JPH11211648A - 半固体状物質の物性測定方法及び物性測定装置 - Google Patents

半固体状物質の物性測定方法及び物性測定装置

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JPH11211648A
JPH11211648A JP868198A JP868198A JPH11211648A JP H11211648 A JPH11211648 A JP H11211648A JP 868198 A JP868198 A JP 868198A JP 868198 A JP868198 A JP 868198A JP H11211648 A JPH11211648 A JP H11211648A
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needle
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JP868198A
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Toyohito Uematsu
豊翁 上松
Shigeki Komatsuzaki
茂樹 小松崎
Yoshio Kobayashi
良男 小林
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】0.3cm3以下の極微少グリースのちょう度の測定
を可能とする物性測定装置を提供する。 【解決手段】物性測定装置50は、測定針1と記録計6と
を有し記録計6がグリース60に貫入するときの当該測定
針1に加わる荷重の時間的変化を記録する針入測定部10
と、試料60を収める容器7を載せる試料台9を有する試料
保持部20と、測定針1をグリース60に貫入するための針
入測定部10及び試料保持部20を駆動する駆動機構30と、
駆動機構30を支える支持台40とから構成されて、 記録
計6が、グリース60に貫入する測定針1が容器7の底部に
近接し 該測定針1と容器7の底部との狭い間隙部をグリ
ース60が流動するときに発生する流動抵抗による抵抗荷
重の変化を検出することによって、極微少グリースのち
ょう度の測定を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて粘ちょうな
物質または半固体状物質の、硬さ,軟化点,硬化点等の
物理特性(以下、物性)の変化の測定技術に係わり、特
に、極少量のグリースのちょう度や樹脂の軟化点などと
いった物性の測定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術のグリース等のような粘ちょう
或いは半固体状物質の硬さ測定方法として、例えば、物
質の種類別で日本工業標準規格に規定されているものが
ある。即ち、瀝青物質類(アスファルト、タール、ピッ
チ類)に対しては石油アスファルト針入度試験方法(JIS
K 2207.5.3)、石油ワックス類は石油ワックス針入度試
験方法(JIS K 2235.5.4)、潤滑グリース類ではグリース
ちょう度試験方法(JIS K2220.5.3)が規定されている。
これらの測定方法は、規定の試料容器に試料を採りその
表面を平らにした後、表面中心部に規定重量の円錐或い
は針を一定時間貫入させ、その深さより硬さを測定する
ものである。
【0003】上記の半固体状物質の試験方法を一般的に
針入度試験と呼ばれている。この針入度試験に必要な試
料の最少量は、その規定の容器容積から、石油アスファ
ルト針入度試験方法では84cm3,石油ワックス針入度試験
方法では16cm3,グリースちょう度試験方法では290cm3
ある。半固体状物質の試料がグリースが場合には、少量
で測定できる1/2及び1/4ちょう度試験方法が規定されて
いるが、この場合のグリース必要最少量は、 1/2ちょう
度試験方法では36.2cm3、1/4ちょう度試験方法では3.2c
m3である。
【0004】更に、少量グリースのちょう度試験方法と
して約0.3cm3のグリース量で一定荷重を負荷した鋼球を
グリース中に一定時間貫入する深さと 前述の1/4ちょう
度試験方法で測定したちょう度の関係を作図し、換算ち
ょう度を求める鋼球貫入試験方法(「潤滑」;第29巻、第1
1号、P37〜43、1984年)がある。
【0005】また、二枚の平板間に一定量のグリース量
(約0.6cm3)を規定の採取孔に採り、一定重量の重りを一
定時間かけ、円形に広がった平均直径(mm)と前記試験方
法で測定したちょう度の関係を作図し、換算ちょう度を
求める方法(「日石試験法」:グリースちょう度試験法(広
がり値法)、日本石油(株)試験法NOO 271ー84)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
では、軸受から採取できるグリース量が極めて少ない場
合には該潤滑グリースのちょう度測定が不可能であると
いう問題がある。即ち、ころがり軸受の大部分はグリー
ス潤滑であり、使用中の軸受または試験後の軸受グリー
スの性状変化(即ち、半固体状物質の物性の変化)を知る
ことが潤滑性能を把握するのに重要となっている。しか
しながら、軸受から採取できるグリース量は極めて少な
い。 特に、深みぞ玉軸受では、円筒ころ軸受の1/3〜1/
10程度しか採取できず極めて少ない。例えば、6310形
(軸受内径50mm)深みぞ玉軸受では軸受内から0.1〜0.4cm
3程度しか採取できないため、 従来の試験方法ではちょ
う度を測定することができない。また、グリースちょう
度試験法(広がり値法)は砂、金属粉などの固形物が混入
している試料には適用できない。更に、鋼球貫入試験方
法では0.3cm3以下の少量試料になると鋼球への荷重及び
貫入深さ測定の精度が悪化し測定が困難であるという問
題がある。
【0007】したがって、本発明の目的は、極微少量の
半固体状物質の物性の変化および物性を測定することが
できる半固体状物質の物性測定方法及び物性測定装置を
提供することにある。そして、他の目的は、極微少量の
グリースのちょう度の測定を可能とする半固体状物質の
物性測定方法及び物性測定装置を提供することにある。
更に、別の目的は、固形物が混入している極微少量の試
料の物性測定が高精度に可能な半固体状物質の物性測定
方法及び物性測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する半固
体状物質の物性測定方法の特徴は、容器に収められた半
固体状物質からなる試料に測定針を貫入して、該試料の
物性を測定する半固体状物質の物性測定方法であって、
