JPH11220695A - 動画像データの復号装置及び復号方法 - Google Patents

動画像データの復号装置及び復号方法

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JPH11220695A
JPH11220695A JP29990098A JP29990098A JPH11220695A JP H11220695 A JPH11220695 A JP H11220695A JP 29990098 A JP29990098 A JP 29990098A JP 29990098 A JP29990098 A JP 29990098A JP H11220695 A JPH11220695 A JP H11220695A
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picture
decoding
time
video
side program
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JP29990098A
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Inventor
Motoki Kato
元樹 加藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキップ点の前後における動画像の連続性を
保ち、スキップ再生をする動画像データの復号装置及び
復号方法を提供する。 【解決手段】 復号装置10は、第1のビデオ復号部3
0と第2のビデオ復号部31の2つのデコーダを有して
いる。スキップ再生の切換点前のプログラムは、第1の
ビデオ復号部30により復号が行われ、スキップ再生の
切換点後のプログラムは第2のビデオ復号部31により
復号が行われ、両者は並行して復号される。STCが切
換点の時刻に達するまでは、第1のビデオ復号部30が
PTSに従い復号したピクチャを出力する。時間制御部
37は、STCが切り換えてに達するとこのSTCをリ
セットする。以後、第2のビデオ復号部31が、この変
更したPTSに従い復号したピクチャを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予測符号化方式を
用いて符号化された動画像データの復号装置及び復号方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク等の記録再生装置で
は、一般に、MPEG(Moving PictureExperts Grou
p)方式で画像の圧縮及び伸張を行うエンコーダ及びデ
コーダを備え、このMPEG方式で画像圧縮又は伸張を
行って、映像信号の記録再生をしている。
【0003】このMPEG方式では、動画像を構成する
画面(フレーム或いはフィールドの画面)を、Iピクチ
ャ,Pピクチャ,Bピクチャのいずれかのピクチャタイ
プに符号化して、画像圧縮を行っている。
【0004】Iピクチャは、画面内で符号化が完結して
いるもので、他画面とは独立して符号化したものであ
る。このため、このIピクチャは、例えば、ランダムア
クセスのエントリーポイントとして用いられたり、エラ
ーを回復するために用いられたりする。
【0005】Pピクチャは、時間的に過去に存在するI
ピクチャ或いはPピクチャから予測符号化したものであ
る。従って、このPピクチャを復号するためには、時間
的に過去のIピクチャ或いはPピクチャが復号されてい
なければならない。
【0006】Bピクチャは、時間的に過去に存在するI
ピクチャ或いはPピクチャと、時間的に未来に存在する
Iピクチャ或いはPピクチャから、前方向、後方向又は
双方向の予測符号化がされたものである。このため、こ
のBピクチャを復号するためには、時間的に過去及び未
来のIピクチャ又はPピクチャが復号されていなければ
ならない。
【0007】このようにMPEG方式では、ピクチャ間
予測符号化して画像圧縮を行い、動画像を効率的に圧縮
するとともに、圧縮した動画像に対してランダムにアク
セスができるようになっている。
【0008】また、MPEG方式では、これらの各ピク
チャを任意の枚数でグループ化した画面群(GOP:Gr
oup of pictures)単位で構成されるデータストリーム
に圧縮している。MPEG方式では、このGOP内に少
なくとも1枚のIピクチャを設けることを規定してい
る。そのため、このGOP単位で圧縮した動画像に対し
てランダムアクセスができるようになっている。
【0009】ここで、上述したような従来の記録再生装
置で、MPEG方式で画像圧縮された信号を再生する場
合について考えてみる。
【0010】例えば、記録媒体には、図28Aに示すよ
うなデータストリームの符号化データが記録されてい
る。従来の記録再生装置は、この図28Aに示すように
記録されているデータストリームを復号して、図28B
に示すようなピクチャの順番で表示を行う。ここで、各
ピクチャに符号として付けている“I”,“P”,
“B”は、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの区別
を示しており、各添字は、GOP(Group of Picture
s)内の表示順序を表すいわゆるテンポラリリファレン
スを示している。
【0011】従来の記録再生装置は、図28Aに示すよ
うなデータストリームの符号化データを再生する為に、
まず、I0の復号を行う。Iピクチャは画面内で符号化
が完結しているものであるので、従来の記録再生装置で
は他のピクチャを復号することなくI0を単独で復号す
ることができる。続いて、従来の記録再生装置は、復号
したI0に基づき、順方向予測符号化がされたP2の復号
を行う。Pピクチャは時間的に前のIピクチャ又はPピ
クチャから予測符号化がされるものであるので、従来の
記録再生装置はこのP2を復号する前にI0を復号してい
なければならない。続いて、従来の記録再生装置は、復
号したI0及びP2に基づき、双方向予測符号化がされた
1の復号を行う。Bピクチャは時間的に前後のIピク
チャ又はPピクチャから双方向符号化がされるものであ
るので、従来の記録再生装置はこのB1を復号する前に
0とP2を復号していなければならない。このように、
この従来の記録再生装置では、図28Aに示すようなデ
ータストリームの符号化データを、I0→P2→B1→P4
→B3→P6→B5→I8→B7→P10→B9→・・・といっ
た順序で復号を行う。
【0012】そして、従来の記録再生装置では、このよ
うな順序で復号した各ピクチャを表示する場合には、図
28Bに示すようにその順序を入れ換えて、I0→B1
2→B3→P4→B5→P6→B7→I8→B9→P10→・・
・といった順序で表示を行う。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の記録
再生装置では、記録媒体がランダムアクセス可能となっ
ていれば、MPEG方式で記録された符号化データに対
してランダムアクセスが可能となる。従って、従来の記
録再生装置は、例えば、図29で示しているストリーム
を、まずSA点で示すPピクチャまで再生し、これ以降
の各ピクチャの再生をせず、SB点で示すBピクチャ
(ピクチャB3)から再生を再開するといったピクチャ
を一部跳ばして再生することが可能である。ここで、ピ
クチャを一部跳ばすことを以後スキップと呼び、あるピ
クチャから別の離れたピクチャまでスキップさせて再生
することをスキップ再生と呼ぶ。また、スキップが開始
する直前のピクチャ(例えば図29に示すSAのピクチ
ャ)をアウト点ピクチャと呼び、スキップが終了して最
初に再生が開始するピクチャ(例えば図29に示すSB
のピクチャ)をイン点ピクチャと呼ぶ。
【0014】ところが、このような従来の記録再生装置
でこのスキップ再生を行った場合には、再生した映像の
時間的な連続性が途切れてしまう場合がある。
【0015】例えば、イン点ピクチャがBピクチャであ
る場合には、このBピクチャを復号するために必要なI
ピクチャ又はPピクチャを復号しておかなければなら
ず、この場合には、再生した映像の時間的な連続性が途
切れてしまう。具体的に図29で示した例を用いて説明
すると、従来の記録再生装置は、イン点ピクチャがB3
であるので、このB3を復号するために少なくともI0
2,P4を復号しなければならない。そのため、従来の
記録再生装置では、このI0,P2,P4を復号している
間は、ピクチャを表示することができず、映像の連続性
が途切れてしまうこととなる。
【0016】以上のように従来の記録再生装置では、ス
キップ再生をした場合に、スキップした前後のピクチャ
をシームレスに再生することができない。
【0017】なお、以上の例においては、MPEG方式
で画像圧縮した場合について考えたが、例えば、画像間
に相関があることを利用し、画像間の差分を求め、この
差分を符号化するようなピクチャ間予測符号化を用いた
場合であっても、同様にスキップ再生時における時間的
な連続性が途切れてしまう。
【0018】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、スキップ点の前後における動画像の連続
性を保ちスキップ再生をすることができる動画像データ
の復号装置及び復号方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる動画像デ
ータの復号装置は、予測符号化方式を用いて符号化され
た動画像の符号化データを復号する動画像データの復号
装置において、所定の表示時刻である第1の時刻で表示
終了されるピクチャまでの符号化データを復号する第1
の復号手段と、上記第1の時刻から所定時間スキップし
た時刻である第2の時刻で表示開始されるピクチャから
の符号化データを復号する第2の復号手段と、符号化デ
ータの時刻管理情報と基準同期信号とが一致した際に上
記第1の復号手段又は上記第2の復号手段で復号したピ
クチャを出力制御する出力制御手段と、上記基準同期信
号が上記第1の時刻になった時に上記基準同期信号を上
記第2の時刻に変更し、上記出力制御手段で出力制御す
るピクチャを上記第2の復号手段で復号したピクチャに
切り換える切換手段とを備えることを特徴とする。
【0020】この動画像データの復号装置では、第1の
復号手段で復号した第1の時刻で表示終了されるピクチ
ャと、第2の復号手段で復号した第2の時刻で表示開始
されるピクチャを切り換えて出力するとともに、基準同
期信号を切り換える。
【0021】本発明にかかる動画像データの復号方法
は、予測符号化方式を用いて符号化された動画像の符号
化データを復号する動画像データの復号方法において、
所定の表示時刻である第1の時刻で表示終了されるピク
チャまでの符号化データを復号する第1の復号工程と、
上記第1の時刻から所定時間スキップした時刻である第
2の時刻で表示開始されるピクチャからの符号化データ
を復号する第2の復号工程と、基準同期信号を生成し、
時刻管理情報とこの基準同期信号とが一致した際に上記
第1の復号工程又は上記第2の復号工程で復号したピク
チャを出力制御する出力制御工程と、上記基準同期信号
が上記第1の時刻になった時に上記基準同期信号を上記
第2の時刻に変更し、上記出力制御工程で出力制御する
ピクチャを上記第2の復号工程で復号したピクチャに切
り換える切換工程とを有することを特徴とする。
【0022】この動画像データの復号方法では、第1の
復号工程で復号した第1の時刻で表示終了されるピクチ
ャと、第2の復号工程で復号した第2の時刻で表示開始
されるピクチャを切り換えて出力するとともに、基準同
期信号を切り換える。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を適用した光ディスクの記録再生装置につい
て図面を参照しながら説明する。
【0024】(第1の実施の形態)まず、本発明を適用
した第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置につ
いて説明する。
【0025】図1に本発明の実施の形態の光ディスクの
記録再生装置のブロック構成図を示す。
【0026】光ディスクの記録再生装置1は、MPEG
2(Moving Picture Experts Group2)方式で圧縮符号
化したビデオデータ及びオーディオデータをランダムア
クセスが可能な光ディスク2から再生し、また、ビデオ
データ及びオーディオデータをMPEG2方式で圧縮符
号化してランダムアクセスが可能な光ディスク2に記録
する装置である。
【0027】光ディスクの記録再生装置1は、MPEG
2方式で圧縮されて光ディスク2に記録されたビデオデ
ータ,オーディオデータ及び再生制御情報を読み出す読
出部3と、読み出したビデオデータ,オーディオデータ
及び再生制御情報を復調する復調部4と、誤り訂正符号
に基づきビデオデータ,オーディオデータ及び再生制御
情報のエラー訂正をする誤り訂正符号処理部5と、エラ
ー訂正をしたビデオデータ及びオーディオデータを一時
格納するバッファ6とを備えている。また、光ディスク
の記録再生装置1は、読み出した再生制御情報を格納す
る再生制御情報メモリ7と、再生制御情報等に基づき上
記読出部3を制御して光ディスク2の再生制御をする再
生制御部8と、読み出したビデオデータ及びオーディオ
データの復号等をする復号装置10とを備えている。ま
た、光ディスクの記録再生装置1は、ユーザからの操作
入力情報が入力される操作入力部11と、光ディスク2
に記録する再生制御情報を符号化する再生制御情報符号
化部12と、ビデオデータ及びオーディオデータをMP
EG方式で符号化する符号化装置13と、符号化したビ
デオデータ,オーディオデータ及び再生制御情報に誤り
訂正符号を付加する誤り訂正符号付加部14と、誤り訂
正符号が付加されたビデオデータ,オーディオデータ及
び再生制御情報を変調する変調部15と、変調したビデ
オデータ,オーディオデータ及び再生制御情報を光ディ
スク2に書き込む書込部16と、再生制御部8が判定し
た判定情報を表示する判定情報表示部17とを備えてい
る。
【0028】このような構成の光ディスクの記録再生装
置1では、入力されたビデオデータ及びオーディオデー
タをMPEG方式で符号化して、光ディスク2に記録す
る場合、次のように処理を行う。
【0029】まず、圧縮されていないビデオデータ及び
オーディオデータが外部装置から符号化装置13に入力
される。符号化装置13は、入力されたビデオデータと
オーディオデータとをMPEG2方式により圧縮符号化
し、圧縮符号化したビデオデータとオーディオデータと
をそれぞれ個別にパック化する。この符号化装置13
は、パック化したビデオデータ及びオーディオデータを
多重化して、誤り訂正符号付加部14に送出する。誤り
訂正符号付加部14は、符号化装置13から入力された
ビデオデータ及びオーディオデータに誤り訂正符号を付
加して、変調部15に送出する。変調部15は、誤り訂
正符号付加部14から入力されたビデオデータ及びオー
ディオデータを変調して、書込部16に送出する。そし
て、書込部16は、変調部15から入力されたビデオデ
ータ及びオーディオデータを光ディスク2に記録する。
【0030】また、このような構成の光ディスクの記録
再生装置1では、光ディスク2に記録されているビデオ
データ及びオーディオデータを再生する場合、次のよう
に処理を行う。なお、この光ディスクの記録再生装置1
は、所定の再生開始点から所定の再生終了点までの一連
のデータ再生単位となるAVプログラム単位で、光ディ
スク2に記録されたビデオデータ及びオーディオデータ
を再生する。
【0031】まず、読出部3は、AVプログラムの復号
及び表示並びにAVプログラムの読出の制御情報が示さ
れた再生制御情報を光ディスク2から読み出し、復調部
4に送出する。復調部4は、読出部3から入力された再
生制御情報を復調し誤り訂正処理部5に送出する。誤り
訂正処理部5は、読出部3から入力された再生制御情報
に誤り訂正処理を行い、再生制御情報メモリ7に格納す
る。操作入力部11は、ユーザの操作入力に応じてAV
プログラムの再生順序や再生経路等を示すコントロール
情報を生成し、このコントロール情報を再生制御部8に
送出する。再生制御部8は、このコントロール情報に応
じて、再生するAVプログラムの再生制御情報を再生制
御情報メモリ7から取り出す。再生制御部8は、取り出
した再生制御情報に基づき読出部3を制御してAVプロ
グラム単位でビデデータ及びオーディオデータの再生動
作を開始するとともに、この取り出した再生制御情報を
復号装置10に送出する。
【0032】読出部3は、AVプログラム単位で再生動
作が開始されると、光ディスク2に記録されているMP
EG2方式により圧縮符号化されたビデオデータ及びオ
ーディオデータを、再生制御部8の制御に応じて読み出
す。このとき読み出されるビデオデータ及びオーディオ
データは、それぞれパック化され、パック毎に多重化さ
れている。読出部3は、読み出したビデオデータ及びオ
ーディオデータを復調部4に送出する。復調部4は、読
出部3から入力されたビデオデータ及びオーディオデー
タを復調して、誤り訂正処理部5に送出する。誤り訂正
処理部5は、復調部4から入力されたビデオデータ及び
オーディオデータに対して誤り訂正処理を行い、バッフ
ァ6に送出する。バッファ6は、供給されたビデオデー
タ及びオーディオデータを一時蓄積する。このとき、再
生制御部8は、バッファ6のデータ蓄積量を監視し、バ
ッファ6に空き容量がある限り光ディスク2からデータ
を読み出すように制御している。バッファ6は、蓄積し
ているビデオデータ及びオーディオデータを、復号装置
10に供給する。このバッファ6は、ピックアップの移
動時間、サーボ状態が定常状態に戻るまでの時間、読み
取りエラー等による読出動作の中断時間を吸収し、復号
装置10に対してビデオデータ及びオーディオデータを
連続したストリームとして供給する。そして、復号装置
10は、ビデオデータ及びオーディオデータを復号し、
復号したビデオデータ及びオーディオデータを外部に出
力する。
【0033】また、このような構成の光ディスクの記録
再生装置1では、光ディスク2に記録されているAVプ
