JPH11108876A - 放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法 - Google Patents
放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法Info
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- JPH11108876A JPH11108876A JP9272706A JP27270697A JPH11108876A JP H11108876 A JPH11108876 A JP H11108876A JP 9272706 A JP9272706 A JP 9272706A JP 27270697 A JP27270697 A JP 27270697A JP H11108876 A JPH11108876 A JP H11108876A
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Abstract
きま腐食の発生を予測・防止すること。 【解決手段】 定常腐食電位測定手段200は、ライニ
ング材120の定常腐食電位(ESP)を測定し、一方す
きま腐食再不動態化電位測定手段300は、ライニング
材120のすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)を測
定する。コントローラ400は、ライニング材120の
定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)の測定値を比較し、この比較結果に基づい
て、ライニング材120にすきま腐食が生じるか否かを
予測する。ライニング材120にすきま腐食が生じると
予測することを条件として、コントローラ400は、金
属片投入手段500を作動させ、放射性廃棄物貯蔵プー
ル100内に、すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)
よりも卑な電位を示す金属片Mを投入し、この投入した
金属片Mをライニング材120に接触させる。
Description
蔵するためのプールの健全性を維持するのに好適な、放
射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射
性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射
性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性
廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法に関する。
は、予め定める方法により減容された後、ドラム缶に詰
められる。この固体廃棄物が詰め込まれたドラム缶は、
原子炉施設内に設置された放射性廃棄物貯蔵プールにて
相当期間保管される。この際、ドラム缶が内部の固体廃
棄物の放射線により発熱するので、放射性廃棄物貯蔵プ
ールには、ドラム缶を十分に冷却するべく、水が溜めら
れている。その後、固体廃棄物の保管期間が満了する
と、ドラム缶は、安全性を確かめてから、陸地又は海洋
に処分される。
外部への漏洩を未然に防止するべく、予め定める厚さ
を有するコンクリート槽と、このコンクリート槽の内
壁に内張りされたライニング材とを備えており、いわゆ
る2層ピット構造とされている。かかる放射性廃棄物貯
蔵プールのライニング材としては、厚さ数mm程度のS
US304Lステンレス鋼が広く使用されている。
立地しているのが現状である。加えて、放射性廃棄物貯
蔵プールは、完全に密封されていない。そのため、海水
に含まれる塩素イオンが放射性廃棄物貯蔵プール内に浸
入し、ドラム缶を冷却するための水に塩素イオンが存在
することになる。この塩素イオンの存在は、ライニング
材としてのステンレス鋼とドラム缶との間、又はライニ
ング材としてのステンレス鋼とこれに付着した水あか等
の堆積物との間にすきまが存在する場合には、すきま間
の内外において濃淡電池が構成されて生じる、いわゆる
すきま腐食の発生を誘発させる。つまり、ステンレス鋼
は、塩素イオンの影響を受け、すきま腐食を生じる。こ
のように、ステンレス鋼にすきま腐食が発生すると、放
射性廃棄物プールの健全性が損なわれる恐れがあり、放
射線が外部に漏洩する1つの原因となり得る。したがっ
て、放射性廃棄物貯蔵プールにおいては、ライニング材
としてのステンレス鋼にすきま腐食が発生していること
をできるだけ早い時期に発見することに努めることが肝
要とされている。
公報にて、金属の腐食の発生を検知し得る方法が提案さ
れている。かかる公開公報に開示さている金属の腐食検
知方法は、液体に対して一定の電位を示す電極装置を介
して、液体に接触する金属の電位を経時的に測定し、金
属の急激な低下を検出することにより、腐食の発生を検
知するものである。
開公報にて提案された金属の腐食検知方法は、あくまで
も、金属の腐食電位(Ecorr)を計測し、この腐食電位
(Ecorr)の低下に基づいて、金属の腐食を検知するに
すぎず、将来的に発生するであろう、ライニング材とし
てのステンレス鋼のすきま腐食を予測することはできな
い。そのため、いくら金属の腐食を検知できたとして
も、その時点では既に金属に腐食が発生しており、ライ
ニング材を張り変えるといった放射性廃棄物貯蔵プール
の修理等を余儀なくされている。