前記貫入時の前記測定針に加わる荷重の時間的変化を測
定し、前記測定針が前記容器の底部に近接し前記測定針
と前記容器底部とで形成する隙間を逃げるようにして前
記試料が流動するときの前記測定針に及ぼす流動抵抗に
よって、前記荷重の時間的変化上に現われて前記荷重の
急激なる増加変化を示す変曲点の、前記荷重に対応する
変曲点荷重を測定し、前記変曲点荷重の変化から、前記
試料の物性の変化を測定することにある。
【0009】そして、前記試料の基準となる基準試料の
基準物性及び基準変曲点荷重の相関を予め作成し、測定
した前記変曲点荷重を該相関に基づいて換算し、前記試
料の物性を測定することが好ましい。
【0010】また、他の特徴は、半固体状物質からなる
試料に測定針を貫入して、該試料の物性を測定する半固
体状物質の物性測定方法であって、前記貫入時に前記試
料を昇温しながら、前記貫入時の前記測定針に加わる荷
重の時間的荷重変化と、前記試料の時間的温度変化とを
同時測定し、前記試料の昇温に伴って発生する前記時間
的荷重変化の急激なる変化を示す変曲点荷重に対応す
る、前記試料温度の変曲点温度を前記時間的温度変化か
ら測定し、該変曲点温度から、前記試料の温度に依存す
る物性を測定するところにある。
【0011】そして、上記目的を達成する本発明の半固
体状物質の物性測定装置は、半固体状物質からなる試料
を収容する容器を保持する試料台と、前記容器中の前記
試料に対面し該試料中に貫入する測定針と、前記貫入時
の前記測定針に加わる荷重の時間的変化を検出する検出
器とを含み前記試料の物性の変化を測定する半固体状物
質の物性測定装置であって、前記測定針は、半球状また
は円錐台状の針先部の形状を有し、前記検出器は、半球
状または円錐台状の前記針先部が前記容器の底部に近接
し前記測定針と前記容器底部とで形成する隙間を逃げる
ようにして前記試料が流動するときの前記測定針に及ぼ
す流動抵抗によって起こる前記荷重の急激なる増加変化
を示す変曲点の変曲点荷重を検出するものである。
【0012】また、半固体状物質からなる試料を収容す
る容器を保持する試料台と、前記試料を昇温する加熱装
置と、前記試料に対面し該試料中に貫入する測定針と、
前記貫入時の前記測定針に加わる荷重の時間的変化を検
出する検出器とを含み前記試料の物性を測定する半固体
状物質の物性測定装置であって、前記検出器は、前記時
間的荷重変化の測定と同時に、前記貫入時に前記加熱装
置にて前記試料を昇温したときの前記試料の時間的温度
変化を測定し、前記試料の昇温に伴って起きる前記時間
的荷重変化の急激なる変化を示す変曲点に対応する前記
時間的温度変化上の前記試料の変曲点温度を前記試料の
物性として測定するものでも良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。 [実施形態例1]実施の形態としての実施形態例1におい
て、半固体状物質としてはグリースの物性としてはちょ
う度を測定する物性測定装置について、図1,2,3及
び図4を参照して説明する。図1は、本発明による一実
施例の物性測定装置を示す構成図である。即ち、本発明
による物性測定方法としてのP-t曲線交点法によって、
極微少量のグリースのちょう度を測定するちょう度測定
装置50の概略構成を示している。
【0014】図において、物性測定装置としてのちょう
度測定装置50は、ちょう度を測定するための被測定物質
としての試料60に貫入する測定針と検出器とを含む針入
測定部10と、極微少量のグリースからなる試料60を収め
る容器7を載せる試料台9を有する試料保持部20と、針入
測定部10及び試料保持部20を駆動する駆動機構30と、駆
動機構30を支える支持台40とから構成される。そして、
試料60に測定針1を貫入したときの該測定針1の貫入状
態を調べる貫入状態測定部としての針入測定部10は、試
料60に貫入させられる測定針1と、貫入させられたとき
に測定針1に加わる荷重の時間的変化を検出する検出器
とから構成される。該検出器は、測定針1を支える止め
金2と、止め金2を支え該止め金2を介して測定針1から
伝達された荷重を変換する荷重変換器3と、 荷重変換器
3を支える測定側支持部4aと、 荷重変換器3にて荷重か
ら変換された電気信号を記録計6に伝える電線5と、 荷
重としての電気信号の時間的変化を記録する記録計6と
を含み構成される。
【0015】また、試料60を保持する試料保持部20は、
試料60を収納する容器7と、該容器7を搭載する試料台9
と、 試料台9を支える試料側支持部4bとを含み構成され
る。一方、試料60に測定針1を貫入するための駆動機構
30は、針入測定部10の測定側支持部4a及び試料保持部20
の試料側支持部4bを支持しつつ、測定側支持部4aと試料
側支持部4bとを昇降自在に移動するよう構成されてい
る。そして、支持台40は、駆動機構30を固定するよう構
成されている。
【0016】更に、詳細なちょう度測定装置50の構成に
ついて、動作と一緒に説明する。すなわち、試料台9
は、半固体状物質からなる試料( 以下、グリース)60を
満たした容器7を載置し、試料側支持部4bによって下方
から支えられ、 駆動機構30による試料側支持部4bの上
昇に伴って、上方移動する。これによって、グリース60
も上方移動する。
【0017】また、止め金2の固定された測定針1は、
上方移動してくるグリース60に当接し引き続きグリース
60に貫入する。該測定針1が貫入するときにグリース60
の粘性抵抗力が測定針1に加わり、該グリース60の粘性
によって測定針1に発生した抵抗荷重(以下、荷重とも
いう)が止め金2を介して荷重変換器3に伝えられる。荷
重変換器3は、伝達される荷重を検出し、 検出した該荷
重を電気信号に変換し、該電気信号を電線5を介して記
録計6に出力する。そして、記録計6は、 電気信号を用
いて、抵抗荷重(P)の時間的(t)変化を求め、 例えば、
図中に示すようなP-t曲線を記録する。
【0018】なお、駆動機構30によって、昇降自在に移
動する測定側支持部4aまたは試料側支持部4bは、少なく
とも一方が定速または変速条件で昇降させられる。換言
すれば、測定針1または試料60の少なくとも一方が、定
速または変速条件で移動し、上述の荷重の時間的変化が
記録計6によって得られることになる。 即ち、試料60ま
たは測定針1が定速または変速条件で移動し測定針1が
試料60に貫入する貫入過程の、試料60の粘性抵抗に抗し
て測定針1に生ずる荷重の時間的変化を、測定針1と荷
重変換器3と記録計6とを含む構成で得るものである。
【0019】次に、上記構成の物性測定装置によって得
られるP−t曲線を利用して、半固体状物質の物性を測定
する方法としての本発明によるP-t曲線交点法につい
