JPH11276204A - 運動靴の防滑突起 - Google Patents
運動靴の防滑突起Info
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- JPH11276204A JPH11276204A JP10564698A JP10564698A JPH11276204A JP H11276204 A JPH11276204 A JP H11276204A JP 10564698 A JP10564698 A JP 10564698A JP 10564698 A JP10564698 A JP 10564698A JP H11276204 A JPH11276204 A JP H11276204A
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- protrusion
- projection
- shape
- foot
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、主にサッカーやアメリカンフット
ボール、ラクビー、野球など芝生や土のグランドで行わ
れる競技に用いられる競技用の運動靴の防滑突起に関す
るものであり、足からの圧力が防滑突起に有効的に働
き、なおかつ防滑突起に加わる複数方向の摩擦応力に対
して効果的な抵抗力を得られ、また捻挫等の傷害を引き
起こしにくく、グランドからの突上げ感を軽減させる防
滑突起を提供するものである。 【解決手段】 運動靴の靴底底面に形成される防滑突起
において、靴底底面より立設された板状突起で、該板状
突起が少なくとも一か所で屈曲した形状に形成され、先
端形状が円または円に近い形状に形成され、少なくとも
一の湾曲壁面を有し、または当該突起が少なくとも一か
所で屈曲した形状に形成されたことを特徴とする防滑突
起である。
ボール、ラクビー、野球など芝生や土のグランドで行わ
れる競技に用いられる競技用の運動靴の防滑突起に関す
るものであり、足からの圧力が防滑突起に有効的に働
き、なおかつ防滑突起に加わる複数方向の摩擦応力に対
して効果的な抵抗力を得られ、また捻挫等の傷害を引き
起こしにくく、グランドからの突上げ感を軽減させる防
滑突起を提供するものである。 【解決手段】 運動靴の靴底底面に形成される防滑突起
において、靴底底面より立設された板状突起で、該板状
突起が少なくとも一か所で屈曲した形状に形成され、先
端形状が円または円に近い形状に形成され、少なくとも
一の湾曲壁面を有し、または当該突起が少なくとも一か
所で屈曲した形状に形成されたことを特徴とする防滑突
起である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にサッカーやアメリ
カンフットボール、ラクビー、野球など芝生や土のグラ
ンドで行われる競技に用いられる競技用の運動靴の防滑
突起に関するものであり、足からの圧力が防滑突起に有
効的に働き、なおかつ防滑突起に加わる複数方向の摩擦
応力に対して効果的な抵抗力を得られ、また捻挫等の傷
害を引き起こしにくく、グランドからの突上げ感を軽減
させる防滑突起を提供するものである。
カンフットボール、ラクビー、野球など芝生や土のグラ
ンドで行われる競技に用いられる競技用の運動靴の防滑
突起に関するものであり、足からの圧力が防滑突起に有
効的に働き、なおかつ防滑突起に加わる複数方向の摩擦
応力に対して効果的な抵抗力を得られ、また捻挫等の傷
害を引き起こしにくく、グランドからの突上げ感を軽減
させる防滑突起を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、サッカーシューズ等に用いら
れている防滑突起は、取り替え式であると固定式である
とを問わず、円柱形状若しくは円錐台形状のものが大半
であった。しかし、これら円錐台形状などの防滑突起
は、突起自身の底面積が比較的小さくグランドに刺さり
やすく、所謂グランドへの食い付きは良好である一方、
突起にかかる摩擦応力に対する抵抗力が十分でないた
め、強い摩擦応力がかかった場合、滑ってしまうという
不都合があった。また、突起の底面形状もほぼ円形状の
ためグランドからの突上げ感を軽減させるためには底材
