JPH11325213A - 電動アクチュエータ - Google Patents

電動アクチュエータ

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JPH11325213A
JPH11325213A JP12780698A JP12780698A JPH11325213A JP H11325213 A JPH11325213 A JP H11325213A JP 12780698 A JP12780698 A JP 12780698A JP 12780698 A JP12780698 A JP 12780698A JP H11325213 A JPH11325213 A JP H11325213A
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JP
Japan
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cylindrical member
electric actuator
guide
moving body
screw
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Application number
JP12780698A
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English (en)
Inventor
Yukinori Saka
幸憲 坂
Shin Ito
慎 伊藤
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作性に優れた電動アクチュエータを提供す
ること。 【解決手段】 この電動アクチュエータ1を構成する送
りねじ機構は、筒状部材3とその筒状部材3に挿通され
るねじ部材14とからなり、モータ8の回転運動を直線
運動に変換する。その結果、移動体15を直線的に移動
させる。モータ8によって回転駆動される筒状部材3は
アクチュエータ本体2側に設けられ、ねじ部材14は移
動体15側に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動アクチュエー
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回転運動を直線運動に変換する装
置として各種の電動アクチュエータ(電動シリンダ)が
知られている。
【0003】このような電動アクチュエータを構成する
アクチュエータ本体は、一般的には筒状を呈している。
同アクチュエータ本体の一端開口部には、モータが取り
付けられている。モータの出力軸はアクチュエータ本体
の中央孔内に配置されている。モータの出力軸と送りね
じ部材とは、カップリングによって一体回転可能に連結
されている。アクチュエータ本体の中央孔内には、筒状
部材が出没可能に収容されている。筒状部材の前端部に
は被搬送物であるワークが取り付け可能になっている。
筒状部材の後端部開口には送りナット部材が固着されて
いる。この送りナット部材には送りねじ部材が螺合され
ており、これらの2つの部材によって回転運動を直線運
動に変換する1つの機械的送りねじ機構が構成されてい
る。アクチュエータ本体の内周面には、アクチュエータ
本体の軸線方向に沿って延びる回り止め用の長溝が形成
されている。筒状部材の後端部外周面には同じく回り止
め用の係合突起が突設されており、その係合突起は長溝
に対して摺動可能に配置されている。なお、これと同種
の技術としては、例えば特公昭51−24663号公報
に開示されたもの等がある。
【0004】上記の従来技術においてモータを回転駆動
させた場合、送りねじ機構の作用によって、筒状部材が
直線的に移動する。また、筒状部材が移動する際には、
係合突起が長溝に係合することにより、筒状部材の回り
止めが図られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術で
は、送りねじ部材に比べて相対的に大型でかつ重い筒状
部材がワーク及びワーク取り付けプレートとともに移動
することから、必然的に移動体の総重量が重くなりやす
い。その結果、装置の動作性が低下し、このことが重い
ワークの搬送(特に垂直方向への搬送等)に不適な装置
とさせる原因となっていた。
【0006】さらに、従来技術の回り止め機構は、係合
突起と長溝とを組み合わせた簡易なものであるため、移
動体の回転を確実に防止することができなかった。従っ
て、ワークががたつきやすくなる結果、高精度な搬送が
難しくなるという問題があった。また、移動体が最前進
位置にあるときに生じる偏荷重を受ける能力が不十分で
あったため、重いワークを水平方向に搬送するのには適
さないという問題があった。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、動作性に優れた電動アクチ
ュエータを提供することにある。本発明の第2の目的
は、高精度搬送や水平搬送が可能な電動アクチュエータ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、アクチュエータ本体
側に取り付けられたモータの回転運動を、筒状部材とそ
の筒状部材に挿通されるねじ部材とからなる送りねじ機
構により直線運動に変換することで、移動体が直線的に
移動するように構成された電動アクチュエータにおい
て、前記アクチュエータ本体側に前記モータによって回
転駆動される前記筒状部材が設けられ、前記移動体側に
前記ねじ部材が設けられた電動アクチュエータをその要
旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記移動体の直進をガイドするためのガイド機構を
備えているとした。請求項3に記載の発明は、請求項1
または2において、前記送りねじ機構は、ねじ溝を内周
面に有する筒状部材と、ねじ溝を外周面に有するととも
に前記筒状部材に螺合した状態で挿通されるねじ部材と
からなる機械的送りねじ機構であるとした。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2において、前記送りねじ機構は、螺旋状に着磁された
着磁帯を内周面に有する筒状部材と、螺旋状に着磁され
た着磁帯を外周面に有するとともに前記筒状部材に非接