ログラムを編集してビデオデータ及びオーディオデータ
の再生開始点又は再生終了点を変更する場合や、AVプ
ログラムの再生順序の変更や、新たなAVプログラムの
作成をする場合、次のように処理を行う。
【0034】まず、操作入力部11に、新たなAVプロ
グラムの再生開始点及び再生終了点の情報が、例えばユ
ーザの編集操作に応じて入力される。再生制御部8は、
ユーザの編集操作に応じて入力されたこれらの情報に基
づき、その新たなAVプログラムを再生及び復号するた
め及びその新たなAVプログラムを読み出すために必要
なデータを光ディスク2から読み出し、読み出したデー
タを再生制御情報メモリ7に格納する。そして、再生制
御情報符号化部12は、再生制御情報メモリ7に格納さ
れたデータに基づき、新たなAVプログラムの再生制御
情報を生成する。この再生制御情報は、誤り訂正符号付
加部14により誤り訂正符号が付加され、変調部15に
より変調された後、書込部16により光ディスク2に記
録される。
【0035】つぎに、光ディスクの記録再生装置1のス
キップ再生時の処理について説明する。
【0036】ここで、スキップ再生の際にアウト点ピク
チャPoutが含まれるAVプログラムを、アウト点側
プログラムと呼ぶ。そして、スキップ再生の際に最後に
復号するアウト点側プログラムのピクチャを、最終ピク
チャPlastと呼ぶ。また、スキップ再生の際にイン
点ピクチャPinが含まれるAVプログラムを、イン点
側プログラムと呼ぶ。そして、スキップ再生の際に最初
に復号するイン点側プログラムのピクチャを、先頭ピク
チャPfirstと呼ぶ。
【0037】このアウト点側プログラム及びイン点側プ
ログラムについて、図2を用いて具体的に説明する。例
えば、GOP−0のB07がアウト点ピクチャPoutと
すると、当該GOP−0のB07が最終ピクチャPlas
tとなり、当該B07までのデータがアウト点側プログラ
ムとなる。同様に、GOP−0のB07からスキップした
GOP−nのPn5がイン点ピクチャPinとすると、当
該GOP−nのIn2が先頭ピクチャPfirstとな
り、当該In2以降のデータがイン点側プログラムとな
る。ここで、表示順序がi番目のGOPをGOP−iと
表記する。また、i番目のGOPにおける表示順序がj
番目のIピクチャをIijと表記し、i番目のGOPにお
ける表示順序がj番目のPピクチャをPijと表記し、表
示順序がj番目のBピクチャをBijと表記する。
【0038】光ディスクの記録再生装置1によりスキッ
プ再生を行う場合、ユーザ等の操作入力に応じて外部か
らアウト点側プログラム及びイン点側プログラムの再生
制御情報が入力され、あるいは、光ディスク2に予め記
録されているアウト点側プログラム及びイン点側プログ
ラムの再生制御情報が読み出され、この再生制御情報が
再生制御部8に供給される。再生制御部8は、このアウ
ト点側プログラム及びイン点側プログラムの再生制御情
報に基づき読出部8を制御するとともに、このアウト点
側プログラム及びイン点側プログラムの再生制御情報を
復号装置10に供給する。
【0039】再生制御情報には、AVプログラムの復号
及び表示の制御に必要となる情報、並びに、AVプログ
ラムを光ディスク2から読み出す為の制御情報が含まれ
ている。再生制御部8は、再生制御情報のうちAVプロ
グラムの復号及び表示の制御に必要となる情報を復号装
置10に供給し、再生制御情報のうちAVプログラムを
光ディスク2から読み出す為の制御情報を読出部3に供
給する。この再生制御情報には、AVプログラムの復号
及び表示の制御に必要となる情報として、例えば以下に
示す情報が含まれている。
【0040】・P_last_index:最終ピクチャPlast
の位置情報(以下、ピクチャの位置情報のことをインデ
ックスとも呼ぶ。) ピクチャのインデックスは、例えば、そのピクチャが含
まれるGOPの表示順序と、そのピクチャのGOP内の
表示順序とにより示すことができる。最終ピクチャPl
astのインデックスは、例えば、図2に示す例では、
07が含まれるGOPの表示順序とこのB07のtemporal
_referenceとにより示される。すなわち、この図2に示
す例では、最終ピクチャPlastのインデックスは、
“07”となる。なお、temporal_referenceは、GOP
の内におけるそのピクチャの表示順序を番号で表してい
る。・P_in_index :イン点ピクチャPinの位置情報 イン点ピクチャPinのインデックスは、例えば、図2
に示す例では、Pn5が含まれるGOPの表示順序とこの
n5のtemporal_referenceとにより示される。すなわ
ち、この図2に示す例では、イン点ピクチャPinのイ
ンデックスは、“n5”となる。・P_in_type :イン点ピクチャPinのピクチャタイプ 例えば、図2に示す例では、イン点ピクチャPinのピ
クチャタイプは、Pピクチャである。・P_out_last_field_parity :アウト点ピクチャPou
tの最後に表示されるフィールドのパリティ このフィールドのパリティは、MPEG2方式において
規定されている2−3プルダウン(テレビジョン放送と
映画との1秒間のコマ数の違いを補正するために規定さ
れているもの)を考慮して設けられる情報である。・P_in_first_field_parity :イン点ピクチャPinの
最初に表示されるフィールドのパリティ・PTS_Pin :イン点ピクチャPinのPTS(Presentat
ion Time Stamp :再生出力の時刻管理情報)(以下、
イン点ピクチャのPTSをPTS_Pinとも呼ぶ。)・PTS_Pout_end :アウト点ピクチャPoutのPTSに
当該アウト点ピクチャPoutの表示時間を加えた値、
すなわちアウト点ピクチャPoutが表示を終了する時
刻のPTS(以下、これをPTS_Pout_endと
も呼ぶ。) 以上のAVプログラムの復号及び表示の制御に必要とな
る再生制御情報は、再生制御部8により光ディスク2か
ら読み出された後、復号装置10に供給される。
【0041】また、この再生制御情報には、AVプログ
ラムを光ディスク2から読み出す際の制御に必要となる
情報として、例えば以下に示す情報が含まれている。・decode_start_address :イン点ピクチャPinのPT
S(PTS_Pin)が示す時刻から始まるAVプログ
ラムを再生するために必要な最初のデータのアドレス 例えば、光ディスク2上におけるイン点側プログラムの
最初のバイトのアドレス(イン点側プログラムを含むA
Vプログラムファイルのファイルの先頭からイン点側プ
ログラムの最初のバイトまでのバイトオフセット)・decode_end_address :時刻PTS_Pout_endまでのAVプ
ログラムを再生するために必要な最後のデータを指し示
すアドレス 例えば、光ディスク2上におけるアウト点側プログラム
の最後のバイトのアドレス(アウト点側プログラムを含
むAVプログラムファイルのファイルの先頭からアウト
点側プログラムの最後のバイトまでのバイトオフセッ
ト) 以上のAVプログラムの読み出しの制御に必要となる再
生制御情報は、再生制御部8により光ディスク2から読
み出された後、読出部3に読み出し制御情報として供給
される。
【0042】光ディスクの記録再生装置1では、スキッ
プ再生を行う際に以上の内容が示された再生制御情報を
用いることにより、アウト点側プログラムのアウト点ピ
クチャPoutまでのデータを光ディスク2から読み出
すことができ、また、イン点側プログラムのイン点ピク
チャPinからのデータを光ディスク2から読み出すこ
とができる。
【0043】また、光ディスクの記録再生装置1では、
再生制御情報のdecode_end_addressに基づき復号終了を
示すピクチャを指定し、再生制御情報のPTS_Pout_endに
基づき表示終了を示すピクチャを指定することができる
ため、スキップ再生の際にアウト点側プログラムの復号
と表示を正しく行うことができる。すなわち、再生制御
情報を用いることによって、アウト点側プログラムの復
号は、例えば図2に示した例では、最終ピクチャPla
stとなるB07まで行うが、最後に表示するアウト点ピ
クチャPoutはB07であるので、復号済みのP08の表
示をしないように制御することができる。
【0044】また、光ディスクの記録再生装置1では、
再生制御情報のdecode_start_addressに基づき復号開始
を示すピクチャを指定し、再生制御情報のPTS_Pinに基
づき表示開始を示すピクチャを指定することができるた
め、スキップ再生の際にイン点側プログラムの復号と表
示を正しく行うことができる。すなわち、再生制御情報
を用いることによって、イン点側プログラムの復号は、
例えば図2に示した例では、先頭ピクチャPfirst
となるIn2から開始するが、最初に表示するイン点ピク
チャPinはPn5であるので、復号済みのIn2の表示を
しないように制御することができる。
【0045】つぎに、スキップ再生時におけるアウト点
側プログラムのPTS_Pout_endと、イン点側
プログラムのPTS_Pinの関係について説明する。
図3に、AVプログラム−1からAVプログラム−3ま
での3つのAVプログラムに亘って順次ビデオデータ及
びオーディオデータを再生する場合の再生経路を示す。
【0046】AVプログラム−1からAVプログラム−
3までの各AVプログラムには、再生制御情報により、
PTS_Pin及びPTS_Pout_endが指定されており、PTS_Pin及
びPTS_Pout_endに基づき光ディスク2から各プログラム
が読み出される。まず、最初に再生するAVプログラム
であるAVプログラム−1が光ディスク2から読み出さ
れ、PTS_Pin(1)の時刻で表示開始されるイン
点ピクチャからPTS_Pout_end(1)の時刻
で表示終了するアウト点ピクチャまで再生される。続い
て、このPTS_Pout_end(1)の時刻で表示
終了するアウト点ピクチャからスキップし、次に再生す
るAVプログラムであるAVプログラム−2が光ディス
ク2から読み出され、PTS_Pin(2)の時刻で表
示開始されるイン点ピクチャからPTS_Pout_e
nd(2)の時刻で表示終了するアウト点ピクチャまで
再生がされる。続いて、このPTS_Pout_end
(2)の時刻で表示終了するアウト点ピクチャからスキ
ップし、さらに次に再生するAVプログラムであるAV
プログラム−3が光ディスク2から読み出され、PTS
_Pin(3)の時刻で表示開始されるイン点ピクチャ
からPTS_Pout_end(3)の時刻で表示終了
するアウト点ピクチャまで再生がされる。
【0047】ここで、AVプログラム−1からAVプロ
グラム−2にスキップ再生する場合、AVプログラム−
1のアウト点ピクチャの表示終了時刻であるPTS_P
out_end(1)と、AVプログラム−2のイン点
ピクチャの表示開始時刻であるPTS_Pin(2)と
は、実時間上一致することとなる。また、同様に、AV
プログラム−2からAVプログラム−3にスキップ再生
する場合、AVプログラム−2のアウト点ピクチャの表
示終了時刻であるPTS_Pout_end(2)と、
AVプログラム−3のイン点ピクチャの表示開始時刻で
あるPTS_Pin(3)とは、実時間上一致すること
となる。そのため、ピクチャの復号のタイミング及び表
示のタイミングを管理するシステムタイムクロック(S
TC)が、アウト点ピクチャの表示終了時刻となった時
に、次のプログラムのイン点ピクチャの表示開始時刻に
切り換えられる。例えば、STCがPTS_Pout_
end(1)となった時には、このSTCからオフセッ
ト分となるSTC_offset(1)が減算され、P
TS_in(2)に切り換えられる。また、STCがP
TS_Pout_end(2)となった時には、このS
TCからオフセット分となるSTC_offset
(2)減算され、PTS_in(3)に切り換えられ
る。なお、このオフセット分は、アウト点側プログラム
の再生制御情報に示されるPTS_Pout_endと、イン点側プ
ログラムの再生制御情報に示されるPTS_Pinとを減算し
た値である。
【0048】このようにスキップ再生時において、シス
テムタイムクロック(STC)をアウト点側プログラム
の再生制御情報に示されるPTS_Pout_endからイン点側プ
ログラムの再生制御情報に示されるPTS_Pinへと切り換
えることによって、複数のAVプログラムをシームレス
に再生することができる。
【0049】なお、光ディスク2に記録されているAV
プログラムの再生経路をユーザが編集することにより、
新たな再生経路を作成することができる。この場合、こ
の再生経路の情報は、ユーザの操作入力に応じて再生制
御情報符号化部12により生成され、AVプログラムの
付属情報として光ディスク2に記録される。このように
新たな再生経路を作成することによって、ビデオデータ
及びオーディオデータを復号及び再符号化することな
く、容易に再編集することができる。
【0050】つぎに、光ディスク2上に記録されている
多重化ストリームと、AVプログラムのdecode_start_a
ddres及びdecode_end_adressとの関係について説明す
る。図4に、イン点側プログラムが含まれるAVプログ
ラムファイルの多重化ストリームと、その多重化ストリ
ームのバイトアドレスとの関係を示す。また、図5に、
アウト点側プログラムが含まれるAVプログラムファイ
ルの多重化ストリームと、その多重化ストリームのバイ
トアドレスとの関係を示す。なお、図4及び図5の各図
の横軸は、AVプログラムファイル内でのアドレスを示
している。
【0051】イン点側プログラムの再生制御情報に示さ
れているdecode_start_addressは、図4に示すように、
ビデオデータとオーディオデータとのそれぞれで指定す
ることができる。decode_start_addressは、例えば、イ
ン点側プログラムを含むAVプログラムファイルの先頭
アドレスであるfirst_byte_addressからのオフセット量
として示される。従って、ビデオデータのdecode_start
_addressを示すvideo_decode_start_addressの位置にあ
るパック(pack1)が、イン点側プログラムの先頭ピク
チャPfirst(図中のIn2)のデータが含まれる最
初のパックとなる。そして、イン点側プログラムの先頭
ピクチャ以降のピクチャが、このvideo_decode_start_a
ddressの位置にあるパック(pack1)以後のパックに格
納され、例えば、イン点ピクチャPin(図中のIn5
が5個先のパック(pack2)から格納されている。ま
た、オーディオデータのdecode_start_addressを示すau
dio_decode_start_addressの位置にあるパック(pack
3)が、イン点ピクチャPinの表示開始時刻(PTS
_Pin)に再生されるオーディオデータが含まれるパ
ックとなる。なお、図中オーディオデータ(図中オーデ
ィオデータをAと示している。)に示している下付け添
え字(n4、n5等)は、同じ番号の下付け添え字のピ
クチャと同期して再生されることを示している。なお、
オーディオデータは、ピクチャデータのように予測符号
化を行っていないので、decode_start_addressに示され
たデータから復号及び出力がされる。
【0052】アウト点側プログラムの再生制御情報に示
されるdecode_end_addressは、図5に示すように、ビデ
オデータとオーディオデータとのそれぞれで指定するこ
とができる。decode_end_addressは、例えば、アウト点
側プログラムを含むAVプログラムファイルの先頭アド
レスであるfirst_byte_addressからのオフセット量とし
て示される。従って、ビデオデータのdecode_end_addre
ssを示すvideo_decode_end_addressの位置にあるパック
(pack5)が、アウト点側プログラムの最終ピクチャP
last(図中のB07)のデータが含まれる最後のパッ
クとなる。また、この場合、アウト点側プログラムの最
終ピクチャPlastとアウト点ピクチャPoutとが
一致しているので、video_decode_end_addressの位置に
あるパック(pack5)までにアウト点ピクチャPout
のデータが格納されている。また、オーディオデータの
decode_end_addressを示すaudio_decode_end_addressの
位置にあるパック(pack6)が、アウト点ピクチャPo
utの表示終了時刻(PTS_Pout_end)に再
生されるオーディオデータが含まれるパックとなる。
【0053】また、図6に、光ディスク2上に記録され
ている多重化ストリームのバイトアドレスと、あるAV
プログラムのdecode_start_addres及びdecode_end_addr
esとの関係を示す。なお、図6の横軸は、AVプログラ
ムファイル内でのアドレスを示している。
【0054】AVプログラムは、この図6に示すよう
に、video_decode_start_addressからvideo_decode_end
_addressまでの一連のビデオデータ、及び、その一連の
ビデオデータに対応するaudio_decode_start_addressか
らaudio_decode_end_addressまでの一連のオーディオデ
ータから規定される。光ディスク2に記録されたビデオ
データ及びオーディオデータは、このAVプログラム単
位で再生がされることとなる。
【0055】また、光ディスク2上に記録されている多
重化ストリームを構成する各パックは、AVプログラム
ファイルに格納される。AVプログラムファイルは、図
7に示すように、“do〜while”文でループが形成さ
れ、この中に記述された“pack”にビデオデータ及びオ
ーディオデータ等が含まれる。“do〜while”文中に記
述された“pack”には、“pack_header”及び“PES_pac
ket”が記述されている。“PES_packet”内には、“pac
ket_header”と、“PTS”と、“DTS”と、“packet_pay
load”とが記述されている。この“packet_payload”内
