JPH11223643A - マルチメータ - Google Patents

マルチメータ

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JPH11223643A
JPH11223643A JP10325660A JP32566098A JPH11223643A JP H11223643 A JPH11223643 A JP H11223643A JP 10325660 A JP10325660 A JP 10325660A JP 32566098 A JP32566098 A JP 32566098A JP H11223643 A JPH11223643 A JP H11223643A
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JP
Japan
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unit
electric
signal
phase
voltage
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JP10325660A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Hamada
英伸 浜田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な光学部品を多数使用することなく、負
荷への流入電流及び入力端子間電圧を少なくとも測定で
きるマルチメータを提供することである。 【解決手段】 コア1に巻かれた2次コイル2は、第1
の電線8上の線電流Iに相関する第1の電気信号を、ま
た、引き出し線3は、第1の電線8の第2の電線9に対
する電圧Vに相関する第2の電気信号を出力する。スイ
ッチ部4は、第1及び第2の電気信号を、所定の時間区
間毎に交互に出力するように、内部の2個のスイッチの
切り替え制御する。光電圧センサモジュール5は、スイ
ッチ部4から入力する第1及び第2の電気信号に基づい
て第1及び第2の光信号を生成する。光信号処理部7
は、光電変換して得られる第1及び第2の電気信号を分
離し、第3の演算部は、無信号区間が補完された第1及
び第2の電気信号に基づいて、線電流I及び電圧Vの値
を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチメータに関
し、より特定的には、第1及び第2の電線を介して単相
の交流電源と、又は多相電線及び中性線を介して多相交
流電源と接続された負荷の物理量を測定するマルチメー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】図32は、従来のマルチメータの構成を
示す図である。図32において、マルチメータは、ギャ
ップを有するコア53と、磁界センサモジュール54
と、2本1組で構成される第1の光ファイバ55と、2
本の引き出し線56と、光電圧センサモジュール57
と、2本1組で構成される第2の光ファイバ58と、光
信号処理部59とを備える。上記構成のマルチメータ
は、第1の電線60及び第2の電線61を介して単相交
流電源(図示せず)と接続される単相負荷62の電流及
び電圧、両者の位相差、並びに当該単相負荷62の力率
及び電力量を、以下のようにして測定する。
【0003】コア53は第1の電線60を周回するよう
に固定される。このコア53には、第1の電線60に電
流が流れることにより周回磁界が発生する。この周回磁
界の磁束密度は第1の電線60を流れる電流に比例す
る。磁界センサモジュール54は、コア53のギャップ
に固定的に挿入され、当該ギャップにおける周回磁界を
検知し、そして周回磁界の強さ(電流の大きさ)に相関
する情報で、光信号処理部59から出射され第1の光フ
ァイバ55を介して入射される無変調光を変調して第1
の光信号を生成する。この第1の光信号は、第1の光フ
ァイバ55を介して、光信号処理部59に送信される。
光信号処理部59は、入力された第1の光信号を復調し
て、所定の演算を実行することにより、単相負荷62に
流れ込む電流を測定する。
【0004】また、光電圧センサモジュール57は、2
本の引き出し線56を介して、第1の電線60と第2の
電線61との線間電圧を検出し、そして線間電圧の大き
さに相関する情報で、光信号処理部59から出射され第
2の光ファイバ58を介して入射される無変調光を変調
して第2の光信号を生成する。この第2の光信号は、第
2の光ファイバ58を介して、光信号処理部59に送信
される。光信号処理部59は、入力された第2の光信号
を復調して、所定の演算を実行することにより、単相負
荷62の入力端子間の電圧を測定する。さらに、光信号
処理部59は、測定した電流及び電圧に基づいて、両者
の位相差と、単相負荷62の力率と電力量とを求める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図32
に示す従来のマルチメータは、電流及び電圧を測定する
ために磁界センサモジュール54及び光電圧センサモジ
ュール57を用いている。つまり、2種類の別個の光セ
ンサを用いている。光センサ等の光学部品は高価である
ため、マルチメータのコストダウンを図ることを難しく
するという問題点があった。
【0006】それ故に、本発明は、高価な光学部品を多
数使用することなく、上記負荷の物理量をできるマルチ
メータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本願発
明は、以下の各構成により上記課題を解決し、それによ
って以下の各効果を奏する。第1の発明は、第1及び第
2の電線を介して単相の交流電源と接続された負荷の物
理量を測定するマルチメータであって、第1の電線の第
2の電線に対する電圧を検出し、当該電圧に相関する第
1の電気信号を生成する電圧検出部と、第1の電線の線
電流を検出し、当該線電流に相関する第2の電気信号を
生成する電流検出部と、電圧検出部又は電流検出部に、
内部のスイッチを交互に接続して、当該電圧検出部が生
成した第1の電気信号と、当該電流検出部が生成した第
2の電気信号とを時分割多重するスイッチ部と、スイッ
チ部により時分割多重された第1及び第2の電気信号を
分離し、当該分離された第1及び第2の電気信号に基づ
いて電圧と線電流の値を求める信号処理部とを備える。
【0008】上記第1の発明によれば、第1及び第2の
電線を介して単相の交流電源と接続された負荷の物理量
としての電圧及び線電流を、高価な光学部品を使用する
ことなく求める。これによって、マルチメータのコスト
ダウンを図ることができる。
【0009】第2の発明は第1の発明に従属しており、
スイッチは、電圧及び線電流の周波数を超える周波数で
切り替えられ、信号処理部は、スイッチの切り替えに同
期して、時分割多重された第1及び第2の電気信号を分
離する分離部と、低域通過フィルタリングを行って、分
離部により分離された第1及び第2の電気信号に生じる
無信号区間を補完する第1及び第2の補完部と、第1及
び第2の補完部が補完した第1及び第2の電気信号に基
づいて、各値を求める演算部とを含む。
【0010】上記第2の発明によれば、スイッチ部は、
スイッチを切り替えることにより、第1及び第2の電気
信号を時分割多重する。分離部は、かかる時分割多重さ
れた第1及び第2の電気信号を分離する。かかる分離に
より、第1及び第2の電気信号には無信号区間が生じ
る。しかし、第1及び第2の補完部が第1及び第2の電
気信号の無信号区間を補完し、これによって、第1及び
第2の電気信号は連続する時間波形を有することとな
る。そして、演算部は連続的な第1及び第2の電気信号
に基づいて各値を演算するので、求められた各値は高精
度なものとなる。
【0011】第3の発明は第1の発明に従属しており、
スイッチは所定の時間T毎に切り替えられ、信号処理部
は、スイッチの切り替えに同期して、時分割多重された
第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、分離部が
分離した第1及び第2の電気信号を記憶する第1及び第
2の記憶部と、第1及び第2の記憶部が記憶する第1及
び第2の電気信号に基づいて、各値を求める演算部とを
含み、所定の時間Tは、電圧及び線電流の実質的な周波
数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0012】上記第3の発明では、スイッチ部は、スイ
ッチを切り替えることにより、第1及び第2の電気信号
を時分割多重する。分離部は、かかる時分割多重された
第1及び第2の電気信号を分離する。かかる分離によ
り、無信号区間を有する第1及び第2の電気信号が、第
1及び第2の記憶部に格納される。演算部は、格納され
た第1及び第2の電気信号から直接的に、つまり第2の
発明のように無信号区間を補完すること無く、各値を求
める。ところで、スイッチがT>1/fを満たす時間T
毎に切り替えられるため、格納された第1及び第2の電
気信号の各単位波形は、1周期以上の電圧及び線電流に
相関する成分を含む。そのため、演算部により求められ
た各値は高精度なものとなる。このように、第3の発明
によれば、信号処理部は、より簡素な構成で高精度に各
値を求めることができる。
【0013】第4の発明は第1の発明において、スイッ
チは所定の時間T毎に切り替えられ、信号処理部は、ス
イッチの切り替えに同期して、時分割多重された第1及
び第2の電気信号を分離する分離部と、分離部によって
分離された第1及び第2の電気信号を記憶する第1及び
第2の記憶部と、第1及び第2の記憶部が記憶する第1
及び第2の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
で連続する第1及び第2の電気信号を形成する第1及び
第2の演算部と、第1及び第2の演算部が形成した第1
及び第2の電気信号に基づいて、各値を求める第3の演
算部とを含み、所定の時間Tは、電圧及び線電流の実質
的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0014】上記第4の発明では、第3の発明と同様の
時分割多重された第1及び第2の電気信号は、スイッチ
部により生成された後、分離部により分離される。かか
る分離により、無信号区間を有する第1及び第2の電気
信号が、第1及び第2の記憶部に格納される。第1及び
第2の演算部は、格納された第1及び第2の電気信号の
無信号区間を補完して、連続する時間波形を有する第1
及び第2の電気信号を形成する。第3の演算部は、連続
的な第1及び第2の電気信号に基づいて各値を演算す
る。また、スイッチがT>1/fを満たす時間T毎に切
り替えられるため、第1及び第2の記憶部に格納された
第1及び第2の電気信号の各単位波形は、1周期以上の
電圧及び線電流に相関する成分を含む。これによって、
信号処理部は、より高精度な各値を求めることができ
る。
【0015】第5の発明は第1の発明に従属しており、
信号処理部はさらに、各求められた値に基づいて負荷の
力率及び電力量を求める。
【0016】上記第5の発明によれば、負荷の力率及び
電力量の値を求めることにより、ユーザは負荷の特性を
より詳細に知ることができる。
【0017】第6の発明は第1の発明に従属しており、
電圧検出部は、第1及び第2の電線の近傍に配置されか
つ互いに絶縁された電極対を含んでおり、電圧の分圧を
第1の電気信号として当該電極対から出力する。
【0018】上記第6の発明によれば、電圧検出部が第
1及び第2の電線に非接触で第1の電気信号を出力でき
るため、本マルチメータの使い勝手がよくなる。
【0019】第7の発明は第1の発明に従属しており、
マルチメータが携帯可能に構成されていることを特徴と
する。
【0020】上記第7の発明によれば、マルチメータが
携帯可能に構成されるため、このユーザは、測定対象の
負荷を必要に応じて自由に測定することができる。これ
によって、本マルチメータの使い勝手がよくなる。
【0021】第8の発明は第1の発明に従属しており、
スイッチ部により時分割多重された第1及び第2の電気
信号が入力し、当該入力された第1及び第2の電気信号
を第1及び第2の光信号に変換する光電圧センサ部をさ
らに備え、信号処理部は、光電圧センサ部が変換した第
1及び第2の光信号を、時分割多重された第1及び第2
の電気信号に変換した後、各値を求めるための処理を実
行する。
【0022】上記第8の発明によれば、第1及び第2の
電線を介して単相の交流電源と接続された負荷の物理量
としての電圧及び線電流を、高価な光学部品を1個用い
るだけで求めることができる。これによっても、マルチ
メータのコストダウンを図ることができる。
【0023】第9の発明は、第1及び第2の電線を介し
て単相の交流電源と接続された負荷の物理量を測定する
マルチメータであって、第1の電線の第2の電線に対す
る電圧を検出し、当該電圧に相関する第1の電気信号を
生成する電圧検出部と、第1の電線の線電流を検出し、
当該線電流に相関する第2の電気信号を生成する電流検
出部と、電圧検出部のみ、又は電圧検出部及び電流検出
部の両方に、内部のスイッチを交互に接続して、当該電
圧検出部により生成される第1の電気信号と、当該電圧
検出部及び電流検出部により生成される第1及び第2の
電気信号が合成された第3の電気信号とを時分割多重す
るスイッチ部と、スイッチ部により時分割多重された第
1及び第3の電気信号を分離し、当該分離された第1及
び第3の電気信号に基づいて、電圧と線電流の値を求め
る信号処理部とを備える。
【0024】一般に電圧に相関する第1の電気信号の電
圧値と、電流に相関する第2の電気信号の電圧値とに
は、大きな差がある。そのため、第1の電気信号の電圧
値がスイッチ部の有効電圧を超えるような場合には、第
1の電気信号を降圧する必要がある。そこで、上記第9
の発明によれば、スイッチ部は、第1の電気信号と、第
1及び第2の電気信号が合成された第3の電気信号を時
分割多重しているので、第1の電気信号及び第3の電気
信号の電圧値の差は小さくなり、これによって、第1の
電気信号を降圧する必要がなくなる。また、第1の発明
と同様に、マルチメータのコストダウンを図ることがで
きる。
【0025】第10の発明は第9の発明に従属してお
り、スイッチは、電圧及び線電流の周波数を超える周波
数で切り替えられ、信号処理部は、スイッチの切り替え
に同期して、時分割多重された第1及び第3の電気信号
を分離する分離部と、低域通過フィルタリングを行っ
て、分離部が分離した第1及び第3の電気信号に生じる
無信号区間を補完する第1及び第2の補完部と、第1及
び第2の補完部が補完した第1及び第3の電気信号に基
づいて、各値を求める演算部とを含む。
【0026】上記第10の発明によれば、第2の発明の
場合と同様に、信号処理部は各値を精度よく求めること
ができる。
【0027】第11の発明は、第9の発明に従属してお
り、スイッチは所定の時間T毎に切り替えられ、信号処
理部は、スイッチの切り替えに同期して、時分割多重さ
れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、分離
部が分離した第1及び第3の電気信号を記憶する第1及
び第2の記憶部と、第1及び第2の記憶部が記憶する第
1及び第3の電気信号に基づいて、各値を求める演算部
を含み、所定の時間Tは、電圧及び線電流の実質的な周
波数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0028】上記第11の発明によれば、信号処理部
は、第3の発明の場合と同様に、より簡素な構成で高精
度に各値を求めることができる。
【0029】第12の発明は第9の発明に従属してお
り、スイッチは所定の時間T毎に切り替えられ、信号処
理部は、スイッチの切り替えに同期して、時分割多重さ
れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、分離
部が分離した第1及び第3の電気信号を記憶する第1及
び第2の記憶部と、第1及び第2の記憶部が記憶する第
1及び第3の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸
上で連続する第1及び第3の電気信号を形成する第1及
び第2の演算部と、第1及び第2の演算部が形成した第
1及び第3の電気信号に基づいて、各値を求める第3の
演算部とを含み、所定の時間Tは、電圧及び線電流の実
質的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0030】上記第12の発明によれば、信号処理部
は、第4の発明の場合と同様に、より高精度な各値を求
めることができる。
【0031】第13の発明は第9の発明に従属してお
り、信号処理部はさらに、各求められた値に基づいて負
荷の力率及び電力量を求める。
【0032】上記第13の発明によれば、第5の発明の
場合と同様に、ユーザは負荷の特性をより詳細に知るこ
とができる。
【0033】第14の発明は第9の発明に従属してお
り、電圧検出部は、第1及び第2の電線の近傍に配置さ
れかつ互いに絶縁された電極対を含んでおり、電圧の分
圧を第1の電気信号として当該電極対から出力する。
【0034】上記第14の発明によれば、第6の発明の
場合と同様に、本マルチメータの使い勝手がよくなる。
【0035】第15の発明は第9の発明に従属してお
り、マルチメータが携帯可能に構成されていることを特
徴とする。
【0036】上記第15の発明によれば、第7の発明の
場合と同様に、本マルチメータの使い勝手がよくなる。
【0037】第16の発明は第9の発明に従属してお
り、スイッチ部により時分割多重された第1及び第3の
電気信号が入力し、当該入力された第1及び第3の電気
信号を第1及び第3の光信号に変換する光電圧センサ部
をさらに備え、信号処理部は、光電圧センサ部が変換し
た第1及び第3の光信号を、時分割多重された第1及び
第3の電気信号に変換した後、各値を求めるための処理
を実行する。
【0038】上記16の発明によれば、第8の発明の場
合と同様に、マルチメータのコストダウンを図ることが
できる。
【0039】第17の発明は、多相電線及び中性線を介
して多相交流電源と接続された負荷の物理量を測定する
マルチメータであって、対応する相の電線の中性線に対
する電圧を検出し、当該電圧に相関する第1の電気信号
を生成する各相毎の電圧検出部と、対応する相の電線の
線電流を検出し、当該線電流に相関する第2の電気信号
を生成する各相毎の電流検出部と、同相の電圧検出部及
び電流検出部が生成した第1及び第2の電気信号を少な
くとも時分割多重するスイッチ部と、スイッチ部により
時分割多重された各相の第1及び第2の電気信号を分離
し、当該分離された各相の第1及び第2の電気信号に基
づいて、各相の電圧と線電流の値を求める信号処理部と
を備える。
【0040】上記第17の発明によれば、多相電線及び
中性線を介して多相交流電源と接続された負荷の物理量
としての電圧と線電流を、高価な光学部品を使用するこ
となく求める。これによって、マルチメータのコストダ
ウンを図ることができる。
【0041】第18の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、各相の電圧及び線電流の周波数を超
える周波数で、内部に含む各相毎のスイッチを切り替え
て、各相の時分割多重された第1及び第2の電気信号を
生成し、信号処理部は、対応する相のスイッチの切り替
えに同期して、対応する相の時分割多重された第1及び
第2の電気信号を分離する各相毎の分離部と、対応する
相の分離部が分離した第1及び第2の電気信号に対して
低域通過フィルタリングを行って、当該第1及び第2の
電気信号に生じる無信号区間を補完する各相毎の第1及
び第2の補完部と、各第1及び第2の補完部により補完
された第1及び第2の電気信号に基づいて、各値を求め
る演算部とを含む。
【0042】上記第18の発明によれば、スイッチ部
は、各相毎のスイッチを切り替えることにより、相毎に
第1及び第2の電気信号を時分割多重する。分離部は、
かかる時分割多重された各相の第1及び第2の電気信号
を分離する。かかる分離により、各相の第1及び第2の
電気信号には無信号区間が生じる。しかし、各相の第1
及び第2の補完部が、各相の第1及び第2の電気信号の
無信号区間を補完し、これによって、各相の第1及び第
2の電気信号は連続する時間波形を有することとなる。
そして、演算部は、各相の連続的な第1及び第2の電気
信号に基づいて各値を演算するので、求められた各値は
高精度なものとなる。さらに、スイッチ部は、多相交流
電源の相の数に対応する個数のスイッチを含んでいるの
で、マルチメータの配線を簡素化することができる。
