JPH11324675A - 自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車

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JPH11324675A
JPH11324675A JP10152289A JP15228998A JPH11324675A JP H11324675 A JPH11324675 A JP H11324675A JP 10152289 A JP10152289 A JP 10152289A JP 15228998 A JP15228998 A JP 15228998A JP H11324675 A JPH11324675 A JP H11324675A
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unit swing
vehicle
water
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Asao Taira
朝雄 平良
Yoshiyuki Yamamoto
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/02Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水通路パイプを短くできると共に、このパイ
プの可動スペースを狭くでき、又、ウオーターポンプの
保護ができ、更に、水通路パイプの加熱を抑制できる自
動二輪車を提供する。 【解決手段】 自動二輪車のユニットスイング式エンジ
ン1は、シリンダが車両前方に位置し、そのシリンダ軸
線が車両前後方向に沿うように略水平に配設され、ユニ
ットスイング式エンジン1の前部の下部がピボット軸5
0にて車体に上下揺動自在に配設され、ユニットスイン
グ式エンジン2の前部の、懸架ブラケット49の上側
で、且つ、ピボット軸50に近接した位置にウオーター
ポンプ2fがカム軸に連結されて配設され、ウオーター
ポンプ2fと前記ラジエター56とを繋ぐ「水通路パイ
プ」としての供給ホース57aがピボット軸50付近を
通して配策された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車体に対して上
下揺動自在にユニットスイング式エンジンが配設された
自動二輪車、特に、当該エンジンが水冷式で、このユニ
ットスイング式エンジンの前方の車体側にラジエターが
配設された自動二輪車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動二輪車としてのスクータ
型車両には、車体に対して上下揺動自在に水冷式のユニ
ットスイング式エンジンが配設され、このエンジンの冷
却を行うラジエターが、このユニットスイング式エンジ
ンの前方の車体側に配設されたものがある。
【0003】このエンジンは、シリンダ軸が車両前後方
向に沿い、ピストンが車両前方に位置するように略水平
に配設され、後部には後輪が支持され、前部に設けられ
たピボット軸を中心に車体に対して上下揺動自在に配設
されている。
【0004】このピボット軸による懸架は、エンジンの
上部側にて行われる一方、このエンジンのクランクケー
スの下部側にウオーターポンプが配設されている。
【0005】このウオーターポンプは、エンジンのクラ
ンク軸からの動力により駆動され、このポンプと前記ラ
ジエターが水通路パイプで連結されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものにあっては、ウオーターポンプがクラン
クケースの下部側で、ピボット軸より後方に離間した位
置に配設されていると共に、ラジエターが固定されてい
るのに対してユニットスイング式エンジンが上下揺動す
るため、ラジエターとユニットスイング式エンジンとを
連結する水通路パイプは長いものが必要となってしまう
と同時に、エンジンの上下揺動に応じて水通路パイプが
上下動することからこの可動スペースを確保する必要が
ある。また、ウオーターポンプがクランクケースの下部
側に配設されているため、跳ね上げられた石や縁石等に
より損傷する虞がある。さらに、水通路パイプは、クラ
ンクケースの下部側に配設されたウオーターポンプから
前側に、エンジンに沿って配策されているため、このエ
ンジンからの熱を受けて加熱されてしまい、エンジンの
冷却効率が悪く、又、耐久性の低下等を招く、という問
題がある。
【0007】そこで、この発明は、水通路パイプを短く
できると共に、このパイプの可動スペースを狭くでき、
又、ウオーターポンプの保護ができ、更に、水通路パイ
プの加熱を抑制できる自動二輪車を提供することを課題
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、後部に後輪が支持され
たユニットスイング式エンジンが、前部に設けられたピ
ボット軸を中心に車体に対して上下揺動自在に配設され
ると共に、該ユニットスイング式エンジンがシートの下
方に搭載される一方、該ユニットスイング式エンジンの
前方の車体側にラジエターが配設された自動二輪車にお
いて、前記ユニットスイング式エンジンは、シリンダが
車両前方に位置し、そのシリンダ軸線が車両前後方向に
沿うように略水平に配設され、該ユニットスイング式エ
ンジンの前部の下部が、前記ピボット軸を有する懸架機
構を介して前記車体に上下揺動自在に配設され、該ユニ
ットスイング式エンジンの前部の、前記懸架機構の上側
で、且つ、前記ピボット軸に近接した位置にウオーター
ポンプがカム軸に連結されて配設され、更に、該ウオー
ターポンプと前記ラジエターとを繋ぐ水通路パイプが前
記ピボット軸付近を通して配策された自動二輪車とした
ことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0010】図1乃至図49には、この発明の実施の形
態を示す。この発明の実施の形態では、発明箇所を含む
スクータ型車両の全体について説明する。
【0011】この実施の形態のスクータ型車両は、概略
的には、車体フレーム1(以下「フレーム1」という)
にユニットスイング式エンジン2が上下方向に揺動自在
に連結されると共に、フレーム1の前部には前輪3が配
設され、前記ユニットスイング式エンジン2の後部に後
輪4が支持されている。
【0012】そして、この骨格であるフレーム1は、図
10及び図11等に示すように、複数のパイプが連結さ
れて構成され、このフレーム1の周囲に複数のカバーが
装着されている。
【0013】具体的には、まず、図6に示すように、フ
レーム1の車両前後方向の中央部に配置される「中央カ
バー」としてのフートレストボード6を基準として、こ
のフートレストボード6の前側に、「他のカバー」とし
てのレッグシールド7,フロントパネル8及びフロント
