JPH1117321A - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JPH1117321A
JPH1117321A JP16563397A JP16563397A JPH1117321A JP H1117321 A JPH1117321 A JP H1117321A JP 16563397 A JP16563397 A JP 16563397A JP 16563397 A JP16563397 A JP 16563397A JP H1117321 A JPH1117321 A JP H1117321A
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JP
Japan
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sample
solder
alloy
thickness
printed wiring
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JP16563397A
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English (en)
Inventor
Hideo Hasegawa
英雄 長谷川
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
Hisafumi Takao
尚史 高尾
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication of JPH1117321A publication Critical patent/JPH1117321A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/24Reinforcing the conductive pattern
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3457Solder materials or compositions; Methods of application thereof
    • H05K3/3463Solder compositions in relation to features of the printed circuit board or the mounting process

Abstract

(57)【要約】 【課題】Pbフリーはんだを用いてはんだ付けしても良
好なはんだ濡れ性が得られるプリント配線板を提供す
る。 【解決手段】本発明のプリント配線板は、Pbフリーは
んだではんだ付けされるプリント配線板であって、基板
と、該基板に配設された銅系材料よりなる配線導体と、
該配線導体のはんだ付けのなされる表面を直接被覆する
Au又はAu合金よりなるAu皮膜と、を備えることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ等の
搭載部品がはんだ付けで搭載されるプリント配線板に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント配線板の配線導体に
は、導電性が高くかつ安価であることから銅系材料より
形成することが一般的となっている。また、その搭載部
品のはんだ付けにおいてはSn−Pb合金はんだを用い
ることが一般的となっている。ところで、近年の電子機
器の小型化、軽量化及び高機能化の進展に伴い、プリン
ト配線板及び搭載部品において小型化及び高密度化が求
められ、同時にそれらを実装するための高密度実装技術
も求められている。
【0003】ここで、プリント配線板の小型化を図るた
めには配線導体のパッドの面積を小さくする必要がある
が、狭いパッド面積を有効に利用して確実なはんだ付け
を行うためにはさらに良好なはんだ濡れ性が必要となっ
てくる。また、搭載部品の実装の高密度化を図ると、プ
リント配線板の配線導体において複数回の熱履歴を受け
る機会が増えることになり、配線導体の表面が酸化され
てしまう可能性が高くなる。このような配線導体の表面
