JPH11262353A - 鳥獣威嚇装置 - Google Patents

鳥獣威嚇装置

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JPH11262353A
JPH11262353A JP27658998A JP27658998A JPH11262353A JP H11262353 A JPH11262353 A JP H11262353A JP 27658998 A JP27658998 A JP 27658998A JP 27658998 A JP27658998 A JP 27658998A JP H11262353 A JPH11262353 A JP H11262353A
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bird
model
birds
prey
imitating
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JP27658998A
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Osamu Ninomiya
修 二宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】騒音等を発生させることなく、十分な防鳥効果
のある鳥獣威嚇装置を提供する。 【解決手段】各種猛禽類の特徴部分を集約して猛禽類を
模した模型2の近傍に、鳥の死骸に似せて作られた模型
5を配置し、天敵に対する鳥の防衛本能と、鳥の死骸に
よる演出効果によって、鳥の生存本能を刺激して、鳥を
寄り付けない構成の威嚇装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、畑や果物園など
において、鳥被害を防止するために設置される鳥獣威嚇
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ぶどう園などの果樹園や畑などで
は、果実や作物等を鳥害から守るためいくつかの装置や
罠などが用いられている。この装置の中には、網などを
張って鳥を捕獲するものや、駆除する装置、或いは爆発
音や電子音で鳥を追い払うもの、磁石を用いて鳥の方向
感覚を狂わせ、鳥が寄り付かないようにするもの、或い
は実用新案登録第3020903号登録公報や実開平5
−29388号公報に記載されているように、鳥の天敵
である猛禽類を模した模型を用いて鳥を寄せ付けないも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鳥を捕獲した
り駆除する装置は、動物保護の点で好ましくない。ま
た、電子音や爆発音によって鳥を追い払う装置は、これ
らの装置から発せられる音が騒音となり、周囲の住民か
ら苦情が来るなど、住環境を悪化させるといった問題が
ある。また、一時的には効果があっても、鳥の学習能力
によって、数ヶ月で効果が消滅してしまう。
【0004】さらに、磁石を用いて鳥の方向感覚を狂わ
せ、寄り付かないようにする装置も提案されている。し
かし、鳥の生存本能に起因して、果実などの作物が食い
荒らされるのであり、磁石などによって鳥の方向感覚を
多少狂わせることができたとしても、作物に鳥が近寄ら
ないというほどの効果は発揮できない。
【0005】また、鳥の天敵である猛禽類を放して、鳥
を追い払うことにより、鳥害を防ぐ方法も取られている
が、常時猛禽類を待機させておくわけには行かない。さ
らに、猛禽類を放つ鷹匠など待機させる必要があり、こ
のような人手を常時待機させておくことは事実上困難で
ある。
【0006】一方、天敵である鷹、鷲、ハヤブサなどの
猛禽類の一部を模して、鳥を寄せ付けないように構成さ
れた威嚇機も提案されている。これらは、例えば、猛禽
類の目の部分を強調したり、模様の部分を強調するな
ど、鳥が猛禽類であると認識する特徴部分を抽出して作
られている。これらの威嚇機は、猛禽類の特徴の一部の
みが抽出されて作られているため、人間の目で観察する
と、全体としては猛禽類には全く似ていないことが多
く、また多少似せて作られていても、人間が見れば模型
であることが直ぐに分かってしまうものである。
【0007】このような威嚇機は、従来では、ある程度
効果があるものであるとして用いられてきているが、実
際には長期間使用していると、効果が半減する。これ
は、鳥の学習能力にもよるが、実際には、単に猛禽類の
