JPH1125213A - 行方向判定方法および行方向判定装置 - Google Patents

行方向判定方法および行方向判定装置

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JPH1125213A
JPH1125213A JP9181624A JP18162497A JPH1125213A JP H1125213 A JPH1125213 A JP H1125213A JP 9181624 A JP9181624 A JP 9181624A JP 18162497 A JP18162497 A JP 18162497A JP H1125213 A JPH1125213 A JP H1125213A
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black pixel
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JP9181624A
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Inventor
Kazuhiro Ishikawa
和弘 石川
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 行方向の判定の確実化を図る。 【解決手段】 垂直方向に沿った分割線によって文書画
像60を分割して、水平方向に沿って並んだ第1方向分
割領域68を生成する第1方向分割領域生成部12a
と、水平方向に沿った分割線によって文書画像60を分
割して、垂直方向に沿って並んだ第2方向分割領域70
を生成する第2方向分割領域生成部12bと、第1分割
領域68を水平方向に走査して第1方向射影分布を作成
する第1方向射影分布作成部14aと、第2分割領域7
0を垂直方向に走査して第2方向射影分布を作成する第
2方向射影分布作成部14bと、第1方向射影分布と第
2方向射影分布とに基づいて文書画像60の行方向を判
定する行方向判定部16とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原稿上の文字を
光学的に走査して、例えば2値画像で表される文書画像
(イメージデータ)を取得し、その文書画像に対して文
字認識を行なう光学式文字読取装置(OCR)におい
て、文書画像の行方向、すなわち文字の並んでいる方向
(文字列方向)を判定する方法およびその方法を用いて
行方向を判定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の行方向判定装置の一例が、文献:
「特開平3−4386号公報」に開示されている。この
文献に開示の技術によれば、行方向の判定対象の文書画
像の水平分布と垂直分布とを作成する。この水平分布と
は、文書画像を横方向(水平方向)に走査して得られる
射影分布である。また、この垂直分布とは、文書画像を
縦方向(垂直方向)に走査して得られる射影分布であ
る。そして、これら水平射影分布および垂直射影分布の
うち、行方向に沿って文書画像を走査して得られる射影
分布は、文書画像の各行にそれぞれ対応した複数の互い
に離間したブロックが規則的に並ぶことが多い。これに
対して、行方向と直交する方向に文書画像を走査して得
られる射影分布は、不規則に連続することが多い。そこ
で、従来は、この水平射影分布と垂直射影分布とに基づ
いて文書画像の行方向を判定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
文献に開示の技術によれば、図14の(A)に示すよう
に、文書画像100aの走査方向に対して行方向が傾斜
していると、水平射影分布110および垂直射影分布1
12のいずれも、不規則に連続する場合がある。その場
合は、水平射影分布110の特徴と垂直射影分布112
の特徴との相違が少ないため、射影分布に基づいて文書
画像100aの行方向を判定することが困難となる。
【0004】また、図14の(B)に示すように、文書
画像100bの行を構成する文字列が半角文字などを含
まず、文字列を構成する文字の大きさが揃っており、特
に、文字列の文字ピッチが固定ピッチであると、水平射
影分布114および垂直射影分布116のいずれも、複
数の互いに離間したブロックが規則的に並んだものとな
る場合がある。その場合は、水平射影分布の特徴と垂直
射影分布の特徴の相違が少ないため、射影分布に基づい
て文書画像100bの行方向を判定することが困難とな
る。
【0005】このため、行方向の判定の確実化を図るこ
とができる行方向判定方法および装置の出現が望まれて
いた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(第1の行方向判定方法)この出願に係る発明者は種々
の研究および実験を重ねた結果、文書画像の各行を分割
して短くした分割行について走査すれば、行方向が走査
方向に対して傾斜している場合であっても、分割行の射
影どうしが重なるか可能性が低下するため、行方向に沿
って走査した場合と同様に、互いに離間して規則正しく
並んだブロック状の射影分布が得られる可能性が高くな
ることを発見した。
【0007】そこで、この発明の第1の行方向判定方法
によれば、第2方向に沿った分割線によって文書画像を
分割することにより、この第2方向と直交する第1方向
に沿って並んだ複数の第1方向分割領域を生成するプロ
セスと、少なくとも1つの第1方向分割領域を、第1方
向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、
当該累積黒画素数の第2方向に沿った分布を求めること
により第1方向射影分布を作成するプロセスと、第1方
向に沿った分割線によって文書画像を分割することによ
り、第2方向に沿って並んだ複数の第2方向分割領域を
生成するプロセスと、少なくとも1つの第2方向分割領
域を、第2方向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素
数を検出し、当該累積黒画素数の第1方向に沿った分布
を求めることにより第2方向射影分布を作成するプロセ
スと、第2方向射影分布と第1方向射影分布とに基づい
て、文書画像の行方向を判定するプロセスとを含むこと
を特徴とする。
【0008】このように、この発明の第1の行方向判定
方法によれば、文書画像を第1方向分割線によって分割
して複数の第2方向分割領域を生成し、かつ、文書画像
を第2方向分割線によって分割して複数の第1方向分割
領域を生成する。その結果、第1および第2方向分割線
のうちのいずれか一方の分割線が、文書画像の各行を横
切ることになる。このため、その分割線によって分割さ
れて生成された分割領域では、各行がそれぞれその分割
線によって分割されて分割行が生成される。これらの分
割行の長さは、分割前の各行の長さよりも短くなる。
【0009】そして、この発明の第1の行方向判定方法
によれば、第1方向分割領域を第1方向に走査して第1
方向射影分布を作成し、かつ、第2方向分割領域を第2
方向に走査して第2方向射影分布を作成する。前述のよ
うに、第1および第2方向分割領域のうちの少なくとも
いずれか一方の分割領域では、行を分割しない場合に比
べて分割行の長さが短い。このため、その分割領域を走
査して得られる射影分布においては、文書画像全体を走
査して得られる射影分布に比べて、行方向が走査方向に
対して傾斜していても、隣り合った分割行の射影どうし
が重なる可能性が低くなる。その結果、その射影分布
は、行方向が走査方向に対して傾斜している場合でも、
独立したブロック状の特徴を有する可能性が高くなる。
このような第1方向および第2方向射影分布の特徴を知
ることにより、行方向の判定の確実化を図ることができ
る。
【0010】尚、第1方向および第2方向射影分布は、
生成された複数の分割領域のうちの少なくとも1ずつの
第1方向および第2方向分割領域についてそれぞれ求め
れば良く、全ての分割領域についてそれぞれ射影分布を
求める必要はない。
【0011】ところで、文書画像が横書きの場合には、
一般に、各行の文字の高さが揃っている。また、文書画
像が縦書きの場合には、一般に、各行の文字の幅が揃っ
ている。従って、文書画像を行方向に沿って走査して得
られる射影分布においては、各行にそれぞれ対応する射
影部分である黒画素区間の長さ(黒画素区間長)のばら
つきが一般に小さい。これに対して、行方向と直交する
方向に沿って走査して得られる射影分布においては、一
般に、各黒画素区間長のばらつきが大きい。従って、こ
の黒画素区間長のばらつきの大小に着目すれば、行方向
の判定が可能となる。
【0012】尚、行方向に沿って文書画像を走査して得
られた射影分布において、各行にそれぞれ対応した黒画
素区間を求めるためには、累積黒画素数の基準値(例え
ば下記の第1基準値もしくは第2基準値)を設定して、
この基準値以上の累積画素数の部分を黒画素区間とする
と良い。例えば、文書画像のうち、行(文字列)以外の
文書画像部分を走査して1画素以上の累積黒画素数が検
出された場合(例えば、文書画像の走査領域に枠線が含
まれていた場合)でも、任意好適な基準値を適切に設定
すれば、各行にそれぞれ対応した黒画素区間が求まる可
能性が高くなる。
【0013】また、例えば、文書画像の行方向が走査方
向に対して傾斜している場合には、射影分布において、
隣り合った分割行の射影どうしが部分的に互いに重なっ
てしまう場合がある。その場合、重複部分の射影の累積
黒画素数は、非重複部分の射影の累積黒画素数よりも少
ないことが多い。そこで、任意好適な基準値(例えば、
重複部分の累積黒画素数程度の数値や、重複部分の累積
黒画素数程度の数値と非重複部分の累積黒画素数程度の
数値との間の数値)を設定すれば、各行にそれぞれ対応
した黒画素区間が求まる可能性が高くなる。
【0014】そこで、この発明の第1の行方向判定方法
の実施に当り、好ましくは、第2方向射影分布と第1方
向射影分布とに基づいて、文書画像の行方向を判定する
ために、第1方向射影分布を形成する累積黒画素数のう
ち、第1基準値以上の累積黒画素数が第2方向に沿って
連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素区間
として、当該第1黒画素区間の長さ(第1黒画素区間
長)のばらつきを算出するプロセスと、第2方向射影分
布を形成する累積黒画素数のうち、第2基準値以上の累
積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、その
連続する区間を第2黒画素区間として、当該第2黒画素
区間の長さ(第2黒画素区間長)のばらつきを算出する
プロセスと、第1黒画素区間長のばらつきと、第2黒画
素区間長のばらつきとを比較して、第1黒画素区間長の
ばらつきと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3
基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区間
長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定するプ
ロセスとを含むのが良い。
【0015】前述したように、行方向に実質的に沿って
文書画像を走査して得られる射影分布の黒画素区間長の
ばらつきは、行を横切って走査して得られる射影分布の
黒画素区間長のばらつきよりも一般に小さい。従って、
第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長のばら
つきとを比較すれば、第1方向射影分布の特徴と第2方
向射影分布の特徴との相違が小さい場合であっても、行
方向の判定の確実化を図ることができる。
【0016】また、上記の第3基準値は、任意好適な値
を設定すると良い。例えば第3基準値を「1」とすれば
場合には、第1黒画素区間のばらつきと第2黒画素区間
のばらつきとの大小を単に比較することに相当する。
尚、第3基準値を「1」に限定しない理由は、ばらつき
の比率が小さい場合に、単にばらつきの大小だけで行方
向を判定すると、誤った判定結果が出力される場合が有
り得るためである。
【0017】ところで、文字画像に半角文字などが含ま
れず、文字画像中の文字の大きさが揃っている場合であ
って、特に、文字ピッチが固定ピッチである場合に、第
1方向射影分布および第2方向射影分布が、どちらも規
則正しく並んだブロック状となる場合がある。その場合
には、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長
のばらつきとの比率が小さいために、ばらつきの比較だ
けでは行方向の判定が困難な場合がある。
【0018】一方、一般の文書画像においては、行間隔
が文字間隔よりも広い。この行間隔は、文書画像を行方
向に沿って走査して得られる射影分布において、各行に
対応する射影部分である黒画素区間の隣どうしの間隔に
反映される。また、文字間隔は、行方向と直交する方向
に沿って走査して得られる射影分布において、隣り合っ
た黒画素区間どうしの間隔に反映される。従って、この
行間隔および文字間隔に着目すれば、行方向の判定が可
能となる。
【0019】そこで、この発明の行方向判定方法の実施
にあたり、より好ましくは、第1黒画素区間長のばらつ
きと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値
未満の場合に、第1方向射影分布において隣り合った第
1黒画素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、第
2方向射影分布において隣り合った第2黒画素区間どう
しの間の第2白画素区間の長さをと利用して行方向を判
定するプロセスを含むのが良い。
【0020】また、第1および第2黒画素区間長のばら
つきどうしを比較しない場合であっても、行間隔および
文字間隔にだけ着目することにより行方向の判定が可能
である。
【0021】そこで、この発明の行方向判定方法の実施
にあたり、好ましくは、第1方向射影分布を形成する累
積黒画素数のうち、第1基準値以上の累積黒画素数が第
2方向に沿って連続しているとき、その連続する区間を
第1黒画素区間とし、第2方向射影分布を形成する累積
黒画素数のうち、第2基準値以上の累積黒画素数が第2
方向に沿って連続しているとき、その連続する区間を第
2黒画素区間とし、第1黒画素区間長のばらつきと第2
黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値未満の場
合に、第1方向射影分布において隣り合った第1黒画素
区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、第2方向射
影分布において隣り合った第2黒画素区間どうしの間の
第2白画素区間の長さをと利用して行方向を判定するプ
ロセスを含むのが良い。
【0022】さらに、この第1白画素区間長および第2
白画素区間長に着目して行方向判定を行なうにあたり、
より好ましくは、第1白画素区間が1箇所の場合には、
当該第1白画素区間の長さを第1平均値とし、かつ、第
1白画素区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区
間の各々の長さの相加平均を第1平均値として算出する
プロセスと、第2白画素区間が1箇所の場合には、当該
第2白画素区間の長さを第2平均値とし、かつ、第2白
画素区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の
各々の長さの相加平均を第2平均値として算出するプロ
セスと、第1平均値と第2平均値とを比較して、より大
きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
を行方向と判定するプロセスとを含むと良い。
【0023】前述したように、行間隔は一般に文字間隔