【0043】第19の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、内部に含む各相毎のスイッチを所定
の時間T毎に切り替えて、各相の時分割多重された第1
及び第2の電気信号を生成し、信号処理部は、対応する
相のスイッチの切り替えに同期して、対応する相の時分
割多重された第1及び第2の電気信号を分離する各相毎
の分離部と、対応する相の分離部が分離した第1及び第
2の電気信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部
と、各第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第2の
電気信号に基づいて、各値を求める演算部とを含み、所
定の時間Tは、各相の電圧及び線電流の実質的な周波数
をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0044】上記第19の発明では、スイッチ部は、各
相毎のスイッチを切り替えることにより、相毎に第1及
び第2の電気信号を時分割多重する。分離部は、かかる
時分割多重された各相の第1及び第2の電気信号を分離
する。かかる分離により、各相の第1及び第2の記憶部
には、対応する相の無信号区間を有する第1及び第2の
電気信号が格納される。演算部は、格納された各相の第
1及び第2の電気信号から直接的に、つまり第18の発
明のように無信号区間を補完すること無く、各値を求め
る。ところで、各相のスイッチがT>1/fを満たす時
間T毎に切り替えられるため、格納された各相の第1及
び第2の電気信号の各単位波形は、1周期以上の電圧及
び線電流に相関する成分を含む。そのため、演算部によ
り求められた各値は高精度なものとなる。このように、
第19の発明によれば、信号処理部は、より簡素な構成
で高精度に各値を求めることができる。さらに、第19
の発明によれば、第18の発明と同様に、マルチメータ
の配線を簡素化することができる。
【0045】第20の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、内部に含む各相毎のスイッチを、所
定の時間T毎に切り替えて、各相の時分割多重された第
1及び第2の電気信号を生成し、信号処理部は、対応す
る相のスイッチの切り替えに同期して、対応する相の時
分割多重された第1及び第2の電気信号を分離する各相
毎の分離部と、対応する相の分離部が分離した第1及び
第2の電気信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶
部と、対応する相の第1及び第2の記憶部が記憶する第
1及び第2の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸
上で連続する第1及び第2の電気信号を形成する各相毎
の第1及び第2の演算部と、各第1及び第2の演算部が
形成した第1及び第2の電気信号に基づいて、各値を求
める第3の演算部とを含み、所定の時間Tは、各相の電
圧及び線電流の実質的な周波数をfとすると、T>1/
fに選ばれる。
【0046】上記第20の発明では、第19の発明と同
様の時分割多重された各相毎の第1及び第2の電気信号
は、スイッチ部により生成された後、分離部により分離
される。各相の第1及び第2の記憶部には、かかる分離
により各相の無信号区間を有する第1及び第2の電気信
号が格納される。各相の第1及び第2の演算部は、対応
する第1及び第2の記憶部に格納された第1及び第2の
電気信号の無信号区間を補完して、連続する時間波形を
有する第1及び第2の電気信号を形成する。第3の演算
部は、各相の連続的な第1及び第2の電気信号に基づい
て各値を演算する。また、スイッチがT>1/fを満た
す時間T毎に切り替えられるため、各相の第1及び第2
の記憶部に格納された第1及び第2の電気信号の各単位
波形は、1周期以上の電圧及び線電流に相関する成分を
含む。これによって、信号処理部は、より高精度な各値
を求めることができる。さらに、第20の発明によれ
ば、第18の発明と同様に、マルチメータの配線を簡素
化することができる。
【0047】第21の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、各相の電圧及び線電流の周波数の総
和を超える周波数で、内部に含む2個のスイッチを切り
替えて、各生成された第1及び第2の電気信号を時分割
多重し、信号処理部は、各スイッチの切り替えに同期し
て、時分割多重された第1及び第2の電気信号を分離す
る分離部と、対応する相の分離部が分離した第1及び第
2の電気信号に対して低域通過フィルタリングを行っ
て、当該第1及び第2の電気信号の無信号区間を補完す
る各相毎の第1及び第2の補完部と、各第1及び第2の
補完部が補完した第1及び第2の電気信号に基づいて、
各値を求める演算部とを含む。
【0048】上記第21の発明によれば、スイッチ部
は、2個のスイッチを切り替えることにより、各相の第
1及び第2の電気信号を時分割多重する。単一の分離部
は、かかる時分割多重された第1及び第2の電気信号を
分離する。かかる分離により、各相の第1及び第2の電
気信号には無信号区間が生じる。しかし、各相の第1及
び第2の補完部が、各相の第1及び第2の電気信号の無
信号区間を補完し、これによって、各相の第1及び第2
の電気信号は連続する時間波形を有することとなる。そ
して、演算部は、各相の連続的な第1及び第2の電気信
号に基づいて各値を演算するので、求められた各値は高
精度なものとなる。さらに、スイッチ部は2個のスイッ
チしか必要とせず、さらに信号処理部は単一の分離部し
か必要としないため、マルチメータを構成する部品点数
を減らすことができ、マルチメータのさらなるコストダ
ウンを図ることができる。
【0049】第22の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、内部に含む2個のスイッチを所定の
時間T毎に切り替えて、各生成された第1及び第2の電
気信号を時分割多重し、信号処理部は、各スイッチの切
り替えに同期して、時分割多重された第1及び第2の電
気信号を分離する分離部と、対応する相の分離部が分離
した第1及び第2の電気信号を記憶する各相毎の第1及
び第2の記憶部と、各第1及び第2の記憶部が記憶する
第1及び第2の電気信号に基づいて、各値を求める演算
部とを含み、所定の時間Tは、各相の電圧及び線電流の
実質的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0050】上記第22の発明では、スイッチ部は、2
個のスイッチを切り替えることにより、各相の第1及び
第2の電気信号を時分割多重する。単一の分離部は、か
かる時分割多重された第1及び第2の電気信号を分離す
る。かかる分離により、各相の第1及び第2の記憶部に
は、対応する相の無信号区間を有する第1及び第2の電
気信号が格納される。演算部は、格納された各相の第1
及び第2の電気信号から直接的に、つまり第21の発明
のように無信号区間を補完すること無く、各値を求め
る。しかし、2個のスイッチがT>1/fを満たす時間
T毎に切り替えられるため、格納された各相の第1及び
第2の電気信号の各波形は、1周期以上の電圧及び線電
流に相関する成分を含むので、演算部により求められた
各値は高精度なものとなる。このように、第22の発明
によれば、信号処理部は、より簡素な構成で高精度に各
値を求めることができる。さらに、第22の発明によれ
ば、第21の発明と同様に、マルチメータを構成する部
品点数を減らすことができ、マルチメータのさらなるコ
ストダウンを図ることができる。
【0051】第23の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部は、内部に含む2個のスイッチを所定の
時間T毎に切り替えて、各生成された第1及び第2の電
気信号を時分割多重し、信号処理部は、各スイッチの切
り替えに同期して、時分割多重された第1及び第2の電
気信号を分離する分離部と、対応する相の分離部が分離
した第1及び第2の電気信号を記憶する各相毎の第1及
び第2の記憶部と、対応する相の第1及び第2の記憶部
が記憶する第1及び第2の電気信号の無信号区間を補完
して、時間軸上で連続する第1及び第2の電気信号を形
成する各相毎の第1及び第2の演算部と、各第1及び第
2の演算部が形成した第1及び第2の電気信号に基づい
て、各値を求める演算部とを含み、所定の時間Tは、各
相の電圧及び線電流の実質的な周波数をfとすると、T
>1/fに選ばれる。
【0052】上記第23の発明では、第22の発明と同
様の時分割多重された第1及び第2の電気信号は、スイ
ッチ部により生成された後、単一の分離部により分離さ
れる。各相の第1及び第2の記憶部には、かかる分離に
より各相の無信号区間を有する第1及び第2の電気信号
が格納される。各相の第1及び第2の演算部は、対応す
る第1及び第2の記憶部に格納された第1及び第2の電
気信号の無信号区間を補完して、連続する時間波形を有
する第1及び第2の電気信号を形成する。第3の演算部
は、各相の連続的な第1及び第2の電気信号に基づいて
各値を演算する。また、スイッチがT>1/fを満たす
時間T毎に切り替えられるため、各相の第1及び第2の
記憶部に格納された第1及び第2の電気信号の各単位波
形は、1周期以上の電圧及び線電流に相関する成分を含
む。これによって、信号処理部は、より高精度な各値を
求めることができる。さらに、第23の発明によれば、
第21の発明と同様に、マルチメータを構成する部品点
数を減らすことができ、マルチメータのさらなるコスト
ダウンを図ることができる。
【0053】第24の発明は第17の発明に従属してお
り、信号処理部はさらに、各求められた値に基づいて、
各相毎の力率及び電力量を求める。
【0054】第24の発明によれば、負荷の力率及び電
力量の値を求めることにより、ユーザは負荷の特性をよ
り詳細に知ることができる。
【0055】第25の発明は第17の発明に従属してお
り、スイッチ部が時分割多重した第1及び第2の電気信
号が入力し、当該入力された第1及び第2の電気信号を
第1及び第2の光信号に変換する光電圧センサ部をさら
に備え、信号処理部は、光電圧センサ部が変換した第1
及び第2の光信号を、時分割多重された第1及び第2の
電気信号に変換した後、各値を求めるための処理を実行
する。
【0056】上記第25の発明によれば、多相電線及び
中性線を介して多相交流電源と接続された負荷の物理量
としての電圧と線電流を、高価な光学部品を1個用いる
だけで求めることができる。これによっても、マルチメ
ータのコストダウンを図ることができる。
【0057】第26の発明は、多相電線及び中性線を介
して多相交流電源と接続された負荷の物理量を測定する
マルチメータであって、対応する相の電線の中性線に対
する電圧を検出し、当該電圧に相関する第1の電気信号
を生成する各相毎の電圧検出部と、対応する相の電線の
線電流を検出し、当該線電流に相関する第2の電気信号
を生成する各相毎の電流検出部と、同相の電圧検出部及
び電流検出部により生成された第1及び第2の電気信号
が合成された第3の電気信号と、当該第1の電気信号と
を少なくとも時分割多重するスイッチ部と、スイッチ部
により時分割多重された各相の第1及び第3の電気信号
を分離し、当該分離された各相の第1及び第3の電気信
号に基づいて、各相の電圧と線電流の値を求める信号処
理部とを備える。
【0058】一般に電圧に相関する第1の電気信号の電
圧値と、電流に相関する第2の電気信号の電圧値とに
は、大きな差がある。そのため、第1の電気信号の電圧
値がスイッチ部の有効電圧を超えるような場合には、第
1の電気信号を降圧する必要がある。そこで、上記第2
6の発明によれば、スイッチ部は、ある相の第1の電気
信号と、同相の第1及び第2の電気信号が合成された第
3の電気信号を少なくとも時分割多重しているので、各
相毎の第1の電気信号及び第3の電気信号の電圧値の差
は小さくなり、これによって、第1の電気信号を降圧す
る必要がなくなる。さらに、第26の発明によれば、第
17の発明と同様に、マルチメータのコストダウンを図
ることができる。
【0059】第27の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部が、各相の電圧及び線電流の周波数を超
える周波数で、内部に含む各相毎のスイッチを切り替え
て、各相の時分割多重された第1及び第3の電気信号を
生成し、信号処理部は、対応する相のスイッチの切り替
えに同期して、対応する相の時分割多重された第1及び
第3の電気信号を分離する各相毎の分離部と、対応する
相の分離部が分離した第1及び第3の電気信号に対して
低域通過フィルタリングを行って、当該第1及び第3の
電気信号に生じる無信号区間を補完する各相毎の第1及
び第2の補完部と、各第1及び第2の補完部が補完した
第1及び第3の電気信号に基づいて、各値を求める演算
部とを含む。
【0060】上記第27の発明によれば、第18の発明
の場合と同様に、信号処理部は各値を精度よく求めるこ
とができ、しかもマルチメータの配線を簡素化すること
ができる。
【0061】第28の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部が、内部に含む各相毎のスイッチを所定
の時間T毎に切り替えて、各相の時分割多重された第1
及び第3の電気信号を生成し、信号処理部は、対応する
相のスイッチの切り替えに同期して、対応する相の時分
割多重された第1及び第3の電気信号を分離する各相毎
の分離部と、対応する相の分離部が分離した第1及び第
3の電気信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部
と、各第1及び第2の記憶部に記憶された第1及び第3
の電気信号に基づいて、各値を求める演算部とを含み、
所定の時間Tは、各相の電圧及び線電流の実質的な周波
数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0062】第28の発明によれば、第19の発明と同
様に、信号処理部は、より簡素な構成で高精度に各値を
求めることができ、しかもマルチメータの配線を簡素化
することができる。
【0063】第29の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部が、内部に含む各相毎のスイッチを所定
の時間T毎に切り替えて、各相の時分割多重された第1
及び第3の電気信号を生成し、信号処理部は、対応する
相のスイッチの切り替えに同期して、対応する相の時分
割多重された第1及び第3の電気信号を分離する各相毎
の分離部と、対応する相の分離部が分離した第1及び第
3の電気信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部
と、対応する相の第1及び第2の記憶部が記憶する第1
及び第3の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
で連続する第1及び第3の電気信号を形成する各相毎の
第1及び第2の演算部と、各第1及び第2の演算部が形
成した第1及び第3の電気信号に基づいて、各値を求め
る第3の演算部とを含み、所定の時間Tは、各相の電圧
及び線電流の実質的な周波数をfとすると、T>1/f
に選ばれる。
【0064】第29の発明によれば、第20の発明と同
様に、信号処理部は、より高精度な各値を求めることが
でき、かつマルチメータの配線を簡素化することができ
る。
【0065】第30の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部は、各相の電圧及び線電流の周波数の総
和を超える周波数で、内部に含む2個のスイッチを切り
替えて、各生成された第1の電気信号及び各合成された
第3の電気信号を時分割多重し、信号処理部は、各スイ
ッチの切り替えに同期して、時分割多重された第1及び
第3の電気信号を分離する分離部と、分離部が分離した
対応する相の第1及び第3の電気信号に低域通過フィル
タリングを行って、当該第1及び第3の電気信号の無信
号区間を補完する各相毎の第1及び第2の補完部と、各
第1及び第2の補完部により補完された第1及び第3の
電気信号に基づいて、各値を求める演算部とを含む。
【0066】第30の発明によれば、第21の発明と同
様に、信号処理部は、より高精度な各値を求めることが
でき、しかもマルチメータを構成する部品点数を減らす
ことができ、マルチメータのさらなるコストダウンを図
ることができる。
【0067】第31の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部が、内部に含む2個のスイッチを所定の
時間T毎に切り替えて、各生成された第1の電気信号及
び各合成された第3の電気信号を時分割多重し、信号処
理部は、スイッチの切り替えに同期して、時分割多重さ
れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、分離
部が分離した対応する相の第1及び第3の電気信号を記
憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、各第1及び第
2の記憶部が記憶する第1及び第3の電気信号に基づい
て、各値を求める第3の演算部とを含み、所定の時間T
は、各相の電圧及び線電流の実質的な周波数をfとする
と、T>1/fに選ばれる。
【0068】第31の発明によれば、第22の発明と同
様に、信号処理部は、より簡素な構成で高精度に各値を
求めることができ、しかもマルチメータを構成する部品
点数を減らすことができ、マルチメータのさらなるコス
トダウンを図ることができる。
【0069】第32の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部が、内部に含む2個のスイッチを所定の
時間T毎に切り替えて、各生成された第1の電気信号及
び各合成された第3の電気信号を時分割多重し、信号処
理部は、スイッチの切り替えに同期して、時分割多重さ
れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、分離
部が分離した対応する相の第1及び第3の電気信号を記
憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、対応する相の
第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第3の電気信
号の無信号区間を補完して、時間軸上で連続する第1及
び第3の電気信号を形成する各相毎の第1及び第2の演
算部と、各第1及び第2の演算部が形成した第1及び第
3の電気信号に基づいて、各値を求める第3の演算部と
を含み、所定の時間Tは、各相の電圧及び線電流の実質
的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる。
【0070】第32の発明は、第23の発明と同様に、
信号処理部は、より高精度な各値を求めることができ、
しかもマルチメータを構成する部品点数を減らすことが
でき、マルチメータのさらなるコストダウンを図ること
ができる。
【0071】第33の発明は第26の発明に従属してお
り、信号処理部はさらに、各求められた値に基づいて、
負荷について各相の力率及び電力量を求める。
【0072】第33の発明によれば、第24の発明と同
様に、ユーザは負荷の特性をより詳細に知ることができ
る。
【0073】第34の発明は第26の発明に従属してお
り、スイッチ部により時分割多重された第1及び第3の
電気信号が入力し、当該入力された各相の第1及び第3
の電気信号を各相の第1及び第3の光信号に変換する光
電圧センサ部をさらに備え、信号処理部は、光電圧セン
サ部が変換した第1及び第3の光信号を、時分割多重さ
れた第1及び第3の電気信号に変換した後、各値を求め
るための処理を実行する。
【0074】第34の発明によれば、第25の発明と同
様に、高価な光学部品を1個用いるだけで各値を求める
ことができる。これによっても、マルチメータのコスト
ダウンを図ることができる。
【0075】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態に係るマルチメータの構成を示す図
である。また、図2は、図1のマルチメータの電気的な
構成を示すブロック図であり、特に、光信号処理部7の
電気的なブロックを示している。図1において、マルチ
メータは、コア1と、2次コイル2と、2本の引出し線
3と、スイッチ部4と、光電圧センサモジュール5と、
2本1組の光ファイバ6と、光信号処理部7とを備え
る。なお、図2に示すように、引き出し線3は電圧検出
部11を構成し、コア1及び2次コイル2とは電流検出
