JPH11148295A - パッカーシステム - Google Patents

パッカーシステム

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JPH11148295A
JPH11148295A JP31744297A JP31744297A JPH11148295A JP H11148295 A JPH11148295 A JP H11148295A JP 31744297 A JP31744297 A JP 31744297A JP 31744297 A JP31744297 A JP 31744297A JP H11148295 A JPH11148295 A JP H11148295A
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receiving chamber
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Shinichi Kaeba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大深度地下の高温岩盤に対して適用可能なパッ
カーシステムを提供する。 【解決手段】パッカー10をアルミ等の金属で形成し中
空部11を設ける。複動式ピストンユニット20に圧力
切替ユニット30を介して圧力を供給し、ピストンロッ
ド22を降下させると同時に中空部11を加圧してパッ
カー10を圧縮膨張させ、これによってパッカー10を
孔壁1’に密着させて所要の水密を得る。その後、ピス
トンロッド22を上昇等させてパッカーを復元させる。
シリンダ圧、パッカー圧、試験圧は共通の第1の圧力ラ
イン40Aを介して導入するようにして、圧力伝達系統
を簡易化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はパッカーシステムに
関し、更に詳しくは、ボーリング孔内の所定区間を水密
に区画した後、水圧を付加して、当該区間に露出する孔
壁岩盤の主として間隙水圧や透水率等を測定するパッカ
ー試験法に供するパッカーシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】地下岩盤中の間隙水圧や透水率等を測定
するに当たっては、従来から、ボーリング孔内にパッカ
ーを降下・挿入して、孔内所定区間(試験区間)をパッ
カーによって水密に区画した後、水を供給して試験区間
を加圧し、この圧力の経時的変化をモニタリングするパ
ッカー試験法が一般的に採用されている。
【0003】また、従来のパッカーはワイヤー等で補強
されたゴム製袋状(圧力ラインロッドが軸線に沿って挿
通される円筒形袋状)のものであり、内部に給水して膨
張させて外周部を孔壁に内周部を上記圧力ラインにそれ
ぞれ密着させることによって上記水密を得るようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在で
は地下2000mもの大深度における上記測定が要求さ
れるに至っているものの、かような大深度地下では、試
験区間に250℃にもなる高温岩盤が現出するため、従
来のゴム製パッカーでは耐熱限界を大幅に上回って適用
不能となる。
【0005】また、従来のパッカーは、例えば密着させ
る孔壁の凹凸によって損傷する場合がある等、強度や耐
久性に問題があった。
【0006】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、高温岩盤に対して適用
可能なパッカーシステムを提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、強度及び耐久性を大
幅に向上させたパッカーシステムを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパッカーシ
ステム(本システム)は、ボーリング孔内の所定区間
(試験区間)を水密に区画するために用いるパッカーシ
ステムであって、中空部とこの中空部を内包させる薄肉
部とを有する金属製のパッカー本体と、このパッカー本
体を前記中空部及び前記薄肉部から孔径方向(ボーリン
グ孔の径方向)に膨張・収縮させる共に孔軸方向(ボー
リング孔の軸方向)に圧縮・伸長させるパッカー制御装