よりも広い。従って、第1平均値と第2平均値とのうち
の、より大きな平均値の白画素区間の方が行間の空白に
対応する。従って、第1平均値と第2平均値とを比較し
て行方向を判定すれば、第1黒画素区間長のばらつきと
第2黒画素区間長のばらつきとの比率が小さい場合(例
えば文字間隔が固定ピッチの場合)であっても、行方向
の判定の確実化を図ることができる。
【0024】ところで、文書画像に文字列が1行のみ含
まれている場合には、行方向と直交する分割線によって
分割されて生成された各分割領域に、分割された行(以
下、「分割行」とも称する。)が1つずつ含まれる。そ
の結果、この場合には、分割領域の数と、各分割領域に
それぞれ含まれる分割行の数の合計とが一致する(但
し、例えば1行が誤って2行として切り出されている場
合は除く。)。これに対して、行方向に沿った分割線に
よって文書画像を分割した場合には、分割領域の数と、
分割行の数の合計とは一致しない。例えば、複数の分割
領域が生成されても、分割行の数の合計は1つのままと
なる。従って、文字列が1行だけの場合には、分割領域
の数と分割行の数の合計とを比較すれば、黒画素区間長
のばらつきや白画素区間長の平均値を比較するまでもな
く、行方向を判定することができる。
【0025】そこで、この発明の行方向判定方法の実施
にあたり、好ましくは、第1方向分割領域のうちの第1
方向射影分布を作成した第1方向分割領域の数の合計を
第1分割領域数として求めるプロセスと、第1方向射影
分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基準値以上の
累積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、そ
の連続する区間を第1黒画素区間として、第1方向射影
分布を作成した全ての第1方向分割領域にわたっての当
該第1黒画素区間の数の合計を第1黒画素区間数として
求めるプロセスと、第2方向分割領域のうちの第2方向
射影分布を作成した第2方向分割領域の数の合計を第2
分割領域数として求めるプロセスと、第2方向射影分布
を形成する累積黒画素数のうち、第2基準値以上の累積
黒画素数が第1方向に沿って連続しているとき、その連
続する区間を第2黒画素区間として、第2方向射影分布
を作成した全ての第2方向分割領域似わたっての当該第
2黒画素区間の数の合計を第2黒画素区間数として求め
るプロセスと、第2方向射影分布において第2基準値以
上の累積黒画素数の射影が第1方向に沿って連続する黒
画素区間の数の、第2方向射影分布を作成した全ての分
割領域にわたっての合計を第2黒画素区間数として求め
るプロセスと、第1黒画素区間数と該第1分割領域数と
が一致し、かつ、第2黒画素区間数と第2分割領域数と
が不一致の場合に、行方向を第1方向と判定し、およ
び、第2黒画素区間数と該第2分割領域数とが一致し、
かつ、第1黒画素区間数と第1分割領域数とが不一致の
場合に、行方向を第2方向と判定するプロセスとを含む
のが良い。
【0026】このように、分割領域の数と分割行の数の
合計とを比較すれば、文字列が1行だけの場合には、第
1および第2方向射影分布に基づいて行方向を判定する
にあたり、黒画素区間長のばらつきや白画素区間長の平
均値を比較するまでもなく、行方向の判定を行なうこと
ができる。
【0027】(第2の行方向判定方法)上述のこの発明
の第1の行方向判定方法においては、文書画像を分割す
ることを前提にしていたが、前述の黒画素区間のばらつ
きや前述の白画素区間長の平均値に着目して行方向を判
定する場合、文書画像を分割しなくとも行方向の判定が
可能である場合がある。
【0028】そこで、この発明の第2の行方向判定方法
によれば、文書画像を、第1方向に沿って走査して、走
査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1
方向と直交する第2方向に沿った分布を求めることによ
り第1射影分布を作成し、当該文書画像を、第2方向に
沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該
累積黒画素数の第1方向に沿った分布を求めることによ
り第2射影分布を作成し、第1射影分布と第2射影分布
とに基づいて文書画像の行方向を判定するにあたり、第
1方向射影分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基
準値以上の累積黒画素数が第2方向に沿って連続してい
るとき、その連続する区間を第1黒画素区間として、当
該第1黒画素区間の長さ(第1黒画素区間長)のばらつ
きを算出するプロセスと、第2方向射影分布を形成する
累積黒画素数のうち、第2基準値以上の累積黒画素数が
第2方向に沿って連続しているとき、その連続する区間
を第2黒画素区間として、当該第2黒画素区間の長さ
(第2黒画素区間長)のばらつきを算出するプロセス
と、第1黒画素区間長のばらつきと、第2黒画素区間長
のばらつきとを比較して、第1黒画素区間長のばらつき
と第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値以
上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区間長が得ら
れた射影分布の走査方向を行方向と判定することを特徴
とする。
【0029】このように、第2の行方向判定方法によれ
ば、分割されていない文書領域または分割された文書領
域を対象として、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒
画素区間長のばらつきとを比較することにより、第1方
向射影分布の特徴と第2方向射影分布の特徴との相違が
小さい場合であっても、行方向の判定の確実化を図るこ
とができる。
【0030】また、この発明の第2の行方向判定方法の
実施にあたり、好ましくは、第1黒画素区間長のばらつ
きと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値
未満の場合に、第1方向射影分布において隣り合った第
1黒画素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、第
2方向射影分布において隣り合った第2黒画素区間どう
しの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向を
判定するプロセスを含むのが良い。
【0031】さらに、この第1白画素区間長および第2
白画素区間長に着目して行方向判定を行なうにあたり、
より好ましくは、第1白画素区間が1箇所の場合には、
当該第1白画素区間の長さを第1平均値とし、かつ、第
1白画素区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区
間の各々の長さの相加平均を第1平均値として算出する
プロセスと、第2白画素区間が1箇所の場合には、当該
第2白画素区間の長さを第2平均値とし、かつ、第2白
画素区間が副数箇所の場合には、当該第2白画素区間の
各々の長さの相加平均を第2平均値として算出するプロ
セスと、第1平均値と第2平均値とを比較して、より大
きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
を行方向と判定するプロセスとを含むのが良い。
【0032】このように、第1方向射影分布の第2白画
素区間長の平均値と、第2方向射影分布の第1白画素区
間長の平均値とを比較することにより行方向を判定すれ
ば、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長の
ばらつきとの比率が小さい場合であっても、行方向の判
定の確実化を図ることができる。
【0033】(第3の行方向判定方法)上述のこの発明
の第1の行方向判定方法においては、文書画像を分割す
ることを前提にしていたが、前述の黒画素区間のばらつ
きや前述の白画素区間長の平均値に着目して行方向を判
定する場合、文書画像を分割しなくとも行方向の判定が
可能である場合がある。
【0034】そこで、この発明の第3の行方向判定方法
によれば、文書画像を、第1方向に沿って走査して、走
査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1
方向と直交する第2方向に沿った分布を求めることによ
り第1射影分布を作成し、当該文書画像を、第2方向に
沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該
累積黒画素数の第1方向に沿った分布を求めることによ
り第2射影分布を作成し、第1射影分布と第2射影分布
とに基づいて文書画像の行方向を判定するにあたり、第
1方向射影分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基
準値以上の累積黒画素数が第2方向に沿って連続してい
るとき、その連続する区間を第1黒画素区間とし、第2
方向射影分布を形成する累積黒画素数のうち、第2基準
値以上の累積黒画素数が第2方向に沿って連続している
とき、その連続する区間を第2黒画素区間とし、第1方
向射影分布において隣り合った第1黒画素区間どうしの
間の第1白画素区間の長さと、第2方向射影分布におい
て隣り合った第2黒画素区間どうしの間の第2白画素区
間の長さとを利用して、行方向を判定するプロセスを含
むことを特徴とする。
【0035】また、この発明の第3の行方向判定方法の
実施にあたり、好ましくは、この第1白画素区間長およ
び第2白画素区間長に着目して行方向判定を行なうにあ
たり、より好ましくは、第1白画素区間が1箇所の場合
には、当該第1白画素区間の長さを第1平均値とし、か
つ、第1白画素区間が複数箇所の場合には、当該第1白
画素区間の各々の長さの相加平均を第1平均値として算
出するプロセスと、第2白画素区間が1箇所の場合に
は、当該第2白画素区間の長さを第2平均値とし、か
つ、第2白画素区間が複数箇所の場合には、当該第2白
画素区間の各々の長さの相加平均を第2平均値として算
出するプロセスと、第1平均値と第2平均値とを比較し
て、より大きな平均値の白画素区間の得られた射影分布
の走査方向を行方向と判定するプロセスとを含むのが良
い。
【0036】このように、第1方向射影分布の第2白画
素区間長の平均値と、第2方向射影分布の第1白画素区
間長の平均値とを比較することにより行方向を判定すれ
ば、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長の
ばらつきとの比率が小さい場合であっても、行方向の判
定の確実化を図ることができる。
【0037】(第1の行方向判定装置)この発明の第1
の行方向判定装置によれば、第2方向に沿った分割線に
よって文書画像を分割することにより、この第2方向と
直交する第1方向に沿って並んだ複数の第1方向分割領
域を生成する第1方向分割領域生成部と、少なくとも1
つの第1方向分割領域を、第1方向に沿って走査して、
走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第
2方向に沿った分布を求めることにより第1方向射影分
布を作成する第1方向射影分布作成部と、第1方向に沿
った分割線によって文書画像を分割することにより、第
2方向に沿って並んだ複数の第2方向分割領域を生成す
る第2方向分割領域生成部と、少なくとも1つの第2方
向分割領域を、第2方向に沿って走査して、走査毎の累
積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1方向に沿
った分布を求めることにより第2方向射影分布を作成す
る第2方向射影分布作成部と、第2方向射影分布と第1
方向射影分布とに基づいて、文書画像の行方向を判定す
る行方向判定部とを具えてなることを特徴とする。
【0038】このように、この発明の第1の行方向判定
装置によれば、上述の第1の行方向判定方法と同様に、
行方向の判定の確実化を図ることができる。
【0039】尚、第1方向射影分布および第2方向射影
分布は、複数の分割領域のうちの少なくとも1つの分割
領域についてそれぞれ求めれば良く、全ての分割領域に
ついて射影分布を求める必要はない。
【0040】また、この黒画素区間長のばらつきに着目
すれば、この発明の第1の行方向判定装置の実施にあた
り、好ましくは、行方向判定部は、第1方向射影分布を
形成する累積黒画素数のうち、第1基準値以上の累積黒
画素数が第2方向に沿って連続しているとき、その連続
する区間を第1黒画素区間として、当該第1黒画素区間
の長さ(第1黒画素区間長)のばらつきを算出する第1
ばらつき算出部と、第2方向射影分布を形成する累積黒
画素数のうち、第2基準値以上の累積黒画素数が第1方
向に沿って連続しているとき、その連続する区間を第2
黒画素区間として、当該第2黒画素区間の長さ(第2黒
画素区間長)のばらつきを算出する第2ばらつき算出部
と、第1黒画素区間長のばらつきと、第2黒画素区間長
のばらつきとを比較して、第1黒画素区間長のばらつき
と第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値以
上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区間長が得ら
れた射影分布の走査方向を行方向と判定するばらつき比
較判定部とを具えてなるのが良い。
【0041】このように、第1黒画素区間長のばらつき
と第2黒画素区間長のばらつきとを比較すれば、行方向
の判定の確実化を図ることができる。
【0042】また、行間隔および文字間隔に着目すれ
ば、この発明の第1の行方向判定装置において、好まし
くは、行方向判定部は、第1黒画素区間長のばらつきと
第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3基準値未満
の場合に、第1方向射影分布において隣り合った第1黒
画素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、第2方
向射影分布において隣り合った第2黒画素区間どうしの
間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向を判定
するのが良い。
【0043】また、第1および第2黒画素区間長のばら
つきどうしを比較しない場合であっても、行間隔および
文字間隔にだけ着目することにより行方向の判定が可能
である。
【0044】そこで、この発明の行方向判定装置の実施
にあたり、好ましくは、行方向判定部は、第1方向射影
分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基準値以上の
累積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、そ
の連続する区間を第1黒画素区間とし、第2方向射影分
布を形成する累積黒画素数のうち、第2基準値以上の累
積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、その
連続する区間を第2黒画素区間とし、第1黒画素区間長
のばらつきと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第
3基準値未満の場合に、第1方向射影分布において隣り
合った第1黒画素区間どうしの間の第1白画素区間の長
さと、第2方向射影分布において隣り合った第2黒画素
区間どうしの間の第2白画素区間の長さをと利用して行
方向を判定するのが良い。
【0045】さらに、この第1白画素区間長および第2
白画素区間長に着目して行方向判定を行なうにあたり、
より好ましくは、この発明の第1の行方向判定装置の行
方向判定部は、第1白画素区間が1箇所の場合には、当
該第1白画素区間の長さを第1平均値とし、かつ、第1
白画素区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間