部12を構成する。また、図2に示すように、光信号処
理部7は、光電変換部71と、分離部72と、第1及び
第2の補完部73及び74と、演算部75を含んでい
る。
【0076】この図1及び図2のマルチメータは、単相
の交流電源(図示せず)と第1の電線8及び第2の電線
9を介して電気的に接続される単相負荷10の物理量を
測定する。ここで、本実施形態に係る物理量とは、第1
の電線8の線電流I(つまり、単相負荷10へ流入する
電流I)と、第1の電線8の第2の電線9に対する電圧
V(つまり、単相負荷10の入出力端子間電圧V)と、
当該線電流Iと電圧Vとの位相差Δθと、単相負荷10
の力率φ、皮相電力Wa 、有効電力We 及び電力量Pと
を意味する。
【0077】引き出し線3の一方は第1の電線8から引
き出され、その他方は第2の電線9から引き出されてい
る。そのため、引き出し線3の端子間には上記電圧Vが
現れる。電圧Vは第1の電気信号SV として出力され
る。このように、引き出し線3は、電圧Vを検出し、当
該電圧Vに相関する第1の電気信号SV を出力する電圧
検出部11を構成する。
【0078】また、コア1は第1の電線8を周回するよ
うに固定される。このコア1には、第1の電線8の線電
流Iによって、当該線電流Iに比例する強度を有する周
回磁界が発生する。また、コア1には2次コイル2が巻
かれており、上記周回磁界の強度変化に応じて鎖交磁束
数が変化して、当該2次コイル2の両端に所定の起電力
が生じる。この起電力は、上記線電流Iに比例してお
り、2次コイル2から第2の電気信号SI として出力さ
れる。このように、コア1と2次コイル2とは、線電流
Iを検出し、当該線電流Iに相関する第2の電気信号S
I を出力する電流検出部12を構成する。
【0079】スイッチ部4は、2個のスイッチを含んで
おり、引き出し線3の両端子又は2次コイル2の両端子
と、光電圧センサモジュール5の入力端子とを接続す
る。スイッチ部4は、後述するスイッチング周波数fs
で、第1の電気信号SV (電圧V)と第2の電気信号S
I (線電流Iの成分)とが時間軸上において重複しない
ようにかつ交互に現れるように、2個のスイッチを切替
制御する。かかる切替制御によって、電圧検出部11か
ら出力された第1の電気信号SV と電流検出部12から
出力された第2の電気信号SI とは、スイッチ部4によ
り時分割多重されて光電圧センサモジュール5に交互に
入力する。光電圧センサモジュール5には、このとき、
光信号処理部7から出射された無変調光が光ファイバ6
を介して入射している。この無変調光の光量は、図3
(a)においてQ0 で示されている。そして、光電圧セ
ンサモジュール5は、交互に入力される第1の電気信号
SV 及び第2の電気信号SI とで、入射された無変調光
を変調して、時分割多重された第1の光信号OSV 及び
第2の光信号OSI を生成して光ファイバ6に出射す
る。つまり、この第1の光信号OSV 及び第2の光信号
OSI は、図3(b)に示すように、電圧Vの成分及び
線電流Iの成分を含んでおり、光ファイバ6を介して光
信号処理部7に時間(1/fs )毎に交互に送信され
る。
【0080】ここで、上記スイッチング周波数fs と、
電圧V及び線電流Iの周波数fとの関係は、fs ≫fに
設定されることが好ましい。より好ましくは、標本化定
理から、fs はfの2倍を超える値に選ばれる。例え
ば、f=60[Hz]の場合には、fs >120[H
z]となる。しかし、測定対象である電圧V及び線電流
Iについて単位周期当たり数個のサンプル点をとれば、
これらをより精度よく測定できるので、fs =6[kH
z]程度に設定されることがさらに好ましい。
【0081】光信号処理部7には、図3(b)に示すよ
うな第1の光信号OSV 及び第2の光信号OSI が入射
する。図2に示す光信号処理部7の光電変換部71は、
光電変換処理を行って、入射された第1の光信号OSV
及び第2の光信号OSI を、図4(a)に示すように、
時分割多重された第1の電気信号SV 及び第2の電気信
号SI に変換する。分離部72は、スイッチ部4のスイ
ッチング周波数fs に同期して動作し、光電変換部71
により変換された第1の電気信号SV と第2の電気信号
SI とを分離して、分離された第1の電気信号SV を第
1の補完部73に出力し、分離された第2の電気信号S
I を第2の補完部74に出力する。出力された第1の電
気信号SV 及び第2の電気信号SI はそれぞれ、図4
(b)に示すような離散的な不連続信号となる。
【0082】第1の補完部73と第2の補完部74とは
両方とも、ローパスフィルタで構成されている。第1の
補完部73及び第2の補完部74は、入力された第1の
電気信号SV 及び第2の電気信号SI に対して低域通過
フィルタリングを行って、不連続信号である第1の電気
信号SV 及び第2の電気信号SI の無信号区間を補完す
る。つまり、図4(c)に示すように、電圧Vの基本波
(周波数f)の信号が第1の補完部73によって取り出
され、さらに、線電流Iの基本波(周波数f)の信号が
第2の補完部74によって取り出される。補完された第
1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI は、第1の補
完部73及び第2の補完部74から出力された後、演算
部75にそれぞれ入力する。
【0083】演算部75は、入力された第1の電気信号
SV (電圧Vに相関する時間波形)及び第2の電気信号
SI (線電流Iに相関する時間波形)に基づいて、前述
の各物理量を求めると同時に、それらの時間波形も作成
する。さらに、求められた各物理量の一部又は全ては、
本マルチメータのユーザのために光信号処理部7のディ
スプレイに表示される(図1参照)。また、作成された
時間波形は必要に応じて表示される。
【0084】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、電圧検出部11から出力された第1の電気信号S
V 及び電流検出部12から出力された第2の電気信号S
I は、スイッチ部4により時分割多重される。そのた
め、第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI の時間
波形はそれぞれ、光信号処理部7の分離部72から出力
された時には不連続信号となり、無信号区間を有する。
しかし、第1の補完部73及び第2の補完部74は、入
力された第1の電気信号及び第2の電気信号の無信号区
間を補完する。これによって、第1の電気信号SV 及び
第2の電気信号SI は、時間軸上において連続する波形
を持つ。演算部75は、この補完された第1の電気信号
SV 及び第2の電気信号SI の時間波形に基づいて、各
物理量を演算する。このように、本マルチメータは、時
間軸上で連続する各電気信号SV 及びSI を用いること
により、精度の高い各物理量を求めることができる。
【0085】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態に係るマルチメータの構成を示す図である。
図5において、マルチメータは、図1のそれと比較する
と、スイッチ部4がスイッチ部13に代わる点で相違す
る。そのため、図5に示すマルチメータにおいて、図1
に示すものに相当する構成については同一の参照符号を
付し、その説明を省略する。図6は、図5に示すマルチ
メータの構成を示す電気的なブロック図であり、特に、
光信号処理部7の電気的なブロックを示している。図6
において、光信号処理部7は、図2のそれと比較する
と、構成面では同様である。そのため、図6に示す光信
号処理部7において、図2に示すものに相当する構成に
ついては同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0086】スイッチ部13は、図5に示すように、2
個の端子A及びBと、1個のスイッチとを含む。このス
イッチ部13の内部には、2次コイル2の両端子及び第
2の電線9から引き出された一方の引き出し線3が引き
込まれる。端子Aには、2次コイル2の一方の端子と第
2の電線9からの引き出し線3とが短絡された上で結線
される。また、端子Bは、2次コイル2の他方の端子が
結線される。また、このスイッチは光電圧センサモジュ
ール5の一方の入力端子に接続されている。さらに、こ
の他方の入力端子には、第1の電線8から引き出された
他方の引き出し線3が接続される。スイッチ部13は、
スイッチング周波数fs (第1の実施形態参照)でスイ
ッチを切り替えて、端子A及びBを交互に接続する。
【0087】ここで、図7は、電圧検出部11と、電流
検出部12及びスイッチ部13の等価回路を示してい
る。図7に示すように、スイッチ部13のスイッチが端
子Aと接続される場合、光電圧センサモジュール5の入
力端子間には、電圧検出部11が接続され、これによっ
て第1の電気信号SV のみが入力する。一方、このスイ
ッチが端子Bと接続される場合、光電圧センサモジュー
ル5の入力端子間には、電圧検出部11及び電流検出部
12が直列接続され、これによって第1の電気信号SV
と電気信号SI とが合成された第3の電気信号SV+I が
入力する。
【0088】このように、第1の電気信号SV と、第3
の電気信号SV+I とは、スイッチ部13により時分割多
重されて、光電圧センサモジュール5に交互に入力す
る。さらに、このとき、光電圧センサモジュール5に
は、第1の実施形態で説明したように、一定光量Q0
無変調光(図8(a)参照)が入射する。光電圧センサ
モジュール5は、入力される第1の電気信号SV と第3
の電気信号SV+I とでこの無変調光を変調して、時分割
多重された第1の光信号OSV と第3の光信号OSV+I
を生成する。つまり、この第1の光信号OSV 及び第3
の光信号OSV+I は、図8(b)に示すように、電圧V
の成分及び電圧Vと線電流Iとが合成された成分を含
み、光ファイバ6を介して光信号処理部7に時間(1/
fs )毎に交互に送信される。
【0089】図6に示す光信号処理部7の光電変換部7
1は、光電変換処理を行って、送信されてきた第1の光
信号OSV 及び第3の光信号OSV+I を、時分割多重さ
れた第1の電気信号SV 及び第3の電気信号SV+I に変
換する。分離部72は、上記スイッチング周波数fs に
同期して動作し、光電変換部71により変換された第1
の電気信号SV と第3の電気信号SV+I とを分離して、
分離された第1の電気信号SV を第1の補完部73に出
力し、分離された第3の電気信号SV+I を第2の補完部
74に出力する。この出力された第1の電気信号SV 及
び第3の電気信号SV+I は、第1の実施形態で説明した
第1の電気信号SV 及び第3の電気信号SV+I と同様の
離散的な不連続信号となる。
【0090】第1の補完部73及び第2の補完部74
は、第1の実施形態で説明したように、入力された第1
の電気信号SV 及び第3の電気信号SV+I を補完する。
これによって、第1の電気信号SV は、不連続信号から
連続信号に復元される。一方、第3の電気信号SV+I
は、電圧Vの基本波及び電流Iの基本波(周波数f)が
合成された信号が第2の補完部74によって取り出さ
れ、不連続信号から連続信号に復元される。補完された
第1の電気信号SV 及び第3の電気信号SV+I は、第1
の補完部73及び第2の補完部74から出力された後、
演算部75にそれぞれ入力する。
【0091】演算部75は、入力された第1の電気信号
SV 及び第3の電気信号SV+I に基づいて、第1の実施
形態と同様の物理量を求めると同時に、それらの時間波
形も作成する。求められた各物理量の一部が、少なくと
も、本マルチメータのユーザのために光信号処理部7の
ディスプレイに表示される(図5参照)。
【0092】上述した第1の実施形態のスイッチ部4に
は、第1の電気信号SV と第2の電気信号SI とが直接
的に入力していたが、第2の実施形態のスイッチ部13
には、第1の電気信号SV と第3の電気信号SV+I が入
力する。このように第3の電気信号SV+I がスイッチ部
13に入力する理由は、一般的なスイッチ部は有効電圧
を有しており、入力電圧が制限されるためである。つま
り、電圧Vに相関する第1の電気信号SV の電圧値と、
線電流Iに相関する第2の電気信号SI の電圧値とには
大きな差がある。そのため、第1の実施形態のように、
第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI がスイッチ
部4に入力する場合であって、第1の電気信号SV の電
圧値がこの有効電圧を超えてしまう場合には、その降圧
を行う必要がある。しかし、第2の実施形態の第3の電
気信号SV+I は、第1の電気信号SV と第2の電気信号
SV+I とが合成されているため、その電圧値と第1の電
気信号SV の電圧値との差は小さくなる。そのため、第
2の実施形態では上記のような降圧が必要なくなる。
【0093】なお、第2の実施形態では、スイッチ部4
が、第1の電気信号SV と第3の電気信号SV+I とを時
分割多重するとして説明したが、第2の電気信号SI と
第3の電気信号SV+I とを時分割多重するようにして
も、同様の効果を得ることができる。
【0094】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態に係るマルチメータの大略的な構成は、図1と同様で
ある。そのため、本実施形態の説明は、図1を援用して
行われる。なお、本実施形態において、マルチメータ
は、第1の実施形態のそれと比較すると、スイッチ4及
び光信号処理部7がスイッチ14及び光信号処理部15
に代わる点のみで相違する。これら以外は同様であるた
め、第1の実施形態において相当する構成には同一の参
照符号が用いられ、当該相当する構成の説明は省略され
る。図9は、本実施形態のマルチメータの電気的な構成
を示すブロック図であり、特に図1の光信号処理部15
の内部の部分的な構成を示すブロック図である。図9に
おいて、光信号処理部15は、光電変換部71、分離部
151、第1の記憶部152、第2の記憶部153及び
演算部154を含む。なお、図9の光電変換部について
は、第1の実施形態と同様の機能を有するので、図2で
用いた参照符号「71」が付されている。
【0095】このスイッチ部14は、内部の2個のスイ
ッチを時間T毎に切り替えて、引き出し線3の両端子又
は2次コイル2の両端子と、光電圧センサモジュール5
の入力端子とを接続して、第1の電気信号SV と第2の
電気信号SI とを時分割多重する。かかる切り替えによ
り、時分割多重された第1の電気信号SV 及び第2の電
気信号SI は、図10(a)に示すように、時間T毎に
交互に光電圧センサモジュール5に入力する。
【0096】ここで、時間Tは、電圧V及び線電流Iの
周波数をfとすると、T>1/fを満たすように設定さ
れる。これによって、図10(a)に示すように、時間
Tに含まれる第1の電気信号SV 及び第2の電気信号S
I の単位波形は、1周期以上の電圧V及び線電流Iに相
関することとなる。また、より好ましくは、時間Tは、
T=n/f(nは自然数)を満たすように設定される。
例えば、f=60[Hz]の場合には、T=16.7×
n[ms]となる。かかる設定によって、時間Tに含ま
れる第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI の単位
波形は、n周期の電圧V及び線電流Iに相関することと
なち、後述する光信号処理部15において各物理量を簡
単に演算できるようになる。しかし、電圧V及び線電流
Iをより精度よく測定するには、数周期分の線電流I及
び電圧Vの波形が単位時間Tに含まれる必要があるの
で、nは2又は3程度に設定されることが好ましい。か
かる設定により、線電流I及び電圧Vの瞬時値の緩やか
な変動にも対応でき、本マルチメータによる線電流I及
び電圧Vの測定精度が向上する。
【0097】光電圧センサモジュール5は、第1の実施
形態で説明したように、入力された第1の電気信号SV
及び第2の電気信号SI に基づいて、時分割多重された
第1の光信号OSV 及び第2の光信号OSI を生成して
光ファイバ6に出射する。光信号処理部15の光電変換
部71は、第1の実施形態で説明したように、光ファイ
バ6を介して入射された第1の光信号OSV 及び第2の
光信号OSI を、時分割多重された第1の電気信号SV
及び第2の電気信号SI に変換する。分離部72は、ス
イッチ部14における時間T毎のスイッチの切り替えに
同期して動作し、光電変換部71により変換された第1
の電気信号SV と第2の電気信号SI とを分離して、分
離された第1の電気信号SV を第1の記憶部152に格
納し、分離された第2の電気信号SI を第2の記憶部1
53に格納する。したがって、第1の記憶部152は、
図10(b)に示すように、ある時間T分の第1の電気
信号SV の波形を記憶する。また、第2の記憶部153
は、その次の時間区間T分の第2の電気信号SI の波形
を記憶する。
【0098】演算部154は、第1の電気信号SV が第
1の記憶部152に格納され、かつ第2の電気信号SI
が第2の記憶部153に格納されると、各記憶部152
及び153にアクセスして第1の電気信号SV 及び第2
の電気信号SI を取り出す。次に、演算部154は、図
10(c)に示すように、検出された時間Tについて互
いに時間差を有する第1の電気信号SV 及び第2の電気
信号SI の始点を揃える。次に、演算部154は、始点
が揃った第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI に
基づいて、各物理量(第1の実施形態参照)やその波形
を求める。求められた各物理量の少なくとも一部は、本
マルチメータのユーザのために光信号処理部7のディス
プレイに表示される(図1参照)。
【0099】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、電圧検出部11から出力された第1の電気信号S
V 及び電流検出部12から出力された第2の電気信号S
I は、スイッチ部14により時分割多重される。そのた
め、第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI の時間
波形はそれぞれ、光信号処理部7の分離部72から出力
された時には不連続信号となる。しかし、スイッチ部1
4は、内部のスイッチを時間T(T>1/f)毎に切り
替えるため、第1の記憶部152及び第2の記憶部15
3には、1周期以上の電圧V及び線電流Iに相関する第
1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI が格納され
る。演算部154は、かかる第1の電気信号SV 及び第
2の電気信号SI の時間波形に基づいて、各物理量を演
算する。このように、本マルチメータは、1周期以上に
わたって時間軸上で連続する各電気信号SV 及びSI を
用いることにより、精度の高い各物理量を求めることが
できる。
【0100】なお、以上説明したように、本実施形態の
特徴は、スイッチ部14の切り替えが第1の実施形態と
比較して遅いこと、及び、分離部151により分離され
た第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI が連続信
号に補完されることなく、不連続信号のまま演算部15
4の演算に用いられることである。以上のような特徴
は、第2の実施形態に適用することも可能である。
【0101】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態に係るマルチメータの大略的な構成は、図1と同様で
ある。そのため、本実施形態の説明は、図1を援用して
行われる。なお、本実施形態のマルチメータは、第1の
実施形態のそれと比較すると、スイッチ4及び光信号処
理部7がスイッチ16及び光信号処理部17に代わる点
のみで相違する。これら以外は同様であるため、第1の
実施形態において相当する構成には同じ参照符号が用い
られ、当該相当する構成の説明は省略される。
【0102】図11は、本実施形態のマルチメータの構
成を示す電気的なブロック図であり、特に、図1の光信
号処理部17の内部の部分的な構成を示すブロック図で
ある。図11において、光信号処理部17は、光電変換
部71、分離部171、第1の演算部172、第1の作
業領域173、第2の演算部174、第2の作業領域1
75及び第3の演算部176を含む。なお、図11の光
電変換部もまた、第1の実施形態と同様に機能するの
で、参照符号「71」が付される。
【0103】このスイッチ部16は、内部に含む2個の
スイッチの切替制御を行って、引き出し線3の両端子又
は2次コイル2の両端子と、光電圧センサモジュール5
の入力端子とを接続する。ここで、一方及び他方のスイ