触状態で挿通されるねじ部材とからなる磁気的送りねじ
機構であるとした。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4
のいずれか1項において、前記ガイド機構は、前記アク
チュエータ本体の長手方向に沿って延びるように形成さ
れるとともに、その内部に軸受け部を有するガイドロッ
ド挿通孔と、前記移動体と一体移動可能に取り付けられ
るとともに、前記軸受け部に摺動可能に挿通されたガイ
ドロッドとからなるとした。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5
のいずれか1項において、前記アクチュエータ本体には
筒状部材収容孔がその長手方向に沿って延びるように形
成され、その筒状部材収容孔内には前記筒状部材が回転
可能かつ出没不能に収容されているとした。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項6におい
て、前記ガイドロッド挿通孔は前記筒状部材収容孔を挟
んで一対形成され、前記ガイドロッドは前記両ガイドロ
ッド挿通孔内にそれぞれ挿通されているとした。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1項において、前記筒状部材は、スラスト軸
受けにより前記筒状部材収容孔の内壁面に回転可能かつ
摺動不能に支持されているとした。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項2乃至4
のいずれか1項において、前記ガイド機構は、前記長尺
状のガイドレールとそれに対して摺動可能に係合するガ
イドブロックとからなるリニアガイドであるとした。
【0016】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、相対的に大型でか
つ重い筒状部材をアクチュエータ本体側に設けたことに
より、移動体側の総重量が軽くなる結果、装置の動作性
を向上させることができる。
【0017】請求項2に記載の発明によると、ガイド機
構によって移動体がガイドされつつ直進する結果、移動
体の回転が確実に防止され、ワークががたつきにくくな
る。従って、従来の簡易回り止め機構では達成しえなか
った高精度搬送や水平搬送を行うことができる。なお、
高精度ガイド機構を採用すれば、移動体の回転がより確
実に防止され、かつワークがよりがたつきにくくなる。
【0018】請求項3に記載の発明によると、筒状部材
にねじ部材を螺合した状態で筒状部材を所定方向に回転
させると、両者のねじ溝の作用により、ねじ部材が自身
の軸線方向に沿って機械的に送られる。その結果、モー
タの回転運動が直線運動に変換され、前記ねじ部材とと
もに移動体が直線的に移動する。また、このような機械
的送りねじ機構は比較的廉価なものであるため、装置全
体の低コスト化に好適である。
【0019】請求項4に記載の発明によると、筒状部材
にねじ部材を非接触的に挿通した状態で筒状部材を所定
方向に回転させると、両者の有する着磁帯同士の磁気反
発力または磁気吸引力により、ねじ部材が自身の軸線方
向に沿って磁気的に送られる。その結果、モータの回転
運動が直線運動に変換され、前記ねじ部材とともに移動
体が直線的に移動する。また、このような磁気的送りね
じ機構では筒状部材とねじ部材とが機械的に接触しない
ため、接触部分への潤滑材の供給が不要になる。よっ
て、潤滑材への塵埃の付着ということ自体が起こりえ
ず、防塵性に優れたものとなる。
【0020】請求項5に記載の発明によると、ガイドロ
ッド挿通孔に挿通されたガイドロッドと軸受け部との摺
動により、移動体が高精度でガイドされつつ直進すると
ともに、その際に移動体の回り止めが図られる。また、
このような機構であると、構成が比較的簡単なもので済
むため低コスト化に好適となる。
【0021】請求項7に記載の発明によると、離間した
2箇所において直進ガイド及び回り止めがなされる結
果、より確実な直進ガイド及び回り止めを達成すること
ができる。
【0022】請求項8に記載の発明によると、モータに
スラスト荷重が加わりにくくなるためモータの寿命が長
くなり、装置全体の耐久性が向上する。また、筒状部材
が筒状部材収容孔の内周面に摺動することなくスムーズ
に回転可能となる結果、収容孔内での塵埃の発生や摺動
抵抗の増大が回避される。
【0023】請求項9に記載の発明によると、ガイドレ
ールとガイドブロックとの係合状態での摺動により、移
動体が高精度でガイドされつつ直進するとともに、その
際に移動体の回り止めが図られる。また、このような機
構は装置の外部に設置が可能であるため、大きさの制約
を受けにくいという利点がある。つまり、アクチュエー
タ本体や移動体の大型化を伴うことなく、大きなリニア
ガイドを用いることが許容される。
【0024】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
を具体化した第1実施形態の電動アクチュエータ1を図
1〜図3に基づき詳細に説明する。
【0025】図2等に示されるように、この実施形態の
電動アクチュエータ1を構成するアクチュエータ本体2
は、金属を成形材料とした押出成形または引抜成形によ
って作製される等断面形状の部材である。このアクチュ
エータ本体2は、矩形状の断面形状を有するともに、3
つの孔構造を備えている。
【0026】孔構造のうち中央部に位置するものは、筒
状部材としての回転送りナット3を収容するための断面
円形状の筒状部材収容孔4である。この筒状部材収容孔
4は、アクチュエータ本体2の長手方向に沿って延びか
つ貫通状態となるように形成されている。
【0027】前記孔構造のうち残りの2つは、断面円形
状をした一対のガイドロッド挿通孔5である。高精度ガ
イド機構を構成しているこれら2つのガイドロッド挿通
孔5は、図2,図3に示されるように、筒状部材収容孔
4を挟んでその左右に一対形成されている。また、両ガ
イドロッド挿通孔5は、アクチュエータ本体2の長手方
向に沿って延びかつ貫通状態となるように形成されてい
る。両ガイドロッド挿通孔5の内部(より詳細には内周
面における先端面近傍領域)には、軸受け部としてのボ
ール軸受け7が設けられている。前記ボール軸受け7
は、図示しない複数のボールと、それらのボールを転動
可能に保持する転動路とによって構成されるものであ