の各々の長さの相加平均値を第1平均値として算出する
第1平均値算出部と、第2白画素区間が1箇所の場合に
は、当該第2白画素区間の長さを第2平均値とし、か
つ、第2白画素区間が副数箇所の場合には、当該第2白
画素区間の各々の長さの相加平均値を第2平均値として
算出する第2平均値算出部と、第1平均値と第2平均値
とを比較して、より大きな平均値の白画素区間の得られ
た射影分布の走査方向を行方向と判定する平均値比較判
定部とを具えてなると良い。
【0046】このように、第1方向射影分布の第1平均
値と、第2方向射影分布の第2平均値とを比較して行方
向を判定すれば、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒
画素区間長のばらつきとの比率が小さい場合であって
も、行方向の判定の確実化を図ることができる。
【0047】また、この発明の第1の行方向判定装置の
実施にあたり、文書画像に含まれる文字列が1行だけの
場合には、好ましくは、行方向判定部は、第1方向分割
領域のうちの第1方向射影分布を作成した第1方向分割
領域の数の合計を第1分割領域数として求める第1分割
領域数計数部と、第1方向射影分布を形成する累積黒画
素数のうち、第1基準値以上の累積黒画素数が第2方向
に沿って連続しているとき、その連続する区間を第1黒
画素区間として、第1方向射影分布を作成した全ての第
1方向分割領域にわたっての当該第1黒画素区間の数の
合計を第1黒画素区間数として求める第1黒画素区間数
計数部と、第2方向射影分布を作成した分割領域の数の
合計を第2分割領域数として求めつ第2分割領域数計数
部と、第2方向射影分布を形成する累積黒画素数のう
ち、第2基準値以上の累積黒画素数が第1方向に沿って
連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素区間
として、第2方向射影分布を作成した全ての第2方向分
割領域似わたっての当該第2黒画素区間の数の合計を第
2黒画素区間数として求める第2黒画素区間数計数部
と、第1黒画素区間数と該第1分割領域数とが一致し、
かつ、第2黒画素区間数と第2分割領域数とが不一致の
場合に、行方向を第1方向と判定し、または、第2黒画
素区間数と該第2分割領域数とが一致し、かつ、第1黒
画素区間数と第1分割領域数とが不一致の場合に、行方
向を第2方向と判定する区間数分割数比較判定部とを具
えてなるのが良い。
【0048】このように、分割領域の数と分割行の数の
合計とを比較すれば、文字列が1行だけの場合には、第
1および第2方向射影分布に基づいて行方向を判定する
にあたり、黒画素区間長のばらつきや白画素区間長の平
均値を比較するまでもなく、行方向の判定を行なうこと
ができる。
【0049】(第2の行方向判定装置)上述のこの発明
の第1の行方向判定装置においては、文書画像を分割す
ることを前提にしていたが、前述の黒画素区間のばらつ
きや前述の白画素区間長の平均値に着目して行方向を判
定する場合、文書画像を分割しなくとも行方向の判定が
可能である場合がある。
【0050】そこで、この発明の第2の行方向判定装置
によれば、文書画像を、第1方向に沿って走査して、走
査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1
方向と直交する第2方向に沿った分布を求めることによ
り第1射影分布を作成する第1射影分布作成部と、文書
画像を、第2方向に沿って走査して、走査毎の累積黒画
素数を検出し、当該累積黒画素数の第1方向に沿った分
布を求めることにより第2射影分布を作成する第2射影
分布作成部と、第1射影分布と第2射影分布とに基づい
て文書画像の行方向を判定する行方向判定部とを具えた
行方向判定装置において、行方向判定部は、第1方向射
影分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基準値以上
の累積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、
その連続する区間を第1黒画素区間として、当該第1黒
画素区間の長さ(第1黒画素区間長)のばらつきを算出
する第1ばらつき算出部と、第2方向射影分布を形成す
る累積黒画素数のうち、第2基準値以上の累積黒画素数
が第1方向に沿って連続しているとき、その連続する区
間を第2黒画素区間として、当該第2黒画素区間の長さ
(第2黒画素区間長)のばらつきを算出する第2ばらつ
き算出部と、第1黒画素区間長のばらつきと、第2黒画
素区間長のばらつきとを比較して、第1黒画素区間長の
ばらつきと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第3
基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区間
長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定するば
らつき比較判定部とを具えてなることを特徴とする。
【0051】このように、第2の行方向判定装置によれ
ば、分割されていない文書領域または分割された文書領
域を対象として、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒
画素区間長のばらつきとを比較することにより、第1方
向射影分布の特徴と第2方向射影分布の特徴との相違が
小さい場合であっても、行方向の判定の確実化を図るこ
とができる。
【0052】また、この発明の第2の行方向判定装置に
おいて、好ましくは、行方向判定部は、第1黒画素区間
長のばらつきと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が
第3基準値未満の場合に、第1方向射影分布において隣
り合った第1黒画素区間どうしの間の第1白画素区間の
長さと、第2方向射影分布において隣り合った第2黒画
素区間どうしの間の第2白画素区間の長さとを利用し
て、行方向を判定するのが良い。
【0053】さらに、この第1白画素区間長および第2
白画素区間長に着目して行方向判定を行なうにあたり、
より好ましくは、行方向判定部は、第1白画素区間が1
箇所の場合には、当該第1白画素区間の長さを第1平均
値とし、かつ、この第1白画素区間が複数箇所の場合に
は、当該第1白画素区間の各々の長さの相加平均を第1
平均値として算出する第1平均算出部と、第2白画素区
間が1箇所の場合には、当該第2白画素区間の長さを第
2平均値とし、かつ、この第2白画素区間が複数箇所の
場合には、当該第2白画素区間の各々の長さの相加平均
を第2平均値として算出する第2平均算出部と、第1平
均値と第2平均値とを比較して、より大きな平均値の白
画素区間の得られた射影分布の走査方向を行方向と判定
する平均値比較判定部とを具えてなると良い。
【0054】このように、第1方向射影分布の第2白画
素区間長の平均値と、第2方向射影分布の第1白画素区
間長の平均値とを比較することにより行方向を判定すれ
ば、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長の
ばらつきとの比率が小さい場合であっても、行方向の判
定の確実化を図ることができる。
【0055】(第3の行方向判定装置)上述のこの発明
の第1の行方向判定装置においては、文書画像を分割す
ることを前提にしていたが、前述の黒画素区間のばらつ
きや前述の白画素区間長の平均値に着目して行方向を判
定する場合、文書画像を分割しなくとも行方向の判定が
可能である場合がある。
【0056】そこで、この発明の第3の行方向判定装置
によれば、文書画像を、第1方向に沿って走査して、走
査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1
方向と直交する第2方向に沿った分布を求めることによ
り第1射影分布を作成する第1射影分布作成部と、文書
画像を、第2方向に沿って走査して、走査毎の累積黒画
素数を検出し、当該累積黒画素数の第1方向に沿った分
布を求めることにより第2射影分布を作成する第2射影
分布作成部と、第1射影分布と第2射影分布とに基づい
て文書画像の行方向を判定する行方向判定部とを具えた
行方向判定装置において、行方向判定部は、第1方向射
影分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基準値以上
の累積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、
その連続する区間を第1黒画素区間とし、第2方向射影
分布を形成する累積黒画素数のうち、第2基準値以上の
累積黒画素数が第2方向に沿って連続しているとき、そ
の連続する区間を第2黒画素区間とし、第1方向射影分
布において隣り合った第1黒画素区間どうしの間の第1
白画素区間の長さと、第2方向射影分布において隣り合
った第2黒画素区間どうしの間の第2白画素区間の長さ
とを利用して、行方向を判定することを特徴とする。
【0057】また、この発明の第3の行方向判定装置に
おいて、好ましくは、この行方向判定装置は、この第1
白画素区間長および第2白画素区間長に着目して行方向
判定を行なうにあたり、より好ましくは、第1白画素区
間が1箇所の場合には、当該第1白画素区間の長さを第
1平均値とし、かつ、第1白画素区間が複数箇所の場合
には、当該第1白画素区間の各々の長さの相加平均を第
1平均値として算出するプロセスと、第2白画素区間が
1箇所の場合には、当該第2白画素区間の長さを第2平
均値とし、かつ、第2白画素区間が複数箇所の場合に
は、当該第2白画素区間の各々の長さの相加平均を第2
平均値として算出するプロセスと、第1平均値と第2平
均値とを比較して、より大きな平均値の白画素区間の得
られた射影分布の走査方向を行方向と判定するプロセス
とを含むのが良い。
【0058】このように、第1方向射影分布の第2白画
素区間長の平均値と、第2方向射影分布の第1白画素区
間長の平均値とを比較することにより行方向を判定すれ
ば、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長の
ばらつきとの比率が小さい場合であっても、行方向の判
定の確実化を図ることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の第1〜第3の行方向判定方法および第1および第2の
行方向判定装置の実施の形態の例について説明する。
尚、この発明は図示例に限定されるものではない。
【0060】(第1の実施の形態) (構成について)先ず、図1を参照して、この発明の第
1〜第3の行方向判定装置の例について説明する。尚、
行方向判定装置10の動作の詳細な説明は(動作につい
て)の欄で後述する。図1は、この実施の形態の行方向
判定装置の構成の説明に供する機能ブロック図である。
【0061】この実施の形態の行方向判定装置10は、
第1方向分割領域生成部12a、第2方向分割領域生成
部12b、第1方向射影分布作成部14a、第2方向射
影分布生成部14b、行方向判定部16および制御部2
4を具えている。
【0062】この第1方向分割領域生成部12aは、入
力された文書画像を第2方向に沿った分割線によって分
割することにより、この第2方向と直交する第1方向に
沿って並んだ複数の第1方向分割領域を生成する。この
第1方向分割領域生成部12aは、生成された第1方向
分割領域の情報を第1方向射影分布作成部14aに送出
する。
【0063】また、第2方向分割領域生成部12bは、
上述の文書画像を第1方向に沿った分割線によって分割
することにより、この第1方向と直交する第2方向に沿
って並んだ複数の第2方向分割領域を生成する。この第
2方向分割領域生成部12bは、生成された第2方向分
割領域の情報を第2方向射影分布作成部14bに送出す
る。
【0064】また、第1方向射影分布作成部14aは、
少なくとも1つの第1方向分割領域を、第1方向に沿っ
て走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積
黒が総数の第1方向と直交する第2方向に沿った分布を
求めることにより第1方向射影分布を作成する。すなわ
ち、第1方向射影分布作成部14aは、少なくとも1つ
の第1方向分割領域について、第1方向を主走査方向と
し第2方向を副走査方向として当該第1方向分割領域を
走査して走査毎の累積黒画素数を検出することにより第
1方向射影分布を作成する。作成された第1方向射影分
布の情報は、一旦、第1方向射影分布作成部14aの内
部のメモリに格納された後、行方向判定部16に送出さ
れる。
【0065】また、第2方向射影分布作成部14bは、
少なくとも1つの第2方向分割領域を、第2方向に沿っ
て走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積
黒画素数の第1方向に沿った分布を求めることにより第
2方向射影分布を作成する。すなわち、第2方向射影分
布作成部14bは、少なくとも1つの第2方向分割領域
について、第2方向を主走査方向とし第1方向を副走査
方向として当該第2方向分割領域を走査して走査毎の累
積黒画素数を検出することにより第2方向射影分布を作
成する。作成された第1方向射影分布の情報は、一旦、
第2方向射影分布作成部14bの内部のメモリに格納さ
れた後、行方向判定部16に送出される。
【0066】また、この行方向判定部16は、第2方向
射影分布と第1方向射影分布とに基づいて、文書画像の
行方向を判定する。そして、この行方向判定部16は、
第1判定部18、第2判定部20および第3判定部22
を具えている。この行方向判定部16における判定結果
は、制御部24を介して、外部の例えば出力装置(図示
せず)に出力される。
【0067】また、制御部24は、行方向判定装置10
の各部に接続されており、この各部の動作制御を行な
う。
【0068】また、この行方向判定装置10へ入力され
る文書画像は、文書をスキャナ26で読み取って生成さ
れる。生成された文書画像は、一旦、イメージメモリ2
8へ格納される。そして、文字領域設定部30におい
て、このイメージメモリ28から読み出した文書画像に
文字領域を設定する。また、この文字領域設定部30
は、第1方向分割領域生成部12aおよび第2方向分割
領域生成部12bにそれぞれ接続されている。
【0069】(第1判定部の構成について)次に、図2
を参照して、この第1判定部18の構成について説明す
る。図2は、第1判定部18の構成の説明に供する機能
ブロック図である。尚、第1判定部18の動作について
は、後述の(第1判定部の動作について)の欄において
詳細に説明する。
【0070】この第1判定部18は、文書画像に文字列
が1行のみ含まれている場合の行方向の判定を行なう。
そして、この第1判定部18は、第1分割領域数計数部
32a、第2分割領域数計数部32b、第1黒画素区間
数計数部34a、第2黒画素区間数計数部34bおよび
区間数分割数比較判定部36を具えている。
【0071】この第1分割領域数計数部32aは、第1
方向射影分布を作成した分割領域の数の合計を第1分割
領域数として計数する。計数された第1分割領域数の情
報は、区間数分割数比較判定部36へ送出される。
【0072】また、第1黒画素区間数計数部34aは、
第1方向射影分布を形成した累積黒画素数のうち、第1
基準値(例えば1画素)以上の累積黒画素数が第2方向
に沿って連続しているとき、その連続する区間を第1黒
画素区間として、第1方向射影分布を作成した全ての第
1方向分割領域にわたって当該第1黒画素区間の数の合
計を第1黒画素区間数として計数する。計数された第1
黒画素区間数の情報は、区間数分割数比較判定部36へ
送出される。
【0073】また、第2分割領域数計数部32bは、第
2方向射影分布を作成した分割領域の数の合計を第2分
割領域数として計数する。計数された第2分割領域数の
情報は、区間数分割数比較判定部36へ送出される。
【0074】また、第2黒画素区間数計数部34bは、