料,厚み,構造等考慮する必要があった。
れている防滑突起は、取り替え式であると固定式である
とを問わず、円柱形状若しくは円錐台形状のものが大半
であった。しかし、これら円錐台形状などの防滑突起
は、突起自身の底面積が比較的小さくグランドに刺さり
やすく、所謂グランドへの食い付きは良好である一方、
突起にかかる摩擦応力に対する抵抗力が十分でないた
め、強い摩擦応力がかかった場合、滑ってしまうという
不都合があった。また、突起の底面形状もほぼ円形状の
ためグランドからの突上げ感を軽減させるためには底材
料,厚み,構造等考慮する必要があった。
【0003】また、摩擦応力に対する抵抗力を向上させ
る目的で、防滑突起を板状に形成し摩擦応力の作用する
方向に対してほぼ垂直に設ける技術も開示されている。
しかし、板状突起には方向性があり、突起に対し直角方
向に働く摩擦応力に対しては効果的な抵抗力を発揮する
が、突起に対し平行方向などの直角方向以外に働く摩擦
応力に対してはでは抵抗力が小さく十分な防滑性を得る
ことができない。
る目的で、防滑突起を板状に形成し摩擦応力の作用する
方向に対してほぼ垂直に設ける技術も開示されている。
しかし、板状突起には方向性があり、突起に対し直角方
向に働く摩擦応力に対しては効果的な抵抗力を発揮する
が、突起に対し平行方向などの直角方向以外に働く摩擦
応力に対してはでは抵抗力が小さく十分な防滑性を得る
ことができない。
【0004】また、この防滑突起を板状に形成した板状
突起の底面形状は任意な自由な形状であり、地面と接地
する先端形状も底面形状から勾配をかけて底面形状をや
や小さくしたほぼ底面形状に類似した形状であるため、
突起先端部の面積が広く、各防滑突起は通常十分にグラ
ンドに刺さりにくかった。
突起の底面形状は任意な自由な形状であり、地面と接地
する先端形状も底面形状から勾配をかけて底面形状をや
や小さくしたほぼ底面形状に類似した形状であるため、
突起先端部の面積が広く、各防滑突起は通常十分にグラ
ンドに刺さりにくかった。
【0005】また、従来の上記板状防滑突起には方向性
があるため、該板状防滑突起が完全にグランドに刺さっ
た状態で、該板状防滑突起の壁面と平行な方向以外の方
向から力がかかったとき、該壁面が抵抗となりシューズ
が足の動きにスムーズに追従せず、捻挫などを引き起こ
す危険性があった。
があるため、該板状防滑突起が完全にグランドに刺さっ
た状態で、該板状防滑突起の壁面と平行な方向以外の方
向から力がかかったとき、該壁面が抵抗となりシューズ
が足の動きにスムーズに追従せず、捻挫などを引き起こ
す危険性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、サッカーなど
の競技に用いられる所謂スパイクシューズの開発におい
ては、グランドへの食い付きが良く、しかも一方向のみ
ならず少なくとも二方向以上の方向において抵抗力を有
し、かつスムーズな足の動きを阻害せず、突上げ感の少
ない防滑突起の開発が望まれていた。
の競技に用いられる所謂スパイクシューズの開発におい
ては、グランドへの食い付きが良く、しかも一方向のみ
ならず少なくとも二方向以上の方向において抵抗力を有
し、かつスムーズな足の動きを阻害せず、突上げ感の少
ない防滑突起の開発が望まれていた。
【0007】ここで防滑突起が二方向以上の方向におい
て摩擦応力を生じる場合とは、以下の場合をいう。たと
えば、サッカー競技において防滑突起にかかる摩擦応力
は、前方へダッシュする際にはシューズ長手方向の爪先
向き若しくは爪先よりほぼ内甲向きにかかることになる
が、ストップする際には、シューズ長手方向の踵向きに
かかることになる。一方、サイドステップを踏む際に
は、シューズの幅方向の内甲向き若しくは外甲向きに摩
擦応力がかかる。更に、方向転換しながらシュートを打
つ場合などには、走り込むスピードや方向転換スピード
により回転の中心位置が変わるが、いずれにしろ軸足を
中心にして体を回転させるため、防滑突起には複雑な方
向への摩擦応力がかかることになる。このように、競技
中において防滑突起には一方向だけでなく、さまざまな
方向から摩擦応力がかかることがわかる。
て摩擦応力を生じる場合とは、以下の場合をいう。たと
えば、サッカー競技において防滑突起にかかる摩擦応力