持するべく、ライニング材としてのステンレス鋼のすき
ま腐食の発生を予測して、この予測に基づいて、ステン
レス鋼のすきま腐食の発生を防止することが望まれてい
る。周知のように、放射性廃棄物貯蔵プールのライニン
グ材として使用されるステンレス鋼は、いわゆる不動態
合金の典型的な例であり、ステンレス鋼のすきま腐食
は、不動態合金の局部腐食の1つである。
等によって、既に進展しつつあるすきま腐食の進展停止
電位としてのすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)
が、定電位保持法により決定されるすきま腐食発生下限
電位(VC.CREV)と一致することが確認されており、す
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)をもってすきま腐
食臨界電位を代表できると報告されている(「Zairyo-t
o-Kankyo,45.106 〜109(1996) 」参照)。
し、放射性廃棄物貯蔵プールにおいて、ライニング材と
してのステンレス鋼の定常腐食電位(ESP)及びすきま
腐食再不動態化電位(ER.crev)を測定し、これら両者
の測定値を比較すれば、この比較結果に基づいて、ステ
ンレス鋼にすきま腐食が生じるか否かを予測できるので
はないかと着想した。
てのステンレス鋼にすきま腐食が生じるか否かの予測を
行った結果、ステンレス鋼にすきま腐食が生じると予測
された場合には、ステンレス鋼の定常腐食電位(ESP)
をステンレス鋼のすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)以下にするようにすれば、ステンレス鋼に
すきま腐食が発生するのを防止できるのではないかと着
想した。
(ER.crev)は、すきま試験片の往復分極試験から求め
られる。すなわち、ポテンショスタットを用いて、すき
ま試験片(試料電極)を自然浸漬状態からアノード方向
に適当な電位掃引速度(例えば、30mV/min)で
動電位分極し、すきま腐食の発生、進展に対応する腐食
電流の急増が確認されれば、すきま腐食を定電流的に適
当に(例えば、200μAで2時間保持する。)進展さ
せる。その後、逆のカソード方向に十分遅い速度で階段
状分極(少なくともすきま腐食再不動態化電位(E
R.crev)では10mV/2hである。)する。この際、
すきま腐食の更なる進展に対応する電流の再増が認めら
れたときは、直ちに次の電位に移り、所与の保持時間
(少なくとも2時間以上)の間に電流増加が認められな
くなる最も貴な電位をもってすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)とする。
で、放射性廃棄物貯蔵プールのライニング材のすきま腐
食の発生を予測することができる放射性廃棄物貯蔵プー
ルのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プール
のすきま腐食予測方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、ライニング材にすきま腐食が発生するこ
とが予測された場合には、この予測に基づいて、ライニ
ング材のすきま腐食の発生を防止することができる放射
性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、及び放射性
廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法を提供すること
を目的とする。
に、請求項1に記載の発明に係る放射性廃棄物貯蔵プー
ルのすきま腐食予測装置は、内壁に不動態合金で製作さ
れたライニング材が内張りされており、予め定める処理
を施された放射性廃棄物を予め定める素材で製作された
容器に詰めた状態で相当期間保管し、この際、容器が内
部の放射性廃棄物の放射線により発熱するのを防止する
べく、容器を冷却するための媒体が充填される放射性廃
棄物貯蔵プールのライニング材のすきま腐食を予測する
ための装置であって、上記ライニング材の定常腐食電位
を測定する定常腐食電位測定手段と、上記ライニング材
のすきま腐食再不動態化電位を測定するすきま腐食再不
動態化電位測定手段と、上記定常腐食電位測定手段にて
測定された定常腐食電位と、上記すきま腐食再不動態化
電位測定手段にて測定されたすきま腐食再不動態化電位
とを比較し、この比較結果に基づいて、上記ライニング
材にすきま腐食が生じるか否かを予測するすきま腐食予
測手段とを含むことを特徴とするものである。
は、ライニング材の定常腐食電位を測定し、一方すきま
腐食再不動態化電位測定手段は、ライニング材のすきま
腐食再不動態化電位を測定する。そして、すきま腐食予
測手段は、定常腐食電位測定手段にて測定された定常腐
食電位と、すきま腐食再不動態化電位測定手段にて測定
されたすきま腐食再不動態化電位とを比較し、この比較
結果に基づいて、ライニング材にすきま腐食が生じるか
否かを予測する。したがって、一般に、検査員が立ち入
ることのできない放射性廃棄物貯蔵プールのライニング
材にすきま腐食が発生するか否かを、遠隔操作にて容易
且つ経済的に予測することができる。その結果、放射性
廃棄物プールの健全性の維持に貢献することができる。
貯蔵プールのすきま腐食防止装置は、請求項1に記載の
放射性廃棄物貯蔵プールのライニング材にすきま腐食が
発生するのを防止するための装置であって、上記すきま
腐食予測手段にて上記ライニング材にすきま腐食が生じ