る。ボール軸受け7にガイドロッド6を挿通させた場
合、前記ボールは転動しながらガイドロッド6の外周面
に対して摺接するようになっている。
【0028】アクチュエータ本体2の基端面(図1,図
2では右側の端面)における中央部には、筒状部材収容
孔4の基端側開口部を閉塞するようにモータ8が取り付
けられている。前記モータ8の出力軸9は、筒状部材収
容孔4の内方に突設されている。なお、このようなモー
タ8として、例えばブレーキ機構付きモータ等が選択さ
れてもよい。このようにすると、停電時においてもモー
タ8の回転位置が確実に保持されることで、移動体15
の位置ずれを防止することができる。
【0029】筒状部材収容孔4内には、アクチュエータ
本体2とほぼ同じ全長を有する金属製かつ筒状の回転送
りナット3が収容されている。なお、回転送りナット3
を樹脂製とすれば、それ自体を軽量化することができ、
ひいては装置全体を軽量化することが可能である。回転
送りナット3の形成材料としては、ポリイミド(PI)
系樹脂、含油ポリアセタール(POM)樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレン
サルファイド(PPS)樹脂等が好適である。特にステ
ンレスとの相性に優れたポリイミド系樹脂を選択するこ
とが好ましい。
【0030】回転送りナット3の外径は筒状部材収容孔
4の内径よりも若干小さいため、収容状態において両者
3,4間には一定のクリアランスが確保される。回転送
りナット3はその中心部に貫通孔12を有している。前
記貫通孔12における先端側領域は相対的に大径に形成
され、基端側領域は相対的に小径に形成されている。な
お、小径部12aは単なる孔にすぎないのに対し、大径
部12bの内周面にはねじ溝が設けられている。貫通孔
12の小径部12aには、モータ8の出力軸9が挿入さ
れている。そして、この状態で筒状部材3側とモータ8
側とがセットスクリュ13によって一体回転可能に連結
されている。このとき、出力軸9の中心軸線と回転送り
ナット3の中心軸線とが同一線上に配置された状態とな
る。
【0031】図2等に示されるように、筒状部材収容孔
4の内部における所定箇所、具体的には筒状部材収容孔
4の内周面における両端開口部付近には、一対のスラス
ト軸受け10,11が設けられている。先端側スラスト
軸受け10と基端側スラスト軸受け11との間には、回
転送りナット3が出没不能な状態で配置されている。そ
の結果、これら一対のスラスト軸受け10,11によ
り、回転送りナット3が筒状部材収容孔4の内壁面に回
転可能かつ摺動不能に支持されている。
【0032】回転送りナット3に形成された貫通孔12
の大径部12bには、ねじ部材14が挿通されている。
機械的送りねじ機構を構成しているこのねじ部材14に
は、外周面のほぼ全域にわたってねじ溝が形成されてい
る。このねじ溝のピッチは、貫通孔12におけるねじ溝
のピッチに等しく設定されている。従って、ねじ部材1
4は回転送りナット3に対して螺合することができる。
ねじ部材14の形成材料としては、例えばステンレス等
のような硬質の金属が使用される。なお、ねじ部材14
を樹脂製としてそれ自体を軽くすれば、移動体15を軽
量化することができ、ひいては装置全体を軽量化するこ
とも可能である図1,図2に示されるように、ねじ部材
14の一端は、アクチュエータ本体2の先端面側から外
部に突出している。かかるねじ部材14の突出端には、
矩形状をしたワーク取り付けプレート16が、ボルト1
7により一体移動可能かつ回転不能に連結されている。
【0033】また、一対のガイドロッド挿通孔5には、
断面円形状のガイドロッド6がそれぞれ摺動可能に挿通
されている。これらのガイドロッド6の一端は、アクチ
ュエータ本体2の先端面側から外部に突出している。か
かるガイドロッド6の突出端には、ワーク取り付けプレ
ート16がボルト18により一体移動可能に連結されて
いる。即ち、本実施形態では、ねじ部材14、一対のガ
イドロッド6、プレート16及びボルト17,18によ
り、1つの移動体15が構成されている。
【0034】なお、このプレート16の前端面はワーク
(図示略)を取り付けるためのワーク取り付け面として
の役割を果たす。そのために同プレート16における複
数の箇所にはボルト孔が形成されている。
【0035】次に、上記のようにして構成された電動ア
クチュエータ1の動作について述べる。モータ8への通
電を行う前の初期状態においては、ねじ部材14が回転
送りナット3の貫通孔12内にほぼ完全に没入してい
る。このとき、移動体15は最後端位置、即ち原点位置
にあるものと定義する。
【0036】通電を開始することによりモータ8を正方
向に駆動すると、出力軸9及びそれに連結された回転送
りナット3が所定方向(出力軸9側から見て反時計回り
方向)に一体的に回転駆動される。このとき、回転送り
ナット3はその両端部において一対のスラスト軸受け1
0,11によって支持されつつ回転をする。
【0037】回転送りナット3に螺合状態で挿通されて
いるねじ部材14は、上述のとおり移動体15側に一体
的に取り付けられているため、このとき回転送りナット
3等に追従して回転することはない。ゆえに、ねじ部材
14は回転送りナット3から外れる方向に移動すること
となり、それに伴って移動体15が前進方向(図2の左
側方向)に直線的に移動を開始する。このようにねじ部
材14が自身の軸線方向に沿って機械的に送られるの
は、両者3,14のねじ溝の作用によるものである。こ
のとき、移動体15の一部である一対のガイドロッド6
も、ボール軸受け7によってガイドされつつ同じ方向へ
摺動する。
【0038】次いで、移動体15が最前端位置に到達し
た後にモータ8の回転方向が切り換えられると、出力軸
9及びそれに連結された回転送りナット3がこれまでと
は反対方向(出力軸9側から見て時計回り方向)に一体
的に回転駆動される。ねじ部材14を有する移動体15
は、このとき後退方向(図2の右側方向)に直線的に移
動を開始する。その際、一対のガイドロッド6はボール
軸受け7によってガイドされつつ同じ方向へ摺動する。
その結果、ねじ部材14は、回転送りナット3の貫通孔
12内にほぼ完全に没入した初期状態に復帰する。
【0039】従って、本実施形態によれば以下のような
効果を得ることができる。 (1)本実施形態の電動アクチュエータ1では、送りね
じ機構を構成する回転送りナット3をアクチュエータ本
