に単一誤りでなく、2つの誤りが存在すると
その検査線は誤り検出できない。よって、訂正されない
誤りが残る。したがって、この次元軸を次の2次元面の
次元軸として選択しても同様に誤りの検出と訂正が制限
されるためである。
【0029】3次元符号についてみると、ある2次元面
において単一の誤りでなく2個誤りの場合は訂正不能と
なるが、この場合は他方向からの訂正に委ねる。また、
3個の誤りが存在すると、後にみるごとく、誤りでない
ディジットを誤りとみなし、誤った訂正を行う場合があ
る。この場合には、前記訂正を行う手段により誤り訂正
を行った個所を記憶しておきその2次元面に直交する第
三の次元方向のパリティ検査により、長方形状の4つの
誤りが検出されたとき、それら4つの誤りを全て反転し
て3個誤りと誤訂正誤りの合わせて4つの誤りを訂正お
よび修正する手段を備える構成とすることが望ましい。
【0030】これにより、誤訂正を含めて誤りが検出さ
れて訂正されるので、次元数の小さい3次元の符号につ
いても誤り率が10-2〜10-1程度の劣悪な場合にも良
好な訂正を行うことができる。なお、3次元の場合に
は、3 2 =3だけの2次元を作る組合せ数がある。
【0031】各2次元面さらに3次元立体とそれらに含
まれる誤り個数をパリティ検査により評価する手段と、
この評価する手段の評価結果にしたがって前記n次元符
号全体の誤り個数を推定する手段と、この推定する手段
の推定結果にしたがって以降の誤り訂正動作を中止する
手段とを備える構成とすることもできる。
【0032】これにより、各2次元面さらに3次元立体
とそれらに含まれる誤り個数をパリティ検査により評価
し、その結果によっては以降の処理を省くことができ
る。
【0033】また、各辺のパリティ検査線ごとの検査結
果にしたがって存在する誤りの状態を監視する手段と、
この監視する手段の監視結果に誤りが検出されなくなっ
た時点で誤り訂正動作を中止する手段とを備える構成と
することもできる。これにより、処理を省略し高速化す
ることができる。
【0034】受信符号語に最もハミング距離の意味で近
い符号語よりも大きなハミング距離の訂正を必要とする
ときには訂正処理を行わず再送要求を行う手段を備える
ことが望ましい。これにより、誤り訂正が不可能である
受信符号語を検出し、送信元に再送要求を行うことがで
きる。
【0035】本発明の第三の観点は、符号化方法であっ
て、本発明の特徴とするところは、n個の次元軸を互い
に直交するように配置しn次元立体を構成し各軸を離散
的に分割して得られるその立体内の格子点にそれぞれ定
められた順序にしたがって入力2値符号を配置し、前記
格子点の各次元軸に平行な符号列の中に所定規則にした
がって誤り検出符号を配置し、この2値符号を伝送媒体
に送出するときには、前記2値符号を送出する順序を各
次元軸に対して斜めに採るところにある。
【0036】本発明の第四の観点は、復号化方法であっ
て、本発明の特徴とするところは、前記符号化方法によ
り送出された符号を取込み、この符号を前記送出する順
序に配列しn次元立体を復元し、この立体の各次元軸に
平行な符号列に対して誤り検出を実行し、交差する軸上
の符号列のいずれかに誤りが検出されたときにはその交
差点の符号に誤りがあるものとして訂正を行うところに
ある。
【0037】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図1および図
2を参照して説明する。図1は本発明実施例の符号化装
置のブロック構成図である。図2は本発明実施例の復号
化装置のブロック構成図である。
【0038】本発明の符号化装置は、図1に示すよう
に、多数の2値符号が入力する入力インタフェース4を
備え、演算メモリ1は、n個の次元軸を互いに直交する
ように配置しn次元立体を構成し各軸を離散的に分割し
て得られるその立体内の格子点にそれぞれ定められた順
序にしたがって前記2値符号を配置し前記格子点の各次
元軸に平行な符号列の中に所定規則にしたがって誤り検
出符号を配置しこの2値符号を伝送媒体に送出する手段
を備えた符号化装置において、演算メモリ1は、前記2
値符号を送出する順序を複数の次元軸に対して斜めに採
る手段を含むことを特徴とする。
【0039】すなわち、本発明の符号化装置における最
も高い通信品質は、前記2値符号を送出する順序をすべ
ての次元軸に対して斜めに採ることにより得られるが、
それほどの品質が要求されない場合には、前記2値符号
を送出する順序を適当に設定された複数の次元軸に対し
て斜めに採ればよい。これにより、通信品質を所望の品
質に合わせることができる。また、前記2値符号を送出
する順序をすべての次元軸に対して斜めに採る場合に比
較して適当に設定された複数の次元軸に対して斜めに採
る方が処理速度を高速化することができる。
【0040】前記n次元立体の各次元軸の離散点の数は
いずれもm個である。前記所定規則は各次元軸に平行な
格子点配列毎にパリティ条件を満たすように前記誤り検
出パリティビットが配置される。前記パリティ条件を偶
数とする。
【0041】演算メモリ1は、パリティ条件を満たすよ
うに配置された格子点配列の端点にパリティ符号を配置
し、この端点を始点に接続した円状のサイクルをパリテ
ィ検査線とするトポロジカルな構造を造り、前記2値符
号を送出する順序はそのパリティ検査線の交点を順次辿
るように設定される。
【0042】また、一列の符号数mを伝送媒体の誤り率
をpとするとき m≦1/p に設定される。あるいは、 p≦1/(2m−1) に設定される。
【0043】本発明の復号化装置は、図2に示すよう
に、図1に示した符号化装置から送出された符号を取込
む入力インタフェース14を備え、演算メモリ11は、
この符号を前記送出する順序に配列しn次元立体を復元
しこの立体の各次元軸に平行な符号列に対して誤り検出
を実行する手段を備えた復号化装置において、演算メモ
リ11は、交差する軸上の符号列のいずれかに誤りが検
