JPH11313073A - ユーザ指向型バーチャルｌａｎ管理装置及びｌａｎ管理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ネットワークレベルの情報に精通
しなくてもバーチャルＬＡＮ管理業務を円滑に行えるバ
ーチャルＬＡＮ管理装置の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ
管理装置は、コミュニケーションを行う利用者コミュニ
ケーションに利用する通信サービスに関するコミュニテ
ィ情報をユーザに作成させるユーザ指向入出力手段と、
コミュニティ情報を管理する情報管理手段と、コミュニ
ティ情報をネットワークを構成するネットワーク構成情
報に変換する情報変換手段と、バーチャルＬＡＮを制御
するバーチャルＬＡＮ管理手段と、ネットワーク構成情
報に基づいてネットワーク機器のスイッチングを制御す
るネットワーク管理手段とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バーチャルＬＡＮ
を構成、管理するバーチャルＬＡＮ管理装置に係わり、
特に、論理的な設定を行うことによりＬＡＮの構成を変
更することができるバーチャルＬＡＮ管理装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のバーチャルＬＡＮ管理装置におい
て、ネットワーク管理者は、スイッチハブ、ＬＡＮスイ
ッチモジュール等のネットワーク機器の識別子、及びネ
ットワーク機器中のポート識別子といったネットワーク
レベルの情報を考慮してバーチャルＬＡＮを構築し、管
理する必要がある。そのために物理的なネットワークの
トポロジを理解していないと、バーチャルＬＡＮを構成
し得ないという問題がある。

【０００３】また、中継系が、例えば、ＡＴＭを用いた
ＬＡＮエミュレーションで構成されているような場合に
は、上記の如く、物理的なネットワークを考慮してバー
チャルＬＡＮを構築、管理するだけではなく、バーチャ
ルＬＡＮをエミュレーテッドＬＡＮにマップする作業を
行う必要があり、ネットワーク管理者の負担は大きい。

【０００４】図８は従来の典型的なバーチャルＬＡＮ管
理システムの階層構造を示す図である。この階層構造
は、ネットワークに接続されているルータやハブ等の物
理的ネットワーク装置３０１、物理的ネットワーク装置
３０１をネットワーク経由で監視するプロトコルを実現
するＳＮＭＰインタフェース３０２、ＳＮＭＰインタフ
ェース３０２を介して物理的ネットワーク装置３０１の
スイッチングを制御するネットワーク管理部３０３、及
び、ネットワーク管理部３０３にネットワーク構成情報
を与え、バーチャルＬＡＮを制御するバーチャルＬＡＮ
管理部３０４により構成される。従来のバーチャルＬＡ
Ｎ管理装置３００は、ネットワーク管理部３０３及びバ
ーチャルＬＡＮ管理部３０４からなる。

【０００５】近年、ネットワーク管理者の作業の煩雑
さ、複雑さを低減するため、ポート等のネットワークレ
ベルの情報をアイコン等を用いてグラフィカルに表示
し、ドラッグ・アンド・ドロップといった簡易な作業で
バーチャルＬＡＮのグルーピングを行えるバーチャルＬ
ＡＮ管理装置が知られている。これにより、ネットワー
ク管理者の管理作業に要する時間が短縮されている。

【０００６】図９は、従来のバーチャルＬＡＮ管理シス
テムのＧＵＩ（グラフィカル・ユーザ・インタフェー
ス）の例を示す図である。同図の（ａ）はＶＬＡＮ（バ
ーチャルＬＡＮ）が構築されるバーチャルネットワーク
システムの構成を示し、同図の（ｂ）はＶＬＡＮの設定
手順を示し、同図の（ｃ）はＶＬＡＮを設定するバーチ
ャルＬＡＮ管理装置のＧＵＩの画面を示している。

【０００７】同図に示されているバーチャルネットワー
クシステムは、ＡＴＭを利用したＬＡＮエミュレーショ
ンで構成され、ＶＬＡＮをＥＬＡＮ（エミュレーテッド
ＬＡＮ）にマップすることによりＡＴＭネットワークを
介してバーチャルネットワークが拡張されている。例え
ば、東京にある研究開発ＶＬＡＮ３１１及び大阪にある
研究開発ＶＬＡＮ３１２をＡＴＭ上の研究開発ＥＬＡＮ
３１０にマップして、一つの研究開発ＶＬＡＮを構成す
る。また、東京にある新商品開発ＶＬＡＮ３２１、札幌
にある新商品企画ＶＬＡＮ３２２、及び、熊本にある新
商品企画ＶＬＡＮ３２３をＡＴＭ上の新商品企画ＥＬＡ
Ｎ３２０にマップして、一つの新商品企画ＶＬＡＮを構
成する。