モール9が順次取り付けられ、又、フートレストボード
6の後側に、「他のカバー」としてのサイドカバー11
及びタンデムフートステップ12が取り付けられ、更
に、フートレストボード6の横側に、サイドモール13
が取り付けられている。そして、これらの下側には下部
カバー58が配設されている。
【0014】そのフートレストボード6は、図12に示
すように、車両後方から見て左側に基準ボルト孔6a
が、又、この基準ボルト孔6aと中心線を挟んで反対側
に車幅方向に長い長孔6bが、更に、これら基準ボルト
孔6a及び長孔6bの前側には、それぞれバカ孔6c,
6dが形成されている。
【0015】そして、その基準ボルト孔6aに、図3及
び図10等に示すステー1aから突設された図示省略の
ボルトが挿通されてネジ止めされ、この基準ボルト孔6
aとそのネジとは略同じ径に設定されているため、フー
トレストボード6の左右前後方向の位置決めがなされ
る。但し、基準ボルト孔6aを中心とする回転方向の位
置決めはなされない。
【0016】同様に、上記長孔6b及び遊挿孔6c,6
dに各ステー1b,1c,1dから図示省略のボルトが
挿通されてネジ止めされている。その長孔6bにボルト
がネジ止めされることにより、上記回転方向の位置決め
が成される。
【0017】このようにしてフートレストボード6がフ
レーム1に対して所定位置に取り付けられる。
【0018】次いで、このフートレストボード6を基準
として、このフートレストボード6の前端縁との位置合
わせをしてレッグシールド7をフレーム1にネジ止めし
て固定する。この場合のレッグシールド7の取付けは、
図示していないが、遊挿孔にネジを挿通することで、多
少の位置ズレが生じた場合でも、この位置ズレを吸収す
るようにしている。
【0019】そして、フレーム1に固定されたブラケッ
ト1eにステー15を動く状態に仮締めすると共に、フ
ロントパネル8を仮置きし、このフロントパネル8とヘ
ッドライト16とをステー15に仮締めする。その後、
このヘッドライト16をフロントパネル8にスクリュー
止めすると共に、フロントパネル8をレッグシールド7
に、このレッグシールド7を基準としてスクリュー止め
する(図13参照)。
【0020】次いで、ステー15とヘッドライト16と
フロントパネル8とを本締めし、その後、ステー15と
ブラケット1eとを本締めする。
【0021】一方、フートレストボード6の後ろ側のサ
イドカバー11も、そのフートレストボード6を基準と
して位置合わせした状態で、図示省略の遊挿孔等を介し
て位置ズレを吸収して配設する。
【0022】このようにフートレストボード6を基準と
して前側又は後側に順次他のカバーを組み付けて行くた
め、前端部又は後端部を基準に組み付けて行く場合よ
り、前端部又は後端部での誤差が少なく、組立精度が向
上することとなる。
【0023】一方、フレーム1の前端部に形成されたヘ
ッドパイプ1fには、ハンドル18が回転自在に支持さ
れ、このハンドル18がハンドルカバー19で覆われて
いる。このハンドルカバー19は、ハンドル18に沿っ
て略V字状に形成され、このハンドルカバー19内に各
種ハーネス21及び後輪ディスクブレーキ用のブレーキ
ワイヤ22が配索されている(図14参照)。
【0024】このブレーキワイヤ22は、剛性を有する
曲りパイプ23及び樹脂製のパイプ24内に挿通されて
いる。その曲りパイプ23は、ブレーキハンドル25の
近傍に配設されると共に、この曲りパイプ23の端部に
樹脂製のパイプ24の端部が嵌合されて接続されてい
る。
【0025】そのブレーキワイヤ22がブレーキハンド
ル25の操作により引かれることで、このワイヤ22が
パイプ23,24内を相対移動してディスクブレーキの
ブレーキ操作がなされるようになっている。
【0026】そして、このようにブレーキワイヤ22を
剛性を有する曲りパイプ23に挿通することにより、V
字状とされて曲がりの大きいハンドルカバー19内であ
っても、そのブレーキワイヤ22を配策することができ
るため、ハンドルカバー19の外側にブレーキワイヤ2
2等が露出することなく、外観品質を確保することが出
来る。
【0027】また、そのハンドルカバー19をV字状に
形成することにより、図15に示すように、運転者によ
るスピードメータ等の計器類26の視認性を確保しつ
つ、外観品質も向上させることが出来る。
【0028】一方、その計器類26の前側には、図1
5,図16及び図17に示すように、メータバイザー2
8が立設されており、このメータバイザー28の前側に
は、一定の間隙cを持って、このメータバイザー28よ
り大型のスクリーン29が配設されている。
【0029】そのメータバイザー28は、図17等に示
すように、第1メータバイザー30と第2メータバイザ
ー31とから構成され、この第1メータバイザー30に
前記計器類26が配設され、この第1,第2メータバイ
ザー30,31がネジ32止めされることにより組み付
けられている。
【0030】そして、この第2メータバイザー30の外
表面の車幅方向中央部に上下方向に沿う凹所31aが形
成されている。
【0031】また、スクリーン29は、図16に示すよ
うに、下端部29a側が第2メータバイザー31にネジ
止めされて取り付けられ、水平断面が第2メータバイザ
ー31と略同心円上で湾曲して形成されている。
【0032】そして、計器類26が取り付けられたメー
タバイザー31及びスクリーン29をサブ組みして、フ
レーム1やレッグシールド7等に着脱するようにしてい
る。このようにすれば、計器類26等の着脱作業性を向
上させることが出来、スピードメータのバルブ交換等を
簡単に行うことができる。
【0033】また、第2メータバイザー30には、間隙
c側に凹所31aが形成されているため、この部分で
は、スクリーン29との間隙cが広くなり、手を差し込
んで、スクリーン29の裏側の掃除がし易くなると共
に、この凹所31aは、車幅方向中央部に、つまり、間
隙cの一番深い部分に形成されているため、この部分に
手を差し込めば、その凹所31aの両側に対応する部分
のスクリーン29裏面側の掃除も簡単に行うこともでき
る。
【0034】また、このスクータ型車両のフロント側に
は、荷物を吊り下げる荷下げフック35がフロントトラ
ンク36の上側に配設されている(図18,図19及び
図20参照)。
【0035】すなわち、このフロントトランク36は、
荷物収納室を有するトランク本体36aに開閉蓋36b
が配設され、この開閉蓋36bは、下端部36cがヒン
ジを介して回動自在に取り付けられ、この開閉蓋36b
により、トランク本体36aが開閉されるようになって
おり、このトランク本体36aの開口周縁部にはシール
部材36eが環状に配設され、開閉蓋36bの周縁部が
当接することによりシールが行われるようになってい
る。しかも、この開閉蓋36bの上部には、ロック装置
36dが配設されている。