出されたときにはその交差点の符号に誤りがあるものと
して訂正を行う手段を含むことを特徴とする。
【0044】また、演算メモリ11は、前記n次元符号
構造を2次元符号構成に分解し分解された2次元符号ご
とに誤りの検出および訂正を行う。
【0045】次元の数nが4以上であるとき、演算メモ
リ11は、1つ前の2つの次元軸と異なる2つの次元軸
とを順次選択しながら復号を進める順序により2次元面
分解による訂正を行ってゆく。また、演算メモリ11
は、3次元符号についてある2次元面において誤り訂正
を行った個所を記憶しておきその2次元面に直交する方
向のパリティ検査によりこの訂正個所を含む長方形状の
4つの誤りが検出されたとき、それら4つの誤りを全て
反転して3個誤りと誤訂正誤りの4つを訂正および修正
する。
【0046】さらに、演算メモリ11は、各2次元面さ
らに3次元立体とそれらに含まれる誤り個数をパリティ
検査により評価し、CPU16は、この評価結果にした
がって前記n次元符号全体の誤り個数を推定しこの推定
結果にしたがって以降の誤り訂正動作を中止する。
【0047】また、CPU16は、各辺のパリティ検査
線ごとの検査結果にしたがって存在する誤りの状態を監
視しこの監視結果に誤りが検出されなくなった時点で誤
り訂正動作を中止する。
【0048】また、CPU16は、受信符号語に最も近
い符号語よりも大きなハミング距離の訂正を必要とする
ときには訂正処理を行わず再送要求を行う。
【0049】
【実施例】本発明の実施例を説明する。1辺がm点の離
散点からなる2次元、3次元、4次元、5次元といった
一般にn次元の高次元の離散的な立方体(超立体)を構
成し、その各次元軸方向にm個のパリティ検査線を設定
し、各次元軸方向からなる検査線群の交又点を格子点と
して、この格子点に0か1かの符号を乗せる。
【0050】たとえば、1次元の場合を図3に示す。図
3は1次元の符号構成例を示す図である。格子点に白か
黒の大豆が乗った状態、あるいは数珠のようなモデル化
で示される。各検査線は、1あるいは黒の数が偶数とな
る様に設定されている。このため各検査線でm個の離散
点があるとすると、(m―1)個の符号の値は入力ディ
ジタルデータで決められるが、その1の数によって残る
1個のディジットの値が各検査線単位で偶数となる様に
決められる。この最後のディジットを冗長ディジットと
いい、この様な条件を付与することを偶数パリティ条件
を与えるという。
【0051】図4は2次元の符号構成例を示す図であ
る。図4に示す2次元の符号では、直交するr0方向
と、r1方向にそれぞれm本ずつのパリティ検査線があ
り、その交点が符号の位置となる。m2 個の符号数のう
ち(m−1)2 個が情報を与える符号ディジットであ
り、残りの2m―1個が冗長ディジットとなる。2次元
符号では全符号数に対する情報ディジットの割合(それ
を伝送速度という)は (m−1)2 /m2 となる。それは符号化の効率を示す指数である。
【0052】図3で示すごとく、パリティを満たす検査
線の端点はパリティ条件を満たす1つの端点にすぎない
ので、閉じた輪として見なおすのがより妥当である。こ
れらは、トポロジでいうところの端点の同一視、切断、
対称性の破れなどの表現に対応する。図5は離散的な2
次元のトーラスを示す図である。図4で、正方形状の符
号配列の端点を同一視にすると、図5の様に離散的なト
ーラスが出現する。いずれも、独立な2つの方向にm個
ずつのパリティ検査線を示すサイクルが存在している。
また、双方の検査線の交点に符号が存在しており、直交
する2つの検査線に対して斜め、対角線状に符号の伝送
順がとられることを太いコードでしめしている。全ての
符号を結ぶとちょうどトーラス上の結び目が形成され
る。図6は符号の伝送順を示す図であるが、図5に示す
トーラス上の結び目にしたがって符号の伝送順を示すと
図6のようになる。なお、正確には、この符号は各次元
軸が同一の符号点数であるため完全な結び目とは数学的
に異なる。完全なトーラス結び目であるためには、符号
点数が異なり、互いに素な数である必要がある。巡回の
過程で1つの飛びが生じる形式となり、擬巡回といわれ
る。mとm+1とは互いに素であるため、この場合には
巡回形式となる。
【0053】図7は3次元の符号構成例を示す図であ
る。また、図8は離散的な3次元のトーラスを示す図で
ある。2次元を3次元に拡張するには、図7に示すよう
に、新しく独立な方向に2次元符号をm個並べるか、図
8に示すように、2次元トーラスを新しい方向の円周上
にm箇配置すれば3次元離散立体が構成される。同様に
して4次元、5次元等の高次元トーラス構造が予想でき
る。
【0054】離散トーラスであるので高次元であって
も、3次元空間の中に存在ができる。符号を結ぶコード
は実体でなくその順番を示す仮想的なものであるので、
コード上下の交叉を交換することができ結ばれた結び目
でなく解けた自明なひもにすぎないことが示される。
【0055】対称立体上の符号の伝送方法としては、立
体のいずれの座標軸に対しても斜方向となる様な伝送順
に従って送出する。このことにより、伝送路上や処理・
蓄積上で生じる誤りが、受信側においては各軸に均一に
分散配分されるため、誤りの生起状態にかかわらず各軸
でランダムな誤りとなる。
【0056】図9はブロック上の誤りが各2次元面にお
いていかにランダムかつ一様に分散配置されるかを示す
ための図であり、横軸にある2次元面に出現する誤り個
数をとり、縦軸に誤りの出現確率をとる。たとえば、4
次元、符号サイズm=4、符号長256の場合に4個の
誤りがランダムに存在する場合と連続してバースト的に
存在する2つの場合のr0・r1の2次元面に出現する
誤り個数(横軸)の出現確率を100万符号ブロックに
ついての試行で評価したものである。
【0057】ランダム誤りの場合には、ポアソン分布に
従う理論値に一致している。連続バーストの場合であっ
ても、ほぼランダム化されポアソン分布に近い事が示さ