第2方向射影分布を形成した累積黒画素数のうち、第2
基準値(例えば1画素)以上の累積黒画素数が第1方向
に沿って連続しているとき、その連続する区間を第2黒
画素区間として、第2方向射影分布を作成した全ての第
2方向分割領域にわたって当該第2黒画素区間の数の合
計を第2黒画素区間数として計数する。計数された第2
黒画素区間数の情報は、区間数分割数比較判定部36へ
送出される。
【0075】また、区間数分割数比較判定部36は、第
1黒画素区間数と該第1分割領域数とが一致し、かつ、
第2黒画素区間数と第2分割領域数とが一致しない場合
に、行方向を第1方向と判定し、および、第2黒画素区
間数と該第2分割領域数とが一致し、かつ、第1黒画素
区間数と第1分割領域数とが一致しない場合に、行方向
を第2方向と判定する。
【0076】(第2判定部の構成について)次に、図3
を参照して、この第2判定部20の構成について説明す
る。図3は、第2判定部20の構成の説明に供する機能
ブロック図である。尚、第2判定部20の動作について
は、後述の(第2判定部の動作について)の欄において
詳細に説明する。
【0077】この第2判定部20は、第1ばらつき算出
部38a、第2ばらつき算出部38bおよびばらつき比
較判定部40を具えている。
【0078】この第1ばらつき算出部38aは、第1射
影分布を形成する累積黒画素数のうち、第1基準値(例
えば1画素)以上の累積黒画素数が第2方向に沿って連
続しているとき、その連続する区間を第1黒画素区間と
して、当該第1黒画素区間の長さ(第1黒画素区間長)
のばらつきを算出する。算出された第1黒画素区間のば
らつきの情報は、比較判定部40へ送出される。
【0079】また、第2ばらつき算出部38bは、第2
射影分布を形成する累積黒画素数のうち、第2基準値
(例えば1画素)以上の累積黒画素数が第1方向に沿っ
て連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素区
間として、当該第2黒画素区間の長さ(第2黒画素区間
長)のばらつきを算出する。算出された第2黒画素区間
のばらつきの情報は、比較判定部40へ送出される。
【0080】また、ばらつき比較判定部40は、第1黒
画素区間長のばらつきと、第2黒画素区間長のばらつき
とを比較して、第1黒画素区間長のばらつきと第2黒画
素区間長のばらつきとの比率が基準値以上の場合に、ば
らつきの小さい方の黒画素区間長が得られた射影分布の
走査方向を行方向と判定する。
【0081】このように、第1方向射影分布の第2黒画
素区間長のばらつきと、第2方向射影分布の第1黒画素
区間長のばらつきとを比較すれば、第1方向射影分布の
特徴と第2方向射影分布の特徴との相違が小さい場合で
あっても、行方向判定精度の向上を図ることができる。
【0082】(第3判定部の構成について)次に、図4
を参照して、この第3判定部22の構成について説明す
る。図4は、第3判定部22の構成の説明に供する機能
ブロック図である。尚、第3判定部22の動作について
は、後述の(第3判定部の動作について)の欄において
詳細に説明する。
【0083】この第3判定部22は、前記の第2判定部
20において前記の第2判定部のばらつきと第2黒画素
区間長のばらつきとの比率が基準値に満たない場合に、
第1方向射影分布において隣り合った第1黒画素区間ど
うしの間の第1白画素区間の長さと、第2方向射影分布
において隣り合った第2黒画素区間どうしの間の第2白
画素区間の長さとを利用して、行方向の判定を行なう。
そのために、この実施の形態の第3判定部22は、第1
平均値算出部42a、第2平均値算出部42bおよび平
均値比較判定部44を具えている。
【0084】この第1平均値算出部42aは、第1白画
素区間が1箇所の場合には、当該第1白画素区間の長さ
を第1平均値とし、かつ、第1白画素区間が複数箇所の
場合には、当該第1白画素区間の各々の長さの相加平均
を第1平均値として算出する。算出された第1平均値の
情報は、平均値比較判定部44へ送出される。
【0085】尚、第1黒画素区間どうしの間の第1白画
素区間とは、言い換えれば、第1方向射影分布を形成す
る累積黒画素数のうち、前述の第1基準値未満の累積黒
画素数が第2方向に沿って連続しているとき、その連続
する区間をいう。
【0086】また、第2平均値算出部42bは、第2白
画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画素区間の長
さを第1平均値とし、かつ、第2白画素区間が複数箇所
の場合には、当該第2白画素区間の各々の長さの相加平
均を第2平均値として算出する。算出された第2平均値
の情報は、平均値比較判定部44へ送出される。
【0087】尚、第2黒画素区間どうしの間の第2白画
素区間とは、言い換えれば、第2方向射影分布を形成す
る累積黒画素数のうち、前述の第2基準値未満の累積黒
画素数が第2方向に沿って連続しているとき、その連続
する区間をいう。
【0088】また、平均値比較判定部44は、第1平均
値と第2平均値とを比較して、より大きな平均値の白画
素区間の得られた射影分布の走査方向を行方向と判定す
る。
【0089】このように、第1方向射影分布の第2白画
素区間長の平均値と、第2方向射影分布の第1白画素区
間長の平均値とを比較して、平均値の大きな方を行間の
空白と判断すれば、第1黒画素区間長のばらつきと第2
黒画素区間長のばらつきとの比率が小さい場合であって
も、行方向の判定精度の向上を図ることができる。
【0090】尚、この実施の形態においては、第1およ
び第2白画素区間の長さを利用して行方向の判定を行な
うにあたり、第1および第2平均値をそれぞれ求めて比
較したが、第1および第2白画素区間の長さの利用方法
はこれに限定されない。例えば、第1および第2白画素
区間のそれぞれの最大区間長どうしを比較しても良い。
また、例えば、第1射影分布における一端の第1白画素
区間の長さと、第2射影分布における一端の第2白画素
区間の長さとを比較して行方向を判定しても良い。
【0091】(動作について)次に、この実施の形態の
行方向判定装置の動作およびこの発明の第1〜第3の行
方向判定方法の例について併せて詳細に説明する。
【0092】ここでは、図5に示す文書画像60の行方
向を判定する場合について説明する。この文書画像60
の行方向は横方向である。すなわち、この文書画像60
には、横書きの文字列62が10行含まれている。この
文字列62にはそれぞれ全角文字および半角文字が含ま
れている。また、各文字列62の文字間隔は固定ピッチ
ではなく、可変ピッチ(プロポーショナル)とする。ま
た、図5においては、各文字列に含まれる各文字をそれ
ぞれ、ハッチングを付した円で模式的に示す。例えば、
全角文字64aを正円で示し、かつ、半角文字64bを
縦長の楕円で示す。
【0093】また、図5においては、紙面の横方向にX
軸をとり、紙面の縦方向にY軸をとる。以下、X軸方向
を水平方向とも称する。また、Y軸方向を垂直方向とも
称する。
【0094】先ず、行方向の判定に先立ち、この実施の
形態では、スキャナ26を用いてこの文書画像(イメー
ジデータ)を得る。スキャナ26は、行方向を判定する
文書の紙面(図示せず)を光学的に走査して、量子化さ
れた電気信号例えば白黒2値を表す電気信号からなる文
書画像のイメージデータを生成する。このイメージデー
タにおいては、文字画素を黒画素で表し、かつ、背景画
素を白画素で表す。そして、生成されたイメージデータ
を、一旦イメージメモリ28に格納する。
【0095】次に、イメージメモリ28に格納された文
書画像を読み出してきて、文字領域設定部30におい
て、文書画像のうちの文字方向の判定の対象となる領域
としての文字領域を設定する。文字領域の設定にあたっ
ては、例えば、イメージデータをディスプレイに表示し
て、オペレータがディスプレイ上で文字領域を指定して
も良い。また、文字領域の設定にあたっては、文書画像
を解析して自動的に文字領域を抽出しても良い。また、
この出願に係る発明者は、文字領域を抽出する方法の一
例を、文献2:「特開平3−126181号公報」にお
いて提案している。この文献2に開示の方法によれば、
文字画素の領域の外接矩形を求め、この外接矩形により
文書画像から文字領域を切り出している。尚、この実施
の形態においては、この他の従来周知の任意好適な方法
を用いて文字領域を抽出しても良い。また、この発明で
は、文字領域は必ずしも設定しなくとも良い。
【0096】このようにして、図5に示すように文字領
域66が設定された文書画像60が得られる。そして、
この文書画像60は、行方向判定装置10に入力され
る。
【0097】以下、図6を参照して、行方向判定装置1
0の動作について説明する。図6は、行方向判定方法の
説明、特に全体的な動作の流れの説明に供する流れ図で
ある。
【0098】(文書画像の分割処理について)行方向判
定装置10が、文書画像60の行方向の判定を開始する
と、先ず、制御部は、第1方向分割領域生成部12aお
よび第2方向分割領域生成部12bをそれぞれ起動す
る。
【0099】起動された第1方向分割領域生成部12a
は、図7の(A)に示すように、第2方向(縦方向)に
沿った分割線A−Aおよび分割線B−Bによって、文書
画像60の文字領域66を分割する(図6のS1)。ま
た、文字領域66を分割することにより、文字領域66
中の各文字列(行)62もそれぞれ分割される。尚、文
字領域66を分割すれば、結果的に文書画像60も分割
されることになる。
【0100】図7の(A)に示すように、この分割によ
り、この第2方向と直交する第1方向、すなわち横方向
に沿って並んだ3つの第1方向分割領域(水平方向分割
領域)68が生成される。ここでは、水平方向分割領域
68として、第1分割領域68a、第2分割領域68b
および第3分割領域68cをそれぞれ生成する。
【0101】また、起動された第2方向分割領域生成部
12bは、図7の(B)に示すように、第1方向(横方
向)に沿った分割線にC−C、分割線D−Dおよび分割
線E−Eによって文書画像60の文書領域66を分割す
る(図6のS2)。
【0102】図7の(B)に示すように、この分割によ
り、この第1方向と直交する第2方向、すなわち縦方向
に沿って並んだ4つの第2方向分割領域(垂直分割領
域)70が生成される。ここでは、垂直分割領域70と
して、第4分割領域70a、第5分割領域70b、第6
分割領域70cおよび第7分割領域70dをそれぞれ生
成する。
【0103】また、この実施の形態においては、文字領
域66を3つの分割領域に水平分割したが、この分割数
は、任意好適な値(正の整数)とすることができる。例
えば、分割数は、文書画像の文字領域の解像度、文字領
域の面積といった条件に応じて、適宜設定すると良い。
【0104】例えば、文字領域66の水平方向(X軸方
向、横方向)に沿った幅をWaとし、最大幅がWth以
下の水平分割領域を生成する場合、水平方向の分割数n
を下記の(1)によって求めても良い。
【0105】 n=(Wa+Wth)/Wth・・・(1) 但し、上記の(1)式においては、除算の商を整数で表
し、除算のあまりを切り捨てるものとする。
【0106】そして、文字領域66を均等にn分割する
場合には、各水平分割領域の幅をWa/n画素(ドッ
ト)とすると良い。
【0107】また、例えば、文字領域を垂直方向(Y軸
方向、縦方向)に沿った高さをHaとし、最大高さがH
th以下の垂直分割領域を生成する場合、垂直方向の分
割数mを下記の(2)式によって求めても良い。
【0108】 m=(Ha+Hth)/Hth・・・(2) 但し、上記の(2)式においては、除算のあまりを切り
捨てて、除算の商を整数で表すものとする。
【0109】そして、文字領域66を均等にm分割する
場合には、各垂直分割領域の高さをHa/m画素(ドッ
ト)とすると良い。
【0110】また、この発明では、文字領域66は必ず
しも均等に分割しなくとも良い。また、この発明では、
文字領域66を設定せずに文書画像60を分割しても良
い。
【0111】(射影分布の作成処理について)次に、制
御部は、第1方向射影分布作成部14aおよび第2方向
射影分布作成部14bをそれぞれ起動する。
【0112】起動された第1方向射影分布作成部14a
は、少なくとも1つの第1方向分割領域(水平分割領
域)68を、第1方向(水平方向)に沿って走査して、
走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第
2方向(垂直方向)に沿った分布を求めることにより第
1方向射影分布72を作成する。すなわち、少なくとも
1つの第1方向分割領域(水平分割領域)68につい
て、第1方向(水平方向)を主走査方向とし第2方向
(垂直方向)を副走査方向として当該第1方向分割領域
を走査して、走査毎の累積黒画素数を検出することによ
り第1方向射影分布(水平射影分布)72を作成する
(図6のS3)。
【0113】この実施の形態においては、第1方向分割
領域68のうちの第1分割領域68aについて第1方向
射影分布72を作成する。ここで、図8の(A)に、第
1分割領域68aおよびその第1方向射影分布72を示
す。この第1方向射影分布72は、走査毎の累積黒画素
数をヒストグラムで表したものである。従って、射影分
布の高さは、累積黒画素数を相対的に表す。
【0114】また、この第1方向射影分布72は、文書
画像60の行方向に沿って走査して得られたものであ
る。このため、第1方向射影分布72には、複数の互い
に独立した射影ブロック74が含まれる。第1方向射影
分布72は、第1方向射影分布作成部14aの内部メモ
リに格納される。
【0115】また、各射影ブロック74の得られた各副
走査区間は、それぞれ、各文字列62が分割線A−Aに
よって分割されて生成した分割行76に対応する。図8
の(A)では、10行の各分割行76を矩形枠76で模
式的に示す。
【0116】また、起動された第2方向射影分布作成部
14bは、少なくとも1つの第2方向分割領域(垂直分
割領域)70を、第2方向(垂直方向)に走査して、走
査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の第1
方向(水平方向)に沿った分布を求めることにより第2
方向射影分布78を作成する。すなわち、少なくとも1
つの第2方向分割領域(垂直分割領域)70について、
第2方向(垂直方向)を主走査方向とし第1方向(水平
方向)を副走査方向として第2方向分割領域を走査し
て、走査毎の累積黒画素数を検出することにより第2方
向射影分布(垂直射影分布)78を作成する(図6のS
4)。
【0117】この実施の形態においては、第2方向分割
領域70のうちの第4分割領域70aについて第2方向
射影分布78を作成する。ここで、図8の(B)に、第
1分割領域70aおよびその第2方向射影分布78を示
す。この第2方向射影分布78は、走査毎の累積黒画素
数をヒストグラムで表したものである。従って、射影分
布の高さは、累積黒画素数を相対的に表す。
【0118】また、この第2方向射影分布78は、文書
画像60の行方向を横断する方向に走査して得られたも
のである。従って、第2方向射影分布78は、不規則に
連続した射影となる。第2方向射影分布78のデータ
は、第2方向射影分布作成部14b内部のメモリに格納
される。
【0119】また、この第2方向射影分布78は、図8
の(B)においてa、b、cおよびdの符号でそれぞれ
示す部位で途切れている。そして、図8の(B)では、
第4分割領域70aに含まれる文字列62を、第2方向
射影分布78の射影が途切れた各部位で分割して生成し
た各分割行80を矩形枠80で模式的に示す。各分割行
80は、互いに第1方向(水平方向)に並んでおり、か
つ、それぞれ複数の文字列62の一部分ずつを含んでい
る。図8の(B)では、5つの分割行80を生成した例
を示す。
【0120】以下、第1分割領域68a中の分割行76
を水平分割行76と称し、第4分割領域70a中の分割
行78を垂直分割行80と称する。
【0121】また、この実施の形態においては、分割領