一部の模したのみでは、鳥の生存本能を刺激して、天敵
に対する警戒心を呼び起こすまでには至らないからであ
る。例えば、実用新案登録第3020903号登録公報
に記載されているカラス・スズメ撃退機では、全体的な
形状は、猛禽類を模しているようであるが、首等が動く
ことに重点が置かれ、全体形状や模様をどの程度猛禽類
に似せてあるのかが明らかでない。また、実開平5−2
9388号公報に記載の鳥害防止具では、形状が全く似
ていない。この程度の模倣では、十分な威嚇効果は発揮
できない。
【0008】本発明の目的は、鳥の天敵に対する防御本
能を刺激して、鳥が寄り付かないようにし、住環境を悪
化させることなく、従来よりも長期間、十分な防鳥効果
が得られる鳥獣威嚇装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、以下の本
発明により達成される。 (1) 猛禽類を模した模型であって、全体として前傾
姿勢が採られ、翼の初列風切部の先端部が尾羽の後端部
から離れ、翼の次列風切部が前記初列風切部よりも外側
へ突出し、肩羽が胴体部より隆起した攻撃準備姿勢を採
っており、透明で、光を一部反射する材料で構成された
眼球部と、胸部又は腹部において、円弧形状又は三日月
形状を単位体として、これを同じ方向へ向けて複数ちり
ばめた構成に施された威嚇模様と、尾羽に施された横縞
模様と、光沢を有する翼と、先端が下方へ屈曲している
嘴とを備えたことを特徴とする鳥獣威嚇装置。 (2) さらに、前記模型の近傍に、猛禽類を天敵とす
る鳥類の模型、該鳥類の一部の模型、前記鳥類の死骸を
模した模型、若しくは前記鳥類の死骸の一部を模した模
型の少なくとも1つを配置した上記(1)に記載の鳥獣
威嚇装置。 (3) 前記猛禽類を模した模型は、該模型を支持する
動作装置を有し、該動作装置は、前記模型を支持する支
持部材と、前記支持部材を軸受を介して回動自在に支持
する支持軸を有し、風を受けて風が吹いてくる方向へ向
きを変え得る構成となっている上記(1)または(2)
に記載の鳥獣威嚇装置。 (4) 前記鳥類の死骸を模した模型は、嘴が開いてい
る上記(2)又は(3)のいずれかに記載の鳥獣威嚇装
置。 (5) 前記鳥類の死骸を模した模型は、少なくとも翼
の一方が広げられている上記(2)ないし(4)のいず
れかに記載の鳥獣威嚇装置。 (6) 前記鳥類の死骸を模した模型は、少なくとも一
部の色が血液に似せて赤色となっている上記(2)ない
し(5)のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。 (7) 前記鳥類の死骸を模した模型は、鳥が生きてい
る時に採る姿勢以外の形に形成されている上記(2)な
いし(6)のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。 (8) 前記鳥類の死骸を模した模型は、前記猛禽類を
模した模型を中心として半径50メートル以内の範囲内
に配置されている上記(2)ないし(7)のいずれかに
記載の鳥獣威嚇装置。 (9) 前記鳥類の死骸を模した模型は、前記猛禽類を
模した模型の下方に配置されている上記(2)ないし
(8)のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。 (10) 前記鳥類の死骸を模した模型は、逆さにされ
た状態で配置されている上記(2)ないし(9)のいず
れかに記載の鳥獣威嚇装置。
【発明の実施の形態】以下本発明の好適実施形態につい
て、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発
明の鳥獣威嚇装置を示す全体斜視図、図2は、本発明の
鳥獣威嚇装置を構成する猛禽類を模した模型を示す全体
斜視図である。鳥獣威嚇装置1は、猛禽類を模して形成
された模型2と、該模型2を載置している動作装置3
と、動作装置3の下方へ釣り下げられている鳥類の模型
5とを備えている。
【0010】模型2は、樹脂で構成され、表面には、猛
禽類に似せるために、猛禽類の羽根の色とほぼ同一の着
色が施されている。表面の凹凸により羽根の形状等を描
くことによって、上記着色の剥げた部分を補修する(塗
り替える)必要が生じた場合にも、凹凸で描かれた模様
は変化せず、描き直す必要がないといった利点がある。
【0011】通常、猛禽類が止まり木等に止まって休ん
でいる場合には、胴体21の胸部28や頭部20は、ほ
ぼ垂直となっており、翼は全て折りたたまれて胴体2と