ッチが、引き出し線3の一方及び他方の端子と接続され
る時間区間を電圧測定区間TV とする。また、一方及び
他方のスイッチが2次コイル2の一方及び他方の端子と
接続される時間区間を電流測定区間TI とする。この電
圧測定区間TV 及び電流測定区間TI は、時間軸上にお
いて互いに重複しないようにかつ交互に現れる。
【0104】ここで、電圧測定区間TV 及び電流測定区
間TI と、電圧V及び線電流Iの周波数fとの関係は、
TV >1/f及びTI >1/fが成立するように設定さ
れることが好ましい。すなわち、両単位測定区間TI 及
びTV では、最低1周期分の電圧V及び線電流Iが測定
される。例えば、f=60[Hz]の場合には、TV>
16.7[ms]及びTI >16.7[ms]となる。
しかし、より精度良く線電流I及び電圧Vを測定するた
めには、各単位測定区間TV 及びTI 当たり数周期分の
信号波形が必要となるので、より好ましくは、TV =T
I =1[sec]程度に設定されることがより好まし
い。これによって、電圧V及び線電流Iの瞬時値の緩や
かな変動にも対応でき、測定精度が向上する。
【0105】かかるスイッチの切り替えによって、電圧
測定区間TV には、電圧検出部11からの第1の電気信
号SV が光電圧センサモジュール5に入力する。一方、
電流測定区間TI には、電流圧検出部12からの第2の
電気信号SI が入力する。以上のように、スイッチ部1
6は、第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI と時
分割多重して光電圧センサモジュール5に出力する。
【0106】光電圧センサモジュール5は、入力された
第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI を基にし
て、時分割多重された第1の光信号OSV 及び第2の光
信号OSI を生成して光ファイバ6に出射する(第1の
実施形態参照)。光信号処理部15の光電変換部71
は、光ファイバ6を介して入射された第1の光信号OS
V及び第2の光信号OSI を、第1の電気信号SV 及び
第2の電気信号SI に変換する(第1の実施形態参
照)。分離部171は、スイッチ部16におけるスイッ
チの切り替え(TV 及びTI )に同期して動作し、変換
された第1の電気信号SV と第2の電気信号SI とを分
離して、分離された第1の電気信号SV を第1の作業領
域173に格納し、分離された第2の電気信号SI を第
2の作業領域175に格納する。
【0107】第1の電気信号SV は、電圧測定区間TV
にのみ第1の第1の作業領域173に格納されるので、
図12(a)に示すように、電圧測定区間TV に限り電
圧Vに相関し(実線部分参照)、かつ電流測定区間TI
にはレベル「0」(つまり、無信号区間)を有する。第
1の演算部172は、第1の作業領域173上で、以下
の波形形成処理を実行して、かかる無信号区間の時間波
形(図12(a)の点線部分参照)を形成する。
【0108】第1の演算部172は、第1の電気信号S
V が第1の作業領域173に格納されると、単位電圧測
定区間TV 分の第1の電気信号SV から、その時間波形
の始点α、終点β及び当該終点βと同一位相の点γ(以
下、「新始点γ」という)を検出する。次に、第1の演
算部172は、その時間波形を、新始点γから終点βま
での時間区間分コピーして、コピーされた波形δの新始
点γを基準として、電流測定区間TI 相当する時間分の
長さを有する時間波形εを生成する。この時間波形ε
は、時間波形δと同一の周波数、振幅及び位相を有す
る。次に、第1の演算部172は、生成した時間波形ε
の新始点γと、当該時間波形εの基となった時間波形の
終点βとが、時間軸上で連続するようにつなげる。第1
の演算部172は、この波形形成処理を繰り返して、電
圧Vに相関する1つの連続的な時間波形(図12(b)
の実線部分参照)を第1の作業領域173に形成し、図
13(a)において矢印Aで示すように、各無信号区間
(電流測定区間TI )の時間波形を補完する。
【0109】また、第2の演算部174は、第1の演算
部172が第1の作業領域173上で実行したのと同様
の波形形成処理を第2の作業領域175上で実行して、
第2の電気信号SI に生じる電流測定区間TI の直後の
無信号区間(電圧測定区間TV )の時間波形を補完し
(図13中の矢印Bを参照)、電流Iに相関する連続的
な時間波形を第2の作業領域175内に形成する。
【0110】第1の演算部172及び第2の演算部17
4は、自身の波形形成処理が終了すると、第3の演算部
176に通知する。第3の演算部176は、第1の作業
領域173内の電圧Vに相関する時間波形及び第2の作
業領域175内の線電流Iに相関する時間波形に基づい
て、各物理量(第1の実施形態参照)を求めると同時
に、それらの時間波形も必要に応じて作成する。これら
の各物理量の一部又は全ては、本マルチメータのユーザ
のために光信号処理部17のディスプレイに表示される
(図1参照)。また、図13は、光信号処理部17によ
って作成される電圧V、線電流I、位相差Δθ、力率φ
及び電力量Pの概略的な時間波形の一例を示している。
これらの波形も、必要に応じてディスプレイに表示され
る。
【0111】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI は、
従前の実施形態と同様に、スイッチ部16により時分割
多重される。そのため、第1の電気信号SV 及び第2の
電気信号SI の時間波形は、光信号処理部7の分離部7
2から出力された時には、無信号区間を有するが、この
無信号区間は、第1の演算部172及び第2の演算部1
74によって補完される。これによって、第3の演算部
176は、時間軸上で連続する電圧V及び線電流Iの時
間波形に基づいて、全測定時間での各物理量を精度よく
測定できる。
【0112】なお、以上説明したように、本実施形態の
特徴は、スイッチ部16の切り替えが第1の実施形態と
比較して遅いこと、及び、分離部171により分離され
た第1の電気信号SV 及び第2の電気信号SI が第1の
演算部172及び第2の演算部174により連続信号に
補完された後に演算部154の演算に用いられることで
ある。以上のような特徴は、第2の実施形態に適用する
ことも可能である。
【0113】(第5の実施形態)図14、本発明の第5
の実施形態に係るマルチメータの構成を示すブロック図
である。図14に示すマルチメータは、従前の実施形態
のものと比較して、分圧電極対18をさらに備える点
と、一方及び他方の引き出し線3が分圧電極対18が有
する一方及び他方の電極板から引き出される点とで相違
する。それ以外は同様であるため、相当する構成につい
ては同じ参照符号を付し、その説明を省略する。
【0114】図14において、分圧電極対18は、互い
に絶縁された2個の電極板からなっており、第1及び第
2の電線8及び9の近傍に配置される。これによって、
分圧電極対18には、電圧Vの分圧Vc が現れ、当該分
圧Vc は引き出し線3によって引き出される。この分圧
Vc は、電圧Vと線形関係があるので、V=α×Vcと
表せる。このαは、比例定数であり、既知の強度を有す
る電界中に、上記分圧電極対18を配置した場合のVc
を測定することにより予め求められる。その他の構成に
ついては、図1において相当する部分と同様であるが、
光信号処理部7、15又は17では、比例定数αを考慮
して各物理量を求めることとなる。
【0115】以上説明したように、本マルチメータは非
接触で第1の電気信号SV を検出できることとなる。そ
のため、本マルチメータのユーザは、例えば、2本の引
き出し線3を第1及び第2の電線8及び9に結線する必
要がなくなる等、マルチメータの使い勝手がよくなる。
【0116】(第6の実施形態)図15は、本発明の第
6の実施形態に係るマルチメータを示すブロック図であ
る。図15に示すマルチメータは、単相負荷10(図1
参照)の各物理量を第1の実施形態と同様の方法で測定
するが、携帯可能に構成される点で当該第1の実施形態
と相違する。そのため、図15に示すマルチメータは、
第1の実施形態で説明したもの(図1参照)と比較し
て、引き出し線3に代えて、その一方端に第1の電線8
又は第2の電線9をクリップするためのクリップ19が
取り付けられた2本のコード20を備え、さらに、ハウ
ジング21と、伸縮棒22と、グリップ23とを備え
る。また、コア1は上部11と下部12とに2分割され
る。これら以外は、図1に示した構成と同様であるため
に、相当する構成には同一の参照番号を付し、その説明
を省略する。
【0117】ハウジング21は、コア1の上部11を収
納する第1の収納部24と、コア1の下部12、2次コ
イル2、スイッチ部4及び光電圧センサモジュール5を
収納する第2の収納部25とを含む。第1の収納部24
と第2の収納部25とは、蝶番26によって図示した矢
印Aの方向に開閉可能に連結され、これによって、コア
1が第1の電線8を周回するように配置できる。また、
2本のコード20は、それぞれの他方端がスイッチ部4
に引き込まれる。したがって、本実施形態のスイッチ4
1及び42は、2次コイル2(図15には示さず)の両
端又は2本のコード20の他方端と、光電圧センサモジ
ュール5の入力端子とを接続する。これによって、第1
の電気信号SV 及び第2の電気信号SI が時分割多重さ
れる。
【0118】ところで、以上のハウジング21は、伸縮
棒22の一方端側に固定的に取り付けられる。伸縮棒2
2は、2本1組の光ファイバ6を収容可能にかつ矢印B
の方向に伸縮自在に構成されており、これによって、こ
のマルチメータのユーザに対して遠隔に位置する単相負
荷10の各物理量を測定することが可能となる。また、
伸縮棒22の下方端には、ユーザがマルチメータを保持
できるようにグリップ23が固定的に取り付けられてお
り、当該グリップ23の近傍には光信号処理部7が取り
付けられる。
【0119】ユーザは、第1の電線8又は第2の電線9
をコア1が閉ループコアを構成するようにセットし、さ
らに2つのクリップ19の一方で第1の電線8をクリッ
プし、その他方で第2の電線9をクリップする。この
後、ユーザは、マルチメータによる測定を開始させる
と、当該マルチメータは、第4の実施形態における説明
と同様にして、単相負荷10の各物理量を測定して、光
信号処理部7のディスプレイ(図示せず)に表示する。
このように、本マルチメータは、単相負荷10に接続さ
れた第1の電線8及び第2の電線9に対して着脱自在に
構成される。これによって、ユーザは、本マルチメータ
一台で、必要なときに必要な場所で単相負荷10の各物
理量を自由に測定することができる。
【0120】なお、以上説明したように、本実施形態の
マルチメータは、携帯可能な構成を有することを特徴と
する。この特徴的な構成は、上述の第1〜第5の実施形
態のマルチメータに適用することができる。
【0121】以上の第1〜第6の実施形態のマルチメー
タは、単一の光電圧センサモジュール5しか備えていな
いので、少なくとも2個の光学部品が用いられていた従
来のものと比較して、その製造コストを安くすることが
できる。
【0122】なお、各実施形態のマルチメータに関して
は、光電圧センサモジュール5及び光ファイバ6を利用
せずに、各スイッチ部が出力する時分割多重された電気
信号を各光信号処理部に直接入力させて、各物理量を求
めることも可能である。また、各実施形態のマルチメー
タによる測定方法は、電圧V及び線電流Iが急変しない
場合、又は単相交流電源が定常状態にある場合には有効
であるが、例えば事故波形の測定等には不向きである。
【0123】(第7の実施形態)図16は、本発明の第
7の実施形態に係るマルチメータの構成を示すブロック
図である。図17は、図16のマルチメータの電気的な
構成を示すブロック図であり、特に、光信号処理部38
の内部の部分的な構成を示している。図16及び図17
において、マルチメータは、1相〜3相向けの電線27
〜29及び中性線30を介して3相交流電源(図示せ
ず)と電気的に接続される3相負荷31の物理量を測定
する。ここで、本実施形態に係る物理量とは、1相〜3
相向けの電線27〜29の中性線30に対する電圧V1
〜V3 と、1相〜3相向けの電線27〜29を流れる線
電流I1 〜I3 と、当該線電流I1 〜I3 と電圧V1
V3 との位相差Δθ1 〜Δθ3 と、1相〜3相の力率φ
1 〜φ3 、1相〜3相の電力量P1 〜P3 と、1相〜3
相の周波数f1 〜f3 と、1相〜3相の電力量P1 〜P
3 の総和である総電力量Ptotal とを意味する。
【0124】本マルチメータは、上記各物理量を測定す
るため、1相〜3相用のコア321〜323 と、1相〜
3相用の2次コイル331 〜333 と、1相〜3相用の
2本の引き出し線341 〜343 と、1相〜3相用のス
イッチ部351 〜353 と、1相〜3相用の光電圧セン
サモジュール361 〜363 と、2本1組で構成される
1相〜3相用の光ファイバ371 〜373 と、光信号処
理部38とを備える。なお、1相〜3相用の引き出し線
341 〜343 は、図17に示す1相〜3相用の電圧検
出部391 〜393 を構成し、1相〜3相用のコア32
1 〜323 及び2次コイル331 〜333 は、1相〜3
相用の電流検出部401 〜403 を構成する。また、図
17に示すように、光信号処理部38は、1相〜3相用
の光電変換部3811 〜3813 と、1相〜3相用の分
離部3821 〜3823 と、1相〜3相用の第1の補完
部3831 〜3833 と、1相〜3相用の第2の補完部
3841 〜3843 と、演算部385とを含む。
【0125】1相用の引き出し線341 の一方は1相用
の電線27から引き出され、その他方は中性線30から
引き出されている。そのため、引き出し線341 の端子
間には電圧V1 が現れる。このような電圧V1 は、1相
に関連する第1の電気信号SV1として出力される。この
ように、1相用の2本の引き出し線341 は、電圧V1
を検出し、当該電圧V1 に相関する第1の電気信号SV1
を出力する1相用の電圧検出部391 (図17参照)を
構成する。
【0126】また、1相用のコア321 は1相向けの電
線27を周回するように固定される。このコア321
は、この電線27の線電流I1 によって、当該線電流I
1 に比例する強度を有する周回磁界が発生する。ところ
で、このコア321 には、1相用の2次コイル331
巻かれており、上記周回磁界の強度変化に応じて鎖交磁
束数が変化して、この2次コイル331 の両端に所定の
起電力が生じる。この起電力は、上記線電流I1 に比例
しており、1相に関連する第2の電気信号SI1としてこ
の2次コイル331 から出力される。このように、1相
用のコア321と2次コイル331 とは、1相の線電流
I1 を検出し、当該線電流I1 に相関する第2の電気信
号SI1を出力する1相用の電流検出部401 (図17参
照)を構成する。
【0127】また、図17に示す2相用の電圧検出部3
2 は、1相用の電圧検出部391と同様にして、電圧
V2 を検出し、当該電圧V2 に相関する第1の電気信号
SV2を出力する。2相用の電流検出部402 は、1相用
の電流検出部401 と同様にして、線電流I2 を検出
し、当該線電流I2 に相関する第2の電気信号SI2を出
力する。さらに、3相用の電圧検出部393 もまた同様
にして、電圧V3 を検出し、当該電圧V3 に相関する第
1の電気信号SV3を出力する。3相用の電流検出部40
3 もまた同様にして、線電流I3 を検出し、当該線電流
I3 に相関する第2の電気信号SI3を出力する。
【0128】1相〜3相用のスイッチ部351 〜353
は、内部に含む2個のスイッチを切り替えて、1相〜3
相用の引き出し線341 〜343 の両端子、又は1相〜
3相用の2次コイル331 〜333 の両端子と、1相〜
3相用の光電圧センサモジュール361 〜363 の入力
端子とを接続する。各スイッチ部351 〜353 は、ス
イッチング周波数fs で内部のスイッチを切り替える。
ここで、上記スイッチング周波数fs と、各相の線電流
I1 〜I3 及び電圧V1 〜V3 の周波数f1 〜f3 との
関係は、第1の実施形態で説明したように、fs ≫f1
〜f3 に設定されることが好ましい。より好ましくは、
fs は、f1 〜f3 の2倍を超える値に設定される。例
えば、f1 〜f3 =60[Hz]の場合には、fs >1
20Hzとなる。しかし、より精度良く線電流I1 〜I
3 及び電圧V1 〜V3 を測定するためには、これらの単
位周期当たり数個のサンプル点が必要となるので、fs
=6[kHz]程度に設定されることがさらに好まし
い。
【0129】この切替制御によって、電圧検出部391
から出力された第1の電気信号SV1、及び電流検出部4
1 から出力された第2の電気信号SI1は、スイッチ部
35 1 により時分割多重された後、光電圧センサモジュ
ール361 に出力される。つまり、この第1の電気信号
SV1及び第2の電気信号SI1は、時間軸上において互い
に重複しないようにかつ交互に現れる。スイッチ部35
2 から出力される第1の電気信号SV2及び第2の電気信
号SI2についても同様である。さらに、スイッチ部35
3 から出力される第1の電気信号SV3及び第2の電気信
号SI3についても同様である。
【0130】1相用の光センサモジュール361 には、
スイッチ部361 から出力された第1の電気信号SV1及
び第2の電気信号SI1が交互に入力するとともに、光信
号処理部38から出射された無変調光(光量Q0 )が光
ファイバ371 を介して入射している。光電圧センサモ
ジュール361 は、交互に入力される第1の電気信号S
V1及び第2の電気信号SI1とで、入射された無変調光を
変調して、時分割多重された第1の光信号OSV1及び第
2の光信号OSI1を生成して、1相用の光ファイバ37
1 に出射する。この第1の光信号OSV1及び第2の光信
号OSI1は、電圧V1 の成分及び線電流I1 の成分を含
んでおり、光ファイバ371 を介して光信号処理部38
に送信される。
【0131】2相用の光センサモジュール362 もま
た、1相の場合と同様に、電圧V2 の成分及び線電流I
2 の成分を含む時分割多重された第1の光信号OSV2及
び第2の光信号OSI2を生成して、2相用の光ファイバ
372 を介して光信号処理部38に送信する。また、3
相用の光センサモジュール363 もまた、1相の場合と
同様に、電圧V3 の成分及び線電流I3 の成分を含む時
分割多重された第1の光信号OSV3及び第2の光信号O
SI3を生成して、3相用の光ファイバ373 を介して光
信号処理部38に送信する。
【0132】図17に示す光信号処理部38の1相用の
光電変換部3811 は、光電変換処理を行って、入射さ
れた第1の光信号OSV1及び第2の光信号OSI1を、第
1の電気信号SV1及び第2の電気信号SI1に変換する。
1相用の分離部3821 は、1相用のスイッチ部351
におけるスイッチの切り替え(スイッチング周波数fs
)と同期して動作し、光電変換部3811 により変換
された第1の電気信号SV1及び第2の電気信号SI1を分
離して、分離された第1の電気信号SV1を1相用の第1
の補完部3831 に出力し、分離された第2の電気信号
SI1を1相用の第2の補完部3841 に出力する。出力
された第1の電気信号SV1及び第2の電気信号SI1は、
離散的な不連続信号となる。
【0133】また、第1の光信号OSV2及び第2の光信
号OSI2は、第1の光信号OSV1及び第2の光信号OS
I1と同様に、2相用の光電変換部3812 と分離部38
2とによって処理される。そのため、不連続信号であ
る第1の電気信号SV1及び第2の電気信号SI1が、2相
用の第1の補完部3832 及び第2の補完部3842
出力される。
【0134】さらに、第1の光信号OSV3及び第2の光
信号OSI3は、第1の光信号OSV1及び第2の光信号O
SI1と同様に、3相用の光電変換部3813 と分離部3
82 3 とによって処理される。そのため、不連続信号で
ある第1の電気信号SV3及び第2の電気信号SI3が、3
相用の第1の補完部3833 及び第2の補完部384 3
に出力される。
【0135】1相〜3相用の第1の補完部3831 〜3
833 及び第2の補完部3841 〜3843 は、ローパ
スフィルタで構成されている。1相用の第1の補完部3
83 1 及び第2の補完部3841 は、入力された第1の
電気信号SV1及び第2の電気信号SI1に対して低域通過
フィルタリングを行って、不連続信号である第1の電気
信号SV1及び第2の電気信号SI1を補完する。つまり、
電圧V1 の基本波(周波数f1 )の信号が第1の補完部
3831 によって取り出され復元される。また、線電流