酸化は、はんだの濡れ性を低下させてしまい、はんだ付
け不良の原因となる。
【0004】Sn−Pb合金はんだを用いた場合につい
ては、有機被膜を形成するプリフラックス処理、ホット
エアレベラー又は無電解めっきによるはんだ被覆処理及
び無電解めっきによるPd又はAu等の貴金属被覆処理
(特開平5−90741号公報等)などの表面処理法が
検討され、はんだ濡れ性の低下を防ぐことができるとし
て実用化されている。
【0005】特に、特開平5−90741号公報で開示
されている表面処理法は、配線導体に対して先ずNiめ
っきを行い、その後にAu等の酸化されにくくかつ腐食
されにくい貴金属でめっきを行うというものである。N
iめっきが配線導体に対するめっきの密着性確保及び貴
金属元素の配線導体中への拡散防止を行うため配線導体
の表面酸化の防止が効果的になされ、はんだ濡れ性の低
下を少なくする手段である。なお公報には、貴金属めっ
きの層の厚さが0.3μm以下になると、ピンホールが
多くなってNiめっきの表面が酸化されてはんだの濡れ
性が低下するとされており、こうしたNiめっきの酸化
を防止するため、Niめっき処理後に1、2、3ベンゾ
トリアゾール液に浸漬し、酸化防止効果を確保した後で
Niめっき上に貴金属めっきを行う等の工夫が述べられ
ている。
【0006】以上のように、今日に至ってSn−Pb合
金はんだについては良好なはんだ濡れ性が得られてお
り、はんだ付けに広く使用されている。しかしながら、
最近になって地球環境保全の立場から、Pbを含まない
はんだ(Pbフリーはんだ)並びにそのはんだ付け技術
の開発および確立が求められるようになってきている。
こうした要望を受けて多数のPbフリーはんだ合金が提
案されているが、Pbフリーはんだ合金はSn−Pb合
金はんだに比べてはんだ濡れ性が非常に劣るという欠点
をもつ。そこでPbフリーはんだ合金で良好なはんだ濡
れ性を確保するため、合金組成の最適化、はんだ付け雰
囲気の制御、搭載部品の表面処理などの手段の他に、プ
リント配線板の配線導体の表面酸化を防止することを目
的とした配線導体の表面処理が検討されている。
【0007】こうした配線導体の表面処理法としては、
プリフラックス処理、Snめっき等のPbフリーはんだ
被覆処理、貴金属めっき被覆処理などが検討されてい
る。例えば、貴金属めっき被覆処理に関しては、置換め
っき法により配線導体表面にAg皮膜を形成する処理法
が特開平8−232072号公報で開示されている。こ
の公報によれば、Agめっき液の調製により配線導体表
面の酸化が防止でき、Sn−Pb合金はんだだけでなく
Pbフリーはんだにも広く適用できる低廉かつ簡単な方
法であることが述べられている。しかしながら、配線導
体の表面上に直接Ag皮膜が形成されていることから、
Agによるマイグレーションの問題が懸念される。すな
わち、銅系材料よりなる配線導体のAg被覆処理では、
電気化学的な点については十分な信頼性が得られにく
い。
【0008】また、特開平8−290288号公報で
は、被処理基板(配線導体)の表面上にTi及びCrな
どよりなる層(密着性向上層)を先ず形成し、この密着
性向上層の上にはんだ喰われが生じないようにNiより
なる層(バリア層)を次に形成し、このバリア層の上に
濡れ性の向上を目的としたAu、Ag、Cu、Ni、P
d及びPtのうちの一つよりなる層(濡れ性向上層)を
最後に形成するといった表面処理法が開示されている。
この公報では、In、Bi及びSnから選択される二成
分系のPbフリーはんだを用いた実施例を具体的に挙げ
て、密着性向上層、バリア層及び濡れ性向上層の3層を
形成する被覆処理が被処理基板表面のはんだ濡れ性の向
上に効果的であることを述べている。しかしながら、こ
の処理法においても、はんだ濡れ性が実用的に十分であ
るとは言い難い。
【0009】また、In、Bi及びSnから選択される
二成分系の共晶温度は、二成分系状態図からも明らかな
ように、In−Bi系では72℃、In−Sn系では1
17℃、Bi−Sn系では139℃といずれも低い。ま
た、In自身の融点が156℃と低いため、使用温度域
が限定される。さらに、Biを含むはんだは、ドロス生
成性、クリープ特性及び熱疲労特性に劣るなどの欠点を