体2側に設けるとともに、ねじ部材14を移動体15側
に設けている。つまり、相対的に大型でかつ重い回転送
りナット3が固定側となり、それよりも相対的に小型で
かつ軽いねじ部材14が移動側となっている。従って、
ワーク及びプレート16とともに移動する荷重が小さく
て済むことで、移動体15側の総重量が軽くなる結果、
装置の動作性を向上することができる。ゆえに、重いワ
ークの搬送、特に重いワークを垂直方向へ持ち上げるよ
うな搬送等に適した電動アクチュエータ1を提供するこ
とができる。
【0040】また、本実施形態であると、同じ重さのワ
ークを搬送したい場合であっても、モータ8の駆動力が
小さくて済む。そして、モータ8の駆動力が小さくて済
むようになると、より小型のモータ8の使用が可能とな
り、装置全体を小型化することができる。
【0041】(2)この電動アクチュエータ1は、内部
にボール軸受け7を有するガイドロッド挿通孔5と、そ
れに摺動可能に挿通されたガイドロッド6とからなる高
精度ガイド機構を備えている。そのため、この高精度ガ
イド機構によって移動体15がガイドされつつ直進する
結果、移動体15の回転が確実に防止され、ワークがが
たつきにくくなる。従って、従来の簡易回り止め機構で
は達成しえなかった高精度搬送や水平搬送を確実に行う
ことができる。また、このような機構であると、構成が
比較的簡単なもので済むため、装置全体の低コスト化を
達成することができる。
【0042】(3)この電動アクチュエータ1では、回
転送りナット3とねじ部材14とからなる機械的送りね
じ機構を採用し、それによってモータ8の回転運動を直
線運動に機械的に変換している。上記のような送りねじ
機構は比較的廉価なものであるため、装置全体の低コス
ト化を図るうえで好適なものとなっている。
【0043】(4)この電動アクチュエータ1のアクチ
ュエータ本体2にはガイドロッド挿通孔5が筒状部材収
容孔4を挟んで一対形成され、かつそれらに対してガイ
ドロッド6がそれぞれ挿通されている。従って、この電
動アクチュエータ1では、いわば離間した2箇所におい
て直進ガイド及び回り止めがなされることとなる。その
結果、より確実な直進ガイド及び回り止めを達成するこ
とができる。
【0044】(5)この電動アクチュエータ1では、回
転送りナット3を一対のスラスト軸受け10,11によ
り筒状部材収容孔4の内壁面に回転可能かつ摺動不能に
支持させている。従って、モータ8の駆動時において回
転送りナット3は、筒状部材収容孔4の内周面に摺動す
ることなく、スムーズに回転することが可能である。そ
の結果、部材同士の摺接に起因する筒状部材収容孔4内
での塵埃の発生が未然に回避される。また、摺動抵抗の
増大が回避されることで、動作性の向上も図られる。さ
らに、モータ8にスラスト荷重が加わりにくくなるた
め、モータ8の寿命が長くなり、ひいては装置全体の耐
久性の向上を図ることができる。
【0045】さらに、本実施形態では、一対のスラスト
軸受け10,11によって、筒状部材収容孔4内に回転
送りナット3がスラスト方向に出没不能に収容されるこ
ととなる。従って、モータ8の駆動に伴う回転送りナッ
ト3のはずれによる飛び出し等も未然に防止されること
となる。
【0046】(6)この電動アクチュエータ1では、モ
ータ8の出力軸9の中心軸線と回転送りナット3の中心
軸線とを同一線上に配置している。従って、両者3,8
の中心軸線を同一軸線上に配置しない構成を採用した場
合に比べて、装置全体をいっそう小型化することができ
る。即ち、本実施形態の構成であれば、ベルトやギア等
のような伝達手段が不要になる分、省スペース化が図ら
れるからである。
【0047】(7)この電動アクチュエータ1では、ね
じ部材14と回転送りナット3との界面へのグリース等
の潤滑材の補給を、装置の分解・組み立てを伴うことな
く比較的容易に行うことができる。そのため、メインテ
ナンス性に優れたものとなっている。 [第2の実施形態]次に、本発明を具体化した実施形態
2を図4〜図6に基づいて説明する。ここでは実施形態
1と相違する点を主に述べ、共通する点については同一
部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0048】この電動アクチュエータ21では、実施形
態1のときとタイプの異なる高精度ガイド機構(いわゆ
るリニアガイド)が採用されている。従って、ガイドロ
ッド6、ガイドロッド挿通孔5、ボール軸受け7等の構
成は、ここでは省略されている。
【0049】本実施形態のアクチュエータ本体22は孔
構造を1つのみ、即ち筒状部材収容孔4のみを備えてい
る。筒状部材収容孔4はアクチュエータ本体22の中心
よりずれた位置に形成されている。図6に示されるよう
に、このアクチュエータ本体22は、いわゆる段差状に
形成されているため、肉薄部22aを備えている。肉薄
部22aの厚さは、筒状部材収容孔4のある肉厚部22
bの厚さの約半分である。そして、この肉薄部22aの
上面かつ先端面寄りの位置には、リニアガイドの構成部
材であるガイドブロック25が図示しないボルトにより
固定されている。ガイドブロック25は断面矩形状の係
合溝をその上面に有する部材である。かかる係合溝は、
アクチュエータ本体22の長手方向に沿って延びるよう
に形成されている。ガイドブロック25の形成材料とし
ては、ステンレス等のような硬質の金属が使用される。
【0050】本実施形態では、プレート16の上端面に
形成された取付凹部24に対し、矩形平板状のテーブル
23が一体移動可能に取り付けられている。このテーブ
ル23は、ねじ部材14の軸線方向に沿って平行に延び
るような状態で、肉薄部22aの上面に近接して配置さ
れている。テーブル23の上面は、アクチュエータ本体
21の肉厚部22bの上面と同じ高さになっている。ま
た、テーブル23における複数の箇所には、ワークを取
り付けるためのボルト孔が設けられている。
【0051】上記のテーブル23は長尺状のガイドレー
ル26を備えている。同ガイドレール26は、前述のガ
イドブロック25とともに1つのリニアガイドを構成し
ている。ガイドレール26は断面矩形状であって、テー
ブル23と同程度の長さを有している。ガイドレール2
6の形成材料としては、ガイドブロック25の場合と同
じく、ステンレス等のような硬質の金属が使用されてい
る。かかるガイドレール26は、テーブル23の下面中