れる。なお、理想的なランダムなポアソン分布の場合に
較べると、 1個誤りはやや確率が大きいものの 2個誤り
の出現確立は逆に小さくなっている。よって、バースト
誤りの方が訂正不能や誤訂正を生じる1つの2次元に生
じる多誤りの出現確率が少なく、訂正がより完全に行い
うることを示している。この事は、誤りのエントロピー
がランダムの場合よりバースト誤りの場合が小さく、よ
って通信路容量がそれだけ大きいことからより良好な情
報の伝達が可能なことよりも理解される。
【0058】また図10は目的とする誤り率が極めて悪
い0.1に近い場合の同様の評価結果を示す図であり、
同様に横軸に誤り出現個数をとり、縦軸に誤りの出現確
率をとる。すなわち、256ビットの符号ブロックに対
し、誤り個数を26としてランダムとバースト状の誤り
の場合を比較している。前例と同様にランダムな場合は
ポアソンの理論値に従うのに対し、バースト誤りの場合
にはポアソン分布に近いランダムな再配置が行われるも
のの、小さな誤り個数にやや集中する傾向が見られ、前
例と同様にランダム誤りよりもバースト誤りの方が完全
な訂正が行われ易いことが示される。
【0059】図11は2次元面(m=4)に生じた2つ
の誤りの例を示す図である。2次元面に生じた1 個誤り
は直交する検査線のうち破れたパリティ線の交点として
確実に検出されて訂正されるが、2 個誤りの場合には、
図11に示すように誤り候補点が本来の誤りと、それに
対称な2通り出現するので受信側ではいずれが本来の誤
りの組か確定せず誤り訂正が不能となる。この場合に
は、訂正動作は行わず、後に行われる他の面からの訂正
に委ねることで先の処理に進む。
【0060】また、図12は2次元面に生じた誤訂正の
例を示す図である。ある2次元面に3個誤りの配置が長
方形の3隅を占める場合には、図12に示すように、特
定された1つの誤り訂正動作が行われるが、誤りでない
ディジットを誤訂正し、長方形状に4つの誤りが生じる
こととなる。この結果、4つの誤りは該当する検査線に
沿って2個ずつの誤りが存在するため、偶数パリティで
は検出されず、長方形状の4つの誤りは検出できず見え
なくなってしまう。これを、誤りの対称的な配列による
訂正不能立体と呼ぶ。2次元の場合の他、高次元の訂正
不能立体が存在する。
【0061】図13は4次元符号構成の1例を示す図で
ある。m=3のr0、r1軸からなる2次元符号につい
てみると、r2軸方向にm枚展開し、それらがさらにr
3軸方向にm個展開して4次元符号を構成している。よ
って2次元面の枚数は4次元では、m2 枚となる。一般
にn次元ではmn-2 枚で与えられる。符号の伝送順は番
号で示されているが、それらは、4つの軸それぞれに斜
め方向(対角線)となるようにとられていることが示さ
れる。
【0062】提案する符号構成についても最小距離は定
義できる。例えば、パリティ条件を満たす1次元の場
合、1つの情報ディジットの変化はパリティ条件によっ
て冗長ディジット(パリティ)の反転を要するため、合
計2つのディジットが変化することになる。よって、ハ
ミング距離は2だけ変化する。最小の1ビットの変化に
対する最小の符号間距離は2となる。同様にして、2次
元符号の場合には、1 次元上の2つのディジットの変化
はそのディジットを貫く直交方向の検査線のパリティを
も変化させるので、1つのビットの変化は2次元面上の
4つのディジットの変化になる。この事は、最小距離が
4であることを意味している。同様に、一般にn次元の
場合の最小距離は2n として与えられる。
【0063】表1は、提案符号の諸特性とこれらの関係
を符号のサイズmと次元nについて示している。
【0064】
【表1】 n次元符号の場合、2次元面はn 2 方向に存在し、そ
れぞれmn-2 枚の2次元面から構成されるので、 〔n(n−1)/2〕・mn-2 枚の2次元面が存在する。各2次元面では1個の誤りが
訂正できるので、符号全体では、訂正個数は同数の 〔n(n−1)/2〕・mn-2 となる。なおこの訂正個数は各2次元面に1個ずつ誤り
が配置された都合のよい場合であって、いつもこのよう
に完全に誤りが分配されることはなく、複数の誤りが存
在することが生じるので全ての面で訂正できるとは限ら
ない。なぜなら、各2次元面に入る誤り個数はランダム
に変化しており、つねに1個とは限らないからである。
なおまた、後で述べるごとく、複数の誤りで誤訂正によ
る誤りの増加が生じる場合があるからである。しかし、
それらも次元数が充分高い場合には多方向から残存誤り
が訂正されることになる。またさらに、各2次元面を単
純かつ独立に考慮すると上記の訂正能力となるが、2次
元面間の検査を直交方向で行うとともに、かつ何方向に
も2次元面が存在するので、符号全体の訂正能力はさら
に向上する。すなわち、2次元面に2個以上の複数の誤
りが存在しても、高次元の場合、多く存在する他の2次
元面から訂正できる可能性が高い。
【0065】シミュレーションによりこのことが示され
る。充分に高次元の場合の訂正限界は、各誤りがn方向
の検査線のうち2つの検査線で検出できることである。
このための条件は、その2検査線上には当該の誤り以外
に誤りが存在しないことである。その他(n−2)本の
検査線上に複数の誤りの存在は許される。この条件は、
平均誤り率では、 1/(2m−1) として与えられる。最小距離で決められる誤り個数は1
00%訂正可能であるが、それ以上の誤り数については
誤りの配置状況によって訂正個数が確率的に定まる領域
であり、確率訂正の領域である。提案する符号は、多く
の方向の2次元面から訂正を行うため確率訂正の領域が
確率1に近接する高い確率で訂正できる。
【0066】図14は高次元符号の次元分解による低次
元化を示す図である。4次元は4 3 =4 方向からなる3次元符号に分解され、またそれぞれの3
次元符号は3 2 =3 方向の2次元符号からなる。上の分解は高次元符号の2
次元面への写像とみなされる。