【０００８】ネットワーク管理者は、同図の（ｂ）に示
される如く、（１）ＶＬＡＮ名を定義し、（２）どのポ
ートに誰がつながっているかという物理的な情報を考慮
しながら、予め定義したＶＬＡＮにメンバを追加する。
（３）更に、ＡＴＭを利用している場合には、ＶＬＡＮ
とＥＬＡＮとを関連付ける等の作業を行う。このような
バーチャルＬＡＮ管理作業を行うため、ネットワーク管
理者はポート等の低位レイヤの情報を意識する必要があ
り、バーチャルＬＡＮの管理業務に関する専門性が要求
される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】バーチャルＬＡＮを導
入する一つの目的は、ネットワーク管理者の負担を軽減
することであるが、上記の従来のバーチャルＬＡＮ管理
装置の場合、ネットワーク管理者は、ハブのポート番号
やＡＴＭアドレスのように物理的な実態に関する情報に
精通する必要があり、ネットワーク管理者の負担が充分
に軽減されていない。

【００１０】従って、本発明の目的は、ネットワークレ
ベルの詳しい情報を知らないユーザ（管理者）であって
も、バーチャルＬＡＮの管理業務を円滑に遂行すること
ができるように、ユーザに対してユーザ指向型の管理イ
ンタフェースを有するバーチャルＬＡＮ管理装置を提供
することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】図１は上記目的を達成す
る本発明の原理構成図である。同図に示す如く、本発明
のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置１は、ネット
ワークレベルのネットワーク構成情報に基づいてネット
ワーク機器３のスイッチングを制御するネットワーク管
理手段１８と、バーチャルＬＡＮを構成する上記ネット
ワーク構成情報を上記ネットワーク管理手段１８に送
り、バーチャルＬＡＮを制御するバーチャルＬＡＮ管理
手段１６とからなるバーチャルＬＡＮ管理装置１におい
て、コミュニケーションを行う利用者に関する情報及び
コミュニケーションに利用する通信サービスに関する情
報からなるユーザ概念レベルのコミュニティ情報をユー
ザに作成させるユーザ指向入出力手段１０と、上記ユー
ザ指向入出力手段１０により作成された上記コミュニテ
ィ情報を管理する情報管理手段１２と、上記コミュニテ
ィ情報を上記ネットワーク構成情報に変換し、上記バー
チャルＬＡＮ管理手段１６に送る情報変換手段１４とを
更に有する。

【００１２】ユーザ指向入出力手段１０は、コミュニケ
ーションを行う利用者及びコミュニケーションに利用す
る通信サービスを含むユーザ概念レベルの情報を用い
て、バーチャルＬＡＮを構成可能とする。図２は本発明
のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置１の動作説明
図である。以下、図１及び２を参照してユーザ指向型バ
ーチャルＬＡＮ管理装置１の動作を説明する。

【００１３】ユーザ指向入出力手段１０では、コミュニ
ケーションを行う利用者及びコミュニケーションに利用
する通信サービスを含むユーザ概念レベルの情報を用い
てバーチャルＬＡＮを構成することができる（ステップ
１０）。情報管理手段１２では、コミュニティ名、利用
者名、サービス名、サービス品質レベルを含むネットワ
ーク上に形成されるコミュニティを特徴付ける情報であ
るコミュニティ情報がを管理される（ステップ１２）。

【００１４】情報変換手段１４は、上記コミュニティ情
報を、ポート識別子を含むネットワークレベルの構成情
報に変換する（ステップ１４）。バーチャルＬＡＮ管理
手段１６は、上記情報変換手段１４によって生成された
ネットワークレベルの構成情報に基づいて、バーチャル
ＬＡＮを制御する（ステップ１６）。

【００１５】ネットワーク管理手段１８は、上記バーチ
ャルＬＡＮ管理手段１６からのネットワークレベルの構
成情報に基づいて、スイッチングの制御を行う（ステッ
プ１８）。また、ユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装
置１は、上記利用者に関するネットワークレベルの情報
を記憶する利用者情報記憶手段２０を更に有し、上記情
報変換手段１４は、上記利用者情報記憶手段に記憶され
た情報を参照して、上記コミュニティ情報を上記ネット
ワーク構成情報に変換する。

【００１６】また、上記情報管理手段１２は、コミュニ
ケーションの利用者からのサービス要求を受け、該利用
者に関するネットワークレベルの情報を上記利用者情報
記憶手段２０に格納する手段を更に有する。上記ユーザ
指向入出力手段１０は、上記コミュニティ情報として、
コミュニティ名、利用者名、サービス種別及びサービス
品質レベルを作成させる手段を含む。