一体となり、尾羽23と翼の初列風切部22が重なっ
て、全体として滑らかな流線形となっている。
【0012】本発明の模型2の形状は、猛禽類でるハヤ
ブサが鳥等の獲物を襲うために攻撃を開始する際に整え
る準備姿勢と同じ形状となるように精巧に作られてい
る。このような攻撃を開始する準備姿勢とは、これから
飛び立とうとする場合に採る姿勢である。具体的には、
止まり木に止まっている状態で、胴体21を含めた全体
が前傾姿勢となり、首を前方へ伸ばした格好で、翼を構
成する初列風切部22の先端部が、尾羽23の先端部か
ら離れた状態となって、今まさに翼を広げようとするた
めに、初列風切部22に密着させていた次列風切部24
を、初列風切部22から離した状態となっている。さら
に、翼を広げるための準備動作を表す形として、肩羽2
5も胴体2から隆起している状態となる。また、翼に
は、光沢がある。実際に生きている猛禽類の翼には光沢
があるため、翼に光沢があることによって、鳥は猛禽類
が、模型や死骸でなく実際に生きているものと認識しや
すくなる。
【0013】これらの状態を模型2の形状として精巧に
再現することによって、模型2の周囲を飛んでいる鳥
は、これから天敵である猛禽類が、正に自分に向けて襲
い掛かろうとしているように感じられ、鳥を追い払う効
果が一層顕著に発揮される。特に、本実施形態では、猛
禽類の中でも昼間に行動し、飛翔スピードの速いハヤブ
サの形を模して作られているので、鳥は昼間でも襲撃さ
れる危険を感じ、効果がより一層顕著に発揮される。ま
た、全体の大きさはオオタカの大きさに合わせて構成さ
れている。
【0014】さらに、威嚇部として、翼の下側や、胸部
28から尾羽23の根元にかけて、さらに脚部26、2
6には、猛禽類特有の模様が施されている。この模様
は、地色をベージュ色(又は黄色)として、下側が凸と
なるような三日月形状(又は、湾曲形状、円弧状)の単
位体41を同じ向きに、複数個ちりばめたものとなって
いる。換言すると、この単位体41の形状は、全体とし
てほぼ円弧状であり、単位体41の集合によって全体の
模様が、鱗状に視認できるものである。この鱗状の模様
は、多くの猛禽類に共通して認められる模様であり、単
位体41で構成された模様が鳥を威嚇する威嚇部とな
る。鳥は、この模様を見て、天敵の猛禽類と判断し、模
型2に近づかなくなる。この実施形態では、上記模様が
認識し易いように、誇張して表現され、地色はベージュ
色又は黄色とされている。特に、自然界の中で認識が容
易な黄色とすることが好ましい。黄色とすることで、猛
禽類である特徴がより一層誇張される。
【0015】また、尾羽23、初列風切部22、次列風
切部24などには、威嚇部として横縞42が施された横
縞模様が描かれている。この横縞模様についても、猛禽
類に共通する模様であり、鳥は、この模様を見て猛禽類
と判断する。
【0016】頭部20に設けられた威嚇部としての眼球
部202には、義眼が用いられている。この義眼は、透
明で光を反射する材料で構成されている。この材料とし
ては、ガラス、ポリカーボネート等の樹脂などがあり、
黒目部分以外の部分(黒目の周囲の部分)は、黄色に構
成されている。眼球部分が光の反射により光り、かつ黒
目の周囲が黄色となっている眼球は、猛禽類特有の特徴
であり、鳥は、この眼球によっても、模型2が猛禽類で
あると判断する。特に、この透明材料で構成された眼球
は、例えば凸レンズのように、少なくとも外側が凸状の
球面となっており、光の屈折によって、どの方向から見
ても黒目部分が、観察者の方向を向いている状態とな
る。従って、この模型2を見つけた鳥は、いかにも猛禽
類に睨み付けられているように感じ、これから自分の方
へ向けて襲い掛かろうとしているように認識することと
なる。
【0017】頭部20に設けられている威嚇部としての
嘴201は、上側の嘴の先端が下側に屈曲した形状に形
成されている。この嘴形状の特徴も猛禽類特有の形であ
り、鳥は、嘴201の形によっても、模型2が猛禽類で
あると判断する。
【0018】頭部20の眼球部202上側には、左右方
向へ向けて帯状の眉203が形成されており、これは猛
禽類のオオタカを模している。さらに、首部分の両側面
には、連続した山形形状、換言すると、鋸刃形状の模様
204が施されており、この模様は、猛禽類のハヤブサ
を模して構成されたものである。
【0019】一方、脚部26の下端には、足指部材2
7、27が取り付けられている。図3は、足指部材2
7、27の取り付け構造、および動作装置3の構成を示