【0067】図15はn次元符号の復号過程を示す図で
ある。まず、ある方向の2次元面についてmn-2 枚の2
次元符号に展開し(S1)、各2次元面で一個の誤り訂
正をそれぞれ行う(S2)。2個以上の誤りのある面に
ついては訂正をおこなわずそのままとして先の処理に進
む。訂正が行われた2次元符号はn次元符号に再構成さ
れる(S3)。次いで、訂正した符号について今度は前
と異なる2次元面について同様の訂正を行う(S4)。
この場合に、n 2 方向についてそれぞれ訂正が行わ
れ、前の2次元面の2つの軸方向は引き続いて選択しな
いようにする必要がある。その理由は、ある検査線方向
のパリティ線上に2個の誤りが存在している場合に、引
き続いて選択しても誤り訂正が前と同様に出来ず残って
しまい訂正の進展が悪いからである。異なる方向から訂
正してゆけば2つの誤りのうち一方または双方が訂正さ
れる可能性が出てくる。2次元面はn 2 方向存在する
のでこれらの方向全てで訂正動作を行って訂正は完了す
る。なお、誤り個数をパリティ検査でチェックしておき
誤り個数がなくなれば以後の処理は行わなくともよく、
処理を中断して高速化をはかることができる。
【0068】なお、2次元面で3個の誤りが長方形の3
隅を占める配列となる場合には、誤訂正が生じることを
先に述べた。また、3個誤りがある2次元に生じる可能
性は小さいことを考慮し以下の修正を行う。この修正
は、訂正したビットを全て記憶しておき、この2次元面
に直交する軸方向でパリティ検査を行うと、誤訂正の場
合、そのうちの当該ビットを含む長方形上に4つの誤り
が特定できるので、この4つの誤りを同時に反転すれば
3個の誤りビットと誤訂正により生じた誤りの1個の計
4個の誤りを同時に訂正できる。この誤訂正の修正処理
は3次元符号の場合についてのみ行う(S5)。これ
は、高次元の符号では、他方向から誤訂正を含めて誤り
が検出され、修正される可能性があるためである。
【0069】図16はチャンネルの誤り率と復号後の誤
り率を3次元符号について、m=3、4、5の場合を示
す図であり、横軸にビット誤り率をとり、縦軸に復号ビ
ット誤り率をとる。論理値とシミュレーション結果はよ
く対応している。
【0070】図17は符号長に対する誤り個数(誤り率
に対応)と訂正不能率の関係を3次元、4次元符号m=
3、4、5について示す図であり、横軸に誤り個数の符
号長に対する割合をとり、縦軸に訂正不能率をとる。完
全訂正の領域(訂正不能確率0)と確率的訂正の領域が
入力誤り率に対し示されている。
【0071】また、図18は入力の誤り率に対する復号
後のビット誤り率を畳み込み符号とリード・ソロモン符
号(RS)とについて比較して示す図であり、横軸に入力
の誤り率をとり、縦軸に復号後のビット誤り率をとる。
一点鎖線は訂正能力を有しない入力と復号後の誤り率が
等しい場合を比較のために示す。Rは伝送速度を示す。
提案する符号の訂正能力(誤りを減少させる効果を示す
訂正処理利得)と訂正機能を発揮するスレッシヨールド
誤り率、誤訂正による誤り率の増加の主要な3つの特性
のいずれについても従来の符号に対し、特に誤り率の悪
い領域で良好な特性を示す。図19および図20は図1
8と同様の特性を入力・出力の誤り率を同一の線形スケ
ールで示す図である。図19は伝送速度Rが1/2の場
合であり、図20は伝送速度Rが1/4の場合である。
いずれも横軸に誤り率をとり、縦軸に復号後の誤り率を
とる。特に誤り率の悪い領域での特性がよく分かる。こ
の図では、伝送速度をほぼ同一として比較している。特
に誤りの増加が提案符号では極めて小さく良好であるこ
とが示される。
【0072】図21は符号の性能を示す図である。横軸
に回線の誤り率をとり、縦軸にブロック単位で誤りが完
全に除去されたものの訂正確率をとる。ランダムなポア
ソン分布を有する誤り生起チャンネルの平均誤り率に対
する符号ブロックごとの訂正確率のシミュレーション結
果を示す。このブロック訂正確率では、実用上で重要な
ブロック内に誤りがないことを条件としている。誤り率
の改善と異なり、符号ブロックとしてブロック内に誤り
を含まないような復号がどの程度の平均確率まで可能か
を示す。
【0073】次元数とともに訂正能力が向上し、その理
論限界値は符号のサイズmとして、1/(2m−1)で
与えられることが示される。この幾何学な意味は、2次
元面で1個誤りを訂正する能力、それは、1/(m2
1)で与えられるが、それよりもはるかに大きく、2つ
の直交する検査線で1つの誤りの訂正を可能とするとい
う無限次元の限界まで達することを意味する。すなわ
ち、直交する2本1組のパリティ検査線には交点の当該
符号ビットを含め(2m―1)個のビットが存在してい
るが、高次元の訂正では、この条件まで訂正できること
を示している。
【0074】2本の検査線で1つの誤りを訂正する条件
は、2次元面でみれば、1個誤りとは限らない事を意味
する。2個以上の誤りが存在する可能性があるが、次元
が充分高い場合それらが他方向からの検査線や他の2次
元面で検出訂正可能なことを示している。この限界は、
ポアソンチャンネルにおける平均誤り率の意味での訂正
限界を与える。これは提案符号の究極の訂正能力を示し
ている。
【0075】図22は符号サイズmに対するポアソンチ
ャンネルの訂正可能な平均誤り率を示す図である。な
お、誤り訂正個数の平均値の符号長に対する割合を左の
縦軸で示す。すなわち、横軸に符号サイズをとり、縦軸
にポアソンチャンネルの訂正可能な平均誤り率をとる。
最大訂正個数はポアソンチャンネルであるので平均個数
の約3倍と考えることができる。したがって、mが5〜
7では符号長の約2割の誤り個数が訂正できることにな
る。
【0076】図23は誤り訂正個数と伝送速度の対応を
従来の理論によるハミング上界とV−G下界と比較して
示す図である。横軸に符号長をとり、縦軸に伝送速度を
とる。平均ブロック誤り率10-3とした場合の提案符号