【0036】そして、前記荷下げフック35は、その開
閉蓋36bのロック装置36dの上側に配設されてい
る。この荷下げフック35は、車体側に固定される取付
け部35aと、この取付け部35aから後方に延長され
た鉤形状のフック部35bとを有している。
【0037】その取付け部35aは、レッグシールド7
に形成された取付け凹部7aに挿入され、ボルト37・
ナット38により、フレーム1に固定されたステー1g
にそのレッグシールド7と共に共締めされている。
【0038】このフック部35bの荷物引っ掛け位置P
は、開閉蓋36bの一般面より後方に突出しているた
め、このフック部35bに荷物を吊り下げた場合には、
この荷物の荷重が直接開閉蓋36bに作用することが無
く、この開閉蓋36bとトランク本体36aとの間のシ
ール部材36e等を損傷させることが少ない。
【0039】また、この荷下げフック35は、ロック装
置36dの上側近傍に配置されているため、このロック
装置36d配設部廻りのレッグシールド7は剛性が高い
ことから、荷下げフック35の支持強度も確保すること
が出来る。しかも、ここでは、フレーム1のステー1g
に取り付けられているため、一層支持強度が向上するこ
ととなる。
【0040】さらに、レッグシールド7には、荷下げフ
ック35の配設部分に平面形状の面取り部7bが形成さ
れているため、荷下げフック35を後方にそれ程突出さ
せることなく、この荷物の紐を引っかけるスペースを確
保することが出来る。
【0041】さらに、図18中、この荷下げフック35
の右横には、メインスイッチ40が、フレーム1のヘッ
ドパイプ1fにブラケット1hを介して取り付けられて
いる。そして、このメインスイッチ40の上端部40a
が、レッグシールド7に形成された開口7cから露出し
ており、そのメインスイッチ上端部40aの鍵穴にキー
が挿入されて施錠・開錠できるようになっている。
【0042】そして、そのレッグシールド7上面部の開
口7aの周縁部7dが下方に凹まされることにより、水
がメインスイッチ40内に浸入し難いようにしている。
【0043】一方、前記フロントパネル8の前面の下部
両側に、下側が開放された切欠き部8aが形成され、こ
の切欠き部8aにフロントフラッシャーランプ42が配
設されている。
【0044】すなわち、フロントフラッシャーランプ2
4は、図6中a,b,cの3ヶ所でフロントパネル8に
取り付けられている。それら各位置a,b,cでの取付
は、位置aで代表される図22に示すように、その切欠
き部8aの周縁部に、取付ボス部8bが後方に向けて突
設される一方、前記フロントフラッシャーランプ42の
ランプ本体42aには、取付け片42bが突設されてい
る。そして、これら取付け片42bが前記取付ボス部8
bにネジ43止めされることにより、フロントフラッシ
ャーランプ42がその切欠き部8aに嵌合されるように
して取り付けられている。
【0045】このようにすれば、フロントフラッシャー
ランプ42がフロントパネル8の前面の最下端部に位置
しているため、図21中矢印に示すように、このフロン
トフラッシャーランプ42の裏側に手を挿入し易くバル
ブ42c交換の作業性が良好である。
【0046】また、そのフロントフラッシャーランプ4
2を切欠き部8aに取り付けることにより、切欠き部8
aの下側が開放されていても、このフロントフラッシャ
ーランプ42取付部分の面剛性を確保できる。
【0047】さらに、切欠き部8aの下側が開放されて
おり、ここにフロントフラッシャーランプ42を配設す
ることにより、下方への照射範囲を拡大することが出来
る。
【0048】前記フートレストボード6は、図5及び図
6に示すように、車幅方向中央部に上方に突出するトン
ネル部6eが形成されると共に、このトンネル部6eの
両側に足載せ部6fが形成されている。
【0049】この足載せ部6fは、図6に示すように、
後ろ上がりに形成され、この後端部にメンテ開口6gが
形成され、このメンテ開口6gにタンデムフートステッ
プ12が配設されている。このタンデムフートステップ
12には、一部に凹所12aが形成され、フレーム1に
図6中2ヶ所でネジ12bにて取り付けられている。
【0050】このタンデムフートステップ12を外すこ
とにより、そのメンテ開口6gからエンジン2側のメン
テナンス(プラグ交換等)を行うことができ、このタン
デムフートステップ12をメンテリッドと兼用できるこ
ととなる。
【0051】また、このタンデムフートステップ12
は、凹所12aが形成されることにより、この凹所12
aに図6中二点鎖線に示すようにタンデムライダーの足
の踵を位置させるようにすれば、足首を無理に延ばす必
要なく、楽な状態で、足を置くことが出来る。
【0052】しかも、この凹所12aの上側のサイドカ
バー11には、側方に膨らむ膨出部11aが形成されて
いるが、この凹所12aを形成してこの凹諸12a底面
の位置を下げることにより、その膨出部11aの下側
に、この膨出部11aを回避してその凹所12aの足載
せ面を位置させることが出来るため、タンデム乗員の乗
り込み時用スペースを確保することができる。
【0053】さらに、図23に示すように、サイドカバ
ー11の後面部11bの内側には、テールランプ47が
配設され、このサイドカバー後面部11bに上下一対の
ランプ開口11cが配設され、これらランプ開口11c
からテールランプ47が臨んでいる。このテールランプ
47は、一枚のレンズ47aの裏側にバルブ47bが配
設され、この一枚のレンズ47aが、前記両ランプ開口
11cに跨って外部に露出している。
【0054】このように上下一対のランプ開口11cを
設け、ここから一つのテールランプ47の異なる部分を
露出させることで、外観上は、2つのテールランプ47
が配設されているように見え、外観品質が向上すること
となる。
【0055】一方、図1,図8等に示すように、前記ユ
ニットスイング式エンジン2には、前部の下部から「懸
架機構」としての懸架ブラケット49が前方に延長され
て配設され、この懸架ブラケット49の前端部がピボッ
ト軸50にてフレーム1に対して上下動自在に取り付け
られている。このユニットスイング式エンジン2は、後
述するシート64の下方に搭載される一方、このユニッ
トスイング式エンジン2の前方の車体側には後述するラ
ジエター56が配設されている。
【0056】また、このエンジン2の後端部側には、リ
ヤクッション51の下端部51aが回動自在に取り付け
られ、このリヤクッション51の上端部51bがフレー
ム1に固定されたブラケット54に回動自在に支持され
ている。
【0057】このユニットスイング式エンジン2は、図
1,図8及び図24等に示すように、シリンダブロック
2aのシリンダ軸が車両前後方向に沿い、ピストン2b
が車両前方に位置するように略水平に配設され、このピ
ストン2bがコネクティングロッド2cを介してクラン
クシャフト2dに連結されている。そして、このクラン