にビデオデータ又はオーディオデータが格納される。
【0056】また、光ディスク2上には、上記AVプロ
グラムファイルとともに、図8に示すような、再生制御
情報が記述された再生制御情報ファイル(playback_inf
ormation_file)が記録されている。この再生制御情報
ファイルは、AVプログラム毎に記録される。すなわ
ち、1つのAVプログラムに対して1つの再生制御情報
が記録されることとなる。
【0057】このようにAVプログラムファイル及び再
生制御情報ファイルが光ディスク2に記録され、このA
Vプログラムファイル及び再生制御情報ファイルを光デ
ィスク2から読み出すことによって、複数のAVプログ
ラムを読み出しシームレスにスキップ再生をすることが
できる。
【0058】なお、ユーザがこの再生制御情報ファイル
を新たに作成したり、また、すでにある再生制御情報を
変更することによって、新たなAVプログラムを作成
し、光ディスク2にすでに記録されているビデオプログ
ラムの編集を行うことができる。再生制御情報は、ユー
ザからの操作入力に応じて再生制御情報符号化部12で
生成され、光ディスク2の再生制御情報ファイルとして
記録される。このように新たな再生制御情報ファイルを
作成することによって、ビデオデータ及びオーディオデ
ータを復号及び符号化することなく、容易に再編集する
ことができる。
【0059】つぎに、光ディスクの記録再生装置1の復
号装置10について、さらに詳細に説明する。
【0060】復号装置10は、図9に示すように、バッ
ファ6(図1)から供給されたビデオデータとオーディ
オデータとからなる多重化データを一時格納するメイン
バッファ21と、スキップ再生時にアウト点側プログラ
ムのビットストリームをメインバッファ21から抜き出
す第1の分離部22と、スキップ再生時にイン点側プロ
グラムのビットストリームをメインバッファ21から抜
き出す第2の分離部23と、第1の分離部22で抜き出
したAVプログラムのビットストリームを時分割で切り
換えてビデオビットストリームとオーディオビットスト
リームとに分離する第1の切換部24と、第2の分離部
23で抜き出したAVプログラムのビットストリームを
時分割で切り換えてビデオビットストリームとオーディ
オビットストリームとに分離する第2の切換部25とを
備えている。
【0061】また、復号装置10は、第1の切換部24
により分離されたビデオビットストリームを格納する第
1のビデオバッファ26と、第1の切換部24により分
離されたオーディオビットストリームを格納する第1の
オーディオバッファ27と、第2の切換部25により分
離されたビデオビットストリームを格納する第2のビデ
オバッファ28と、第2の切換部25により分離された
オーディオビットストリームを格納する第2のオーディ
オバッファ29と、第1のビデオバッファ26に格納さ
れているビデオビットストリームを抜き出し復号する第
1のビデオ復号部30と、第1のオーディオバッファ2
7に格納されているオーディオビットストリームを抜き
出し復号する第1のオーディオ復号部31と、第2のビ
デオバッファ28に格納されているビデオビットストリ
ームを抜き出し復号する第2のビデオ復号部32と、第
2のオーディオバッファ29に格納されているオーディ
オビットストリームを抜き出し復号する第2のオーディ
オ復号部33とを備えている。
【0062】また、復号装置10は、第1のビデオ復号
部30又は第2のビデオ復号部32により復号されたビ
デオデータを切り換えて外部装置に出力する映像切換出
力部34と、第1のオーディオ復号部31又は第2のオ
ーディオ復号部33により復号されたオーディオデータ
を切り換えて外部装置に出力する音声切換出力部35
と、映像切換出力部34及び音声切換出力部35を制御
してビデオデータ及びオーディオデータの出力タイミン
グを制御する表示制御部36と、この装置の基準同期信
号となるシステムタイムクロック(STC)を発生する
時間制御部37とを備えている。
【0063】メインバッファ21には、バッファ6(図
1)からパック単位で多重化されたビデオデータ及びオ
ーディオデータのビットストリームがRinのビットレ
ートで供給される。このビットストリームは、MPEG
2方式で圧縮符号化されたデータである。メインバッフ
ァ21は、このビデオデータ及びオーディオデータが多
重化されたビットストリームを格納する。このビットス
トリームは、このメインバッファ21に一時蓄積された
後所定のタイミングで第1の分離部22又は第2の分離
部23に抜き出される。このメインバッファ21は、容
量が一杯になった場合に書き込みが停止される。
【0064】ここで、このメインバッファ21には、通
常再生時(スキップ再生時以外の場合)には、1つのA
Vプログラムのビデオデータ及びオーディオデータが格
納される。一方、スキップ再生時には、アウト点側プロ
グラム及びイン点側プログラムの2つのAVプログラム
が光ディスク2から読み出され、このメインバッファ2
1に格納される。
【0065】第1の分離部22及び第2の分離部23
は、多重化されたビデオデータ及びオーディオデータの
ビットストリームを、メインバッファ21からRout
のビットレートで抜き出す。第1の分離部22及び第2
の分離部23は、通常再生時には、いずれか一方のみが
動作し、他方が休止している。一方、スキップ再生時に
は、第1の分離部22がメインバッファ21に格納され
ている2つのAVプログラムのうちアウト点側プログラ
ムのビデオデータ及びオーディオデータのみを抜き出
し、第2の分離部23がメインバッファ21に格納され
ている2つのAVプログラムのうちイン点点側プログラ
ムのビデオデータ及びオーディオデータのみを抜き出
す。第1の分離部22及び第2の分離部23は、再生制
御部8(図1)から供給される再生制御情報に基づき、
スキップ再生時におけるビデオデータ及びオーディオデ
ータの抜き出しを行う。例えば、アウト点側プログラム
の再生制御情報の最終ピクチャPlastのインデック
ス(P_last_index)やイン点側プログラムの再生制御情
報のイン点ピクチャPinのインデックス(P_in_inde
x)に基づき抜き出しを行う。なお、第1の分離部22
がイン点側プログラムを抜き出し、第2の分離部23が
アウト点側プログラムを抜き出して以後の処理を行って
も良いのはもちろんであり、スキップ再生を行うごとに
各分離部が処理するAVプログラムを入れ替えても良
い。
【0066】第1の分離部22は抜き出したアウト点側
プログラムを第1の切換部24に送出し、第2の分離部
23は抜き出したイン点側プログラムを第2の切換部2
5に送出する。また、第1の分離部22及び第2の分離
部23は、アウト点側プログラム及びイン点側プログラ
ムの各多重化データに含まれているシステムヘッダも抜
き出し、このシステムヘッダを表示制御部36に送出す
る。
【0067】第1の切換部24及び第2の切換部25
は、それぞれ多重化されているビデオデータ及びオーデ
ィオデータのビットストリームを、ビデオデータのみの
ビットストリームとオーディオデータのみのビットスト
リームに分離する。第1の切換部24により分離された
アウト点側プログラムのビデオビットストリームは、第
1のビデオバッファ26に送出される。第1の切換部2
4により分離されたアウト点側プログラムのオーディオ
ビットストリームは、第1のオーディオバッファ27に
送出される。第2の切換部25により分離されたイン点
側プログラムのビデオビットストリームは、第2のビデ
オバッファ28に送出される。第2の切換部25により
分離されたイン点側プログラムのオーディオビットスト
リームは、第2のオーディオバッファ29に送出され
る。
【0068】第1のビデオバッファ26及び第2のビデ
オバッファ28は、それぞれ第1の切換部24及び第2
の切換部25から供給されたビデオビットストリームを
一時格納する。第1のビデオバッファ26に格納された
ビデオビットストリームは、所定のタイミングで所定の
データ量毎に第1のビデオ復号部30に抜き出される。
また、第2のビデオバッファ28に格納されたビデオビ
ットストリームは、所定のタイミングで所定のデータ量
毎に第2のビデオ復号部32に抜き出される。
【0069】第1のオーディオバッファ27及び第1の
オーディオバッファ29は、それぞれ第1の切換部24
及び第2の切換部25から供給されたオーディオビット
ストリームを一時格納する。第1のオーディオバッファ
27に格納されたオーディオビットストリームは、所定
のタイミングで所定のデータ量毎に第1のオーディオ復
号部31に抜き出される。また、第1のオーディオバッ
ファ29に格納されたビオーディオビットストリーム
は、所定のタイミングで所定のデータ量毎に第2のオー
ディオ復号部33に抜き出される。
【0070】第1のビデオ復号部30及び第2のビデオ
復号部32は、MPEG2方式で圧縮符号化されたビデ
オビットストリームを復号し、デジタルの映像データを
生成する。この第1のビデオ復号部30及び第2のビデ
オ復号部32は、各ピクチャに付けられた復号の時刻管
理情報(DTS:Decoding Time Stamp)に従って、各ピク
チャを復号する。第1のビデオ復号部30及び第2のビ
デオ復号部32により復号されたデジタルの映像データ
は、映像切換出力部34に送出される。
【0071】また、第1のオーディオ復号部31及び第
2のオーディオ復号部33は、MPEG2方式で圧縮符
号化されたオーディオビットストリームを復号し、デジ
タルの音声データを生成する。第1のオーディオ復号部
31及び第2のオーディオ復号部33により復号された
デジタルの音声データは、音声切換出力部35に送出さ
れる。
【0072】映像切換出力部34は、第1のビデオ復号
部30により復号された映像データ又は第2のビデオ復
号部32により復号された映像データのいずれか一方を
選択し、外部装置に出力する。この映像切換出力部34
は、時間制御部37により発生されるSTCと各ピクチ
ャに付けられている再生出力の時間管理情報(PTS:Pres
entation Time Stamp)とが一致したときに、各ピクチ
ャを出力する。また、この映像切換出力部34は、スキ
ップ再生時においては、アウト点側プログラムのアウト
点ピクチャとイン点側プログラムのイン点ピクチャとの
表示切り換えタイミングで、スイッチを第1のビデオ復
号部30側から第2のビデオ復号部32側へ切り換え
る。なお、映像切換出力部34は、第1のビデオ復号部
30がイン点側プログラムのビデオビットストリームを
復号し、第2のビデオ復号部32がアウト点側プログラ
ムのビデオビットストリームを復号している場合には、
もちろんスイッチを第2のビデオ復号部32側から第1
のビデオ復号部30側へ切り換える。
【0073】音声切換出力部35は、第1のオーディオ
復号部31により復号された音声データ又は第2のオー
ディオ復号部33により復号された音声データのいずれ
か一方を選択し、外部装置に出力する。この音声切換出
力部35は、映像切換出力部34が出力する映像データ
に同期させて、音声データを出力する。また、この音声
切換出力部35は、スキップ再生時においては、アウト
点側プログラムのアウト点ピクチャとイン点側プログラ
ムのイン点ピクチャとの表示切り換えタイミングで、ス
イッチを第1のオーディオ復号部31側から第2のオー
ディオ復号部33側へ切り換える。なお、音声切換出力
部35も映像切換出力部34と同様に、第1のオーディ
オ復号部31がイン点側プログラムのオーディオオビッ
トストリームを復号し、第2のオーディオ復号部33が
アウト点側プログラムのオーディオビットストリームを
復号している場合には、スイッチを第2のオーディオ復
号部33側から第1のオーディオ復号部31側へ切り換
える。
【0074】表示制御部36は、再生制御部8(図1)
から供給される再生制御情報及び時間制御部37から供
給されるSTCに基づき、映像切換出力部34及び音声
切換出力部35の映像データ及び音声データの出力タイ
ミングの制御を行う。また、表示制御部36は、この再
生制御情報及びSTCに基づき、映像切換出力部34及
び音声切換出力部35のスイッチ切り換え制御を行う。
【0075】時間制御部37は、この復号装置10の基
準同期信号となるSTCを発生する。時間制御部37
は、このSTCを、第1のビデオ復号部30、第2のビ
デオ復号部32、第1のオーディオ復号部31、及び第
2のオーディオ復号部33に供給する。各復号部は、こ
のSTCに基づくタイミングで、ビデオデータ又はオー
ディオデータを復号する。また、この時間制御部37
は、このSTCを表示制御部36に供給する。表示制御
部36は、このSTCに基づくタイミングで映像切換出
力部34及び音声切換出力部35を制御し、ピクチャ及
びオーディオを出力し、スイッチを切り換える。
【0076】また、この時間制御部37は、スキップ再
生の際のアウト点側プログラムからイン点側プログラム
への切り換え時に、再生制御情報のPTS_Pin及びPTS_Pou
t_endに基づきSTCの切り換えを行う。
【0077】この時間制御部37は、具体的には、以下
のようにSTCの切り換えを行う。
【0078】時間制御部37は、例えば、図9に示すよ
うに、STCを発生するSTC発生器37aと、STC
発生器37aが発生したSTCから所定のオフセット値
(STC_offset)を減算する減算器37bと、端子AにS
TC発生器37aにより発生されたSTCがそのまま入
力され、端子Bに減算器37bによりオフセット値が減
算されたSTCが入力され、端子Aと端子Bとを切り換
えて入力されたSTCを出力するスイッチ37cとから
なるハード構成で実現できる。まず、STC発生器37
aは、アウト点側プログラムのSCR(System Clock R
eference、システム時刻基準参照値)にセットされたS
TCを発生する。このとき、スイッチ37cは、端子A
側に切り換えられており、このアウト点側プログラムの
SCRにセットされたSTCをそのまま出力する。続い
て、このSTCがアウト点側プログラムのPTS_Po
ut_endとなった時に、スイッチ37cは、端子B
側に切り換えられ、所定のオフセット値(STC_offset)
が減算されたSTCを出力する。このオフセット値(ST
C_offset)は、アウト点側プログラムの再生制御情報の
PTS_Pout_endからイン点側プログラムの再生制御情報の
PTS_Pinを減算した値である。そして、STC発生器3
7aは、スイッチ37cが端子B側に切り換えられると
同時に、発生するSTCが、減算器37bの出力値にリ
セットされる。そして、STC発生器37aからの出力
値がリセットされると、スイッチ37cは、端子A側に
切り換えられ、アウト点側プログラムのSCRの値にリ
セットされたSTCを出力する。
【0079】時間制御部37は、以上のようにスキップ
再生時にSTCを切り換えることによって、スキップ再
生をシームレスに行うことができる。
【0080】ここで、メインバッファ21に供給される
ビットストリームのビットレートをRinとし、メイン
バッファ21から読み出されるビットストリームのビッ
トレートをRoutとする。また、第1の分離部22か
ら送出されるビデオビットストリームのビットレートを
Rv1とし、第1の分離部22から送出されるオーディ
オビットストリームのビットレートをRa1とし、第1
の分離部22から送出されるシステムヘッダのビットレ
ートをRsys1とする。また、第2の分離部23から
送出されるビデオビットストリームのビットレートをR
v2とし、第2の分離部23から送出されるオーディオ
ビットストリームのビットレートをRa2とし、第2の
分離部23から送出されるシステムヘッダのビットレー
トをRsys2とする。そして、Rv1、Ra1及びR
sys1の合計を第1のプログラムビットレートRpg
1とし、Rv2、Ra2及びRsys2の合計を第2の
プログラムビットレートRpg2とする。さらに、Rp
g1及びRpg2の最大値を最大プログラムビットレー
トRpg_maxとする。
【0081】このように各ビットレートを定義すると、
メインバッファ21に供給されるビットストリームのビ
ットレートRinと、最大プログラムビットレートRp
g_maxとは、次式に示すような関係となる。
【0082】 Rin=Rpg_max+α (α>0) ・・・(1)
【0083】つぎに、この復号装置10のスキップ再生
時における処理について、図10〜図12に示すフロー
チャートを用いて説明する。
【0084】スキップ再生処理を開始すると、図10に
示すステップSP1において、時間制御部37がSTC
(System Time Clock)をアウト点側プログラムのSC
R(System Clock Reference、システム時刻基準参照
値)にセットする。
【0085】続くステップSP2において、第1のビデ
オ復号部30が、第1のビデオバッファ26からアウト
点側プログラムのピクチャを読み出して、このアウト点
側プログラムの各ピクチャをDTS(Decoding Time St
amp)に従って復号する。そして、表示制御部36が、
映像切換出力部34を制御して、復号されたピクチャを
当該ピクチャのPTS(Presentation Time Stamp)に
従って表示する。
【0086】続くステップSP3において、イン点側プ
ログラムが第2のビデオバッファ28に格納されている
かどうかを判断する。このステップSP3において否定
結果が得られた場合、すなわちイン点側プログラムが第
2のビデオバッファ28に格納されていない場合、ステ
ップSP2に戻り、ステップSP2〜ステップSP3を
繰り返す。一方、このステップSP3において肯定結果
が得られた場合、すなわちイン点側プログラムが第2の
ビデオバッファ28に格納されている場合、ステップS
P4に進む。
【0087】ステップSP4において、第1のビデオ復
号部30が、第1のビデオバッファ26からアウト点側
プログラムのピクチャを読み出して、アウト点側プログ
ラムの各ピクチャをDTS(Decoding Time Stamp)に
従って復号する。そして、表示制御部36が、映像切換
出力部34を制御して、復号されたピクチャを当該ピク
チャのPTS(Presentation Time Stamp)に従って表