す分解斜視図であり、図4は、同じく断面背面図であ
る。
【0020】足指部材27には、4方向へ向けて設けら
れた、4本の足指271a、271b、271c、27
1dが設けられている。この内、正面側の足指271b
が最も長く構成されている。そして、各足指の先端には
鋭く尖った抓めがそれぞれ形成されている。この足指部
材27も、猛禽類特有の特徴であり、猛禽類に精巧に似
せて作られている。足指部材27の中央部には、円柱状
の嵌入部271がそれぞれ形成されている。この嵌入部
271は、後述する脚部26、26の凹部261a、2
61bへそれぞれ嵌入される。
【0021】そして、各嵌入部271、271の中心部
には、ボルト33a、33bを挿通せさるための孔27
2、272がそれぞれ形成されている。また、ボルト3
3aが挿通する足指部材27の嵌入部271には、中央
部に円柱状にくりぬかれた収容部270が形成されてい
る。この収容部270には、ボルト33aと螺合するナ
ット29が収容される。
【0022】以上のように模型2は、各猛禽類の特徴部
分を抽出して構成されたものである。換言すると、各猛
禽類において、猛禽類と把握しやすい特徴部分(目立っ
ている部分)をそれぞれ抽出して、その抽出した部分を
集約して構成された模型である。つまり、各猛禽類に対
して鳥が最も脅える部分を1つ模型に集約したもので、
鳥に対して威嚇効果が最も高い、架空の最強の天敵が構
成されている。このため、各猛禽類を単独で模倣した模
型と異なり、より多数の種類の鳥に対して威嚇効果を発
揮できる。さらに、各猛禽類の特徴を誇張して模してお
り、複数の猛禽類の特徴が威嚇効果を相乗的に高めるの
で、従来よりも長期間威嚇効果が持続する。
【0023】さらに、本実施形態の鳥獣威嚇装置は、オ
オタカとハヤブサの両者の特徴を兼ね備えている。そし
て、猛禽類の中でもオオタカとハヤブサは昼間行動する
種であるため、梟のような夜行性の猛禽類に比して、鳥
に対する威嚇効果が大きい。また、オオタカは、森林に
生息し、ハヤブサは拓けた河岸、海岸の付近に生息す
る。従って、オオタカとハヤブサの特徴を兼ね備えた本
実施形態の鳥獣威嚇装置は、森林に生息している鳥に対
しても、拓けた土地に生息している鳥に対しても威嚇効
果を発揮し得るもので、広範囲で使用することが可能で
ある。
【0024】動作装置3は、支持部材31と、支持軸3
2と、軸受としてのベアリング34とを備えている。支
持部材31は、筒状に形成されている止まり木311
と、止まり木311の中央部に直角に接続されている筒
状部312とを備えている。筒状部312内には、ベア
リング34が嵌入されており、該ベアリング34の内輪
には支持軸32が嵌入されている。このような構成によ
って、支持部材31は、模型2を載置した状態で、支持
軸32によって回動自在に支持される。
【0025】止まり木311には、足指部材27、27
が載置される位置に対応して、上下対向する位置に孔3
14a、313a、314b、313bが形成されてい
る。この孔314a、313a、314b、313bに
は、下側から長尺のボルト33a、33bがそれぞれ挿
入される。このボルト33a、33bは、足指部材2
7、27の孔272、272にそれぞれ挿通し、ボルト
33aには、既述のように、ナット29が螺合する。こ
のナット29によって、足指部材27が支持部材31に
固定される。
【0026】そして、さらにボルト33a、33bは、
脚部26、26の下端に形成された孔262a、262
bに挿入され、その先端は模型2内部の胴体21の内側
に当接する。このような構成とすることによって、ボル
ト33a、33bは模型2を確実に支持部材31に固定
することができる。
【0027】胴体21内では、ボルト33a、33bに
管体61、61が外嵌されている。また、脚部26、2
6内において、管体61、61と脚部26、26との間
には、発泡材62、62が充填されている。発泡材6
2、62を充填することによって、ボルト33a、33
bが胴体21内で揺れ動くことがなくなり、模型2全体
が、一層確実に支持部材31に固定され、長期間の使用
に対しても十分な耐久力が保持される。
【0028】さらに、修理補修のために、ボルト33
a、33bを模型2に対して挿入したり、引き抜いたり
する場合には、ボルト33a、33bは管体61、61
内を通過するため、発泡材62、62を傷付けることな
く、挿脱ができる。
【0029】脚部26、26の下端には、凹部261
a、261bがそれぞれ形成されており、脚部26、2