の性能をn次元、サイズmについて示す。なお、本符号
の評価は、平均の意味での結果であるので、従来の訂正
個数を主体とする評価より十分な余裕を持った評価とな
っていることに注意する必要がある。訂正個数の意味で
は、ハミング上界とV−G 下界の中間に位置する従来に
ない高性能を発揮するものと考えられる。
【0077】また、図24はブロック訂正不能率10-3
の時のポアソンチャンネルの平均誤り率と伝送速度の対
応をnとmについて示す図である。横軸に伝送速度をと
り、縦軸にポアソンチャンネルの平均誤り率をとる。こ
の図より、チャンネルの誤り率と要求する伝送速度を与
えると符号の構成パラメータであるmとnが定められ、
自由度の多い符号の設計ができる。なお、ブロック訂正
不能率は、10-3であり、例えば1000ブロックで1
ブロックが訂正不良となる値であり、実用に耐えうる値
である。また、再生方式の利用も可能とする値として設
定している。
【0078】また、最近の通信や情報処理システムにお
いては、信頼度が要求される。誤り訂正を行っても、そ
の結果は完全に誤りが除去された場合と、まだ誤りが残
っている場合、誤訂正が生じている場合などがある。特
に回線品質が悪い場合には、残存誤りや誤った訂正が生
じる可能性がある。誤り訂正処理後において、誤りが完
全に訂正されたかどうかチェックする事が重要になる。
【0079】この様な検出機能を提案符号で付与するこ
とができる。すなわち、誤ってもとの符号と異なる符号
語あるいはブロックに訂正復号された場合には、正しい
符号語として受理され、誤りであることの検出が一般に
できない。この様な場合、もとの送出符号とのハミング
距離は受信語よりも誤復号語の方が大きくなっている。
このことは、復号によって誤りが増したことを意味す
る。
【0080】このため、誤り訂正を行う距離を、受信符
号語と最も近い符号語とのハミング距離以内に制限し異
なる符号語に復号されないようにする。もしそれ以上の
訂正を要する場合には訂正を行わず、誤りが存在してい
ることのみを検出して以後の処理を行う。例えば、誤復
号となる場合のみ再送処理を行うなどにより通信系の信
頼度を高めることができる。この符号では、検査線のパ
リティ異常から誤り個数の検出が出来るので、上記の方
法により、残留誤り検出が可能となる。
【0081】図25は、n=3、m=7の場合の誤り訂
正能力と誤り検出確率とを示す図である。横軸にビット
誤り率をとり、縦軸に誤り訂正能力をとる。なお、図2
5ではr0・r1・r2の3次元面で誤り検出が殆どで
きるが、わずかながら誤り検出に失敗する領域のあるこ
とが示されている。
【0082】なお、2次元面r0・r1での検出は、3
次元面での検出の一部となっている。この符号の誤り検
出能力は極めて誤り率が悪い場合にも適用できる特性で
あり、通信系の信頼度向上に有効である。
【0083】(実施例まとめ)本発明の符号化装置およ
び復号化装置では、平均誤り率が10-1から10-2(1%
〜10%)の伝送路での通信媒体の誤り訂正が可能となり、
誤り訂正能力がきわめて高い。
【0084】一方で、RS符号、畳み込み符号、代数幾
何符号、ターボ符号、トレリス符号等の既存の符号と共
通点が少なく、位相幾何学的アプローチによる符号設計
の独自性を有している。また、一定長のビットストリー
ムの入力を必要とし、また符号化復号化の計算量が大き
いため、高機能のハードウェアエンコード・デコードが
必要になる。
【0085】このために、本発明の符号化装置および復
号化装置を応用するときには、エンコードデコードの速
度と訂正能力のトレードオフを考える必要がある。例え
ば、再送(リトライ)するよりも誤り訂正した方が通信
効率が良い場合、宇宙通信など二度とリトライのチャン
スがない場合、パケット長が比較的長く、再送しても成
功する可能性が低い場合、復号化に時間をかけてもよい
場合、などに用いるとよい。
【0086】(通信関連の応用例)本発明を携帯電話お
よびPHSに応用することができる。図26は携帯電話
における劣悪な通信環境を示す図である。無線通信は、
有線通信に対して通信環境が劣悪である。限られた伝送
能力の中で音声を送信するため、音声の品質は悪い。ま
たリアルタイム性が要求されるため、再送による誤り訂
正の方法は遅延を生む。この現状に本発明の符号化装置
および復号化装置を導入することにより、エラーのない
ディジタル通信、もしくは伝送能力の拡大を実現し、ク
リアな音声による通信が可能となる。
【0087】本発明を無線LANなどのビル間レーザー
通信機に応用することができる。図27はビル間レーザ
通信における劣悪な通信環境を示す図である。また、F
AXおよびモデムの信頼性向上のために応用することが
できる。既存の製品では、エラーの検出はしているもの
のその誤り訂正は出来ず、再送によってエラーのないデ
ータ転送を実現している。既知のアルゴリズムであるリ
ードソロモン法を利用しエラーコレクションを行おうと
した場合でも、バーストエラーに対応するのは難しい状
況である。本発明によってFAXおよびモデムの信頼性
を向上させることができる。
【0088】本発明を観測機との通信などの宇宙通信お
よび軍事通信を行うことができる。図28は宇宙通信の
概念図である。惑星探索機などとの通信は、ハードウェ
ア上および距離などの関係から再送処理が難しい状況に
ある。データは一方的に送信され、エラーのあるデータ
は破棄される。それを防ぐためには、同じデータを重複
して送り、受信側でのデータの再構成の成功の確率を上
げる方法があるが、その場合、送信できる情報は少なく
なる。本発明を用いることによって、機会損失を少なく
することが可能となる。
【0089】軍事上の通信は、発信源の特定や、通信内
容の傍受を防ぐために、可能な限り短い時間で通信を行
う必要がある。そしてまた正確な情報の伝達が不可欠で
ある。したがって、本発明はこの分野へも応用すること
が可能である。
【0090】本発明を電力会社の巨大送電線を利用した