て、 グリースのちょう度を測定するちょう度測定装置5
0の例を取り上げ、図2,3,4を参照して説明する。
図2は、本発明による一実施例のP-t曲線交点法を示す
図である。 即ち、図1のちょう度測定装置50の記録計6
によって得られるP-t曲線(時間的荷重変化)から物性の
変化や物性の絶対値を測定することができる変曲点荷重
(Pm)を求める方法を示している。図3は、図1のちょう
度測定装置50における測定針1の貫入状態と 抵抗荷重
の過程を示す模式図である。 図2と図3とを同時に参
照しながら、測定針1の貫入過程における時間的荷重変
化について説明する。
【0020】グリースのような非ニュートン流動を示す
半固体状物質に測定針1が貫入するときの貫入過程は、
S,A,BおよびC領域の4つの段階に分けられる。即
ち、図2に示すS領域は、 図3(a)に示すS領域の段階
に対応し、測定針1の針先部1aがグリース60と接し、針
先部1aに押されてグリース60が流動し始めて針先部1aが
完全に貫入するまでの図3(a)の初期流動段階であり、
このときのグリース60の針先部1aに対する流動抵抗が測
定針1の荷重となって表れ、その荷重変化が図2のS領
域のP-t曲線となって表れる領域である。 尚、このS領
域の段階でグリース60と針先部1aの間に発生する流動抵
抗は、比較的小さな値である。
【0021】次に、図2に示すA領域は、 図3(b)に示
すA領域の段階に対応し、測定針1の針先部1aがグリー
ス60中に完全に貫入し、更に、貫入し続けて、グリース
60と測定針1の平行部1bの壁面との間の流動抵抗となる
図3(b)の中期流動段階であり、その荷重変化が図2の
A領域のP-t曲線となって表れる領域である。 A領域で
は流動抵抗が非常に小さく、僅かな荷重で測定針1の貫
入が進行するので、P-t曲線はなだらかなもの、換言す
れば、A領域のP-t曲線に引いた接線aの勾配が水平の
方向に寝ているものとなる。
【0022】更に、貫入が進み測定針1の針先部1aが容
器7の底部に近接すると、 図2及び図3(c)に示すB領
域の段階になる。 即ち、針先部1aと容器底部との狭い
間隙部に挟まれたグリース60は、 容器7の底部の影響を
受けて大きな流動抵抗を示すことになり、荷重が急増す
る終期流動段階となる。従って、その荷重変化が急変す
る図2のB領域のP-t曲線となって表れ、換言すれば、
B領域のP-t曲線に引いた接線bの勾配が、垂直の方向
に立っているものとなる領域である。そして、最後に
は、測定針1の針先部1aが容器7の底部に到達接触し、P
-t曲線が直線的にほぼ垂直に立ち上がるものとなって表
れる 図2及び図3(d)に示すC領域の最終段階となる。
【0023】次に、記録計6にて得られる図2に示すよ
うなP-t曲線を利用して、P−t曲線の変曲点、即ち、変
曲点荷重(Pm)または最大荷重(Pmax)を求める。この変曲
点荷重は、 P-t曲線のA領域における接線aとB領域にお
けるb接線との交点の座標(tm,Pm)から求める。具体的に
交点を求める方法としては、(1)記録計6から得たP−t曲
線に、机上で利用者が手書きして交点を求める方法、
(2)P−t曲線からコンピュータなどを用いて自動的に交
点を求める方法などがある。上記実施形態例1は、(1)
の場合であり、次の実施形態例2は、(2)の場合に相当
する。
【0024】即ち、実施形態例1では、得られたP-t曲
線上に接線aとb接線とを引き、 その交点を求める。こ
の交点を、荷重の変化がA領域からB領域へと急激に変化
する変曲点(tm,Pm)と定義する。 また、 変曲点に対応
する荷重(P)の値を、変曲点荷重(Pm)または最大荷重(Pm
ax)と定義する。
【0025】次に、求めた変曲点(tm,Pm)、即ち、変曲
点荷重(Pm)を用いて、 該変曲点荷重とグリースのちょ
う度との関係を検討したところ、図4に示すような変曲
点荷重とちょう度の間に相関ありという結果が得られ
た。尚、上記具体的な検討の確認測定試験と該データに
ついては、後述の実施例でまとめて説明する。図4は、
本発明による一実施例の変曲点荷重とちょう度との相関
を示す図である。 即ち、測定対象の試料に関して基準
とする(または、基準とすることができる)基準試料とし
ての基準グリースに対して、P-t曲線交点法で測定した
基準変曲点荷重としての変曲点荷重と、 JIS K 2220.5.
3規定の1/4ちょう度試験方法で測定した基準物性として
のちょう度との関係を示している。図4の横軸は、自然
対数(Log)スケールで表わした変曲点荷重であり、縦軸
は、自然対数(Log)スケールで表わしたJIS法で測定した
ちょう度である。 そして、図4に示すように、基準と
するグリースの変曲点荷重とちょう度との関係は、一本
の直線で表わせる関係になり、所謂相関があることが判
明した。かつ、再現性もあることが判明した。
【0026】上記の図4のような変曲点荷重とちょう度
の間に相関があるということは、変曲点荷重の「小」「大」
が、ちょう度の「大」「小」に相当するということである。
換言すれば、ちょう度の変化を変曲点荷重の変化から把
握することができる、即ち、物性の変化を変曲点荷重の
変化から測定することができることになる。一方、図4
のような相関が得られるグリースに関しては、ちょう度
測定装置50を用いて変曲点荷重(Pm)を求め、求めた変曲
点荷重(Pm)から図4に示す相関を求め、該相関から得ら
れる換算資料を用いて、ちょう度を換算し、グリースの
ちょう度(即ち、物性の絶対値)を測定することができる
ことになる。
【0027】ところで、本発明による物性測定方法及び
装置の特徴は、 物性(含む物性の変化)と強い相関を有
する変曲点(tm,Pm)が現われるP-t曲線にあり、該P-t曲
線の傾向(例えば、各領域の幅や勾配など)は、 測定針
1の針先部1aの形状(例えば、半球状や円錐台状など)や
先端寸法(半径の大小など)によって異なることが判明し
ている。そして、針先部1aが尖った円錐針形状の測定針
1を用いた場合であると針先部1aが容器7の底部に到達
する前段階のC領域のP-t曲線が、図2に示した傾向と
大きく異なることが判明している。具体的には、円錐針
形状の測定針1を用いた場合のC領域のP-t曲線は、右
上がりの変曲点のない または明確に変曲点が現われな
い直線となり、変曲点に再現性がなくなり、図5に示す
ような相関なしの関係となり、即ち、換算線図が得られ
ないことになる。換言すれば、本発明の目的を達成する
には、測定針1の針先部1aの形状は、半球状または円錐
台状が望ましいことが判明している。
【0028】補足説明すれば、 上記の特徴の変曲点(t
m,Pm)が現われる点に関しては、測定針1の針先部1aが