もつ。そのため、In、Bi及びSnから選択される二
成分系は、現在のところエレクトロニクス製品の中で幅
広く使用されているSn−Pb共晶はんだ(融点:18
3℃)の代替材としては十分ではなく、用途が限定され
る。
【0010】一方、SnにAg、Cu及びZnの少なく
とも一種の元素を含むPbフリーはんだの共晶温度は、
二成分系状態図から明らかなように、Sn−Ag系では
221℃、Sn−Cu系では227℃、Sn−Zn系で
は199℃と、いずれもSn−Pb共晶はんだの融点よ
り高い。それゆえ、はんだ付け温度での電子部品の耐熱
性の観点から、これらのはんだ合金においては更に微量
の合金元素を添加することによってSn−Pb共晶はん
だ並みの融点に近づけるための組成の最適化が検討され
ている。いずれにしろ、SnにAg、Cu及びZnの少
なくとも一種の元素を含むPbフリーはんだはSn−P
b共晶はんだに迫る性能を有し、中には機械的強度及び
熱疲労特性でSn−Pb共晶はんだより優れた性能をも
つものがある。それゆえ、こうしたPbフリーはんだは
信頼性の点からも実用化に近い材料として期待されてい
るが、前述のようにSn−Pb共晶はんだに比べてはん
だ濡れ性に劣る点については依然未解決な状態にある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、Pbフリーはんだを用いては
んだ付けしても良好なはんだ濡れ性が得られるプリント
配線板を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、はんだ濡
れ性の向上を図るために、はんだ合金の組成の最適化な
どはんだ材の改良ではなく、はんだ付けされるプリント
配線板の配線導体の材質について様々に検討した。本発
明者らは、その検討の結果、銅系材料よりなる配線導体
において、はんだ付けのなされる表面をAu又はAu合
金よりなるAu皮膜で直接被覆することにより、Pbフ
リーはんだで濡れ性良くはんだ付けできることを見いだ
し、本発明をなすに至った。
【0013】すなわち、本発明のプリント配線板は、P
bフリーはんだではんだ付けされるプリント配線板であ
って、基板と、該基板に配設された銅系材料よりなる配
線導体と、該配線導体のはんだ付けのなされる表面を直
接被覆し、Au又はAu合金よりなるAu皮膜と、を備
えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】基板について特に限定されるもの
ではなく、従来より使用されている素材のものを使用す
ることができる。また、銅系材料についてもその種類で
特に限定されるものではなく、純銅の他に各種の銅合金
を使用することができる。配線導体の配置形態も特に限
定されるものではなく、実装する搭載部品に応じて選択
することができる。さらにPbフリーはんだについても
その種類で特に限定されるものではなく、各種組成のP
bフリーはんだを用いることができる。しかし、ここで
は特に、SnにAg、Cu及びZnの少なくとも一種の
元素が含まれてなるPbフリーはんだを使用することが
好ましい。ただし、Ag添加合金の場合には、マイグレ
ーションが懸念されるため、Ag含有量としては10重
量%未満が望ましい。
【0015】また、Au合金よりなるAu皮膜を備える
場合、その合金組成については特に限定されるものでは
なく、各種Au合金を使用することができる。このと
き、特にこのAu合金は、Ag、Pd及びRhの少なく
とも一種を含み、かつ合金全体を100重量%とすると
Auの含有量が50重量%以上であることが好ましい。
このAu合金を使用することにより、さらにはんだ濡れ
性を向上させることができる。
【0016】さらにまた、Au合金よりなる皮膜は、A
g、Pd及びRh等の添加金属材料を完全に固溶させた
合金に限られるものではなく、Auと添加金属材料とを
交互に積層して得られる積層構造としてもよい。さらに
このAu皮膜の膜厚についても特に限定されるものでは
ないが、膜厚が小さい場合には、加熱温度にもよるが、
プリント配線板が複数回の熱履歴を受けることにより、
被覆したAuがその過程で配線導体及び基板中に拡散消
失する恐れがある。それゆえ、このAu皮膜は、はんだ
付けの際にはんだと銅系材料よりなる配線導体の界面に