電力線通信および電灯線を利用した家庭内LANに応用
することができる。図29は電力線通信の概念図であ
る。これまで、様々な企業によって電力線による通信が
試みられてきたが、その多くは実験室レベルのものであ
り、実際のフィールドでは、様々な障害により、十分な
性能を発揮するものはない状況である。本発明を適用す
ることにより実用に耐えうる通信媒体とすることが可能
となる。
【0091】本発明を車載LANに応用することができ
る。図30は車載LANの概念図である。自動車の中は
S/N比が低く、通信環境としては劣悪である。現在の
自動車は数十個のプロセッサが搭載され、互いに通信を
行うことにより、その能力を実現している。誤動作は事
故の原因となるため、フェイルセーフ機構に多大なコス
トがかかっている。ここに本発明を導入することによ
り、より一層の安全性が実現でき、もしくは部品点数の
削減が可能となる。
【0092】(放送および伝送関連の応用例)本発明を
デジタル衛星放送および地上放送に応用することができ
る。あるいは、文字放送の容量アップに応用することが
できる。現在のテレビ放送では、映像の他に番組情報な
どの情報が流されている。現在は帯域の余った領域に信
号を載せることにより実現しているが、本発明を導入す
ることにより伝達情報量の拡大を実現することができ
る。
【0093】本発明をSCSIなど既存の通信規格の距
離延長ユニットに応用することができる。図31は距離
延長ユニットの概念図である。現在のコンピュータ関連
の通信規格(SCSI・SASI・IDE・RS232
Cなど)は、規格上比較的短い距離の通信しか保証して
いない。これは主にノイズ対策の難しさに起因するもの
だが、本発明を導入することにより、これらの規格以上
の性能を実現するユニットが作成可能となる。
【0094】(ITS(自動車)通信の応用例)本発明
をITS通信に応用することができる。図32はITS
通信の概念図である。ITSでは、道路上に設置された
機器と、車載機器が通信を行うことによって、道路情報
の伝達および通行料の課金などが行われる。自動車の速
度は、諸外国のフリーウェイでは200km/hを越す
ので、エラーのない通信を行うためには、様々な対策が
必要である。本発明はそのひとつとして応用が可能であ
る。
【0095】(デバイス関連の応用例)本発明をハード
ディスクHDの容量アップデバイスに応用することがで
きる。現在のハードディスクは、エラーコレクションは
行わず、エラーが発生したセクタは破棄している。また
記録密度を上げるとエラー率も上昇することから、記録
密度を上げれない状況である。本発明を用いて、エラー
コレクションを実現することにより、ハードディスクの
容量を増大させることが可能となる。また、現在不良デ
ータとして破棄されているデータが、正常なデータとし
て読み出せる可能性が高まることになる。
【0096】本発明をFD・MD・CD・DVDなどの
容量アップデバイスに応用することができる。あるい
は、本発明をVTR・テープなどの磁気テープメディア
の信頼性向上に応用することができる。ハードディスク
と同様に、エラーコレクション能力が拡大し、ひいては
容量の増加が可能となる。テープデバイスは、時間の経
過と共に信頼性が落ちる傾向にあるが、本発明を導入す
ることにより、データの確実な長期保存が可能となる。
【0097】(自動車の赤外線キーの応用例)本発明を
自動車の赤外線キーの強化に応用することができる。図
33は赤外線リモコンの概念図である。現在、自動車の
オートロック機能は赤外線であり、FM変調を利用した
リモコンを用い実現されているが、リモコンより伝送で
きる情報量には限界がある。例えば、鍵を開けるのに1
0秒間の送信は実用的でない。したがって、キーとなる
データ量が少ない場合、順列組み合わせを検索するのに
必要な時間は少なくて済み、セキュリティ上の問題が将
来表面化する可能性がある。本発明を適用することで、
データの転送能力を高めることができ、結果、より長い
キーを送信することが可能となりセキュリティの向上が
図られる。
【0098】(バーコードの応用例)本発明をバーコー
ドの情報量および信頼性の向上に応用することができ
る。ここで信頼性とは汚損に強いということである。現
在、バーコードとしてストライプによる1次元バーコー
ド、縦横にマークを配置した2次元バーコードがある
が、データの容量としては数十バイトから数百バイトで
ある。バーコードは劣悪な環境下で読みとる必要がある
ため、データ容量を増やすことは難しいが、本発明を適
用することにより、容量のアップおよび信頼性の向上を
図ることができる。 (ソフトウェア応用製品の応用例)本発明を画像や音声
への電子透かしアルゴリズムに応用することができる。
電子透かしは元となるデータを損ねることなく、特定の
キーを埋め込む必要がある。またこのキーは元となるデ
ータが編集加工された後でも生き残る必要がある。現在
のアルゴリズムでは、この強度に問題があるが、本発明
を導入することにより、既存のアルゴリズムより強度を
高めることが可能となる。
【0099】本発明をRSAや楕円記号など暗号パッケ
ージにラップすることに応用することができる。例え
ば、故意にビットを落として相手に送信すればよい。
【0100】また、本発明をファイルの暗号化エンジン
として応用することができる。データ列より、任意のビ
ットを故意に書き換えることにより、通常の方法ではデ
ータの復元は難しくなる。本発明では、任意のビットの
化けに対応できるため、これを応用し暗号化を実現する
ことができる。
【0101】(その他の応用例)本発明を高品質なAu
dio/Videoケーブルに応用することができる。
AD変換器と本発明とを組み合わせることで、劣化のな
い情報伝達経路を実現することが出来る。この技術を導
入して、高品質のケーブルを作成することが可能とな
る。
【0102】本発明を紙幣の偽造防止電子的透かしに応
用することができる。図34は紙幣にプリントされた電