クシャフト2dにチェーン2eを介してカム軸2pが連
結され、このカム軸2pにウオーターポンプ2fの回転
軸2qが接続されると共に、このクランクシャフト2d
の端部には、Vベルト変速機2gが配設されている。
【0058】そのウオーターポンプ2fは、ユニットス
イング式エンジン1の前部の、前記懸架ブラケット49
の上側で、且つ、前記ピボット軸50に近接した位置に
配設され、上記チェーン2eの伝達媒体を介して回転軸
2qのインペラ2hが回転されることにより、詳細は後
述するラジエター56からの冷却水が「水通路パイプ」
としての供給ホース57aを介してエンジン2内に流入
されるようになっており、又、エンジン2内を循環した
冷却水が戻りホース57bを介してラジエター56に戻
るようになっている。
【0059】そのウオーターポンプ2fとラジエター5
6とを繋ぐ供給ホース57aは、前記ピボット軸50付
近を通して配策されている。
【0060】このようにウオーターポンプ2fがユニッ
トスイング式エンジン2の前部で、ピボット軸50に近
接して配設されると共に、このピボット軸50付近を供
給ホース57aが通っているため、この供給ホース57
aの長さを短くできると共に、ユニットスイング式エン
ジン2が揺動した場合でも、供給ホース57aの可動ス
ペースを狭くできる。
【0061】また、ウオーターポンプ2fの下側には、
懸架ブラケット49が配設されているため、このブラケ
ット49により保護されて、跳ね上げられた石等による
損傷を防止できる。
【0062】さらに、そのウオーターポンプ2fは、ユ
ニットスイング式エンジン2の前部に配設され、この前
部から供給ホース57aが前方に延長されているため、
従来のようにエンジンに沿って配索されているものと比
較すると、エンジン2からの熱の影響を受け難く、耐久
性等を向上させることが出来る。
【0063】また、Vベルト変速機2gは、クランクシ
ャフト2dに源動側のプーリ2iが配設され、このプー
リ2iのV字状の溝にVベルト2jが巻回されるように
なっており、この溝の幅が変化することにより、Vベル
ト2jの位置が変化するようになっている。そして、こ
のVベルト2jが図示省略の従動側のプーリに巻回さ
れ、後輪4に動力を伝達するようにしている。この従動
側のプーリの溝の幅も変化するようになっている。
【0064】そして、Vベルト変速機2gが配設された
変速室2k内に外気を導入して冷却を行う外気導入ダク
ト52がエレメント2mを介して接続されている。
【0065】この外気導入ダクト52は、前記ユニット
スイング式エンジン2から前方に向けて延長され、ゴム
製の可撓性部52aと、合成樹脂製の剛体部52bとを
有している。この可撓性部52aは、前側の略半分が蛇
腹状に形成され、後端部がベルト室(エンジン2)に接
続される一方、前端部に、剛体部52bの後端部が接続
されている。そして、この剛体部52bは、後端部近傍
においてフレーム1にベルト53にて固定され、この固
定箇所より前側において上方に延長されて、上端部がフ
ートレストボードトンネル部6e内に挿入されてトンネ
ル部6e上面に対向した位置で、その外気導入ダクト5
2の吸気口52cが開口して上方を向いている。
【0066】このようにエンジン2はユニットスイング
式であり、フレーム1に対して上下方向に揺動するた
め、その外気導入ダクト52の可撓性部52aで、ユニ
ットスイング式エンジン2とフレーム1との相対移動を
吸収するようにしている。
【0067】また、この外気導入ダクト52の吸気口5
2cが、トンネル部6e内の高い位置に設定され、しか
も、外気導入ダクト52の吸気口52cは、トンネル部
6e内で開口しているため、各車輪3,4により跳ね上
げられた泥やエンジン2の熱気が、その吸気口52cか
ら吸入されることが無く、清浄で冷えた外気をその変速
室2k内に供給できて冷却性を確保することが出来る。
この変速室2k内では、プーリ2iに形成されたフィン
2nにより、その外気が後方に向けて送風される。
【0068】ところで、フレーム1をダクトとして利用
しているものも見受けられるが、径が細いため外気の単
位時間当たりの流入量をそれ程大きく出来ず、冷却性を
確保できない虞があり、径を大きくすると、車体重量の
増加を招くこととなる。
【0069】これに対して、フレーム1とは別に外気導
入ダクト52を設けることにより、それ程、重量増加を
招かずに、径を大きくできて冷却性能を確保できる。
【0070】また、図25,図26及び図27に示すよ
うに、前記両リヤクッション51には、イニシャル調整
を行う調整部材51cが配設されており、これら内の、
マフラ55と後輪4との間に配設された一方のリヤクッ
ション51の調整部材51cには、斜め下方に突出する
操作パイプ51dが溶接されて斜め下方に向けて突設さ
れ、この操作パイプ51dを図示省略の車載ツールで操
作して、調整部材51cを回転させることにより、イニ
シャル調整が可能となる。
【0071】このように操作パイプ51dを溶接してマ
フラ55より下方に突設することにより、リヤクッショ
ン51がマフラ55と後輪4との間に配設されている場
合でも、マフラ55が邪魔になることなく、イニシャル
調整を簡単に行うことができる。
【0072】図28中符号56はラジエターで、前記供
給ホース57a及び戻りホース57bを介して前記のよ
うに水平で横置きに配設されたエンジン2に接続されて
いる。
【0073】そのラジエター56は、レッグシールド7
のトンネル部7e内で、且つ、フレーム1のヘッドパイ
プ1fから斜め下方に延びる左右パイプ1iの間に配設
されている(図30等参照)。
【0074】このラジエター56は、上下にタンク部5
6a,56bが設けられると共に、これら両タンク部5
6a,56bがフィン部56cにより連結されている。
このフィン部56cの間を走向風が通過することによ
り、このフィン部56c内を流れる冷却水が熱交換され
て冷却されることとなる。そして、その下タンク部56
aには、車両後方から見て車体右側に供給ホース57a
が接続され、エンジン2まで延長され、又、エンジン2
には、戻りホース57bが接続され、前方に延長されて
上タンク部56bの車両後方から見て車体右側に接続さ
れている。この戻りホース57bは、トンネル部7e,
6e内に挿通されている。
【0075】このように上下にタンク部56a,56b
を配設することにより、ラジエター56の左右の幅を狭
くできるため、足載せスペースを確保しつつ左右の車体
幅を短くできる。
【0076】また、戻りホース57bをトンネル部7
e,6e内に配策することにより、戻りホース57bの
配索に苦慮することがないと共に、トンネル部7e,6
eで戻りホース57bを保護することが出来る。
【0077】前記ラジエター56は、図31に示すよう
に、車体の下方を覆う下部カバー58上に少し前傾した
状態で配設されており、このラジエター56の後方には
ラジエターガード59が配設されている。