【００１７】かくして、本発明のユーザ指向型バーチャ
ルＬＡＮ管理装置１は、利用者と利用者端末との関係、
利用者端末と接続されているネットワーク機器のポート
の関係、及び、利用サービスとそれに要求されるサービ
ス品質等の情報を用いて、どの利用者とどの利用者との
間でどういった種類の通信サービスを利用するか等の人
の概念レベルの情報（コミュニティ情報）から、対応す
るハブのポート番号や、ＡＴＭアドレス等のシグナリン
グパラメータ等のネットワークレベルの情報を導出し、
ネットワークレベルの情報をバーチャルＬＡＮを管理す
る装置に送り込むことによって、バーチャルＬＡＮの構
成を可能にする。

【００１８】また、本発明は、ネットワーク機器をスイ
ッチングし、バーチャルＬＡＮを制御するためのネット
ワークレベルのネットワーク構成情報を作成する装置で
ある。図４は、本発明のユーザ指向型ネットワーク構成
情報作成装置５の構成図である。同図に示す如く、本発
明は、コミュニケーションを行う利用者に関する情報及
びコミュニケーションに利用する通信サービスに関する
情報からなるユーザ概念レベルのコミュニティ情報をユ
ーザに作成させるユーザ指向入出力手段１０と、上記ユ
ーザ指向入出力手段１０により作成された上記コミュニ
ティ情報を管理する情報管理手段１２と、上記コミュニ
ティ情報を、バーチャルＬＡＮを構成するネットワーク
レベルのネットワーク構成情報に変換する情報変換手段
１４とからなるユーザ指向型ネットワーク構成情報作成
装置５である。

【００１９】ユーザ指向型ネットワーク構成情報作成装
置５は、コミュニケーションで利用される通信サービス
と、上記通信サービスで利用される符号化方式及びサー
ビスの品質とを記憶するサービス品質情報記憶手段２２
と、バーチャルＬＡＮを構成する上記ネットワーク機器
でサポートされている符号化方式に関する情報を記憶す
るサポート符号化方式情報記憶手段２４とを更に有す
る。上記情報変換手段１４は、コミュニケーションで利
用される通信サービスに要求されるサービスの品質が保
証されるように、上記サービス品質情報記憶手段２２及
び上記サポート符号化方式情報記憶手段２４を参照して
上記ネットワーク構成情報の一つとして符号化方式及び
サービスの品質を決定する手段を有する。

【００２０】また、ユーザ指向型ネットワーク構成情報
作成装置５は、上記利用者に関するネットワークレベル
の情報を記憶する利用者情報記憶手段２０を更に有し、
上記情報変換手段１４は、上記利用者情報記憶手段に記
憶された情報を参照して、上記コミュニティ情報を上記
ネットワーク構成情報に変換する。また、上記情報管理
手段１２は、コミュニケーションの利用者からのサービ
ス要求を受け、該利用者に関するネットワークレベルの
情報を上記利用者情報記憶手段２０に格納する手段を更
に有する。

【００２１】本発明は、また、ユーザ指向型バーチャル
ＬＡＮ管理プログラムを記録した記録媒体である。この
記録媒体は、コミュニケーションを行う利用者に関する
情報及びコミュニケーションに利用する通信サービスに
関する情報からなるユーザ概念レベルのコミュニティ情
報をユーザに作成させるユーザ指向入出力プロセスと、
上記作成されたコミュニティ情報を管理させる情報管理
プロセスと、上記コミュニティ情報をネットワークレベ
ルのネットワーク構成情報に変換させる情報変換プロセ
スと、上記ネットワーク構成情報から構成されるバーチ
ャルＬＡＮを制御するバーチャルＬＡＮ管理プロセス
と、上記ネットワーク構成情報に基づいてネットワーク
機器をスイッチングさせるネットワーク管理プロセスと
からなるユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理プログラム
を記録する。

【００２２】また、本発明の記録媒体は、上記利用者に
関するネットワークレベルの情報を記憶させるプロセス
を更に有し、上記情報変換プロセスは、上記記憶された
情報を参照して、上記コミュニティ情報を上記ネットワ
ーク構成情報に変換させるユーザ指向型バーチャルＬＡ
Ｎ管理プログラムを記録した記録媒体である。

【００２３】また、本発明の記録媒体は、上記情報管理
プロセスが、コミュニケーションの利用者からのサービ
ス要求を受け、該利用者に関するネットワークレベルの
情報を記憶させるユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理プ
ログラムを記録した記録媒体である。さらに、本発明の
記録媒体は、上記ユーザ指向入出力プロセスは、上記コ
ミュニティ情報として、コミュニティ名、利用者名、サ
ービス種別及びサービス品質レベルを作成させるユーザ
指向型バーチャルＬＡＮ管理プログラムを記録した記録
媒体である。