置とを備えることを特徴とする。
【0009】即ち、本システムでは、パッカー本体の材
質としてゴムに比べ耐熱限界が格段に高い金属を用い、
延性(あるいは展性)と称される、弾性限界を越えて引
き延ばされる等の金属に備わる性質(以下単に「延性」
という。)を利用して、当該パッカー本体をパッカー制
御装置によって孔径方向に膨張させることにより、当該
パッカー本体を孔壁岩盤に密着させて所要の水密を得る
ことができ、また、膨張したパッカー本体をパッカー制
御装置によって孔軸方向に引き延ばすことにより、当該
パッカー本体を孔径方向に収縮させて初期状態に復元さ
せることができる。
【0010】金属の具体例としては、理論的にはあらゆ
る金属を用いることができると考えられるが、経済性や
加工性等の観点からアルミニウム等を好ましく挙げるこ
とができる。
【0011】パッカー本体を径軸方向に膨張させる方法
としては、イ)パッカー本体を孔軸方向に圧縮すること
によって膨張させる方法と、ロ)内圧を上げる方法とが
考えられるが、本システムでは少なくともイ)を採用す
るものの、イ)及びロ)を併用することが望ましい。ま
た、上記ロ)の内圧を上げる方法としては、給水によっ
て加圧する方法と、内部に加圧プランジャ等を挿入して
容積を一部排斥する方法とを挙げることができ、これら
を併用することもできる。
【0012】パッカー本体を径軸方向に収縮して復元さ
せるためには、少なくともパッカー本体を孔軸方向に引
き延ばすことが必要であり、この際、内圧を減じること
ができる。
【0013】「中空部とこの中空部を内包させる薄肉
部」とは、金属性のパッカー本体を所要に変形させるた
めの形態的特徴部分であって、パッカー本体に内在させ
た中空部の周囲(水平方向)における当該パッカー本体
部分の厚さを上記延性が効果的に発揮される程度に薄く
するものである。尚、薄肉部の厚さは、金属の種類やパ
ッカー本体の大きさ等によって変化するため、好ましい
範囲を設定するこはできないが、ミニチュアモデルを用
いる試験等によって適当な厚さを設定することができ
る。
【0014】「前記中空部及び前記薄肉部から」とは、
パッカー本体が専ら中空部及び薄肉部において変形する
趣旨である。
【0015】本システムでは、前記パッカー制御装置
が、 イ)前記パッカー本体と係合するピストンロッドと、こ
のピストンロッドのピストン部を水密摺動可能に収容
し、このピストン部によって内部が第1の受圧室と第2
の受圧室とに隔てられるシリンダとを有するシリンダユ
ニットと、 ロ)地上から水圧を導入するための単一の圧力ライン
と、前記第1の受圧室に連通する第1のライン及び前記
第2の受圧室に連通する第2のラインのいずれか一方と
を順次連通させ、前記第1の受圧室に対する加圧によっ
て前記ピストンロッドを降下させて前記パッカー本体を
孔軸方向に圧縮させると共に、前記第2の受圧室に対す
る加圧によって前記ピストンロッドを上昇させて前記パ
ッカー本体を孔軸方向に伸長させる圧力切替ユニットと
を備えるものとすることができる。
【0016】即ち、シリンダユニットを復動式として、
パッカー本体と係合するピストンロッドを積極的に降下
・上昇させることにより、パッカー本体の応答性を向上
させるものである。
【0017】本システムではまた、前記第1の圧力ライ
ンが、前記中空部に常時連通すると共に前記第1の室の
圧力飽和状態において前記区間に連通するものとするこ
とができる。
【0018】即ち、地上からボーリング孔内地下の本シ
ステムへ水圧を導入するための圧力ラインを一本のみと
して、地上から本システムの使用を予定する大深度地下
までの圧力伝達系統を極力簡易なものとするものであ
る。
【0019】別の本発明に係るパッカーシステムは、ボ
ーリング孔内の所定区間を水密に区画するために用いる
パッカーシステムであって、圧力ラインを内包するロッ
ドが軸線に沿って貫通する中実円柱状のゴム体の内部に
コイル状のスプリングを同芯状に配設してなるパッカー
本体と、このパッカー本体を孔軸方向に圧縮することに
よって孔径方向に膨張させるパッカー制御装置とを備え
ることをことを特徴とする。
【0020】即ち、本システムでは、パッカー本体を従
来のパッカーのように袋状のものではなく、中実円柱状
(軸線に沿うロッド貫通孔を除く。)のゴム体とし、こ
のパッカー本体をパッカー制御装置によって孔軸方向に
