JPH11238474A - カラー受像管 - Google Patents
カラー受像管Info
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- JPH11238474A JPH11238474A JP4058298A JP4058298A JPH11238474A JP H11238474 A JPH11238474 A JP H11238474A JP 4058298 A JP4058298 A JP 4058298A JP 4058298 A JP4058298 A JP 4058298A JP H11238474 A JPH11238474 A JP H11238474A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】シャドウマスクの電子ビーム通過孔形状に起因
する機械的強度の劣化を抑えながら、電子ビーム通過孔
内壁への電子ビームの衝突による色純度の劣化をおこし
にくいカラー受像管を構成することを目的とする。 【解決手段】 カラー受像管において、シャドウマスク
6 の中心から距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する
小孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量をシャドウ
マスクの中心から距離Ｌ離れた短軸上位置での偏心量よ
りも大きくした。
する機械的強度の劣化を抑えながら、電子ビーム通過孔
内壁への電子ビームの衝突による色純度の劣化をおこし
にくいカラー受像管を構成することを目的とする。 【解決手段】 カラー受像管において、シャドウマスク
6 の中心から距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する
小孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量をシャドウ
マスクの中心から距離Ｌ離れた短軸上位置での偏心量よ
りも大きくした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管に
係り、特にシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状に
起因する機械的強度の劣化を軽減したカラー受像管に関
する。
係り、特にシャドウマスクの電子ビーム通過孔の形状に
起因する機械的強度の劣化を軽減したカラー受像管に関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、有効部が実質的
に矩形状のパネルと漏斗状のファンネルとからなる外囲
器を有し、そのパネルの有効部の内面に３色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーンが設けられ、この蛍光体スクリ
ーンと対向かつ所定間隔離れて、その内側にシャドウマ
スクが配置されている。一方、ファンネルのネック内に
３電子ビームを放出する電子銃が配設されている。そし
て、この電子銃から放出される３電子ビームをファンネ
ルの外側に装着された偏向装置により偏向し、さらに、
この３電子ビームを上記シャドウマスクにより選別し
て、蛍光体スクリーンを水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
に矩形状のパネルと漏斗状のファンネルとからなる外囲
器を有し、そのパネルの有効部の内面に３色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーンが設けられ、この蛍光体スクリ
ーンと対向かつ所定間隔離れて、その内側にシャドウマ
スクが配置されている。一方、ファンネルのネック内に
３電子ビームを放出する電子銃が配設されている。そし
て、この電子銃から放出される３電子ビームをファンネ
ルの外側に装着された偏向装置により偏向し、さらに、
この３電子ビームを上記シャドウマスクにより選別し
て、蛍光体スクリーンを水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【０００３】上記シャドウマスクは、上記蛍光体スクリ
ーンと対向する有効面に多数の電子ビーム通過孔が所定
の配列で設けられている。その各電子ビーム通過孔は、
通常、蛍光体スクリーン側の面に形成された大孔と電子
銃側の面に形成された小孔とが連通した形状に形成され
ている。これは、電子ビームが電子ビーム通過孔の内壁
に衝突し、その反射ビームが蛍光体スクリーンに入射す
ることにより生ずる蛍光体層の不要発光を抑えるためで
ある。
ーンと対向する有効面に多数の電子ビーム通過孔が所定
の配列で設けられている。その各電子ビーム通過孔は、
通常、蛍光体スクリーン側の面に形成された大孔と電子
銃側の面に形成された小孔とが連通した形状に形成され
ている。これは、電子ビームが電子ビーム通過孔の内壁
に衝突し、その反射ビームが蛍光体スクリーンに入射す
ることにより生ずる蛍光体層の不要発光を抑えるためで
ある。
【０００４】したがって、シャドウマスクの電子ビーム
通過孔としては、電子ビームが斜めに横切る周辺部の電
子ビーム通過孔ほど、大孔を大きくする必要がある。
通過孔としては、電子ビームが斜めに横切る周辺部の電
子ビーム通過孔ほど、大孔を大きくする必要がある。
【０００５】従来のシャドウマスクでは、その大孔は、
シャドウマスクの中心からの距離が同じ位置では、長軸
上、短軸上を問わず、同じ大きさに形成されている。