子的透かしの概念図である。現状では紙幣の紙質をデジ
タル情報化し、紙幣にプリントすることで偽造防止を図
っている。しかし古札になるとプリント部分に汚れや欠
損が影響し、データを損なう可能性がある。そこで、本
発明により汚損に強い電子的透かしを実現する。
【0103】(付記)受信側の誤り率により適用的に符
号化を変化させる例を図35を参照して説明する。図3
5は受信側の誤り率により適用的に符号化を変化させる
場合の符号構成例を示す図である。回線状態によって誤
り率が増加したり減少したり変化するので、誤り率の高
い状態を想定して符号化したのでは伝送効率が悪くな
る。このため、パリティ検査線の不良個数が誤り率に対
応することに着目し、この値を送信側に付加ヘッダ情報
などとして伝送し、送信側では現在送信中のnDm符号
(n次元サイズmの符号)をm個毎に全パリティとし、
その検査方向を伝送の個数方向とすることにより、これ
らm個のnDm符号を図35に示すような(n+1)D
m符号として一次元上昇して復号することができる。こ
れにより、誤り訂正能力を大きく上昇させ、誤り率の高
い状態に対応させることができる。
【0104】この場合の伝送速度の劣化はm個の符号の
うち1個のみが全パリティで残りの(m−1)個は変わ
らないので、伝送効率が(m−1/m)に低下する。例
えば、m=5とすると、誤り率の高い状態では、伝送効
率は80%に下がるが、その低下は比較的少ない。この
方式によれば、符号化の変更は容易であり、同様に復号
化も対応がしやすい。
【0105】なおまた、受信側の誤り率に対応して、次
元nと符号のサイズmの双方を同時に適応的に最適化し
て符号化し、その改変の情報を復号側に送達し、それに
応じた復号化を形成すれば、伝送効率のより大きな改善
が期待される。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
誤り率が10-2〜10-1程度の劣悪な場合にも良好な訂
正能力を有する符号化装置および復号化装置を実現でき
る。冗長ビット数をきわめて小さくしたままで合理的な
誤り訂正を行うことができる。符号化および復号化のた
めの演算量を小さくして有効な符号化および復号化を行
うことができる。誤り率が劣悪な状態の誤り訂正を小型
の装置により行うことができる。移動無線装置に実装す
ることができる小型の装置構成により符号化および復号
化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の符号化装置のブロック構成図。
【図2】本発明実施例の復号化装置のブロック構成図。
【図3】1次元の符号構成例を示す図。
【図4】2次元の符号構成例を示す図。
【図5】離散的な2次元のトーラスを示す図。
【図6】符号の伝送順を示す図。
【図7】3次元の符号構成例を示す図。
【図8】離散的な3次元のトーラスを示す図。
【図9】ブロック上の誤りが各2次元面においていかに
ランダムかつ一様に分散配置されるかを示すための図。
【図10】目的とする誤り率が極めて悪い0.1に近い
場合の同様の評価結果を示す図。
【図11】2次元面(m=4)に生じた2つの誤りの例
を示す図。
【図12】2次元面に生じた誤り訂正不能例を示す図。
【図13】4次元符号構成の1例を示す図。
【図14】高次元符号の次元分解による低次元化を示す
図。
【図15】n次元符号の復号過程を示す図。
【図16】チャンネルの誤り率と復号後の誤り率を3次
元符号について、m=3、4、5の場合を示す図。
【図17】符号長に対する誤り個数と訂正不能率の関係
を3次元、4次元符号m=3、4、5について示す図。
【図18】入力の誤り率に対する復号後のビット誤り率
を畳み込み符号とリード・ソロモン符号とについて比較
して示す図。
【図19】図17と同様の特性を入力・出力の誤り率を
同一の線形スケールで示す図(R=1/2)。
【図20】図17と同様の特性を入力・出力の誤り率を
同一の線形スケールで示す図(R=1/4)。
【図21】符号の性能を示す図。
【図22】符号サイズmに対するポアソンチャンネルの
訂正可能な平均誤り率を示す図。
【図23】誤り訂正個数と伝送速度の対応を従来の理論
によるハミング上界とV−G下界と比較して示す図。
【図24】ブロック訂正不能率10-3の時のポアソンチ
ャンネルの平均誤り率と伝送速度の対応をnとmについ
て示す図。
【図25】n=3、m=7の場合の誤り訂正能力と誤り
検出確率とを示す図。
【図26】携帯電話における劣悪な通信環境を示す図。
【図27】ビル間レーザ通信における劣悪な通信環境を
示す図。
【図28】宇宙通信の概念図。
【図29】電力線通信の概念図。
【図30】車載LANの概念図。
【図31】距離延長ユニットの概念図。
【図32】ITS通信の概念図。
【図33】赤外線リモコンの概念図。
【図34】紙幣にプリントされた電子的透かしの概念
図。
【図35】受信側の誤り率により適用的に符号化を変化
させる場合の符号構成例を示す図。
【符号の説明】
1、11 演算メモリ 2、12 読出バッファ 3、13 書込バッファ 4、14 入力インタフェース 5、15 出力インタフェース 6、16 CPU

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の2値符号が入力する入力インタフ
    ェース手段と、n個の次元軸を互いに直交するように配
    置しn次元立体を構成し各軸を離散的に分割して得られ
    るその立体内の格子点にそれぞれ定められた順序にした
    がって前記2値符号を配置する手段と、前記格子点の各
    次元軸に平行な符号列の中に所定規則にしたがって誤り
    検出符号を配置する手段と、この2値符号を伝送媒体に
    送出する手段とを備えた符号化装置において、この送出
    する手段は、前記2値符号を送出する順序を複数の次元
    軸に対して斜めに採る手段を含むことを特徴とする符号