【００２４】本発明によるユーザ指向型ネットワーク構
成情報作成プログラムを記録した記録媒体は、コミュニ
ケーションを行う利用者に関する情報及びコミュニケー
ションに利用する通信サービスに関する情報からなるユ
ーザ概念レベルのコミュニティ情報をユーザに作成させ
るユーザ指向入出力プロセスと、上記作成された上記コ
ミュニティ情報を管理させる情報管理プロセスと、上記
コミュニティ情報を、バーチャルＬＡＮを構成するネッ
トワークレベルのネットワーク構成情報に変換させる情
報変換プロセスとからなり、ネットワーク機器をスイッ
チングし、バーチャルＬＡＮを制御するためのネットワ
ークレベルのネットワーク構成情報を作成させるユーザ
指向型ネットワーク構成情報作成プログラムを記録した
記録媒体である。

【００２５】また、本発明の記録媒体は、コミュニケー
ションで利用される通信サービスと、上記通信サービス
で利用される符号化方式及びサービスの品質とを記憶さ
せるサービス品質情報記憶プロセスと、バーチャルＬＡ
Ｎを構成する上記ネットワーク機器でサポートされてい
る符号化方式に関する情報を記憶させるサポート符号化
方式情報記憶プロセスとを更に有し、上記情報変換プロ
セスは、コミュニケーションで利用される通信サービス
に要求されるサービスの品質が保証されるように、記憶
されたサービス品質情報及びサポート符号化方式情報を
参照して上記ネットワーク構成情報の一つとして符号化
方式及びサービスの品質を決定させるユーザ指向型ネッ
トワーク構成情報作成プログラムを記録した記録媒体で
ある。

【００２６】また、本発明の記録媒体は、上記利用者に
関するネットワークレベルの情報を記憶させる利用者情
報記憶プロセスを更に有し、上記情報変換プロセスは、
上記記憶された情報を参照して、上記コミュニティ情報
を上記ネットワーク構成情報に変換させるユーザ指向型
ネットワーク構成情報作成プログラムを記録した記録媒
体である。

【００２７】また、上記情報管理プロセスは、コミュニ
ケーションの利用者からのサービス要求を受け、該利用
者に関するネットワークレベルの情報を記憶させるプロ
セスを更に有することを特徴とする。

【００２８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図５は本発明の第１の実施例によるユ
ーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置の概略構成図であ
る。同図に示すユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置
１００は、コミュニケーションを行う利用者と、コミュ
ニケーションで利用する通信サービスといった、ユーザ
概念レベルの情報を用いてバーチャルＬＡＮを構成可能
とするユーザ指向型入出力部１１０と、コミュニティ
名、利用者名、サービス品質レベル等のネットワーク上
に形成されるコミュニティを特徴付ける情報であるコミ
ュニティ情報を管理するコミュニティ情報管理部１２０
と、利用者と利用端末との関係、利用端末とポートの関
係、利用サービスとそれに要求されるＱｏＳの関係等の
情報を用いて、対応するハブのポート番号やＡＴＭアド
レス等のシグナリングパラメータといったネットワーク
レベルの情報に変換するコミュニティ情報／ネットワー
ク情報変換部１３０と、コミュニティ情報／ネットワー
ク情報変換部１３０によって生成されたネットワークレ
ベルの構成情報に基づいて、バーチャルＬＡＮを制御す
るバーチャルＬＡＮ管理部１４０と、バーチャルＬＡＮ
管理部１４０からのネットワーク構成情報に基づいて、
スイッチングの制御を行うネットワーク管理部１５０と
から構成される。

【００２９】次に、図６に示すフローチャートに従って
本発明の第１の実施例のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ
管理装置１００の動作を説明する。また、図７は本発明
の第１の実施例によるユーザ指向グラフィカルユーザイ
ンタフェース（ＧＵＩ）画面の説明図である。 ステップ１１０：ユーザ指向入出力部１１０は、図７に
示される如く、バーチャルＬＡＮに所属している利用者
及び所属可能な利用者等を、例えば、利用者の氏名を記
したアイコンのようなもので表現する。そして、管理者
（ユーザ）が新しい利用者を追加する場合、例えば、楕
円で示されたコミュニティ内に利用者を表すアイコンを
ドラッグアンドドロップすることによって利用者の追加
を行うことができる。また、例えば、ポップアップメニ
ュー形式等で、コミュニティ毎に利用可能なサービス
と、その品質を容易に定義することができる。管理者
は、ユーザ指向入出力部１１０を介してコミュニティ情
報の属性を適宜変更することができる。

