JPH11228757A - 接着性組成物及び該組成物からなるフィルム - Google Patents
接着性組成物及び該組成物からなるフィルムInfo
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- JPH11228757A JPH11228757A JP3579298A JP3579298A JPH11228757A JP H11228757 A JPH11228757 A JP H11228757A JP 3579298 A JP3579298 A JP 3579298A JP 3579298 A JP3579298 A JP 3579298A JP H11228757 A JPH11228757 A JP H11228757A
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Abstract
な接着性組成物であり、特にポリプロピレンとの接着性
に優れ、ポリプロピレン製容器の蓋材のヒートシーラン
ト層として有用である接着性組成物及び該組成物からな
るフィルムを提供する。 【解決手段】(a)密度0.870〜0.910g/c
m3のエチレン・α−オレフィン共重合体と(b)粘着
付与剤からなる組成物であり、該組成物にしめるエチレ
ン・α−オレフィン共重合体が70〜95重量%、粘着
付与剤が5〜30重量%である接着性組成物を製造し用
いる。
Description
レフィン共重合体と粘着付与剤からなる接着性組成物及
び該組成物からなるフィルムに関するものである。更に
詳しくは、押出成形によってヒートシール層の形成が容
易な接着性組成物及び該樹脂組成物からなるフィルムに
関する。この接着性組成物及びフィルムは、特にポリプ
ロピレンとの接着性に優れ、ポリプロピレン製容器の蓋
材のヒートシーラント層として有用なものである。
入する容器には、ポリプロピレン製の容器が多用されて
おり、前記容器には、蓋材用基材に対してヒートシーラ
ント層が積層されている蓋材が利用されている。
ラント層として、例えば、 1)エチレン・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体等による厚さ10μ以下の樹脂層からな
り、易開封性の熱接着部が得られるようにされているも
の、 2)スチレン系樹脂やエチレン・酢酸ビニル共重合体樹
脂によって厚さ20μ程度に形成されているもの、 3)低結晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体とス
チレン・ブタジエンブロック共重合体との混合樹脂によ
って形成されているもの、等がある。
成形によってヒートシール層の形成が容易な接着性組成
物であり、特にポリプロピレンとの接着性に優れ、ポリ
プロピレン製容器の蓋材のヒートシーラント層として有
用な接着性組成物及び該組成物からなるフィルムを提供
することである。
を解決するために鋭意検討を行った結果、密度が0.8
80〜0.910g/cm3の範囲にある特定のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(以下、これを[A]とい
う)と粘着付与剤(以下、これを[B]という)を配合
した組成物が特にポリプロピレンとの接着性に優れてい
ることを見出し、本発明に至った。すなわち本発明は、
[A]と[B]からなる組成物であり、該組成物にしめ
る[A]が70〜95重量%であり、[B]が5〜30
重量%配合してなる接着性組成物及び該組成物からなる
フィルムである。
が0.880〜0.910g/cm3、好ましくは密度
が0.895〜0.905g/cm3であるエチレン・
α−オレフィン共重合体である。密度が0.880g/
cm3未満では樹脂組成物の耐熱性が劣り、密度が0.
910g/cm3を超えると得られる樹脂組成物の接着
性が劣る。また、本発明の接着性組成物の成形性を考慮
するとエチレン・α−オレフィン共重合体に用いられる
α−オレフィンの炭素数は3〜20が好ましく、エチレ
ン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは1
90℃、2160gの荷重下で0.1g/10分〜20
g/10分が好ましい。
合体は、特に接着性を阻害する低分子量成分が少ないこ
とからゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であることが好ま
しい。
体は、均一な組成分布を有することから、特に低温ヒー
トシール性が良好であるため示差走査型熱量計(DS
C)の測定より得られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温
度(Tm(℃))と13C−NMRスペクトルの測定か
ら求められる炭素数1000個当りの短鎖分岐数(SC
B)とが(1)式の関係を満たすものであることが好ま
しい。
レフィン共重合体であり、特に上記の特性を満足するエ
チレン・α−オレフィン共重合体を用いることが好まし
い。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、
1個又は2個のシクロペンタジニエル骨格を有する配位
子が周期律表IVb〜VIb族の遷移金属、例えば、チ
タン、ジルコニウム又はハフニウムに配位したメタロセ
ン化合物とアルモキサンを組み合わせた触媒又は、上記
メタロセン化合物及びメタロセン化合物をイオン化し、
カチオン性のメタロセン化合物を生成させることが可能
な化合物を基本構成成分とする触媒系を用いることによ
り製造することができる。
ィン共重合体の製造方法としては、気相法、スラリー
法、溶液法、高圧イオン重合法などを挙げることができ
る。中でも生成するエチレン・α−オレフィン共重合体
の融点以上280℃までの温度で重合を行う溶液法、高
圧イオン重合法で製造することが好ましく、特に本発明
に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体としては、
高圧イオン重合法で製造することが好ましい。なお、高
圧イオン重合法とは、特開昭56−18607号、特開
昭58−225106号各公報に記載されているような
圧力が200kgf/cm2以上、好ましくは300〜
2000kgf/cm2、温度125℃以上、好ましく