は、前方へダッシュする際にはシューズ長手方向の爪先
向き若しくは爪先よりほぼ内甲向きにかかることになる
が、ストップする際には、シューズ長手方向の踵向きに
かかることになる。一方、サイドステップを踏む際に
は、シューズの幅方向の内甲向き若しくは外甲向きに摩
擦応力がかかる。更に、方向転換しながらシュートを打
つ場合などには、走り込むスピードや方向転換スピード
により回転の中心位置が変わるが、いずれにしろ軸足を
中心にして体を回転させるため、防滑突起には複雑な方
向への摩擦応力がかかることになる。このように、競技
中において防滑突起には一方向だけでなく、さまざまな
方向から摩擦応力がかかることがわかる。
【0008】そこで、一つの防滑突起に着目した場合、
例えば、シューズの長手方向にかかる摩擦応力とシュー
ズの幅方向にかかる摩擦応力の両方に、効果的な抵抗力
を発揮すれば、ひとつの防滑突起で複数方向の摩擦応力
に対し抵抗力を発揮することができ、シューズ全体とし
てとしてより有効なグリップ力を発揮することができ
る。
例えば、シューズの長手方向にかかる摩擦応力とシュー
ズの幅方向にかかる摩擦応力の両方に、効果的な抵抗力
を発揮すれば、ひとつの防滑突起で複数方向の摩擦応力
に対し抵抗力を発揮することができ、シューズ全体とし
てとしてより有効なグリップ力を発揮することができ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、サッカーシューズなどの靴底のいかなる部位に、い
かなる向きの摩擦応力がかかるのかを測定し、その測定
結果を元に最適な部位に、最も効果的な抵抗力を発揮す
るための防滑突起の形状を設計した。
に、サッカーシューズなどの靴底のいかなる部位に、い
かなる向きの摩擦応力がかかるのかを測定し、その測定
結果を元に最適な部位に、最も効果的な抵抗力を発揮す
るための防滑突起の形状を設計した。
【0010】その結果、本発明に係る防滑突起は、サッ
カーなどに使用される運動靴の靴底底面に形成される防
滑突起であって、摩擦応力に対する抵抗力を高めるため
に靴底底面より立設された板状に形成する。その際、該
板状突起が少なくとも一か所で屈曲した形状に形成する
ことにより、二以上の方向からかかる摩擦力に対し効果
的な抵抗力を発揮することができ、捻挫など傷害の危険
性を軽減させ、かつ、該突起の底面形状を円形状ではな
い任意な自由な形状のためグランドからの突上げ感を軽
減させるものである。
カーなどに使用される運動靴の靴底底面に形成される防
滑突起であって、摩擦応力に対する抵抗力を高めるため
に靴底底面より立設された板状に形成する。その際、該
板状突起が少なくとも一か所で屈曲した形状に形成する
ことにより、二以上の方向からかかる摩擦力に対し効果
的な抵抗力を発揮することができ、捻挫など傷害の危険
性を軽減させ、かつ、該突起の底面形状を円形状ではな
い任意な自由な形状のためグランドからの突上げ感を軽
減させるものである。
【0011】また、いかなるグランドにおいても突き刺
さりやすくするために、各防滑突起の先端形状は円また
は円に近い形状に設計した。
さりやすくするために、各防滑突起の先端形状は円また
は円に近い形状に設計した。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る防滑突起は、以下の
ように実施される。第1図は、本発明に係わる防滑突起
を配したサッカーシューズの靴底底面を示す図である。
本発明を実施するために、本発明に係る防滑突起をいか
なる形状に形成すべきかを決定するために、サッカーシ
ューズなどの靴底にかかる足圧分布と、摩擦応力分布を
測定した。その結果を第2図から第6図に示す。
ように実施される。第1図は、本発明に係わる防滑突起
を配したサッカーシューズの靴底底面を示す図である。
本発明を実施するために、本発明に係る防滑突起をいか
なる形状に形成すべきかを決定するために、サッカーシ
ューズなどの靴底にかかる足圧分布と、摩擦応力分布を
測定した。その結果を第2図から第6図に示す。
【0013】即ち、第2図は前方へのダッシュ時の左
足、第3図はフェイント時、即ち前進しながらいったん
左方向に体重をかけて、素早く右方向へ切り返す動作を
した時の左足、第4図は正面を向いたままサイドステッ