容器7の底部に近接し、 針先部1aと容器底部との狭い間
隙部をグリース60が流動するときに発生する流動抵抗の
変化( 図2のA領域からB領域への変化 )を、当該測定
針1が検出するところが重要であり、この狭い間隙部を
容器底部との間に形成するためには、針先部1aの形状が
半球状または円錐台状であること、換言すれば、針先部
に比較的平らな面を有する形状が狭い間隙部を形成する
ことから好ましいと言える。そして、該狭い間隙部を形
成しこの狭い間隙にグリースを流動させることが、0.3c
m3以下の極微少量のグリースであってもちょう度の測定
を可能にすることに結び付ける要因である。これに対し
て、従来技術も含めた円錐針形状の測定針1を用いた場
合は、狭い間隙部が形成されないので、流動抵抗の変化
を検出が困難であり、試料の必要量が多くなると言え
る。
【0029】以上の構成と動作によって、極微少量の半
固体状物質の物性の変化を測定することができる、特
に、0.3cm3以下の極微少グリースのちょう度の測定を可
能とする半固体状物質の物性測定方法及び物性測定装置
が提供される。 なお、 図4においては、JIS K
2220.5.3規定の1/4ちょう度試験方法を採用して基準グ
リースに関する物性を求めたが、JIS K 2220.5.3規定の
ちょう度試験方法に対応する換算不混和ちょう度または
換算混和ちょう度から基準とする物性を求めても良い。
また、換算資料としての換算図の代わりに換算式を求め
て換算することもできる。
【0030】[実施形態例2]実施形態例2では、本発明
による他の実施例の物性測定装置について、図6,図7
を参照して説明する。図6に示す物性測定装置50aは、
実施形態例1にて記述した検出器に含まれる記録計6を
測定器16に替えたものである。 即ち、測定器16が、得
られたP-t曲線から変曲点荷重を演算し、 該変曲点荷重
から換算してちょう度を求めて出力し、試料の物性(の
絶対値)を測定するものである。実施形態例2の検出器
の他の構成は、実施形態例1の検出器と同じである。
【0031】図6に示す物性測定装置50aは、測定針と
検出器とを含む針入測定部10aと、試料60を載せる試料
台9を有する試料保持部20と、針入測定部10及び試料保
持部20を駆動する駆動機構30と、駆動機構30を支える支
持台40とから構成される。そして、実施形態例2の検出
器に含まれるブロック構成で示した測定器16は、演算部
としてのアナログディジタル交換器(以下、A/D)61お
よびコンピュータ(以下、CPU)62と、換算資料を保持
する記憶装置としてのメモリ63と、出力部としての表示
器(以下、CRT)64と、入力部としてのキーボード65と
から構成される。尚、換算資料は、前述と同様の測定対
象の試料に関して基準となる基準試料の基準物性及び基
準変曲点荷重の相関から作成した換算線図や換算式であ
る。
【0032】上記構成の物性測定装置50aの動作のう
ち、 荷重変換器3が抵抗荷重を検出し該荷重を電気信号
に変換し 該電気信号を電線5を介して測定器16に出力す
る段階までは、実施形態例1のちょう度測定装置50の動
作と同じであり、この段階までの動作の説明は省略す
る。
【0033】次の段階の測定器16が、 P-t曲線から変曲
点荷重を演算し該変曲点荷重から換算してちょう度を求
めて出力する動作について、図6を参照して説明する。
図7は、図6の物性測定装置の測定器の動作を示すフロ
ーチャートである。図7において、ステップS1では、
測定器16のCPU62が、荷重変換器3から来た電気信号
を演算部のA/D61が変換したディジタル信号を利用し
て、図2に示したようなP-t曲線の A領域の曲線部分の
近似関数AとB領域の曲線部分の近似関数Bとを求め
る。
【0034】次に、ステップS2では、近似関数A,Bの
接線a,bを演算し、両接線a,bの交点座標(tm,Pm)
を求める。 そして、ステップS3において、キーボード6
5のグリースの種類に関する入力指示にしたがって、メ
モリ63の中から該当のグリースに関する換算資料として
の換算式を読み込む。ステップS4では、座標Pmに相当す
る変更点荷重に対応した換算ちょう度を求める。最後
に、ステップS5で、該換算ちょう度を当該グリースの測
定したちょう度として、CRT64に表示する。以上の物
性測定装置50aの構成と動作によって、極微少量の半固
体状物質の物性を測定することができる、特に、0.3cm3
以下の極微少グリースのちょう度が測定できる半固体状
物質の物性測定方法及び物性測定装置が提供される。
【0035】以上の実施形態例1,2を纏めれば、本発
明の物性測定方法及び物性測定装置は、潤滑グリース,
瀝青物質類,樹脂類などの半固体状物質の物性の変化を
相関性よく把握することができ、該相関性を利用して物
性の絶対値を、特に、その試料が0.3cm3以下の極少量で
あるグリースのちょう度を高精度に測定することを可能
とするものである。そして、半固体状物質の物性測定方
法及び物性測定装置の特徴は、半固体状物質に測定針を
貫入する際の負荷荷重から半固体状物質のちょう度,軟
化点及び硬化点等物性及び熱特性を測定方法であって、
半固体状物質に貫入する測定針を備えた荷重変換器と、
試料充填容器を固定する試料台と、荷重変換器及び試料
台を可動速度を任意制御できる駆動機構と、該負荷荷重
の時間的変化過程を記録する記録計とから構成され、
該荷重の時間的変化を表わすP-t曲線から物性または物
性の変化と相関関係にある変曲点荷重(Pm)を求めるとこ
ろにある。
【0036】そして、具体的にグリースのちょう度を測
定するに、グリースを満たした容器を試料固定台に固定
し、試料台または測定針を取り付けた荷重変換器のいず
れか一方を、一定速度で動かし、貫入時の負荷荷重を記
録計に記録し荷重が急増する変曲点より変曲点荷重を求
める。 この変曲点荷重と従来の1/4ちょう度試験方法で
測定したちょう度との相関を、即ち、換算資料を作成す
る。作成した換算資料より供試グリースのちょう度を求
める。ちょう度には不混和ちょう度と混和ちょう度があ
り、同様に換算資料を作成し、不混和ちょう度或いは混
和ちょう度を求めるものである。また、相関の実験式を
求め、実験式より不混和ちょう度或いは混和ちょう度を
換算することができる。この換算資料により、使用後ま
たは使用中軸受より採取した極微少グリースのちょう度
測定が可能となる。また、グリースに固形物が混入して
いる試料においても、高精度にちょう度を測定すること
もできる。また、半固体状物質の物性測定の温度、可動
速度制御並びに負荷荷重等のデータ整理を電子計算機に
より処理することができる。
【0037】ところで、上記実施形態例1,2で、半固