央部に図示しないボルト等によって固定されている。同
ガイドレール26はテーブル23の長手方向に沿って、
言い換えるとねじ部材14の軸線方向に沿って平行に延
びている。そして、このガイドレール26は、ガイドブ
ロック25の係合溝に対して摺動可能に係合されてい
る。
【0052】従って、本実施形態によれば、前記第1の
実施形態における上記(1)(3)(5)(6)(7)
に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることが
できる。
【0053】(8)上記のごとく本実施形態の電動アク
チュエータ21では、高精度ガイド機構として、ガイド
レール26とガイドブロック25とからなるリニアガイ
ドを採用している。そのため、ガイドレール26とガイ
ドブロック25との係合状態での摺動により、移動体1
5が高精度でガイドされつつ直進するとともに、その際
に移動体15の回り止めが図られてワークががたつきに
くくなる。従って、従来の簡易回り止め機構では達成し
えなかった高精度搬送や水平搬送を確実に行うことがで
きる。
【0054】また、このような機構は装置の外部に設置
が可能であるため、アクチュエータ本体22の大きさの
制約を受けにくいという利点がある。つまり、アクチュ
エータ本体22や移動体15の大型化を伴うことなく、
大きなリニアガイドを用いることが許容される。そし
て、このように大型のリニアガイドを用いれば、さらに
好適な高精度直進ガイド作用及び回り止め作用を得るこ
とができる。
【0055】(9)この電動アクチュエータ21では、
アクチュエータ本体22に肉薄部22aを設けるととも
に、その肉薄部22aの上面に移動体15の一部である
テーブル23を互いの上面同士が同じ高さとなるように
配置している。その結果、装置全体としてある程度の肉
薄化・軽量化が図られている。なお、肉薄部22aを中
抜き構造とすれば、さらなる軽量化を図ることも可能で
ある。 [第3の実施形態]次に、本発明を具体化した実施形態
3を図7〜図9に基づいて説明する。ここでは実施形態
1と相違する点を主に述べ、共通する点については同一
部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0056】この電動アクチュエータ31においても、
いわゆるリニアガイドが採用されているため、ガイドロ
ッド6、ガイドロッド挿通孔5、ボール軸受け7等の構
成が省略されている。
【0057】本実施形態のアクチュエータ本体32は、
筒状部材収容孔4のみを備える点で実施形態2と共通す
る反面、段差状に形成されていない点で相違している。
即ち、肉薄部22aを持たないアクチュエータ本体32
が使用されている。また、ここではテーブル23が実施
形態2に比べて幅広に形成されるとともに、同テーブル
23がアクチュエータ本体32の上面に近接して配置さ
れている。
【0058】この電動アクチュエータ31のリニアガイ
ドは、長尺状のガイドレール26とそれに対して摺動可
能に係合するガイドブロック25とからなる。ただし、
ガイドレール26とガイドブロック25との取り付け位
置関係は、実施形態2のそれと逆になっている。即ち、
ガイドレール26が、アクチュエータ本体32の上面中
央部に図示しないボルトによって固定されている。一
方、図9に示されるように、ガイドブロック25は、テ
ーブル23の下面中央部に図示しないボルトによって固
定されている。そして、ガイドブロック25の係合溝に
対して前記ガイドレール26が摺動可能に係合されてい
る。
【0059】従って、本実施形態によれば、前記第1の
実施形態における上記(1)(3)(5)(6)(7)
(8)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得る
ことができる。
【0060】(10)この電動アクチュエータ31で
は、幅広のテーブル23を使用していることから、上側
に広面積のワーク取り付け面が確保されている。従っ
て、大型のワークの取り付けに適した構造となってい
る。 [第4の実施形態]次に、本発明を具体化した実施形態
4を図10に基づいて説明する。ここでは実施形態1と
相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材
番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0061】本実施形態の電動アクチュエータ41で
は、上記の第1〜第3の実施形態とはタイプの異なる送
りねじ機構、即ち磁気的送りねじ機構(いわゆる磁気ね
じ機構)が採用されている。即ち、ここでは筒状部材と
して回転スリーブ3Aが用いられている。この回転スリ
ーブ3Aにおける大径部12bの内周面には、特にねじ
溝は形成されていない。その代わりに、大径部12bの
内周面において先端側スラスト軸受け10の近傍には、
環状着磁部材43が設けられている。この環状着磁部材
43は、その内周面に螺旋状に着磁された複数本の着磁
帯を有している。なお、複数本の着磁帯は同じ幅かつ平
行に設けられるとともに、隣接する着磁帯同士の磁極は
異なるものとされている。
【0062】一方、移動体15の一部であるねじ部材4
2は、実施形態1〜3のものに比べて若干小径に形成さ
れ、かつ外周面にねじ溝を持たないものとなっている。
従って、同ねじ部材42は回転スリーブ3Aの大径部1
2bに対して非接触状態で挿通されることができる。同
ねじ部材42の外周面には、螺旋状に着磁された複数本
の着磁帯が形成されている。複数本の着磁帯は同じ幅か
つ平行に設けられるとともに、隣接する着磁帯同士の磁
極は異なるものとされている。なお、ねじ部材14側の
着磁帯と環状着磁部材43側の着磁帯とは等しいピッチ
になっており、対向する着磁帯同士の間では磁気反発力
または磁気吸引力が働く。その結果、環状着磁部材43
を備える回転スリーブ3Aとねじ部材42とにより、1
つの磁気的送りねじ機構が構成されている。
【0063】次に、上記のようにして構成された電動ア
クチュエータ41の動作について述べる。モータ8への
通電を行う前の初期状態においては、ねじ部材42が回
転スリーブ3Aの貫通孔12内にほぼ完全に没入してお
り、移動体15は原点位置にある。
【0064】通電を開始することによりモータ8を正方
向に駆動すると、出力軸9及びそれに連結された回転ス
リーブ3Aが所定方向に一体的に回転駆動される。この