【0078】その下部カバー58は、前端部が上方に立
ち上げられてラジエター56の前側にルーバ部58bが
形成され、このルーバ部58bから走向風をラジエター
56に導くようにしている。
【0079】また、この下部カバー58には、ラジエタ
ー56の後方位置に冷却風排出口58aが形成され、更
に、この下部カバー58の後端部58cが図6に示すよ
うに後方に向けてタンデムフートステップ12近傍まで
延長されている。
【0080】この下部カバー58は従来のインナーパネ
ルとアンダーカバーとが一体に形成されたものに相当す
る。
【0081】さらに、前記ラジエターガード59は、水
平断面がコ字状を呈し、ラジエター56の側部に位置し
て車両前後方向に沿う一対の側壁59cと、この両側壁
59cを連結する後壁59dとを有している。
【0082】このラジエターガード59は、下端部59
aが、下部カバー58の冷却風排出口58aに挿入され
る一方、上端部59bが、ラジエター56の上側を覆う
ようになっている。
【0083】これにより、ルーバ部58bから導入され
た冷却風は、そのラジエター56を通過して熱交換され
た後、この温風がラジエターガード59に案内されて、
下部カバー58の冷却風排出口58aから下方に排出さ
れることとなる。
【0084】なお、このラジエターガード59には、図
1等に示すように、キャニスタ60が取り付けられてい
る。
【0085】一方、図9中符号64は、二人乗り用のシ
ートで、このシート64の前側下部には燃料タンク65
が、又、この燃料タンク65の後ろ側には収納ボックス
66が配設されている。
【0086】そして、その燃料タンク65と収納ボック
ス65との間には、図5,図6,図32及び図33に示
すように、バッテリーボックス68が配設されている。
このバッテリーボックス68は、「外装カバー」として
のサイドカバー11に一体成形され、この中にバッテリ
ー69が収納できるようになっていると共に、蓋70で
開閉できるようになっている。
【0087】このように、バッテリーボックス68をサ
イドカバー11に一体成形することにより、部品点数が
削減されると共に、スペースの有効活用が図られること
となる。
【0088】特に、バッテリーボックス68が大型化す
ると、フートレストボード6の下側に配置するのはスペ
ース的に難しくなり、又、車両フロント部側に配置した
場合には、エンジン2まで長いハーネスを配索しなけれ
ばならない。
【0089】してみれば、エンジン2に近く、スペース
を確保できる場所として、燃料タンク65と収納ボック
ス66との間が最適である。
【0090】一方、燃料タンク65は、図34及び図3
5に示すように、フレーム1に支持され、上部の前端部
に給油口65aが配設されている。そして、この燃料タ
ンク65の側面部に、フューエルポンプ72が取り付け
られ、燃料タンク65内の燃料をキャブレター73に供
給するようにしている。
【0091】詳しくは、この燃料タンク65の底面部6
5cには、ストレーナ74から延長されたホース75が
接続され、このストレーナ74から延長されたホース7
5が前記フューエルポンプ72に接続されている。ま
た、このフューエルポンプ72は、ホース76を介して
前記キャブレター73に接続されると共に、負圧ホース
77を介してインテークマニホールド78に接続されて
いる。
【0092】これによれば、インテークマニホールド7
8からの負圧を利用して、燃料タンク65からストレー
ナ74を介してフューエルポンプ72内に燃料を吸い込
んだ後、このポンプ72から燃料を吐出させてホース7
6を介してキャブレター73に燃料を供給するようにし
ている。
【0093】このようなものにあっては、燃料タンク6
5とキャブレター73の高さが近い位置に設定されてい
るため、高低差を利用して、燃料タンク65からキャブ
レター73に良好に供給するのが難しいことから、フュ
ーエルポンプ72を用いて燃料タンク65内の燃料をキ
ャブレター73側に強制的に送るようにしている。
【0094】そして、この実施の形態のように、フュー
エルポンプ72を用いたものにおいて、このフューエル
ポンプ72の高さをキャブレター73の高さより高くす
ると共に、負圧ホース77を短くすることにより、性能
の安定化を図ることができる。
【0095】さらに、そのフューエルポンプ72は燃料
タンク65の側面部65bに取り付けられているため、
燃料タンク65の脱着時に、この燃料タンク65と共に
脱着でき、サブアッセンブリが可能となる。
【0096】前記収納ボックス66は、ヘルメット等が
収納される大きさを有し、フレーム1に支持され、上部
開口66aが前記シート64により開閉されるようにな
っている。
【0097】そして、この収納ボックス66の側方に
は、図1及び図9に示すように、フレーム1の一部に上
方に突出するようにスタンディングハンドル81が固定
されて配設され、この部分における収納ボックス66,
シート64及びサイドカバー11の断面構造は、図36
に示すようになっている。
【0098】すなわち、収納ボックス66の側壁66b
には、上端部にシール面部66cが形成され、このシー
ル面部66cの内側に堰部66dが、このシール面部6
6cの一般面より上方に突出されて形成されている。そ
して、このシール面部66cにシート64側に取り付け
られたシール部材82が当接してシールされるようにな
っている。
【0099】また、その収納ボックス66のシール面部
66cの外側には、一段下がった位置に、水平面部66
eが形成され、この水平面部66eの車外側端部が斜め
上方に延びる傾斜片66fが形成されている。これら水
平面部66e及び傾斜片66f等の「壁部」により、凹
所66gが形成され、この凹所66gに、シート64の
側縁部64aが挿入されている。
【0100】さらに、収納ボックス側壁66bに形成さ
れた固定部66hに、サイドカバー11から延長された
取付片11iがビス止めされる一方、このサイドカバー
11には、前記スタンディングハンドル81に対応した
部位に上方に膨らんで、このハンドル81を覆う被覆部
11dが形成され、この被覆部11dの上端部11e
が、前記収納ボックス傾斜片66fの上端フランジ部6
6i上に重なって連続するように配置されている。
【0101】乗員は、このサイドカバー11に形成され
た開口11fから手を挿入してそのスタンディングハン
ドル81を持って車両を起き上がらせるようにすること
ができる。このサイドカバー11は車体中心を中心とし
て左右に2分割されている。
【0102】このようにシート側縁部64aを凹所66
gに挿入すると共に、サイドカバー11の上端部11e
が収納ボックス傾斜片66fの上端フランジ部66i上
に重なるようにすれば、シート側縁部64aとサイドカ
バー11との連続性が得られ、外観品質が確保されるこ
ととなる。
【0103】また、シール面部66cの内側に、上方に
