JPH11250A - 制電性及び抗菌性を有する難燃毛布 - Google Patents

制電性及び抗菌性を有する難燃毛布

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JPH11250A
JPH11250A JP9166651A JP16665197A JPH11250A JP H11250 A JPH11250 A JP H11250A JP 9166651 A JP9166651 A JP 9166651A JP 16665197 A JP16665197 A JP 16665197A JP H11250 A JPH11250 A JP H11250A
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JP
Japan
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acrylic fiber
antibacterial
blanket
flame
retardant
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JP9166651A
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English (en)
Inventor
Shizuhito Hidaka
静人 日鷹
Tomoji Kanemura
友次 金村
Hideo Kuwaki
秀雄 桑木
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紡績糸構成繊維間の繊維の取扱いが容易で、
柔軟で染色性の良好なアクリル繊維紡績糸による軽量で
保温性に優れた制電性、抗菌性及び難燃性を有する毛布
を提供する。 【解決手段】 難燃性アクリル繊維60〜70重量%、
導電性アクリル繊維2〜12重量%及び抗菌性アクリル
繊維28〜38重量%からなる紡績糸を緯糸及び経糸の
少なくとも一方に用いて構成され表面にアクリル繊維の
存在する織り毛布であって、45゜メセナミン法及び4
5゜たばこ法による燃焼テストでの炭化長が最大120
mm以下、平均100mm以下で、1時間後の残炎、残
塵がなく、摩擦帯電圧が3000V以下、黄色ブドウ状
球菌での植菌数に対する抗菌性アクリル繊維非含有毛布
との対数での菌数の増減値差が1.6以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制電性及び抗菌性
を有する難燃毛布に関する。
【0002】
【従来の技術】毛布は、一般家庭、旅館・ホテル、病
院、寝台車、船舶等での寝具として、また災害時等の緊
急物資として広く用いられている。そして、毛布の素材
にも天然繊維や合成繊維等の各種繊維の紡績糸が用いら
れ、また毛布の機能も寝具としての機能だけでなく、意
匠性や使用環境により軽量化、防風性、防炎性、難燃性
或いは抗菌性といった機能を有するものも知られてい
る。
【0003】毛布に対し、かかる機能を付加する手段と
しては、後加工により付与する方法もあるが、一般に繰
り返しの洗濯等により付加した機能が失われ耐久性に欠
けるることから、素材そのものに各機能を有する繊維を
組み合わせて混紡糸として用いる方法が採られている。
しかしながら、各繊維が繊維の種類を異にするときは、
それぞれの本来有する繊維特性により、その取扱いが異
なり煩雑となることから、毛布を構成する糸ができるだ
け同一種の繊維の紡績糸であることが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔軟性に富
み、発色性に優れたアクリル繊維という同種の繊維であ
って、かつそれぞれ別の機能を有するアクリル繊維を用
いる毛布についての検討結果に基づいたものであり、本
発明の目的は、紡績糸構成繊維間の繊維の取扱いが容易
で、柔軟で染色性の良好なアクリル繊維紡績糸による軽
量で保温性に優れた制電性、抗菌性及び難燃性を有する
毛布を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、難燃性アクリ
ル繊維60〜70重量%、導電性アクリル繊維2〜12
重量%及び抗菌性アクリル繊維28〜38重量%からな