とき、回転スリーブ3Aはその両端部において一対のス
ラスト軸受け10,11によって支持されつつ回転をす
る。
【0065】回転スリーブ3Aに非接触状態で挿通され
ているねじ部材42は、上述のとおり移動体15側に一
体的に取り付けられている。従って、このときねじ部材
42と環状着磁部材43との間で磁気反発力または磁気
吸引力が働いたとしても、回転スリーブ3A等に追従し
て同ねじ部材42が回転することはない。ゆえに、ねじ
部材42は回転スリーブ3Aから外れる方向に移動する
こととなり、それに伴って移動体15が前進方向(図1
0の左側方向)に直線的に移動を開始する。このように
ねじ部材42が自身の軸線方向に沿って磁気的に送られ
るのは、着磁帯同士の磁気反発力または磁気吸引力によ
るものである。このとき、移動体15の一部である一対
のガイドロッド6も、ボール軸受け7によってガイドさ
れつつ同じ方向へ摺動する。
【0066】次いで、移動体15が最前端位置に到達し
た後にモータ8の回転方向が切り換えられると、出力軸
9及びそれに連結された回転スリーブ3Aがこれまでと
は反対方向に一体的に回転駆動される。ねじ部材42を
有する移動体15は、このとき後退方向(図10の右側
方向)に直線的に移動を開始する。その際、一対のガイ
ドロッド6はボール軸受け7によってガイドされつつ同
じ方向へ摺動する。その結果、ねじ部材42は、回転ス
リーブ3Aの貫通孔12内にほぼ完全に没入した初期状
態に復帰する。
【0067】従って、本実施形態によれば、前記第1の
実施形態における上記(2)(4)に記載の効果に加え
て、以下のような効果を得ることができる。 (11)本実施形態の電動アクチュエータ41では、送
りねじ機構を構成する環状磁気部材43を備える回転ス
リーブ3Aをアクチュエータ本体2側に設けるととも
に、ねじ部材42を移動体15側に設けている。つま
り、相対的に大型でかつ重い回転スリーブ3Aが固定側
となり、それよりも相対的に小型でかつ軽いねじ部材4
2が移動側となっている。従って、ワーク及びプレート
16とともに移動する荷重が小さくて済むことで、移動
体15側の総重量が軽くなる結果、装置の動作性を向上
することができる。ゆえに、重いワークの搬送、特に重
いワークを垂直方向へ持ち上げるような搬送等に適した
電動アクチュエータ41を提供することができる。
【0068】また、本実施形態であると、同じ重さのワ
ークを搬送したい場合であっても、モータ8の駆動力が
小さくて済む。そして、モータ8の駆動力が小さくて済
むようになると、より小型のモータ8の使用が可能とな
り、装置全体を小型化することができる。
【0069】(12)この電動アクチュエータ41は、
内部にボール軸受け7を有するガイドロッド挿通孔5
と、それに摺動可能に挿通されたガイドロッド6とから
なる高精度ガイド機構を備えている。そのため、この高
精度ガイド機構によって移動体15がガイドされつつ直
進する結果、移動体15の回転が確実に防止され、ワー
クががたつきにくくなる。従って、従来の簡易回り止め
機構では達成しえなかった高精度搬送や水平搬送を確実
に行うことができる。また、このような機構であると、
構成が比較的簡単なもので済むため、装置全体の低コス
ト化を達成することができる。
【0070】(13)この電動アクチュエータ41で
は、上述のごとく磁気的送りねじ機構を採用しているこ
とから、回転スリーブ3Aとねじ部材42とを機械的に
接触させることなく、回転運動から直線運動への変換を
実現することができる。このため、機械的送りねじ機構
を用いた場合とは異なり、接触部分への潤滑材の供給が
不要になる。よって、潤滑材への塵埃の付着という事態
がそもそも起こりえず、防塵性に優れたものとすること
ができる。
【0071】(14)この電動アクチュエータ41のア
クチュエータ本体2にはガイドロッド挿通孔5が筒状部
材収容孔4を挟んで一対形成され、かつそれらに対して
ガイドロッド6がそれぞれ挿通されている。従って、こ
の電動アクチュエータ41では、いわば離間した2箇所
において直進ガイド及び回り止めがなされることとな
る。その結果、より確実な直進ガイド及び回り止めを達
成することができる。
【0072】(15)この電動アクチュエータ41で
は、回転スリーブ3Aを一対のスラスト軸受け10,1
1により筒状部材収容孔4の内壁面に回転可能かつ摺動
不能に支持させている。従って、モータ8の駆動時にお
いて回転スリーブ3Aは、筒状部材収容孔4の内周面に
摺動することなく、スムーズに回転することが可能であ
る。その結果、部材同士の摺接に起因する筒状部材収容
孔4内での塵埃の発生が未然に回避される。また、摺動
抵抗の増大が回避されることで、動作性の向上も図られ
る。さらに、モータ8にスラスト荷重が加わりにくくな
るため、モータ8の寿命が長くなり、ひいては装置全体
の耐久性の向上を図ることができる。
【0073】さらに、本実施形態では、一対のスラスト
軸受け10,11によって、筒状部材収容孔4内に回転
スリーブ3Aがスラスト方向に出没不能に収容されるこ
ととなる。従って、モータ8の駆動に伴う回転スリーブ
3Aのはずれによる飛び出しも未然に防止されることと
なる。
【0074】(16)この電動アクチュエータ41で
は、モータ8の出力軸9の中心軸線と回転スリーブ3A
の中心軸線とを同一線上に配置している。従って、両者
3A,8の中心軸線を同一軸線上に配置しない構成を採
用した場合に比べて、装置全体をいっそう小型化するこ
とができる。即ち、本実施形態の構成であれば、ベルト
やギア等のような伝達手段が不要になる分、省スペース
化が図られるからである。
【0075】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 図11に示される別例の電動アクチュエータ51の
ように、ねじ部材14の露出部分、即ち先端側領域を保
護する保護部材として、例えば伸縮自在構造である蛇腹
状被覆カバー52を設けた構成としてもよい。同図の蛇
腹状被覆カバー52は、その一端がプレート16側に取
り付けられるとともに、他端がアクチュエータ本体2の
先端側に取り付けられている。その結果、ねじ部材14
の露出部分及び一対のガイドロッド6の露出部分が全体
的に包囲されている。このようにしておくと、回転送り
ナット3とねじ部材14との接触部分に用いられる潤滑
材に塵埃が付着する心配がなくなり、防塵性に優れたも