シャドウマスクの中心からの距離が同じ位置では、長軸
上、短軸上を問わず、同じ大きさに形成されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、通常、
シャドウマスクの電子ビーム通過孔は、蛍光体スクリー
ン側の面に形成された大孔と電子銃側の面に形成された
小孔とが連通した形状に形成されるが、電子ビームが電
子ビーム通過孔の内壁に衝突し、その反射ビームが蛍光
体スクリーンに入射することにより生ずる蛍光体層の不
要発光を抑えるためには、電子ビームが斜めに横切る周
辺部の電子ビーム通過孔ほど、大孔を大きくする必要が
ある。
シャドウマスクの電子ビーム通過孔は、蛍光体スクリー
ン側の面に形成された大孔と電子銃側の面に形成された
小孔とが連通した形状に形成されるが、電子ビームが電
子ビーム通過孔の内壁に衝突し、その反射ビームが蛍光
体スクリーンに入射することにより生ずる蛍光体層の不
要発光を抑えるためには、電子ビームが斜めに横切る周
辺部の電子ビーム通過孔ほど、大孔を大きくする必要が
ある。
【０００７】したがって、周辺部の電子ビーム通過孔の
大孔が十分な大きさに形成されていない場合には、電子
ビームが電子ビーム通過孔の内壁に衝突し、その反射ビ
ームが蛍光体スクリーンに入射して、蛍光体層を不要に
発光させ、色純度を劣化させる。
大孔が十分な大きさに形成されていない場合には、電子
ビームが電子ビーム通過孔の内壁に衝突し、その反射ビ
ームが蛍光体スクリーンに入射して、蛍光体層を不要に
発光させ、色純度を劣化させる。
【０００８】また、従来のシャドウマスクのように、大
孔をシャドウマスクの中心からの距離が同じ位置では、
同じ大きさに形成すると、昨今の大型管、ワイド管、広
偏向角管などのシャドウマスクでは、機械的強度を大幅
に劣化させる要因となる。特にパネルの有効部の平坦化
にともなって、有効面の曲率が小さいシャドウマスク
や、板厚の薄いシャドウマスクでは、その機械的強度を
顕著に劣化させる。
孔をシャドウマスクの中心からの距離が同じ位置では、
同じ大きさに形成すると、昨今の大型管、ワイド管、広
偏向角管などのシャドウマスクでは、機械的強度を大幅
に劣化させる要因となる。特にパネルの有効部の平坦化
にともなって、有効面の曲率が小さいシャドウマスク
や、板厚の薄いシャドウマスクでは、その機械的強度を
顕著に劣化させる。
【０００９】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、シャドウマスクの電子ビーム通過
孔の形状に起因する機械的強度の劣化を抑えながら、電
子ビーム通過孔内壁への電子ビームの衝突による色純度
の劣化をおこしにくいカラー受像管を構成することを目
的とする。
なされたものであり、シャドウマスクの電子ビーム通過
孔の形状に起因する機械的強度の劣化を抑えながら、電
子ビーム通過孔内壁への電子ビームの衝突による色純度
の劣化をおこしにくいカラー受像管を構成することを目
的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】実質的に矩形状のパネル
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
れら電子ビーム通過孔が蛍光体スクリーン側を大孔、電
子銃側を小孔とする形状に形成されてなるカラー受像管
において、シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸
上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心方
向への偏心量をシャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた
短軸上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中
心方向への偏心量よりも大きくした。
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
れら電子ビーム通過孔が蛍光体スクリーン側を大孔、電
子銃側を小孔とする形状に形成されてなるカラー受像管
において、シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸
上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心方
向への偏心量をシャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた
短軸上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中
心方向への偏心量よりも大きくした。
【００１１】また、実質的に矩形状のパネルの有効部の
内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実質的に
矩形状のシャドウマスクの有効面にインライン型電子銃
から長軸方向に並列して放出される３電子ビームを選別
する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、このシャドウ
マスクの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方向曲率の方
が大きい曲面をなし、電子ビーム通過孔が蛍光体スクリ
ーン側を大孔、電子銃側を小孔とする形状に形成されて
なるカラー受像管において、シャドウマスクの中心から