AuとSnを含む金属間化合物を層状に生成しない薄い
膜厚をもつことが好ましい。その膜厚として具体的に
は、0.001〜3μmの範囲内にあることが好まし
い。このように膜厚を特に限定することにより、被覆し
たAuが複数回の熱履歴を受けても配線導体及び基板中
に拡散消失することが防止され、さらにはんだ濡れ性を
向上させることができる。
【0017】ところで、AuもしくはAu合金よりなる
皮膜を配線導体上に形成する方法については特に限定さ
れないが、例えばスパッタリング法、真空蒸着法、置換
めっき法及び電気めっき法等の方法により形成すること
ができる。このとき、配線導体の表面を電解研磨処理し
た後に皮膜形成を行うことが好ましい。これにより、良
好な密着性を確保することができる。
【0018】
【作用・効果】本発明のプリント配線板では、Pbフリ
ーはんだを用いてはんだ付けした場合に良好なはんだ濡
れ性が得られる。それゆえ、地球環境保全に適したはん
だを用いて強固でかつ確実なはんだ付けを行うことがで
きるようになる。特に、半導体チップ等の搭載部品を実
装する場合においては、細かく緻密に配線導体が配備さ
れていても狭いパッド面積を有効に利用して確実なはん
だ付けを行うことができる。このことは、プリント配線
板及び搭載部品における小型化及び高密度化を可能と
し、ひいては電子機器の小型化、軽量化及び高機能化を
促すことができる。
【0019】また、本プリント配線板では、Agによる
マイグレーションなどの問題が生じることがない。それ
ゆえ、電気化学的な点について十分な信頼性を得ること
ができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 [試験用試料の作製] (実施例1)本実施例では、スパッタリング法によって
Cu板上にAuよりなる皮膜を形成してCu板表面の被
覆処理を行った。この被覆処理に先立ってCu板の表面
を電解研磨処理しておき、スパッタリング装置にはAu
よりなるターゲットを備え付け、スパッタ蒸着を所定時
間行ってCu板上に0.1μm、0.2μm、0.01
μm及び0.05の厚さのAu皮膜をそれぞれ形成し
た。以下、膜厚が0.1μmのものを試料1、0.2μ
mのものを試料2、0.01μmのものを試料3、0.
05のものを試料4と呼ぶことにする。 (実施例2)本実施例では、真空蒸着法によってCu板
上にAuよりなる皮膜を形成して被覆処理を行った。こ
の被覆処理に先立ってCu板の表面を実施例1と同様に
電解研磨処理しておき、真空蒸着装置のタングステン蒸
発源に所定長さのAuよりなる線材を備え付け、タング
ステン蒸発源を加熱して真空蒸着を所定時間行うことに
よりCu板上に0.001μm、0.002μm及び
0.015μmの厚さのAu皮膜をそれぞれ形成した。
以下、膜厚が0.001μmのものを試料5、0.00
2μmのものを試料6、0.015μmのものを試料7
と呼ぶことにする。 (実施例3)本実施例では、置換めっき法によってCu
板上にAuよりなる皮膜を形成して被覆処理を行った。
この被覆処理に先立ち、Cu板の表面を実施例1と同様
に電解研磨処理しておき、市販のめっき用浴槽にこのC
u板を取り付け、Auの置換めっきを所定時間行ってC
u板上に0.1μm、0.2μm、0.025μm及び
0.05μmの厚さのAu皮膜をそれぞれ形成した。以
下、膜厚が0.1μmのものを試料8、0.2μmのも
のを試料9、0.025μmのものを試料10、0.0
5μmのものを試料11と呼ぶことにする。 (実施例4)本実施例では、電気めっき法によってCu
板上にAuよりなる皮膜を形成して被覆処理を行った。
この被覆処理に先立ち、Cu板の表面を実施例1と同様
に電解研磨処理しておき、市販のめっき用浴槽にこのC
u板を取り付け、Auの電気めっきを所定時間行ってC
u板上に0.5μm、1μm、2μm及び3μmの厚さ
のAu皮膜をそれぞれ形成した。以下、膜厚が0.5μ
mのものを試料12、1μmのものを試料13、2μm
のものを試料14、3μmのものを試料15と呼ぶこと
にする。 (実施例5)スパッタリング装置にAu及びAgの合金
(Au−Ag系)からなる合金ターゲットを備え付け、
スパッタ蒸着を所定時間行うことによりCu板上に0.