のとすることができる。もっとも、このような蛇腹状被
覆カバー52は、ねじ部材14の露出部分のみを保護す
るものであれば足りる。
【0076】・ 実施形態1のようなボール軸受け7に
代わる軸受け部として例えばスプライン軸受けを採用
し、そこにガイドロッドとしてのスプラインロッドを挿
通させるようにしてもよい。このようにすれば、スプラ
イン軸受けが1つのみであっても好適な高精度ガイド機
能を得ることができるので、構造の簡略化を図ることが
できる。
【0077】・ 実施形態1では、ガイドロッド挿通孔
5が筒状部材収容孔4を挟んで一対形成され、それらに
対してガイドロッド6がそれぞれ挿通されていた。この
ような構成に代え、例えばガイドロッド挿通孔5を3つ
以上設けてもよい。
【0078】・ 磁気的送りねじ機構を構成するねじ部
材42は、非中空円柱状部材への磁性体への螺旋着磁と
いう手法により作製されたものでもよいほか、それ以外
の手法により作製されたものでも勿論よい。例えば、特
開平8−17625号公報に開示されるような手法を採
用することも可能である。
【0079】・ 移動体15の移動位置を電気的に検出
するために、エンコーダ等の検出センサを前記モータ8
に設けてもよい。このようにすると、移動位置を正確に
把握することができる。 ・ 図6に示す実施形態2において、例えば次のような
構成を採用してもよい。移動体15側(例えばテーブル
23の側面など)に永久磁石を取り付ける。アクチュエ
ータ本体22の外周面において永久磁石に対応する箇所
に、センサ取り付け部(例えばセンサ取り付け溝)を形
成する。このセンサ取り付け溝は、アクチュエータ本体
22の長手方向に沿って延びるとともに、逆T字状また
は蟻溝状の断面形状を有している。そして、このような
センサ取り付け溝内に、位置検出センサとしてのシリン
ダスイッチ等を保持させる。上記のような構成であって
も、移動体15の移動位置を正確に把握することができ
る。なお、永久磁石をテーブル23以外の場所、例えば
ガイドレール26やねじ部材14等に設けてもよい。
【0080】また、図8,図9に示す実施形態3におい
て、テーブル23の下面に永久磁石を取り付け、アクチ
ュエータ本体32の外周面において前記永久磁石に対応
する箇所にセンサ取り付け溝を形成してもよい。なお、
永久磁石をテーブル23以外の場所、例えばガイドブロ
ック25やねじ部材14等に設けてもよい。
【0081】さらに、図2等に示す実施形態1におい
て、永久磁石を移動体15側であるねじ部材14やガイ
ドロッド6等に設け、それに対応するアクチュエータ本
体2側の箇所にセンサ取り付け溝を設けてもよい。
【0082】・ 筒状部材3,3Aとモータ8の出力軸
9とを連結する連結手段としは、実施形態1〜4にて用
いたセットスクリュ13に限定されることはなく、それ
以外のもの(例えばカップリング等)が使用されても勿
論よい。また、連結手段を用いた連結ではなくて、接着
剤等を用いた接着による連結という手法を採用しても構
わない。さらには、出力軸一体型の筒状部材を用い、筒
状部材にダイレクトに回転駆動力を伝達することで、部
品点数の削減を図ることもできる。
【0083】・ スラスト軸受け10,11のいずれか
一方または両方を省略した構成にすることも可能であ
る。なお、このような構成は、例えば上記のような出力
軸一体型の筒状部材を用いたときに適している。
【0084】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項4において、前記ガイドロッド挿通孔は
複数形成され、前記ガイドロッドは前記各ガイドロッド
挿通孔内にそれぞれ挿通されていることを特徴とする電
動アクチュエータ。従って、この技術的思想1に記載の
発明によれば、ガイドロッド及びガイドロッド挿通孔を
1つのみとした構成に比べ、より好適な高精度ガイド機
能を得ることができる。
【0085】(2) 請求項1乃至9のいずれか1つに
おいて、前記モータの出力軸の中心軸線と前記筒状部材
の中心軸線とを同一線上に配置したことを特徴とする電
動アクチュエータ。従って、この技術的思想2に記載の
発明によれば、伝達手段が不要になる分だけ省スペース
化が図られ、装置全体をいっそう小型化することができ
る。
【0086】(3) 請求項1乃至9のいずれか1つに
おいて、前記モータの出力軸と前記筒状部材とを一体化
したことを特徴とする電動アクチュエータ。従って、こ
の技術的思想3に記載の発明によれば、部品点数を削減
することができる。
【0087】(4) 請求項1乃至9のいずれか1つに
おいて、前記ねじ部材は樹脂製であること。従って、こ
の技術的思想4に記載の発明によれば、装置全体の軽量
化を図ることができ、しかも動作性をより向上すること
ができる。
【0088】(5) 請求項1乃至9のいずれか1つに
おいて、前記筒状部材は樹脂製であること。従って、こ
の技術的思想5に記載の発明によれば、装置全体の軽量
化を図ることができる。
【0089】(6) 請求項1乃至3、5乃至8のいず
れか1つにおいて、前記ねじ部材の露出部分を保護する
保護部材を設けたことを特徴とする電動アクチュエー
タ。従って、この技術的思想6に記載の発明によれば、
防塵性を向上できる。
【0090】(7) 請求項1乃至3、5乃至8のいず
れか1つにおいて、前記ねじ部材の露出部分を包囲する
被覆部材を設けたことを特徴とする電動アクチュエー
タ。従って、この技術的思想7に記載の発明によれば、
防塵性を向上できる。
【0091】(8) 請求項1乃至3、5乃至8のいず
れか1つにおいて、前記ねじ部材の露出部分を全体的に
包囲する蛇腹状被覆部材を設けたことを特徴とする電動
アクチュエータ。従って、この技術的思想8に記載の発
明によれば、防塵性を向上できる。
【0092】(9) 請求項9において、前記アクチュ
エータ本体に肉薄部を設けるとともに、その肉薄部の上
面に前記移動体の一部であるテーブルを互いの上面同士
が同じ高さとなるように配置したことを特徴とする電動
アクチュエータ。従って、この技術的思想9に記載の発
明によれば、装置全体としてある程度の肉薄化・軽量化
を図ることができる。
【0093】(10) 請求項5乃至8において、前記
軸受け部はスプライン軸受けであり、前記ガイドロッド
はスプラインロッドであることを特徴とする電動アクチ
ュエータ。従って、この技術的思想10に記載の発明に
よれば、軸受け部が1つであっても高精度ガイド機能を