は130〜250℃、特に好ましくは150〜200℃
の反応条件下で行われるエチレン系重合体の連続的製造
法である。
しては、炭素数が3〜20が好ましく、例えば1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、オクタ
デセン等が挙げられる。これらα―オレフィンの中でも
1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチ
ル−1−ペンテンを用いることが好ましく、特に好まし
くは接着強度が高く、かつ強度の安定している1−ヘキ
センである。本発明において用いられる[A]は、密度
が0.880〜0.910g/cm3の範囲にあるエチ
レン・α―オレフィン共重合体である。
[B]は、固体の非晶性ポリマーであり、通常粘着付与
樹脂として粘着テープ、塗料、及びホットメルト接着剤
用分野に用いられており、重合されるモノマー源の違い
により次のような樹脂を列挙することができる。例え
ば、石油、ナフサ等の分解によって得られるC4留分、
C5留分、これらの混合物あるいはこれらの任意の留
分、例えばC5留分中のイソプレン及び1,3−ペンタ
ジエンなどを主原料とする脂肪族系炭化水素樹脂、石
油、ナフサ等の分解によって得られるC9留分中のスチ
レン誘導体及びインデン類を主原料とする芳香族炭化水
素樹脂、C4・C5留分の任意の留分とC9留分を共重
合した脂肪族・芳香族共重合体炭化水素樹脂、芳香族系
炭化水素樹脂を水素添加した脂環族系炭化水素樹脂、脂
肪族,脂環族及び芳香族を含む構造をもつ合成テルペン
系炭化水素樹脂、テレピン油中のα,β−ピネンを原料
とするテルペン系炭化水素樹脂、コールタール系ナフサ
中のインデン及びスチレン類を原料とするクマロインデ
ン系炭化水素樹脂、低分子量スチレン系樹脂及びロジン
系炭化水素樹脂などである。これら粘着付与剤の中でも
脂肪族系炭化水素樹脂及び芳香族系炭化水素樹脂を水素
添加した脂環族系炭化水素樹脂が本発明の組成物を構成
する、主成分のエチレン・α−オレフィン共重合体に対
する分散性が優れているという特徴を有するものであ
り、中でも環球法による軟化温度が105〜150℃、
好ましくは110〜140℃及び芳香族核への水素添加
率が80%以上、好ましくは85%以上の脂環族系炭化
水素が特に好ましい。
好ましく、5重量%未満ではポリプロピレンとの接着性
が強くなりすぎ、イージーピール性が低下する。また、
30重量%を越える配合割合では、該組成物の溶融粘度
が低くなり加工性及び耐熱性が低下する。
を上記配合割合で均一に混練することにより得ることが
できる。
逸脱しない限りにおいて一般的に用いられる補助添加成
分、例えば酸化防止剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電
防止剤、顔料、染料等を添加してもよい。
法により得ることができ、例えば[A]と[B]を上記
配合割合でヘンシェルミキサー、コニカルブレンダー、
Vブレンダー等を用いたドライブレンド等の方法などが
採用される。また、より均一に混練するために単軸又は
多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール混
練機等で混練する方法が好ましい。接着性組成物を造粒
した後、インフレーション成形、Tダイ成形等の従来公
知の方法を用いることができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド:N,N−ジメチルアニリウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート:トリイソブチルアルミニ
ウム=1:2:250(モル比)よりなる触媒を調整
し、該触媒系を用い、重合温度150〜175℃、重合
圧力900kgf/cm2でエチレンと1−ヘキセンの
共重合を行い、;エチレン・1−ヘキセン共重合体
(1)及び;エチレン・1−ヘキセン共重合体(2)
を得た。
共重合体(1)及び;エチレン・1−ヘキセン共重合
体(2)を以下の方法で測定した。
に準拠して、23℃に保った密度勾配管を用いて測定し
た。
K7210(1976年)に準拠して190℃、216
0gの荷重下で測定した。
(Mn):Mw、Mnは日本ミリポア(株)製150C
ALC/GPC(カラム:東ソー(株)製、GMHH
R−H(S)、7.8mmID×30cmを3本、溶
媒:1,2,4−トリクロロベンゼン、温度:140
℃、流量:1.0ml/分、注入濃度1mg/ml(注
入量300μl))を用いるゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)により測定した。なお、カラ
ム溶出体積は東ソー(株)製標準ポリスチレンを用い
て、ユニバーサルキャリブレーション法により校正し
た。
ンゼンを溶媒とした溶液を用い、100MHzで、13
C−NMRスペクトル(日本電子(株)製 JNM G
X400)測定により算出した。
キンエルマー社製 DSC−7)を用いて測定した。D
SC炉内で試料を200℃で5分間溶融させた後、10
℃/分の速度で温度を30℃まで下げて固化(結晶化)
させた試料について、10℃/分の速度で昇温させて得
られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))
を測定した。
体(1)及び;エチレン・1−ヘキセン共重合体
(2)の測定結果を表1に示した。
年)に準拠して測定した。そして、表2に;粘着付与
剤である脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学(株))
製、商品名アルコンP125)の測定結果を示した。
(1)と;粘着付与剤(アルコンP125)を:
=90:10(実施例1)、80:20(実施例2)、
75:25(実施例3)の組成として、Vブレンダーで
混合し、40mm単軸押出機(フルフライトスクリュ
ー)、設定温度180℃でスクリュー冷却しながら混練
造粒し接着性組成物を得た。
ポリエステル/ポリエチレン=12/25(μm))の
ポリエチレン面に対し、30μmの厚さでラミネートし
評価試料フィルムとした。このフィルムとPPシート
(縦80mm×横100mm×厚み0.35mm)を温
度160℃、圧力2kgf/cm2、時間1秒の条件で