2μm、0.01μm及び0.05μmの厚さのAu−
Ag系皮膜を形成する他は、実施例1と同様にして被覆
処理を行った。なお、本実施例では、Agがスパッタさ
れやすいことを考慮してAuを55重量%含む合金ター
ゲットを使用し、Auを50重量%含むAu−Ag系皮
膜を形成した。以下、膜厚が0.2μmのものを試料1
6、0.01μmのものを試料17、0.05μmのも
のを試料18と呼ぶことにする。
【0021】また、Auを適量含む合金ターゲットを使
用し、Auを70重量%含み、かつ膜厚が0.2μmで
あるAu−Ag系皮膜を形成した。以下、これを試料1
6aと呼ぶことにする。 (実施例6)スパッタリング装置にAu及びPdの合金
(Au−Pd系)からなる合金ターゲットを備え付け、
スパッタ蒸着を所定時間行うことによりCu板上に0.
1μm及び0.2μmの厚さのAu−Pd系皮膜を形成
する他は、実施例1と同様にして被覆処理を行った。な
お、本実施例では、Auを50重量%含む合金ターゲッ
トを使用し、Auを50重量%含むAu−Pd系皮膜を
形成した。以下、膜厚が0.1μmのものを試料19、
0.2μmのものを試料20と呼ぶことにする。 (実施例7)スパッタリング装置にAu及びRhの合金
(Au−Rh系)からなる合金ターゲットを備え付け、
所定時間のスパッタリングによりCu板上に0.1μm
及び0.2μmの厚さのAu−Rh系皮膜を形成する他
は、実施例1と同様にして被覆処理を行った。なお、本
実施例では、Auを50重量%含む合金ターゲットを使
用し、Auを50重量%含むAu−Rh系皮膜を形成し
た。以下、膜厚が0.1μmのものを試料21、0.2
μmのものを試料22と呼ぶことにする。 (実施例8)真空蒸着装置のタングステン蒸発源にAu
及びAgの合金(Au−Ag系)からなる所定長さの線
材合金を備え付け、真空蒸着を所定時間行うことにより
Cu板上に0.1μmの厚さのAu−Ag系皮膜を形成
する他は、実施例1と同様にして被覆処理を行った。な
お、本実施例では、Auを70重量%含む線材及びAu
を50重量%含む線材を使用し、Auを70重量%及び
50重量%含むAu−Ag系皮膜をそれぞれ形成した。
以下、Auを70重量%含むものを試料23、Auを5
0重量%含むものを試料24と呼ぶことにする。 (実施例9)真空蒸着装置のタングステン蒸発源にAu
及びPdの合金(Au−Pd系)からなる線材合金ター
ゲットを備え付け、真空蒸着を所定時間行うことにより
Cu板上に0.05μm及び0.1μmの厚さのAu−
Pd系皮膜を形成する他は、実施例1と同様にして被覆
処理を行った。
【0022】なお、本実施例では、膜厚が0.05μm
のものでは、Auを50重量%含む線材を使用し、Au
を50重量%含むAu−Pd系皮膜を形成した。一方、
膜厚が0.1μmのものでは、Auを70重量%含む線
材及びAuを50重量%含む線材を使用し、Auを70
重量%及び50重量%含むAu−Pd系皮膜をそれぞれ
形成した。以下、膜厚が0.05μmであってAuを5
0重量%含むものを試料25と呼び、膜厚が0.1μm
であってAuを70重量%含むもの及びAuを50重量
%含むものをそれぞれ試料26及び試料27と呼ぶこと
にする。 (実施例10)真空蒸着装置のタングステン蒸発源にA
u及びRhの合金(Au−Rh系)からなる所定長さの
線材合金を備え付け、真空蒸着を所定時間行うことによ
りCu板上に0.1μmの厚さのAu−Rh系皮膜を形
成する他は、実施例1と同様にして被覆処理を行った。
なお、本実施例では、Auを50重量%含む線材を使用
し、Auを50重量%含むAu−Rh系皮膜を形成し
た。以下、このAu−Rh系皮膜をもつものを試料28
と呼ぶことにする。 (実施例11)Auの電気めっきを所定時間行ってCu
板上に5μmの厚さのAu皮膜を形成する他は、実施例