示する。これとともに、第2のビデオ復号部32が、第
2のビデオバッファ28からイン点側プログラムのピク
チャを読み出して、このイン点側プログラムの各ピクチ
ャを、DTSを無視して復号する。
【0088】続くステップSP5において、第2のビデ
オ復号部32によりイン点側プログラムのイン点ピクチ
ャの復号が完了したかどうかを判断する。ステップSP
5において否定結果が得られた場合、すなわち第2のビ
デオ復号部32によりイン点ピクチャの復号が完了して
いない場合、ステップSP6に進む。一方、このステッ
プSP5において肯定結果が得られた場合、すなわち、
イン点側プログラムのイン点ピクチャの復号が完了した
場合、図11に示すステップSP10に進む。
【0089】ステップSP6において、STCの値と、
アウト点側プログラムの再生制御情報に示されるPTS_Po
ut_endとを比較し、アウト点側プログラムのアウト点ピ
クチャの表示が終了したかどうかを判断する。このステ
ップSP6において、STCとPTS_Pout_endとが一致せ
ず否定結果が得られた場合、すなわち、アウト点ピクチ
ャの表示が終了していない場合、ステップSP4に戻
り、ステップSP4〜ステップSP6を繰り返す。一
方、このステップSP6において、肯定結果が得られた
場合、すなわち、アウト点ピクチャの表示が終了した場
合、図12に示すステップSP20に進む。
【0090】ここで、上記ステップSP5において肯定
結果が得られたということは、アウト点側プログラムの
ピクチャの表示が全て終了する前に、イン点側プログラ
ムのイン点ピクチャの復号が完了したことを意味してい
る。すなわち、アウト点側プログラムからイン点側プロ
グラムへ、シームレスにスキップ再生ができることを示
している。
【0091】これに対し、上記ステップSP6において
肯定結果が得られたということは、イン点側プログラム
のイン点ピクチャの復号が完了する前に、アウト点側プ
ログラムのアウト点ピクチャの表示が終了してしまっ
た、つまり、アウト点ピクチャPoutの表示が終了し
ているにもかかわらずイン点ピクチャPinの復号が完
了していない状態であることを意味している。すなわ
ち、アウト点側プログラムからイン点側プログラムへ、
シームレスにスキップ再生を行い得ない状態を示してい
る。
【0092】以降、シームレス再生ができる場合とシー
ムレス再生ができない場合とで処理を分けて、復号装置
10のスキップ再生時における処理について説明する。
【0093】まず、シームレス再生が行い得る状態での
処理について説明する。図11に示すステップSP10
において、イン点ピクチャのピクチャタイプがIピクチ
ャまたはPピクチャであるかどうかの判断を行う。この
判断は、再生制御情報に示されているP_in_typeに基づ
き行うことができる。このステップSP10において否
定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピクチャがB
ピクチャである場合、ステップSP12に進む。一方、
このステップSP10において肯定結果が得られた場
合、すなわち、イン点ピクチャがIピクチャまたはPピ
クチャである場合、ステップSP11に進む。
【0094】ステップSP11において、第2のビデオ
復号部32が、イン点ピクチャから次のIピクチャまた
はPピクチャまでの間の第2のビデオバッファ28に格
納されているBピクチャを読み捨てる。このステップS
P11からステップSP12に進む。
【0095】ステップSP12において、STCの値
と、アウト点側プログラムの再生制御情報に示されるPT
S_Pout_endとを比較し、アウト点側プログラムのアウト
点ピクチャの表示が終了したかどうかを判断する。この
ステップSP12において、STCとPTS_Pout_endとが
一致せず否定結果が得られた場合、すなわち、アウト点
ピクチャの表示が終了していない場合、ステップSP1
3に進む。一方、このステップSP12において、ST
CとPTS_Pout_endとが一致し、肯定結果が得られた場
合、すなわち、アウト点ピクチャの表示を終了した場
合、ステップSP14に進む。
【0096】ステップSP13において、第1のビデオ
復号部30が、第1のビデオバッファ26からアウト点
側プログラムのピクチャを読み出して、アウト点側プロ
グラムの各ピクチャをDTS(Decoding Time Stamp)
に従って復号する。そして、表示制御部36が、映像切
換出力部34を制御して、復号されたピクチャを当該ピ
クチャのPTS(Presentation Time Stamp)に従って
表示する。また、イン点側プログラムの復号をしていた
第2のビデオ復号部32の動作を停止する。そして、こ
のステップSP13からステップSP12に戻り処理を
繰り返す。
【0097】ステップSP14において、時間制御部3
7が、アウト点ピクチャを表示終了した同時につまりS
TCがPTS_Pout_endとなった時に、イン点
ピクチャを表示するSTCの値をイン点側プログラムの
PTS_inの値にリセットする。
【0098】続くステップSP15において、第2のビ
デオ復号部32が、第2のビデオバッファ28からイン
点側プログラムのピクチャを読み出して、各ピクチャの
DTS(Decoding Time Stamp)に従って復号する。そ
して、表示制御部36が、映像切換出力部34を制御し
て、復号されたピクチャを当該ピクチャのPTS(Pres
entation Time Stamp)に従って表示する。
【0099】以上のように処理を行うことによって、復
号装置10では、アウト点側プログラムからイン点側プ
ログラムへスキップ再生を行うことができる。
【0100】次に、スキップ再生におけるシームレス再
生が行い得ない状態での処理について説明する。図12
に示すステップSP20において、アウト点ピクチャの
再表示を行う。
【0101】続くステップSP21において、イン点ピ
クチャの復号が完了したかどうか判断する。このステッ
プSP21において否定結果が得られた場合、すなわ
ち、イン点ピクチャの復号がまだ完了していない場合、
ステップSP20に戻り、さらにアウト点ピクチャPo
utの再表示を行う。一方、ステップSP21において
肯定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピクチャの
復号が完了した場合、ステップSP22に進む。このよ
うに、復号装置10では、イン点ピクチャの復号が完了
するまでの間アウト点ピクチャを繰り返し表示すること
により、シームレス再生が行い得ない状態での再生画像
の連続性を保つようにしている。
【0102】ステップSP22において、イン点ピクチ
ャのピクチャタイプがIピクチャまたはPピクチャであ
るかどうかの判断を行う。この判断は、再生制御情報に
示されているP_in_typeに基づき行うことができる。こ
のステップSP22において否定結果が得られた場合、
すなわち、イン点ピクチャがBピクチャである場合、ス
テップSP24に進む。一方、このステップSP22に
おいて肯定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピク
チャがIピクチャまたはPピクチャである場合、ステッ
プSP23に進む。
【0103】ステップSP23において、第2のビデオ
復号部32が、イン点ピクチャから次のIピクチャまた
はPピクチャまでの間の第2のビデオバッファ28に格
納されているBピクチャを読み捨てる。このステップS
P23からステップSP24に進む。
【0104】ステップSP24において、時間制御部3
7が、イン点ピクチャを表示するSTCの値をイン点側
プログラムのPTS_inの値にリセットする。
【0105】続くステップSP25において、第2のビ
デオ復号部32が、第2のビデオバッファ28からイン
点側プログラムのピクチャを読み出して、イン点側プロ
グラムの各ピクチャをDTS(Decoding Time Stamp)
に従って復号する。そして、表示制御部36が、映像切
換出力部34を制御して、復号されたピクチャを当該ピ
クチャのPTS(Presentation Time Stamp)に従って
表示する。
【0106】以上のように処理を行うことによって、復
号装置10では、アウト点側プログラムからイン点側プ
ログラムへスキップ再生を行うことができる。
【0107】このように復号装置10では、スキップ再
生時において、シームレス再生を保つことができるかど
うかを判断するとともに、シームレス再生を保つことが
できる場合には、STCを切り換え違和感無く画像を表
示することができ、シームレスに再生をすることができ
ない場合でも、表示をとぎれさせることがない。
【0108】つぎに、復号装置10における復号及び表
示のタイミングについて、図13(A)に示すようなア
ウト点側プログラムをB07まで再生した後スキップし、
イン点側プログラムのPn5から再生する場合を例に説明
する。
【0109】第1のビデオ復号部30は、図13(B)
に示すように、時刻t-9から順次アウト点側プログラム
を復号し、時刻t-1でB07(最終ピクチャPlast)
の復号を終え、アウト点側プログラムの復号を完了す
る。一方、第2のビデオ復号部32は、図13(D)に
示すように時刻t-6から順次イン点側プログラムを復号
し、時刻t0でBn4までの復号を終える。このとき、I
n2からBn4までの間のピクチャについてはI及びPピク
チャのみの復号を行い、Bピクチャの復号は行わなくて
もよい。これは、In2からBn4までの間のピクチャは表
示されず、この間のI及びPピクチャのみがPn5(イン
点ピクチャ)の復号に必要とされるためである。
【0110】復号装置10は、図13(C)に示すよう
に、時刻t0までは復号されたアウト点側プログラムを
そのPTSに従って表示する。そしてアウト点ピクチャ
Poutの表示が終了する時刻t0において、STCを
PTS_Pinの値にリセットするとともに、図13
(E)に示すように、復号されたイン点側プログラム
を、順次各ピクチャのPTSに従って表示していく。
【0111】このように復号及び表示することによっ
て、復号装置10は図13(F)に示すように、アウト
点ピクチャとイン点ピクチャを連続して表示し、アウト
点側プログラムとイン点側プログラムをシームレスに再
生することができる。
【0112】次に、スキップ再生時におけるメインバッ
ファ21、第1のビデオバッファ26及び第2のビデオ
バッファ28のビット占有量の変移について図14を用
いて説明する。
【0113】図14(A)は、メインバッファ21にお
ける多重化データのビット占有量を示している。このビ
ット占有量は、メインバッファ21の容量であるMB_
sizeから0の間で変移する。また、図14(B)
は、第1のビデオバッファ26におけるアウト点側プロ
グラムのビデオビットストリームのビット占有量を示し
ている。このビット占有量は、第1のビデオバッファ2
6の容量であるVB1_sizeから0の間で変移す
る。同様に図14(C)は、第2のビデオバッファ28
におけるイン点側プログラムのビデオビットストリーム
のビット占有量を示している。このビット占有量は、第
2のビデオバッファ28の容量であるVB2_size
から0の間で変移する。
【0114】期間T1は、第1のビデオ復号部30がア
ウト点側プログラムを復号している状態である。このと
き、メインバッファ21からの出力ビットレートはRp
g1となり、メインバッファ21における多重化データ
のビット占有量は、メインバッファ21が満杯になるま
でRin−Rpg1のレートで増加していく。Rpg1
=Rpg_maxの場合に増加レートは最小となり、こ
の場合のビット占有量の増加レートは、以下の式(2)
に示すようになる。
【0115】 Rin−Rpg_max =(Rpg_max+α)−Rpg_max=α ・・・(2)
【0116】期間T2は、メインバッファ21が満杯の
状態であり、期間T1と同様に第1のビデオ復号部30
がアウト点側プログラムを復号している状態である。メ
インバッファ21からの出力ビットレートはRpg1で
ある。
【0117】期間T3は、第1のビデオ復号部30がア
ウト点側プログラムを復号しているとともに、第2のビ
デオ復号部32がイン点側プログラムを復号している状
態である。このとき、メインバッファ21からの出力ビ
ットレートはRpg1+Rpg2となり、メインバッフ
ァ21における多重化データのビット占有量は、Rpg
1+Rpg2−Rinのレートで減少していく。Rpg
1=Rpg2=Rpg_maxの場合に減少レートは最
大となり、このときのビット占有量の減少レートは、以
下の式(3)に示すようになる。
【0118】 Rpg1+Rpg2−Rin =2×Rpg_max−(Rpg_max+α) =Rpg_max−α ・・・(3)
【0119】そして、期間T3から期間T4にかけて、
スキップ再生が行われる。
【0120】期間T4は、第2のビデオ復号部32がイ
ン点側プログラムを復号している状態である。このとき
メインバッファ21からの出力ビットレートはRpg2
となり、メインバッファ21における多重化データのビ
ット占有量はメインバッファ21が満杯になるまでRi
n−Rpg2のレートで増加していく。Rpg2=Rp
g_maxの場合に増加レートは最小となり、この場合
のビット占有量の増加レートは、以下の式(4)に示す
ようになる。
【0121】 Rin−Rpg_max =(Rpg_max+α)−Rpg_max=α ・・・(4)
【0122】期間T5は、メインバッファ21が満杯の
状態であり、期間T4と同様に第2のビデオ復号部32
がイン点側プログラムを復号している状態である。メイ
ンバッファ21からの出力ビットレートはRpg2であ
る。
【0123】このように、期間T1〜T3に示すビット
占有量の変移が、スキップ再生毎に繰り返される。
【0124】ここで、期間T1及びT3の時間長につい
て説明する。
【0125】期間T3の時間長は、第1のビデオ復号部
30及び第2のビデオ復号部32がそれぞれアウト点側
プログラム及びイン点側プログラムを同時に復号してい
る状態における、イン点側プログラムの第2のビデオバ
ッファ28への供給開始からイン点ピクチャPinの復
号完了までの時間である。先頭ピクチャPfirstか
らイン点ピクチャPinまでに復号するピクチャ数をN
decとすると、期間T3の期間長は以下の式(5)で
与えられる。
【0126】
【数1】
【0127】先頭ピクチャPfirstからイン点ピク
チャPinまでに復号するピクチャ数Ndecの最大値
は、GOP長をNとし、Pピクチャの間隔をMとする
と、以下の式(6)で与えられる。
【0128】 Ndec=N+M−1 ・・・(6)
【0129】期間T3の最大値T3_maxは、上記式
(5)及び式(6)より、以下の式(7)で与えられ
る。
【0130】
【数2】
【0131】ここで、decode_start_up
_delay=1.75Mbit/Rpg_max で
ある。また、rff〔i〕は、i番目のピクチャがBピ
クチャの時は、そのピクチャのrepeat_firs
t_fieldの値であり、i番目のピクチャがIまた
はPピクチャの時は、その前のIまたはPピクチャのr
epeat_first_fieldの値である。
【0132】T3の期間では、メインバッファ21から
は最大で2*Rpg_maxのレートでアウト点側プロ
グラム及びイン点側プログラムの2つのプログラムが出
力されていく。メインバッファ21は、T3_maxの
期間アウト点側プログラム及びイン点側プログラムの2
つのプログラムをアンダーフローせずに供給できる容量
が要求される。すなわち、メインバッファ21の容量M
B_sizeは、以下の式(8)で与えられる。
【0133】 MB_size=T3_max×(2×Rpg_max−Rin) =T3_max×(Rpg_max−α) ・・・(8)
【0134】期間T1の時間長は、第1のビデオ復号部
30がアウト点側プログラムを復号している状態におけ
るメインバッファ21のビット占有量が0からMB_s
izeになるまでの時間であり、期間T1は以下の式
(9)で表される。
【0135】 T1=MB_size/(Rin−Rpg_max) =MB_size/α ・・・(9)
【0136】ここで、連続してスキップ再生を繰り返す
場合、イン点ピクチャから次のアウト点ピクチャまでの
最小必要時間があり、このためイン点ピクチャ及びアウ
ト点ピクチャの位置が制限される。これは、スキップ再
生を行うためにはメインバッファ21を満杯にしておく
必要があるためである。すなわち、イン点ピクチャから
次のアウト点ピクチャまでのスキップ再生最小必要時間
Lminは、以下の式(10)で与えられる。
【0137】 Lmin=T1 ・・・(10)
【0138】スキップ再生を行う場合、ユーザは事前に
アウト点ピクチャ及びイン点ピクチャを指定しておき、
光ディスクの記録再生装置1は、事前に指定されたアウ
ト点ピクチャ及びイン点ピクチャに応じてスキップ再生
を行う。すなわち、操作入力部11がユーザのアウト点
ピクチャ及びイン点ピクチャの指定に応じたコントロー
ル情報を生成し、再生制御部8がかかるコントロール情
報に応じて各部を制御することによりスキップ再生が実
行される。
【0139】ここで再生制御部8は、ユーザがアウト点
ピクチャ及びイン点ピクチャを指定する際に、このユー
ザが指定したアウト点ピクチャ及びイン点ピクチャでス
キップ再生を実行した場合にシームレス再生が可能か否
かを事前判定し、かかる判定結果を判定情報表示部17
に表示することができる。以下に、シームレス再生の可
否の判定方法を説明する。
【0140】アウト点側プログラムのビットレートをR
pg_out(t)とし、イン点側プログラムのビット
レートをRpg_in(t)とすると、イン点側プログ
ラムの復号開始前に必要な、メインバッファ21におけ
るビット占有量MB_bitは以下の式(11)で与え
られる。
【0141】 MB_bit =T3×(Rpg_in(t)+Rpg_out(t)−Rin) ・・・(11)
【0142】アウト点側プログラムのみを復号している
場合において、メインバッファ21におけるビット占有
量が0からMB_bitまで蓄積されるために必要な時