得ることができる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜9に記
載の発明によれば、動作性に優れた電動アクチュエータ
を提供することができる。
【0095】請求項2に記載の発明によれば、さらに、
高精度搬送や水平搬送が可能な電動アクチュエータを提
供することができる。請求項3に記載の発明によれば、
比較的廉価な機械的送りねじ機構を採用したことによ
り、装置全体の低コスト化を図ることができる。
【0096】請求項4に記載の発明によれば、潤滑材の
不要な磁気的送りねじ機構を採用したことにより、潤滑
材への塵埃の付着ということ自体が起こりえなくなり、
防塵性に優れたものとすることができる。
【0097】請求項5に記載の発明によれば、確実な直
進ガイド及び回り止めを達成することができるととも
に、構成簡単化による低コスト化を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、より確実な直進ガイド
及び回り止めを達成することができる。
【0098】請求項8に記載の発明によれば、装置全体
の耐久性の向上を図ることができるとともに、収容孔内
での塵埃の発生や摺動抵抗の増大を回避することができ
る。請求項9に記載の発明によれば、確実な直進ガイド
及び回り止めを達成することができるとともに、アクチ
ュエータ本体等の大型化を伴わないで大きなリニアガイ
ドを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施形態における電動
アクチュエータの斜視図。
【図2】図1のA−A線における断面図。
【図3】図2のB−B線における断面図。
【図4】第2実施形態の電動アクチュエータの斜視図。
【図5】図4のC−C線における断面図。
【図6】図5のD−D線における断面図。
【図7】第3実施形態の電動アクチュエータの斜視図。
【図8】図7のE−E線における断面図。
【図9】図8のF−F線における断面図。
【図10】第4実施形態の電動アクチュエータの断面
図。
【図11】別例の電動アクチュエータの断面図。
【符号の説明】
1,21,31,41,51…電動アクチュエータ、
2,22,32…アクチュエータ本体、3…筒状部材と
しての回転送りナット、3A…筒状部材としての回転ス
リーブ、4…筒状部材収容孔、5…ガイドロッド挿通
孔、6…ガイドロッド、7…軸受け部としてのボール軸
受け、8…モータ、10,11…スラスト軸受け、1
4,42…ねじ部材、15…移動体、25…ガイド機構
であるリニアガイドを構成するガイドブロック、26…
ガイド機構であるリニアガイドを構成するガイドレー
ル。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータ本体側に取り付けられたモ
    ータの回転運動を、筒状部材とその筒状部材に挿通され
    るねじ部材とからなる送りねじ機構により直線運動に変
    換することで、移動体が直線的に移動するように構成さ
    れた電動アクチュエータにおいて、 前記アクチュエータ本体側に前記モータによって回転駆
    動される前記筒状部材が設けられ、前記移動体側に前記
    ねじ部材が設けられた電動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記移動体の直進をガイドするためのガイ
    ド機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の
    電動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記送りねじ機構は、ねじ溝を内周面に有
    する筒状部材と、ねじ溝を外周面に有するとともに前記
    筒状部材に螺合した状態で挿通されるねじ部材とからな
    る機械的送りねじ機構であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記送りねじ機構は、螺旋状に着磁された
    着磁帯を内周面に有する筒状部材と、螺旋状に着磁され
    た着磁帯を外周面に有するとともに前記筒状部材に非接
    触状態で挿通されるねじ部材とからなる磁気的送りねじ
    機構であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    電動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記ガイド機構は、前記アクチュエータ本
    体の長手方向に沿って延びるように形成されるととも
    に、その内部に軸受け部を有するガイドロッド挿通孔
    と、前記移動体と一体移動可能に取り付けられるととも
    に、前記軸受け部に摺動可能に挿通されたガイドロッド
    とからなることを特徴とする請求項2乃至4に記載の電
    動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】前記アクチュエータ本体には筒状部材収容
    孔がその長手方向に沿って延びるように形成され、その
    筒状部材収容孔内には前記筒状部材が回転可能かつ出没
    不能に収容されていることを特徴とする請求項2乃至5
    に記載の電動アクチュエータ。
  7. 【請求項7】前記ガイドロッド挿通孔は前記筒状部材収
    容孔を挟んで一対形成され、前記ガイドロッドは前記両
    ガイドロッド挿通孔内にそれぞれ挿通されていることを
    特徴とする請求項6に記載の電動アクチュエータ。
  8. 【請求項8】前記筒状部材は、スラスト軸受けにより前
    記筒状部材収容孔の内壁面に回転可能かつ摺動不能に支
    持されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    か1項に記載の電動アクチュエータ。
  9. 【請求項9】前記ガイド機構は、前記長尺状のガイドレ
    ールとそれに対して摺動可能に係合するガイドブロック
    とからなるリニアガイドであることを特徴とする請求項
    2乃至4のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
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