【００３０】ステップ１２０：コミュニティ情報管理部
１２０は、ネットワーク上に形成されるコミュニティを
特徴付ける情報であるコミュニティ名、利用者名、サー
ビス名、及び、サービス品質定義等の各種情報を管理し
ている。利用者名やサービス名等の情報は、サービスオ
ーダ情報として、サービス管理システム２０２のような
他の装置から入力してもよい。ユーザ指向入出力部１１
０によって生成、変更されたコミュニティの属性は、コ
ミュニティ情報管理部１２０に伝えられ、管理されてい
るコミュニティ情報を更新する。また、コミュニティ情
報管理部１２０は、コミュニティ情報を更新すると共
に、更新の前後のコミュニティ情報の差分の情報を、コ
ミュニティ情報／ネットワーク情報変換部１３０に送
る。

【００３１】ステップ１３０：コミュニティ情報／ネッ
トワーク情報変換部１３０は、サービスオーダ時に得ら
れた利用者と利用者端末の関係、利用端末とポートの関
係等の情報に基づいて、コミュニティ情報からバーチャ
ルＬＡＮを制御するために必要なネットワークレベルの
ネットワーク情報を生成する。例えば、図７の例におい
て「太田さん」という利用者が、新規のサービスオーダ
時に、ＬＡＮスイッチモジュール「Ｓ」のポート「Ｐ」
に接続される端末Ｔを利用することが登録されていた場
合を考える。また、これから「太田さん」が参加しよう
とするコミュニティ「研究開発」を新規生成する際に、
バーチャルＬＡＮ識別子「Ｖ」が付与されていたとす
る。

【００３２】ここで、ユーザ指向入出力部１１０から、
「太田さん」がバーチャルＬＡＮ「Ｖ」のメンバに加え
られたとすると、コミュニティ情報管理部１２０の管理
しているコミュニティ「研究開発」にメンバ「太田さ
ん」が加わる。コミュニティ情報／ネットワーク情報変
換部１３０は、保持されているコミュニティ名「研究開
発」とバーチャルＬＡＮ識別子「Ｖ」、利用者名「太田
さん」とＬＡＮスイッチモジュール識別子「Ｓ」のポー
ト番号「Ｐ」との関係から、バーチャルＬＡＮ「Ｖ」
に、ＬＡＮスイッチモジュール「Ｓ」のポート「Ｐ」を
追加せよというオーダをバーチャルＬＡＮ管理部１４０
に送出する。

【００３３】ステップ１４０：バーチャルＬＡＮ管理部
１４０は、コミュニティ情報／ネットワーク情報変換部
１３０からのオーダを受け、バーチャルＬＡＮ「Ｖ」内
のパケットを、ＬＡＮスイッチモジュール「Ｓ」のポー
ト「Ｐ」にも送るようにネットワーク機器２００を再構
成するようにネットワーク管理部１５０にオーダを送
る。オーダを受けたネットワーク管理部１５０は、ＳＮ
ＭＰ等のネットワーク管理プロトコルを用いて、各ネッ
トワーク機器２００の各ポートのパケット送出ルールを
変更する。

【００３４】かくして、本発明の第１の実施例によれ
ば、ネットワーク管理者は、ユーザ指向ＧＵＩを利用し
てメンバを表すアイコンをコミュニティを表す楕円領域
にドラッグアンドドロップするだけで、新しい利用者を
コミュニティに追加することができる。従って、ネット
ワーク管理者は、ネットワークレベルの情報に精通して
いなくても、バーチャルＬＡＮの管理業務を遂行するこ
とができる。

【００３５】

【実施例】以下では、本発明の第２の実施例において、
コミュニティ情報からネットワーク情報への変換を行う
仕組みについて説明する。本実施例において、変換はテ
ーブル参照により実現される。以下の表１は、変換の際
に参照される対応テーブルを示す。このテーブルは、利
用者からのサービスオーダ時に得られる情報を用いて作
成してもよい。

【００３６】

【表１】

【００３７】例えば、表１の対応テーブルは、コミュニ
ティに関連する部署に新規利用者が異動した時に更新さ
れる。新規利用者が加わる場合、新規端末接続の工事を
依頼し、そのサービスオーダ時にサービス管理システム
に入力される「利用者名」、「端末のＭＡＣアドレス」
及び「接続するＬＡＮスイッチの物理ポート番号」等の
情報から本発明の第２の実施例において管理される表１
の対応テーブルを作成、更新することができる。

【００３８】本発明の第２の実施例において、バーチャ
ルＬＡＮ管理システムは、ＬＡＮスイッチの物理ポート
番号だけでなく、ＭＡＣアドレス、ＮＷレイヤアドレ
ス、又は、プロトコルタイプ等を用いてバーチャルＬＡ
Ｎのグループを指定することができる。或いは、物理ポ
ートの中に複数の論理ポートを定義することにより、一
つの物理インタフェースに対し複数のバーチャルＬＡＮ
を構成する場合に対応させることも可能である。バーチ
ャルＬＡＮを設定する場合、バーチャルＬＡＮのグルー
プを指定する１種類の属性、即ち、ＬＡＮスイッチの物
理ポート番号、ＭＡＣアドレス、ＮＷレイヤアドレス、
又は、プロトコルタイプをバーチャルＬＡＮ管理システ
ムに与えることが必要である。