距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する小孔のシャド
ウマスクの中心方向への偏心量をシャドウマスクの中心
から距離Ｌ離れた短軸上位置での大孔に対する小孔のシ
ャドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きくした。
内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実質的に
矩形状のシャドウマスクの有効面にインライン型電子銃
から長軸方向に並列して放出される３電子ビームを選別
する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、このシャドウ
マスクの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方向曲率の方
が大きい曲面をなし、電子ビーム通過孔が蛍光体スクリ
ーン側を大孔、電子銃側を小孔とする形状に形成されて
なるカラー受像管において、シャドウマスクの中心から
距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する小孔のシャド
ウマスクの中心方向への偏心量をシャドウマスクの中心
から距離Ｌ離れた短軸上位置での大孔に対する小孔のシ
ャドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きくした。
【００１２】また、実質的に矩形状のパネルの有効部の
外面が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネル
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
れら電子ビーム通過孔が蛍光体スクリーン側を大孔、電
子銃側を小孔とする形状に形成されてなるカラー受像管
において、シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸
上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心方
向への偏心量をシャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた
短軸上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中
心方向への偏心量よりも大きくした。
外面が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネル
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
れら電子ビーム通過孔が蛍光体スクリーン側を大孔、電
子銃側を小孔とする形状に形成されてなるカラー受像管
において、シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸
上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心方
向への偏心量をシャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた
短軸上位置での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中
心方向への偏心量よりも大きくした。
【００１３】また、実質的に矩形状のパネルの有効部の
外面が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネル
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
のシャドウマスクの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方
向曲率の方が大きい曲面をなし、電子ビーム通過孔が蛍
光体スクリーン側を大孔、電子銃側を小孔とする形状に
形成されてなるカラー受像管において、シャドウマスク
の中心から距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する小
孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量をシャドウマ
スクの中心から距離Ｌ離れた短軸上位置での大孔に対す
る小孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量よりも大
きくした。
外面が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネル
の有効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向す
る実質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライ
ン型電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビ
ームを選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、こ
のシャドウマスクの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方
向曲率の方が大きい曲面をなし、電子ビーム通過孔が蛍
光体スクリーン側を大孔、電子銃側を小孔とする形状に
形成されてなるカラー受像管において、シャドウマスク
