JPH11190617A - 三次元測定機 - Google Patents

三次元測定機

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JPH11190617A
JPH11190617A JP9360630A JP36063097A JPH11190617A JP H11190617 A JPH11190617 A JP H11190617A JP 9360630 A JP9360630 A JP 9360630A JP 36063097 A JP36063097 A JP 36063097A JP H11190617 A JPH11190617 A JP H11190617A
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JP
Japan
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temperature
axis
length
measured
data
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Application number
JP9360630A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kikuchi
茂雄 規矩智
Kenji Ono
憲次 小野
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準温度(20℃)に限らず、広範な温度環
境において被測定物の三次元測定を行う。 【解決手段】 三次元測定機本体10により、被測定物
であるワーク12のX軸、Y軸、Z軸各軸方向の長さを
測定する。各軸には温度センサ14〜16が設けられる
と共に、ワーク12の温度も温度センサ17、18で検
出される。検出された各軸の温度及びワーク12の温度
は温度計20を介して制御装置22に供給される。制御
装置22では、検出された三軸の長さを温度補正すると
共に、ワーク12の長さを基準温度における長さに温度
補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元測定機、特に
温度補正機能を有する三次元測定機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被測定物の三軸の長さを測定
する三次元測定機が知られている。この三次元測定機の
測定時における基準温度は20℃と定められており、国
際的な規格でもある。このため、従来から精密な三次元
測定は20℃に制御された恒温室で行われることが常で
あり、高精度の測定を行うための条件でもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
生産効率の向上と共に加工製造現場に近い場所での測定
に対する要求が強まっており、三次元測定機も加工製造
現場周辺に設置される場合が増えてきている。一般的に
加工製造現場の雰囲気温度は20℃一定に保たれている
ことは少なく、従って、このような20℃以外の温度で
三次元測定機を使用した場合、機械本体及び被測定物の
熱膨張などに起因する誤差が発生し、高精度測定の妨げ
となっていた。
【0004】また、20℃に制御された恒温室で測定す
る場合でも、被測定物をこの恒温室に搬入して所定時間
「温度ならし」(すなわち、被測定物を周囲の雰囲気温
度と同じ20℃にする)を行う必要があり、精密な測定
に長時間を要していた。
【0005】本発明は、上記従来技術を有する課題に鑑
みなされたものであり、その目的は、より加工製造現場
環境に近い場所で高精度測定を行いたいというユーザの
要求に応えると共に、広範な温度環境に対する精度及び
信頼性を向上させ、並びに迅速な高精度測定を可能とす
る三次元測定機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被測定物の三軸に対応した座標値を読み
取ることにより該被測定物の三次元の長さを測定する装
置であって、三軸の温度をそれぞれ検出する第1温度検
出手段と、前記被測定物の温度を検出する第2温度検出
手段と、前記第1温度検出手段で検出された三軸の温度
に基づいて、前記座標値を温度補正する第1演算手段
と、前記第1演算手段で温度補正された座標値及び前記