圧縮することによって孔径方向に膨張させ、孔壁岩盤に
密着させて水密を得るようにしたため、袋状パッカーの
ように袋が破けて破損するといった事態は生じ得ない。
尚、スプリングはゴム体に埋設されてパッカー本体の強
度を向上させる役割と、パッカー本体の復元動作を促す
役割を担持する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
添付図面を参照して詳述する。
【0022】請求項1〜3に記載した発明に係るパッカ
ーシステム 図1は本発明に係るパッカーシステムの構成図であり、
図1を断面等により更に詳しく表した本システムの説明
図が図2に示される。尚、参照番号1は便宜的に表され
るボーリング孔である。
【0023】本システムは、パッカー本体(以下「パッ
カー」)10と、パッカー10を所要に変形・制御する
ためのパッカー制御装置(20,30)とを具備し、パ
ッカー制御装置は、パッカー10と係合するピストンロ
ッド22及びピストンロッドのピストン部22’を水密
な往復摺動可能に収容するシリンダ21を有するシリン
ダユニット20と、地上から唯一一本の圧力ライン(以
下「地上ライン」(図示せず))を介して導入された水
圧をロッド40に内包される所要の圧力ライン(40
A,40B等)に伝達するための圧力切替ユニット30
とを備える。
【0024】シリンダ21内はピストン部22’によっ
て上方の第1の受圧室(以下「第1室」)20Aと下方
の第2の受圧室(以下「第2室」)20Bとに隔てら
れ、第1室20Aに比べ小径幅の第2室20Bにはスプ
リング23が収容される。
【0025】ロッド40は、圧力切替ユニット30から
シリンダユニット20(ピストンロッド22等)及びパ
ッカー10を軸線に沿って貫通し、下端が試験区間が形
成されるパッカー10下方まで延長し、内部に第1室2
0Aとパッカー中空部11とに連通する第1の圧力ライ
ン(以下「第1ライン」)40Aと、第2室20Bに連
通する第2の圧力ライン(以下「第2ライン」)40B
と、試験区間に連通する第3の圧力ライン(以下「第3
ライン」)40Cとを包含する。尚、第1ライン40A
は第1室20Aと連通するラインと中空部11に連通す
るラインとに分けることもできる。
【0026】ピストン部22’上端部のロッド40周囲
には、図10に拡大して示すように、ロッド貫通孔を若
干拡大した微空部24が形成され、この微空部24は、
第1室20Aが圧力飽和状態となってピストンロッド2
2の押下げ量が最大限となった際、ロッド40に直径方
向に貫通し、第3ライン40Cに連通する連絡孔41と
連通し、もって第1室20Aと第3ライン40Cとを連
絡させる。従って、第3ライン40Cは第1室20Aを
介して第1ライン40Aと連通可能となる。
【0027】パッカー10は、平常状態において、内径
が上下端付近では小さく、中央へ次第に拡大して中空部
11を形成し、外径が概ね一定となる特殊円筒状のアル
ミ製であり、従って、上下端付近は厚肉となり、中央付
近の中空部11周囲(水平方向)は薄肉部12となる。
【0028】パッカー10下端は、ロッド40に対し所
要の固定部材15を介在して固定される。一方、パッカ
ー10上端には、ピストンロッド22の円板状の下端部
22”及び加圧プランジャ13の円筒状の上端部13”
にそれぞれ穿設したボルト穴に通したボルト14の下半
部が一体に固設され、ピストンロッド下端部22”及び
加圧プランジャ上端部13”は、ボルト頭部14’によ
って抜脱不能とされてボルト14上半部間を独立に移動
可能となる。尚、ピストンロッド下端部22”のボルト
穴はボルト頭部14’を収容可能に拡大される。
【0029】加圧プランジャ13のスリーブ部13’
は、パッカー10上端から中空部11に挿入され、ロッ
ド40を水密摺動可能に被覆する。スリーブ部13”の
中空部11に対する挿入量が増減すると、中空部11の
容積を一部排除しまたそれを復元することにより、パッ
カー10の内圧(中空部11圧)も物理的に若干増減す
る。
【0030】圧力切替ユニット30は、地上ラインを介
して導入された水圧を第1ライン40A及び第2ライン
40Bのいずれか一方を介して第1室20A又は第2室
20Bに伝達・付加し、もってピストンロッド22を下
降・上昇させる。ユニット30を図3及び図4に断面に
て示す。