の中心から距離Ｌ離れた長軸上位置での大孔に対する小
孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量をシャドウマ
スクの中心から距離Ｌ離れた短軸上位置での大孔に対す
る小孔のシャドウマスクの中心方向への偏心量よりも大
きくした。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【００１５】図１および図２にその一形態であるカラー
受像管を示す。このカラー受像管は、管軸（Ｚ軸）と直
交する水平軸（Ｘ軸）を長軸、垂直軸（Ｙ軸）を短軸と
する実質的に矩形状の有効部１の周辺部にスカート部２
が設けられたパネル３と、そのスカート部２に接合され
た漏斗状のファンネル４とからなる真空外囲器を有す
る。そのパネル３の有効部１の内面には、青、緑、赤に
発光する３色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン５が設
けられている。また、この蛍光体スクリーン５と対向か
つ所定間隔離れて、上記パネルの内側にシャドウマスク
６が配置されている。一方、ファンネル４のネック７内
に、同一水平面上を通るセンタービームおよび一対のサ
イドビームからなる一列配置の３電子ビーム８B ，８G
，８R （センタービーム８G のみ図示）を放出するイ
ンライン型電子銃９が配設されている。そして、この電
子銃９から放出される３電子ビーム８B ，８G ，８R を
ファンネル４の外側に装着された偏向装置１０の発生す
る磁界により偏向し、さらに、この３電子ビーム８B ，
８G ，８R を上記シャドウマスク６により選別して、蛍
光体スクリーン５を水平、垂直走査することにより、カ
ラー画像を表示する構造に形成されている。
受像管を示す。このカラー受像管は、管軸（Ｚ軸）と直
交する水平軸（Ｘ軸）を長軸、垂直軸（Ｙ軸）を短軸と
する実質的に矩形状の有効部１の周辺部にスカート部２
が設けられたパネル３と、そのスカート部２に接合され
た漏斗状のファンネル４とからなる真空外囲器を有す
る。そのパネル３の有効部１の内面には、青、緑、赤に
発光する３色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン５が設
けられている。また、この蛍光体スクリーン５と対向か
つ所定間隔離れて、上記パネルの内側にシャドウマスク
６が配置されている。一方、ファンネル４のネック７内
に、同一水平面上を通るセンタービームおよび一対のサ
イドビームからなる一列配置の３電子ビーム８B ，８G
，８R （センタービーム８G のみ図示）を放出するイ
ンライン型電子銃９が配設されている。そして、この電
子銃９から放出される３電子ビーム８B ，８G ，８R を
ファンネル４の外側に装着された偏向装置１０の発生す
る磁界により偏向し、さらに、この３電子ビーム８B ，
８G ，８R を上記シャドウマスク６により選別して、蛍
光体スクリーン５を水平、垂直走査することにより、カ
ラー画像を表示する構造に形成されている。
【００１６】上記パネル３は、有効部１が平坦化された
パネルからなり、その外面がほぼ平面、内面が若干の曲
率をもつ曲面からなる。
パネルからなり、その外面がほぼ平面、内面が若干の曲
率をもつ曲面からなる。
【００１７】これに対して、シャドウマスク６は、図３
に示すように、蛍光体スクリーンと対向する有効面１１
に多数の電子ビーム通過孔１２が所定の配列で設けられ
た実質的に矩形状のマスク本体１３と、このマスク本体
１３の周辺部に取付けられた実質的に矩形状のマスクフ
ーム１４とからなる。その有効面１１は、パネル３の有
効部１内面に対応して、長軸方向および短軸方向にそれ
ぞれ曲率をもつ曲面からなり、図４（ａ）に示した長軸
方向曲面１６H および短軸方向曲面１６V からわかるよ
うに、長軸方向の曲率よりも短軸方向の曲率の方が大き
く、かつシャドウマスクの有効面１１の中心Ｃに対する
長軸端の落込み量ｄH と短軸端の落込み量ｄV が等し
く、 ｄH ＝ｄV となっている。
に示すように、蛍光体スクリーンと対向する有効面１１
に多数の電子ビーム通過孔１２が所定の配列で設けられ
た実質的に矩形状のマスク本体１３と、このマスク本体
１３の周辺部に取付けられた実質的に矩形状のマスクフ
ーム１４とからなる。その有効面１１は、パネル３の有
効部１内面に対応して、長軸方向および短軸方向にそれ
ぞれ曲率をもつ曲面からなり、図４（ａ）に示した長軸
方向曲面１６H および短軸方向曲面１６V からわかるよ
うに、長軸方向の曲率よりも短軸方向の曲率の方が大き
く、かつシャドウマスクの有効面１１の中心Ｃに対する
長軸端の落込み量ｄH と短軸端の落込み量ｄV が等し
く、 ｄH ＝ｄV となっている。
【００１８】そして、有効面１１の電子ビーム通過孔１
２は、従来のシャドウマスクの電子ビーム通過孔と同様
に、蛍光体スクリーン側の面に形成された大孔と、電子
銃側の面に形成された小孔とが連通した形状に形成さ
れ、しかも、有効面１１の周辺部では、大孔に対して小
孔がシャドウマスクの中心方向に偏心している。
２は、従来のシャドウマスクの電子ビーム通過孔と同様
に、蛍光体スクリーン側の面に形成された大孔と、電子
銃側の面に形成された小孔とが連通した形状に形成さ
れ、しかも、有効面１１の周辺部では、大孔に対して小
孔がシャドウマスクの中心方向に偏心している。
【００１９】さらに、この実施の形態では、図５（ａ）
に示したシャドウマスク６の中心から長軸方向および短
軸方向に同一距離Ｌ離れた長軸上位置１７および短軸上
位置１８での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心