I1 の基本波(周波数f1 )の信号が第2の補完部28
1 によって取り出され復元される。これた補完された
第1の電気信号SV1及び第2の電気信号sI1は、第1の
補完部3831 及び第2の補完部3841 によって演算
部385に出力される。
【0136】また、第1の電気信号SV2及び第2の電気
信号SI2は、第1の電気信号SV1及び第2の電気信号S
I2と同様に、2相用の第1の補完部3832 及び第2の
補完部3842 で補完された後、演算部385に出力さ
れる。さらに、第1の電気信号SV3及び第2の電気信号
SI3もまた、3相用の第1の補完部3833 及び第2の
補完部3843 で補完された後、演算部385に出力さ
れる。
【0137】演算部385は、入力された第1の電気信
号SV1〜SV3(電圧V1 〜V3 に相関する時間波形)及
び第2の電気信号SI1〜SI3(線電流I1 〜I3 に相関
する時間波形)に基づいて、前述した各物理量を求める
と同時に、それらの時間波形も作成する。さらに、求め
られた各物理量の一部又は全ては、本マルチメータのユ
ーザのために光信号処理部38のディスプレイに表示さ
れる(図16参照)。また、作成された時間波形も、必
要に応じてディスプレイに表示される。
【0138】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、1相〜3相用の電圧検出部391 〜393 から出
力された第1の電気信号SV1〜SV3、及び1相〜3相用
の電流検出部401 〜403 から出力された第2の電気
信号SI1〜SI3は、1相〜3相用のスイッチ部351
353 により時分割多重される。そのため、第1の電気
信号SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1〜SI3の時間波
形はそれぞれ、光信号処理部38の1相〜3相用の分離
部381 〜383 から出力された時には不連続信号とな
り、無信号区間を有する。しかし、1相〜3相用の第1
の補完部383 1 〜3833 及び第2の補完部3841
〜3843 は、入力された第1の電気信号SV1〜SV3及
び第2の電気信号SI1〜SI3の無信号区間を補完する。
これによって、第1の電気信号SV1〜SV3及び第2の電
気信号SI1〜SI3は、時間軸上において連続する波形を
持つ。演算部385は、この補完された第1の電気信号
SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1〜SI3の時間波形に
基づいて、各物理量を演算する。このように、本マルチ
メータは、時間軸上で連続する各電気信号SV1〜SV3及
びSI1〜SI3を用いることにより、精度の高い各物理量
を求めることができる。
【0139】(第8の実施形態)図18は、本発明の第
8の実施形態に係るマルチメータの構成を示す図であ
る。図18において、マルチメータは、図16のそれと
比較すると、1相〜3相用のスイッチ部351 〜353
が、1相〜3相用のスイッチ部411 〜413 に代わる
点で相違する。そのため、図18に示すマルチメータに
おいて、図16に示すものに相当する構成については同
一の参照符号を付し、その説明を省略する。図19は、
図18に示すマルチメータの構成を示す電気的なブロッ
ク図であり、特に、光信号処理部38の電気的なブロッ
クを示している。図19において、光信号処理部38
は、図17のそれと比較すると、構成面では同様であ
る。そのため、図19に示す光信号処理部38におい
て、図17に示すものに相当する構成については同一の
参照符号を付し、その説明を省略する。
【0140】図18に示す1相用の2次コイル331
両端子及び1相向けの電線27から引き出された引き出
し線341 は、1相用のスイッチ部411 の内部に導か
れている。スイッチ部411 は、2つの端子A1 及びB
1 を有している。端子A1 には、2次コイル331 の一
方の端子と電線27からの引き出し線341 とが短絡さ
れた上で結合される。また、端子B1 には、2次コイル
331 の他方の端子が結合される。
【0141】また、スイッチ部411 は、スイッチング
周波数fs (第7の実施形態参照)で切り替えられるス
イッチを有する。このスイッチは1相用の光電圧センサ
モジュール361 の一方の入力端子に接続されている。
また、この光電圧センサモジュール361 の他方の入力
端子には、中性線30から引き出されている他方の引き
出し線341 が接続されている。
【0142】このスイッチが端子A1 と接続される場
合、第2の実施形態において図7を参照して説明したの
と同様に、光電圧センサモジュール361 の入力端子に
は電圧検出部391 が直列接続されることとなる。これ
によって、この入力端子には、この電圧検出部391
より生成される第1の電気信号SV1のみが入力する。一
方、スイッチが端子B1 と接続される場合、この入力端
子には、1相の電圧検出部391 及び電流検出部401
が直列接続され、この電圧検出部391 により生成され
る第1の電気信号SV1とこの電流検出部401 により生
成される第2の電気信号SI1とが合成された電気信号で
ある第3の電気信号SV1+I1 が入力する。つまり、光電
圧センサモジュール361 の入力端子には、スイッチ部
411 により時分割多重された第1の電気信号SV1及び
第3の電気信号SV1+I1 が入力する。つまり、第1の電
気信号SV1及び第3の電気信号SV1+I1 は、時間軸上に
おいて重複しないようにかつ1/fs 毎に交互に入力す
る。
【0143】また、スイッチ部412 もまた、スイッチ
部411 と同様の構成及び機能を有する。そのため、光
電圧センサモジュール362 の入力端子には、スイッチ
部412 により時分割多重された第1の電気信号SV2及
び第3の電気信号SV2+I2 が入力する。第1の電気信号
SV2及び第3の電気信号SV2+I2 もまた、時間軸上にお
いて重複しないようにかつ1/fs 毎に交互に、光電圧
センサモジュール36 2 に入力する。さらに、スイッチ
部413 もまた、スイッチ部411 と同様の構成及び機
能を有する。そのため、光電圧センサモジュール363
の入力端子には、スイッチ部413 により時分割多重さ
れた第1の電気信号SV3及び第3の電気信号SV3+I3 が
入力する。第1の電気信号SV3及び第3の電気信号SV3
+I3 もまた、時間軸上において重複しないようにかつ1
/fs 毎に交互に、光電圧センサモジュール363 に入
力する。
【0144】1相用の光センサモジュール361 は、交
互に入力される第1の電気信号SV1及び第3の電気信号
SV1+I1 で、入射された無変調光(第7の実施形態参
照)を変調して、時分割多重された第1の光信号OSV1
及び第3の光信号OSV1+I1 を生成して、光ファイバ3
1 を介して光信号処理部38に送信する。また、2相
用の光センサモジュール362 も同様に、入力された第
1の電気信号SV2及び第3の電気信号SV2+I2 を用い
て、時分割多重された第1の光信号OSV2及び第3の光
信号OSV2+I2 を生成し、光ファイバ372 を介して光
信号処理部38に送信する。3相用の光センサモジュー
ル363 も同様に、入力された第1の電気信号SV3及び
第3の電気信号SV3+I3 を用いて、時分割多重された第
1の光信号OSV3及び第3の光信号OSV3+I3 を生成
し、光ファイバ373 を介して光信号処理部38に送信
する。
【0145】図19に示す光信号処理部38の1相用の
光電変換部3811 は、光電変換処理を行って、入射さ
れた第1の光信号OSV1及び第3の光信号OSV1+I1
を、第1の電気信号SV1及び第3の電気信号SV1+I1 に
変換する。1相用の分離部3821 は、スイッチ部35
1 のスイッチング周波数fs と同期して動作し、光電変
換部3811 により変換された第1の電気信号SV1及び
第3の電気信号SV1+I1を分離して、第1の電気信号SV
1を1相用の第1の補完部3831 に出力し、また第3
の電気信号SV1+I1 を1相用の第2の補完部3841
出力する。これら第1の電気信号SV1及び第3の電気信
号SV1+I1 は両方とも、離散的な不連続信号となる。ま
た、第1の光信号OSV2及び第3の光信号OSV2+I2
は、第1の光信号OSV1及び第3の光信号OSV1+I1 と
同様に、2相用の光電変換部3812及び分離部382
2 によって処理された後、第1の電気信号SV2は2相用
の第1の補完部3832 に出力され、また第3の電気信
号SV2+I2 は2相用の第2の補完部3842 に出力され
る。さらに、第1の光信号OSV3及び第3の光信号OS
V3+I3 は、第1の光信号OSV1及び第3の光信号OSV1
+I1 と同様に、3相用の光電変換部3813 及び分離部
3823 によって処理された後、第1の電気信号SV3は
3相用の第1の補完部3833 に出力され、また第3の
電気信号SV3+I3は3相用の第2の補完部3843 に出
力される。
【0146】各相用の第1の補完部3831 〜3833
及び第2の補完部3841 〜384 3 は、ローパスフィ
ルタで構成されている。1相用の第1の補完部3831
及び第2の補完部3841 は、第7の実施形態での説明
と同様に、入力された第1の電気信号SV1及び第3の電
気信号SV1+I1 を補完して連続な信号に復元した後に、
演算部385に出力する。また、2相用の第1の補完部
3832 及び第2の補完部3842 もまた、第1の補完
部3831 及び第2の補完部3841 と同様に、入力さ
れた第1の電気信号SV2及び第3の電気信号SV2+I2 を
補完した後に演算部385に出力する。さらに、3相用
の第1の補完部3833 及び第2の補完部3843 もま
た、第1の補完部3831 及び第2の補完部3841
同様に、入力された第1の電気信号SV3及び第3の電気
信号SV3+I3 を補完した後に演算部385に出力する。
【0147】演算部385は、入力された第1の電気信
号SV1〜SV3(電圧V1 〜V3 に相関する連続な時間波
形)及び第3の電気信号SV1+I1 (電圧V1 及び線電流
I1 に相関する連続な時間波形)〜SV3+I3 (電圧V3
及び線電流I3 に相関する連続な時間波形)に基づい
て、第7の実施形態と同様の物理量を求めると同時に、
それらの時間波形も作成する。求められた各物理量の一
部又は全ては、本マルチメータのユーザのために光信号
処理部38のディスプレイに表示される(図18参
照)。また、作成された時間波形も、必要に応じてディ
スプレイに表示される。
【0148】上述した第7の実施形態の各スイッチ部3
1 〜353 には、第1の電気信号SV1〜SV3と第2の
電気信号SI1〜SI3とが直接的に入力していたが、第8
の実施形態の各スイッチ部411 〜413 には、第1の
電気信号SV1〜SV3と第3の電気信号SV1+II 〜SV3+I
3 が入力する。かかる第3の電気信号SV1+I3 〜SV3+I
3 が各スイッチ部411 〜413 に入力する理由は、第
2の実施形態で説明したように、一般的なスイッチ部は
有効電圧を有しており、入力電圧が制限されるためであ
るからである。なお、第8の実施形態においても、第2
の実施形態と同様に、第2の電気信号SI1〜SI3と第3
の電気信号SV1+I1 〜SV3+I3 とを時分割多重するよう
にしてもよい。
【0149】(第9の実施形態)図20は、本発明の第
9の実施形態に係るマルチメータの構成を示す図であ
る。図20において、マルチメータは、図16のそれと
比較すると、1相〜3相用のスイッチ部351 〜3
3 、光電圧センサモジュール361 〜363 、光ファ
イバ371 〜373 、及び光信号処理部38が、スイッ
チ部42、光電圧センサモジュール43、2本1組の光
ファイバ44及び光信号処理部45に代わる点で相違す
る。そのため、図20に示すマルチメータにおいて、図
16に示すものに相当する構成については同一の参照符
号を付し、その説明を省略する。
【0150】図21は、図20に示すマルチメータの構
成を示す電気的なブロック図であり、特に、光信号処理
部45の電気的なブロックを示している。図21におい
て、光信号処理部45は、図17のそれと比較すると、
1相〜3相用の光電変換部3811 〜3813 及び分離
部3821 〜3823 が単一の光電変換部451及び分
離部452に代わる点で相違する。そのため、図21に
示す光信号処理部44において、図17に示すものに相
当する構成については同一の参照符号を付し、その説明
を省略する。
【0151】スイッチ部42は、第1及び第2のスイッ
チ421及び422と、6個の端子A〜Fからなる第1
及び第2の端子部423及び424(点線部分参照)と
を有する。第1の端子部423の端子A、C及びEは、
1相、2相及び3相用の電線27、28及び29から引
き出される引き出し線341 、342 及び343 の一方
端と結線される。第1の端子部423の端子B、D及び
Fは、1相、2相及び3相用の2次コイル331 、33
2 及び333 の一方端と結線される。スイッチ部42
は、光電圧センサモジュール43の一方の入力端子と結
線されている第1のスイッチ421を、第1の端子部4
23の端子A〜Fに繰り返し順番に接続する。
【0152】また、第2の端子部424の端子A、C及
びEは、中性線30から引き出される引き出し線3
1 、342 及び343 の一方端と結線される。第2の
端子部424の端子B、D及びFは、2次コイル3
1 、332 及び333 の他方端と結線される。スイッ
チ部42は、光電圧センサモジュール43の他方の入力
端子と結線されている第2のスイッチ422を、第2の
端子部424の端子A〜Fを繰り返し順番に接続する。
【0153】なお、スイッチ部42は、第1のスイッチ
421及び第2のスイッチ422が互いに同一のタイミ
ングで、第1の端子部423及び第2の端子部424の
端子A〜Fに接続するように切替制御する。しかも、第
1のスイッチ421及び第2のスイッチ422のスイッ
チング周波数は両方ともfsとなるように予め設定され
ている。このスイッチング周波数fs と、各相の線電流
I1 〜I3 及び電圧V1 〜V3 の周波数f1 〜f3 との
関係は、fs ≫f1 +f2 +f3 が成立するように設定
されることが好ましい。より具体的には、fs は、ナイ
キストの定理より、f1 +f2 +f3 の2倍を超えるこ
とが好ましい。例えば、f1 〜f3 =60[Hz]の場
合、fs >360[Hz]となる。しかし、電圧V1
V3 及び線電流I1 〜I3 の1周期から数個のサンプル
点をとることができれば、より精度よくこれらを測定す
ることができる。そのため、fs =18[kHz]程度
に設定されることがより好ましい。
【0154】以上のような切替制御により、1相用〜3
相用の電圧検出部391 〜393 が検出した第1の電気
信号SV1〜SV3及び1相〜3相用の電流検出部401
40 3 が検出した第2の電気信号SI1〜SI3は、スイッ
チ部42により時分割多重されて、第1の電気信号SV1
→第2の電気信号SI1→第1の電気信号SV2→第2の電
気信号SI2→第1の電気信号SV3→第2の電気信号SI3
という順番で繰り返し光センサモジュール43に入力す
る。光電圧センサモジュール43には、このとき、光信
号処理部38から出射された無変調光(光量Q0 )が光
ファイバ44を介して入射している。光電圧センサモジ
ュール43は、順番に入力される第1の電気信号SV1、
第2の電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第2の電気
信号SI2、第1の電気信号SV3及び第2の電気信号SI3
で、入射された無変調光を変調することにより、時分割
多重された第1の光信号OSV1、第2の光信号OSI1、
第1の光信号OSV2、第2の光信号OSI2、第1の光信
号OSV3及び第2の光信号OSI3を生成し光ファイバ4
4に出射する。
【0155】第1の光信号OSV1〜OSV3、第2の光信
号OSI1〜OSI3は、図22(a)及び(b)に示すよ
うに光ファイバ44上で時分割多重されており、光ファ
イバ44を介して光信号処理部45に送信される。図2
1に示す光信号処理部45の光電変換部451には、第
1の光信号OSV1、第2の光信号OSI1、第1の光信号
OSV2、第2の光信号OSI2、第1の光信号OSV3及び
第2の光信号OSI3が、図22(b)に示すように時間
軸上で互いに重複しないようにかつ順番に入射する。光
電変換部451は、光電変換処理を行って、順番に繰り
返し入射される第1の光信号OSV1、第2の光信号OS
I1、第1の光信号OSV2、第2の光信号OSI2、第1の
光信号OSV3及び第2の光信号OSI3を、第1の電気信
号SV1、第2の電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第
2の電気信号SI2、第1の電気信号SV3及び第2の電気
信号SI3に変換する。
【0156】分離部452は、スイッチ部42のスイッ
チング周波数fs と同期して動作し、光電変換部451
により変換されかつ時分割多重されている第1の電気信
号SV1、第2の電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第
2の電気信号SI2、第1の電気信号SV3及び第2の電気
信号SI3(図23(a)参照)を分離して、分離された
第1の電気信号SV1を1相用の第1の補完部3831
出力し、分離された第2の電気信号SI1を1相用の第2
の補完部3841 に出力し、分離された第1の電気信号
SV2を2相用の第1の補完部3832 に出力し、分離さ
れた第2の電気信号SI2を2相用の第2の補完部384
2 に出力し、分離された第1の電気信号SV3を3相用の
第1の補完部3833 に出力し、さらに分離された第2
の電気信号SI3を3相用の第2の補完部3843 に出力
する。したがって、分離部452により分離された第1
の電気信号SV1、第2の電気信号SI1、第1の電気信号
SV2、第2の電気信号SI2、第1の電気信号SV3及び第
2の電気信号SV3は全て、多重されておらず互いに独立
した不連続信号となる(図23(b)参照)。
【0157】なお、図21に示す1相〜3相用の第1の
補完部3831 〜3833 及び第2の補完部3841
3843 は、第7の実施形態で説明した通りの処理を実
行する。これによって、分離部452から出力された時
点では不連続信号であった第1の電気信号SV1、第2の
電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第2の電気信号S
I2、第1の電気信号SV3及び第2の電気信号SI3は、補
完され、連続信号に復元される。また、演算部385も
また、第7の実施形態で説明した通りの処理を実行す
る。その結果、第7の実施形態と同様の物理量及びそれ
らの時間波形が求められる。求められた各物理量の一部
又は全ては、本マルチメータのユーザのために光信号処
理部45のディスプレイに表示される(図20参照)。
また、作成された時間波形もまた、必要に応じてディプ
レイに表示される。
【0158】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、1相〜3相用の電圧検出部391 〜393 から出
力された第1の電気信号SV1〜SV3、及び1相〜3相用
の電流検出部401 〜403 から出力された第2の電気
信号SI1〜SI3は、単一のスイッチ部42により時分割
多重される。そのため、第1の電気信号SV1〜SV3及び
第2の電気信号SI1〜SI3の時間波形はそれぞれ、光信
号処理部38の単一の分離部452から出力された時に
は不連続信号となり、無信号区間を有するが、第7の実
施形態と同様に、1相〜3相用の第1の補完部3831
〜3833 及び第2の補完部3841 〜3843 により
補完された後に、演算部385の演算に用いられる。こ
のように、本マルチメータは、時間軸上で連続する各電
気信号SV1〜SV3及びSI1〜SI3を用いることにより、
精度の高い各物理量を求めることができる。また、以上
説明から明らかなように、本マルチメータは、スイッチ
部42、光電圧センサモジュール43、光電変換部45
1及び分離部452をそれぞれ1個ずつしか備えていな
いので、その部品点数を減らすことができる。これによ
って、さらに、マルチメータの製造コストを抑えること
ができるようになる。
【0159】(第10の実施形態)図24は、本発明の
第10の実施形態に係るマルチメータの構成を示すブロ
ック図である。図24において、マルチメータは、図2
0のそれと比較すると、1相〜3相用の2本1組の引き
出し線341 〜343 、及びスイッチ部42が、1相〜
3相用の引き出し線461〜463、スイッチ部47及