【００３９】以下の表２は、バーチャルＬＡＮ管理シス
テムに与えられた属性を示すバーチャルＬＡＮ構成テー
ブルである。

【００４０】

【表２】

【００４１】表２において、コミュニティ「研究開発」
に対応するバーチャルＬＡＮ「research」に対して、物
理ポートの属性でグループが指定され、コミュニティ
「新商品企画」に対応するバーチャルＬＡＮ「plannin
g」に対して、ＮＷレイヤの属性でグループが指定され
ている。次に、「鎌倉」と「鈴木」が加入しているコミ
ュニティ「研究開発」に「田中」を新規追加する場合を
考える。表２のコミュニティ「研究開発」の物理ポート
番号に記載されている「Module#1 Port#1」及び「Modu
le#2 Port#3」は、表１の対応テーブルを参照すること
により、夫々、「鎌倉」及び「鈴木」に対応しているこ
とが分かる。そこで、コミュニティ「研究開発」に「田
中」を新規追加するためには、表２のバーチャルＬＡＮ
「research」に「田中」の物理ポート番号を追加すれば
よいことが分かる。一方、表１の対応テーブルから、
「田中」の物理ポート番号は「Module#3 Port#4」で有
ることが分かる。従って、バーチャルＬＡＮ管理システ
ムのアプリケーションインタフェースに対して、バーチ
ャルＬＡＮ「research」に物理ポート番号「Module#3
Port#4」を追加せよという命令を出すことができる。

【００４２】最後に、上記本発明の第１の実施例よるユ
ーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置を構成するユーザ
指向入出力部１１０と、コミュニティ情報管理部１２０
と、コミュニティ情報／ネットワーク情報変換部１３０
とを用いて、図４に示される本発明の第３の実施例のユ
ーザ指向型ネットワーク構成情報作成装置を構築するこ
とが可能である。

【００４３】ユーザ指向型ネットワーク構成情報作成装
置５は、コミュニケーションで利用される通信サービス
と、上記通信サービスで利用される符号化方式及びサー
ビスの品質とを記憶するサービス品質情報記憶部２２
と、バーチャルＬＡＮを構成する上記ネットワーク機器
でサポートされている符号化方式に関する情報を記憶す
るサポート符号化方式情報記憶部２４とを更に有する。
上記コミュニティ情報／ネットワーク情報変換部１４
は、コミュニケーションで利用される通信サービスに要
求されるサービスの品質が保証されるように、上記サー
ビス品質情報記憶部２２及び上記サポート符号化方式情
報記憶部２４を参照して上記ネットワーク構成情報の一
つとして符号化方式及びサービスの品質を決定する。

【００４４】また、ユーザ指向型ネットワーク構成情報
作成装置５は、利用者に関するネットワークレベルの情
報を記憶する利用者情報記憶部２０を更に有し、上記コ
ミュニティ情報／ネットワーク情報変換部１４は、上記
利用者情報記憶部部２０に記憶された情報を参照して、
上記コミュニティ情報を上記ネットワーク構成情報に変
換する。

【００４５】この本発明の他の実施例のユーザ指向型ネ
ットワーク構成情報作成装置によれば、コミュニケーシ
ョンに利用される通信サービス（例えば、動画、音楽、
音声、静止画、テキスト等）に応じて適当なＱｏＳ等の
サービス品質が保証されるバーチャルＬＡＮを構成する
ためのネットワーク構成情報を作成することができるよ
うになる。

【００４６】また、ユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理
装置の構成は、上記の実施例で説明された例に限定され
ることなく、ユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置の
各々の構成要件をソフトウェア（プログラム）で構築
し、ディスク装置等に格納しておき、必要に応じてユー
ザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置のコンピュータにイ
ンストールしバーチャルＬＡＮ管理を行うことも可能で
ある。さらに、構築されたプログラムをフロッピーディ
スクやＣＤ−ＲＯＭ等の可搬記録媒体に格納し、このよ
うなシステムを用いる場面で汎用的に使用することも可
能である。

【００４７】本発明は、上記の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲内で種々変更・応用が可能であ
る。

【００４８】

【発明の効果】以上の説明の通り、本発明のユーザ指向
型バーチャルＬＡＮ管理装置によれば、バーチャルＬＡ
Ｎの管理者が、ネットワークレベルの詳しい情報に通じ
ていない場合であっても、バーチャルＬＡＮの管理業務
を円滑に遂行することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理構成図である。