6に足指部材27、27を装着している状態で、この凹
部261a、261bが、足指部材27、27の嵌入部
271、271をそれぞれ収容する。
【0030】以上のように構成された動作装置3によれ
ば、風見鶏のように、風が吹く方向に模型2を自在に回
転させることができ、鳥に対して生きて動いているよう
に見せかけることができる。また、風を動力源とするの
で、特別の動力を必要とせず、ランニングコストが安価
である。
【0031】また、モータ等の駆動装置によって動かす
構成としてもよい。この場合には、動きを猛禽類の動き
に似せて動かすことができるので、鳥に対する恐怖心や
警戒心を一層高めることができる。
【0032】次に、模型2の下方へ吊り下げられている
鳥類の死骸を模した模型5について説明する。模型5
は、むく鳥の死骸を模して構成されている。合成樹脂に
より胴体53の型が形成され、その周囲に水鳥や鶏な
ど、白色の羽根に着色を施した羽根を接着剤等で接着し
て構成されている。この模型5は、死骸であることを表
すために、生きている際には採ることのない姿勢に形成
されている。
【0033】具体的には、片足の足首57に紐50が結
び付けられて、逆さに吊るされている。また、下方へ下
がった頭部51の目は、閉じられ、嘴55は、半開きと
なっている。さらに、翼は、片方が重力によって下方へ
引っ張られて、片方の翼が広げられた状態となってい
る。
【0034】以上のような状態で、模型5が模型2の下
方に吊るされていると、模型5は、まさに猛禽類に襲わ
れた鳥の死骸であると、鳥が判断し、模型2を猛禽類と
認める確率が飛躍的に向上するとともに、鳥を追い払う
効果が倍増する。
【0035】特に、模型2の下方に吊り下げることで、
いかにも猛禽類より鳥が襲われた後の死骸であるような
印象を与え、さらに効果が増す。加えて逆さに吊るすこ
とで、既に死んでいることを強く印象付けることがで
き、より一層効果を向上させることができる。また、さ
らに一層の演出効果を付与するために、一部が赤色とな
っていてもよい。これにより、鳥に対して、血液が流れ
出た印象を与えることができ、死骸であるという認識を
一層強くさせることができる。
【0036】上記の他、模型5が採り得る姿勢は、鳥が
生きている時に採る姿勢以外の形に形成するとよい。例
えば、吊るさずに、地面の上に横たわっている姿勢や、
仰向けに倒れている姿勢とすることができる。
【0037】以上のような構成の模型5の他に、本物の
死骸を用いてもよい。但し、本発明の鳥獣威嚇装置は、
野外長期間放置されるものであるから、腐乱により原形
をとどめなくなることを考慮すれば、模型5を用いるこ
とにより、さらに長期間効果が持続する。
【0038】また、死骸の模型に限らず、図5に示され
ているように、翼などの鳥の死骸一部またはその模型7
を、模型5や死骸の代わりに吊り下げてもよい。このよ
うな、一部の模型7でも、鳥が猛禽類に襲われたことを
示し、鳥に対して警戒感を強くさせることができ、鳥の
死骸やその模型5と同様の効果を発揮することができ
る。この一部の模型7についても、模型2の下方に吊り
下げ、一部を赤色とすることによって、模型5の場合と
同様に効果の向上を図ることができる。
【0039】上記のように、模型5、7の配置場所は、
模型2の下方のみならず、模型2を中心とした半径50
メートル以内の範囲内であれば、同様の効果を発揮させ
ることができるが、好ましくは半径30メートル以内、
より好ましくは、半径10メートル以内であるとよい。
配置場所は、模型2に近づけるほど、効果は向上する。
猛禽類の模型2に対する模型5、7の配置場所として
は、模型2の上方、前後左右、下方などどこでもよい。
本発明の構成は、以上説明した実施形態に限定されるも
のではない。
【0040】
【発明の効果】以上のような本発明の鳥獣威嚇装置によ
れば、動物保護の理念を逸脱することなく、騒音を発生
せずに鳥を追い払うことができ、周囲の住環境の悪化も
防ぐことができる。猛禽類を模した模型によって、天敵
から身を守るという、鳥の生存本能が刺激され、この生
存本能が餌を食べるという本能より勝るため、猛禽類を
模した模型の近くには、果実や作物などの餌があっても
近寄らない。
【0041】各猛禽類において、猛禽類と把握しやすい
特徴部分(目立っている部分)をそれぞれ抽出して、そ
の抽出した部分を集約して模型を構成している。つま
り、各猛禽類に対して鳥が最も脅える部分を1つ模型に
集約したもので、鳥に対して威嚇効果が最も高い、架空