プをした時の左足(軸足)、第5図は急停止したときの
左足、第6図は中速度で移動中に90°方向転換しなが
らシュートを打つ際の軸足となる左足の足圧分布と摩擦
応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示したものであ
る。
足、第3図はフェイント時、即ち前進しながらいったん
左方向に体重をかけて、素早く右方向へ切り返す動作を
した時の左足、第4図は正面を向いたままサイドステッ
プをした時の左足(軸足)、第5図は急停止したときの
左足、第6図は中速度で移動中に90°方向転換しなが
らシュートを打つ際の軸足となる左足の足圧分布と摩擦
応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示したものであ
る。
【0014】第2図からわかるように、前方へダッシュ
するときには、爪先部内側が地面との最後の接触点にな
り、摩擦応力は前足部中心点から爪先部内側に向かって
かかっていることが分かる。そのため、爪先部内側には
第7図に示すように、前足部中心点に向けて凹状の湾曲
壁面aを有する防滑突起Aを形成することにより、摩擦
応力に対する抵抗力を有効に発揮することができる。そ
の際、防滑突起の突起先端部3の形状を湾曲した壁面で
切り欠いた円状に形成することもできる。
するときには、爪先部内側が地面との最後の接触点にな
り、摩擦応力は前足部中心点から爪先部内側に向かって
かかっていることが分かる。そのため、爪先部内側には
第7図に示すように、前足部中心点に向けて凹状の湾曲
壁面aを有する防滑突起Aを形成することにより、摩擦
応力に対する抵抗力を有効に発揮することができる。そ
の際、防滑突起の突起先端部3の形状を湾曲した壁面で
切り欠いた円状に形成することもできる。
【0015】第3図からわかるように、フェイントで抜
き去ろうとするときには、爪先部内側及び前足部内側で
踏ん張るため、摩擦応力は前足部中心点4から爪先部内
側及び前足部内側エッジに向かってかかっていることが
分かる。そのため、爪先部内側及び前足部内側エッジに
は第8図に示すように、それぞれ前足部中心点4に向け
て凹状の湾曲壁面a、c、eを有する防滑突起A、C、
Eを形成することにより、摩擦応力に対する抵抗力を有
効に発揮することができる。
き去ろうとするときには、爪先部内側及び前足部内側で
踏ん張るため、摩擦応力は前足部中心点4から爪先部内
側及び前足部内側エッジに向かってかかっていることが
分かる。そのため、爪先部内側及び前足部内側エッジに
は第8図に示すように、それぞれ前足部中心点4に向け
て凹状の湾曲壁面a、c、eを有する防滑突起A、C、
Eを形成することにより、摩擦応力に対する抵抗力を有
効に発揮することができる。
【0016】第4図からわかるように、サイドステップ
時においても、主に母趾球部付近に最も大きな足圧がか
かっており、摩擦応力は、主に前足部中心点4から前足
部外甲側エッジに向かってかかっていることが分かる。
そのため、爪先部外側及び前足部外側エッジには第9図
に示すように、それぞれ前足部中心点に向けて凹状に湾
曲壁面b、d、gを有する防滑突起B、D、Gを形成す
ることにより、摩擦応力に対する抵抗力を有効に発揮す
ることができる。
時においても、主に母趾球部付近に最も大きな足圧がか
かっており、摩擦応力は、主に前足部中心点4から前足
部外甲側エッジに向かってかかっていることが分かる。
そのため、爪先部外側及び前足部外側エッジには第9図
に示すように、それぞれ前足部中心点に向けて凹状に湾
曲壁面b、d、gを有する防滑突起B、D、Gを形成す
ることにより、摩擦応力に対する抵抗力を有効に発揮す
ることができる。
【0017】第5図からわかるように、まっすぐ走って
いる状態から急停止したときには、踵部分に大きな足圧
がかかり、摩擦応力は靴底前面にわたって、爪先から踵
向きにかかっていることが分かる。そのため、踵部には
第10図に示すように、それぞれ前方に向けて凹状の湾
曲壁面k、rを有する防滑突起K、Rを形成することに
より、摩擦応力に対する抵抗力を有効に発揮することが
できる。
いる状態から急停止したときには、踵部分に大きな足圧
がかかり、摩擦応力は靴底前面にわたって、爪先から踵
向きにかかっていることが分かる。そのため、踵部には
