JPH11199923A - 金属製品の部分熱処理方法及びこれを用いた金属製品 - Google Patents

金属製品の部分熱処理方法及びこれを用いた金属製品

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JPH11199923A
JPH11199923A JP773698A JP773698A JPH11199923A JP H11199923 A JPH11199923 A JP H11199923A JP 773698 A JP773698 A JP 773698A JP 773698 A JP773698 A JP 773698A JP H11199923 A JPH11199923 A JP H11199923A
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JP
Japan
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metal product
heat treatment
quenching
insulating material
vacuum furnace
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JP773698A
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English (en)
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Koji Goto
浩二 後藤
Yuki Tomita
友樹 富田
Keiichi Yamanaka
啓市 山中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製品の表面酸化を抑え、温度制御が容易
であり、廃液処理の問題が生じず、しかも焼入れ温度を
高くできる金属製品の部分熱処理方法及びこれを用いた
金属製品を提供すること。 【解決手段】 マルテンサイト系ステンレス鋼製の供試
材21の下端寄り部分を、刳貫部23を備えた耐火レン
ガ25a、25bで挟持する。耐火レンガ25a、25
bと供試材21との間隙を、セラミクスウール23で充
填する。これを真空炉に投入し、真空炉内を減圧して窒
素ガスで空気を置換し、摂氏1050度にて20分間保
持する。その後、ガス冷却により焼入れを施し、さらに
摂氏マイナス80度までサブゼロ処理を行う。そして、
摂氏200度で焼戻しを行する。供試材21の耐火レン
ガ25a、25bで挟持された部分は、焼入れがなされ
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鑿、鋏等の
金属製品の部分熱処理及びこれを用いた金属製品に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】炭素鋼、合金鋼等の鋼系材料から形成さ
れる刃物、工具類などの金属製品は、鋭利性及び耐摩耗
性を付与する目的で、焼入れによる高硬度化が図られて
いる。例えばステンレス鋼からなる医療用の鑿の場合、
ロックウェル硬さ10HRC程度の母材に焼入れが施さ
れ、ロックウェル硬さ50HRC以上とされて刃先部が
形成されている。この焼入れには、金属製品の表面酸化
を防止するため、真空雰囲気又は窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気で加熱処理が可能な真空炉が用いられている。
焼入れに際しては、金属製品の全体が真空炉中に投入さ
れ、加熱される。
【0003】ところで、金属製品のなかには、製品全体
を焼入れすることが好ましくないものも存在する。例え
ば前述の医療用の鑿の場合、金属製の本体部に木製の柄
部が取り付けられているが、この取付は本体部に設けら
れた孔と柄部に設けられた孔とにピン等の係止部材を挿
入し、本体部と柄部とを係止することにより達成され
る。両孔の位置ずれを防止するため、孔の穿設は柄部の
穴に本体部の胴部を挿入した後に行われる。この際、本
体部の胴部に焼入れ処理がなされていると、孔穿設作業
が極めて困難となる。孔穿設作業を容易とするには、本
体部の焼入れ後、胴部のみをバーナー等で再加熱して軟
化させなければならず、鑿の製造工程が増加して製造コ
ストを上昇させるばかりか、エネルギーの浪費となって
しまう。