間(図14(A)に示す区間T1)であるビット蓄積時
間Lは以下の式(12)で与えられる。
【0143】 L=MB_bit/(Rin−Rpg_out(t)) ・・・(12)
【0144】図2に示すアウト点側プログラムにおい
て、アウト点ピクチャPoutのPTSをPTS_Po
utとし、その前のイン点ピクチャprevious_
PinのPTSをPTS_previous_Pinと
すると、アウト点ピクチャPoutと、その前のイン点
ピクチャprevious_Pinとの時間差であるス
キップ間時間Lout_inは以下の式(13)で与え
られる。
【0145】 Lout_in =(PTS_Pout−PTS_previous_Pin) ×90kHz ・・・(13)
【0146】スキップ再生においてシームレスに再生を
行うためには、スキップ間時間Lout_inはビット
蓄積時間L以上である必要がある。すなわち、以下の式
(14)を満たす必要がある。
【0147】 Lout_in≧L ・・・(14)
【0148】これに対しスキップ間時間Lout_in
がビット蓄積時間L未満である場合、メインバッファ2
1は図14(A)に示す区間T3においてアンダーフロ
ーを起こす。このためアウト点ピクチャPoutの表示
終了時刻PTS_Pout_endまでにイン点ピクチ
ャPinを復号終了することができず、シームレス再生
を行うことができない。
【0149】制御部8は、このような式(14)を用い
てシームレス再生の可否を判定し、かかる判定結果を判
定情報表示部17に表示する。
【0150】以上のように本発明の第1の実施の形態の
光ディスクの記録再生装置1では、アウト点側プログラ
ムとイン点側プログラムとを2つの復号部で並列に復号
し、PTS_Pout_endで表示終了されるアウト
点ピクチャとPTS_Pinで表示開始されるイン点ピ
クチャを連続して出力するとともに、アウト点ピクチャ
からイン点ピクチャへの切換タイミングでSTCをPT
S_Pout_endからPTS_Pinにリセットす
る。このことにより、この光ディスクの記録再生装置1
では、切り換え点の前後で連続性を保ちつつ、シームレ
スにスキップ再生をすることができる。
【0151】また、この光ディスクの記録再生装置1で
は、スキップ再生がシームレスに再生可能かどうかを予
め判断することができる。
【0152】(第2の実施の形態)つぎに、本発明を適
用した第2の実施の形態の光ディスクの記録再生装置に
ついて説明する。この第2の実施の形態の光ディスクの
記録再生装置は、上述した第1の実施の形態の光ディス
クの記録再生装置1の復号装置10の構成を変えたもの
であり、この復号装置10以外の構成は上記光ディスク
の記録再生装置1と同一である。従って、この第2の実
施の形態に関しては、以下この復号装置10に対応する
復号装置についてのみ詳細な説明をする。また、上記第
1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置の上記復号
装置10の構成要素と同一の構成要素については、図面
中同一の符号を付けその詳細な説明を省略する。
【0153】本発明を適用した第2の実施の形態の光デ
ィスクの記録再生装置に適用される復号装置について詳
細に説明する。
【0154】図15に、第2の実施の形態の光ディスク
の記録再生装置に適用される復号装置のブロック構成図
を示す。この図15に示す復号装置40は、図1に示す
第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置1の復号
装置10に代えて用いられる。
【0155】復号装置40は、図15に示すように、バ
ッファ6(図1)から供給されたビデオデータとオーデ
ィオデータとからなる多重化データを一時格納するメイ
ンバッファ21と、メインバッファ21に格納されたビ
ットストリームを抜き出してスキップ再生時にアウト点
側プログラムのビットストリームとイン点側プログラム
のビットストリームとを分離する分離部41と、分離部
41で抜き出したAVプログラムのビットストリームを
時分割で切り換えてビデオビットストリームとオーディ
オビットストリームとに分離する切換部42とを備えて
いる。
【0156】また、復号装置40は、スキップ再生時に
アウト点側プログラムのビデオビットストリームを格納
する第1のビデオバッファ43と、スキップ再生時にイ
ン点側プログラムのビデオビットストリームを格納する
第2のビデオバッファ44と、スキップ再生時にアウト
点側プログラムのオーディオビットストリームを格納す
る第1のオーディオバッファ45と、スキップ再生時に
イン点側プログラムのオーディオビットストリームを格
納する第2のオーディオバッファ46と、第1のビデオ
バッファ43に格納されているビデオビットストリーム
と第2のビデオバッファ44に格納されているビデオビ
ットストリームとを切り換える映像切換部47と、第1
のオーディオバッファ45に格納されているオーディオ
ビットストリームと第2のオーディオバッファ46に格
納されているオーディオビットストリームとを切り換え
る音声切換部48とを備えている。
【0157】また、復号装置40は、映像切換部47に
より切り換えられて入力されるビデオビットストリーム
を復号するビデオ復号部49と、音声切換部48により
切り換えられて入力されるオーディオビットストリーム
を復号するオーディオ復号部50と、ビデオデータ及び
オーディオデータの出力タイミングを制御する表示制御
部51と、この装置の基準同期信号となるシステムタイ
ムクロック(STC)を発生する時間制御部37とを備
えている。
【0158】メインバッファ21には、バッファ6(図
1)からパック単位で多重化されたビデオデータ及びオ
ーディオデータのビットストリームがRinのビットレ
ートで供給される。このビットストリームは、このメイ
ンバッファ21に一時蓄積された後所定のタイミングで
分離部41に抜き出される。このメインバッファ21
は、容量が一杯になった場合書き込みが停止される。
【0159】ここで、このメインバッファ21には、通
常再生時には、1つのAVプログラムのビデオデータ及
びオーディオデータが格納される。一方、スキップ再生
時には、アウト点側プログラム及びイン点側プログラム
の2つのAVプログラムが光ディスク2から読み出さ
れ、このメインバッファ21に格納される。
【0160】分離部41は、多重化されたビデオデータ
及びオーディオのビットストリームを、メインバッファ
21からRoutのビットレートで抜き出す。分離部4
1は、スキップ再生時には、メインバッファ21に格納
されているアウト点側プログラムのデータとイン点側プ
ログラムのデータとを分離しながら抜き出す。このと
き、この分離部41は、再生制御部8(図1)から供給
される再生制御情報に基づき、スキップ再生時における
ビデオデータ及びオーディオデータの抜き出しを行う。
例えば、アウト点側プログラムの再生制御情報の最終ピ
クチャPlastのインデックス(P_last_index)やイ
ン点側プログラムの再生制御情報のイン点ピクチャPi
nのインデックス(P_in_index)に基づき抜き出しを行
う。分離部41は抜き出したデータを、切換部42に送
出する。また、分離部41は、アウト点側プログラム及
びイン点側プログラムの各多重化データに含まれている
システムヘッダも抜き出し、このシステムヘッダを表示
制御部51に送出する。
【0161】切換部42は、アウト点側プログラム及び
イン点側プログラムのそれぞれに多重化されているビデ
オデータ及びオーディオデータのビットストリームを時
分割で分離し、ビデオデータのみのビットストリームと
オーディオデータのみのビットストリームとする。切換
部42により分離されたアウト点側プログラムのビデオ
ビットストリームは、第1のビデオバッファ43に送出
される。切換部42により分離されたイン点側プログラ
ムのビデオビットストリームは、第2のビデオバッファ
44に送出される。切換部42により分離されたアウト
点側プログラムのオーディオビットストリームは、第1
のオーディオバッファ45に送出される。切換部42に
より分離されたイン点側プログラムのオーディオビット
ストリームは、第2のオーディオバッファ46に送出さ
れる。
【0162】第1のビデオバッファ43及び第2のビデ
オバッファ44は、それぞれ切換部42から供給された
ビデオビットストリームを一時格納する。第1のビデオ
バッファ43に格納されたビデオビットストリーム、及
び、第2のビデオバッファ44に格納されたビデオビッ
トストリームは、映像切換部47によりいずれか一方が
切り換えられて、所定のタイミングで所定のデータ量毎
にビデオ復号部49に抜き出される。
【0163】第1のオーディオバッファ45及び第2の
オーディオバッファ46は、それぞれ切換部42から供
給されたオーディオビットストリームを一時格納する。
第1のオーディオバッファ45に格納されたオーディオ
ビットストリーム、及び、第2のオーディオバッファ4
6に格納されたオーディオビットストリームは、音声切
換部48によりいずれか一方が切り換えられて、ビデオ
の復号タイミングに同期したタイミングでオーディオ復
号部50に抜き出される。
【0164】ビデオ復号部49は、MPEG2方式で圧
縮符号化されたビデオビットストリームを復号し、デジ
タルの映像データを生成する。このビデオ復号部49
は、ピクチャの表示速度より早い速度 で各ピクチャの
復号を行うようになっている。例えば、このビデオ復号
部49は、リアルタイムで供給されたビデオデータをリ
アルタイムで表示するために必要な最低の復号速度に対
して、2倍のビデオデータを復号できる復号速度となっ
ている。このビデオ復号部49は、通常再生時には、各
ピクチャに付けられた復号の時刻管理情報(DTS:Decodi
ng Time Stamp)に従って、通常の復号速度で各ピクチ
ャを復号する。一方、このビデオ復号部49は、スキッ
プ再生時には、第1のビデオバッファ43に格納されて
いるアウト点側プログラムのビデオデータと、第2のビ
デオバッファ44に格納されているイン点側プログラム
のビデオデータとを交互に切り換えて読み出す。そし
て、このビデオ復号部49は、スキップ再生時には、D
TSを無視して、アウト点側プログラムとイン点側プロ
グラムとを、例えば、通常の復号速度に対して2倍の復
号速度で、所定のデータ毎に交互に復号する。アウト点
側プログラムとイン点側プログラムとを切り換えるデー
タ量は、どのような値であってもよい。ビデオ復号部4
9は、例えば、ピクチャ単位或いはマクロブロック単位
で、アウト点側プログラムとイン点側プログラムとを切
り換える。このビデオ復号部49により復号されたデジ
タルの映像データは、表示制御部51の制御に応じて、
外部に送出される。
【0165】図16に、上記ビデオ復号部49のブロッ
ク構成図を示す。
【0166】ビデオ復号部49は、入力されたビデオビ
ットストリームを可変長復号する可変長復号回路52
と、可変長復号したビデオビットストリームを逆離散コ
サイン変換する逆DCT(Discrete Cosine Transfor
m)回路53と、逆離散コサイン変化をしたビデオビッ
トストリームを逆量子化する逆量子化回路54とを有し
ている。また、ビデオ復号部49は、逆量子化回路54
からの出力画像と動き補償がされた参照画像とを加算す
る加算回路55と、出力画像を一時格納する第1のフレ
ームメモリ56と、出力画像を一時格納する第2のフレ
ームメモリ57と、第1と第2のフレームメモリ56,
57に格納した画像に動き補償をして参照画像を生成す
る動き補償回路58とを有している。
【0167】可変長復号回路52、逆DCT回路53、
逆量子化回路54、動き補償回路58は、それぞれ、通
常の2倍速で処理可能となっている。第1のフレームメ
モリ56及び第2のフレームメモリ57は、それぞれ、
フォワード予測用とバックワード予測用の2枚のフレー
ムメモリを備えている。第1のフレームメモリ56は、
例えば、スキップ再生時にアウト点側プログラムの各ピ
クチャを格納する。また、第2のフレームメモリ57
は、例えば、スキップ再生時にイン点側プログラムの各
ピクチャを格納する。可変長復号回路52、逆DCT回
路53、逆量子化回路54、動き補償回路58は、それ
ぞれ時分割で、アウト点側プログラムとイン点側プログ
ラムとを切り換えて動作する。動き補償回路58は、タ
イミングに応じて第1のフレームメモリ56と第2のフ
レームメモリ57とを切り換えて、画像を抜き出し、動
き補償を行う。
【0168】オーディオ復号部50は、MPEG2方式
で圧縮符号化されたオーディオビットストリームを復号
し、デジタルの音声データを生成する。オーディオ復号
部50により復号されたデジタルの音声データは、表示
制御部51の制御に応じて、外部に送出される。
【0169】表示制御部51は、再生制御部8(図1)
から供給される再生制御情報及び時間制御部37から供
給されるSTCに基づきビデオ復号部49及びオーディ
オ復号部50の映像データ及び音声データの出力タイミ
ングの制御を行う。
【0170】具体的には、表示制御部51は、時間制御
部37により発生されるSTCと各ピクチャに付けられ
ている再生出力の時間管理情報(PTS:Presentation Tim
e Stamp)とが一致したときに、ビデオ復号部49で復
号した各ピクチャを出力する。また、この表示制御部5
1は、スキップ再生時においては、アウト点側プログラ
ムのアウト点ピクチャとイン点側プログラムのイン点ピ
クチャとの表示切り換えタイミングで、出力するピクチ
ャをアウト点側プログラムからイン点側プログラムへ切
り換える。
【0171】また、表示制御部51は、ビデオ復号部4
9から出力する映像データに同期させて、音声データを
出力する。また、表示制御部51は、スキップ再生時に
おいては、アウト点側プログラムのアウト点ピクチャと
イン点側プログラムのイン点ピクチャとの表示切り換え
タイミングで、出力するオーディオデータをアウト点側
プログラムからイン点側プログラムへ切り換える。
【0172】ここで、メインバッファ21に供給される
ビットストリームのビットレートをRinとし、メイン
バッファ21から読み出されるビットストリームのビッ
トレートをRoutとする。また、第1のビデオバッフ
ァ43に供給されるビデオビットストリームのビットレ
ートをRv1とし、第2のビデオバッファ44に供給さ
れるビデオビットストリームのビットレートをRv2と
する。また、第1のオーディオバッファ45に供給され
るオーディオビットストリームのビットレートをRa1
とし、第2のオーディオバッファ46に供給されるオー
ディオビットストリームのビットレートをRa2とす
る。また、分離部41から送出されるシステムヘッダの
ビットレートをRsys1及びRsys2とする。ま
た、そして、Rv1、Ra1及びRsys1の合計を第
1のプログラムビットレートRpg1とし、Rv2、R
a2及びRsys2の合計を第2のプログラムビットレ
ートRpg2とする。さらに、Rpg1及びRpg2の
最大値を最大プログラムビットレートRpg_maxと
する。
【0173】このように各ビットレートを定義すると、
メインバッファ21に供給されるビットストリームのビ
ットレートRinと、最大プログラムビットレートRp
g_maxとは、次式に示すような関係となる。
【0174】 Rin=Rpg_max+α (α>0) Rout≦2×Rpg_max ・・・(15)
【0175】つぎに、この復号装置40のスキップ再生
時における処理について、図17〜図19に示すフロー
チャートを用いて説明する。
【0176】スキップ再生処理を開始すると、図17に
示すステップSP31において、時間制御部37がST
C(System Time Clock)をアウト点側プログラムのS
CR(System Clock Reference、システム時刻基準参照
値)にセットする。
【0177】続くステップSP32において、ビデオ復
号部49が、第1のビデオバッファ43からアウト点側
プログラムのピクチャを読み出して、このアウト点側プ
ログラムの各ピクチャをDTS(Decoding Time Stam
p)に従って復号する。そして、表示制御部51が、ビ
デオ復号部49を制御して、復号されたピクチャを当該
ピクチャのPTS(Presentation Time Stamp)に従っ
て表示する。このとき、ビデオ復号部49は、1倍速、
すなわち画像表示速度と同じ速度で復号動作を行う。
【0178】続くステップSP33において、イン点側
プログラムが第2のビデオバッファ44に格納されてい
るかどうかを判断する。このステップSP33において
否定結果が得られた場合、すなわちイン点側プログラム
が第2のビデオバッファ44に格納されていない場合、
ステップSP32に戻り、ステップSP32〜ステップ
SP33を繰り返す。一方、このステップSP33にお
いて肯定結果が得られた場合、すなわちイン点側プログ
ラムが第2のビデオバッファ44に格納されている場
合、ステップSP34に進む。
【0179】ステップSP34において、ビデオ復号部
49が、第1のビデオバッファ43からアウト点側プロ
グラムのピクチャを読み出すとともに第2のビデオバッ
ファ44からイン点側プログラムのピクチャを読み出
し、アウト点側プログラムの各ピクチャ及びイン点側プ
ログラムの各ピクチャを、DTS(Decoding Time Stam
p)を無視して復号する。このとき、ビデオ復号部49
は、2倍速、すなわち画像表示速度に対して2倍の速度
で復号動作を行い、さらに、アウト点側プログラムとイ
ン点側プログラムとを所定のデータ単位で交互に復号す
る。交互に復号する際のデータ単位は、どのような単位
であってもよく、例えば、マクロブロック毎にアウト点
側プログラムとイン点側プログラムを切り換えて復号し
ても良いし、ピクチャ毎にアウト点側プログラムとイン
点側プログラムを切り換えて復号しても良い。そして、
表示制御部51が、ビデオ復号部49を制御して、復号
されたアウト点側プログラムを当該ピクチャのPTS
(Presentation Time Stamp)に従って表示する。
【0180】続くステップSP35において、イン点側
プログラムのイン点ピクチャの復号が完了したかどうか