Ｏ方向への偏心量ΔＲH ，ΔＲV が、図６（ａ）および
（ｂ）に示すように、長軸上位置での大孔１９に対する
小孔２０の偏心量ΔＲH が、短軸上位置での大孔１９に
対する小孔２０の偏心量ΔＲV よりも大きく、 ΔＲH ＞ΔＲV となっている。
に示したシャドウマスク６の中心から長軸方向および短
軸方向に同一距離Ｌ離れた長軸上位置１７および短軸上
位置１８での大孔に対する小孔のシャドウマスクの中心
Ｏ方向への偏心量ΔＲH ，ΔＲV が、図６（ａ）および
（ｂ）に示すように、長軸上位置での大孔１９に対する
小孔２０の偏心量ΔＲH が、短軸上位置での大孔１９に
対する小孔２０の偏心量ΔＲV よりも大きく、 ΔＲH ＞ΔＲV となっている。
【００２０】上記のようにシャドウマスク６を構成する
と、図４（ｂ）に示したように、シャドウマスクの中心
から距離Ｌ離れた長軸上位置１７の有効面の中心Ｃに対
する落込み量ｄH'は、同一距離Ｌ離れた短軸上位置１８
の有効面の中心Ｃに対する落込み量ｄV'よりも小さく、 ｄH'＜ｄV' となり、図５（ｂ）および（ｃ）に示したように、上記
長軸および短軸上位置１７，１８の電子ビーム通過孔に
入射するサイドビーム８B の入射角は、長軸上位置１７
の電子ビーム通過孔に入射する入射角θBHの方が短軸上
位置１８の電子ビーム通過孔に入射する入射角θBVより
も小さく、 θBH＜θBV となる。同様に、図５（ａ）に示した長軸上位置１７と
は反対側の長軸上位置では、図５（ｂ）および（ｃ）に
破線で示したように、長軸上位置の電子ビーム通過孔に
入射するサイドビーム８R の入射角θRHの方が短軸上位
置の電子ビーム通過孔に入射するサイドビーム８R の入
射角θRVよりも小さく、 θRH＜θRV となる。
と、図４（ｂ）に示したように、シャドウマスクの中心
から距離Ｌ離れた長軸上位置１７の有効面の中心Ｃに対
する落込み量ｄH'は、同一距離Ｌ離れた短軸上位置１８
の有効面の中心Ｃに対する落込み量ｄV'よりも小さく、 ｄH'＜ｄV' となり、図５（ｂ）および（ｃ）に示したように、上記
長軸および短軸上位置１７，１８の電子ビーム通過孔に
入射するサイドビーム８B の入射角は、長軸上位置１７
の電子ビーム通過孔に入射する入射角θBHの方が短軸上
位置１８の電子ビーム通過孔に入射する入射角θBVより
も小さく、 θBH＜θBV となる。同様に、図５（ａ）に示した長軸上位置１７と
は反対側の長軸上位置では、図５（ｂ）および（ｃ）に
破線で示したように、長軸上位置の電子ビーム通過孔に
入射するサイドビーム８R の入射角θRHの方が短軸上位
置の電子ビーム通過孔に入射するサイドビーム８R の入
射角θRVよりも小さく、 θRH＜θRV となる。
【００２１】なお、この場合、インライン型電子銃９か
ら放出される同一水平面上を通る一列配置の３電子ビー
ム８B ，８G ，８R では、センタービーム８G の長軸方
向の電子ビーム通過孔１２への入射角は、上記いずれか
一方のサイドビーム８B ，８R の入射角よりも大きい。
また、センタービーム８G の短軸方向の電子ビーム通過
孔１２への入射角は、一対のサイドビーム８B ，８R の
入射角とほとんど同じである。
ら放出される同一水平面上を通る一列配置の３電子ビー
ム８B ，８G ，８R では、センタービーム８G の長軸方
向の電子ビーム通過孔１２への入射角は、上記いずれか
一方のサイドビーム８B ，８R の入射角よりも大きい。
また、センタービーム８G の短軸方向の電子ビーム通過
孔１２への入射角は、一対のサイドビーム８B ，８R の
入射角とほとんど同じである。
【００２２】したがって、サイドビームが長軸上位置の
電子ビーム通過孔の内壁に衝突しないように、この長軸
上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量
を設定し、短軸上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対す
る小孔の偏心量をこの長軸上位置の電子ビーム通過孔の
大孔に対する小孔の偏心量と同じにすると、短軸上位置
の電子ビーム通過孔の偏心量は過大となり、シャドウマ
スクの機械的強度を劣化させる。逆に、短軸上位置の電
子ビーム通過孔の内壁にサイドビームが衝突しないよう
に、この短軸上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対する
小孔の偏心量を設定し、長軸上位置の電子ビーム通過孔
の大孔に対する小孔の偏心量をこの短軸上位置の電子ビ
ーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量と同じにする
と、長軸上位置の電子ビーム通過孔の内壁にサイドビー
ムが衝突し、反射ビームによる蛍光層の不要発光が生ず
る。
電子ビーム通過孔の内壁に衝突しないように、この長軸
上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量
を設定し、短軸上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対す
る小孔の偏心量をこの長軸上位置の電子ビーム通過孔の
大孔に対する小孔の偏心量と同じにすると、短軸上位置
の電子ビーム通過孔の偏心量は過大となり、シャドウマ
スクの機械的強度を劣化させる。逆に、短軸上位置の電
子ビーム通過孔の内壁にサイドビームが衝突しないよう
に、この短軸上位置の電子ビーム通過孔の大孔に対する
小孔の偏心量を設定し、長軸上位置の電子ビーム通過孔