【0004】また、刃部が高速度工具鋼(ハイス)で形
成され、グリップ部が鋳鉄で形成されている鋏の場合、
高速度工具鋼の焼入れ温度(例えば摂氏1250度)ま
で鋏を加熱すると、鋳鉄であるグリップ部の結晶粒が粗
大化して脆化したり、グリップ部が溶融したりしてしま
うことがある。
【0005】医療用の鑿の場合、本体部のうち刃先部の
みが加熱されて焼きが入り、胴部は加熱されずに焼きが
入らないような熱処理を施せば、孔穿設作業を容易とす
ることができる。また、鋏の場合、刃部のみが加熱され
て焼きが入り、グリップ部は加熱されないような熱処理
を施せば、グリップ部の溶融を避けることができる。こ
のような、いわゆる部分熱処理方法として、高周波焼入
れ、塩浴焼入れ、鉛浴焼入れ等が従来行われている。
【0006】しかしながら、高周波焼入れでは真空雰囲
気や不活性ガス雰囲気を形成するのが真空炉による焼入
れに比べて困難であり、金属製品の表面が酸化してしま
うという問題がある。さらに、高周波焼入れでは、焼入
れ時間が短時間であり、しかも焼入れ温度が金属製品の
表面の形状や寸法に依存してしまうので、例えば鑿のよ
うな先細形状の金属製品に適応する場合、真空炉による
焼入れに比べて温度制御が困難となってしまうという問
題がある。
【0007】また、塩浴焼入れ及び鉛浴焼入れの場合、
前述の高周波焼入れの問題に加えて塩浴又は鉛浴の廃液
処理が困難であるという問題があり、自然環境保護の観
点からも好ましくない。しかも、塩浴焼入れ及び鉛浴焼
入れの場合、焼入れ温度を充分には高くできないという
問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
に鑑みてなされたものであり、金属製品の表面酸化を抑
え、温度制御が容易であり、廃液処理の問題が生じず、
しかも焼入れ温度を高くすることができる金属製品の部
分熱処理方法及びこれを用いた金属製品を提供すること
をその目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の問題に鑑みてなさ
れた発明は、金属製品の一部を断熱性材料で被覆して真
空炉中に投入し、加熱後冷却する金属製品の部分熱処理
方法、である(請求項1)。
【0010】この熱処理方法によれば、金属製品の一部
を断熱性材料で被覆して真空炉中に投入するので、この
断熱材料で被覆された部分の真空炉中の温度を他の部分
よりも低くすることができる。また、真空炉を用いてい
るため、金属製品の表面酸化を抑えることができ、温度
制御が容易であり、廃液処理の問題も生じず、しかも熱
処理温度を高くすることができる。
【0011】熱処理が焼入れである場合、断熱性材料で
被覆する部分に焼きが入るのを防いだり、この部分の焼
入れの程度を抑えたりすることができる。従って、この
部分の熱処理後の硬度を他の部分より低くすることがで
き、この部分の後加工を容易とすることができる(請求
項2)。このような熱処理が適用できる金属製品として
は、例えば鑿が挙げられる(請求項4、5)。
【0012】金属製品が材質の異なる2以上の金属部材
を含んでおり、熱処理温度が高温である場合でも、一部
の部材を断熱性材料で被覆することにより、この部分の
熱処理中の温度を他の部分より低くすることができ、こ
の部分の溶融を防止することができる(請求項3)。こ
のような熱処理が適用できる金属製品としては、例えば
鋏が挙げられる(請求項4、6)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ、本
発明を詳説する。
【0014】図1には、本発明の一実施形態にかかる金
属製品である、医療用の鑿1の斜視図が示されている。
この鑿1は、本体部3と柄部5とを備えている。本体部
3はマルテンサイト系ステンレス鋼から形成されてお
り、柄部5は木製である。本体部3は、先端の刃先部7
とこの刃先部7に連続する胴部9とからなる。胴部9の
後端寄りには孔(図示されず)が穿設されている。柄部
5の先端寄りには、胴部9の孔とほぼ内径が等しい孔1
1が穿設されている。なお、本体部3には、マルテンサ
イト系ステンレス鋼以外にも、例えば炭素鋼、合金鋼等
の鋼系金属材料を用いることができる。
【0015】本体部3と柄部5とを取り付けるには、ま
ず、本体部3及び柄部5に孔を穿設する前の段階で、本
体部3の後端寄りが柄部5の先端よりの穴に挿入され
る。次に、ドリル等の切削工具を用いて柄部5表側、本
体部3及び柄部5裏側に貫通する孔が穿設される。そし