を判断する。ステップSP35において否定結果が得ら
れた場合、すなわちビデオ復号部49によりイン点ピク
チャの復号が完了していない場合、ステップSP36に
進む。一方、このステップSP35において肯定結果が
得られた場合、すなわち、イン点側プログラムのイン点
ピクチャの復号が完了した場合、図18に示すステップ
SP40に進む。
【0181】ステップSP36において、STCの値
と、アウト点側プログラムの再生制御情報に示されるPT
S_Pout_endとを比較し、アウト点側プログラムのアウト
点ピクチャの表示が終了したかどうかを判断する。この
ステップSP36において、STCとPTS_Pout_endとが
一致せず否定結果が得られた場合、すなわち、アウト点
ピクチャの表示が終了していない場合、ステップSP3
4に戻り、ステップSP34〜ステップSP36を繰り
返す。一方、このステップSP36において、肯定結果
が得られた場合、すなわち、アウト点ピクチャの表示が
終了した場合、図19に示すステップSP50に進む。
【0182】ここで、上記ステップSP35において肯
定結果が得られたということは、アウト点側プログラム
のピクチャの表示が全て終了する前に、イン点側プログ
ラムのイン点ピクチャの復号が完了したことを意味して
いる。すなわち、アウト点側プログラムからイン点側プ
ログラムへ、シームレスにスキップ再生ができることを
示している。
【0183】これに対し、上記ステップSP36におい
て肯定結果が得られたということは、イン点側プログラ
ムのイン点ピクチャの復号が完了する前に、アウト点側
プログラムのアウト点ピクチャの表示が終了してしまっ
た、つまり、アウト点ピクチャPoutの表示が終了し
ているにもかかわらずイン点ピクチャPinの復号が完
了していない状態であることを意味している。すなわ
ち、アウト点側プログラムからイン点側プログラムへ、
シームレスにスキップ再生を行い得ない状態を示してい
る。
【0184】以降、シームレス再生ができる場合とシー
ムレス再生ができない場合とで処理を分けて、復号装置
40のスキップ再生時における処理について説明する。
【0185】まず、シームレス再生が行い得る状態での
処理について説明する。図18に示すステップSP40
において、イン点ピクチャのピクチャタイプがIピクチ
ャまたはPピクチャであるかどうかの判断を行う。この
判断は、再生制御情報に示されているP_in_typeに基づ
き行うことができる。このステップSP40において否
定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピクチャがB
ピクチャである場合、ステップSP42に進む。一方、
このステップSP40において肯定結果が得られた場
合、すなわち、イン点ピクチャがIピクチャまたはPピ
クチャである場合、ステップSP41に進む。
【0186】ステップSP41において、ビデオ復号部
32が、イン点ピクチャから次のIピクチャまたはPピ
クチャまでの間の第2のビデオバッファ44に格納され
ているBピクチャを読み捨てる。このステップSP41
からステップSP42に進む。
【0187】ステップSP42において、STCの値
と、アウト点側プログラムの再生制御情報に示されるPT
S_Pout_endとを比較し、アウト点側プログラムのアウト
点ピクチャの表示が終了したかどうかを判断する。この
ステップSP42において、STCとPTS_Pout_endとが
一致せず否定結果が得られた場合、すなわち、アウト点
ピクチャの表示が終了していない場合、ステップSP4
3に進む。一方、このステップSP42において、ST
CとPTS_Pout_endとが一致し、肯定結果が得られた場
合、すなわち、アウト点ピクチャの表示を終了した場
合、ステップSP44に進む。
【0188】ステップSP43において、ビデオ復号部
49が、第1のビデオバッファ43からアウト点側プロ
グラムのピクチャを読み出して、アウト点側プログラム
の各ピクチャをDTS(Decoding Time Stamp)に従っ
て復号する。これとともに、ビデオ復号部49が、イン
点側プログラムの復号動作を停止する。また、表示制御
部51が、ビデオ復号部49を制御して、復号されたピ
クチャを当該ピクチャのPTS(Presentation Time St
amp)に従って表示する。そして、このステップSP4
3からステップSP42に戻り処理を繰り返す。
【0189】ステップSP44において、時間制御部3
7が、アウト点ピクチャを表示終了した同時につまりS
TCがPTS_Pout_endとなった時に、イン点
ピクチャを表示するSTCの値をイン点側プログラムの
PTS_inの値にリセットする。
【0190】続くステップSP45において、ビデオ復
号部49が、第2のビデオバッファ44からイン点側プ
ログラムのピクチャを読み出して、各ピクチャのDTS
(Decoding Time Stamp)に従って復号する。そして、
表示制御部51が、ビデオ復号部49を制御して、復号
されたピクチャを当該ピクチャのPTS(Presentation
Time Stamp)に従って表示する。このときの復号動作
は、通常の一倍速の復号速度で行う。
【0191】以上のように処理を行うことによって、復
号装置40では、アウト点側プログラムからイン点側プ
ログラムへスキップ再生を行うことができる。
【0192】次に、スキップ再生におけるシームレス再
生が行い得ない状態での処理について説明する。図19
に示すステップSP50において、アウト点ピクチャの
再表示を行う。
【0193】続くステップSP51において、イン点ピ
クチャの復号が完了したかどうか判断する。このステッ
プSP51において否定結果が得られた場合、すなわ
ち、イン点ピクチャの復号がまだ完了していない場合、
ステップSP50に戻り、さらにアウト点ピクチャPo
utの再表示を行う。一方、ステップSP51において
肯定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピクチャの
復号が完了した場合、ステップSP52に進む。このよ
うに、復号装置40では、イン点ピクチャの復号が完了
するまでの間アウト点ピクチャを繰り返し表示すること
により、シームレス再生が行い得ない状態での再生画像
の連続性を保つようにしている。
【0194】ステップSP52において、イン点ピクチ
ャのピクチャタイプがIピクチャまたはPピクチャであ
るかどうかの判断を行う。この判断は、再生制御情報に
示されているP_in_typeに基づき行うことができる。こ
のステップSP52において否定結果が得られた場合、
すなわち、イン点ピクチャがBピクチャである場合、ス
テップSP54に進む。一方、このステップSP52に
おいて肯定結果が得られた場合、すなわち、イン点ピク
チャがIピクチャまたはPピクチャである場合、ステッ
プSP53に進む。
【0195】ステップSP53において、ビデオ復号部
49が、イン点ピクチャから次のIピクチャまたはPピ
クチャまでの間の第2のビデオバッファ44に格納され
ているBピクチャを読み捨てる。このステップSP53
からステップSP54に進む。
【0196】ステップSP54において、時間制御部3
7が、イン点ピクチャを表示するSTCの値をイン点側
プログラムのPTS_inの値にリセットする。
【0197】続くステップSP55において、ビデオ復
号部49が、第2のビデオバッファ44からイン点側プ
ログラムのピクチャを読み出して、イン点側プログラム
の各ピクチャをDTS(Decoding Time Stamp)に従っ
て復号する。そして、表示制御部51が、ビデオ復号部
49を制御して、復号されたピクチャを当該ピクチャの
PTS(Presentation Time Stamp)に従って表示す
る。
【0198】以上のように処理を行うことによって、復
号装置40では、アウト点側プログラムからイン点側プ
ログラムへスキップ再生を行うことができる。
【0199】このように復号装置40では、スキップ再
生時において、シームレス再生を保つことができるかど
うかを判断するとともに、シームレス再生を保つことが
できる場合には、STCを切り換え違和感無く画像を表
示することができ、シームレスに再生をすることができ
ない場合でも、表示をとぎれさせることがない。
【0200】つぎに、復号装置40における復号及び表
示のタイミングについて、図20(A)に示すようなア
ウト点側プログラムをB07まで再生した後スキップし、
イン点側プログラムのPn5から再生する場合を例に説明
する。
【0201】ビデオ復号部49は、図20(B)に示す
ように、時刻t-9から順次アウト点側プログラムを復号
し、時刻t-1でB07(最終ピクチャPlast)の復号
を終え、アウト点側プログラムの復号を完了する。さら
に、ビデオ復号部49は、図20(D)に示すように時
刻t-6から順次イン点側プログラムを復号し、時刻t0
でBn4までの復号を終える。ここで、ビデオ復号部49
は、アウト点側プログラムとイン点側プログラムの両者
を同時に復号する期間、すなわち、時刻t-6から時刻t
-0までの期間は、2倍速で動作し、アウト点側プログラ
ムとイン点側プログラムを所定のデータ単位毎に交互に
復号をする。なお、イン点側プログラムのIn2からBn4
までの間のピクチャについてはI及びPピクチャのみの
復号を行い、Bピクチャの復号は行わなくてもよい。こ
れは、In2からBn4までの間のピクチャは表示されず、
この間のI及びPピクチャのみがPn5(イン点ピクチ
ャ)の復号に必要とされるためである。
【0202】また、ビデオ復号部49は、図20(C)
に示すように、時刻t0までは復号されたアウト点側プ
ログラムをそのPTSに従って表示する。そしてアウト
点ピクチャPoutの表示が終了する時刻t0におい
て、STCをPTS_Pinの値にリセットするととも
に、図20(E)に示すように、復号されたイン点側プ
ログラムを、順次各ピクチャのPTSに従って表示して
いく。
【0203】このように復号及び表示することによっ
て、復号装置40は図20(F)に示すように、アウト
点ピクチャとイン点ピクチャを連続して表示し、アウト
点側プログラムとイン点側プログラムをシームレスに再
生することができる。
【0204】つぎに、スキップ再生時におけるメインバ
ッファ21、第1のビデオバッファ43及び第2のビデ
オバッファ44のビット占有量の変移について図21を
用いて説明する。
【0205】図21(A)は、メインバッファ21にお
ける多重化データのビット占有量を示している。このビ
ット占有量は、メインバッファ21の容量であるMB_
sizeから0の間で変移する。また、図21(B)
は、第1のビデオバッファ43におけるアウト点側プロ
グラムのビデオビットストリームのビット占有量を示し
ている。このビット占有量は、第1のビデオバッファ4
3の容量であるVB1_sizeから0の間で変移す
る。同様に図21(C)は、第2のビデオバッファ44
におけるイン点側プログラムのビデオビットストリーム
のビット占有量を示している。このビット占有量は、第
2のビデオバッファ44の容量であるVB2_size
から0の間で変移する。
【0206】期間T1は、ビデオ復号部49がアウト点
側プログラムを1倍速で復号している状態である。この
とき、メインバッファ21からの出力ビットレートはR
pg1となり、メインバッファ21における多重化デー
タのビット占有量は、メインバッファ21が満杯になる
までRin−Rpg1のレートで増加していく。Rpg
1=Rpg_maxの場合に増加レートは最小となり、
この場合のビット占有量の増加レートは、以下の式(1
6)に示すようになる。
【0207】 Rin−Rpg_max =(Rpg_max+α)−Rpg_max=α ・・・(16)
【0208】期間T2は、メインバッファ21が満杯の
状態であり、期間T1と同様にビデオ復号部49が1倍
速でアウト点側プログラムを復号している状態である。
メインバッファ21からの出力ビットレートはRpg1
である。
【0209】期間T3は、ビデオ復号部49がアウト点
側プログラム及びイン点側プログラムを、2倍速で復号
している状態である。このとき、メインバッファ21か
らの出力ビットレートはRpg1+Rpg2となり、メ
インバッファ21における多重化データのビット占有量
は、Rpg1+Rpg2−Rinのレートで減少してい
く。Rpg1=Rpg2=Rpg_maxの場合に減少
レートは最大となり、このときのビット占有量の減少レ
ートは、以下の式(17)に示すようになる。
【0210】 Rpg1+Rpg2−Rin =2×Rpg_max−(Rpg_max+α) =Rpg_max−α ・・・(17)
【0211】そして、期間T3から期間T4にかけて、
スキップが行われる。
【0212】期間T4は、ビデオ復号部49がイン点側
プログラムを1倍速で復号している状態である。このと
きメインバッファ21からの出力ビットレートはRpg
2となり、メインバッファ21における多重化データの
ビット占有量はメインバッファ21が満杯になるまでR
in−Rpg2のレートで増加していく。Rpg2=R
pg_maxの場合に増加レートは最小となり、この場
合のビット占有量の増加レートは、以下の式(18)に
示すようになる。
【0213】 Rin−Rpg_max =(Rpg_max+α)−Rpg_max=α ・・・(18)
【0214】期間T5は、メインバッファ21が満杯の
状態であり、期間T4と同様にビデオ復号部49がイン
点側プログラムを1倍速で復号している状態である。メ
インバッファ21からの出力ビットレートはRpg2で
ある。
【0215】このように、期間T1〜T3に示すビット
占有量の変移が、スキップ再生毎に繰り返される。
【0216】ここで、期間T1及びT3の時間長につい
て説明する。
【0217】期間T3の時間長は、ビデオ復号部49が
アウト点側プログラム及びイン点側プログラムを同時に
復号している状態における、イン点側プログラムの第2
のビデオバッファ44への供給開始からイン点ピクチャ
Pinの復号完了までの時間である。先頭ピクチャPf
irstからイン点ピクチャPinまでに復号するピク
チャ数をNdecとすると、期間T3の期間長は以下の
式(19)で与えられる。
【0218】
【数3】
【0219】先頭ピクチャPfirstからイン点ピク
チャPinまでに復号するピクチャ数Ndecの最大値
は、GOP長をNとし、Pピクチャの間隔をMとする
と、以下の式(20)で与えられる。
【0220】 Ndec=N+M−1 ・・・(20)
【0221】期間T3の最大値T3_maxは、上記式
(19)及び式(20)より、以下の式(21)で与え
られる。
【0222】
【数4】
【0223】ここで、decode_start_up
_delay=1.75Mbit/Rpg_max で
ある。また、rff〔i〕は、i番目のピクチャがBピ
クチャの時は、そのピクチャのrepeat_firs
t_fieldの値であり、i番目のピクチャがIまた
はPピクチャの時は、その前のIまたはPピクチャのr
epeat_first_fieldの値である。
【0224】T3の期間では、メインバッファ21から
は最大で2*Rpg_maxのレートでアウト点側プロ
グラム及びイン点側プログラムの2つのプログラムが出
力されていく。メインバッファ21は、T3_maxの
期間アウト点側プログラム及びイン点側プログラムの2
つのプログラムをアンダーフローせずに供給できる容量
が要求される。すなわち、メインバッファ21の容量M
B_sizeは、以下の式(22)で与えられる。
【0225】 MB_size=T3_max×(2×Rpg_max−Rin) =T3_max×(Rpg_max−α) ・・・(22)
【0226】期間T1の時間長は、ビデオ復号部49が
アウト点側プログラム又はイン点側プログラムのどちら
か一方のプログラムを1倍速で復号している状態におけ
るメインバッファ21のビット占有量が0からMB_s
izeになるまでの時間であり、期間T1は以下の式
(23)で表される。
【0227】 T1=MB_size/(Rin−Rpg_max) =MB_size/α ・・・(23)
【0228】ここで、連続してスキップ再生を繰り返す
場合、イン点ピクチャから次のアウト点ピクチャまでの
最小必要時間があり、このためイン点ピクチャ及びアウ
ト点ピクチャの位置が制限される。これは、スキップ再
生を行うためにはメインバッファ21を満杯にしておく
必要があるためである。すなわち、イン点ピクチャから
次のアウト点ピクチャまでのスキップ再生最小必要時間
Lminは、以下の式(24)で与えられる。
【0229】 Lmin=T1 ・・・(24)
【0230】以上のように本発明の第2の実施の形態の
光ディスクの記録再生装置では、アウト点側プログラム
とイン点側プログラムとを1つの復号部で2倍速で時分
割に復号し、PTS_Pout_endで表示終了され
るアウト点ピクチャとPTS_Pinで表示開始される
イン点ピクチャを連続して出力するとともに、アウト点
ピクチャからイン点ピクチャへの切換タイミングでST
CをPTS_Pout_endからPTS_Pinにリ
セットする。このことにより、この光ディスクの記録再
生装置1では、切り換え点の前後で連続性を保ちつつ、
シームレスにスキップ再生をすることができる。
【0231】なお、この本発明の第2の実施の形態の光
ディスクの記録再生装置におけるシームレス再生の可否
の事前判定は、上述した第1の実施の形態の光ディスク
の記録再生装置1と同様である。
【0232】また、上記第1の実施の形態では2つの復
号部を用いてアウト点側プログラムとイン点側プログラ
ムとを並行処理する例を示し、上記第2の実施の形態で
は2倍速で時分割処理をする1つの復号部を用いてアウ
ト点側プログラムとイン点側プログラムとを並行処理す
る例を示した。本発明では、このような方式に限られ
ず、第1の実施の形態と第2の実施の形態とを組み合わ
せて、アウト点側プログラムとイン点側プログラムとを
並行処理する復号装置を適用してもよい。例えば、MP
EG方式の符号化データを復号する復号装置では内部の
処理ユニットがいくつか存在するが、逆離散コサイン変
換部は2つの処理ユニットで処理を行い、可変長復号部
は1つの処理ユニットで時分割で処理を行うようにして