第10図に示すように、それぞれ前方に向けて凹状の湾
曲壁面k、rを有する防滑突起K、Rを形成することに
より、摩擦応力に対する抵抗力を有効に発揮することが
できる。
【0018】第6図からわかるように、中速度で移動中
に90°方向転換しながら蹴る際には、主に軸足の第4
趾、及び第5趾中足骨骨頭部付近から第4趾、及び第5
趾中足骨中央部付近に最大の足圧がかかっており、摩擦
応力は、主に前足部中心点をほぼ中心に足裏の中央部か
ら前足部の外甲側に向かって弧を描いてかかっているこ
とが分かる。そのため、第5趾中足骨骨頭部付近から第
5趾中足骨中央部付近には第11図に示すように、それ
ぞれ土踏まず部に向けて凹状の湾曲壁面gを有する防滑
突起Gを形成することにより、摩擦応力に対する抵抗力
を有効に発揮することができる。
に90°方向転換しながら蹴る際には、主に軸足の第4
趾、及び第5趾中足骨骨頭部付近から第4趾、及び第5
趾中足骨中央部付近に最大の足圧がかかっており、摩擦
応力は、主に前足部中心点をほぼ中心に足裏の中央部か
ら前足部の外甲側に向かって弧を描いてかかっているこ
とが分かる。そのため、第5趾中足骨骨頭部付近から第
5趾中足骨中央部付近には第11図に示すように、それ
ぞれ土踏まず部に向けて凹状の湾曲壁面gを有する防滑
突起Gを形成することにより、摩擦応力に対する抵抗力
を有効に発揮することができる。
【0019】これら防滑突起の先端形状は、円または円
に近い形状で形成することもできるが、先端形状を円形
状に形成しない場合、該防滑突起は靴底底面より立設さ
れた板状突起で、少なくとも一か所で屈曲した形状に形
成されることとなる。さらに、これらの測定結果より、
靴底のある一部位に着目した場合、競技者の動作によっ
て様々な向きに摩擦応力がかかっていることが分かる。
よって、上記測定結果に基づき、運動靴の靴底底面に形
成される防滑突起において、靴底底面より立設された板
状突起で、該板状突起が少なくとも一か所で屈曲した形
状に形成することにより、少なくとも2方向からかかる
摩擦応力に対して、効果的な防滑性を発揮することがで
きる。
に近い形状で形成することもできるが、先端形状を円形
状に形成しない場合、該防滑突起は靴底底面より立設さ
れた板状突起で、少なくとも一か所で屈曲した形状に形
成されることとなる。さらに、これらの測定結果より、
靴底のある一部位に着目した場合、競技者の動作によっ
て様々な向きに摩擦応力がかかっていることが分かる。
よって、上記測定結果に基づき、運動靴の靴底底面に形
成される防滑突起において、靴底底面より立設された板
状突起で、該板状突起が少なくとも一か所で屈曲した形
状に形成することにより、少なくとも2方向からかかる
摩擦応力に対して、効果的な防滑性を発揮することがで
きる。
【0020】例えば、第1図に示す前足部外側エッジに
形成される防滑突起Fについて説明すれば、第4図に示
すサイドステップ時に生じる摩擦応力は、主に前足部中
心点から前足部外甲側エッジ方向にかかっていることが
分かる。一方、第6図に示すように中速度で移動中に9
0°方向転換しながら蹴る際には、摩擦応力は、主に前
足部中心点をほぼ中心に足裏の中央部から前足部の外甲
側に向かって弧を描いてかかっていることが分かる。し
たがって、防滑突起Fには、前足部外甲側エッジから前
足部中心点に向けて延びる第1の壁と前足部外甲エッジ
にほぼ平行に延びる第2の壁とによって形成されてい
る。このように形成されることによって、サイドステッ
プ時には、第1の壁が有効に摩擦応力に対する抵抗力を
発揮し、90゜方向転換しながら蹴る際には、第2の壁
が抵抗力を発揮する。このように、各防滑突起が少なく
とも一カ所で屈曲した形状に形成することによって、そ
れぞれ二方向以上の摩擦応力に最も効果的な抵抗力を発
揮することができる。
形成される防滑突起Fについて説明すれば、第4図に示
すサイドステップ時に生じる摩擦応力は、主に前足部中
心点から前足部外甲側エッジ方向にかかっていることが
分かる。一方、第6図に示すように中速度で移動中に9
0°方向転換しながら蹴る際には、摩擦応力は、主に前
足部中心点をほぼ中心に足裏の中央部から前足部の外甲
側に向かって弧を描いてかかっていることが分かる。し
たがって、防滑突起Fには、前足部外甲側エッジから前