体状物質としてグリースを取り上げて、P-t曲線交点法
について説明した。 次に、他の半固体状物質について
も、グリースと同様に本発明によるP-t曲線交点法が適
用されることを説明する。 [実施形態例3]実施形態例3では、半固体状物質として
の半固体状の熱硬化性樹脂に関する物性測定方法として
のP-t曲線交点法について説明する。
まず、図8に示す半固体状の熱硬化性樹脂の物性を
測定する物性測定装置50bは、図1に示したちょう度測
定装置50とほとんど同じ構成であるが、本実施形態例3
の物性測定装置50bの前述のちょう度測定装置50の構成
との違いは、次の点にある。即ち、試料台9が、 試料の
半固体状の熱硬化性樹脂を加熱し硬化させるための加熱
装置としてのヒータ8を、例えば、該試料台9に内蔵して
いる点と、時間的荷重変化(即ち、P-t曲線)の測定と同
時に、 貫入時にヒータ8にて試料60を昇温しながら該試
料60の時間的温度変化(T-t曲線)を測定するための温度
センサ28と、温度センサ28からの温度信号を伝える電線
5aと、 前述の電気信号に基づくP-t曲線及び該温度信
号に基づくT-t曲線を同時に記録する記録計26とを具備
している点である。
【0038】尚、試料を加熱する他の方法として、ヒー
タ8を試料台9に内蔵しないで外部から熱線などを照射す
る方法なども考えられる。また、図1に示すちょう度測
定装置50は、 グリースが常温で半固体状であるのでヒ
ータ8を具備していないが、グリースちょう度の温度特
性という物性を測定する場合であれば、ちょう度測定装
置50にヒータ8を備えて、 後述の加熱して半固体状とす
る熱硬化性樹脂などの物性を測定する装置と兼用するこ
とが望ましい。
【0039】次に、上記実施形態例3の物性測定装置を
用いて行う、本発明による他の実施例の物性測定方法と
してのP-t曲線交点法について、 図9を参照して説明す
る。まず、ヒータ8を具備している上記実施形態例3の
物性測定装置の容器7に、半固体状の熱硬化性樹脂を収
める。次に、半固体状の熱硬化性樹脂のゲル化開始温度
(Tg)または硬化開始温度(Tk)という物性を測定するため
に、昇温速度:5℃/min,測定針1の降下速度:0.1mm/s
の条件で加熱しながら該熱硬化性樹脂に測定針1を貫入
し、 加熱によって硬化し半固体状から固体状に変化し
ていくときの測定針1に掛かる抵抗荷重の時間的変化を
求める。 即ち、熱硬化性樹脂のゲル化変曲点が現われ
るP-t曲線を求めて記録するとともに、加熱されて温度
上昇する該熱硬化性樹脂の温度を表わすT-t曲線(破線
図示の時間的温度変化)を求め、併わせて同時記録す
る。
【0040】図9に示すように、P-t曲線は、 測定針1
の先端部が少し貫入する初期段階のSp領域と、 測定針
1の貫入過程での加熱温度(T)の上昇に伴う熱硬化性樹
脂の粘度低下によって荷重が低下する中期段階のBp領
域と、 更なる温度上昇によって発生するゲル化開始(固
体化開始)の粘度上昇に伴って荷重が急増する終期段階
のCp領域とからなる曲線を描くものとなる。また、P-t
曲線と同時に記録するT-t曲線は、ほぼ直線的に上昇す
る温度線として描かれる。
【0041】そして、 このP-t曲線においてBw領域か
らCw領域へと荷重が急変する点を、Bp領域における接
線apとCp領域におけるbp接線との交点から求め、該
交点を熱硬化性樹脂のゲル化という物性変化に関するゲ
ル化変曲点と定義し、該ゲル化変曲点の荷重をゲル化開
始荷重(Pg)または硬化荷重(Pk)と定義する。さらに、こ
のゲル化変曲点(ゲル化開始荷重)に対応した時点の加熱
温度を、T-t曲線から求めてゲル化温度(Tg)または硬化
温度(Tk)と定義する。
【0042】そして、上記の熱硬化性樹脂のP-t曲線に
現われたゲル化変曲点は、 即ち、該ゲル化変曲点の荷
重のゲル化開始荷重(Pg)から求めたゲル化温度(Tg)は、
熱硬化性樹脂の物性の一つであるゲル化開始温度(以
下、ゲル化温度とも呼称する)との間において、再現性
のある相関が得られることが判明した。
【0043】上記再現性のある相関の確認について、以
下に説明する。本実施形態例3のP-t曲線交点法によっ
て、 熱硬化樹脂の物性としてのゲル化温度を測定し確
認するための試験に使用した熱硬化樹脂群の組成は、下
記の通りである。
【0044】A:エポキシ系樹脂 ・E1004;エポキシ当量:950(シェル化学社製):100部+
キュアゾール2MC-CNZ(四国化成工業社製):4部、 B:エポキシ系樹脂 ・E828;エポキシ当量:190(社製):100部+キュアゾー
ル2MC( 四国化成工業社製):10部、 C:フェノール系樹脂 ・DEN-438(ダウケミカル社製):100部+BF3-400(橋本化
学社製):3部、 D:エポキシ系樹脂-フェノール系樹脂 ・CY-175:60部+Ch-221:40部+HP-203:34部+C11Z-AZIN
E:3部。
【0045】上記熱硬化樹脂を用いて、図9に示した実
施形態例3の半固体状物質の物性測定方法で測定したゲ
ル化温度(Tg)と、JISK5909規定の方法で測定したゲル化
温度との比較結果を、表1に示す。表1の結果から、基
準となるJISK5909規定の方法で測定したゲル化温度と、
P-t曲線交点法で測定したゲル化温度(Tg)との間には相
関があると言える。 従って、半固体状の熱硬化性
樹脂の物性としてのゲル化温度を、本発明による物性測
定方法としての P-t曲線交点法(の測定針)から求めたゲ
ル化温度(Tg)として、高い精度で測定することができる
ことが判明した。換言すれば、試料の昇温に伴って起き
る時間的荷重変化の急激なる変化を示すゲル化変曲点(
即ち、変曲点荷重)に対応する試料温度の変曲点温度を
検出することによって、 熱硬化性樹脂のゲル化という
物性変化を検出することができることが判明した。
【0046】
【表1】
【0047】[実施形態例4]実施形態例4では、半固体
状物質としての半固体状の合成ワックスに関する物性測
定方法としての別の実施例のP-t曲線交点法について、
図10を参照して説明する。まず、半固体状の合成ワッ
クスの物性を測定する物性測定装置は、実施形態例3の
物性測定装置50bの構成と同じであり、試料の半固体状
の合成ワックスを加熱し軟化させるためのヒータ8を具
備している構成である。 そして、ヒ
ータ8を具備している本実施形態例4の物性測定装置の
容器7に、半固体状の合成ワックスを収める。
【0048】次に、半固体状の合成ワックスの軟化点(T
f)または軟化温度(Tc)という物性を測定するために、昇
温速度:5℃/min,測定針1の降下速度:0.1mm/sの条件
で、加熱しながら該合成ワックスに測定針1を貫入し、
