JPH11116319A - 重金属の溶出が抑制された石膏系建材及びその製造方法 - Google Patents

重金属の溶出が抑制された石膏系建材及びその製造方法

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JPH11116319A
JPH11116319A JP28920097A JP28920097A JPH11116319A JP H11116319 A JPH11116319 A JP H11116319A JP 28920097 A JP28920097 A JP 28920097A JP 28920097 A JP28920097 A JP 28920097A JP H11116319 A JPH11116319 A JP H11116319A
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JP
Japan
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gypsum
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based building
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elution
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Shigero Saito
茂郎 齋藤
Katsumi Tada
勝見 多田
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Yoshino Gypsum Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Gypsum Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/14Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing calcium sulfate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00017Aspects relating to the protection of the environment
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副産石膏の種類及び天然石膏の産地に拘ら
ず、石膏原料の調達や配合調整の負担を軽減し、人体に
有害な重金属の溶出を抑制した石膏系建材とその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 石膏系建材中に、重金属の溶出抑制剤と
して、硫酸アルミニウム、硫酸第二鉄、石灰及びセメン
トから選択される少なくとも1種が混和されていること
を特徴とする重金属の溶出が抑制された石膏系建材、及
びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体に有害な重金
属の溶出を抑制した石膏系建材とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石膏系建材は建築物の部材として
各所に広く用いられている。なかでも、石膏ボードは、
防・耐火性、遮音性及び施工性等に優れた特性を有し、
経済的であることから建築用資材として多用されてい
る。この石膏ボードは、石膏を主体とする芯材を石膏ボ
ード用原紙で被覆した板状体の構造となっており、例え
ば、製品厚さ12.5mmの石膏ボードの場合には、石
膏量約94重量%及び原紙量約6重量%の割合で構成さ
れている。
【0003】この石膏ボードは、建築物のいたるところ
に使用されており、建築現場においては廃板や使用部位
の寸法に合わせて切断された端材等の廃材が多量に発生
している。その廃材の発生量は、年間約50万トンに達
するとも言われ、これに、建築物解体時に発生する石膏
ボードの廃材や他の石膏系建材(例えば、石膏プラスタ
ーや石膏繊維板等)の廃材量を加えると膨大な数量にな
る。これらの廃材の一部は石膏ボード用原料として回収
使用されているものの、その大半はやむなく他の産業廃
棄物と共に埋め立て処分されている。
【0004】従って、例えば、廃棄物中に、水に溶出し
て土壌を汚染する人体に有害な物質を含むときは、重大
な問題を引き起こすことになる。このことより、国の行
政指導においては、廃棄物の処分法について、有害物質
を含まない安定型、基準量以下の管理型及び基準量以上
の遮断型の3つのタイプに区別しており、管理型におい
ては、例えば、廃材中の砒素、カドミウム及び鉛等の重
金属は、少なくとも水に溶出した際に人体に有害とされ
る量(有害量)はあってはならないとされ、現在のとこ
ろ重金属の溶出量は0.3mg/リットル以下に規制さ
れている。その点、石膏ボードの廃材は、従来、安定型
とされていたが、近年の目覚ましい分析技術・装置の向
上に伴い極く微量ではあるが、重金属が含有されている
ことが判明し、その解決が切望されている。
【0005】一方、我が国における石膏系建材に用いら
れる石膏の使用量は、年間約500万トンであり、その
殆どは石膏ボードの生産に使用されているが、その約6
割は輸入天然石膏で占められ、残りの石膏は排煙脱硫石
膏、燐酸石膏やチタン石膏等の化学石膏及び合成石膏等
の副産石膏で補われている。しかし、この副産石膏の大
半は、その製法やその他の条件で異なるが、その中に有
害量の重金属を含有しており、これらの石膏原料から製
造された石膏系建材は、廃棄処理された時にこれらの重
金属が水に溶出して人体を害する可能性があるので、重
金属を実質上含有しない副産石膏が望まれて久しいが、
この要望は今だ達成されていない。
【0006】又、上記石膏系建材中の重金属を水中に溶
出させない重金属固定法は確立されていない。このこと
により、資源に乏しい我が国においては、原料自体の重
金属の有害量を低下せしめて使用せざるを得なく、その
ために、石膏原料の配合を種々変更して石膏系建材を生
産することになり、天然石膏にもその産地によっては有