突出する堰部66dを形成することにより、単に平坦な
シール面部66cにシール部材82を当接させてシール
するものと比較すると、収納ボックス66内への水の浸
入をより確実に防止することが出来る。
【0104】さらに、シート64等から凹所66gに流
れ落ちた水は、凹所66gが前下がりとなっているた
め、車両前方に向かって流れて排水され、収納ボックス
66内への水の侵入を防止することが出来る。
【0105】さらにまた、図2に示すように、その収納
ボックス66の側壁66bには、AISクリーナ87が
取り付けられる一方、このAISクリーナ87が接続さ
れたAIS88が、後輪4を縣架するリヤアーム90に
取り付けられている。
【0106】そのAIS88は、排気ガスに外部から二
次空気を導入するためのもので、エンジン2の負圧を利
用して外部から空気を吸入し、この空気を排気マニホー
ルド89の出口付近に供給することで酸化を促進して触
媒をより活性化させるようにしている。
【0107】また、AISクリーナ87は、その吸気の
途中に設けられ、塵や水等が吸入されるのを阻止してい
る。このAISクリーナ87には、パイプ87aが接続
され、このパイプ87aの先端部がフレーム1に挿入さ
れ、ここから吸入した空気をAISクリーナ87で清浄
化した後、パイプ87aを通して排気マニホールド89
に供給するようにしている。
【0108】このAISクリーナ87は、一端部がフレ
ーム1に固定されたブラケット91に取り付けられる一
方、他端部が収納ボックス66の側面部に取り付けられ
ている。
【0109】さらに、図9に示すように、前記収納ボッ
クス側壁66bには、板金84が配置され、この板金8
4にシートダンパ85の後端部85aがボルト・ナット
等により取り付けられ、このシートダンパ85の前端部
85bが、前記シート64に取り付けられている。この
シートダンパ85は、前記バッテリーボックス68の側
方を通って配策され、図32に示すように、サイドカバ
ー11の燃料タンク65を覆う部分にダンパ用開口11
hが形成され、シート64を開いたときには、その開口
11hが逃げとなってシートダンパ85が上方に回動す
るようになっている。
【0110】そして、シート64を開いた状態では、ダ
ンパ用開口11hを介して、図32等に示すように、キ
ャブレター73のパイロットスクリュー73aが露出す
るため、このパイロットスクリュー73aの調整を簡単
に行うことができる。
【0111】前記シート64は、図9に示すように、シ
ート芯材64b,クッション材64c及び表皮64dが
積層されて構成され、前端部64eがヒンジ93を介し
てフレーム1側に回動自在に取り付けられている。
【0112】そのシート芯材64bには、車両前後方向
の略中央部から下方に向けて水平断面がH型を呈するシ
ート側荷重受け部64fが突設される一方、前記スタン
ディングハンドル81の途中に支持座94が内側に向け
て固定されている。そして、この支持座94に、サイド
カバー11の凹部底面部11gがネジ95止めされる一
方、この底面部11g上に前記シート側荷重受け部64
fが当接されている。
【0113】また、図2及び図9に示すように、前記シ
ート64の後端部に対応する位置のフレーム1側には、
シート64の後端部をロックするシートロック装置97
が配設され、このシートロック装置97がシートロック
ワイヤ98を介して前記メインスイッチ40に連結され
ている。
【0114】そして、メインスイッチ40をキー操作し
てロック解除位置まで作動させると、シートロックワイ
ヤ98が引かれて遠隔操作されることにより、シートロ
ック装置97がロック解除されるようになっている。
【0115】このシートロックワイヤ98は、前端部9
8aから後方に向けてトンネル部6e,7e内に挿通さ
れた後、断面U字状のプロテクタ99内に挿通され、更
に、このプロテクタ99の後端部99aからフレーム1
内に挿通され、このフレーム1の後端部から引き出され
てシートロック装置97に連結されている。
【0116】このように断面U字状のプロテクタ99や
パイプ形状のフレーム1内に、シートロックワイヤ98
を挿入して保護することにより、外部からの不正開錠入
力により、このシートロックワイヤ98が引かれること
を防止でき、防盗性を確保することができる。
【0117】さらに、前記シート64の後方には、図
9,図37,図38等に示すように、タンデムハンドル
101が配設され、このタンデムハンドル101等にキ
ャリヤ102とバックレスト103とが取り付けられて
いる。
【0118】このタンデムハンドル101は、図37に
示すように、前側脚部101aがボルト101bにより
フレーム1に固定され、後側取付け部101cがボルト
101dによりフレーム1に取り付けられている。
【0119】一方、キャリヤ102は、下側先端部のフ
レーム取付け部102aが図38に示すようにボルト1
02cにてフレーム1に取り付けられ、このボルト10
2cが前記タンデムハンドル101の後側取付け部10
1cにて覆われている。また、このキャリヤ102は、
上側先端部のハンドル取付け部102bが図9に示すよ
うにボルト102dにてタンデムハンドル101に取り
付けられている。
【0120】さらに、前記バックレスト103は、図9
に示すように、タンデムハンドル101の後部上にボル
ト103aにて固定されている。
【0121】さらにまた、図39及び図40に示すよう
に、前記シート64の前端部側の裏面には、ヘルメット
を吊り下げるヘルメットハンガー105が配設されてい
る。
【0122】このヘルメットハンガー105は、ワイヤ
式で、一端部105aがシート64裏面に取り付けら
れ、他端部にリング部105bが設けられ、このリング
部105bがシート64裏面に設けられたフック棒10
6に係脱されるようになっている。また、シート64の
裏面には、折返し部材109が配置されて、この折返し
部材109にヘルメットハンガー105の途中が掛けら
れて折り返されている。
【0123】一方、燃料タンク65側には、前記フック
棒106に対応する位置に突起部107が上方に向けて
突設されている。
【0124】このヘルメットハンガー105の使用方法
は、シート64を開いた状態で、ヘルメットのリング1
08にそのハンガー105を挿通し、次いで、このハン
ガー105のリング部105bをシート64裏面のフッ
ク棒106に引っかける。そして、シート64を閉じる
ことにより、そのフック棒106が、燃料タンク65側
の突起部107に挿入された状態で、そのリング部10
5bのフック棒106からの外れが防止されることとな
る。
【0125】ところで、前記前輪3の上側を覆うフロン
トフェンダ110は、図20に示すように、アンダーブ
ラケット111より前側の前方部110aが上方に突出
し、このアンダーブラケット111の下側から後方の後
方部110bが一段下がって形成されている。
【0126】このようにすれば、このフロントフェンダ