足部中心点に向けて延びる第1の壁と前足部外甲エッジ
にほぼ平行に延びる第2の壁とによって形成されてい
る。このように形成されることによって、サイドステッ
プ時には、第1の壁が有効に摩擦応力に対する抵抗力を
発揮し、90゜方向転換しながら蹴る際には、第2の壁
が抵抗力を発揮する。このように、各防滑突起が少なく
とも一カ所で屈曲した形状に形成することによって、そ
れぞれ二方向以上の摩擦応力に最も効果的な抵抗力を発
揮することができる。
【0021】本発明に係る靴底底面より立設された突起
部材は、本底を形成している素材と同一材料、または適
度な弾力性を有する素材からなる。例えば、ポリウレタ
ン又はポリアミド等の合成樹脂あるいはクロロプレンゴ
ムやブタジエンゴム等の合成ゴムや天然ゴム等の柔軟性
に富み、適度な弾力性を有する素材が選択される。
部材は、本底を形成している素材と同一材料、または適
度な弾力性を有する素材からなる。例えば、ポリウレタ
ン又はポリアミド等の合成樹脂あるいはクロロプレンゴ
ムやブタジエンゴム等の合成ゴムや天然ゴム等の柔軟性
に富み、適度な弾力性を有する素材が選択される。
【0022】また、本発明に係る靴底底面より立設され
た突起形状は、屈曲した形状の内側と外側とでは、各壁
面が靴底底面となす傾斜角度が異なり、つまりは屈曲し
た形状の内側壁面の傾斜角度がその反対側の傾斜角度よ
り急勾配になっているため、防滑作用を効果的に発揮さ
せることができる。また、防滑突起のモゲ,チギレなど
が起こらないように形状的に突起支持強度をアップさ
せ、かつ、突上げ感を軽減させる。
た突起形状は、屈曲した形状の内側と外側とでは、各壁
面が靴底底面となす傾斜角度が異なり、つまりは屈曲し
た形状の内側壁面の傾斜角度がその反対側の傾斜角度よ
り急勾配になっているため、防滑作用を効果的に発揮さ
せることができる。また、防滑突起のモゲ,チギレなど
が起こらないように形状的に突起支持強度をアップさ
せ、かつ、突上げ感を軽減させる。
【0023】
【発明の効果】本発明は上記構成を有するため、以下の
効果を奏する。すなわち、本発明は従来のサッカーシュ
ーズの基本的な機能を損なうことなく、サッカー競技一
連の動き、すなわちダッシュ,ストップ,フェイント,
サイドステップ,キック等の動作中、サッカーシューズ
の靴底突起にかかるさまざまな摩擦応力に対し、常時防
滑機能を最大限に発揮することができる。更に、グラン
ドへの突き刺さり抵抗力を軽減し、かつ、グランドから
の突上げ感の軽減にも寄与することができる。
効果を奏する。すなわち、本発明は従来のサッカーシュ
ーズの基本的な機能を損なうことなく、サッカー競技一
連の動き、すなわちダッシュ,ストップ,フェイント,
サイドステップ,キック等の動作中、サッカーシューズ
の靴底突起にかかるさまざまな摩擦応力に対し、常時防
滑機能を最大限に発揮することができる。更に、グラン
ドへの突き刺さり抵抗力を軽減し、かつ、グランドから
の突上げ感の軽減にも寄与することができる。
【図1】本発明に係るサッカーシューズ用靴底の底面図
である。
である。
【図2】前方へのダッシュ時の左足の足圧分布と摩擦応
力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図である。
力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図である。
【図3】第3図はフェイント時の左足の足圧分布と摩擦
応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図である。
応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図である。
【図4】第4図は正面を向いたままサイドステップをし
た時の左足(軸足)の足圧分布と摩擦応力の向きをそれ
ぞれ等高線と矢印で示した図である。
た時の左足(軸足)の足圧分布と摩擦応力の向きをそれ
ぞれ等高線と矢印で示した図である。
【図5】第5図は急停止したときの左足の足圧分布と摩
擦応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図であ
る。
擦応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図であ