【図２】本発明のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装
置の動作説明図である。

【図３】本発明によるユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管
理装置の変形例の構成図である。

【図４】本発明のユーザ指向型ネットワーク構成情報作
成装置の構成図である。

【図５】本発明の第１の実施例によるユーザ指向型バー
チャルＬＡＮ管理装置の構成図である。

【図６】本発明の第１の実施例の動作を表すフローチャ
ートである。

【図７】本発明の第１の実施例のユーザ指向ＧＵＩの説
明図である。

【図８】従来のバーチャルＬＡＮ管理システムの階層構
造の説明図である。

【図９】従来のバーチャルＬＡＮ管理システムの説明図
である。

【符号の説明】

１ ユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理装置 ３ ネットワーク機器 １０ ユーザ指向型入出力手段 １２ 情報管理手段 １４ 情報変換手段 １６ バーチャルＬＡＮ管理手段 １８ ネットワーク管理手段

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワークレベルのネットワーク構成
   情報に基づいてネットワーク機器のスイッチングを制御
   するネットワーク管理手段と、 バーチャルＬＡＮを構成する上記ネットワーク構成情報
   を上記ネットワーク管理手段に送り、バーチャルＬＡＮ
   を制御するバーチャルＬＡＮ管理手段とからなるバーチ
   ャルＬＡＮ管理装置において、 コミュニケーションを行う利用者に関する情報及びコミ
   ュニケーションに利用する通信サービスに関する情報か
   らなるユーザ概念レベルのコミュニティ情報をユーザに
   作成させるユーザ指向入出力手段と、 上記ユーザ指向入出力手段により作成された上記コミュ
   ニティ情報を管理する情報管理手段と、 上記コミュニティ情報を上記ネットワーク構成情報に変
   換し、上記バーチャルＬＡＮ管理手段に送る情報変換手
   段とを更に有することを特徴とするユーザ指向型バーチ
   ャルＬＡＮ管理装置。
2. 【請求項２】 上記利用者に関するネットワークレベル
   の情報を記憶する利用者情報記憶手段を更に有し、 上記情報変換手段は、上記利用者情報記憶手段に記憶さ
   れた情報を参照して、上記コミュニティ情報を上記ネッ
   トワーク構成情報に変換する請求項１記載のユーザ指向
   型バーチャルＬＡＮ管理装置。
3. 【請求項３】 上記情報管理手段は、コミュニケーショ
   ンの利用者からのサービス要求を受け、該利用者に関す
   るネットワークレベルの情報を上記利用者情報記憶手段
   に格納する手段を更に有する請求項２記載のユーザ指向
   型バーチャルＬＡＮ管理装置。
4. 【請求項４】 上記ユーザ指向入出力手段は、上記コミ
   ュニティ情報として、コミュニティ名、利用者名、サー
   ビス種別及びサービス品質レベルを作成させる手段を含
   む請求項１乃至３のうちいずれか１項記載のユーザ指向
   型バーチャルＬＡＮ管理装置。
5. 【請求項５】 ネットワーク機器をスイッチングし、バ
   ーチャルＬＡＮを制御するためのネットワークレベルの
   ネットワーク構成情報を作成する装置において、 コミュニケーションを行う利用者に関する情報及びコミ
   ュニケーションに利用する通信サービスに関する情報か
   らなるユーザ概念レベルのコミュニティ情報をユーザに
   作成させるユーザ指向入出力手段と、 上記ユーザ指向入出力手段により作成された上記コミュ
   ニティ情報を管理する情報管理手段と、 上記コミュニティ情報を、バーチャルＬＡＮを構成する
   ネットワークレベルのネットワーク構成情報に変換する
   情報変換手段とからなるユーザ指向型ネットワーク構成
   情報作成装置。
6. 【請求項６】 コミュニケーションで利用される通信サ
   ービスと、該通信サービスで利用される符号化方式及び
   サービスの品質とを記憶するサービス品質情報記憶手段
   と、 バーチャルＬＡＮを構成する上記ネットワーク機器でサ
   ポートされている符号化方式に関する情報を記憶するサ
   ポート符号化方式情報記憶手段とを更に有し、 上記情報変換手段は、コミュニケーションで利用される
   通信サービスに要求されるサービスの品質が保証される
   ように、上記サービス品質情報記憶手段及び上記サポー
   ト符号化方式情報記憶手段を参照して上記ネットワーク
   構成情報の一つとして符号化方式及びサービスの品質を
   決定する手段を有する請求項５記載のユーザ指向型ネッ
   トワーク構成情報作成装置。
7. 【請求項７】 上記利用者に関するネットワークレベル