ヒートシールし、オートグラフ(島津製作所(株)製)
を用い剥離速度300mm/分で90°剥離したときの
界面剥離強度を測定した。
成形されたポリプロピレン性カップ(内容積135m
l)に水105mlを入れ、この評価試料フィルムを蓋
材として、温度160℃、圧力2kgf/cm2、時間
1秒の条件でヒートシールした。この状態のものを90
℃の恒温水槽中に入れ、30分間放置してから取り出
し、カップ内に存在する空気の膨張によって、蓋材シー
ル部に剥がれが発生していないかどうかを調べた。測定
試料10個の中、90℃、30分間ボイル後においても
破損していない試料の数で示す。その結果を表3に示し
た。本発明に係わる樹脂組成物はいずれもヒートシール
材料として、良好な性能を示している。また、ラミネー
トの耐ボイル試験においても、ラミネート蓋材には剥が
れがみられず、優れた耐ボイル性を有することが認めら
れた。
(2)を用いて、実施例1と同様の組成:=90:
10で測定、評価を行いその結果を表3に示した。この
樹脂組成物は、ヒートシール強度に劣った。
(1)単独を用いて、実施例1と同様の測定、評価を行
いその結果を表3に示した。ヒートシール強度は十分に
大きく、また内容物保護性の点でも優れているが開封し
難く、開封部に蓋材のシール層フィルムの断片が残存す
るという欠点があった。
(1)と;粘着付与剤(アルコンP125)を:
=98:2(比較例3)、65:35(比較例4)の組
成として、実施例1と同様の測定、評価を行いその結果
を表3に示した。比較例3は、ヒートシール強度は十分
に大きく、また内容物保護性の点でも優れているが開封
し難く、開封部に蓋材のシール層フィルムの断片が残存
するという欠点があった。また比較例4は、耐ボイル性
に劣り、ボイル処理を必要とする用途には適当でない。
物は、押出成形によってヒートシール層の形成が容易な
接着性組成物であり、特にポリプロピレンとの接着性に
優れ、ポリプロピレン製容器の蓋材のヒートシーラント
層として有用である。
離を起こしていわゆるピーラブル性を示すとともに、ヒ
ートシール後のボイル殺菌処理を可能とする耐ボイル性
をも示すなど、きわめて好ましい性質を有するヒートシ
ール層を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】(a)密度0.880〜0.910g/c
m3のエチレン・α−オレフィン共重合体と、(b)粘
着付与剤からなる組成物であり、該組成物にしめるエチ
レン・α−オレフィン共重合体が70〜95重量%、粘
着付与剤が5〜30重量%である接着性組成物。 - 【請求項2】エチレン・α−オレフィン共重合体が、
(a)α−オレフィンの炭素数が3〜20であり、
(b)190℃、2160gの荷重下で測定したメルト
フローレートが0.1〜20g/10分の範囲である請
求項1に記載の接着性組成物。 - 【請求項3】エチレン・α−オレフィン共重合体が、
(a)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定
した重量平均分子量と数平均分子量の比が3以下であ
り、(b)示差走査型熱量計の測定より得られる吸熱曲
線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))と13C−N
MRスペクトルの測定から求められる炭素数1000個
当たりの短鎖分岐数(SCB)とが下式(1)で示され
る関係を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項2の
いずれかに記載の接着性組成物。 Tm < −1.8×SCB+138 (1) - 【請求項4】粘着付与剤が、環球法による軟化温度が1
05〜150℃、芳香族核への水素添加率が80%以上
の粘着付与剤であることを特徴とする請求項1〜請求項
3のいずれかに記載の接着性組成物。 - 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかに記載の接
着性組成物を用いて成形されることを特徴とするフィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3579298A JPH11228757A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 接着性組成物及び該組成物からなるフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3579298A JPH11228757A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 接着性組成物及び該組成物からなるフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11228757A true JPH11228757A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12451781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3579298A Pending JPH11228757A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 接着性組成物及び該組成物からなるフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11228757A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011079307A (ja) * | 2009-09-11 | 2011-04-21 | Giken Kasei Kk | 樹脂シートおよび樹脂製容器 |
-
1998
- 1998-02-18 JP JP3579298A patent/JPH11228757A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011079307A (ja) * | 2009-09-11 | 2011-04-21 | Giken Kasei Kk | 樹脂シートおよび樹脂製容器 |
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