【0031】圧力切替ユニット30、シリンダ体31と
シリンダ体31内を水密に往復摺動するスプール32と
を備え、シリンダ体31内左端部には受圧室33が、右
端部にはボール35を収容するボール収容室34が設け
られる。シリンダ体31には、地上ラインと連通する受
圧口30A,30B,30Cと、受圧口30Aと連通可
能で第1ライン40Aに連通する第1の加圧口30A’
と、受圧口30Bと連通可能で第2ライン40Bに連通
する第2の加圧口30B’と、ドレインポート30A”
及び30B”とが穿設される。
【0032】スプール32の右端からはボール押し退け
棒32’が突出し、この棒32’の周囲にはスプリング
37が配設される。また、ボール収容室34の左側部は
ホッパー状に縮径して、受圧口30Bから第2加圧口3
0B’へと至る経路途中の連絡口34’となる。ボール
収容室34の右側壁(シリンダ体の蓋)にはボール35
を常時左方へ付勢して連絡口34’を当接・閉塞させる
スプリング36が設置される。
【0033】次に、圧力切替ユニット30の動作を説明
しながら本システムの使用状態を図5〜図9を参照して
説明する。尚、加減圧は加圧プランジャ13の作用を除
き給排水によって行われる。
【0034】1)初期状態(図5参照) この状態は、本システムをボーリング孔1の所定深度ま
で降下させた状態であり、パッカー10は地上にて事前
に加圧プランジャ13の操作によって内圧が若干上げら
れている。
【0035】2)加圧開始状態(図6参照) 加圧を開始するに当たっては、地上のポンプ(図示せ
ず)を作動させて地上ラインに圧力をかける。これによ
って図4の状態にある圧力切替ユニット30の受圧口3
0A,30Bに圧力が付加されるが、ボール35が連絡
口34’を閉塞して受圧口30B−第2加圧口30B’
間を遮断するため、圧力は第1加圧口30A’から第1
ライン40Aのみへと伝達される。この圧力は更に第1
ライン40Aの開放部(図示せず)からシリンダ第1室
20Aへと伝達され、ピストンロッド22をスプリング
23の付勢に抗して押し下げ、これによってパッカー1
0は孔軸方向に圧縮される。圧力は同時に第1ライン4
0Aの別の開放部(図示せず)からパッカー中空部11
へも伝達され、パッカー10の内圧が高められる。尚、
ピストンロッド22の押下げによる加圧プランジャ13
の若干の降下もパッカー内圧上昇に寄与する。これら同
時並行的な作用によってパッカー10は薄肉部12から
孔径方向に膨張を始める。
【0036】3)試験実行状態(図7参照) 上記2)の作用が更に進行してパッカー10の孔径方向
への膨張が最大となると、パッカー10はボーリング孔
壁1’に密着してパッカー10下方の試験区間(の上
端)を水密に区画する。尚、試験区間下端の水密区画
は、従来同様、図示されない本システムのケーシングの
底部を利用したり、後述する二連パッカー(図11参
照)を用いて行う。
【0037】パッカー10の最大膨張時においてシリン
ダ第1室20Aは圧力飽和状態となり、この際、ピスト
ン部22の微空部24とロッド連絡孔41とが連通し、
第1室20Aへの圧力が第3ライン40Cを通って試験
区間へと向う。その後所定の試験を実行する。
【0038】4)試験終了状態(図8参照) 試験が終了したら、地上の切替バルブ制御装置(図示せ
ず)を操作して地上ラインからの圧力を受圧口30A,
30Bの他、受圧口30Cにも作用させる。これによっ
て図4の状態にあるスプール32は、スプール左端の切
欠空隙33’から流入し始め次いで受圧室33を形成・
拡大する圧力によってスプリング37の付勢に抗して右
方に移動し、ボール押し退け棒32’によってボール3
5を連絡口34’から押し退ける。このスプール32の
移動によって受圧口30A−第1加圧口30A’間にパ
ッキン38が入り込み、この間の連通状態を遮断する。
一方、受圧口30B−第2加圧口30B’間は連絡口3
4’の開放によって連通状態となる。従って、圧力は第
2ライン40Bからシリンダ第2室20Bに入り込み、
ピストンロッド22を押し上げる。尚、スプリング23
もピストンロッド22の押上げに寄与する。これによっ
てパッカー10は孔軸方向に強制的に引き延ばされ、孔
径方向に縮小・復元する。これに伴って次第に縮小する
第1室20A及びパッカー中空部11の圧力は第1ライ
ンを通って上述とは逆方向に向かい、圧力切替ユニット