加熱によって軟化し半固体状から液体状に変化していく
ときの測定針1に掛かる抵抗荷重の時間的変化を求め
る。 即ち、合成ワックスの軟化変曲点が現われるP-t曲
線を求めて記録するとともに、 加熱されて温度上昇す
る該合成ワックスの温度を表わすT-t曲線(破線図示の
時間的温度変化)を求め、併わせて同時記録する。
【0049】図10において、P-t曲線は、 測定針1に
よって試料表面に所定荷重を負荷したときに一定の荷重
が表われる初期段階のSw領域と、 試料の加熱温度(T)
の上昇に伴って軟化し徐々に僅かに荷重が減少する中期
段階のBw領域と、 更なる温度上昇によって軟化(液体
化)が開始し急激に抵抗が弱まり荷重が急減する終期段
階のCw領域の、3領域に分かれて描かれる。また、P-t
曲線と同時に記録するT-t曲線は、ほぼ直線的に上昇す
る温度線として描かれる。
【0050】そして、 このP-t曲線においてBw領域か
らCw領域へと荷重が急変する点を、Bw領域における接
線awとCw領域におけるbw接線との交点から求め、該
交点を合成ワックスの軟化という物性変化に関する軟化
変曲点と定義し、該軟化変曲点の荷重を軟化開始荷重(P
f)と定義する。更に、この軟化変曲点(軟化開始荷重)に
対応した時点の加熱温度を、T-t曲線から求めて軟化点
(Tf)または軟化温度(Tc)と定義する。
【0051】そして、上記の合成ワックスのP-t曲線に
現われた軟化変曲点は、 即ち、該軟化変曲点の荷重の
軟化開始荷重(Pf)から求めた軟化温度(Tc)は、合成ワッ
クスの物性の一つである軟化開始温度(以下、軟化温度
とも呼称する)との間において、再現性のある相関が得
られることが判明した。
【0052】上記再現性のある相関の確認について、以
下に説明する。本実施形態例4のP-t曲線交点法によっ
て、 合成ワックスの物性としての軟化温度を測定し確
認するための試験に使用した合成ワックス群は、下記の
通りである。 ・ハイワックス(三井石油化学社製)、 ・サンワックス(三洋化成社製)、 ・ネオワックス(ヤスハラケミカル社製)、 ・ステアリン酸アミド(関東化学社製)。
【0053】上記合成ワックスを用いて、図10に示し
た実施形態例4の半固体状物質の物性測定方法で測定し
た軟化温度(Tc)と、カタログ値の軟化温度との比較結果
を、表2に示す。表2の結果から、 基準にすることが
できるカタログ値の軟化温度と、P-t曲線交点法で測定
した軟化温度(Tc)との間には相関があると言える。
従って、半固体状の合成ワックスの物性としての軟
化温度を、本発明による物性測定方法としての P-t曲線
交点法(の測定針)から求めた軟化温度(Tc)として、高い
精度で測定することができることが判明した。換言すれ
ば、試料の昇温に伴って起きる時間的荷重変化の急激な
る変化を示す軟化変曲点(即ち、変曲点荷重)に対応する
試料温度の変曲点温度を検出することによって、合成ワ
ックスの軟化という物性変化を検出することができるこ
とが判明した。
【0054】
【表2】
【0055】以上の実施形態例3,4を纏めれば、本発
明による測定針を用い貫入時の変曲点荷重からグリース
のちょう度を測定する方法及び装置では、グリース以外
の半固体状物質も同様に試験できる。試料及び測定針部
分を加熱や貫入速度、剪断等の前処理条件を変えること
により、半固体状物質のレオロジー的性質を知ることが
できる。また、段階的に温度を昇温或いは一定速度昇温
しながら貫入時の抵抗荷重を測定することにより、半固
体状物質の軟化点や硬化点等の温度特性も測定可能であ
る。
【0056】尚、上記のように物性測定装置で、ちょう
度ではなく軟化点を測定する場合には、バネなどを測定
針1に取り付けるかまたは止め金2に取り付けて、 試料
60の表面に一定荷重を負荷し、該バネの伸びの大小から
荷重変化を検出する方が、より温度に対する試料60の軟
化状態を高精度に測定でき好ましいことが判明した。
【0057】
【実施例】次に、上記実施形態例に対応する実施例につ
いて、図11〜図12と表3〜表5を参照して説明す
る。 実施例1 実施例1は、 実施形態例1にて記述した本発明によるP
-t曲線交点法によってグリースの物性としての不混和ち
ょう度の換算試料を作成した例であって、これについ
て、図11を参照して説明する。
【0058】図11は、 試料台9を一定速度で上昇させ
て測定した5種類のグリースの変曲点荷重と、 JIS K 2
220 5.3規定の1/4ちょう度測定方法で測定した不混和ち
ょう度との相関を示す図である。換言すれば、グリース
60を上昇させて測定した場合のP-t曲線交点法による変
曲点荷重(Pm)と、JIS K 2220.5.3規定の1/4ちょう度試
験方法で測定した不混和ちょう度との換算線図を示して
いる。まず、試料としてのグリースを、 JISで定められ
たちょう度番号の異なる新品の「リチウム複合石鹸+合成
油系グリース」(○,△印の表示)の2種類と、「リチウム
石鹸+鉱油系グリース」(□印の表示)の1種類と、軸受よ
り採取した使用済みの「リチウム複合石鹸+鉱油系グリー
ス」(●,×印の表示)の2種類との 計5種類とした。そ
して、これらのグリースを、直径5.5mm、高さ4.5mmのア
ルミニウム製の容器7に約0.1cm3満たし、該容器7を試料
台9に固定した。
【0059】次に、試料(グリース)60を、0.15mm/sの一
定速度で上昇させ、針先部1aの形状が半径1.25mmの半球
で、 針直径が2.5mmである測定針1をグリース60に貫入
し、貫入過程でのP-t曲線から、P-t曲線交点法による変
曲点荷重(Pm)を求めた。一方、上記5種類グリースの不
混和ちょう度を、基準となるJIS K 2220.5.3規定の1/4
ちょう度試験方法で測定した。 そして、両者の相関を
求めたところ、図11に示すような換算線図が得られ
た。測定温度はいずれも25℃一定とした。図11に示す
ように、換算線図(または換算式)は、ほぼ一本の直線で
表わされることを確認した。即ち、相関があることが確
認された。そして、この相関性については、グリースの
種類や組成による差は見られず、 本発明のP-t曲線交点
法による物性の変化の測定やちょう度の換算測定が可能
であることが判明した。
【0060】実施例2 実施例2は、移動させる方を試料60から測定針1に換え
て換算試料を作成した例である。即ち、図12は、測定
針1を一定速度で降下させて測定した7種類のグリース
の変曲点荷重と、 JIS K 2220 5.3規定の1/4ちょう度測
定方法で測定した不混和ちょう度との相関を示す図であ
る。換言すれば、測定針1を降下させて測定した場合の
P-t曲線交点法による変曲点荷重(Pm)と、 JIS K 2220.