域の生成の処理および射影分布の作成の処理を図6のS
1〜S4のステップの順に従って行なったが、この発明
では、S1およびS3のステップと、S2およびS4の
ステップとは個別に独立して行なうことができる。従っ
て、この発明では、S1〜S4のステップについては、
S1およびS3のステップを順次に行なう点とS2およ
びS4のステップを順次に行なう点とを除いては、処理
の順序は限定されない。例えば、S2のステップを行な
った後にS1のステップ行なっても良い。また、例え
ば、S1およびS3のステップを順次に行なった後に、
S2およびS4のステップを順次に行なっても良い。
【0122】次に、制御部24は、判定部16を起動
し、起動された判定部16へ第1方向射影分布作成部1
4aおよび第2方向射影分布作成部14bから、それぞ
れ第1射影分布および第2射影分布のデータを送る。
【0123】(判定部の動作について)次に、判定部1
6の動作(図6のS5)について、図9を参照して説明
する。図9は、判定部16の動作の説明に供する流れ図
である。ここでは、判定部16を構成する第1判定部1
8、第2判定部20および第3判定部22の動作につい
て順次に説明する。
【0124】(第1判定部の動作について)先ず、第1
判定部18の動作について説明する。先ず、図5に示し
た、複数の行を含む文書画像60の判定を行なう場合の
動作について説明する。
【0125】制御部24は、先ず、判定部16の第1判
定部18を起動し、起動された第1判定部18へ第1方
向射影分布作成部14aおよび第2方向射影分布作成部
14bから、それぞれ第1射影分布および第2射影分布
のデータを送る。
【0126】前述のように、第1方向射影分布作成部1
4aにおいては、第1分割領域68aについてのみ第1
方向射影分布72を作成した。そこで、第1判定部18
の第1分割領域数計数部32aは、第1方向射影分布を
作成した第1方向分割領域(すなわち第1分割領域68
aのみ)の数の合計である第1分割領域数nを「1」と
計数する。
【0127】また、前述のように、第1方向射影分布7
2には、10個の射影ブロック74が含まれる。各射影
ブロック74は、第1方向射影分布72において第1基
準値(ここでは1画素)以上の累積黒画素の射影が第1
方向に連続した第1黒画素区間である。従って、第1判
定部18の第1黒画素区間数計数部34aは、第1方向
射影分布における黒画素区間の数の、第1方向射影分布
を作成した全ての分割領域(すなわち第1分割領域68
aのみ)にわたっての合計である第1黒画素区間数Nh
を「10」と計数する。
【0128】また、前述のように、第2方向射影分布作
成部14bにおいては、第4分割領域70aについての
み第2方向射影分布78を作成した。従って、第1判定
部18の第2分割領域数計数部32bは、第2方向射影
分布を作成した分割領域(すなわち第4分割領域70a
のみ)の数の合計である第2分割領域数mを「1」と計
数する。
【0129】また、前述のように、第4分割領域70a
の第2方向射影分布78は、a、bcおよびdの4箇所
で途切れている。この4箇所で途切れた5つの射影部分
の各々は、いずれも、第2方向射影分布78において第
2基準値(ここでは1画素)以上の累積黒画素数の射影
が第1方向(横方向)に連続する第2黒画素区間であ
る。従って、第1判定部18の第2黒画素区間数計数部
34bは、各第2黒画素区間の第2方向射影分布を作成
した全ての分割領域(すなわち第4分割領域70aの
み)にわたっての合計である第2黒画素区間数Mvを
「5」と計数する。
【0130】尚、これら第1分割領域数計数部32a、
第2分割領域数計数部32b、第1黒画素区間数計数部
34aおよび第2黒画素区間数計数部34bの処理の順
序は限定されない。
【0131】次に、第1判定部18の区間数分割数比較
判定部36において、第1黒画素区間数Nhと第1分割
領域数nとを比較し、かつ第2黒画素区間数Mvと第2
分割領域数mとを比較する(図9のS1およびS2)。
【0132】この実施例では、先ず、n=Nhかつm≠
Mvであるか否かを判断する(図9のS1)。そして、
n=Nhかつm≠Mvである場合(Y)には、この文書
画像60を横書きと判定する。これに対して、n=Nh
かつm≠Mvでない場合(N)には、次のS2のステッ
プへ進む。
【0133】ステップS2においては、n≠Nhかつm
=Mvであるか否かを判断する(図9のS2)。そし
て、n≠Nhかつm=Mvである場合(Y)には、この
文書画像60を縦書きと判定する。これに対して、n≠
Nhかつm=Mvでない場合(N)には、次のS3およ
びS4のステップへ進む。
【0134】ここでは、第1黒画素区間数Nh(10)
と第1分割領域数n(1)とは一致せず、かつ、第2黒
画素区間数Mv(5)と第2分割領域数m(1)とも一
致しない。このため、この場合は、第1判定部18で
は、行方向を判定することができない。
【0135】そこで、制御部24は、次のステップS3
およびS4の処理へ進むため、判定部16のうちの第2
判定部20に判定を行なわせる。
【0136】(文字列が1行の場合の第1判定部の動作
例について)この実施の形態において行方向の判定の対
象とした文書画像60には、上述のように、複数の行が
含まれている。このため、第1判定部18においては、
文書画像60の行方向を判定しない。
【0137】そこで、第1判定部18の動作の一層の理
解を図るため、1行の文字列のみが含まれている文書画
像の行方向の判定を行なう動作例について説明する。こ
こでは、図10の(A)に、文書画像の文字領域50に
横書きの文字列52が1行のみ含まれている例を示す。
また、図10では、便宜的に、文字列52の領域に斜線
を付して示す。以下、この実施の形態では、横方向を第
1方向、縦方向を第2方向として説明する。
【0138】先ず、図10の(B)に示すように、上述
の第1方向分割領域生成部12aにおいて、この文字領
域50を縦方向の分割線A−Aおよび分割線B−Bによ
って分割する場合について説明する。この分割の結果、
横方向に順次に並んだ第1分割領域50a、第2分割領
域50bおよび第3分割領域50cが生成される。ま
た、この分割の結果、文字列52も、第1分割行52
a、第2分割行52bおよび第3分割行52cに分割さ
れる。この第1分割行52aは、第1分割領域50aに
含まれる。また、第2分割行52bは、第2分割領域5
0bに含まれる。また、第3分割行52cは、第3分割
領域50cに含まれる。
【0139】そして、上述の第1方向射影分布作成部1
4aにおいて、この3つの分割領域のうちの例えば、第
1分割領域50aおよび第2分割領域50bの2つの分
割領域について横方向の射影分布(第1方向射影分布)
をそれぞれ作成する。
【0140】ここで、図10の(C)に、第1分割領域
50aを示す。この第1分割領域50aには、第1分割
行52aが1行だけ含まれている。そして、第1分割領
域50aの右側に、第1分割領域50aを横方向に走査
して得られた第1方向射影分布54aを示す。この第1
方向射影分布54aは、第1分割行52aに対応した1
つのブロック状の射影である。このブロック状の射影は
1つの黒画素区間56aに対応する。従って、1つの分
割領域50aにつき1つの黒画素区間56aが得られ
る。
【0141】また、図10の(D)に、第2分割領域5
0bを示す。この第2分割領域50bには、第2分割行
52bが1行だけ含まれている。そして、第2分割領域
50bの右側に、第2分割領域50bを横方向に走査し
て得られた第1方向射影分布54bを示す。この第1方
向射影分布54bは、第2分割行52bに対応した1つ
のブロック状の射影である。このブロック状の射影は1
つの黒画素区間56bに対応する。従って、1つの分割
領域50bにつき1つの黒画素区間56bが得られる。
【0142】そして、前述のように、第1方向射影分布
を作成した分割領域数は、第1分割領域50aと第2分
割領域50bとの2つである。従って、この第1分割領
域数計数部32aは、第1方向射影分布を作成した分割
領域の数の合計である第1分割領域数を「2」と計数す
る。
【0143】また、前述のように、第1分割領域50a
の第1方向射影分布54aの黒画素区間56aの数は
「1」である。また、第2分割領域50bの第1方向射
影分布54bの黒画素区間56bの数も「1」である。
【0144】従って、第1黒画素区間数計数部34a
は、第1方向射影分布における黒画素区間の数の、第1
方向射影分布を作成した全ての分割領域(すなわち第1
分割領域50aおよび第2分割領域50b)にわたって
の合計である第1黒画素区間数を「2」(=1+1)と
計数する。
【0145】次に、図11の(A)に示すように、上述
の第2方向分割領域生成部12bにおいて、図10の
(A)に示した文字領域50を横方向の分割線C−Cお
よび分割線D−Dによって分割する場合について説明す
る。この分割の結果、縦方向に順次に並んだ第4分割領
域50d、第5分割領域50eおよび第6分割領域50
fの3つの分割領域が生成される。そして、文字列52
は、第5分割領域50eに含まれる。
【0146】そして、上述の第1方向射影分布作成部1
4aにおいて、この3つの分割領域のうちの例えば、第
4分割領域50dおよび第5分割領域50eの2つの分
割領域について縦方向の射影分布(第2方向射影分布)
をそれぞれ作成する。
【0147】ここで、図11の(B)に、第4分割領域
50dを示す。第4分割領域50dには、文字列52が
含まれていない。従って、第4分割領域50dを縦方向
に走査しても、射影分布は得られない。従って、第4分
割領域50dからは黒画素区間は得られない。
【0148】また、図11の(C)に、第5分割領域5
0fを示す。第5分割領域50eには、文字列52がそ
のまま含まれる。そして、第5分割領域50eの下側
に、第5分割領域50eを縦方向に走査して得られた第
2方向射影分布54eを示す。この第2方向射影分布5
4dは、1つの連続した射影である。この射影は、1つ
の黒画素区間56eに対応する。従って、1つの分割領
域50eにつき1つの黒画素区間56eが得られる。
【0149】そして、前述のように、第2方向射影分布
を作成した分割領域数は、第4分割領域50dと第5分
割領域50eとの2つである。従って、この第2分割領
域数計数部32bは、第2方向射影分布を作成した分割
領域の数の合計である第2分割領域数を「2」と計数す
る。
【0150】また、前述のように、第4分割領域50d
の第2方向射影分布54dの黒画素区間の数は「0」で
ある。また、第5分割領域50eの第2方向射影分布5
4eの黒画素区間56eの数は「1」である。
【0151】従って、第2黒画素区間数計数部34b
は、第2方向射影分布における黒画素区間の数の、第2
方向射影分布を作成した全ての分割領域(すなわち第4
分割領域50dおよび第5分割領域50e)にわたって
の合計である第2黒画素区間数を「1」(=0+1)と
計数する。
【0152】次に、区間数分割数比較判定部36におい
て、行方向を判定する。ここでは、、第1黒画素区間数
(2)と第1分割領域数(2)とが一致し、かつ、第2
黒画素区間数(1)と第2分割領域数(2)とが一致し
ないので、行方向を第1方向、すなわち横方向と判定す
る。
【0153】このように、文書画像の文字領域に文字列
が1行のみ含まれている場合には、行方向と直交する分
割線によって分割された各分割領域に、分割行が1つず
つ含まれる。その結果、この場合には、分割領域の数
と、各分割領域にそれぞれ含まれる分割行の数の合計と
が一致する。これに対して、行方向に沿った分割線によ
って文字領域を分割した場合には、分割領域の数と、分
割行の数の合計とは一致しない。例えば、複数の分割領
域が生成されても、分割行の数の合計は1つのままとな
る。従って、文字列が1行だけ場合には、分割領域の数
と分割行の数の合計とを比較すれば、黒画素区間長のば
らつきや白画素区間長の平均値を比較するまでもなく、
行方向を判定することができる。
【0154】従って、文書画像中の文字列が1行だけ場
合には、第1判定部18において分割領域の数と分割行
の数の合計とを比較することにより、第2判定部20で
後述のように黒画素区間長のばらつきを比較したり、第
3判定部22で後述のように白画素区間長の平均値を比
較するまでもなく、行方向の判定精度の向上を図ること
ができる。
【0155】尚、上記の動作例においては、2つの第1
方向分割領域と2つの第2方向分割領域についてそれぞ
れ射影分布を作成したが、例えば、全ての分割領域につ
いて射影分布を作成しても良い。また、1つの第1方向
分割領域と1つの第2方向分割領域についてのみ射影分
布を作成しても良い。
【0156】また、例えば、第2分割領域50bと第5
分割領域50eのみについて射影分布を作成した場合
は、第1分割領域数および第2分割領域数はいずれも
「1」となる。そして、第1黒画素区間数および第2黒
画素区間数はいずれも「1」となる。この場合は、第1
分割領域数「1」と第1黒画素区間数「1」とが等し
く、かつ、第2分割領域数「1」と第2黒画素区間数
「1」とが等しいので、区間数分割数比較判定部36に
おける判定条件が満たされない。従って、この場合は、
区間数分割数比較判定部36は行方向を判定しない。そ
の場合は、第2判定部20で行方向の判定を試みる。
【0157】(第2判定部の動作について)制御部24
は、先ず、判定部16の第2判定部20を起動し、起動
された第2判定部20へ第1方向射影分布作成部14a
および第2方向射影分布作成部14bから、それぞれ第
1射影分布および第2射影分布のデータを送る。
【0158】(第1ばらつき算出部の動作について)先
ず、図12の(A)を参照して、第2判定部20の第1
ばらつき算出部38aの動作について説明する。図12
の(A)は、第1ばらつき算出部38aの説明に供する
図であり、図8の(A)に示された第1分割領域68a
の一部分およびその部分に対応する第1方向射影分72
の部分を示す。
【0159】図12の(A)においては、第1分割領域
68a中の分割行76を、紙面の上側から順に、第1分
割行76a、第2分割行76b、第3分割行76c・・
・第10分割量76jとする。また、第1分割行76
a、第2分割行76b、第3分割行76c・・・第10
分割行76jをそれぞれ走査して得られた射影ブロック
74をそれぞれ第1射影ブロック74a、第2射影ブロ
ック74b、第3射影ブロック74c・・・第10射影
ブロック74jとする。尚、図12の(A)において
は、第4〜第9射影ブロックの図示を省略する。
【0160】そして、第1ばらつき算出部38aは、先
ず、第1方向射影分布72を形成する累積黒画素数のう
ち、第1基準値(例えば1画素)以上の累積黒画素数が
第2方向(垂直方向)に沿って連続しているとき、その
連続する区間82を第1黒画素区間として、当該第1黒
画素区間82の長さ(第1黒画素区間長)を求める。こ
こでは、第1射影ブロック74a、第2射影ブロック7
4b、第3射影ブロック74c・・・第10射影ブロッ
ク74jに対応する各黒画素区間82の第1黒画素区間
長をそれぞれH(1)、H(2)、H(3)・・・H
(10)として求める。
【0161】また、第1黒画素区間長のデータは、例え
ば、文書画像60において各射影ブロック74の端が得
られる位置をXY座標を求め、各射影ブロック74の副
走査方向に沿った両端のXY座標の距離(この場合はY
座標の値の差)として表しても良い。また、第1黒画素
区間長のデータは、例えば、各射影ブロック74の副走
査方向に沿った両端間の画素数で表示しても良い。
【0162】また、第1基準値を1画素とした場合に
は、各第1黒画素区間長は、それぞれ各射影ブロック7
4の副走査方向の長さと一致する。各射影ブロック74
の副走査方向の長さは、それぞれ各分割行76の高さと
一致する。これに対して、第1基準値を2画素以上の値
とした場合(例えば数画素とした場合)には、各第1黒
画素区間長は、それぞれ各射影ブロック74の副走査方
向の長さよりも若干短くなる傾向がある。しかし、この
場合でも、黒画素区間長と、射影ブロックの副走査方向