第2温度検出手段で検出された前記被測定物の温度に基
づいて、基準温度における前記被測定物の長さを演算す
る第2演算手段とを有することを特徴とする。
【0007】第1演算手段で三軸の温度補正を行うとと
もに、第2演算手段で被測定物の温度補正を行うこと
で、基準温度以外の環境下でも基準温度(20℃)にお
ける長さを迅速かつ高精度に検出できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態について説明する。
【0009】図1には、本実施形態の三次元測定機の全
体構成が示されている。測定ユニットとして、三次元測
定機本体10、温度計20及び制御装置22が示されて
おり、三次元測定機本体10は、互いに直交するX軸、
Y軸、Z軸の三軸について被測定物であるワーク12の
長さ(形状)を測定する。図において、X軸は図中左右
方向、Y軸は紙面に対して垂直方向、Z軸は図中上下方
向である。三次元測定機本体10は、プローブ10cと
このプローブを保持する保持具10b、及びこのプロー
ブ保持具10bを支持する支持枠10aを含んで構成さ
れており、支持枠10aが紙面に対し垂直方向、すなわ
ち、Y軸方向に移動することにより、プローブ10cは
ワーク12のY軸方向の長さを測定する。また、プロー
ブ保持具10bが図中左右方向、すなわちX軸方向に移
動することにより、プローブ10cはワーク12のX軸
方向の長さを測定する。さらに、プローブ10cが図中
上下方向、すなわちZ軸方向に移動することで、ワーク
12のZ軸方向の長さを測定する。なお、測定は、プロ
ーブ10c先端の接触部を被接触物に接触させ、プロー
ブ10cからタッチ信号を出力することにより行う。
【0010】また、三次元測定機本体10には、X軸、
Y軸、Z軸それぞれの温度を測定する温度センサが設け
られている。具体的には、X軸の温度を測定する温度セ
ンサ14、Y軸の温度を検出する温度センサ15、Z軸
の温度を検出する温度センサ16がそれぞれ設けられて
おり、検出した各軸の温度データは温度計20に供給さ
れる。
【0011】さらに、被測定物であるワーク12の温度
を検出する温度センサ17、18が設けられ、検出した
温度データを温度計20に供給する。温度計20には、
制御装置22が接続されており、検出したX軸、Y軸、
Z軸の三軸の温度データ及びワーク12の温度データが
制御装置22に供給される。
【0012】本実施形態においては、X軸、Y軸、Z軸
各軸の温度を検出し、各軸で測定された座標値の温度補
正を行うため、各軸が温度によって一様に膨張ないし収
縮し、その直交関係が常に維持される必要がある。そこ
で、三次元測定機本体10のX軸、Y軸、Z軸各軸は同
一(例えばアルミニウム)の材質で構成されるのが望ま
しく、また部品の締結部などに適度の「ニゲ」を設け、
各軸が温度によって自由に収縮できるようにすることが
望ましい。
【0013】また、各軸に設けられたスケールとスケー
ルが貼り付けられる各軸ガイドとの熱膨張の差を吸収す
る機構も備えるのが望ましい。その具体例としては、例
えば特開平6−185950号公報のように、スケール
と各軸ガイドとを各々異なる線膨張係数の材料で形成す
るとともに(各軸ガイドの材質は上述したように同一と
する)、スケールを各軸ガイドに対して押さえバネで押
圧して取り付け、スケールと各軸ベース間、押さえバネ
とスケール間に各々摩擦低減材を介在させ、スケールと
各軸ベースを自在に伸縮させることで熱応力の影響を除
去することができる。
【0014】図2には、本実施形態における構成ブロッ
ク図が示されている。上述したように、三次元測定機本
体10のX軸、Y軸、Z軸にはそれぞれ温度センサ1
4、15、16が設けられており、検出された温度デー
タを温度計(温度計ユニット)20に供給する。なお、
各センサは各軸のスケール部分に設けられており、スケ
ールの温度を検出するものとする。また、被測定物であ
るワーク12の温度も温度センサ17、18で検出し、
検出した温度データを温度計ユニット20に供給する。
【0015】三次元測定機本体10のX軸スケール、Y
軸スケール、Z軸スケールでそれぞれ検出されたワーク
のX軸座標値、Y軸座標値、Z軸座標値は制御装置22
に供給される。制御装置22は、演算を行うCPUを含
んで構成され、三次元測定機から入力したX軸座標値、
Y軸座標値、Z軸座標値(以下、X値、Y値、Z値と称