4と同様にして被覆処理を行った。以下、これを試料2
9と呼ぶことにする。 (実施例12)スパッタリング装置にAuターゲットと
Agターゲットを備え付け、それぞれのターゲットを交
互に所定時間スパッタしてCu板上にAu層とAg層の
積層構造をもつAu合金皮膜を形成する他は、実施例1
と同様にして被覆処理を行った。 (比較例1)本比較例では、Cu板の表面を電解研磨処
理しただけで他に何の被覆処理も行わなかった。以下、
このCu板を試料51と呼ぶことにする。 (比較例2)現在、表面実装対応用に一部使用されてい
るAuめっき(表面)/Niめっき(中間)/Cu張り
プリント基板からなる従来材との比較をするため、リン
脱酸Cu板上に無電解Ni−Pめっき、又はワット浴を
用いた電気Niめっき法で一旦Ni中間層を形成し、そ
の上にAu皮膜層をスパッタリング法で形成して被覆処
理を行った。
【0023】本比較例では、Cu板を3枚用意し、それ
ぞれのCu板上に厚さ1μmのNi中間層を形成した
後、Auのスパッタ蒸着を所定時間行ってNi中間層上
に0.01μm、0.05μm及び0.1μmの厚さの
Au皮膜層をそれぞれ形成した。以下、Au皮膜層の膜
厚が0.01μmのものを試料52、0.05μmのも
のを試料53、0.1μmのものを試料54と呼ぶこと
にする。
【0024】また、別にCu板を用意し、Cu板上に厚
さ3μmのNi中間層を形成した後、Auのスパッタ蒸
着を所定時間行ってNi中間層上に0.1μmの厚さの
Au皮膜層を形成した。以下、これを試料55と呼ぶこ
とにする。 (比較例3)本比較例では、何の被覆処理も行っていな
いAu板及びNi板をそれぞれ用意しただけである。以
下、これらAu板及びNi板をそれぞれ試料56及び試
料57と呼ぶことにする。 [試験例]上記実施例及び比較例で得た各試料につい
て、JIS Z3197に規定されている広がり試験方
法によりはんだ濡れ性を調べた。本試験では、Pbフリ
ーはんだとしてSn−Ag系、Sn−Zn系及びSn−
Ag−Cu−Bi系の合金はんだをそれぞれ用いた。ま
た、フラックスとしては市販のRMAタイプのものを用
いた。その試験要領を以下に簡単に記載しておく。
【0025】フラックスをあらかじめ試料上に塗布して
おき、その上に秤量したはんだペレットを載せる。これ
を一定の温度(液相線温度+50℃)に加熱されたホッ
トプレートの上に設置する。はんだが溶融し始めてから
一定時間(30秒)経過後にホットプレートから試料を
下ろし、溶融したはんだを冷却して凝固させる。基板に
濡れ広がったはんだの高さ(基板上面からの最大高さ)
Hをマイクロメーターを用いて計測し、次式から広がり
率S(%)を求める。
【0026】S=(D−H)/D×100 ここでDは、はんだが全く濡れない場合、すなわち秤量
したはんだが球形になったと仮定したときの直径であ
る。各試料について、以上の一連の手順で広がり率S
(%)を求めた。上式から明らかなように、はんだ濡れ
性が良いとはHが小さいこと、すなわちSが大きいこと
に対応する。
【0027】表1に、実施例である試料1及び試料8に
ついて、並びに比較例である試料51について、Sn−
Ag系はんだを使用したときの広がり率Sをそれぞれ示
す。なお、この表1にはAgの含有量が異なるSn−A
g系はんだをそれぞれ用いて濡れ性試験を行った結果を
示した。
【0028】
【表1】 表1より、試料1及び試料8の広がり率はいずれも80
%を超える大きな値であり、試料51のものと比較して
もかなり大きいことがわかる。従って、Sn−Ag系は
んだに対して、本発明がそのはんだ濡れ性の向上に有効
であると言える。
【0029】表2に、実施例である試料1、試料2及び
試料16、並びに比較例である試料51について、Sn
−Zn系はんだを使用したときの広がり率Sをそれぞれ
示す。なお、この表2にはZnの含有量が9重量%のS