害量の上記重金属が含まれることがあるので、原料の調
達等を含め、その配合調整が大きな負担になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記従来技術の課題を解決し、副産石膏の種類及び
天然石膏の産地に拘らず、石膏原料の調達や配合調整の
負担を軽減し、人体に有害な重金属の溶出を抑制した石
膏系建材とその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、石膏系建材中
に、重金属の溶出抑制剤として、硫酸アルミニウム、硫
酸第二鉄、石灰及びセメントから選択される少なくとも
1種が混和されていることを特徴とする重金属の溶出が
抑制された石膏系建材、及びその製造方法である。
【0009】本発明者らは、前記従来技術の課題の解決
につき鋭意検討を行ったところ、石膏原料中に重金属の
溶出抑制剤を混合することにより、製造された石膏系建
材が水に曝されても有害な重金属が水中に溶出しないこ
とを見い出して本発明を完成した。
【0010】
【発明の実施の形態】次に実施の形態を挙げて本発明を
更に詳細に説明する。本発明で対象とする石膏系建材と
は、前記石膏ボードに加え、石膏とセルロース繊維を主
体とする繊維石膏板及び石膏プラスター等を包含する。
【0011】又、本発明で使用する重金属の溶出抑制剤
とは、硫酸アルミニウム、硫酸第二鉄、石灰及びセメン
ト等を指し、液状若しくは粉状のこれらの物質の少なく
とも1種を使用する。これらの溶出抑制剤の石膏に対す
る添加量は、石膏中に含まれる砒素、カドミウム及び鉛
等の如く、水中に溶出する重金属を固定化するのに見合
う量であればよい。
【0012】重金属が砒素の場合は、セメント及び/又
は硫酸アルミニウム及び/又は硫酸第二鉄の添加がよ
く、その添加量は焼石膏100重量部当たり0.5〜5
重量部であり、好ましくは0.5〜3重量部である。
又、カドミウムや鉛に対しては石灰及び/又はセメント
がよく、その添加量は焼石膏100重量部当たり0.0
5〜0.5重量部が好ましい。特にこれらの溶出抑制剤
のうちでは、セメントが重金属を取り込み、不溶化する
能力が高いのでセメントが好ましい。溶出抑制剤の添加
量の他の目安としては、石灰及びセメントを溶出抑制剤
として添加して、特にカドミウム及び鉛を固定化すると
きは、JIS R 9101(1995年セッコウの化
学分析方法)によるpHが9.0以上にすることが挙げ
られる。
【0013】尚、本発明の各種の石膏系建材は、一般に
行われている水硬性石膏とその他の添加物及び水とを混
合するときに、前記重金属の抑制剤を添加して石膏スラ
リーを得、常法により製造することができる。例えば、
石膏ボードの製造においては、焼石膏、硬化調整剤、接
着助剤、気泡剤及び軽量骨材等、焼石膏中の溶出重金属
量に見合う量の各種の重金属の溶出抑制剤及び水とを、
公知の撹拌機を用いて混合して石膏スラリーを得、その
後は通常の工程に準拠し、原紙で被覆して板状に成形
し、硬化後粗切断して乾燥し、正規の寸法に切断して本
発明の石膏系建材が製造される。尚、焼石膏を製造する
際の石膏焼成時に、前記重金属の溶出抑制剤を石膏原料
に加えても本発明の目的は上記と同様に達成される。
【0014】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、重金属の溶出量の測定は、環境
庁告示第13号「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方
法」による。 実施例1〜11 重金属を含む焼石膏に重金属の溶出抑制剤及び水100
重量部とを混合し、それぞれ硬化後乾燥して得た石膏硬
化体を溶出試験の試料に供した。尚、硫酸第二鉄は純正
化学(株)試薬一級、石灰は純正化学(株)試薬一級石
灰、セメントは市販ポルトランドセメントを用いた。
【0015】比較例1 実施例に用いた重金属を含む焼石膏に水100重量部の
みを混合し、硬化後乾燥して得た石膏硬化体を溶出試験
の試料に供した。
【0016】表1 *pHの測定方法:JIS R 9101(1995年
セッコウの化学分析方法)
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、副産石膏の種類及び天
然石膏の産地に拘らず、石膏原料の調達や配合調整の負
担を軽減し、人体に有害な重金属の溶出を抑制した石膏
系建材とその製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 111:20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏系建材中に、重金属の溶出抑制剤と
    して、硫酸アルミニウム、硫酸第二鉄、石灰及びセメン
    トから選択される少なくとも1種が混和されていること
    を特徴とする重金属の溶出が抑制された石膏系建材。
  2. 【請求項2】 重金属の溶出抑制剤が、焼石膏換算の石
    膏100重量部当たり0.05〜5重量部の割合で添加
    されている請求項1に記載の重金属の溶出が抑制された
    石膏系建材。
  3. 【請求項3】 石膏系建材が石膏ボードである請求項1
    又は2に記載の重金属の溶出が抑制された石膏系建材。
  4. 【請求項4】 石膏系建材を形成するに際し、焼石膏、
    重金属の溶出抑制剤及び水とを混練した石膏スラリーを
    用いることを特徴とする重金属の溶出が抑制された石膏
    系建材の製造方法。
  5. 【請求項5】 重金属の溶出抑制剤を、焼石膏換算の石
    膏100重量部当たり0.05〜5重量部の割合で添加
    する請求項4に記載の重金属の溶出が抑制された石膏系
    建材の製造方法。
  6. 【請求項6】 石膏系建材が石膏ボードである請求項4
    又は5に記載の重金属の溶出が抑制された石膏系建材の
    製造方法。
JP28920097A 1997-10-07 1997-10-07 重金属の溶出が抑制された石膏系建材及びその製造方法 Pending JPH11116319A (ja)

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