110が前輪3と一体となって上下動しても、フロント
フェンダ110の後方部110bとアンダーブラケット
111との間に間隙Hが確保されているため、フロント
フェンダ110とアンダーブラケット111とが干渉す
ることがないと同時に、一段高くなったフロントフェン
ダ前方部110aで、アンダーブラケット111との間
隙が前方から見えないようになっていることから、外観
品質を確保出来ることとなる。
【0127】一方、図1乃至図3,図41乃至図44に
示すように、後輪4側に設けられたリヤフェンダ113
は、後輪4の上側を覆うリヤフェンダ本体部113a
と、このリヤフェンダ本体部113aの前端部の右角部
分から延長された覆い部113bとが形成されている。
この覆い部113bにより、前記AISクリーナ87が
覆われるようになっている。
【0128】そして、この覆い部113bとリヤフェン
ダ本体部113aとの境部分に、図43に示すように、
計2つの水抜き孔113cが形成されている。
【0129】このように水抜き孔113cを形成するこ
とにより、この水抜き孔113cからリヤフェンダ11
3上の水を排水することができ、エアクリーナ115へ
の防水が行われることとなる。
【0130】すなわち、後輪4により巻き上げられた水
等で、リヤフェンダ本体部113a上の水は、車体中心
線の左側においては、エアクリーナ115自体に遮られ
て、このエアクリーナ115の前面側に配置された吸気
口115aから侵入することはない。また、後輪4によ
り巻き上げられた水等で、リヤフェンダ本体部113a
上の水は、車体中心線の右側においては、水抜き孔11
3cから排水されることより、ここより前側に流れて行
くことが無く、そのエアクリーナ115の前面側に配置
された吸気口115aからの水の浸入が防止されること
となる。
【0131】また、図8及び図45に示すように、その
エアクリーナ115の吸気口115aは、斜め外側を向
いており、この吸気口115aの周囲にはボックス部1
16が配置され、このボックス部116の開口116a
が側方を向いていると共に、この開口116a周縁部に
外側に向けて開口116a内への水の浸入を防止するフ
ランジ部116bが形成されている。このフランジ部1
16bの上部側には、切欠き部116cが形成され、こ
こにスポンジ119が配設されている。
【0132】さらに吸気口115aの上側には、車両前
後方向に延びる第1防水フラップ117がベルト117
aにてフレーム1に取り付けられて垂下され、又、その
吸気口115aの前側には、車幅方向に沿う第2防水フ
ラップ118が孔118aに挿通されたベルト118b
にて取り付けられて配設されている。この両防水フラッ
プ117,118はゴム製で一体成形されている。
【0133】この第1防水フラップ117により、上方
からの水が吸気口115aに侵入しないようにすると共
に、第2防水フラップ118により、車両前方からの水
が吸気口115aに浸入しないようにしている。
【0134】また、ボックス部116上を流れてきた水
は、スポンジ119で吸収されることにより、開口11
6aからエアクリーナ115の吸気口115aに浸入さ
れるのを防止できる。このようにスポンジ119を設け
れば、ここに水が衝突した場合でも跳ね上がりを防止で
きるため、単にフランジ116bが形成されているもの
と比較すると、水の浸入を有効に防止できる。また、サ
イドモール13には、第2防水フラップ118の裏面近
傍にリブ13gが形成されているため、この第2防水フ
ラップ118の前側から後ろ側に水が回り込むのを防止
できる。
【0135】一方、図46中符号120はリカバリータ
ンクで、このリカバリータンク120は、フートレスト
ボード6の下側に配設されている。詳しくは、そのリカ
バリータンク120は、タンク本体120aがキャップ
120bにより開閉自在に設けられる一方、このキャッ
プ120bが、フートレストボード6に形成されたひょ
うたん形のタンク開口6hから上方に臨んでいる。そし
て、このタンク開口6hがカバー121で開閉されるよ
うになっている。
【0136】このカバー121には、一対のフック片1
21aが突設される一方、これらフック片121aと反
対側の辺には弾性変形可能な係止片121bが形成され
ている。そして、それら一対のフック片121aは、前
記タンク開口6hの周縁部の裏面側に係止されると共
に、その係止片121bが当該周縁部に係脱されるよう
になっている。
【0137】また、前記キャップ120bには舌片12
0cが形成され、この舌片120cを持ってキャップ1
20bを外すことにより吸水できるようになっている。
【0138】このリカバリータンク120に冷却水を吸
水するときには、マット123を外した後、カバー12
1の係止片121bを操作して係止状態を解除して外
し、更に、舌片120cをもってキャップ120bを外
すようにしている。このようにキャップ120bを外す
ときには、タンク開口6hのひょうたん形の頭の部分に
指を挿入して舌片120cを摘むことが出来、その頭の
部分を指の挿入スペースにできる。
【0139】前記サイドモール13とフートレストボー
ド6との合わせ部は、図5,図47,図48及び図49
に示すようになっている。すなわち、サイドモール13
の上部には、略水平に延びる取付片13aが形成され、
この取付片13aには、ボルト孔13bが形成されると
共に、この取付片13aの更に先端には突起片13cが
形成されている。そして、この取付片13aにフートレ
ストボード6の断面コ字状の固定部6iがネジ13d止
めされている。
【0140】また、このサイドモール13の上端部に
は、マット123の端縁部が載置される載置片13eが
形成されると共に、この載置片13eには段差部13f
が形成され、この段差部13fにマット123の端縁部
が嵌合されるようになっている。これにより、マット1
23の位置決めが成されると共に、このマット123の
端縁部の浮きを防止することが出来る。
【0141】さらに、そのサイドモール13の取付片1
3aには、更に前方に延びる突起片13cが形成されて
いるため、このサイドモール13の仮止め時に、その取
付片13aを、フートレストボード6の断面コ字状の固
定部6iの内側に挿入した状態で、そのサイドモール1
3が外側に倒れようとすると、その突起片13cがフー
トレストボード6の裏面に当接することから、その倒れ
を防止することが出来る。
【0142】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項に記載
された発明によれば、ウオーターポンプがユニットスイ
ング式エンジンの前部で、ピボット軸に近接して配設さ
れると共に、このピボット軸付近を水通路パイプが通っ
ているため、この水通路パイプの長さを短くできると共
に、ユニットスイング式エンジンが揺動した場合でも、
水通路パイプの可動スペースを狭くできる。