n−Zn系はんだを用いて濡れ性試験を行った結果を示
した。
【0030】
【表2】 表2より、試料1、試料2、試料16及び試料16aの
広がり率はいずれも70%を超える値であり、試料51
のものと比較してもかなり大きいことがわかる。従っ
て、Sn−Zn系はんだに対して、本発明がそのはんだ
濡れ性の向上に有効であると言える。
【0031】表3に、実施例である試料1及び試料3〜
29、並びに比較例である試料51〜57について、S
n−Ag−Cu−Bi系はんだを使用したときの広がり
率Sをそれぞれ示す。なお、この表3にはAg、Cu及
びBiの含有量がそれぞれ3.5重量%、0.5重量%
及び5重量%のSn−Ag−Cu−Bi系はんだを用い
て濡れ性試験を行った結果を示した。
【0032】
【表3】
【0033】表3より、試料1及び試料3〜29の広が
り率はいずれも80%を超える大きな値であり、中には
試料20のように90%にも達する極めて大きな値が示
されるものもあった。また、これらの広がり率は、試料
51〜57のものと比較してもかなり大きいことがわか
る。従って、Sn−Ag−Cu−Bi系はんだに対し
て、本発明がそのはんだ濡れ性の向上に有効であると言
える。なお、実施例12の試料については表3には記載
しなかったが、この試料についても良好なはんだ濡れ性
が得られた。
【0034】ここで特に注目すべきことは、試料52、
試料53及び試料54が、それぞれ試料3、試料4及び
試料1と同様のAuの皮膜層をもつにも関わらずそれら
の広がり率が小さいことである。このことは、最適厚さ
のAu皮膜を形成して被覆処理を行っても、その下にN
i層が存在するとはんだ濡れ性が低下してしまうことを
示している。その理由として、Niは溶融はんだ中への
溶解速度が小さいため表面にNi−Sn系化合物が形成
され、はんだ広がりが阻害されると考えられる。
【0035】また、AuもしくはAu合金の皮膜の厚さ
が0.001〜3μmの間では、特に広がり率が大きく
なることもわかる。これは(試料上の)Auが溶融はん
だ中に溶解しやすく、界面にAu−Sn系の金属間化合
物が層状に形成されにくくなるためである。このことは
試料56について光学顕微鏡観察を行った結果、凝固し
たはんだとの界面にAu−Sn系の金属間化合物が層状
に形成されているのが確認されたが、その他の試料では
このような金属間化合物は観察されなかった。
【0036】以上の各試料のはんだ濡れ性試験より、本
発明のプリント配線板がはんだ濡れ性を向上させるのに
効果的であることが示された。また、その皮膜の厚さを
界面Cu−Sn系化合物以外の金属間化合物を層状に形
成させない大きさに制御することが、さらにはんだ濡れ
性を向上させるのに効果的であることも示された。さら
に上記の濡れ性試験とは別に、ガラスエポキシCu張り
積層板を用い、配線導体表面を酸エッチングしたもの
と、その後引き続き置換Auめっき(厚さ:0.1μ
m)により配線導体表面に被覆処理を行ったものとの両
者について、はんだ濡れ性の相対比較を行った。ここで
は、リード部品をフローはんだ付けした後、そのはんだ
接合部の断面を実体顕微鏡を用いてフィレット形状を観
察した。その結果、Au被覆処理を行った方が、はんだ
が良く濡れ広がっていることが確認された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Pbフリーはんだではんだ付けされるプリ
    ント配線板であって、 基板と、 該基板に配設された銅系材料よりなる配線導体と、 該配線導体のはんだ付けのなされる表面を直接被覆する
    Au又はAu合金よりなるAu皮膜と、 を備えることを特徴とするプリント配線板。
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