る。
【図6】第6図は中速度で移動中に90°方向転換しな
がらシュートを打つ際の軸足となる左足の足圧分布と摩
擦応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図であ
る。
がらシュートを打つ際の軸足となる左足の足圧分布と摩
擦応力の向きをそれぞれ等高線と矢印で示した図であ
る。
【図7】前方へのダッシュ時に最も有効に抵抗力を発揮
する防滑突起を示した図である。
する防滑突起を示した図である。
【図8】フェイント時に最も有効に抵抗力を発揮する防
滑突起を示した図である。
滑突起を示した図である。
【図9】正面を向いたままサイドステップをした時に最
も有効に抵抗力を発揮する防滑突起を示した図である。
も有効に抵抗力を発揮する防滑突起を示した図である。
【図10】急停止した時に最も有効に抵抗力を発揮する
防滑突起を示した図である。
防滑突起を示した図である。
【図11】90°方向転換しながらシュートを打つ際の
軸足で最も有効に抵抗力を発揮する防滑突起を示した図
である。
軸足で最も有効に抵抗力を発揮する防滑突起を示した図
である。
1A 防滑突起 1B 防滑突起 1C 防滑突起 1D 防滑突起 1E 防滑突起 1F 防滑突起 1G 防滑突起 1K 防滑突起 1R 防滑突起 2 湾曲壁面 2a 湾曲壁面 2b 湾曲壁面 2c 湾曲壁面 2d 湾曲壁面 2e 湾曲壁面 2f 湾曲壁面 2g 湾曲壁面 2k 湾曲壁面 2r 湾曲壁面 3 突起先端 4 前足部中心点 5 踵部中心点
Claims (3)
- 【請求項1】 運動靴の靴底底面に形成される防滑突起
において、靴底底面より立設された板状突起で、該板状
突起が少なくとも一か所で屈曲した形状に形成されたこ
とを特徴とする防滑突起。 - 【請求項2】 運動靴の靴底底面に形成される防滑突起
において、靴底底面より立設された突起で、先端形状が
円または円に近い形状に形成され、少なくとも一の湾曲
壁面を有することを特徴とする防滑突起。 - 【請求項3】 運動靴の靴底底面に形成される防滑突起
において、靴底底面より立設された突起で、先端形状が
円または円に近い形状に形成され、かつ当該突起が少な
くとも一か所で屈曲した形状に形成されたことを特徴と
する防滑突起。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10564698A JPH11276204A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 運動靴の防滑突起 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10564698A JPH11276204A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 運動靴の防滑突起 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11276204A true JPH11276204A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14413229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10564698A Pending JPH11276204A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 運動靴の防滑突起 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11276204A (ja) |
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-
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- 1998-03-31 JP JP10564698A patent/JPH11276204A/ja active Pending
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