び中性線用の引き出し線48に代わる点で相違する。そ
のため、図24に示すマルチメータにおいて、図20に
示すものに相当する構成については同一の参照符号を付
し、その説明を省略する。
【0160】図25は、図24に示すマルチメータの構
成を示す電気的なブロック図であり、特に、光信号処理
部45の電気的なブロックを示している。図25におい
て、光信号処理部45は、図21のそれと比較すると、
構成面では同様である。そのため、図25の光信号処理
部45において、図21に示すものに相当する構成につ
いては同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0161】スイッチ部47は、スイッチ471と、6
個の端子A〜Fからなる端子部472(点線部分参照)
とを含む。この端子A及びBには、1相用の2次コイル
33 1 の一方及び他方の端子が結線される。端子Aには
さらに、1相用の電線27から引き出された引き出し線
461 が結線される。この端子C及びDには、2相用の
2次コイル332 の一方及び他方の端子が結線される。
端子Cにはさらに、2相用の電線28から引き出された
引き出し線462 が結線される。この端子E及びFに
は、3相用の2次コイル333 の一方及び他方の端子が
結線される。端子Eにはさらに、3相用の電線29から
引き出された引き出し線463 が結線される。スイッチ
部47は、光電圧センサモジュール43の一方の入力端
子と結線されているスイッチ471を、第9の実施形態
において説明したスイッチング周波数fs で切替制御し
て、端子部472の端子A〜Fに繰り返し順番に接続す
る。ところで、中性線30から引き出されている引き出
し線48は、光電圧センサモジュール43の他方の入力
端子と結線されている。
【0162】第2の実施形態において図7を参照して説
明したのと同様に、このスイッチ471が端子Aと接続
される場合、光電圧センサモジュール43の2個の入力
端子には、1相用の電圧検出部391 が直列接続される
こととなり、電圧検出部39 1 からの第1の電気信号S
V1のみが入力する。また、スイッチ471が端子Bと接
続される場合、上記2個の入力端子には、1相の電圧検
出部391 及び電流検出部401 が直列接続されること
となり、第3の電気信号SV1+I1 (第8の実施形態参
照)が入力される。また、このスイッチが端子Cと接続
される場合、上記2個の入力端子には、2相用の電圧検
出部392 が直列接続されることとなり、電圧検出部3
2 からの第1の電気信号SV2のみが入力する。また、
スイッチが端子Dと接続される場合、上記2個の入力端
子には、2相の電圧検出部392 及び電流検出部402
が直列接続されることとなり、第3の電気信号SV2+I2
が(第8の実施形態参照)が入力される。また、このス
イッチが端子Eと接続される場合、上記2個の入力端子
には3相用の電圧検出部393 が直列接続されることと
なり、電圧検出部393 からの第1の電気信号SV3のみ
が入力する。また、スイッチが端子Fと接続される場
合、上記2個の入力端子には、3相の電圧検出部393
及び電流検出部403 が直列接続されることとなり、第
3の電気信号SV3+I3 (第8の実施形態参照)が入力さ
れる。
【0163】以上のような切替制御により、第1の電気
信号SV1〜SV3及び第3の電気信号SV1+I3 〜SV3+I3
は、スイッチ部47により時分割多重されて、光センサ
モジュール43に、第1の電気信号SV1→第3の電気信
号SV1+I3 →第1の電気信号SV2→第3の電気信号SI2
+V2 →第1の電気信号SV3→第3の電気信号SI3+V3
いう順番で繰り返し入力する。そして、光電圧センサモ
ジュール43は、順番に入力される第1の電気信号SV
1、第3の電気信号SV1+I3 、第1の電気信号SV2、第
3の電気信号SI2+V2 、第1の電気信号SV3及び第3の
電気信号SI3+V3 で、入射される無変調光を変調するこ
とにより、時分割多重された第1の光信号OSV1、第3
の光信号OSV1+I3 、第1の光信号OSV2、第3の光信
号OSI2+V2 、第1の光信号OSV3及び第3の光信号O
SI3+V3 生成して、光ファイバ44を介して光信号処理
部45の光電変換部451(図25参照)に送信する。
【0164】光電変換部451は、光電変換処理を行っ
て、入射された第1の光信号OSV1、第3の光信号OS
V1+I3 、第1の光信号OSV2、第3の光信号OSI2+V
2 、第1の光信号OSV3及び第3の光信号OSI3+V3
を、第1の電気信号SV1、第3の電気信号SV1+I3 、
第1の電気信号SV2、第3の電気信号SI2+V2 、第1の
電気信号SV3及び第3の電気信号SI3+V3 に変換する。
【0165】分離部452は、スイッチ部47のスイッ
チング周波数fs と同期して動作し、光電変換部451
により変換されかつ時分割多重されている第1の電気信
号SV1、第3の電気信号SV1+I3 、第1の電気信号SV
2、第3の電気信号SI2+V2 、第1の電気信号SV3及び
第3の電気信号SI3+V3 を分離して、第1の電気信号S
V1を1相用の第1の補完部3831 に出力し、第3の電
気信号SV1+I1 を1相用の第2の補完部3841 に出力
し、第1の電気信号SV2を2相用の第1の補完部383
2 に出力し、第3の電気信号SV2+V2 を2相用の第2の
補完部3842 に出力し、第1の電気信号SV3を3相用
の第1の補完部3833 に出力し、さらに第3の電気信
号SV3+I3 を3相用の第2の補完部3843 に出力す
る。これら第1の電気信号SV1、第3の電気信号SV1+I
3 、第1の電気信号SV2、第3の電気信号SI2+V2 、第
1の電気信号SV3及び第3の電気信号SI3+V3 は全て、
互いに独立した不連続信号となる。
【0166】なお、図24に示す1相〜3相用の第1の
補完部3831 〜3833 及び第2の補完部3841
3843 は、第9の実施形態で説明した通りの処理を実
行する。これによって、分離部452から出力された時
点では不連続信号であった第1の電気信号SV1、第3の
電気信号SV1+I3 、第1の電気信号SV2、第3の電気信
号SI2+V2 、第1の電気信号SV3及び第3の電気信号S
I3+V3 は、補完され、連続信号に復元される。また、演
算部385もまた、第9の実施形態で説明した通りの処
理を実行する。その結果、第7の実施形態と同様の物理
量及びそれらの時間波形が求められる。求められた各物
理量の一部又は全ては、本マルチメータのユーザのため
に光信号処理部45のディスプレイに表示される(図2
4参照)。また、作成された時間波形もまた、必要に応
じてディプレイに表示される。
【0167】以上説明したように、第10の実施形態の
単一のスイッチ部47には、第1の電気信号SV1〜SV3
と第3の電気信号SV1+II 〜SV3+I3 が入力する。かか
る第3の電気信号SV1+I3 〜SV3+I3 がスイッチ47に
入力する理由は、第2の実施形態で説明したように、一
般的なスイッチ部は有効電圧を有しており、入力電圧が
制限されるためであるからである。なお、第10の実施
形態においても、第2の実施形態と同様に、第2の電気
信号SI1〜SI3と第3の電気信号SV1+I1 〜SV3+I3 と
を時分割多重するようにしてもよい。
【0168】また、以上説明から明らかなように、本マ
ルチメータは、スイッチ部47、光電圧センサモジュー
ル43、光電変換部451及び分離部452をそれぞれ
1個ずつしか備えていないので、その部品点数を減らす
ことができる。これによって、さらに、マルチメータの
製造コストを抑えることができるようになる。
【0169】(第11の実施形態)図26は、本発明の
第11の実施形態に係るマルチメータの構成を示すブロ
ック図である。図26において、マルチメータは、図2
0のそれと比較すると、スイッチ部42及び光信号処理
部45がスイッチ部49及び光信号処理部50に代わる
点で相違する。それ以外に相違点はないので、図26に
示すマルチメータにおいて、図20に示すものに相当す
る構成については同一の参照符号を付し、その説明を省
略する。
【0170】図27は、図26に示すマルチメータの構
成を示す電気的なブロック図であり、特に、光信号処理
部50の電気的なブロックを示している。図27におい
て、光信号処理部50は、光電変換部451と、分離部
501と、1相〜3相用の第1の記憶部5021 〜第3
の記憶部5023 と、1相〜3相用の第2の記憶部50
1 〜5033 と、演算部504とを含む。なお、図2
7の光電変換部については、第9の実施形態で説明した
ものと同様の機能を有するので、図21で用いら参照符
号「451」が付されている。
【0171】スイッチ部49は、第1及び第2のスイッ
チ491及び492と、6個の端子A〜Fからなる第1
及び第2の端子部493及び494(点線部分参照)と
を有する。第1の端子部493の端子A、C及びEは、
1相、2相及び3相用の電線27、28及び29から引
き出される引き出し線341 、342 及び343 と結線
される。第1の端子部493の端子B、D及びFは、1
相、2相及び3相用の2次コイル331 、332 及び3
3 の一方の端子と結線される。さらに、スイッチ部4
9は、光電圧センサモジュール43の一方の入力端子と
結線されている第1のスイッチ491を、第1の端子部
493の端子A〜Fに繰り返し順番に接続する。
【0172】また、第2の端子部494の端子A、C及
びEは、中性線30から引き出される引き出し線3
1 、342 及び343 と結線される。第2の端子部4
94の端子B、D及びFは、2次コイル331 、332
及び333 の他方の端子と結線される。さらに、スイッ
チ部49は、光電圧センサモジュール43の他方の入力
端子と結線されている第2のスイッチ492を、第2の
端子部494の端子A〜Fを繰り返し順番に接続する。
【0173】なお、スイッチ部49は、第1のスイッチ
491及び第2のスイッチ492が互いに同一のタイミ
ングで、第1の端子部493及び第2の端子部494の
端子A〜Fに接続するように切替制御する。つまり、各
相の線電流I1 〜I3 及び電圧V1 〜V3 の周波数がf
1 〜f3 であって、f1 〜f3 ≒fいう関係が成立する
場合、スイッチ部49は、時間T(>1/f)毎に両ス
イッチ491及び492を、両端子部493及び494
の次の端子に切り替える。より好ましくは、スイッチ部
49は、T=6×n/f(nは任意の自然数)毎に、つ
まりスイッチング周波数fs =1/T=f/(6×n)
で両スイッチを切り替える。例えば、f1 〜f3 =60
[Hz]であってかつn=1の場合には、fs <10H
zとなる。しかし、各線電流I1 〜I3 及び各電圧V1
〜V3 をより精度よく測定する場合には、各線電流I1
〜I3 及び電圧V1 〜V3 について1周期以上の波形が
時間Tに含まれる必要があるので、nは2程度に選ばれ
てfs が5[Hz]程度に設定されることがより好まし
い。このように設定することにより、各線電流I1 〜I3
及び各電圧V1 〜V3 について瞬時値の緩やかな変動
にも対応できるので、測定精度が向上する。
【0174】以上のような切替制御により、1相〜3相
用の電圧検出部391 〜393 が検出した第1の電気信
号SV1〜SV3及び電流検出部401 〜403 が検出した
第2の電気信号SI1〜SI3は、図28(a)に示すよう
に、スイッチ部49により時分割多重された後に、光セ
ンサモジュール43に、第1の電気信号SV1→第2の電
気信号SI1→第1の電気信号SV2→第2の電気信号SI2
→第1の電気信号SV3→第2の電気信号SI3という順番
で時間6×T毎に繰り返し入力する。つまり、光電圧セ
ンサモジュール43には、ある時間区間T(6i-5)に第1
の電気信号SV1が入力すると、次の時間区間T(6i-4)
第2の電気信号SI1が入力する。以降、同様に、光電圧
センサモジュール43には、時間区間T(6i-3)に第1の
電気信号SV2が入力し、時間区間T(6i-2)に第2の電気
信号SI2が入力し、時間区間T(6 i-1)に第1の電気信号
SV3が入力し、さらに時間区間T6iに第2の電気信号S
I3が入力する。なお、上記iは自然数である。
【0175】光電圧センサモジュール43は、第7の実
施形態と同様に、順番に入力される第1の電気信号SV
1、第2の電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第2の
電気信号SI2、第1の電気信号SV3及び第2の電気信号
SI3を用いて、時分割多重された第1の光信号OSV1、
第2の光信号OSI1、第1の光信号OSV2、第2の光信
号OSI2、第1の光信号OSV3及び第2の光信号OSI3
を生成して、光ファイバ44を介して光信号処理部50
の光電変換部451(図27参照)に出力する。
【0176】光電変換部451は、光電変換処理を行っ
て、入力された第1の光信号OSV1、第2の光信号OS
I1、第1の光信号OSV2、第2の光信号OSI2、第1の
光信号OSV3及び第2の光信号OSI3を、時分割多重さ
れた第1の電気信号SV1、第2の電気信号SI1、第1の
電気信号SV2、第2の電気信号SI2、第1の電気信号S
V3及び第2の電気信号SI3に変換して、分離部501に
出力する。
【0177】分離部501は、スイッチ部49のスイッ
チング周波数fs と同期して動作し、図28(a)及び
(b)に示すように、入力された第1の電気信号SV1、
第2の電気信号SI1、第1の電気信号SV2、第2の電気
信号SI2、第1の電気信号SV3及び第2の電気信号SI3
を分離して、第1の電気信号SV1を1相用の第1の記憶
部5021 に格納し、第2の電気信号SI1を1相用の第
2の記憶部5031 に格納し、第1の電気信号SV2を2
相用の第1の記憶部5022 に格納し、第2の電気信号
SI2を2相用の第2の記憶部5032 に格納し、第1の
電気信号SV3を3相用の第1の記憶部5023 に格納
し、さらに第2の電気信号SI3を3相用の第2の記憶部
5033 に格納する。
【0178】つまり、図28(b)に示すように、第1
の記憶部5021 は、時間区間T(6 i-5)の第1の電気信
号SV1(電圧V1 に相関する信号)の波形を記憶する。
第2の記憶部5031 は、時間区間T(6i-4)の第2の電
気信号SI1(線電流I1 に相関する信号)の波形を記憶
する。第1の記憶部5022 は、時間区間T(6i-3)の第
1の電気信号SV2(電圧V2 に相関する信号)の波形を
記憶する。第2の記憶部5032 は、時間区間T(6i-2)
の第2の電気信号SI2(線電流I2 に相関する信号)の
波形を記憶する。第1の記憶部5023 は、時間区間T
(6i-1)の第1の電気信号SV3(電圧V3 に相関する信
号)の波形を記憶する。第2の記憶部5033 は、時間
区間T6iの第2の電気信号SI3(線電流I3 に相関する
信号)の波形を記憶する。したがって、格納された第1
の電気信号SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1〜SI3は
全て、多重されておらず互いに独立した不連続信号とな
る。
【0179】演算部504は、第1の電気信号SV1〜S
V3が第1の記憶部5021 〜502 3 に格納され、かつ
第2の電気信号SI1〜SI3が第2の記憶部5031 〜5
03 3 に格納されると、各第1の記憶部5021 〜50
3 及び各第2の記憶部5031 〜5033 にアクセス
して第1の電気信号SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1
〜SI3の時間波形を内部の作業領域に取り出す。次に、
演算部504は、図28(c)に示すように、測定時間
について互いに時間差を有する第1の電気信号SV1〜S
V3及び第2の電気信号SI1〜SI3の始点を、作業領域内
で揃える。次に、演算部504は、始点が揃えられた第
1の電気信号SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1〜SI3
を用いて、第7の実施形態と同様の各物理量やその波形
を求める。求められた各物理量及び/又は波形は、本マ
ルチメータのユーザのために光信号処理部7のディスプ
レイに表示される(図26参照)。
【0180】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、各電圧検出部391 〜393から出力された第1
の電気信号SV1〜SV3及び各電流検出部401 〜403
から出力された第2の電気信号SI1〜SI3は、単一のス
イッチ部49により時分割多重される。そのため、第1
の電気信号SV1〜SV3及び第2の電気信号SI1〜SI3の
時間波形はそれぞれ、光信号処理部50の分離部501
から出力された時には不連続信号となるが、スイッチが
時間T(T>1/f)毎に切り替えられるため、各第1
の記憶部5021 〜5023 及び各第2の記憶部503
1 〜5033 には、1周期以上の電圧V1 〜V3 及び線
電流I1 〜I3 に相関する第1の電気信号SV1〜SV3及
び第2の電気信号SI1〜SI3が格納される。演算部50
4は、かかる第1の電気信号SV1〜SV3及び第2の電気
信号SI1〜SI3の時間波形に基づいて、各物理量を演算
する。このように、本マルチメータは、1周期以上にわ
たって時間軸上で連続する各電気信号を用いることによ
り、精度の高い各物理量を求めることができる。
【0181】また、以上説明したように、本実施形態の
他の特徴として、マルチメータには、スイッチ部49、
光電圧センサモジュール43、光電変換部451及び分
離部501が1個ずつしか含んでいないことが挙げられ
る。しかし、各相毎のスイッチ部351 〜353 、光電
圧センサモジュール361 〜363 、光電変換部381
1 〜3813 及び分離部3821 〜3823 を含む第6
の実施形態等にも、切り替え時間T(>1/f)のスイ
ッチを適用することができる。
【0182】(第12の実施形態)図29は、本発明の
第12の実施形態に係るマルチメータの構成を示すブロ
ック図である。図29において、マルチメータは、図2
0のそれと比較すると、スイッチ部42及び光信号処理
部45がスイッチ部51及び光信号処理部52に代わる
点で相違する。それ以外に相違点はないので、図29に
示すマルチメータにおいて、図20に示すものに相当す
る構成については同一の参照符号を付し、その説明を省
略する。
【0183】図30は、図26に示すマルチメータの構
成を示す電気的なブロック図であり、特に、光信号処理
部52の電気的なブロックを示している。図30におい
て、光信号処理部52は、光電変換部451と、分離部
521と、1相〜3相用の第1の演算部5221 〜52
3 と、1相〜3相用の第1の作業領域5231 〜52
3 と、1相〜3相用の第2の演算部5241 〜524
3 と、1相〜3相用の第2の作業領域5251 〜525
3 と、第3の演算部526とを含む。なお、図27の光
電変換部については、第9の実施形態で説明したものと
同様の機能を有するので、図21で用いら参照符号「4
51」が付されている。
【0184】スイッチ部51は、第1及び第2のスイッ
チ511及び512と、6個の端子A〜Fからなる第1
及び第2の端子部513及び514(点線部分参照)と
を有する。第1の端子部513の端子A、C及びEは、
1相、2相及び3相用の電線27、28及び29から引
き出される引き出し線341 、342 及び343 と結線
される。さらに、第1の端子部513の端子B、D及び
Fは、1相、2相及び3相用の2次コイル331 、33
2 及び333 の一方の端子と結線される。また、第1の
スイッチ511は、光電圧センサモジュール43の一方
の入力端子と結線されており、スイッチ部51により、
第1の端子部513の端子A〜Fに繰り返し順番に接続
される。また、第2の端子部514の端子A、C及びE
は、中性線30から引き出される引き出し線341 、3
2 及び343 と結線される。さらに、第2の端子部5
14の端子B、D及びFは、2次コイル331 、332
及び333 の他方の端子と結線される。また、第2のス
イッチ512は、光電圧センサモジュール43の他方の
入力端子と結線されており、スイッチ部51により、第
2の端子部514の端子A〜Fに繰り返し順番に接続さ
れる。
【0185】スイッチ部51は、互いに同一の切替タイ
ミングで、第1のスイッチ511及び第2のスイッチ5
12を第1の端子部513及び第2の端子部514の端
子A〜Fに接続するように切替制御する。かかる切替制
御により、1相用の電圧V1 を測定するための電圧測定
区間であるTV1、1相用の線電流I1 を測定するための
電流測定区間であるTI1、2相用の電圧V2 を測定する