    化装置。
  2. 【請求項2】 前記送出する手段は、前記2値符号を送
    出する順序をすべての次元軸に対して斜めに採る手段を
    含む請求項1記載の符号装置。
  3. 【請求項3】 前記n次元立体の各軸離散点の数はいず
    れもm個である請求項1記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記所定規則は各次元軸に平行な格子点
    配列毎にパリティ条件を満たすように前記誤り検出符号
    が配置された請求項3記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記パリティ条件を偶数とする請求項4
    記載の符号化装置。
  6. 【請求項6】 パリティ条件を満たすように配置された
    格子点配列の端点にパリティ符号を配置し、この端点を
    始点に接続した円状のサイクルをパリティ検査線とする
    トポロジカルな構造を造り、前記2値符号を送出する順
    序はそのパリティ検査線の交点を順次辿るように設定さ
    れる請求項5記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】 一列の符号数mを伝送媒体の誤り率をp
    とするとき m≦1/p に設定された請求項5記載の符号化装置。
  8. 【請求項8】 p≦1/(2m−1) に設定された請求項7記載の符号化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の符号化装置から送出され
    た符号を取込む手段と、この符号を前記送出する順序に
    配列しn次元立体を復元する手段と、この立体の各次元
    軸に平行な符号列に対して誤り検出を実行する手段とを
    備えた復号化装置において、交差する軸上の符号列のい
    ずれにも誤りが検出されたときにはその交差点の符号に
    誤りがあるものとして訂正を行う手段を含むことを特徴
    とする復号化装置。
  10. 【請求項10】 前記n次元符号構造を2次元符号構成
    に分解する手段と、この分解する手段により分解された
    2次元符号ごとに誤りの検出および訂正を行う手段とを
    備えた請求項9記載の復号化装置。
  11. 【請求項11】 次元の数nが4以上であるとき、前記
    分解する手段は、1つ前の2つの次元軸と異なる2つの
    次元軸とを順次選択しながら符号を進める順序により2
    次元面分解する手段を含む請求項10記載の復号化装
    置。
  12. 【請求項12】 3次元符号についてある2次元面にお
    いて請求項9記載の手段により誤り訂正を行った個所を
    記憶しておきその2次元面に直交する方向のパリティ検
    査によりこの訂正個所を含む長方形状の4つの誤りが検
    出されたとき、それら4つの誤りを全て反転して3個誤
    りと誤訂正誤りの4つを訂正および修正する手段を備え
    た復号化装置。
  13. 【請求項13】 各2次元面さらに3次元立体とそれら
    に含まれる誤り個数をパリティ検査により評価する手段
    と、この評価する手段の評価結果にしたがって前記n次
    元符号全体の誤り個数を推定する手段と、この推定する
    手段の推定結果にしたがって以降の誤り訂正動作を中止
    する手段とを備えた請求項10記載の復号化装置。
  14. 【請求項14】 各辺のパリティ検査線ごとの検査結果
    にしたがって存在する誤りの状態を監視する手段と、こ
    の監視する手段の監視結果に誤りが検出されなくなった
    時点で誤り訂正動作を中止する手段とを備えた請求項1
    0記載の復号化装置。
  15. 【請求項15】 受信後に最も近い符号語よりも大きな
    ハミング距離の訂正を必要とするときには訂正処理を行
    わず再送要求を行う手段を備えた請求項10記載の復号
    化装置。
  16. 【請求項16】 n個の次元軸を互いに直交するように
    配置しn次元立体を構成し各軸を離散的に分割して得ら
    れるその立体内の格子点にそれぞれ定められた順序にし
    たがって入力2値符号を配置し、前記格子点の各次元軸
    に平行な符号列の中に所定規則にしたがって誤り検出符
    号を配置し、この2値符号を伝送媒体に送出するときに
    は、前記2値符号を送出する順序を各次元軸に対して斜
    めに採ることを特徴とする符号化方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の符号化方法により送
    出された符号を取込み、この符号を前記送出する順序に
    配列しn次元立体を復元し、この立体の各次元軸に平行
    な符号列に対して誤り検出を実行し、交差する軸上の符
    号列のいずれにも誤りが検出されたときにはその交差点
    の符号に誤りがあるものとして訂正を行うことを特徴と
    する復号化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010015128A1 (en) * 2008-08-08 2010-02-11 Huawei Technologies Co., Ltd. Method and apparatus of telecommunications

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WO2010015128A1 (en) * 2008-08-08 2010-02-11 Huawei Technologies Co., Ltd. Method and apparatus of telecommunications
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