の最強の天敵が構成されている。このため、各猛禽類を
単独で模倣した模型と異なり、より多数の種類の鳥に対
して威嚇効果を発揮できる。さらに、各猛禽類の特徴を
誇張して模しており、複数の猛禽類の特徴が威嚇効果を
相乗的に高めるので、従来よりも長期間威嚇効果が持続
する。
【0042】さらに、その近くに鳥の死骸やその模型が
配置されているため、仲間が既に襲われていることを印
象づけ、鳥に危険を感知させる演出効果がさらに発揮さ
れ、より一層防鳥効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鳥獣威嚇装置を示す全体斜視図であ
る。
【図2】鳥獣威嚇装置を構成する猛禽類を模した模型を
示す全体斜視図である。
【図3】足指部材の取り付け構造、および動作装置の構
成を示す分解斜視図である。
【図4】足指部材の取り付け構造、および動作装置の構
成を示す断面背面図である。
【図5】鳥の死骸の一部の模型を示す全体斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 鳥獣威嚇装置 2 模型 20 頭部 201 嘴 202 眼球部 21 胴体 22 初列風切部 23 尾羽 24 次列風切部 25 肩羽 3 動作装置 41 単位体(三日月形) 42 横縞 5 模型 7 模型

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 猛禽類を模した模型であって、全体とし
    て前傾姿勢が採られ、翼の初列風切部の先端部が尾羽の
    後端部から離れ、翼の次列風切部が前記初列風切部より
    も外側へ突出し、肩羽が胴体部より隆起した攻撃準備姿
    勢を採っており、 透明で、光を一部反射する材料で構成された眼球部と、 胸部又は腹部において、円弧形状又は三日月形状を単位
    体として、これを同じ方向へ向けて複数ちりばめた構成
    に施された威嚇模様と、 尾羽に施された横縞模様と、 光沢を有する翼と、 先端が下方へ屈曲している嘴とを備えたことを特徴とす
    る鳥獣威嚇装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記模型の近傍に、猛禽類を天
    敵とする鳥類の模型、該鳥類の一部の模型、前記鳥類の
    死骸を模した模型、若しくは前記鳥類の死骸の一部を模
    した模型の少なくとも1つを配置した請求項1に記載の
    鳥獣威嚇装置。
  3. 【請求項3】 前記猛禽類を模した模型は、該模型を支
    持する動作装置を有し、該動作装置は、前記模型を支持
    する支持部材と、前記支持部材を軸受を介して回動自在
    に支持する支持軸を有し、風を受けて風が吹いてくる方
    向へ向きを変え得る構成となっている請求項1または2
    に記載の鳥獣威嚇装置。
  4. 【請求項4】 前記鳥類の死骸を模した模型は、嘴が開
    いている請求項2又は3のいずれかに記載の鳥獣威嚇装
    置。
  5. 【請求項5】 前記鳥類の死骸を模した模型は、少なく
    とも翼の一方が広げられている請求項2ないし4のいず
    れかに記載の鳥獣威嚇装置。
  6. 【請求項6】 前記鳥類の死骸を模した模型は、少なく
    とも一部の色が血液に似せて赤色となっている請求項2
    ないし5のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。
  7. 【請求項7】 前記鳥類の死骸を模した模型は、鳥が生
    きている時に採る姿勢以外の形に形成されている請求項
    2ないし6のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。
  8. 【請求項8】 前記鳥類の死骸を模した模型は、前記猛
    禽類を模した模型を中心として半径50メートル以内の
    範囲内に配置されている請求項2ないし7のいずれかに
    記載の鳥獣威嚇装置。
  9. 【請求項9】 前記鳥類の死骸を模した模型は、前記猛
    禽類を模した模型の下方に配置されている請求項2ない
    し8のいずれかに記載の鳥獣威嚇装置。
  10. 【請求項10】 前記鳥類の死骸を模した模型は、逆さ
    にされた状態で配置されている請求項2ないし9のいず
    れかに記載の鳥獣威嚇装置。
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