ための電圧測定区間であるTV2、2相用の線電流I2
測定するための電流測定区間であるTI2、3相用の電圧
V3 を測定するための電圧測定区間であるTV3、及び、
3相用の線電流I3 を測定するための電流測定区間であ
るTI3が、図31に示すように規定される。これら電圧
測定区間TV1〜TV3及び電流測定区間TI1〜TI3は、互
いに重複しないタイミングで、かつ、TV1→TI1→TV2
→TI2→TV3→TI3という順番で周期的に時間軸上に現
れる。
【0186】以上のような切替制御により、1相用の電
圧検出部391 からの第1の電気信号SV1は、電圧測定
区間TV1にスイッチ部51を介して光電圧センサモジュ
ール43に入力する。電流検出部401 からの第2の電
気信号SI1は、電流測定区間TI1にスイッチ部51を介
して光電圧センサモジュール43に入力する。同様に、
電圧検出部392 からの第1の電気信号SV2は電圧測定
区間TV2に、電流検出部402 からの第2の電気信号S
I2は電流検出区間TI2に、電圧検出部393 からの第1
の電気信号SV3は電圧測定区間TV3に、電流検出部40
3 からの第2の電気信号SI3は電流検出区間TI3に、光
電圧センサモジュール43に入力する。
【0187】ここで、電圧測定区間TV1〜TV3及び電流
測定区間TI1〜TI3は、第4の実施形態と同様に、電圧
V1 〜V3 及び線電流I1 〜I3 の周波数fとの間に、
TV1〜TV3>1/f及びTI1〜TI3>1/fが成立する
ように設定されることが好ましい。さらに、上記からも
明らかなように、同相の電流測定区間TI 及び電圧測定
区間TV は、時間軸上において隣り合うように設定さ
れ、これによって、これらが隣り合わない場合と比較す
ると、近接した時間帯に同相の電圧V及び線電流Iが測
定されるため、力率φその他の物理量がより精度よく測
定される。例えば、図31(a)に示すように、電圧測
定区間TV1及び電流測定区間TI1は隣り合う。
【0188】以上のような切替制御により、1相〜3相
用の電圧検出部391 〜393 が検出した第1の電気信
号SV1〜SV3及び電流検出部401 〜403 が検出した
第2の電気信号SI1〜SI3は、スイッチ部51により時
分割多重された後に、光センサモジュール43に、第1
の電気信号SV1→第2の電気信号SI1→第1の電気信号
SV2→第2の電気信号SI2→第1の電気信号SV3→第2
の電気信号SI3という順番で周期的に入力する。つま
り、光電圧センサモジュール43には、電圧測定区間T
V1に第1の電気信号SV1が入力すると、その直後の電流
測定区間TI1に第2の電気信号SI1が入力する。以降、
同様に、光電圧センサモジュール43には、電圧測定区
間TV2に第1の電気信号SV2が入力し、電流測定区間T
I2に第2の電気信号SI2が入力し、電圧測定区間TV3に
第1の電気信号SV3が入力し、さらに電流測定区間TI3
に第2の電気信号SI3が入力する。
【0189】光電圧センサモジュール43は、順番に入
力される第1の電気信号SV1、第2の電気信号SI1、第
1の電気信号SV2、第2の電気信号SI2、第1の電気信
号SV3及び第2の電気信号SI3で、入射された無変調光
を変調して、時分割多重された第1の光信号OSV1、第
2の光信号OSI1、第1の光信号OSV2、第2の光信号
OSI2、第1の光信号OSV3及び第2の光信号OSI3を
生成して、光ファイバ44を介して光信号処理部52の
光電変換部451(図30参照)に出力する。
【0190】光電変換部451は、光電変換処理を行っ
て、入力された第1の光信号OSV1、第2の光信号OS
I1、第1の光信号OSV2、第2の光信号OSI2、第1の
光信号OSV3及び第2の光信号OSI3を、時分割多重さ
れた第1の電気信号SV1、第2の電気信号SI1、第1の
電気信号SV2、第2の電気信号SI2、第1の電気信号S
V3及び第2の電気信号SI3に変換して、分離部521に
出力する。
【0191】分離部521は、スイッチ部51における
両スイッチ511及び512の切替タイミングと同期し
て動作し、入力された第1の電気信号SV1、第2の電気
信号SI1、第1の電気信号SV2、第2の電気信号SI1、
第1の電気信号SV3及び第2の電気信号SI3を分離し
て、第1の電気信号SV1を1相用の第1の作業領域52
1 に格納し、第2の電気信号SI1を1相用の第2の作
業領域5251 に格納し、第1の電気信号SV2を2相用
の第1の作業領域5232 に格納し、第2の電気信号S
I2を2相用の第2の作業領域5252 に格納し、第1の
電気信号SV3を3相用の第1の作業領域5233 に格納
し、さらに第2の電気信号SI3を3相用の第2の作業領
域5253 に格納する。
【0192】したがって、例えば、1相用の第1の作業
領域5231 には、図31(a)の最上段に示されるよ
うに、電圧測定区間TV1にのみ電圧V1 に相関する第1
の電気信号SV1の時間波形(実線で示される部分参照)
が格納され、それ以外の時間区間は無信号区間(点線で
示される部分参照)となる。また、他の作業領域523
2 、5233 及び5251 〜5253 においても、分離
部521から電気信号が入力する時間区間以外には無信
号区間となる(図31の点線部分参照)。
【0193】各第1の演算部5221 〜5223 は、第
1の電気信号SV1〜SV3が第1の作業領域5231 〜5
233 に格納されると、図12及び図13を参照して第
4の実施形態で説明したような波形形成処理を実行し
て、各電圧V1 〜V3 に相関する1つの連続的な時間波
形を第1の作業領域5231 〜5233 に形成する。こ
れによって、第1の電気信号SV1〜SV3の時間波形に生
じる各無信号区間を補完する(図31中の矢印A参
照)。
【0194】また、各第2の演算部5241 〜5243
は、第2の電気信号SI1〜SI3が第2の作業領域525
1 〜5253 に格納されると、上述と同様の波形形成処
理を実行して、各線電流I1 〜I3 に相関する1つの連
続的な時間波形を第2の作業領域5251 〜5253
形成する。これによって、第2の電気信号SI1〜SI3の
時間波形に生じる各無信号区間を補完する(図31中の
矢印B参照)。
【0195】第1の演算部5221 〜5223 及び第2
の演算部5241 〜5243 は、自身の波形形成処理が
終了すると、第3の演算部526に通知する。第3の演
算部526は、第1の作業領域5231 〜5233 内の
電圧V1 〜V3 に相関する時間波形及び第2の作業領域
5251 〜5253 内の線電流I1 〜I3 に相関する時
間波形に基づいて、第7の実施形態と同様の物理量を求
めると同時に、それらの時間波形も作成する。これらの
各物理量の一部又は全ては、本マルチメータのユーザの
ために光信号処理部52のディスプレイ(図示せず)に
表示される(図1参照)。また、図31は、光信号処理
部52によって作成される電圧V1 〜V3 、線電流I1
〜I3 、位相差Δθ1 〜Δθ3 、力率φ1 〜φ3 及び電
力P1 〜P3 の概略的な時間波形の一例を示している。
これらの波形も、必要に応じてディスプレイに表示され
る。
【0196】以上説明したように、本マルチメータによ
れば、各第1の電気信号SV1〜SV3及び各第2の電気信
号SI1〜SI3は、スイッチ部51により時分割多重され
る。そのため、第1の電気信号SV1〜SV3及び第2の電
気信号SI1〜SI3の時間波形は、光信号処理部526の
分離部521から出力された時には、無信号区間を有す
るが、この無信号区間は、各第1の演算部5221 〜5
223 及び各第2の演算部5241 〜5243 によって
補完される。これによって、第3の演算部526は、時
間軸上で連続する電圧V1 〜V3 及び線電流I1 〜I3
の時間波形に基づいて、全測定時間での各物理量を精度
よく測定できる。
【0197】以上の第7〜第12の実施形態のマルチメ
ータは、多相交流電源に接続された負荷の各物理量を測
定する場合においても、多くとも3個の光電圧センサモ
ジュール5しか備えていないので、その製造コストを安
くすることができる。なお、第7〜第12の実施形態の
マルチメータに関しても、各スイッチ部が出力する時分
割多重された電気信号を各光信号処理部に直接入力させ
て、各物理量を求めることも可能である。また、第7〜
第12の実施形態のマルチメータによる測定方法も、例
えば事故波形の測定等には不向きである。
【0198】なお、第7〜第12の実施形態では、3相
交流電源に接続される負荷の場合を説明したが、多相交
流電源に接続される負荷の場合についても本マルチメー
タは容易に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第3及び第4の実施形態に係る
マルチメータの構成を示す図である。
【図2】図1のマルチメータの電気的な構成を示すブロ
ック図であり、特に、光信号処理部7の電気的なブロッ
クを示している。
【図3】図1の光電圧センサモジュール5から出射され
る第1の光信号及び第2の光信号の波形の概要図であ
る。
【図4】図2の光電変換部71の入射信号の波形、分離
部72の出力信号の波形、並びに第1の補完部73及び
第2の補完部74の出力信号の波形を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るマルチメータの
構成を示すブロック図である。
【図6】図5のマルチメータの電気的な構成を示すブロ
ック図であり、特に、光信号処理部7の電気的なブロッ
クを示している。
【図7】図5の電流検出部8と、電圧検出部9及びスイ
ッチ部13の等価回路を示している。
【図8】図5の光電圧センサモジュール5から出射され
る第3の光信号及び第2の光信号の波形の概要図であ
る。
【図9】第3の実施形態に係るマルチメータの電気的な
構成を示すブロック図であり、特に、光信号処理部15
の電気的なブロックを示している。
【図10】図9の光信号処理部15による信号処理を説
明するための図である。
【図11】第4の実施形態に係るマルチメータの電気的
な構成を示すブロック図であり、特に、光信号処理部1
7の電気的なブロックを示している。
【図12】図11の第1の演算部172による波形形成
処理を説明するための図である。
【図13】図11の第3の演算部176により求められ
た電流I、電圧V、位相差Δθ、力率φ及び電力Wの時
間波形の一例を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係るマルチメータ
の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第6の実施形態に係るマルチメータ
の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第7の実施形態に係るマルチメータ
の構成を示すブロック図である。
【図17】図16のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部38の電気的な
ブロックを示している。
【図18】本発明の第8の実施形態に係るマルチメータ
の構成を示すブロック図である。
【図19】図18のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部38の電気的な
ブロックを示している。
【図20】本発明の第9の実施形態に係るマルチメータ
の構成を示すブロック図である。
【図21】図20のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部45の電気的な
ブロックを示している。
【図22】図20の光電圧センサモジュール43から出
射される第1の光信号及び第2の光信号の波形の概要図
である。
【図23】図20の光電変換部451の入射信号の波
形、分離部452の出力信号の波形、並びに各第1の補
完部3831 〜3833 及び各第2の補完部3841
3843 の出力信号の波形を示す図である。
【図24】本発明の第10の実施形態に係るマルチメー
タの構成を示すブロック図である
【図25】図24のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部45の電気的な
ブロックを示している。
【図26】本発明の第11の実施形態に係るマルチメー
タの構成を示す図である。
【図27】図26のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部50の電気的な
構成を示すブロック図である。
【図28】図26及び図27に示すマルチメータが実行
する処理を説明するための図である。
【図29】本発明の第12の実施形態に係るマルチメー
タの構成を示す図である。
【図30】図29のマルチメータの電気的な構成を示す
ブロック図であり、特に、光信号処理部52の電気的な
構成を示すブロック図である。
【図31】図30に示す第1の演算部5221 〜522
3 、第2の演算部5241 〜5243 及び第3の演算部
52により求められる電圧V1 〜V3 、電流I1 〜I
3、位相差Δθ1 〜Δθ3 、力率φ1 〜φ3 及び電力量
P1 〜P3 の時間波形の一例を示す図である。
【図32】従来のマルチメータの構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
4,13,14,16…スイッチ部 5…光電圧センサモジュール 6…光ファイバ 7,15,17…光信号処理部 71…光電変換部 72,151,171…分離部 73…第1の補完部 74…第2の補完部 75,154…演算部 152…第1の記憶部 153…第2の記憶部 172…第1の演算部 173…第1の作業領域 174…第2の演算部 175…第2の作業領域 176…第3の演算部 8…第1の電線 9…第2の電線 10…交流単相負荷 11…電流検出部 12…電圧検出部 18…分圧電極対 27〜29…1相〜3相用の電線 30…中性線 31…交流3相負荷 321 〜323 …1相〜3相用のコア 331 〜333 …1相〜3相用の2次コイル 341 〜343 …1相〜3相用の引き出し線 351 〜353 ,411 〜413 …1相〜3相用のスイ
ッチ部 361 〜363 …1相〜3相用の光電圧センサモジュー
ル 371 〜373 …1相〜3相用の光ファイバ 38,45,50,52…光信号処理部 3811 〜3813 …1相〜3相用の光電変換部 3821 〜3823 …1相〜3相用の分離部 3831 〜3833 …1相〜3相用の第1の補完部 3841 〜3843 …1相〜3相用の第2の補完部 385,504…演算部 451…光電変換部 452,501…分離部 5021 〜5023 …1相〜3相用の第1の記憶部 5031 〜5033 …1相〜3相用の第2の記憶部 5221 〜5223 …1相〜3相用の第1の演算部 5231 〜5233 …1相〜3相用の第1の作業領域 5241 〜5243 …1相〜3相用の第2の演算部 5251 〜5253 …1相〜3相用の第2の作業領域 526…第3の演算部 391 〜393 …1相〜3相用の電圧検出部 401 〜403 …1相〜3相用の電流検出部 42,47,49,51…スイッチ部 43…光電圧センサモジュール 44…光ファイバ

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の電線を介して単相の交流
    電源と接続された負荷の物理量を測定するマルチメータ
    であって、 前記第1の電線の前記第2の電線に対する電圧を検出
    し、当該電圧に相関する第1の電気信号を生成する電圧
    検出部と、 前記第1の電線の線電流を検出し、当該線電流に相関す
    る第2の電気信号を生成する電流検出部と、 前記電圧検出部又は前記電流検出部に、内部のスイッチ
    を交互に接続して、当該電圧検出部が生成した第1の電
    気信号と、当該電流検出部が生成した第2の電気信号と
    を時分割多重するスイッチ部と、 前記スイッチ部により時分割多重された第1及び第2の
    電気信号を分離し、当該分離された第1及び第2の電気
    信号に基づいて前記電圧と前記線電流の値を求める信号
    処理部とを備える、マルチメータ。
  2. 【請求項2】 前記スイッチは、前記電圧及び前記線電
    流の周波数を超える周波数で切り替えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 低域通過フィルタリングを行って、前記分離部により分
    離された第1及び第2の電気信号に生じる無信号区間を
    補完する第1及び第2の補完部と、 前記第1及び第2の補完部が補完した第1及び第2の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含む、
    請求項1に記載のマルチメータ。
  3. 【請求項3】 前記スイッチは所定の時間T毎に切り替
    えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した第1及び第2の電気信号を記憶す
    る第1及び第2の記憶部と、 前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第2の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含み、 前記所定の時間Tは、前記電圧及び前記線電流の実質的
    な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求項
    1に記載のマルチメータ。
  4. 【請求項4】 前記スイッチは所定の時間T毎に切り替
    えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部によって分離された第1及び第2の電気信号
    を記憶する第1及び第2の記憶部と、 前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第2の電
    気信号の無信号区間を補完して、時間軸上で連続する第
    1及び第2の電気信号を形成する第1及び第2の演算部
    と、 前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第2の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部とを
    含み、 前記所定の時間Tは、前記電圧及び前記線電流の実質的
    な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求項
    1に記載のマルチメータ。
  5. 【請求項5】 前記信号処理部はさらに、各前記求めら
    れた値に基づいて前記負荷の力率及び電力量を求める、
    請求項1に記載のマルチメータ。
  6. 【請求項6】 前記電圧検出部は、前記第1及び第2の
    電線の近傍に配置されかつ互いに絶縁された電極対を含
    んでおり、前記電圧の分圧を前記第1の電気信号として
    当該電極対から出力する、請求項1に記載のマルチメー
    タ。
  7. 【請求項7】 携帯可能に構成されていることを特徴と
    する、請求項1に記載のマルチメータ。
  8. 【請求項8】 前記スイッチ部により時分割多重された
    第1及び第2の電気信号が入力し、当該入力された第1
    及び第2の電気信号を第1及び第2の光信号に変換する
    光電圧センサ部をさらに備え、 前記信号処理部は、前記光電圧センサ部が変換した第1
    及び第2の光信号を、前記時分割多重された第1及び第
    2の電気信号に変換した後、各前記値を求めるための処
    理を実行する、請求項1に記載のマルチメータ。
  9. 【請求項9】 第1及び第2の電線を介して単相の交流
    電源と接続された負荷の物理量を測定するマルチメータ
    であって、 前記第1の電線の前記第2の電線に対する電圧を検出
    し、当該電圧に相関する第1の電気信号を生成する電圧
    検出部と、 前記第1の電線の線電流を検出し、当該線電流に相関す
    る第2の電気信号を生成する電流検出部と、 前記電圧検出部のみ、又は前記電圧検出部及び電流検出
    部の両方に、内部のスイッチを交互に接続して、当該電
    圧検出部により生成される第1の電気信号と、当該電圧
    検出部及び電流検出部により生成される第1及び第2の
    電気信号が合成された第3の電気信号とを時分割多重す
    るスイッチ部と、 前記スイッチ部により時分割多重された第1及び第3の
    電気信号を分離し、当該分離された第1及び第3の電気
    信号に基づいて、前記電圧と前記線電流の値を求める信
    号処理部とを備える、マルチメータ。