る紡績糸を緯糸及び経糸の少なくとも一方に用い、織り
組織面の50%以上をアクリル繊維が占めるよう存在さ
せて構成された織り毛布であって、45゜メセナミン法
及び45゜たばこ法による燃焼テストでの炭化長が最大
120mm以下、平均100mm以下で、1時間後の残
炎、残塵がなく、摩擦帯電圧が3000V以下、黄色ブ
ドウ状球菌での植菌数に対する抗菌性アクリル繊維非含
有毛布との対数での菌数の増減値差が1.6以上である
ことを特徴とする制電性及び抗菌性を有する難燃毛布に
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の毛布は、その構成糸がア
クリル繊維から構成された紡績糸である毛布であって、
このアクリル繊維紡績糸は、難燃性アクリル繊維60〜
70重量%、導電性アクリル繊維2〜12重量%及び抗
菌性アクリル繊維28〜38重量%からなる。このアク
リル繊維紡績糸における各アクリル繊維の量は、それぞ
れのアクリル繊維の機能効果の多寡にもよるが、前記範
囲外では、それぞれの機能のバランスに欠け、難燃性、
導電性及び抗菌性のうちの一つ又は二つが欠けたものと
なる。
【0007】難燃性アクリル繊維としては、LOI値2
8以上の難燃性アクリル繊維が用いられ、酸化アンチモ
ン等の難燃剤が練り込まれたアクリロニトリル系重合体
からなる難燃性アクリル繊維であってもよいが、難燃性
成分が共重合されたアクリロニトリル系重合体からなる
難燃性アクリル繊維であってもよく、特に塩化ビニル及
び又は塩化ビニリデンが15〜45重量%共重合され、
かつ酸化アンチモン等の難燃剤が練り込まれたアクリロ
ニトリル系重合体からなる難燃性アクリル繊維が好まし
く用いられる。なお、前記LOI値は、限界酸素指数を
表す。
【0008】導電性アクリル繊維としては、カーボン、
銅、銀、錫等の導電微粒子が1〜5重量%筋状に練り込
まれた導電性アクリル繊維が好ましく用いられる。ま
た、抗菌性アクリル繊維としては、公知の抗菌剤が練り
込まれ或いは繊維製造時に抗菌剤が含浸されて抗菌剤が
0.01〜1重量%含まれた抗菌性アクリル繊維が用い
られる。
【0009】毛布は、経糸及び緯糸で織成された織り組
織からなり、難燃性アクリル繊維、導電性アクリル繊維
及び抗菌性アクリル繊維からなる紡績糸を緯糸及び経糸
の少なくとも一方の糸として用い、各アクリル繊維の機
能を発揮させるために、織り組織面の50%以上、好ま
しくは80%以上をアクリル繊維が占めるように存在さ
せて構成される。織り組織には、難燃性、導電性及び抗
菌性を損なわない範囲で、またアクリル繊維の柔軟性を
損なわない範囲で、ポリエステル繊維等の他の繊維から
なる紡績糸或いはフィラメント糸が経糸として交織され
て含まれていてもよい。
【0010】本発明の毛布は、45゜メセナミン法及び
45゜たばこ法による燃焼テストでの炭化長が最大12
0mm以下、平均100mm以下で、1時間後の残炎、
残塵がなく、これを超えると、難燃毛布としての性能が
不十分であり、摩擦帯電圧が3000V以下であり、摩
擦帯電圧が3000Vを超えると、制電性が不十分であ
り、また、黄色ブドウ状球菌での植菌数に対する抗菌性
アクリル繊維非含有毛布との対数での菌数の増減値差が
1.6以上であり、増減値差が1.6未満では、抗菌性
としては不十分である。
【0011】なお、難燃性の試験法は、日本防炎協会防
炎性能試験基準による燃焼テストでの45゜メセナミン
法及び45゜たばこ法に拠り、制電性の試験法は、JI
SL−1094B法のロータリースタティックテスター
法による摩擦帯電圧を求める方法に拠り、また、抗菌性
の試験法は、繊維製品衛生加工協議会による試験菌株と
して黄色ブドウ状球菌を用い、試料に試験菌のブイヨン
懸濁液を注加し、密閉容器中で37℃、18時間培養後
の生菌数を計測し、抗菌性アクリル繊維非含有毛布との
対数での菌数の増減値差を求める方法に拠った。
【0012】本発明の毛布は、例えば、経糸としてポリ
エステル繊維からなる10/1〜30/1C.Cの紡績
糸を用い、また緯糸として難燃性アクリル繊維、導電性
アクリル繊維及び抗菌性アクリル繊維からなる1/5〜
1/2MCの紡績糸を用いて、経糸密度140〜200
本/10cm、緯糸密度を70〜130本/10cmと
し、目付け400〜700g/m2に織成した後、適宜