【0143】また、ウオーターポンプの下側には、懸架
機構が配設されているため、この懸架機構により保護さ
れて、跳ね上げられた石等による損傷を防止できる。
【0144】さらに、そのウオーターポンプは、ユニッ
トスイング式エンジンの前部に配設され、この前部から
水通路パイプが前方に延長されているため、従来のよう
にエンジンに沿って配索されているものと比較すると、
エンジンからの熱の影響を受け難く、耐久性等を向上さ
せることが出来る、という実用上有益な効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るスクータ型車両の
全体概略を示す側面図である。
【図2】同実施の形態に係るスクータ型車両の全体概略
を示す側面図である。
【図3】同実施の形態に係るスクータ型車両の全体概略
を示す平面図である。
【図4】同実施の形態に係るスクータ型車両の全体概略
を示す平面図である。
【図5】同実施の形態に係るシートを外した状態のスク
ータ型車両の平面図である。
【図6】同実施の形態に係るカバー類を組み合わせた状
態の側面図である。
【図7】同実施の形態に係るカバー類を組み合わせた状
態の正面図である。
【図8】同実施の形態に係るカバー類を外した状態の側
面図である。
【図9】同実施の形態に係るシート等を示す一部を破断
した側面図である。
【図10】同実施の形態に係るフレームを示す平面図で
ある。
【図11】同実施の形態に係るフレームを示す側面図で
ある。
【図12】同実施の形態に係るフートレストボードの一
部を示す平面図である。
【図13】同実施の形態に係る車両のフロント部分の分
解斜視図である。
【図14】同実施の形態に係るハンドルカバー内を正面
から見た図である。
【図15】同実施の形態に係る計器類を運転者から見た
図である。
【図16】同実施の形態に係るスクリーンやメータバイ
ザー等を側方から見た図である。
【図17】同実施の形態に係る第1,第2メータバイザ
ーを示す分解斜視図である。
【図18】同実施の形態に係るフロントトランクや荷下
げフック等を示す図である。
【図19】同実施の形態に係るフロントトランクの開閉
蓋の一部を破断した図である。
【図20】同実施の形態に係るフロントフェンダ等を示
す側面図である。
【図21】同実施の形態に係る図7のA−A線に沿う断
面図である。
【図22】同実施の形態に係る図6のBーB線に沿う断
面図である。
【図23】同実施の形態に係るスクータ型車両を後方か
ら見た図である。
【図24】同実施の形態に係るエンジンの一部を示す平
面図である。
【図25】同実施の形態に係るリヤクッションとマフラ
を示す側面図である。
【図26】同実施の形態に係るリヤクッションとマフラ
を示す平面図である。
【図27】同実施の形態に係るリヤクッションの半断面
図である。
【図28】同実施の形態に係るラジエター等の配索状態
を示す側面図である。
【図29】同実施の形態に係るラジエター等の配索状態
を示す平面図である。
【図30】同実施の形態に係る図28を矢印C方向から
見た正面図である。
【図31】同実施の形態に係るスクータ型車両の前部の
側面図である。
【図32】同実施の形態に係るバッテリーボックス部分
の平面図である。
【図33】同実施の形態に係る図32のD−D線に沿う
断面図である。
【図34】同実施の形態に係る燃料タンク配設部廻りの
平面図である。
【図35】同実施の形態に係る燃料タンク配設部廻りの
側面図である。
【図36】同実施の形態に係る図9のE−E線に沿う断
面図である。
【図37】同実施の形態に係る図9のF−F線に沿う断
面図である。
【図38】同実施の形態に係る図9のGーG線に沿う断
面図である。
【図39】同実施の形態に係るヘルメットハンガーの概
略を示す側面図である。
【図40】同実施の形態に係るヘルメットハンガーの概
略を示す平面図である。
【図41】同実施の形態に係るリヤフェンダの側面図で
ある。
【図42】同実施の形態に係るリヤフェンダの平面図で
ある。
【図43】同実施の形態に係る図42のHーH線に沿う
断面図である。
【図44】同実施の形態に係る図42を矢印I方向から
見た図である。
【図45】同実施の形態に係る第2防水フラップ等を正
面から見た図である。
【図46】同実施の形態に係る図4のJ−J線に沿う断
面図である。
【図47】同実施の形態に係る図5のK−K線に沿う断
面図である。
【図48】同実施の形態に係るサイドモールの平面図で
ある。
【図49】同実施の形態に係る図48のL−L線に沿う
断面図である。
【符号の説明】
2 ユニットスイング式エンジン 2b ピストン 2f ウオーターポンプ 2p カム軸 4 後輪 49 懸架ブラケット 50 ピボット軸 56 ラジエター 57a 供給ホース(水通路パイプ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後部に後輪が支持されたユニットスイン
    グ式エンジンが、前部に設けられたピボット軸を中心に
    車体に対して上下揺動自在に配設されると共に、該ユニ
    ットスイング式エンジンがシートの下方に搭載される一
    方、該ユニットスイング式エンジンの前方の車体側にラ
    ジエターが配設された自動二輪車において、 前記ユニットスイング式エンジンは、シリンダが車両前
    方に位置し、そのシリンダ軸線が車両前後方向に沿うよ
    うに略水平に配設され、 該ユニットスイング式エンジンの前部の下部が、前記ピ
    ボット軸を有する懸架機構を介して前記車体に上下揺動
    自在に配設され、 該ユニットスイング式エンジンの前部の、前記懸架機構
    の上側で、且つ、前記ピボット軸に近接した位置にウオ
    ーターポンプがカム軸に連結されて配設され、更に、該
    ウオーターポンプと前記ラジエターとを繋ぐ水通路パイ
    プが前記ピボット軸付近を通して配策されたことを特徴
    とする自動二輪車。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003170879A (ja) * 2001-12-04 2003-06-17 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車用リアインナーフェンダの取付構造および自動二輪車用リアインナーフェンダ
JP2007231819A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Honda Motor Co Ltd 水冷式内燃機関の冷却構造
JP2008279811A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Suzuki Motor Corp スクーター型車両
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