の長さおよび分割行76の高さとは、実質的に対応して
いる。第1基準値は、任意好適な画素数(正の整数)を
取ることができる。
【0163】尚、各第1黒画素区間長を既に求めてある
場合、例えば、第1方向射影分布作成部14aで各第1
黒画素区間長を既に求めてある場合には、第1ばらつき
算出部38aで改めて各第1黒画素区間長を求める必要
はない。
【0164】次に、第1ばらつき算出部38aは、第1
黒画素区間長のばらつきを算出する(図9のS3)。第
1黒画素区間長のばらつきの算出あたっては、第1ばら
つき算出部38aは、先ず、各黒画素区間82の黒画素
区間長の相加平均値を算出する。黒画素区間の相加平均
値Hhは、下記の(3)式で与えられる。
【0165】 Hh={H(1)+H(2)+H(3)+・・・+H(10)}/Nh・・・ (3) 但し、Nhは、黒画素区間82の数を表し、この実施の
形態ではNh=10である。また、複数の分割領域68
について第1方向射影分布72を作成した場合には、第
1方向射影分布72を作成した各分割領域68にそれぞ
れ含まれる黒画素区間82の数の合計が、Nhとなる。
例えば、2つの分割領域68について第1方向射影分布
72を作成した場合には、黒画素区間82の数の合計は
Nh=20となる。
【0166】次に、第1ばらつき算出部38aは、各黒
画素区間長と相加平均値Hhとの差の和を黒画素区間の
数で割った値を第1画素区間長のばらつきEhとして算
出する(図9のS4)。
【0167】第1黒画素区間長のばらつきEhは、下記
の(4)式で与えられる。
【0168】 Eh={Σ|H(i)−Hh|}/Nh・・・(4) 但し、上記の(4)式中の「Σ」は、i=1〜Nhの場
合の和を表す。
【0169】尚、この実施の形態においては、第1黒画
素区間長のばらつきEhを上記の(4)式で与えたが、
第1黒画素区間長のばらつきはこれに限定されるもので
はない。この発明では、第1黒画素区間長のばらつきと
して、例えば、分散や標準偏差を求めても良い。
【0170】(第2ばらつき算出部の動作について)次
に、図12(B)を参照して、第2判定部20の第2ば
らつき算出部38bの動作について説明する。図12の
(B)は、第2ばらつき算出部38bの説明に供する図
であり、図8の(B)に示された第4分割領域70aお
よび第2方向射影分78を示す。
【0171】図12の(B)においては、第4分割領域
70a中の分割行80を、紙面の左側から順に、第1分
割行80a、第2分割行80b、第3分割行80c、第
4分割行80dおよび第5分割量80eとする。また、
第1分割行80a、第2分割行80b、第3分割行80
c、第4分割行80dおよび第5分割行80eをそれぞ
れ走査して得られた射影78部分をそれぞれ第1射影7
8a、第2射影78b、第3射影78c、第4射影78
dおよび第5射影78eとする。
【0172】そして、第2ばらつき算出部38bは、先
ず、第2方向射影分布78を形成する累積黒画素数のう
ち、第2基準値(例えば1画素)以上の累積黒画素数が
第1方向(水平方向)に沿って連続しているとき、その
連続する区間84を第2黒画素区間として、当該第2黒
画素区間84の長さ(第2黒画素区間長)を求める。こ
こでは、第1射影78a、第2射影78b、第3射影7
8c、第4射影78dおよび第5射影78eに対応する
各黒画素区間84の第2黒画素区間長をそれぞれW
(1)、W(2)、W(3)、W(4)およびW(5)
として求める。
【0173】また、第2黒画素区間長のデータは、例え
ば、各射影78の端の位置をXY座標を求め、各射影7
8の副走査方向に沿った両端のXY座標の距離(この場
合はX座標の値の差)として表しても良い。また、第2
黒画素区間長のデータは、例えば、各射影78の副走査
方向に沿った両端間の画素数で表示しても良い。
【0174】尚、各第2黒画素区間長を既に求めてある
場合、例えば、第2方向射影分布作成部14bで各第2
黒画素区間長を既に求めてある場合には、第2ばらつき
算出部38bで改めて各第2黒画素区間長を求める必要
はない。
【0175】次に、第2ばらつき算出部38bは、第2
黒画素区間長のばらつきを算出する(図9のS5)。第
2黒画素区間長のばらつきの算出あたっては、第2ばら
つき算出部38bは、先ず、各黒画素区間84の黒画素
区間長の相加平均値を算出する。黒画素区間の相加平均
値Wvは、下記の(5)式で与えられる。
【0176】 Wv={W(1)+W(2)+W(3)+W(4)+W(5)}/Nw・・・ (5) 但し、Nwは、黒画素区間84の数を表し、この実施の
形態ではNw=5である。また、複数の分割領域70に
ついて第2方向射影分布78を作成した場合には、第1
方向射影分布78を作成した各分割領域70にそれぞれ
含まれる黒画素区間84の数の合計がNwとなる。
【0177】次に、第2ばらつき算出部38bは、各第
2黒画素区間長と相加平均値Wvとの差の和を黒画素区
間の数で割った値を第2画素区間長のばらつきEvとし
て算出する(図9のS6)。
【0178】第2黒画素区間長のばらつきEwは、下記
の(6)式で与えられる。
【0179】 Ew={Σ|W(j)−Wv|}/Nw・・・(6) 但し、上記の(6)式中の「Σ」は、j=1〜Nwの場
合の和を表す。
【0180】尚、この実施の形態においては、第2黒画
素区間長のばらつきEwを上記の(6)式で与えたが、
第2黒画素区間長のばらつきはこれに限定されるもので
はない。この発明では、第2黒画素区間長のばらつきと
して、例えば、分散や標準偏差を求めても良い。
【0181】また、この実施の形態においては、第1お
よび第2黒画素区間のばらつきをそれぞれ求めるための
処理を図9のS3〜S6のステップの順に従って行なっ
たが、この発明では、S3およびS5のステップの処理
と、S4およびS6のステップの処理とは個別に独立し
て行なうことができる。従って、この発明では、S3〜
S6のステップについては、S3およびS4のステップ
を順次に行なう点とS5およびS6のステップを順次に
行なう点とを除いては、処理の順序は限定されない。例
えば、S3のステップを行なった後にS4のステップ行
なっても良い。また、例えば、S5およびS6のステッ
プの処理を順次に行なった後に、S3およびS4のステ
ップの処理を順次に行なっても良い。
【0182】(ばらつき比較判定部の動作について)次
に、第2判定部20のばらつき判定部40の動作につい
て説明する。ばらつき比較判定部40は、第1黒画素区
間長のばらつきEhと、第2黒画素区間長のばらつきと
Evを比較して、第1黒画素区間長のばらつきEhと第
2黒画素区間長のばらつきEwとの比率が第3基準値P
以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区間長が得
られた射影分布の走査方向を行方向と判定する(図9の
S7およびS8)。尚、この基準値Pの値は任意好適な
値を設定することができる。また、P=1の場合には、
EhとEvとの大小を比較することと同等になる。
【0183】この実施の形態では、先ず、下記の(7)
式が満たされるか否かを判断する(図9のS7)。そし
て、下記の(7)式が満たされた場合には、文書画像6
0を横書きと判定する。これに対して、下記の(7)式
が満たされない場合には、次のS8のステップへ進む。
【0184】Eh・P<Ew・・・(7) ステップS8においては、下記の(8)式が満たされる
か否かを算段する(図9のS8)。そして、下記の
(8)式が満たされる場合には、文書画像60を縦書き
と判定する。これに対して、下記の(8)式が満たされ
ない場合には、次のS9およびS10のステップへ進
む。
【0185】Ev・P<Eh・・・(8) ここでは、文書画像60は横書きであるため、第1黒画
素区間長のばらつきEhにくらべて、第2黒画素区間長
のばらつきEwが大きくなる。その結果、この場合に
は、通常、上記の(7)式が満たされる。
【0186】ところで、図12の(B)に示したよう
に、各行の文字間隔が固定ピッチである場合には、第1
黒画素区間長のばらつきと第2黒画素区間長のばらつき
とがどちらも小さいため、上記の(7)式および(8)
式のどちらも満たされない場合がある。その場合には、
制御部24は、ステップS9およびS10へ進むため、
判定部16のうちの第3判定部22に判定を行なわせ
る。
【0187】(第3判定部の動作について)制御部24
は、先ず、判定部16の第3判定部22を起動し、起動
された第3判定部22へ第1方向射影分布作成部14a
および第2方向射影分布作成部14bから、それぞれ第
1射影分布および第2射影分布のデータを送る。
【0188】(第1平均値算出部の動作について)この
第1平均値算出部42aは、先ず、第1方向射影分布7
2において隣り合った第1黒画素区間82どうしの間の
第1白画素区間86の長さ(第1白画素区間長)をそれ
ぞれ求める。
【0189】ここでは、図12の(A)に示すように、
第1射影ブロック74aの黒画素区間と第2射影ブロッ
ク74bの黒画素区間との間の第1白画素区間の区間長
をSh(1)として求める。また、第2射影ブロック7
4bと第3射影ブロック74cとの間の第1白画素区間
の区間長をSh(2)として求める。同様にして、他の
第1白画素区間の区間長Sh(3)、Sh(4)、Sh
(5)、Sh(6)、Sh(7)、Sh(8)およびS
h(9)を求める。
【0190】尚、各第1白画素区間長を既に求めてある
場合、例えば、第1方向射影分布作成部14aで各白画
素区間長を既に求めてある場合には、第1平均値算出部
42aで改めて各白画素区間長を求める必要はない。
【0191】次に、第1平均値算出部42aは、第1白
画素区間長の平均値Shmを算出する(図9のS9)。
第1白画素区間長の平均値の算出にあたっては、第1平
均値算出部42aは、第1白画素区間86の各々の長さ
の相加平均を第1平均値として算出する。第1平均値S
hmは、下記の(9)式で与えられる。
【0192】 Shm={Sh(1)+Sh(2)+Sh(3)+・・・+Sh(9)}/( Nh−n)・・・(9) 但し、Nh−nは、白画素区間86の数の合計を表す。
この実施の形態ではNh−n=9となる。すなわち、N
hは、前述のように黒画素区間82の数を表し、nは、
第1方向射影分布72を作成した分割領域68の数(こ
の実施の形態ではn=1)を表す。また、例えば、2つ
の分割領域68について第1方向射影分布72を作成し
て、この2つの分割領域68を合わせた白画素区間の相
加平均値を算出する場合には、n=2となる。すなわ
ち、Nh−nは、それぞれの分割領域68における黒画
素区間82の数から、それぞれ1を引いた値を足し合わ
せた値となる。
【0193】尚、第1方向射影分布において黒画素区間
どうしの間の白画素区間が1箇所だけの場合には、その
白画素区間の区間長を第1平均値とする。
【0194】(第2平値均算出部の動作について)ま
た、第2平均値算出部42bは、隣り合った第2黒画素
区間どうしの間隔をそれぞれ第2白画素区間長として求
める。
【0195】ここでは、図12の(B)に示すように、
第1射影78aと第2射影78bとの間の、図12の
(B)においてaで示す部分の第2白画素区間長をSw
(1)として求める。また、第2射影78bと第3射影
78cとの間の、図12の(B)においてbで示す部分
の第2白画素区間長をSw(2)として求める。また、
第3射影78cと第4射影78dとの間の、図12の
(B)においてcで示す部分第2白画素区間長をSw
(3)として求める。また、第4射影78dと第5射影
78eとの間の、、図12の(B)においてdで示す部
分第2白画素区間長をSw(4)として求める。これら
の第2白画素区間長Sw(1)〜Sw(4)は、図12
の(B)においては、いずれも1画素分程度である。
【0196】尚、各第2白画素区間長を既に求めてある
場合、例えば、第2方向射影分布作成部14bで各第2
白画素区間長を既に求めてある場合には、第2平均値算
出部42bで改めて各第2白画素区間長を求める必要は
ない。
【0197】次に、第2平均値算出部42bは、第2白
画素区間長の平均値Swmを算出する(図9のS1
0)。第2白画素区間長の平均値の算出にあたっては、
第2平均算出部42bは、各第2白画素区間88の白画
素区間長の相加平均値を第2平均値として算出する。第
2平均値Swmは、下記の(10)式で与えられる。
【0198】 Swm={Sw(1)+Sw(2)+Sw(3)+Sw(4)}/(Nw−m )・・・(10) 但し、Nh−mは、第2白画素区間88の数を表し、こ
の実施の形態ではNw−m=4である。すなわち、Nw
は、前述のように第2黒画素区間84の数を表し、m
は、第2方向射影分布78を求めた第2方向分割領域7
0の数(この実施の形態ではm=1)を表す。
【0199】尚、第2方向射影分布において黒画素区間
どうしの間の白画素区間が1箇所だけの場合には、その
白画素区間の区間長を第2平均値とする。
【0200】尚、この実施の形態では、S7のステップ
の次にS8のステップへ進んだ例について説明したが、
S8のステップの次にS7のステップへ進んでも良い。
【0201】(平均値比較判定部の動作について)次
に、平均値比較判定部44の動作について説明する。平
均値比較判定部44は、第1平均値Shmと第2平均値
Swmとを比較して、より大きな平均値の白画素区間長
の得られた射影分布の走査方向を行方向と判定する(図
9のS11)。
【0202】そして、この実施の形態では、Shm≧S
wmが成立する場合(Y)には、文書画像60を横書き
と判定する。これに対して、Shm≧Swmが成立しな
い場合(N)には、文書画像60を縦書きと判定する。
【0203】この場合は、Shm>Swmとなる。従っ
て、平均比較判定部44は、第1方向射影分布72が得
られた走査方向、すなわち水平方向を行方向と判定す
る。従って、文書画像60は横書きであると判定され
る。
【0204】(第2の実施の形態)次に、図13を参照
して、この発明の第2の行方向判定方法および第2の行
方向判定装置の例について説明する。図13は、第2の
実施の形態の行方向判定装置の構成の説明に供する機能
ブロック図である。尚、第2の実施の形態においては、
上述の第1の実施の形態の構成成分と同一の構成成分に
は、第1の実施の形態と同一の符号を付してその詳細な
説明を省略する。
【0205】この実施の形態の行方向判定装置10a
は、第1方向射影分布作成部14a、第2方向射影分布
作成部14b、行方向判定部16aおよび制御部24を
具えている。
【0206】また、この行方向判定部16aは、第2方
向射影分布と第1方向射影分布とに基づいて、文書領域
の行方向を判定する。そして、この行方向判定部16a
は、第2判定部20および第3判定部22を具えてい
る。
【0207】第2判定部20の構成は、上述の第1の実
施の形態において、図3に示した構成と同一である。ま
た、第3判定部22の構成は、上述の第1の実施の形態
において、図4に示した構成と同一である。
【0208】従って、第2の実施の形態の行方向判定装
置の構成は、第1の実施の形態の構成成分である第1方
向分割領域生成部12a、第2方向分割領域生成部12
bおよび第1判定部18が無い点を除いては、第1の実
施の形態の構成と同一である。
【0209】その結果、第2の実施の形態の行方向判定
装置においては、文書画像を分割することなく、第1方
向射影分布作成部14aにおいて文書画像を第1方向に
走査して第1方向射影分布を作成し、かつ、第2方向射
影分布作成部14bにおいて文書画像を第2方向に走査
して第2方向射影分布を作成する。そして、この第1方
向射影分布と第2方向射影分布とに基づいて、第2判定
部20または第2および第3判定部20および22にお
いて文書画像の行方向の判定を行なう。この第2判定部
20および第3判定部22における行方向の判定方法に
ついては、上述した第1の実施の形態における第2判定
部20および第3判定部22の動作と同一であるので、
その詳細な説明を省略する。
【0210】上述した各実施の形態では、これらの発明