   の情報を記憶する利用者情報記憶手段を更に有し、 上記情報変換手段は、上記利用者情報記憶手段に記憶さ
   れた情報を参照して、上記コミュニティ情報を上記ネッ
   トワーク構成情報に変換する請求項５記載のユーザ指向
   型ネットワーク構成情報作成装置。
8. 【請求項８】 上記情報管理手段は、コミュニケーショ
   ンの利用者からのサービス要求を受け、該利用者に関す
   るネットワークレベルの情報を上記利用者情報記憶手段
   に格納する手段を更に有する請求項７記載のユーザ指向
   型ネットワーク構成情報作成装置。
9. 【請求項９】 コミュニケーションを行う利用者に関す
   る情報及びコミュニケーションに利用する通信サービス
   に関する情報からなるユーザ概念レベルのコミュニティ
   情報をユーザに作成させるユーザ指向入出力プロセス
   と、 上記作成されたコミュニティ情報を管理させる情報管理
   プロセスと、 上記コミュニティ情報をネットワークレベルのネットワ
   ーク構成情報に変換させる情報変換プロセスと、 上記ネットワーク構成情報から構成されるバーチャルＬ
   ＡＮを制御するバーチャルＬＡＮ管理プロセスと、 上記ネットワーク構成情報に基づいてネットワーク機器
   をスイッチングさせるネットワーク管理プロセスとから
   なるユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理プログラムを記
   録した記録媒体。
10. 【請求項１０】 上記利用者に関するネットワークレベ
    ルの情報を記憶させるプロセスを更に有し、 上記情報変換プロセスは、上記記憶された情報を参照し
    て、上記コミュニティ情報を上記ネットワーク構成情報
    に変換させる請求項９記載のユーザ指向型バーチャルＬ
    ＡＮ管理プログラムを記録した記録媒体。
11. 【請求項１１】 上記情報管理プロセスは、コミュニケ
    ーションの利用者からのサービス要求を受け、該利用者
    に関するネットワークレベルの情報を記憶させる請求項
    １０記載のユーザ指向型バーチャルＬＡＮ管理プログラ
    ムを記録した記録媒体。
12. 【請求項１２】 上記ユーザ指向入出力プロセスは、上
    記コミュニティ情報として、コミュニティ名、利用者
    名、サービス種別及びサービス品質レベルを作成させる
    請求項９乃至１１のうちいずれか１項記載のユーザ指向
    型バーチャルＬＡＮ管理プログラムを記録した記録媒
    体。
13. 【請求項１３】 コミュニケーションを行う利用者に関
    する情報及びコミュニケーションに利用する通信サービ
    スに関する情報からなるユーザ概念レベルのコミュニテ
    ィ情報をユーザに作成させるユーザ指向入出力プロセス
    と、 上記作成された上記コミュニティ情報を管理させる情報
    管理プロセスと、 上記コミュニティ情報を、バーチャルＬＡＮを構成する
    ネットワークレベルのネットワーク構成情報に変換させ
    る情報変換プロセスとからなり、 ネットワーク機器をスイッチングし、バーチャルＬＡＮ
    を制御するためのネットワークレベルのネットワーク構
    成情報を作成させるユーザ指向型ネットワーク構成情報
    作成プログラムを記録した記録媒体。
14. 【請求項１４】 コミュニケーションで利用される通信
    サービスと、該通信サービスで利用される符号化方式及
    びサービスの品質とを記憶させるサービス品質情報記憶
    プロセスと、 バーチャルＬＡＮを構成する上記ネットワーク機器でサ
    ポートされている符号化方式に関する情報を記憶させる
    サポート符号化方式情報記憶プロセスとを更に有し、 上記情報変換プロセスは、コミュニケーションで利用さ
    れる通信サービスに要求されるサービスの品質が保証さ
    れるように、記憶されたサービス品質情報及びサポート
    符号化方式情報を参照して上記ネットワーク構成情報の
    一つとして符号化方式及びサービスの品質を決定させる
    請求項１３記載のユーザ指向型ネットワーク構成情報作
    成プログラムを記録した記録媒体。
15. 【請求項１５】 上記利用者に関するネットワークレベ
    ルの情報を記憶させる利用者情報記憶プロセスを更に有
    し、 上記情報変換プロセスは、上記記憶された情報を参照し
    て、上記コミュニティ情報を上記ネットワーク構成情報
    に変換させる請求項１４記載のユーザ指向型ネットワー
    ク構成情報作成プログラムを記録した記録媒体。
16. 【請求項１６】 上記情報管理プロセスは、コミュニケ
    ーションの利用者からのサービス要求を受け、該利用者
    に関するネットワークレベルの情報を記憶させるプロセ
    スを更に有する請求項１５記載のユーザ指向型ネットワ
    ーク構成情報作成プログラムを記録した記録媒体。