も良い。
【0233】(第3の実施の形態)つぎに、本発明を適
用した第3の実施の形態の光ディスクの記録再生装置に
ついて説明する。この第3の実施の形態の光ディスクの
記録再生装置は、上記第2の実施の形態と同様に上述し
た第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置1の復
号装置10の構成を変えたものであり、この復号装置1
0以外の構成は上記光ディスクの記録再生装置1と同一
である。従って、この第3の実施の形態に関しては、以
下この復号装置10に対応する復号装置についてのみ詳
細な説明をする。また、第1の実施の形態の光ディスク
の記録再生装置1の復号装置10の構成要素と同一の構
成要素、並びに、第2の実施の形態の光ディスクの記録
再生装置の復号装置40の構成要素と同一の構成要素に
ついては、図面中同一の符号を付けその詳細な説明を省
略する。
【0234】本発明を適用した第3の実施の形態の光デ
ィスクの記録再生装置に適用される復号装置について詳
細に説明する。
【0235】図22に、第3の実施の形態の光ディスク
の記録再生装置に適用される復号装置のブロック構成図
を示す。この図22に示す復号装置60は、図1に示す
第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置1の復号
装置10に代えて用いられる。
【0236】復号装置60は、図22に示すように、バ
ッファ6(図1)から供給されたビデオデータとオーデ
ィオデータとからなる多重化データを一時格納するメイ
ンバッファ21と、メインバッファ21に格納されたビ
ットストリームを抜き出してスキップ再生時にアウト点
側プログラムのビットストリームとイン点側プログラム
のビットストリームとを分離する分離部61と、分離部
61で抜き出したAVプログラムのビットストリームを
時分割で切り換えてビデオビットストリームとオーディ
オビットストリームとに分離する切換部62とを備えて
いる。
【0237】また、復号装置60は、ビデオビットスト
リームを格納するビデオバッファ63と、オーディオビ
ットストリームを格納するオーディオバッファ64とを
備えている。
【0238】また、復号装置60は、ビデオバッファ6
3に格納されているビデオビットストリームを抜き出し
復号するビデオ復号部70と、オーディオバッファ64
に格納されているオーディオビットストリームを抜き出
し復号するオーディオ復号部50と、ビデオデータ及び
オーディオデータの出力タイミングを制御する表示制御
部67と、この装置の基準同期信号となるシステムタイ
ムクロック(STC)を発生する時間制御部37とを備
えている。
【0239】メインバッファ21には、バッファ6(図
1)からパック単位で多重化されたビデオデータ及びオ
ーディオデータのビットストリームがRinのビットレ
ートで供給される。このビットストリームは、このメイ
ンバッファ21に一時蓄積された後所定のタイミングで
分離部61に抜き出される。このメインバッファ21
は、容量が一杯になった場合書き込みが停止される。
【0240】ここで、このメインバッファ21には、通
常再生時には、1つのAVプログラムのビデオデータ及
びオーディオデータが格納される。一方、スキップ再生
時には、アウト点側プログラム及びイン点側プログラム
の2つのAVプログラムが光ディスク2から読み出さ
れ、このメインバッファ21に格納される。
【0241】分離部61は、多重化されたビデオデータ
及びオーディオのビットストリームを、メインバッファ
21からRoutのビットレートで抜き出す。分離部6
1は、スキップ再生時には、メインバッファ21に格納
されているアウト点側プログラムのデータを抜き出した
のちに、イン点側プログラムのデータを抜き出す。この
とき、この分離部61は、再生制御部8(図1)から供
給される再生制御情報に基づき、スキップ再生時におけ
るビデオデータ及びオーディオデータの抜き出しを行
う。例えば、アウト点側プログラムの再生制御情報の最
終ピクチャPlastのインデックス(P_last_index)
やイン点側プログラムの再生制御情報のイン点ピクチャ
Pinのインデックス(P_in_index)に基づき抜き出し
を行う。分離部61は、抜き出したデータを切換部62
に送出する。また、分離部61は、アウト点側プログラ
ム及びイン点側プログラムの各多重化データに含まれて
いるシステムヘッダも抜き出し、このシステムヘッダを
表示制御部67に送出する。
【0242】切換部62は、アウト点側プログラム及び
イン点側プログラムのそれぞれに多重化されているビデ
オデータ及びオーディオデータのビットストリームを時
分割で分離し、ビデオデータのみのビットストリームと
オーディオデータのみのビットストリームとする。切換
部62により分離されたアウト点側プログラムのビデオ
ビットストリーム及びイン点側プログラムのビデオビッ
トストリームは、ビデオバッファ63に送出される。切
換部62により分離されたアウト点側プログラムのオー
ディオビットストリーム及びイン点側プログラムのオー
ディオビットストリームは、オーディオバッファ50に
送出される。
【0243】ビデオバッファ63は、切換部62から供
給されたビデオビットストリームを一時格納する。ビデ
オバッファ63に格納されたビデオビットストリーム
は、所定のタイミングでビデオ復号部70に抜き出され
る。
【0244】オーディオバッファ64は、切換部62か
ら供給されたオーディオビットストリームを一時格納す
る。オーディオバッファ64に格納されたオーディオビ
ットストリームは、ビデオの復号タイミングに同期した
タイミングでオーディオ復号部50に抜き出される。
【0245】ビデオ復号部70は、MPEG2方式で圧
縮符号化されたビデオビットストリームを復号し、デジ
タルの映像データを生成する。このビデオ復号部70
は、ピクチャの表示速度より早い速度 で各ピクチャの
復号を行うようになっている。例えば、このビデオ復号
部70は、リアルタイムで供給されたビデオデータをリ
アルタイムで表示するために必要な最低の復号速度に対
して、2倍のビデオデータを復号できる復号速度となっ
ている。このビデオ復号部70は、通常再生時には、各
ピクチャに付けられた復号の時刻管理情報(DTS:Decodi
ng Time Stamp)に従って、通常の復号速度で各ピクチ
ャを復号する。一方、このビデオ復号部70は、スキッ
プ再生時には、DTSを無視して、アウト点側プログラ
ム及びイン点側プログラムを通常の復号速度に対して2
倍の復号速度で復号する。このビデオ復号部70により
復号されたデジタルの映像データは、フレームメモリ6
5に格納される。
【0246】オーディオ復号部50は、MPEG2方式
で圧縮符号化されたオーディオビットストリームを復号
し、デジタルの音声データを生成する。オーディオ復号
部50により復号されたデジタルの音声データは、オー
ディオメモリ66に格納される。このオーディオ復号部
50も、上記ビデオ復号部70と同様に、音声の出力速
度よりも早い速度でオーディオデータの復号を行うよう
になっている。
【0247】フレームメモリ65は、復号した後のピク
チャを、画面単位で一時格納するメモリである。すなわ
ち、このフレームメモリ65は、ビデオ復号部70が通
常の表示速度より速い速度で復号を行った場合に、復号
は行われているがまだ表示されていないピクチャをスト
アする機能を有するものである。
【0248】オーディオメモリ66は、復号した後のオ
ーディオデータを、一時格納するメモリである。すなわ
ち、このオーディオメモリ67は、オーディオ復号部6
7が通常の音声出力速度より速い速度で復号を行った場
合に、復号は行われているがまだ出力されていない音声
データをストアする機能を有するものである。
【0249】表示制御部67は、再生制御部8(図1)
から供給される再生制御情報及び時間制御部37から供
給されるSTCに基づき、ビデオ復号部70で復号した
各ピクチャの出力タイミング及びオーディオ復号部50
で復号した音声データの出力タイミングの制御を行う。
【0250】具体的には、表示制御部67は、時間制御
部37により発生されるSTCと各ピクチャに付けられ
ている再生出力の時間管理情報(PTS:Presentation Tim
e Stamp)とが一致したときに、ビデオ復号部70で復
号した各ピクチャを出力する。また、この表示制御部6
7は、スキップ再生時においては、アウト点側プログラ
ムのアウト点ピクチャとイン点側プログラムのイン点ピ
クチャとの表示切り換えタイミングで、出力するピクチ
ャをアウト点側プログラムからイン点側プログラムへ切
り換える。
【0251】また、表示制御部67は、ビデオ復号部7
0から出力する映像データに同期させて、音声データを
出力する。また、表示制御部67は、スキップ再生時に
おいては、アウト点側プログラムのアウト点ピクチャと
イン点側プログラムのイン点ピクチャとの表示切り換え
タイミングで、出力するオーディオデータをアウト点側
プログラムからイン点側プログラムへ切り換える。
【0252】ここで、メインバッファ21に供給される
ビットストリームのビットレートをRinとし、メイン
バッファ21から読み出されるビットストリームのビッ
トレートをRoutとする。また、ビデオバッファ3に
供給されるビデオビットストリームのビットレートをR
vとし、オーディオバッファ64に供給されるオーディ
オビットストリームのビットレートをRaとし、分離部
61から送出されるシステムヘッダのビットレートをR
sysとする。また、そして、Rv、Ra及びRsys
の合計をプログラムビットレートRpgとする。さら
に、Rpgの最大値を最大プログラムビットレートRp
g_maxとする。
【0253】このように各ビットレートを定義すると、
メインバッファ21に供給されるビットストリームのビ
ットレートRinと、最大プログラムビットレートRp
g_maxとは、次式に示すような関係となる。
【0254】 Rin=Rpg_max+α (α>0) Rout≦2×Rpg_max ・・・(25)
【0255】このαは、ビデオ復号部70のスタートア
ップ時におけるディレイタイムを考慮したのである。
【0256】つぎに、この復号装置60のスキップ再生
時における処理について、図23〜図25に示すフロー
チャートを用いて説明する。
【0257】図23にアウト点側プログラムからイン点
側プログラムへスキップする際におけるメインバッファ
21のデータストリームの読み込み処理の内容を示す。
なお、このメインバッファ21の読み込み処理は、例え
ば、図示しないバッファマネージャ等により制御されて
いる。
【0258】まず、ステップSP61において、メイン
バッファ21に空き容量があるかどうかを判断する。メ
インバッファ21に空き容量が生じるまでこのステップ
SP61で処理を待機する。
【0259】メインバッファ21に空き容量が生じる
と、続くステップSP62において、アウト点側プログ
ラムをメインバッファ21に読み込む。
【0260】続くステップSP63において、アウト点
側プログラムの最終バイトを読み込んだかどうかを判断
する。アウト点側プログラムの最終バイトを読み込んで
いなければ、ステップSP61からの処理を繰り返す。
なお、このステップSP63において、アウト点側プロ
グラムの最終バイトを読み込んだと判断する場合には、
ステップSP64に進む。
【0261】ステップSP64において、メインバッフ
ァ21に空き容量があるかどうかを判断する。メインバ
ッファ21の空き容量が生じるまでこのステップSP6
4で処理を待機する。
【0262】メインバッファ21に空き容量が生じる
と、続くステップSP65において、イン点側プログラ
ムをメインバッファ21に読み込む。
【0263】そして、全てのイン点側プログラムを読み
込ませて処理を終了する。なお、復号装置10がスキッ
プ再生の処理を繰り返す場合には、再度ステップSP6
1からの処理を繰り返せば良い。
【0264】復号装置60では、以上のようなステップ
SP61からステップSP65までの処理を行うことに
よって、スキップ再生を行う際に、メインバッファ21
にデータを読み込ませることができる。
【0265】図24及び図25に、復号装置60の復号
処理、並びに、出力処理の内容を示す。
【0266】まず、スキップ再生処理を開始すると、図
24に示すステップSP71において、時間制御部37
がSTC(System Time Cloch)を、アウト点側プログ
ラムのSCR(System Clock Reference、システム時刻
基準参照値)にセットする。
【0267】続くステップSP72において、フレーム
メモリ65に空き容量が存在する場合に、ビデオ復号部
70が、ビデオバッファ63からアウト点側プログラム
のピクチャを読み出して、各ピクチャのDTS(Decodi
ng Time Stamp)を無視して、例えば2倍速で復号し、
復号したピクチャをこのフレームメモリ65に格納す
る。
【0268】続くステップSP73において、時間制御
部67は、ビデオ復号部70が復号したアウト点側プロ
グラムの各ピクチャを、そのPTSに従って表示する。
【0269】続くステップSP74において、アウト点
側プログラムのアウト点ピクチャの復号が完了したかど
うかを判断する。アウト点側プログラムのアウト点ピク
チャの復号が完了していなければ、ステップSP72か
ら処理を繰り返す。このステップSP74において、ア
ウト点側プログラムのアウト点ピクチャの復号が完了し
たと判断する場合には、ステップSP75に進む。
【0270】ステップSP75において、表示制御部6
7は、ビデオ復号部70が復号したアウト点側プログラ
ムの各ピクチャを、そのPTSに従って表示する。
【0271】ステップSP76において、ビデオ復号部
70は、ビデオバッファ63からイン点側プログラムの
ピクチャを読み出して、各ピクチャのDTSを無視し
て、例えば2倍速で復号する。
【0272】続くステップSP77において、イン点側
プログラムのイン点ピクチャの復号が完了したかどうか
を判断する。イン点ピクチャの復号が完了していなけれ
ば、ステップSP75から処理を繰り返す。このステッ
プSP77において、イン点ピクチャの復号が完了した
と判断する場合には、ステップSP78に進む。
【0273】ステップSP78において、イン点ピクチ
ャのピクチャタイプがIピクチャ又はPピクチャである
かどうかを判断する。この判断は、再生制御情報にしめ
されているP_in_typeに基づき行うことができる。イン
点ピクチャがIピクチャ又はPピクチャであれば、ステ
ップSP79において、ビデオ復号部70が、次のIピ
クチャ又はPピクチャまでビデオバッファ63に格納さ
れているイン点側プログラムを読み捨てて、図25に示
すステップSP80に進む。また、イン点ピクチャがI
ピクチャ又はPピクチャでなければ、そのまま図25に
示すステップSP80に進む。
【0274】図25に示すステップSP80において、
復号したイン点ピクチャをフレームメモリ65に格納す
る。
【0275】続く、ステップSP81において、STC
が、PTS_Pout_endとなったかどうかを判断す
る。すなわち、アウト点ピクチャの表示が終了したかど
うかを判断する。
【0276】STCが、PTS_Pout_endとなっ
ていない場合には、ステップSP82において、時間制
御部67は、復号したアウト点側プログラムの各ピクチ
ャの出力をそのPTSに従って続行する。そして、この
ステップSP82の処理を、STCがPTS_Pout_
endとなるまで継続する。
【0277】STCがPTS_Pout_endとなった
時、ステップSP83において、ビデオ復号部70で復
号したイン点ピクチャを表示する。それと同時に、ST
Cを、PTS_Pinにリセットする。
【0278】続くステップSP84において、フレーム
メモリ65に空き容量が存在する場合に、ビデオ復号部
70は、ビデオバッファ63に格納されているイン点側
プログラムをDTSを無視して、例えば2倍速で復号
し、復号したピクチャをこのフレームメモリ65に格納
する。また、それとともに、このステップSP84にお
いて、時間制御部67は、ビデオ復号部70が復号した
イン点側プログラムの各ピクチャを、そのPTSに従っ
て表示する。
【0279】ビデオ復号部70は、以上のようなステッ
プSP71からステップSP84までの処理を行うこと
によって、スキップ再生を行う際に、アウト点側プログ
ラム及びイン点側プログラムの復号を行うことができ
る。また、時間制御部67は、以上のようなステップS
P71からステップSP84までの処理を行うことによ
って、スキップ再生を行う際に、アウト点側プログラム
及びイン点側プログラムの出力を行うことができる。
【0280】なお、MPEG2では、映画フィルムが1
秒あたり24コマのピクチャから構成されていることを
考慮して、所定のフィールドを繰り返し出力する2−3
プルダウン処理が行われている。このことから先のステ
ップSP83で、上記PTS_Pout_endが、アウ
ト点ピクチャで2−3プルダウンが行われていない場合
にはPTS_Poutに1フレーム分の時間を加えた時
刻となり、また、アウト点ピクチャで2−3プルダウン
が行われている場合にはPTS_Poutに3フィール
ド分の時間を加えた時刻となる。
【0281】以上のように、光ディスクの記録再生装置
では、図23〜図25に示す各処理を行うことにより、
スキップ再生の前後における動画像の連続性を保つこと
ができる。
【0282】つぎに、復号装置60における復号及び表
示のタイミングについて、図26(A)に示すようなア
ウト点側プログラムをB07まで再生した後スキップし、
イン点側プログラムのPn5から再生する場合を例に説明
する。
【0283】ビデオ復号部70は、図26(B)に示す
ように、時刻t-9から順次アウト点側プログラムを復号
し、時刻t-3でB07(最終ピクチャPlast)の復号
を終え、アウト点側プログラムの復号を完了する。さら
に、ビデオ復号部70は、図26(D)に示すように時
刻t-3から順次イン点側プログラムを復号し、時刻t0
でBn4までの復号を終える。ここで、ビデオ復号部70
は、時刻t-6から時刻t-0までの期間は、2倍速で動作