する)に対して所定の温度補正演算を行う。この温度補
正演算は、温度計ユニット20に供給された温度データ
を制御装置22が入力し、検出された温度データと基準
温度との差分に基づき行われる。具体的な温度補正演算
については後述する。温度補正された各軸の座標値はデ
ータ処理装置24に供給される。また、温度計ユニット
20に供給されたワーク12の温度データも制御装置2
2から供給される。
【0016】データ処理装置24は、制御装置22から
入力した温度補正済みのX値、Y値、Z値及びワーク1
2の温度データに基づき、基準温度(20℃)における
ワーク12の長さを求め、最終的な測定値として出力す
る。制御装置22及びデータ処理装置24は、具体的に
はコンピュータで構成することができる。
【0017】本実施形態の三次元測定機は以上のような
構成であり、次に具体的な処理について説明する。
【0018】図3には、温度計ユニット20、制御装置
22及びデータ処理装置24各部の処理フローチャート
が示されている。図において、S10が温度計ユニット
20の処理、S20が制御装置22の処理、S30がデ
ータ処理装置24の処理である。
【0019】まず、温度計ユニット20の処理について
説明する。温度計ユニット20には、上述したように三
次元測定機本体10の各軸に設置された温度センサ1
4、15、16及びワーク12に設置された温度センサ
17、18から温度データが供給されるため、この温度
データに基づき三次元測定機本体10の各軸の温度及び
ワーク12の温度を計測する(S101)。計測された
温度データは次に制御装置22のCPUに転送される
(S102)。この温度計測及び温度データ転送の各処
理はタイマーにより制御される(S103)。すなわち
所定のタイミングで繰り返し温度計測が行われ、データ
転送が行われる。三次元測定機本体10の周囲温度が変
化する場所においては、このように常時温度をモニタす
ることが必要となる。
【0020】次に、制御装置22の処理について説明す
る。制御装置22には温度計ユニット20から転送され
た温度データを読み込み(S201)、読み込んだ温度
データを変換する(S202)。この温度データ変換
は、温度計ユニット20から転送された温度データが電
圧データであるため、これを温度データに変換するもの
である。具体的には、例えば温度センサとしてサーミス
タを用いた場合、温度計ユニット20ではこのサーミス
タの出力電圧を所定時間間隔でサンプリングして、A/
D変換部により12ビットのデジタル信号に変換して制
御装置22に転送する。制御装置22では、V20を基
準温度(20℃)の時の電圧値(予め計測してパラメー
タとして記憶しておく)、Voutを温度計ユニット2
0から出力されたサーミスタの出力電圧値、ΔTを基準
温度との温度差とすると、
【数1】 ΔT=20×103・(Vout−V20)/3×5×(−170.18) ・・・(1) である。例えば、Vout=−2.3117、V20=
0.2411のときΔT=20.00078348℃と
なる。
【0021】そして、このようにして変換された温度デ
ータをメモリに記憶する(S203)。以上の温度デー
タの読み込み、変換、メモリ記憶処理も、タイマーにて
制御され(S204)、所定時間間隔毎に逐次実行さ
れ、最新の温度データが順次メモリに記憶される。メモ
リに記憶された温度データのうちの各軸の温度データ
は、各軸の座標値を温度補正するために用いられ、ワー
ク12の温度データは読み出されてデータ処理装置24
に供給される。
【0022】座標値の温度補正については、制御装置2
2は、X軸、Y軸、Z軸の計測結果を取り込み(S20
8)、メモリに保持された温度データ(S205)をメ
モリから読み出す(S209)。そして、検出された座
標値(以下、これをXとする)に対し、温度補正量を計
算する(S210)。補正量ΔXは、具体的には以下の
式により計算される。
【0023】
【数2】 ΔX=α・X・Δt ・・・(2) ここで、αはスケール(例えばアルミニウム)の線膨張
係数、Δtは検出された各軸の温度と基準温度(20
℃)との差分値である。単位を含めた計算式は、
【数3】ΔX[μm]=スケール膨張係数[ppm]・(ス
ケール温度[℃]−20)・スケ ールカウンタ値[mm]/1000 ・・・(3) である。
【0024】温度補正量ΔXが算出された後、制御装置
22は、この温度補正ΔXを用いて補正後の座標値を算