を特定の条件で構成した例についてのみ説明したが、こ
れらの発明は多くの変更および変形を行うことができ
る。例えば、上述した実施の形態では、横方向を第1方
向とし、かつ、縦方向を第2方向として説明したが、こ
の発明では、例えば、縦方向を第1方向とし、かつ、横
方向を第2方向としても良い。また、第1方向および第
2方向は互いに直交していれば良く、必ずしも文書画像
の文書領域の縦方向および横方向に沿っていなくとも良
い。
【0211】また、上述した実施の形態においては、射
影分布における黒画素区間を求めるための第1および第
2基準値をそれぞれ1画素としたが、この発明では、第
1および第2基準値として任意好適な自然数をとること
ができ、例えば数画素を基準値としても良い。また、第
1基準値と第2基準値とは互いに異なっても良い。
【0212】また、上述した実施の形態においては、第
1方向分割領域と第2方向分割領域とを同数生成した
が、この発明では、第1方向分割領域の数と第2方向分
割領域の数とは必ずしも同数でなくとも良い。
【0213】また、上述した実施の形態においては、第
1方向射影分布と第2方向射影分布とをそれぞれ同数の
分割領域について作成したが、この発明では、第1方向
射影分布と第2方向射影分布とを互いに異なる数の分割
領域について作成しても良い。
【0214】
【発明の効果】この発明の第1の行方向判定方法および
第1の行方向判定装置によれば、文書画像を第1方向分
割線によって分割して複数の第2方向分割領域を生成
し、かつ、文書画像を第2方向分割線によって分割して
複数の第1方向分割領域を生成する。その結果、第1お
よび第2方向分割線のうちのいずれか一方の分割線は、
文書画像の各行を横切ることになる。このため、その分
割線によって分割された分割領域では、各行がそれぞれ
分割線によって分割されて分割行が生成される。これら
分割行の長さは、分割前の各行の長さよりも短くなる。
【0215】そして、第1の行方向判定方法および第1
の行方向判定装置によれば、第1方向分割領域を第1方
向に走査して第1方向射影分布を作成し、かつ、第2方
向分割領域を第2方向に走査して第2方向射影分布を作
成する。前述のように、第1および第2方向分割領域の
うちの少なくともいずれか一方の分割領域では、行を分
割しない場合に比べて分割行の長さが短い。このため、
その分割領域を走査して得られる射影分布においては、
文書画像全体を走査して得られる射影分布に比べて、行
方向が走査方向に対して傾斜していても隣り合った分割
行の射影どうしが重なる可能性が低くなる。その結果、
その射影分布は、行方向が走査方向に対して傾斜してい
る場合でも、独立したブロック状の特徴を有する可能性
が高くなる。このような特徴を有する射影分布が得られ
れば、第1方向および第2方向射影分布に基づいて行方
向を判定することにより、行方向の判定の確実化を図る
ことができる。
【0216】また、この発明の第1の行方向判定方法お
よび第1の行方向判定装置において、第1方向射影分布
の第1黒画素区間長のばらつきと、第2方向射影分布の
第2黒画素区間長のばらつきとを比較すれば、第1方向
射影分布の特徴と第2方向射影分布の特徴との相違が小
さい場合、例えば文書画像の文字間隔が固定ピッチであ
る場合でも、行方向の判定の確実化を図ることができ
る。
【0217】また、この発明の第1の行方向判定方法お
よび第1の行方向判定装置において、第1方向射影分布
の第1白画素区間長と、第2方向射影分布の第2白画素
区間長の第2平均値とを利用すれば、第1黒画素区間長
のばらつきと第2黒画素区間長のばらつきとの比率が小
さい場合であっても、行方向の判定の確実化を図ること
ができる。
【0218】また、この発明の第1の行方向判定方法お
よび第1の行方向判定装置において、分割領域の数と分
割行の数の合計とを比較すれば、文字列が1行だけの場
合には、第1および第2方向射影分布に基づいて行方向
を判定するにあたり、黒画素区間長のばらつきや白画素
区間長の平均値を比較するまでもなく、行方向の判定の
確実化を図ることができる。
【0219】また、この発明の第2の行方向判定方法お
よび第2の行方向判定装置によれば、第1方向射影分布
の第2黒画素区間長のばらつきと、第2方向射影分布の
第1黒画素区間長のばらつきとを比較することにより、
第1方向射影分布の特徴と第2方向射影分布の特徴との
相違が小さい場合であっても、行方向の判定の確実化を
図ることができる。
【0220】また、この発明の第2の行方向判定方法お
よび第2の行方向判定装置において、第1方向射影分布
の第1白画素区間長と、第2方向射影分布の第2白画素
区間長とを利用すれば、第1黒画素区間長のばらつきと
第2黒画素区間長のばらつきとの比率が小さい場合であ
っても、行方向の判定の確実化を図ることができる。
【0221】また、この発明の第3の行方向判定方法お
よび第3の行方向判定装置によれば、第1方向射影分布
の第1白画素区間長と、第2方向射影分布の第2白画素
区間長とを利用することにより、行方向の判定の確実化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の行方向判定装置の構成の説
明に供する機能ブロック図である。
【図2】第1判定部の構成の説明に供する機能ブロック
図である。
【図3】第2判定部の構成の説明に供する機能ブロック
図である。
【図4】第3判定部の構成の説明に供する機能ブロック
図である。
【図5】行方向の判定対象の文書画像である。
【図6】行方向判定装置の動作の説明に供する流れ図で
ある。
【図7】(A)および(B)は、分割領域の説明に供す
る図である。
【図8】(A)および(B)は、分割領域およびその射
影分布の説明に供する図である。
【図9】判定部の動作の説明に供する流れ図である。
【図10】(A)〜(D)は、第1判定部の動作の説明
に供する図(第1方向)である。
【図11】(A)〜(C)は、第1判定部の動作の説明
に供する図(第2方向)である。
【図12】(A)および(B)は、分割領域の黒画素区
間長および白画素区間長の説明に供する図である。
【図13】第2の実施の形態の行方向判定装置の構成の
説明に供する機能ブロック図である。
【図14】(A)および(B)は、従来技術の問題点の
説明に供する図である。
【符号の説明】
10:行方向判定装置 12a:第1方向分割領域生成部 12b:第2方向分割領域生成部 14a:第1方向射影分布作成部 14b:第2方向射影分布作成部 16:行方向判定部 18:第1判定部 20:第2判定部 22:第3判定部 24:制御部 26:スキャナ 28:イメージメモリ 30:文字領域設定部 32a:第1分割領域数計数部 32b:第2分割領域数計数部 34a:第1黒画素区間数計数部 34b:第2黒画素区間数計数部 36:区間数分割数比較判定部 38a:第1ばらつき算出部 38b:第2ばらつき算出部 40:ばらつき比較判定部 42a:第1平均値算出部 42b:第2平均値算出部 44:平均値比較判定部 50:文字領域 50a:第1分割領域 50b:第2分割領域 50c:第3分割領域 50d:第4分割領域 50e:第5分割領域 50f:第6分割領域 52:文字列、行 52a:第1分割行 52b:第2分割行 52c:第3分割行 54a、54b:第1方向射影分布 54e:第2方向射影分布 56a、56b:黒画素区間 60:文書画像 62:文字列、行 64a:全角文字 64b:半角文字 66:文字領域 68:第1方向分割領域 68a:第1分割領域 68b:第2分割領域 68c:第3分割領域 70:第2方向分割領域 70a:第4分割領域 70b:第5分割領域 70c:第6分割領域 70d:第7分割領域 72:第1方向射影分布 74:射影ブロック 74a:第1射影ブロック 74b:第2射影ブロック 74c:第3射影ブロック 74j:第10射影ブロック 76:分割行、水平分割行 78:第2方向射影分布 78a:第1射影 78b:第2射影 78c:第3射影 78d:第4射影 78e:第5射影 80:分割行、垂直分割行 82:第1黒画素区間 84:第2黒画素区間 86:第1白画素区間 88:第2白画素区間 100a、100b:文書画像 102a、102b:文字領域 110、112、114、116:射影分布

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第2方向に沿った分割線によって文書画
    像を分割することにより、該第2方向と直交する第1方
    向に沿って並んだ複数の第1方向分割領域を生成するプ
    ロセスと、 少なくとも1つの前記第1方向分割領域を、前記第1方
    向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、
    当該累積黒画素数の前記第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1方向射影分布を作成するプロセスと、 第1方向に沿った分割線によって文書画像を分割するこ
    とにより、前記第2方向に沿って並んだ複数の第2方向
    分割領域を生成するプロセスと、 少なくとも1つの前記第2方向分割領域を、前記第2方
    向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、
    当該累積黒画素数の前記第1方向に沿った分布を求める
    ことにより第2方向射影分布を作成するプロセスと、 前記第2方向射影分布と前記第1方向射影分布とに基づ
    いて、前記文書画像の行方向を判定するプロセスとを含
    むことを特徴とする行方向判定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間として、当該第1黒画素区間の長さ(以下、第1黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出するプロセス
    と、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間として、当該第2黒画素区間の長さ(以下、第2黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出するプロセス
    と、 前記第1黒画素区間長のばらつきと前記第2黒画素区間
    長のばらつきとを比較して、当該第1黒画素区間長のば
    らつきと当該第2黒画素区間長のばらつきとの比率が第
    3基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素区
    間長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定する
    プロセスとを含むことを特徴とする行方向判定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1黒画素区間長のばらつきと前記第2黒画素区間
    長のばらつきとの比率が前記第3基準値未満の場合に、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定するプロセスを含むことを特徴とする行方向判定
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間とし、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間とし、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定するプロセスを含むことを特徴とする行方向判定
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の行方向判定方
    法において、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出するプロセス
    と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出するプロセス
    と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定するプロセスとを含むことを特徴とする
    行方向判定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1方向分割領域のうちの前記第1方向射影分布を
    作成した第1方向分割領域の数の合計を第1分割領域数
    として求めるプロセスと、 前記第1方向射影を形成する前記累積黒画素数のうち、
    第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿って
    連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素区間
    として、前記第1方向射影分布を作成した全ての第1方
    向分割領域にわたっての当該第1黒画素区間の数の合計
    を第1黒画素区間数として求めるプロセスと、 前記第2方向分割領域のうちの前記第2方向射影分布を
    作成した第2方向分割領域の数の合計を第2分割領域数
    として求めるプロセスと、 前記第2方向射影を形成する前記累積黒画素数のうち、
    第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿って
    連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素区間
    として、前記第2方向射影分布を作成した全ての第1方
    向分割領域にわたっての当該第1黒画素区間の数の合計
    を第1黒画素区間数として求めるプロセスと、 前記第1黒画素区間数と該第1分割領域数とが一致し、
    かつ、前記第2黒画素区間数と前記第2分割領域数とが
    不一致の場合に、前記行方向を前記第1方向と判定し、
    または、前記第2黒画素区間数と該第2分割領域数とが
    一致し、かつ、前記第1黒画素区間数と前記第1分割領
    域数とが不一致の場合に、前記行方向を前記第2方向と
    判定するプロセスとを含むことを特徴とする行方向判定
    方法。
  7. 【請求項7】 文書画像を、第1方向に沿って走査し
    て、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数
    の該第1方向と直交する第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1射影分布を作成し、 前記文書画像を、前記第2方向に沿って走査して、走査
    毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の前記第
    1方向に沿った分布を求めることにより第2射影分布を
    作成し、および、 前記第1射影分布と前記第2射影分布とに基づいて前記
    文書画像の行方向を判定するにあたり、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間として、当該第1黒画素区間の長さ(以下、第1黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出するプロセス
    と、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間として、当該第2黒画素区間の長さ(以下、第2黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出するプロセス
    と、 前記第1黒画素区間長のばらつきと、前記第2黒画素区
    間長のばらつきとを比較して、当該第1黒画素区間長の
    ばらつきと当該第2黒画素区間長のばらつきとの比率が
    第3基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素