の大孔に対する小孔の偏心量をこの短軸上位置の電子ビ
ーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量と同じにする
と、長軸上位置の電子ビーム通過孔の内壁にサイドビー
ムが衝突し、反射ビームによる蛍光層の不要発光が生ず
る。
【００２３】しかし、この実施の形態のように、長軸上
位置での大孔１９に対する小孔２０の偏心量ΔＲH を短
軸上位置での大孔１９に対する小孔２０の偏心量ΔＲV
よりも大きくすると、この短軸上位置での偏心量ΔＲV
を一対のサイドビーム８B ，８R が電子ビーム通過孔１
２の内壁に衝突しない必要最小限に抑えて、長軸上位置
での偏心量ΔＲH を適正化することにより、大孔１９と
小孔２０とからなる電子ビーム通過孔１２に起因する短
軸方向の機械的強度の劣化を最小限に抑え、かつ同一水
平面上を通る一列配置の電子ビーム８B ，８G ，８R の
電子ビーム通過孔１２内壁への衝突を避けて、その反射
ビームによる蛍光体層の不要発光を軽減し、色純度の劣
化の少ないカラー受像管を構成することができる。
位置での大孔１９に対する小孔２０の偏心量ΔＲH を短
軸上位置での大孔１９に対する小孔２０の偏心量ΔＲV
よりも大きくすると、この短軸上位置での偏心量ΔＲV
を一対のサイドビーム８B ，８R が電子ビーム通過孔１
２の内壁に衝突しない必要最小限に抑えて、長軸上位置
での偏心量ΔＲH を適正化することにより、大孔１９と
小孔２０とからなる電子ビーム通過孔１２に起因する短
軸方向の機械的強度の劣化を最小限に抑え、かつ同一水
平面上を通る一列配置の電子ビーム８B ，８G ，８R の
電子ビーム通過孔１２内壁への衝突を避けて、その反射
ビームによる蛍光体層の不要発光を軽減し、色純度の劣
化の少ないカラー受像管を構成することができる。
【００２４】なお、上記実施の形態では、長軸方向の曲
率よりも短軸方向の曲率が大きいシャドウマスクについ
て説明したが、この発明は、それ以外のシャドウマスク
にも適用可能である。
率よりも短軸方向の曲率が大きいシャドウマスクについ
て説明したが、この発明は、それ以外のシャドウマスク
にも適用可能である。
【００２５】
【発明の効果】上述のようにシャドウマスクの電子ビー
ム通過孔を構成する小孔を大孔に対して偏心させると、
シャドウマスクの機械的強度の劣化を抑え、かつ電子ビ
ームの電子ビーム通過孔内壁への衝突を避けて、その反
射ビームによる蛍光体層の不要発光を軽減し、色純度の
劣化の少ないカラー受像管を構成することができる。
ム通過孔を構成する小孔を大孔に対して偏心させると、
シャドウマスクの機械的強度の劣化を抑え、かつ電子ビ
ームの電子ビーム通過孔内壁への衝突を避けて、その反
射ビームによる蛍光体層の不要発光を軽減し、色純度の
劣化の少ないカラー受像管を構成することができる。
【図１】この発明の実施の一形態であるカラー受像管の
構成を示した断面図である。
構成を示した断面図である。
【図２】同じくこの発明の実施の一形態であるカラー受
像管を一部切り欠いて示した斜視図である。
像管を一部切り欠いて示した斜視図である。
【図３】上記カラー受像管のシャドウマスクの構成を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図４】図４（ａ）および（ｂ）はそれぞれ上記シャド
ウマスクの曲面形状を説明するための図である。
ウマスクの曲面形状を説明するための図である。
【図５】図５（ａ）乃至（ｃ）はそれぞれ上記シャドウ
マスクの曲率とその電子ビーム通過孔に入射する電子ビ
ームとの関係を説明するための図である。
マスクの曲率とその電子ビーム通過孔に入射する電子ビ
ームとの関係を説明するための図である。
【図６】図６（ａ）はシャドウマスクの長軸上での電子
ビーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量を示す図、図
６（ｂ）は短軸上での電子ビーム通過孔の大孔に対する
小孔の偏心量を示す図である。
ビーム通過孔の大孔に対する小孔の偏心量を示す図、図
６（ｂ）は短軸上での電子ビーム通過孔の大孔に対する
小孔の偏心量を示す図である。
１…有効部 ３…パネル ５…蛍光体スクリーン ６…シャドウマスク ９…電子銃 ８B ，８G ，８R …３電子ビーム １１…有効面 １２…電子ビーム通過孔 １９…大孔 ２０…小孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅及 埼玉県深谷市幡羅町一丁目９番２号 株式 会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 中澤 淳 埼玉県深谷市幡羅町一丁目９番２号 株式 会社東芝深谷電子工場内
Claims (4)
- 【請求項１】 実質的に矩形状のパネルの有効部の内面
に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実質的に矩形
状のシャドウマスクの有効面にインライン型電子銃から
長軸方向に並列して放出される３電子ビームを選別する
多数の電子ビーム通過孔が設けられ、これら電子ビーム
通過孔が上記蛍光体スクリーン側を大孔、上記電子銃側
を小孔とする形状に形成されてなるカラー受像管におい
て、 上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸上位置
での上記大孔に対する上記小孔のシャドウマスクの中心
方向への偏心量が上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ
離れた短軸上位置での上記大孔に対する上記小孔のシャ
ドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きいことを特
徴とするカラー受像管。 - 【請求項２】 実質的に矩形状のパネルの有効部の内面
に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実質的に矩形
状のシャドウマスクの有効面にインライン型電子銃から
長軸方向に並列して放出される３電子ビームを選別する
多数の電子ビーム通過孔が設けられ、このシャドウマス
クの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方向曲率の方が大
きい曲面をなし、上記電子ビーム通過孔が上記蛍光体ス
クリーン側を大孔、上記電子銃側を小孔とする形状に形
成されてなるカラー受像管において、 上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸上位置
での上記大孔に対する上記小孔のシャドウマスクの中心
方向への偏心量が上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ
離れた短軸上位置での上記大孔に対する上記小孔のシャ
ドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きいことを特
徴とするカラー受像管。 - 【請求項３】 実質的に矩形状のパネルの有効部の外面
が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネルの有
効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実
質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライン型
電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビーム
を選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、これら
電子ビーム通過孔が上記蛍光体スクリーン側を大孔、上
記電子銃側を小孔とする形状に形成されてなるカラー受
像管において、 上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸上位置
での上記大孔に対する上記小孔のシャドウマスクの中心
方向への偏心量が上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ
離れた短軸上位置での上記大孔に対する上記小孔のシャ
ドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きいことを特
徴とするカラー受像管。 - 【請求項４】 実質的に矩形状のパネルの有効部の外面
が曲率半径ほぼ無限大の平坦面をなし、このパネルの有
効部の内面に設けられた蛍光体スクリーンと対向する実
質的に矩形状のシャドウマスクの有効面にインライン型
電子銃から長軸方向に並列して放出される３電子ビーム
を選別する多数の電子ビーム通過孔が設けられ、このシ
ャドウマスクの有効面が長軸方向曲率よりも短軸方向曲
率の方が大きい曲面をなし、上記電子ビーム通過孔が上
記蛍光体スクリーン側を大孔、上記電子銃側を小孔とす
る形状に形成されてなるカラー受像管において、 上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ離れた長軸上位置
での上記大孔に対する上記小孔のシャドウマスクの中心
方向への偏心量が上記シャドウマスクの中心から距離Ｌ
離れた短軸上位置での上記大孔に対する上記小孔のシャ
ドウマスクの中心方向への偏心量よりも大きいことを特
徴とするカラー受像管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4058298A JPH11238474A (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | カラー受像管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4058298A JPH11238474A (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | カラー受像管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11238474A true JPH11238474A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=12584497
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4058298A Pending JPH11238474A (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | カラー受像管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11238474A (ja) |
-
1998
- 1998-02-23 JP JP4058298A patent/JPH11238474A/ja active Pending
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