30において加圧口30A’を経てドレンポート30
A”から排出される。その後、地上からの圧力伝達を止
めて図9の状態でボーリング孔1から本システムが引き
上げられる。尚、仮に図9の状態から再びピストンロッ
ド22を降下させると、第2室20Bの圧力は第2ライ
ン40B及び第2加圧口30B’を経てドレンポート3
0B”から排出される。
【0039】以上は、単一パッカーを例に説明したが、
本システムは、図11に示すように、パッカー10’−
パッカー10”間を試験区間とする二連パッカーを備え
るものとすることができ、このシステムも、パッカー、
シリンダユニット及び第1ラインの開放部等を一基分増
設して既述したと同原理によって作動等させることがで
きる。
【0040】また、補助的にパッカー表面を耐熱性ラバ
ースリーブ(図示せず)によって被覆することにより、
パッカーによる水密性を高めると共に、パッカーの保護
にも役立てることができる。
【0041】請求項4に記載した発明に係るパッカーシ
ステム 図12及び図13は別の本発明に係るパッカーシステム
の構成図及び説明図である。このシステムは、パッカー
(本体)50と、シリンダ61及びピストンロッド62
を有するシリンダユニット60等を含むパッカー制御装
置とを備える。パッカー50は、中実円柱状のゴム体5
0’内にコイル状のスプリング51を同芯状に配設して
なり、パッカー50には軸線に沿ってロッド70が貫通
する。尚、スプリング51は、図13の符号Sにて便宜
的に示すように断面が横長の矩形状となる。
【0042】ロッド70には、地上からの圧力ラインを
介する圧力をシリンダ61内のピストンロッドピストン
部62’上方の受圧室60’と、パッカー下方に形成さ
れる試験区間とに伝達するための圧力ラインが包含され
る。尚、シリンダ61内ピストン部62’下方の空間に
はスプリング63が収容される。
【0043】ボーリン孔1内地下の所定深度まで降下さ
れた本システムを使用するに当たっては、まず、図14
の初期状態からシリンダ受圧室60’に圧力をかけ、ピ
ストンロッド62を降下させ、パッカー50を孔軸方向
に圧縮する(図15及び図16参照)。これによってパ
ッカー50は孔径方向に次第に膨張し、図16に示すよ
うに孔壁岩盤1’に密着し、所要の水密が得られる。
尚、パッカー50は内側にも膨らむようにして、パッカ
ー50−ロッド70間も水密とする。
【0044】パッカー50が最大に膨張すると、図10
を参照して上述したと同様の構造によって、圧力が受圧
室60’から圧力ラインを通って試験区間へと送られ
る。
【0045】試験終了後、受圧室60’への加圧を止め
ると、パッカー50自体の弾性的な復元力と、パッカー
内スプリング51の弾性的な伸長と、シリンダ内スプリ
ング63の弾性的な伸長によるピストンロッド62の上
昇とにより、パッカー50は孔軸方向及び孔径方向に速
やかに縮小及び伸長して復元する。従って、単動式のシ
リンダユニット60でもパッカーの応答性は良好なもの
となる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜3に記載
した本発明に係るパッカーシステムでは、パッカー本体
を所要の金属によって形成したことにより、試験区間に
現出する高温岩盤に対しても適用可能となり、もって大
深度地下においてもパッカー試験法が実行可能となる。
また、シリンダユニットを複動式としてパッカー本体の
応答性を向上させたり、地上と連絡する圧力ラインを単
一とすると共に、単一の圧力ラインからシリンダ圧、パ
ッカー圧及び試験圧が得られるようにして、圧力伝達系
統を極力簡易なものとすることができる。
【0047】請求項4に記載した発明明に係るパッカー
システムでは、パッカー本体を中実円柱状のゴム体とし
たことにより、従来の袋状パッカーのように何らかの原
因で破裂等することがなく、パッカー本体の強度及び耐
久性を格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッカーシステムの構成図であ
る。
【図2】本発明に係るパッカーシステムを断面等にて示
す説明図である。
【図3】第2の受圧室に対し圧力伝達状態にある圧力切
替ユニットを示す断面図である。
【図4】第1の受圧室に対し圧力伝達状態にある圧力切
替ユニットを示す断面図である。