    区間長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定す
    るプロセスとを含むことを特徴とする行方向判定方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1黒画素区間長のばらつきと前記第2黒画素区間
    長のばらつきとの比率が前記第3基準値未満の場合に、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定するプロセスを含むことを特徴とする行方向判定
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の行方向判定方法におい
    て、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出するプロセス
    と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出するプロセス
    と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定するプロセスとを含むことを特徴とする
    行方向判定方法。
  10. 【請求項10】 文書画像を、第1方向に沿って走査し
    て、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数
    の該第1方向と直交する第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1射影分布を作成し、 前記文書画像を、前記第2方向に沿って走査して、走査
    毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の前記第
    1方向に沿った分布を求めることにより第2射影分布を
    作成し、および、 前記第1射影分布と前記第2射影分布とに基づいて前記
    文書画像の行方向を判定するにあたり、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間とし、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間とし、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定するプロセスを含むことを特徴とする行方向判定
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の行方向判定方法に
    おいて、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出するプロセス
    と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出するプロセス
    と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定するプロセスとを含むことを特徴とする
    行方向判定方法。
  12. 【請求項12】 第2方向に沿った分割線によって文書
    画像を分割することにより、該第2方向と直交する第1
    方向に沿って並んだ複数の第1方向分割領域を生成する
    第1方向分割領域生成部と、 少なくとも1つの前記第1方向分割領域を、前記第1方
    向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、
    当該累積黒画素数の前記第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1方向射影分布を作成する第1方向射影分
    布作成部と、 前記第1方向に沿った分割線によって前記文書画像を分
    割することにより、前記第2方向に沿って並んだ複数の
    第2方向分割領域を生成する第2方向分割領域生成部
    と、 少なくとも1つの前記第2方向分割領域を、前記第2方
    向に沿って走査して、走査毎の累積黒画素数を検出し、
    当該累積黒画素数の前記第1方向に沿った分布を求める
    ことにより第2方向射影分布を作成する第2方向射影分
    布作成部と、 前記第2方向射影分布と前記第1方向射影分布とに基づ
    いて、前記文書画像の行方向を判定する行方向判定部と
    を具えてなることを特徴とする行方向判定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間として、当該第1黒画素区間の長さ(以下、第1黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出する第1ばらつ
    き算出部と、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間として、当該第2黒画素区間の長さ(以下、第2黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出する第2ばらつ
    き算出部と、 前記第1黒画素区間長のばらつきと、前記第2黒画素区
    間長のばらつきとを比較して、当該第1黒画素区間長の
    ばらつきと当該第2黒画素区間長のばらつきとの比率が
    第3基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素
    区間長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定す
    るばらつき比較判定部とを具えてなることを特徴とする
    行方向判定装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1黒画素区間長のばらつきと前記第2黒画素区間
    長のばらつきとの比率が前記第3基準値未満の場合に、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定することを特徴とする行方向判定装置。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間とし、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間とし、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定することを特徴とする行方向判定装置。
  16. 【請求項16】 請求項14または15に記載の行方向
    判定装置において、 前記行方向判定部は、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出する第1平均
    値算出部と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出する第2平均
    値算出部と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定する平均値比較判定部とを具えてなるこ
    とを特徴とする行方向判定装置。
  17. 【請求項17】 請求項12に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1方向分割領域のうちの前記第1方向射影分布を
    作成した第1方向分割領域の数の合計を第1分割領域数
    として求める第1分割領域数計数部と、 前記第1方向射影を形成する前記累積黒画素数のうち、
    第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿って
    連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素区間
    として、前記第1方向射影分布を作成した全ての第1方
    向分割領域にわたっての当該第1黒画素区間の数の合計
    を第1黒画素区間数として求める第1黒画素区間数計数
    部と、 前記第2方向分割領域のうちの前記第2方向射影分布を
    作成した第2方向分割領域の数の合計を第2分割領域数
    として求める第2分割領域数計数部と、 前記第2方向射影を形成する前記累積黒画素数のうち、
    第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿って
    連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素区間
    として、前記第2方向射影分布を作成した全ての第1方
    向分割領域にわたっての当該第1黒画素区間の数の合計
    を第1黒画素区間数として求める第2黒画素区間数計数
    部と、 前記第1黒画素区間数と該第1分割領域数とが一致し、
    かつ、前記第2黒画素区間数と前記第2分割領域数とが
    不一致の場合に、前記行方向を前記第1方向と判定し、
    または、前記第2黒画素区間数と該第2分割領域数とが
    一致し、かつ、前記第1黒画素区間数と前記第1分割領
    域数とが不一致の場合に、前記行方向を前記第2方向と
    判定する区間数分割数比較判定部とを具えてなることを
    特徴とする行方向判定装置。
  18. 【請求項18】 文書画像を、第1方向に沿って走査し
    て、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数
    の該第1方向と直交する第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1射影分布を作成する第1射影分布作成部
    と、 前記文書画像を、前記第2方向に沿って走査して、走査
    毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の前記第
    1方向に沿った分布を求めることにより第2射影分布を
    作成する第2射影分布作成部と、 前記第1射影分布と前記第2射影分布とに基づいて前記
    文書画像の行方向を判定する行方向判定部とを具えた行
    方向判定装置において、 前記行方向判定部は、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間として、当該第1黒画素区間の長さ(以下、第1黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出する第1ばらつ
    き算出部と、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間として、当該第2黒画素区間の長さ(以下、第2黒
    画素区間長という。)のばらつきを算出する第2ばらつ
    き算出部と、 前記第1黒画素区間長のばらつきと、前記第2黒画素区
    間長のばらつきとを比較して、当該第1黒画素区間長の
    ばらつきと当該第2黒画素区間長のばらつきとの比率が
    第3基準値以上の場合に、ばらつきの小さい方の黒画素
    区間長が得られた射影分布の走査方向を行方向と判定す
    るばらつき比較判定部とを具えてなることを特徴とする
    行方向判定装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記第1黒画素区間長のばらつきと前記第2黒画素区間
    長のばらつきとの比率が前記第3基準値未満の場合に、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定するプロセスを含むことを特徴とする行方向判定
    装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出する第1平均
    値算出部と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出する第2平均
    値算出部と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定する平均値比較判定部とを具えてなるこ
    とを特徴とする行方向判定装置。
  21. 【請求項21】 文書画像を、第1方向に沿って走査し
    て、走査毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数
    の該第1方向と直交する第2方向に沿った分布を求める
    ことにより第1射影分布を作成する第1射影分布作成部
    と、 前記文書画像を、前記第2方向に沿って走査して、走査
    毎の累積黒画素数を検出し、当該累積黒画素数の前記第
    1方向に沿った分布を求めることにより第2射影分布を
    作成する第2射影分布作成部と、 前記第1射影分布と前記第2射影分布とに基づいて前記
    文書画像の行方向を判定する行方向判定部とを具えた行
    方向判定装置において、 前記行方向判定部は、 前記第1方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第1基準値以上の累積黒画素数が前記第2方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第1黒画素
    区間とし、 前記第2方向射影分布を形成する前記累積黒画素数のう
    ち、第2基準値以上の累積黒画素数が前記第1方向に沿
    って連続しているとき、その連続する区間を第2黒画素
    区間とし、 前記第1方向射影分布において隣り合った前記第1黒画
    素区間どうしの間の第1白画素区間の長さと、前記第2
    方向射影分布において隣り合った前記第2黒画素区間ど
    うしの間の第2白画素区間の長さとを利用して、行方向
    を判定することを特徴とする行方向判定装置。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の行方向判定装置に
    おいて、 前記行方向判定部は、 前記第1白画素区間が1箇所の場合には、当該第1白画
    素区間の長さを第1平均値とし、かつ、前記第1白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第1白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第1平均値として算出する第1平均
    値算出部と、 前記第2白画素区間が1箇所の場合には、当該第2白画
    素区間の長さを第2平均値とし、かつ、前記第2白画素
    区間が複数箇所の場合には、当該第2白画素区間の各々
    の長さの相加平均を第2平均値として算出する第2平均
    値算出部と、 前記第1平均値と前記第2平均値とを比較して、より大
    きな平均値の白画素区間の得られた射影分布の走査方向
    を行方向と判定する平均値比較判定部とを具えてなるこ
    とを特徴とする行方向判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7151860B1 (en) 1999-07-30 2006-12-19 Fujitsu Limited Document image correcting device and a correcting method
JP2014085689A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Ntt Communications Corp 画像再配置方法、画像再配置システム、および画像再配置プログラム
CN113506302A (zh) * 2021-07-27 2021-10-15 四川九洲电器集团有限责任公司 一种交互式对象更新方法、装置及处理系统

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