出する(S211)。具体的には、補正後の座標値X’
は、
【数4】 X’=X−ΔX ・・・(4) で算出される。算出された温度補正済みの座標値は、デ
ータ処理装置24に転送される。
【0025】一方、メモリに記憶されたワーク12の温
度データは、メモリから読み出され(S206)、デー
タ処理装置24に転送される(S207)。
【0026】次に、データ処理装置24の処理について
説明する。データ処理装置24は、まず被測定物である
ワーク12の線膨張係数を入力する(S301)。この
ワーク12の線膨張係数は、ユーザが別途測定してキー
ボード等の入力装置を用いて入力するものであり、ワー
ク12の線膨張係数は測定結果の精度に大きく影響する
ため、可能な限り高精度な値を入力する必要がある。ワ
ーク12の線膨張係数を入力したのち、制御装置22に
対して温度読み込み指定コマンドを発行し(S30
2)、制御装置22から供給されたワーク12の温度デ
ータを受信する(S303)。
【0027】次にワーク測定処理に移行する(S30
4)。このワーク測定処理は、具体的には制御装置22
で温度補正された座標値を入力することにより行い、X
軸、Y軸、Z軸各軸の温度補正済み座標値を入力してワ
ーク12の三次元の長さLを算出する(S305)。そ
して、S303にて受信したワーク12の温度及びS3
01で入力されたワーク12の線膨張係数を用いて、測
定結果であるLの温度補正演算を行う(S306)。こ
の温度補正演算は、具体的には
【数5】 L’=L/(1+α・Δt) ・・・(5) により行われ、これにより基準温度(20℃)における
ワーク12の長さL’が算出される。なお、上述の式に
おいてαはワーク12の線膨張係数、Δtはワーク12
の温度と基準温度との差分である。単位を含めた計算式
は、
【数6】 長さ[mm]=測定結果[mm]/{1+(ワーク線膨張係数[ppm])・(ワー ク温度[℃]−20)} ・・・(6) である。
【0028】このように、本実施形態においては三次元
測定機及びワークが基準温度以外の温度であっても、ワ
ークの基準温度における長さを測定することができるた
め、基準温度に制御された恒温室のみならず、広範な環
境温度において高精度に被測定物の測定を行うことが可
能となる。
【0029】なお、本実施形態では、温度センサとして
サーミスタを用いた場合を示したが、他のセンサ、例え
ば熱電対等を用いることもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
環境温度が基準温度に制御された恒温室において、被測
定物の温度ならしを行うことなく迅速に高精度測定が可
能となると共に、恒温室以外の任意の温度環境下におい
ても被測定物の高精度測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の構成図である。
【図2】 本発明の実施形態の構成ブロック図である。
【図3】 本発明の実施形態の温度計ユニット、制御装
置、データ処理装置の処理フローチャートである。
【符号の説明】
10 三次元測定機本体、12 ワーク(被測定物)、
14 X軸温度センサ、15 Y軸温度センサ、16
Z軸温度センサ、17,18 ワーク温度センサ、20
温度計(温度計ユニット)、22 制御装置、24
データ処理装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の三軸に対応した座標値を読み
    取ることにより該被測定物の三次元の長さを測定する装
    置であって、 三軸の温度をそれぞれ検出する第1温度検出手段と、 前記被測定物の温度を検出する第2温度検出手段と、 前記第1温度検出手段で検出された三軸の温度に基づい
    て、前記座標値を温度補正する第1演算手段と、 前記第1演算手段で温度補正された座標値及び前記第2
    温度検出手段で検出された前記被測定物の温度に基づい
    て、基準温度における前記被測定物の長さを演算する第
    2演算手段と、 を有することを特徴とする三次元測定機。
JP9360630A 1997-12-26 1997-12-26 三次元測定機 Pending JPH11190617A (ja)

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Effective date: 20040113