て、この孔に係止部材としてのピン13が挿入され、本
体部3と柄部5とが固定される。
【0016】ここで、柄部5との取付に先立ち行われる
本体部3の焼入れ方法について説明する。まず、本体部
3の胴部9の後端寄りが、断熱性材料で被覆される。そ
して、本体部3全体が真空炉に投入され、真空炉内が減
圧され、不活性ガスにて空気が置換され、所定温度(例
えば摂氏1050度)で、所定時間(例えば20分間)
加熱される。加熱中、胴部9の先端寄り部分及び刃先部
7は充分加熱されてオーステナイト化する。一方、断熱
性材料で被覆された胴部9の後端寄り部分は、熱伝導が
遅れるため比較的低温となり、フェライト又は不充分な
オーステナイトとなる。
【0017】その後、本体部3がガス冷却、水冷、油冷
等の手段により急冷される。急冷によりオーステナイト
化していた刃先部7はマルテンサイト変態を起こし、硬
化されて耐摩耗性が付与される。また、胴部9の先端寄
り部分は、断熱性材料に近いためこの影響で冷却速度が
不足して不完全焼入れの状態となり、やや硬くて靱性の
ある遷移組織となる。そして、断熱性材料で被覆された
胴部9の後端寄り部分はマルテンサイト変態をほとんど
起こさず、全く硬化されないか、又は硬化が不充分とな
り、前述の孔穿設作業が容易となる。このように、一度
の焼入れ作業にて、刃先部7に耐摩耗性を付与すること
ができ、胴部9の先端寄り部分に靱性を付与することが
でき、胴部9の後端寄り部分に加工容易性を付与するこ
とができる。
【0018】なお、加熱後の急冷に際し、通常の冷却に
引き続いていわゆるサブゼロ処理を行ってもよいのはも
ちろんである。また、通常は焼入れ後に焼戻しが行わ
れ、鑿1に強靱性が付与される。
【0019】この熱処理方法では、本体部3を不活性ガ
ス雰囲気中で加熱するため、本体部3の表面が酸化され
てしまうことがない。用いられる不活性ガスとしては、
周期表0族元素ガス(希ガス)であるヘリウムガス、ネ
オンガス、アルゴンガス等の他、窒素ガス等の反応性の
乏しいガスが挙げられる。また、不活性ガスを用いずに
真空雰囲気中で熱処理しても、本体部3の酸化を防止す
ることできる。また、この熱処理方法では、真空炉を用
いて本体部3を加熱するため温度制御が容易であり、熱
処理温度を高くすることができ、塩浴及び鉛浴を用いな
いので廃液による自然環境破壊の問題が生じない。
【0020】胴部9の後端寄り部分を被覆する断熱性材
料としては、熱処理温度に耐えて熱伝導性の少ないもの
であればよく、例えば耐火レンガ、セラミクス、セラミ
クスウール等が挙げられる。断熱性材料の好ましい使用
方法として、例えば耐火レンガに穴を設けてその穴に胴
部9の後端寄りを挿入し、穴の内周壁と胴部9の後端寄
りとの間隙にセラミクスウールを充填する等の方法が挙
げられる。こうすれば、断熱性材料と胴部9の後端寄り
部分とが密着し、胴部9の後端寄り部分への熱伝導をよ
り確実に抑えることができる。
【0021】図2には、本発明の他の実施形態にかかる
金属製品である鋏15の斜視図が示されている。この鋏
15は、刃部17とグリップ部19とを備えている。刃
部17は高速度工具鋼から形成されており、グリップ部
19は鋳鉄から形成されている。刃部17を高速度工具
鋼で形成するのは、耐摩耗性が良好であること、焼戻し
軟化抵抗が大きくてグラインダー等により容易に再研磨
ができること等の理由からであり、グリップ部19を鋳
鉄で形成するのは、グリップ部19は複雑形状であるの
で通常の切削加工よりも鋳造加工の方が製造が容易であ
ること、刃部17と同様の材質を用いるよりもコストの
面で有利であること等の理由からである。高速度工具鋼
以外の、例えば冷間金型用鋼、マルテンサイト系ステン
レス鋼、刃物鋼、工具鋼等の材料で刃部17を形成して
もよい。なお、グリップ部19を構成する鋳鉄として
は、特には限定されないが、例えば白心可鍛鋳鉄、球状
黒鉛鋳鉄等が挙げられる。
【0022】この鋏15の焼入れを行うには、まずグリ
ップ部19が断熱性材料で被覆される。そして、鋏15
全体が真空炉に投入され、真空炉内が減圧され、不活性
ガスにて空気が置換され、所定時間(例えば20分間)
加熱される。加熱温度は、高速度工具鋼からなる刃部1
7を充分オーステナイト化させるため、摂氏1250度
程度とされる。加熱中であっても、グリップ部19は断
熱性材料で被覆されているために熱伝導が遅れ、比較的
低温となる。従って、このグリップ部19に融点が摂氏
1200度未満である鋳鉄を用いても、グリップ部19