【図5】初期状態にあるパッカー本体及びシリンダユニ
ットを示す断面図である。
【図6】加圧開始状態にあるパッカー本体及びシリンダ
ユニットを示す断面図である。
【図7】試験実行状態にあるパッカー本体及びシリンダ
ユニットを示す断面図である。
【図8】減圧開始状態にあるパッカー本体及びシリンダ
ユニットを示す断面図である。
【図9】減圧終了状態にあるパッカー本体及びシリンダ
ユニットを示す断面図である。
【図10】第1の受圧室と第3の圧力ラインとの連通状
態を示すピストン部及びロッド部の一部拡大図である。
【図11】二連パッカーを備える本システムを示す説明
断面図である。
【図12】別の本発明に係るパッカーシステムの構成図
である。
【図13】図12の断面に相当する説明図である。
【図14】初期状態にあるパッカー本体及びシリンダユ
ニットを示す一部断面図である。
【図15】加圧開始状態にあるパッカー本体及びシリン
ダユニットを示す一部断面図である。
【図16】試験実行状態にあるパッカー本体及びシリン
ダユニットを示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 ボーリン孔 1’ 孔壁 10,10’,10”,50 パッカー本体 11 中空部 12 薄肉部 13 加圧プランジャ 14 ボルト 20,60 シリンダユニット 20A 第1の受圧室 20B 第2の受圧室 21,61 シリンダ 22,62 ピストンロッド 22’,62’ ピストン部 23,63 スプリング 24 微空部 30 圧力切替ユニット 30A,30B,30C 受圧口 30A’ 第1の加圧口 30B’ 第2の加圧口 31 シリンダ体 32 スプール 32’ ボール押し退け棒 33 受圧室 34 ボール収容室 34’ 連絡口 35 ボール 40,70 ロッド 40A 第1の圧力ライン 40B 第2の圧力ライン 40C 第3の圧力ライン 41 連絡孔 51 スプリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリング孔内の所定区間を水密に区画
    するために用いるパッカーシステムであって、中空部と
    この中空部を内包させる薄肉部とを有する金属製のパッ
    カー本体と、このパッカー本体を前記中空部及び前記薄
    肉部から孔径方向に膨張・収縮させる共に、孔軸方向に
    圧縮・伸長させるパッカー制御装置とを備えることを特
    徴とするパッカーシステム。
  2. 【請求項2】 前記パッカー制御装置が、 イ)前記パッカー本体と係合するピストンロッドと、こ
    のピストンロッドのピストン部を水密摺動可能に収容
    し、このピストン部によって内部が第1の受圧室と第2
    の受圧室とに隔てられるシリンダとを有するシリンダユ
    ニットと、 ロ)地上から水圧を導入するための単一の圧力ライン
    と、前記第1の受圧室に連通する第1のライン及び前記
    第2の受圧室に連通する第2のラインのいずれか一方と
    を順次連通させ、前記第1の受圧室に対する加圧によっ
    て前記ピストンロッドを降下させて前記パッカー本体を
    孔軸方向に圧縮させると共に、前記第2の受圧室に対す
    る加圧によって前記ピストンロッドを上昇させて前記パ
    ッカー本体を孔軸方向に伸長させる圧力切替ユニットと
    を備える請求項1に記載のパッカーシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1の圧力ラインが、前記中空部に
    常時連通すると共に、前記第1の受圧室の圧力飽和状態
    において前記区間に連通する請求項2に記載のパッカー
    システム。
  4. 【請求項4】 ボーリング孔内の所定区間を水密に区画
    するために用いるパッカーシステムであって、圧力ライ
    ンを内包するロッドが軸線に沿って貫通する中実円柱状
    のゴム体の内部にコイル状のスプリングを同芯状に配設
    してなるパッカー本体と、このパッカー本体を孔軸方向
    に圧縮することによって孔径方向に膨張させるパッカー
    制御装置とを備えることをことを特徴とするパッカーシ
    ステム。
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