し、アウト点側プログラムとイン点側プログラムを復号
する。具体的には、時刻t-6から時刻t-3までの期間に
アウト点側プログラムのP05からB07までのピクチャの
復号を行い、時刻t-3から時刻t0までの期間にイン点
側プログラムのIn2からBn5までのピクチャの復号を行
い、時刻t0までに完了し、イン点ピクチャであるPn
5の復号を完了する。なお、イン点側プログラムのIn2
からBn4までの間のピクチャについてはI及びPピクチ
ャのみの復号を行い、Bピクチャの復号は行わなくても
よい。これは、In2からBn4までの間のピクチャは表示
されず、この間のI及びPピクチャのみがPn5(イン点
ピクチャ)の復号に必要とされるためである。
【0284】また、ビデオ復号部70は、図26(C)
に示すように、時刻t0までは復号されたアウト点側プ
ログラムをそのPTSに従って表示する。そしてアウト
点ピクチャPoutの表示が終了する時刻t0におい
て、STCをPTS_Pinの値にリセットするととも
に、図26(E)に示すように、復号されたイン点側プ
ログラムを、順次各ピクチャのPTSに従って表示して
いく。
【0285】このように復号及び表示することによっ
て、復号装置60は図26(F)に示すように、アウト
点ピクチャとイン点ピクチャを連続して表示し、アウト
点側プログラムとイン点側プログラムをシームレスに再
生することができる。
【0286】つぎに、スキップ再生時におけるメインバ
ッファ21及びビデオバッファ63のビット占有量の変
移について図27を用いて説明する。
【0287】図27(A)は、メインバッファ21にお
ける多重化データのビット占有量を示している。このビ
ット占有量は、メインバッファ21の容量であるMB_
sizeから0の間で変移する。また、図27(B)
は、ビデオバッファ63のビデオビットストリームのビ
ット占有量を示している。このビット占有量は、ビデオ
バッファ63の容量であるVB_sizeから0の間で
変移する。
【0288】期間T1は、ビデオ復号部70がアウト点
側プログラムを1倍速で復号している状態である。メイ
ンバッファ21からの出力ビットレートはRpgとな
り、メインバッファ21のビット占有量は、フル(fu
ll)の状態となるまで、α(Rin−Rpg)のレー
トで増加していく。
【0289】期間T2では、ビデオ復号部70によりア
ウト点側プログラムの復号処理がされている。このと
き、ビデオ復号部70は、フレームメモリ15に空き容
量があれば2倍速で復号処理を行う。期間T2における
メインバッファ21の出力ビットレートの最大値は、2
Rpgとなる。また、メインバッファ21のビット占有
量は、Rpg−αのレートで減少していく。
【0290】期間T3では、上記期間T1と同様に、ビ
デオ復号部70によりアウト点側プログラムの復号処理
が、1倍速でされている。従って、期間T3におけるメ
インバッファ21の出力ビットレートの最大値は、Rp
gとなる。また、メインバッファ21のビット占有量
は、フル(full)の状態となるまで、αのレートで
増加していく。
【0291】期間T4では、イン点側プログラムの復号
がビデオ復号部70により開始され、このイン点側プロ
グラムの復号処理が、2倍速でされている。従って、期
間T4における、メインバッファ21の出力ビットレー
トの最大値は、2Rpgとなる。そのため、メインバッ
ファ21のビット占有量は、Rpg−αのレートで減少
する。また、イン点ピクチャの復号を終了したら、ビデ
オ復号部70は、一旦停止する。
【0292】期間T5では、ビデオ復号部70によりイ
ン点側プログラムの復号処理が、1倍速でされている。
従って、期間T5におけるメインバッファ21の出力ビ
ットレートの最大値は、Rpgとなる。また、メインバ
ッファ21のビット占有量は、αのレートで増加してい
く。
【0293】期間T6では、ビデオ復号部70によりイ
ン点側プログラムの復号処理がされている。このとき、
ビデオ復号部70は、フレームメモリ15に空き容量が
あれば2倍速で復号処理を行う。期間T6におけるメイ
ンバッファ21の出力ビットレートの最大値は、2Rp
gとなる。また、メインバッファ21のビット占有量
は、Rpg−αのレートで減少していく。
【0294】期間T7では、上記期間T1と同様に、ビ
デオ復号部70によりイン点側プログラムの復号処理
が、1倍速でされている。従って、期間T7におけるメ
インバッファ21の出力ビットレートの最大値は、Rp
gとなる。また、メインバッファ21のビット占有量
は、フル(full)の状態となるまで、αのレートで
増加していく。
【0295】なお、上記期間T4では、ビデオ復号部7
0で最初のピクチャを復号するために所定のディレイタ
イムが生じている。このディレイタイムを、デコードス
タートアップディレイ(decode_start_up
_delay)とする。
【0296】つぎに、上述した各メモリのビット占有量
等を考慮して、スキップ再生をシームレスに行う際に必
要となる各パラメータを求める。
【0297】上記時刻t0でSTCをリセットする際
に、このSTCに加えられるオフセットタイムSTC_
offsetは、式(26)に示すように設定される。
【0298】 STC_offset =PTS_Pout_end−PTS_Pin ・・・(26)
【0299】T4の時間長は、フレームメモリ15が2
倍速で動作するときに、VESバッファ13に対してイ
ン点側プログラムの供給が開始されてから、イン点ピク
チャの復号が終了するまでの時間である。NをGOP
長、MをI又はPピクチャの間隔とすると、このT4の
最大値は、式(27)に示すようになる。
【0300】 T4_max=((N+M−1)/frame_rate)/2 +decode_start_up_delay ・・・(27)
【0301】なお、ここで、decode_start
_up_delay=1.75Mbit/(2Rpg)で
ある。例えば、M=15、M=3の時、このT4の最大
値は、イン点ピクチャがGOPの最初のBピクチャであ
るB1となる場合である。すなわち、この場合は、イン
点ピクチャが含まれるGOPの1つ前のGOPを全て復
号しなければならない。係る場合、このT4の時間長
は、以下の式(28)に示すようになる。
【0302】 T4_max=((17)/frame_rate)/2 +decode_start_up_delay ・・・(28)
【0303】フレームメモリ15に必要なフレーム枚数
(Nf)は、T4の時間長に依存し、以下の式(29)
に示すようになる。
【0304】 Nf=T4_max/frame_rate ・・・(29)
【0305】T2(又はT6)の時間長は、2Nfの枚
数のピクチャを2倍速で復号して、Nfのピクチャをフ
レームメモリ15に格納する時間である。このT2(又
はT6)の時間長は、以下の式(30)に示す時間とな
る。
【0306】 T2=T6=2Nf/2frame_rate =Nf/frame_rate ・・・(30)
【0307】メインバッファ21は、イン点側プログラ
ムをアンダーフローさせないで、2倍速で復号できるよ
うにビットストリームを読み込んでおけるだけの容量が
最低限必要となる。従って、このメインバッファ21の
容量(MB_size)は、式(31)に示すようにな
る。 Tmax=max(T4_max,T2) MB_size=Tmax×(2Rpg−Rin) =Tmax×(Rpg−α) ・・・(31)
【0308】メインバッファ21のビット占有量が、零
の状態からフル状態となるまでの時間であるT1(又は
T3,T7)の時間長は、以下の式(32)に示すよう
になる。
【0309】 T1=MB_size/(Rin−Rpg)=MB_size/α ・・・(32)
【0310】連続してスキップ再生をする際のイン点ピ
クチャからアウト点ピクチャまでの最小必要時間は、以
下の式(33)に示す時間となる。この式(33)に示
す時間によって、スキップ再生をする際のイン点ピクチ
ャ及びアウト点ピクチャの設定の仕方が制限される。 Lmin=T1+Tmax ・・・(33)
【0311】以上のように本発明の第3の実施の形態の
光ディスクの記録再生装置では、ビデオ復号部70によ
りMPEG方式の符号化データを表示速度より速い速度
で復号し、PTS_Pout_endで表示終了される
アウト点ピクチャとPTS_Pinで表示開始されるイ
ン点ピクチャを連続して出力するとともに、アウト点ピ
クチャからイン点ピクチャへの切換タイミングでSTC
をPTS_Pout_endからPTS_Pinにリセ
ットする。このことにより、この光ディスクの記録再生
装置では、切り換え点の前後で連続性を保ちつつ、シー
ムレスにスキップ再生をすることができる。
【0312】
【発明の効果】本発明にかかる動画像データの復号装置
及び復号方法では、第1の時刻で表示終了されるピクチ
ャと、第2の時刻で表示開始されるピクチャを切り換え
て出力するとともに、基準同期信号を切り換える。
【0313】このことにより、本発明にかかる動画像デ
ータの復号装置及び復号方法では、切り換え点の前後で
連続性を保ちつつ、シームレスにスキップ再生をするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記録
再生装置のブロック構成図である。
【図2】スキップ再生の際のアウト点側プログラムとイ
ン点側プログラムとの関係を説明するための図である。
【図3】スキップ再生の際のAVプログラムの再生経路
を示し、アウト点側プログラムの表示終了時刻(PTS
_Pout_end)とイン点側プログラムの表示開始
時刻(PTS_Pin)との関係を説明するための図で
ある。
【図4】イン点側プログラムが含まれるAVプログラム
ファイルの多重化ストリームと、その多重化ストリーム
のバイトアドレスとの関係を示す図である。
【図5】アウト点側プログラムが含まれるAVプログラ
ムファイルの多重化ストリームと、その多重化ストリー
ムのバイトアドレスとの関係を示す図である。
【図6】光ディスク上に記録されている多重化ストリー
ムのバイトアドレスと、あるAVプログラムの復号開始
位置(decode_start_addres)及び復号終了位置(decod
e_end_addres)との関係を示す図である。
【図7】光ディスクに記録されているAVプログラムフ
ァイルの記述例を説明するための図である。
【図8】光ディスクに記録されている再生制御情報ファ
イルの記述例を説明するための図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記録
再生装置の復号装置のブロック構成図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び出力処理を示すフロー
チャートである。
【図11】シームレス再生ができる場合において、本発
明の第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置の復
号装置の復号及び出力処理を示す上記図10に続くフロ
ーチャートである。
【図12】シームレス再生ができない場合において、本
発明の第1の実施の形態の光ディスクの記録再生装置の
復号装置の復号及び出力処理を示す上記図10に続くフ
ローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び表示タイミングを説明
するための図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の各バッファのビット占有量を示
す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置のブロック構成図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置のビデオ復号部のブロック構成図
である。
【図17】本発明の第2の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び出力処理を示すフロー
チャートである。
【図18】シームレス再生ができる場合において、本発
明の第2の実施の形態の光ディスクの記録再生装置の復
号装置の復号及び出力処理を示す上記図17に続くフロ
ーチャートである。
【図19】シームレス再生ができない場合において、本
発明の第2の実施の形態の光ディスクの記録再生装置の
復号装置の復号及び出力処理を示す上記図17に続くフ
ローチャートである。
【図20】本発明の第1の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び表示タイミングを説明
するための図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の各バッファのビット占有量を示
す図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置のブロック構成図である。
【図23】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置のメインバッファへのデータの読
み込み処理を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び出力処理を示すフロー
チャートである。
【図25】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び出力処理を示す上記図
24に続くフローチャートである。
【図26】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の復号及び表示タイミングを説明
するための図である。
【図27】本発明の第3の実施の形態の光ディスクの記
録再生装置の復号装置の各バッファのビット占有量を示
す図である。
【図28】MPEG方式で符号化された各ピクチャを説
明する図である。
【図29】MPEG方式で符号化された符号化データの
スキップ再生について説明する図である。
【符号の説明】
1 光ディスクの記録再生装置、2 光ディスク、 6
バッファ、7 再生制御情報メモリ、8 再生制御
部、10,40,60 復号装置、12 再生制御情報
符号化部、13 符号化装置、21 メインバッファ、
22,23,41,61 分離部、24,25,42,
62 切換部、26,43 第1のビデオバッファ、2
8,42 第2のビデオバッファ、30 第1のビデオ
復号部、32 第2のビデオ復号部、34 映像切換出
力部、36,51,67 表示制御部、37 時間制御
部、49,70 ビデオ復号部、50 オーディオ復号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予測符号化方式を用いて符号化された動
    画像の符号化データを復号する動画像データの復号装置
    において、 所定の表示時刻である第1の時刻で表示終了されるピク
    チャまでの符号化データを復号する第1の復号手段と、 上記第1の時刻から所定時間スキップした時刻である第
    2の時刻で表示開始されるピクチャからの符号化データ
    を復号する第2の復号手段と、 符号化データの時刻管理情報と基準同期信号とが一致し
    た際に上記第1の復号手段又は上記第2の復号手段で復
    号したピクチャを出力制御する出力制御手段と、 上記基準同期信号が上記第1の時刻になった時に上記基
    準同期信号を上記第2の時刻に変更し、上記出力制御手
    段で出力制御するピクチャを上記第2の復号手段で復号
    したピクチャに切り換える切換手段とを備えることを特
    徴とする動画像データの復号装置。
  2. 【請求項2】 上記第2の復号手段は、上記第2の時刻
    で表示開始されるピクチャを復号する場合に必要となる
    符号化データを、上記第1の時刻となるまでに上記第2
    の時刻で表示されるピクチャまでを復号することを特徴
    とする請求項1に記載の動画像データの復号装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の復号手段及び第2の復号手段
    は、MPEG(MovingPicture Experts Group)方式を
    用いて符号化された動画像の符号化データを復号するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の動画像データの復号装
    置。
  4. 【請求項4】 予測符号化方式を用いて符号化された動
    画像の符号化データを復号する動画像データの復号方法
    において、 所定の表示時刻である第1の時刻で表示終了されるピク
    チャまでの符号化データを復号する第1の復号工程と、 上記第1の時刻から所定時間スキップした時刻である第
    2の時刻で表示開始されるピクチャからの符号化データ
    を復号する第2の復号工程と、 基準同期信号を生成し、時刻管理情報とこの基準同期信
    号とが一致した際に上記第1の復号工程又は上記第2の
    復号工程で復号したピクチャを出力制御する出力制御工
    程と、 上記基準同期信号が上記第1の時刻になった時に上記基
    準同期信号を上記第2の時刻に変更し、上記出力制御工
    程で出力制御するピクチャを上記第2の復号工程で復号
    したピクチャに切り換える切換工程とを有することを特
    徴とする動画像データの復号方法。
  5. 【請求項5】 上記第2の復号工程は、上記第2の時刻
    で表示されるピクチャを復号する場合に必要となる符号
    化データを、上記第1の時刻となるまでに上記第2の時
    刻で表示されるピクチャまでを復号することを特徴とす
    る請求項4に記載の動画像データの復号方法。
  6. 【請求項6】 上記第1の復号工程及び第2の復号工程
    では、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式
    を用いて符号化された動画像の符号化データを復号する
    ことを特徴とする請求項4に記載の動画像データの復号
    方法。
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