  10. 【請求項10】 前記スイッチは、前記電圧及び前記線
    電流の周波数を超える周波数で切り替えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 低域通過フィルタリングを行って、前記分離部が分離し
    た第1及び第3の電気信号に生じる無信号区間を補完す
    る第1及び第2の補完部と、 前記第1及び第2の補完部が補完した第1及び第3の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含む、
    請求項9に記載のマルチメータ。
  11. 【請求項11】 前記スイッチは所定の時間T毎に切り
    替えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した第1及び第3の電気信号を記憶す
    る第1及び第2の記憶部と、 前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第3の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める演算部を含み、 前記所定の時間Tは、前記電圧及び前記線電流の実質的
    な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求項
    9に記載のマルチメータ。
  12. 【請求項12】 前記スイッチは所定の時間T毎に切り
    替えられ、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した第1及び第3の電気信号を記憶す
    る第1及び第2の記憶部と、 前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第3の電
    気信号の無信号区間を補完して、時間軸上で連続する第
    1及び第3の電気信号を形成する第1及び第2の演算部
    と、 前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第3の電
    気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部とを
    含み、 前記所定の時間Tは、前記電圧及び前記線電流の実質的
    な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求項
    9に記載のマルチメータ。
  13. 【請求項13】 前記信号処理部はさらに、各前記求め
    られた値に基づいて前記負荷の力率及び電力量を求め
    る、請求項9に記載のマルチメータ。
  14. 【請求項14】 前記電圧検出部は、前記第1及び第2
    の電線の近傍に配置されかつ互いに絶縁された電極対を
    含んでおり、前記電圧の分圧を前記第1の電気信号とし
    て当該電極対から出力する、請求項9に記載のマルチメ
    ータ。
  15. 【請求項15】 携帯可能に構成されていることを特徴
    とする、請求項9に記載のマルチメータ。
  16. 【請求項16】 前記スイッチ部により時分割多重され
    た第1及び第3の電気信号が入力し、当該入力された第
    1及び第3の電気信号を第1及び第3の光信号に変換す
    る光電圧センサ部をさらに備え、 前記信号処理部は、前記光電圧センサ部が変換した第1
    及び第3の光信号を、前記時分割多重された第1及び第
    3の電気信号に変換した後、各前記値を求めるための処
    理を実行する、請求項9に記載のマルチメータ。
  17. 【請求項17】 多相電線及び中性線を介して多相交流
    電源と接続された負荷の物理量を測定するマルチメータ
    であって、 対応する相の電線の前記中性線に対する電圧を検出し、
    当該電圧に相関する第1の電気信号を生成する各相毎の
    電圧検出部と、 対応する相の電線の線電流を検出し、当該線電流に相関
    する第2の電気信号を生成する各相毎の電流検出部と、 同相の前記電圧検出部及び前記電流検出部が生成した第
    1及び第2の電気信号を少なくとも時分割多重するスイ
    ッチ部と、 前記スイッチ部により時分割多重された各相の第1及び
    第2の電気信号を分離し、当該分離された各相の第1及
    び第2の電気信号に基づいて、各前記相の電圧と線電流
    の値を求める信号処理部とを備える、マルチメータ。
  18. 【請求項18】 前記スイッチ部は、各前記相の電圧及
    び線電流の周波数を超える周波数で、内部に含む各相毎
    のスイッチを切り替えて、各相毎の前記時分割多重され
    た第1及び第2の電気信号を生成し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第2の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号に対して低域通過フィルタリングを行って、当該第
    1及び第2の電気信号に生じる無信号区間を補完する各
    相毎の第1及び第2の補完部と、 各前記第1及び第2の補完部により補完された第1及び
    第2の電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部と
    を含む、請求項17に記載のマルチメータ。
  19. 【請求項19】 前記スイッチ部は、内部に含む各相毎
    のスイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各相毎の前
    記時分割多重された第1及び第2の電気信号を生成し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第2の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 各前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第2の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含
    み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項17に記載のマルチメータ。
  20. 【請求項20】 前記スイッチ部は、内部に含む各相毎
    のスイッチを、所定の時間T毎に切り替えて、各相毎の
    前記時分割多重された第1及び第2の電気信号を生成
    し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第2の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 対応する相の前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1
    及び第2の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
    で連続する第1及び第2の電気信号を形成する各相毎の
    第1及び第2の演算部と、 各前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第2の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部と
    を含み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項17に記載のマルチメータ。
  21. 【請求項21】 前記スイッチ部は、各前記相の電圧及
    び線電流の周波数の総和を超える周波数で、内部に含む
    2個のスイッチを切り替えて、各前記生成された第1及
    び第2の電気信号を時分割多重し、 前記信号処理部は、 各前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重
    された第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号に対して低域通過フィルタリングを行って、当該第
    1及び第2の電気信号の無信号区間を補完する各相毎の
    第1及び第2の補完部と、 各前記第1及び第2の補完部が補完した第1及び第2の
    電気信号に基づいて、各前記値とを求める演算部を含
    む、請求項17に記載のマルチメータ。
  22. 【請求項22】 前記スイッチ部は、内部に含む2個の
    スイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各前記生成さ
    れた第1及び第2の電気信号を時分割多重し、 前記信号処理部は、 各前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重
    された第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 各前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第2の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含
    み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項17に記載のマルチメータ。
  23. 【請求項23】 前記スイッチ部は、内部に含む2個の
    スイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各前記生成さ
    れた第1及び第2の電気信号を時分割多重し、 前記信号処理部は、 各前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重
    された第1及び第2の電気信号を分離する分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第2の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 対応する相の前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1
    及び第2の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
    で連続する第1及び第2の電気信号を形成する各相毎の
    第1及び第2の演算部と、 各前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第2の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含
    み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項17に記載のマルチメータ。
  24. 【請求項24】 前記信号処理部はさらに、各前記求め
    られた値に基づいて、各相毎の力率及び電力量を求め
    る、請求項17に記載のマルチメータ。
  25. 【請求項25】 前記スイッチ部が時分割多重した第1
    及び第2の電気信号が入力し、当該入力された第1及び
    第2の電気信号を第1及び第2の光信号に変換する光電
    圧センサ部をさらに備え、 前記信号処理部は、前記光電圧センサ部が変換した第1
    及び第2の光信号を、前記時分割多重された第1及び第
    2の電気信号に変換した後、各前記値を求めるための処
    理を実行する、請求項17に記載のマルチメータ。
  26. 【請求項26】 多相電線及び中性線を介して多相交流
    電源と接続された負荷の物理量を測定するマルチメータ
    であって、 対応する相の電線の前記中性線に対する電圧を検出し、
    当該電圧に相関する第1の電気信号を生成する各相毎の
    電圧検出部と、 対応する相の電線の線電流を検出し、当該線電流に相関
    する第2の電気信号を生成する各相毎の電流検出部と、 同相の前記電圧検出部及び前記電流検出部により生成さ
    れた第1及び第2の電気信号が合成された第3の電気信
    号と、当該第1の電気信号とを少なくとも時分割多重す
    るスイッチ部と、 前記スイッチ部により時分割多重された各相の第1及び
    第3の電気信号を分離し、当該分離された各相の第1及
    び第3の電気信号に基づいて、各前記相毎の電圧と線電
    流の値を求める信号処理部とを備える、マルチメータ。
  27. 【請求項27】 前記スイッチ部が、各前記相の電圧及
    び線電流の周波数を超える周波数で、内部に含む各相毎
    のスイッチを切り替えて、各相の前記時分割多重された
    第1及び第3の電気信号を生成し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第3の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第3の電気
    信号に対して低域通過フィルタリングを行って、当該第
    1及び第3の電気信号に生じる無信号区間を補完する各
    相毎の第1及び第2の補完部と、 各前記第1及び第2の補完部が補完した第1及び第3の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含
    む、請求項26に記載のマルチメータ。
  28. 【請求項28】 前記スイッチ部が、内部に含む各相毎
    のスイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各相の前記
    時分割多重された第1及び第3の電気信号を生成し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第3の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第3の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 各前記第1及び第2の記憶部に記憶された第1及び第3
    の電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部とを含
    み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項26に記載のマルチメータ。
  29. 【請求項29】 前記スイッチ部が、内部に含む各相毎
    のスイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各相の前記
    時分割多重された第1及び第3の電気信号を生成し、 前記信号処理部は、 対応する相の前記スイッチの切り替えに同期して、対応
    する相の前記時分割多重された第1及び第3の電気信号
    を分離する各相毎の分離部と、 対応する相の前記分離部が分離した第1及び第3の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 対応する相の前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1
    及び第3の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
    で連続する第1及び第3の電気信号を形成する各相毎の
    第1及び第2の演算部と、 各前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第3の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部と
    を含み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項26に記載のマルチメータ。
  30. 【請求項30】 前記スイッチ部は、各前記相の電圧及
    び線電流の周波数の総和を超える周波数で、内部に含む
    2個のスイッチを切り替えて、各前記生成された第1の
    電気信号及び各前記合成された第3の電気信号を時分割
    多重し、 前記信号処理部は、 各前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重
    された第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した対応する相の第1及び第3の電気
    信号に低域通過フィルタリングを行って、当該第1及び
    第3の電気信号の無信号区間を補完する各相毎の第1及
    び第2の補完部と、 各前記第1及び第2の補完部により補完された第1及び
    第3の電気信号に基づいて、各前記値を求める演算部と
    を含む、請求項26に記載のマルチメータ。
  31. 【請求項31】 前記スイッチ部が、内部に含む2個の
    スイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各前記生成さ
    れた第1の電気信号及び各前記合成された第3の電気信
    号を時分割多重し、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した対応する相の第1及び第3の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 各前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1及び第3の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部と
    を含み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項26に記載のマルチメータ。
  32. 【請求項32】 前記スイッチ部が、内部に含む2個の
    スイッチを所定の時間T毎に切り替えて、各前記生成さ
    れた第1の電気信号及び各前記合成された第3の電気信
    号を時分割多重し、 前記信号処理部は、 前記スイッチの切り替えに同期して、前記時分割多重さ
    れた第1及び第3の電気信号を分離する分離部と、 前記分離部が分離した対応する相の第1及び第3の電気
    信号を記憶する各相毎の第1及び第2の記憶部と、 対応する相の前記第1及び第2の記憶部が記憶する第1
    及び第3の電気信号の無信号区間を補完して、時間軸上
    で連続する第1及び第3の電気信号を形成する各相毎の
    第1及び第2の演算部と、 各前記第1及び第2の演算部が形成した第1及び第3の
    電気信号に基づいて、各前記値を求める第3の演算部と
    を含み、 前記所定の時間Tは、各前記相の電圧及び線電流の実質
    的な周波数をfとすると、T>1/fに選ばれる、請求
    項26に記載のマルチメータ。
  33. 【請求項33】 前記信号処理部はさらに、各前記求め
    られた値に基づいて、前記負荷について各相の力率及び
    電力量を求める、請求項26に記載のマルチメータ。
  34. 【請求項34】 前記スイッチ部により時分割多重され
    た第1及び第3の電気信号が入力し、当該入力された各
    相の第1及び第3の電気信号を各相の第1及び第3の光
    信号に変換する光電圧センサ部をさらに備え、 前記信号処理部は、前記光電圧センサ部が変換した第1
    及び第3の光信号を、前記時分割多重された第1及び第
    3の電気信号に変換した後、各前記値を求めるための処
    理を実行する、請求項26に記載のマルチメータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008249593A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Takemoto Denki Kk デジタルマルチメータ
JP2010533843A (ja) * 2007-07-13 2010-10-28 キネックツ ソリューションズ インコーポレイテッド 変圧器用メータおよびそれを使用するシステム
JP2013535001A (ja) * 2010-04-20 2013-09-09 アンヤン・アンケ・エレクトリック・カンパニー・リミテッド パルス電流センサー及び該センサーを有するサージ波記録型雷防護キャビネット

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