5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測定した不混和ちょう
度との換算線図を示している。 この実施例2の前述の
実施例1との違いは、移動させる方を試料60から測定針
1に替えただけであり、その他の構成や測定条件など
は、実施例1のものと同じである。
【0061】実施例2において、グリースの性状が変化
した(即ち、物性が変化した)ことに相当すると想定し、
JISで定められたちょう度番号が異なる7種類の新品の
リチウム石鹸+鉱油系グリースを用いた。 そして、測定
針1を0.15mm/sの一定速度で降下してグリース60に貫入
し、貫入過程でのP-t曲線からP-t曲線交点法による変曲
点荷重(Pm)を求めた。求めた変曲点荷重(Pm)と、基準と
なるJIS K 2220.5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測定
した不混和ちょう度との相関、 すなわち、換算線図
は、図12に示す通りである。
【0062】図12に示すように、 測定針1を移動し
ても実施例1のリチウム石鹸+鉱油系グリースの場合と
同様に、ほぼ一本の直線で表される相関が得られ、グリ
ースの性状の変化を把握することができることが分かっ
た。 すなわち、本発明のP-t曲線交点法による物性の変
化の測定やちょう度の換算測定が可能であることが判明
した。また、移動させる方を試料60か測定針1かのどち
らにしても、同等の相関性が得られることも判明した。
【0063】実施例3 実施例3について、表3を参照して説明する。実施例3
は、図11に示した換算線図から求めた換算不混和ちょ
う度と、JISK 222.5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測
定した不混和ちょう度との具体的な比較を示したもので
ある。表3の比較に用いた試料としてのグリースは、リ
チウム石鹸+鉱油系グリース, リチウム複合石鹸+鉱油
系グリース及びウレア+鉱油系の3種類の、異なるちょ
う度番号1,2,3の計9種類の新品のグリースとした。
【0064】即ち、上記9種類のグリースを用いて、0.
15mm/sの一定速度でグリース60を上昇させ、P-t曲線交
点法によって変曲点荷重(Pm)を測定した。 この変曲点
荷重と換算線図とから換算不混和ちょう度を求め、 別
途JIS K 2220.5.3規定の1/4ちょう度試験で測定した不
混和ちょう度と比較したものが、表3である。表3の結
果から、本発明による物性測定方法の換算不混和ちょう
度は、JIS K2220.5.3規定の室内併行精度(即ち、再現性
の評価を表わす指数でもある)の許容差6の範囲以内にあ
ることが判明した。
【0065】
【表3】
【0066】実施例4 実施例4について、表4を参照して説明する。実施例4
は、図11に示した換算線図から求めた換算不混和ちょ
う度と、JISK 222.5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測
定した不混和ちょう度との温度特性の比較である。 即
ち、 測定温度を25℃から150℃まで変化したときの相関
性(再現性)を検討したものである。
【0067】表4の比較に用いたグリースは、 実施例
1のちょう度番号2のリチウム複合石鹸+鉱油系グリース
とした。そして、温度25〜150℃の条件で昇温し、0.15m
m/sの一定速度で測定針1を降下した時の P-t曲線交点
法による変曲点荷重(Pm)を測定した。該変曲点荷重(Pm)
から図11より求めた換算不混和ちょう度と、別途JISK
222.5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測定した不混和
ちょう度との、測定温度25〜150℃における結果を比較
したものが、表4である。表4の結果から、本発明によ
る物性測定方法の換算不混和ちょう度の温度特性に関し
ても、 JIS K 2220.5.3規定の室内併行精度の許容差6の
範囲以内にあり、再現性があることが分かった。
【0068】
【表4】
【0069】以上のように、段階的に温度を昇温或いは
一定速度昇温しながら貫入時の負荷荷重を測定すること
により、グリースのちょう度の温度特性の温度特性も測
定可能である。
【0070】実施例5 実施例5について、表5を参照して説明する。実施例5
は、固形物が混入しているグリースの換算不混和ちょう
度とJIS K 222.5.3規定の1/4ちょう度試験方法で測定し
た不混和ちょう度との比較である。表5の比較に用いた
グリースは、 実施例4と同じくちょう度番号2のリチウ
ム複合石鹸+鉱油系グリースである。 また、グリースに
混入する固形物としては、表3に示すような粒径範囲と
平均粒径の、鉄粉と、多結晶シリコンと、炭化珪素の3
種類の粉末を用いた。そして、それらの粉末を、5wt%で
配合し、3本ロールミル機で混練した。 このグリース
を7日間保管し後、0.15mm/sの一定速度で測定針1を降
下した時のP-t曲線交点法による変曲点荷重(Pm)を測定
した。
【0071】該変曲点荷重(Pm)を使って図10より求め
た換算不混和ちょう度と、別途JISK 222.5.3規定の1/4
ちょう度試験方法で測定した不混和ちょう度との比較を
表5に示す。 なお、実施例5では、基準とする不混和
ちょう度(JIS)を、同一試料を別人が測定したものを採
用し、いわゆる室間再現精度を検討した。表5の結果か
ら、本発明のP-t曲線交点法によって得られる換算ちょ
う度はJISK 2220.5.3規定の室内併行精度の許容差10の
範囲以内にあることが分かった。なお、混入する固形物
の粒径範囲と平均粒径や混入量の5wt%の値は、軸受グリ
ースに混入した摩耗粉の測定から摩耗粉相当と想定して
添加したものである。
【0072】
【表5】
【0073】以上のように、 本発明によるP-t曲線交点
法を導入した半固体状物質の物性測定方法及び装置で、
グリース,樹脂及びワックスなどの様な半固体状の物質
の硬さ,ゲル化温度及び軟化点などといった物性の変化
を、再現性のある相関でもって把握することができ、そ
して、該再現性のある相関を利用して作成した換算資料
から物性の絶対値を、高精度に測定することが可能にな
った。また、試験中または試験後の円筒ころ軸受から採
取できるグリース量は非常に少なく、特に、軸受内径が
小さくなる程、また深みぞ玉軸受であれば更に採取量が
少なくなる。
【0074】例えば、6310形深いみぞ玉軸受からの採取
量は限度0.3cm3であり、従来では測定が不可能であった
が、本発明のP-t曲線交点法によって測定が可能となっ
た。さらに、P-t曲線交点法によれば、半固体状物質に
異物等が混入した試料においても、異物に影響を受けず
に物性の絶対値を測定でき、その測定値は許容できる範
囲内にあることが分かった。
【0075】また、本発明による半固体状物質の物性測
定方法は、 リチウム複合石鹸+合成油系グリース,リチ
ウム複合石鹸+鉱油系グリース及びリチウム石鹸+鉱油系
グリース及び固形異物を混入したグリース、熱硬化樹脂
及び合成ワックスなどのような固形物のほかに、 幅広
く同様な形態を有する半固体状物質の物性測定(物性の
変化や絶対値の測定)に応用され得るものであり、非常
に有効である。
【0076】ところで、本発明で使用した測定針、グリ
ース容器の内容積を更に小径化することは可能である。
この場合には測定針が進入するときグリース排除が容器
の壁に阻害され測定針に負荷する抵抗荷重(P)が増大す
ることになるので、 グリースの流動範囲内になるよう
な容器の内径と測定針直径や先端形状を選定する必要が