が溶融してしまうことがない。
【0023】その後、鋏15がガス冷却、水冷、油冷等
の手段により急冷される。急冷によりオーステナイト化
していた刃部17はマルテンサイト変態を起こし、硬化
されて耐摩耗性が付与される。
【0024】この熱処理方法では、鋏15を不活性ガス
雰囲気中で加熱するため、その表面が酸化されてしまう
ことがない。また、この熱処理方法では、真空炉を用い
て鋏15を加熱するため温度制御が容易であり、熱処理
温度を高くすることができ、塩浴及び鉛浴を用いないの
で廃液による自然環境破壊の問題が生じない。
【0025】この熱処理方法に用いられる不活性ガスと
しては、前述の実施形態の場合と同様、周期表0族元素
ガス(希ガス)であるヘリウムガス、ネオンガス、アル
ゴンガス等の他、窒素ガス等の反応性の乏しいガスが挙
げられる。また、不活性ガスを用いずに真空雰囲気中で
熱処理しても、鋏15の酸化を防止することできる。
【0026】また、用いられる断熱性材料としては、前
述の実施形態の場合と同様、熱処理温度に耐えて熱伝導
性の少ないものであればよく、例えば耐火レンガ、セラ
ミクス、セラミクスウール等が挙げられる。断熱性材料
の好ましい使用方法として、例えば2枚の耐火レンガで
グリップ部15を挟持し、その耐火レンガ間の間隙に、
グリップ部15に密着するようにセラミクスウールを充
填する等の方法が挙げられる。こうすれば、断熱性材料
とグリップ部15とが密着し、グリップ部15への熱伝
導をより確実に抑えることができる。
【0027】以上、各実施形態に基づき本発明を詳説し
たが、本発明はこれらの記載に基づいて限定的に解釈さ
れるものではない。本発明の熱処理方法は、焼入れに限
らず、焼戻し、焼鈍し、焼ならし等の、真空炉を用いる
あらゆる熱処理に適用することができる。また、本発明
の熱処理方法は、鋼系金属材料に限られず、熱処理が必
要とされる全ての金属材料に適用することができる。さ
らに、本発明の熱処理方法は、前述の鑿1、鋏15に限
られず、熱処理を施すことが適切でない部分を部分的に
備えた金属製品、及び熱処理の程度を低くするのが適切
である部分を部分的に備えた金属製品の全てに適用する
ことができる。
【0028】[実験例]横断面が10mm角で長さが1
30mmの柱状である、低炭素マルテンサイト系ステン
レス鋼(SUS420J2)及び高炭素マルテンサイト
系ステンレス鋼(SUS440C)からなる供試材21
を用意した。各供試材21の長さ方向の半分(65m
m)を、図3に示されるように刳抜部23を備えた2枚
の耐火レンガ25a、25bで挟持した。そして、供試
材21と耐火レンガ25a、25bとの間隙に、セラミ
クスウール27を充填した。これを真空炉に投入し、真
空炉内を減圧して窒素ガスで空気を置換し、摂氏105
0度にて20分間保持した。その後、ガス冷却により焼
入れを施し、さらに摂氏マイナス80度までサブゼロ処
理を行った。そして、摂氏200度で焼戻しを行い、得
られた供試材21のロックウェル硬度を、部位(図3に
おける供試材の上端部からの距離)を異ならせて測定し
た。この結果が、図4に示されている。
【0029】図4において、高炭素マルテンサイト系ス
テンレス鋼(SUS440C)製の供試材21の測定結
果が白丸で表されており、低炭素マルテンサイト系ステ
ンレス鋼(SUS420J2)製の供試材21の測定結
果が黒丸で表されている。
【0030】図4から明らかなように、いずれの材質の
供試材21においても、上端からほぼ50mmまでの領
域は充分に高硬度となっており、この部分がマルテンサ
イト変態を起こして完全に焼入れされていることが解
る。また、50mmを越えて65mm程度までの領域
は、上端から遠ざかるにつれて硬度が低下する。これ
は、この領域が加熱時にはオーステナイト化している
が、冷却時に耐火レンガ25a、25bに近いため冷却
速度不足となり、不完全焼入れされて遷移組織となって
いるためである。また、65mmを越えて105mm程
度までの領域は、断熱性材料に被覆されているので加熱
時に充分にはオーステナイト化せず、しかも冷却速度が
遅い領域である。105mmを超えた領域は、熱処理に
よる硬度上昇が全く見られない領域である。
【0031】この測定結果を前述の鑿1に適用すると、
上端から50mmまでの領域は耐摩耗性と鋭利性とが要
求される刃先部7に適した領域であり、50mmを越え
て80mm程度までの領域は強靱性が要求される胴部9