起毛仕上げ処理することにより織り組織の表面に各アク
リル繊維が露出して存在する毛布として得ることができ
る。
【0013】織り組織は、織り毛布の組織として公知の
平織り、針文織り、朱子織り等のいずれであってもよ
く、特に制限はない。また、起毛方法も特に制限はな
く、両面起毛、片面起毛のいずれであってもよく、仕上
げ方法もポリッシャー、剪毛等の任意の方法が用いられ
る。
【0014】
【実施例】本発明の制電性及び抗菌性を有する難燃毛布
の構成及び製造方法を具体的に説明する。経糸としてポ
リエチレンテレフタレート繊維からなる20/1C.C
の紡績糸を用い、緯糸として塩化ビニリデン共重合の酸
化アンチモン練り込みの難燃アクリル繊維(三菱レイヨ
ン社製スーパーバルザー、LOI値33、3デニール×
51mm)65重量%、抗菌剤練り込みの抗菌防臭アク
リル繊維(三菱レイヨン社製パークリン、3デニール×
51mm)32重量%及び特殊導電カーボン微粒子を筋
状に練り込みの導電アクリル繊維(三菱レイヨン社製ス
ーパーエレキテル、3デニール×51mm)3重量%か
らなる紡績糸1/3MCを用いた。
【0015】かかる経糸及び緯糸を用い、カチオン染料
で染色した後、経糸密度170本/10cm、緯糸密度
86本/10cm、目付け500g/m2の破れ針文二
重織り組織に織成した後、両面起毛処理し、剪毛仕上げ
をして表面に緯糸からのアクリル繊維の現出した毛布を
得た。
【0016】得られた毛布は、両面の全面にそのほぼ1
00%を占める染色された各アクリル繊維の起毛繊維を
有し、難燃性が、45゜メセナミン法で炭化長が最大4
6mm以下、平均45mm以下で、洗濯5回後でも炭化
長が最大47mm以下、平均44mm以下であり、45
゜たばこ法で1時間後の残炎、残塵がなく、周辺端部に
燃焼が達しないものであり、摩擦帯電圧が1080V、
洗濯5回後でも2000V、黄色ブドウ状球菌での植菌
数に対する増減値差が2.8で、洗濯5回後でも2.6
であり、制電性、抗菌性及び難燃性を有するものであ
り、またこれらの性能には恒久性があった。
【0017】
【発明の効果】本発明の毛布は、柔軟性、発色性に優れ
たアクリル繊維に基づき、軽量で保温性に優れ、毛布と
しての機能の他に、制電性、抗菌性及び難燃性を有し、
一般家庭はもとより、旅館・ホテル、寝台車、船舶、病
院、介護施設、在宅介護家庭での安全性、健康・快適性
を有し、また使用時或いは取扱い時に静電気障害のない
寝具として好適に用いられるものである。また、災害時
等の劣悪な環境での使用にも耐える衛生的で安全な緊急
物資としても好適に用いられるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性アクリル繊維60〜70重量%、
    導電性アクリル繊維2〜12重量%及び抗菌性アクリル
    繊維28〜38重量%からなる紡績糸を緯糸及び経糸の
    少なくとも一方に用い、織り組織面の50%以上をアク
    リル繊維が占めるよう存在させて構成された織り毛布で
    あって、45゜メセナミン法及び45゜たばこ法による
    燃焼テストでの炭化長が最大120mm以下、平均10
    0mm以下で、1時間後の残炎、残塵がなく、摩擦帯電
    圧が3000V以下、黄色ブドウ状球菌での植菌数に対
    する抗菌性アクリル繊維非含有毛布との対数での菌数の
    増減値差が1.6以上であることを特徴とする制電性及
    び抗菌性を有する難燃毛布。
  2. 【請求項2】 難燃性アクリル繊維が、塩化ビニル及び
    又は塩化ビニリデンが15〜45重量%共重合され、か
    つ酸化アンチモンが練り込まれたアクリロニトリル系重
    合体からなる難燃性アクリル繊維である請求項1記載の
    制電性及び抗菌性を有する難燃毛布。
  3. 【請求項3】 導電性アクリル繊維が、無機導電微粒子
    が筋状に練り込まれた導電性アクリル繊維である請求項
    1記載の制電性及び抗菌性を有する難燃毛布。
  4. 【請求項4】 抗菌性アクリル繊維が、抗菌剤の練り込
    み或いは繊維製造時の抗菌剤の含浸によった抗菌性アク
    リル繊維である請求項1記載の制電性及び抗菌性を有す
    る難燃毛布。
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