ある。当発明者らの検討によれば、グリースの流動特性
から好ましい容器の内径は、測定針直径の2倍以上〜4
倍以下の範囲にあることが分かった。また、貫入深さ
は、針直径の1.5倍以上〜3倍以下の範囲が望ましいこ
とも判明した。
【0077】また、本発明による半固体状物質の物性測
定方法では、上記の容器及び測定針寸法条件を満たせ
ば、更に軸受内径の小さい深みぞ玉軸受でもちょう度測
定が可能となる。 即ち、最少量としては約0.05cm3まで
のグリース量のちょう度測定が可能であること確認して
いる。さらに、樹脂などのゲル化温度或いは合成ワック
スなどのような固形物の軟化点の測定も可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明による半固体状物質の物性測定方
法及び装置であれば、 P-t曲線交点法によって物性の変
化と相関性のある変曲点が求められるので、該変曲点に
基づいて、極微少量の半固体状物質の物性の変化や物性
を測定することができる。とくに、0.3cm3以下の極微少
量のグリースのちょう度の測定が可能となり、また、異
物が混入したグリースに対しても、 JIS規定の範囲以内
の精度でちょう度の測定が可能となるので、グリースの
保守管理や潤滑状態を判断する、即ち、軸受の寿命管理
に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の物性測定装置を示す構
成図である。
【図2】本発明による一実施例のP-t曲線交点法を示す
図である。
【図3】図1の物性測定装置における測定針の貫入状態
と抵抗荷重の過程を示す模式図である。
【図4】本発明による一実施例の変曲点荷重とちょう度
との相関を示す図である。
【図5】変曲点荷重とちょう度との相関の他の例を説明
する図である。
【図6】本発明による他の実施例の物性測定装置を示す
構成図である。
【図7】図6の物性測定装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図8】本発明による別の実施例の物性測定装置を示す
構成図である。
【図9】本発明による他の実施例のP-t曲線交点法を示
す図である。
【図10】本発明による別の実施例のP-t曲線交点法を
示す図である。
【図11】本発明による一実施例のP-t曲線交点法の変
曲点荷重とJISで測定した不混和ちょう度との相関を示
す図である。
【図12】本発明による他の実施例のP-t曲線交点法の
変曲点荷重とJISで測定した不混和ちょう度との相関を
示す図である。
【符号の説明】
1…測定針、2…止め金、3…荷重変換器、4a…測定側支
持部、4b…試料側支持部、5,5a…電線、6,26…記録
計、7…容器、8…ヒータ、9…試料台、10,10a,10b…
針入測定部、16…測定器、20,20b…試料保持部、28…
温度センサ、30…駆動機構、40…支持台、50,50a…物
性測定装置(ちょう度測定装置)、60…試料(グリース)、
61…A/D、62…CPU、63…メモリ、64…CRT、65
…キーボード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 50:10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器に収められた半固体状物質からなる試
    料に測定針を貫入して、該試料の物性を測定する半固体
    状物質の物性測定方法であって、 前記貫入時の前記測定針に加わる荷重の時間的変化を測
    定し、 前記測定針が前記容器の底部に近接し前記測定針と前記
    容器底部とで形成する隙間を逃げるようにして前記試料
    が流動するときの前記測定針に及ぼす流動抵抗によっ
    て、前記荷重の時間的変化上に現われて前記荷重の急激
    なる増加変化を示す変曲点の、前記荷重に対応する変曲
    点荷重を測定し、 前記変曲点荷重の変化から、前記試料の物性の変化を測
    定することを特徴とする半固体状物質の物性測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記試料の基準となる
    基準試料の基準物性及び基準変曲点荷重の相関を予め作
    成し、測定した前記変曲点荷重を該相関に基づいて換算
    し、前記試料の物性を測定することを特徴とする半固体
    状物質の物性測定方法。
  3. 【請求項3】半固体状物質からなる試料に測定針を貫入
    して、該試料の物性を測定する半固体状物質の物性測定
    方法であって、 前記貫入時に前記試料を昇温しながら、前記貫入時の前
    記測定針に加わる荷重の時間的荷重変化と、前記試料の
    時間的温度変化とを同時測定し、 前記試料の昇温に伴って発生する前記時間的荷重変化の
    急激なる変化を示す変曲点荷重に対応する、前記試料温
    度の変曲点温度を前記時間的温度変化から測定し、該変
    曲点温度から、前記試料の温度に依存する物性を測定す
    ることを特徴とする半固体状物質の物性測定方法。
  4. 【請求項4】半固体状物質からなる試料を収容する容器
    を保持する試料台と、前記容器中の前記試料に対面し該
    試料中に貫入する測定針と、前記貫入時の前記測定針に
    加わる荷重の時間的変化を検出する検出器とを含み前記
    試料の物性の変化を測定する半固体状物質の物性測定装
    置であって、 前記測定針は、半球状または円錐台状の針先部の形状を
    有し、 前記検出器は、半球状または円錐台状の前記針先部が前
    記容器の底部に近接し前記測定針と前記容器底部とで形
    成する隙間を逃げるようにして前記試料が流動するとき
    の前記測定針に及ぼす流動抵抗によって起こる前記荷重
    の急激なる増加変化を示す変曲点の変曲点荷重を検出す
    ることを特徴とする半固体状物質の物性測定装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記試料の基準となる
    基準試料の基準物性及び基準変曲点荷重の相関を予め記
    録保持する記憶装置を備え、 前記検出器は、検出した前記変曲点荷重を前記記憶装置
    から読み出した前記相関に基づいて換算し、前記試料の
    物性を測定することを特徴とする半固体状物質の物性測
    定装置。
  6. 【請求項6】半固体状物質からなる試料を収容する容器
    を保持する試料台と、前記試料を昇温する加熱装置と、
    前記試料に対面し該試料中に貫入する測定針と、前記貫
    入時の前記測定針に加わる荷重の時間的変化を検出する
    検出器とを含み前記試料の物性を測定する半固体状物質
    の物性測定装置であって、 前記検出器は、前記時間的荷重変化の測定と同時に、前
    記貫入時に前記加熱装置にて前記試料を昇温したときの
    前記試料の時間的温度変化を測定し、前記試料の昇温に
    伴って起きる前記時間的荷重変化の急激なる変化を示す
    変曲点に対応する前記時間的温度変化上の前記試料の変
    曲点温度を前記試料の物性として測定することを特徴と
    する半固体状物質の物性測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007314729A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Ntn Corp 固形潤滑剤および固形潤滑剤封入転がり軸受
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