の先端寄り部分に適した領域であり、80mmを越えた
領域は加工容易性が要求される胴部9の後端寄り部分に
適した領域である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属製品の表面酸化を抑え、温度制御が容易であり、廃
液処理の問題が生じず、しかも焼入れ温度を高くできる
金属製品の部分熱処理方法及びこれを用いた金属製品を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる金属製品
である鑿が示された斜視図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施形態にかかる金属製
品である鋏が示された斜視図である。
【図3】図3は、本発明の熱処理方法の効果を確認する
ための実験方法を説明するための斜視図である。
【図4】図4は、本発明の熱処理方法の効果を確認する
ための実験の結果が示されたグラフである。
【符号の説明】
1・・・鑿 3・・・本体部 5・・・柄部 7・・・刃先部 9・・・胴部 11・・・孔 13・・・ピン 15・・・鋏 17・・・刃部 19・・・グリップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C21D 1/70 C21D 1/70 E 9/18 9/18 (72)発明者 富田 友樹 兵庫県小野市葉多町617 (72)発明者 山中 啓市 兵庫県神戸市北区鳴子1丁目3−6

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製品の一部を断熱性材料で被覆して
    真空炉中に投入し、加熱後冷却する金属製品の部分熱処
    理方法。
  2. 【請求項2】 上記断熱性材料で被覆する部分が、金属
    製品のうち熱処理後に後加工を施す部分である請求項1
    に記載の金属製品の部分熱処理方法。
  3. 【請求項3】 上記金属製品が材質の異なる2以上の金
    属部材を含んでおり、上記断熱性材料で被覆する部分が
    金属製品のうちの一部の金属部材である請求項1又は2
    に記載の金属製品の部分熱処理方法。
  4. 【請求項4】 上記請求項1から3のいずれかに記載の
    金属製品の部分熱処理方法によって熱処理された金属製
    品。
  5. 【請求項5】 柄部と金属材料からなる本体部とを備え
    ており、その本体部は刃先部と胴部とを備えており、そ
    の柄部と本体部とは胴部に設けられた孔に挿入される係
    止部材によって係止される鑿であって、 その本体部は、胴部の後寄り部分のみが断熱性材料で被
    覆された状態で真空炉中で熱処理されており、この胴部
    の後寄り部分が刃先部よりも低硬度とされていることを
    特徴とする鑿。
  6. 【請求項6】 鋼系材料からなる刃部と鋳鉄系材料から
    なるグリップ部とを備えた鋏であって、 グリップ部のみが断熱性材料で被覆された状態で、真空
    炉中で熱処理されたことを特徴とする鋏。
JP773698A 1998-01-19 1998-01-19 金属製品の部分熱処理方法及びこれを用いた金属製品 Pending JPH11199923A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002059319A (ja) * 2000-08-22 2002-02-26 Marusho Kogyo Kk 刃体の製造方法、刃体及び切断具
US6640173B1 (en) 2003-02-11 2003-10-28 Visteon Global Technologiee, Inc. System and method of controlling a vehicle having yaw stability control
WO2008059540A1 (en) * 2006-11-16 2008-05-22 Camoga S.P.A. Method for construction of leather- splitting machine parts
JP2010517605A (ja) * 2007-02-02 2010-05-27 ダブリューエムエフ アクティエンゲセルシャフト マルテンサイト境界層を有する食事用および/または取り分け用カトラリー

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