ると予測されたことを条件として、上記ライニング材の
定常腐食電位を上記ライニング材のすきま腐食再不動態
化電位以下とする定常腐食電位低下手段を含むことを特
徴とするものである。
段にてライニング材にすきま腐食が生じると予測された
場合には、定常腐食電位低下手段は、ライニング材の定
常腐食電位をライニング材のすきま腐食再不動態化電位
以下とする。したがって、ライニング材のすきま腐食の
発生を防止することができる。その結果、放射性廃棄物
プールの健全性を維持することができる。
貯蔵プールのすきま腐食防止装置は、請求項2に記載の
放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置におい
て、上記定常腐食電位低下手段は、上記放射性廃棄物
貯蔵プール内に、上記すきま腐食再不動態化電位よりも
卑な電位を示す金属片を投入する金属片投入手段、上
記放射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、当該放
射性廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す陰極電流発生
手段、及び上記放射性廃棄物貯蔵プール内に、非酸化
性ガスを注入する非酸化性ガス注入手段のうち、少なく
とも1つの手段を含むことを特徴とするものである。
食電位をライニング材のすきま腐食再不動態化電位以下
とするために、金属片投入手段による、放射性廃棄物
貯蔵プール内に、すきま腐食再不動態化電位よりも卑な
電位を示す金属片を投入する動作、陰極電流発生手段
による、放射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、
放射性廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す動作、及び
非酸化性ガス注入手段による、放射性廃棄物貯蔵プー
ル内に、非酸化性ガスを注入する動作のうち、少なくと
も1つの動作が行われる。その結果、簡単且つ確実に、
ライニング材の定常腐食電位をライニング材のすきま腐
食再不動態化電位以下とすることができる。
貯蔵プールのすきま腐食予測方法は、内壁に不動態合金
で製作されたライニング材が内張りされており、予め定
める処理を施された放射性廃棄物を予め定める素材で製
作された容器に詰めた状態で相当期間保管し、この際、
容器が内部の放射性廃棄物の放射線により発熱するのを
防止するべく、容器を冷却するための媒体が充填される
放射性廃棄物貯蔵プールのライニング材のすきま腐食を
予測するための方法であって、上記ライニング材の定常
腐食電位を測定する定常腐食電位測定工程と、上記ライ
ニング材のすきま腐食再不動態化電位を測定するすきま
腐食再不動態化電位測定工程と、上記定常腐食電位測定
工程にて測定された定常腐食電位と、上記すきま腐食再
不動態化電位測定工程にて測定されたすきま腐食再不動
態化電位とを比較し、この比較結果に基づいて、上記ラ
イニング材にすきま腐食が生じるか否かを予測するすき
ま腐食予測工程とを含むことを特徴とするものである。
では、ライニング材の定常腐食電位を測定し、一方すき
ま腐食再不動態化電位測定工程では、ライニング材のす
きま腐食再不動態化電位を測定する。そして、すきま腐
食予測工程では、定常腐食電位測定工程にて測定された
定常腐食電位と、すきま腐食再不動態化電位測定工程に
て測定されたすきま腐食再不動態化電位とを比較し、こ
の比較結果に基づいて、ライニング材にすきま腐食が生
じるか否かを予測する。したがって、一般に、検査員が
立ち入ることのできない放射性廃棄物貯蔵プールのライ
ニング材にすきま腐食が発生するか否かを、遠隔操作に
て容易且つ経済的に予測することができる。その結果、
放射性廃棄物プールの健全性の維持に貢献することがで
きる。
貯蔵プールのすきま腐食防止方法は、請求項4に記載の
放射性廃棄物貯蔵プールのライニング材にすきま腐食が
発生するのを防止するための方法であって、上記すきま
腐食予測工程にて上記ライニング材にすきま腐食が生じ
ると予測されたことを条件として、上記ライニング材の
定常腐食電位を上記ライニング材のすきま腐食再不動態
化電位以下とする定常腐食電位低下工程を含むことを特
徴とするものである。
程にてライニング材にすきま腐食が生じると予測された
場合には、定常腐食電位低下工程では、ライニング材の
定常腐食電位をライニング材のすきま腐食再不動態化電
位以下とする。したがって、ライニング材のすきま腐食
の発生を防止することができる。その結果、放射性廃棄
物プールの健全性を維持することができる。
貯蔵プールのすきま腐食防止方法は、請求項5に記載の
放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法におい
て、上記定常腐食電位低下工程は、上記放射性廃棄物
貯蔵プール内に、上記すきま腐食再不動態化電位よりも
卑な電位を示す金属片を投入する金属片投入工程、上
記放射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、当該放
射性廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す陰極電流発生
工程、及び上記放射性廃棄物貯蔵プール内に、非酸化
性ガスを注入する非酸化性ガス注入工程のうち、少なく
とも1つの工程を含むことを特徴とするものである。
食電位をライニング材のすきま腐食再不動態化電位以下
とするために、金属片投入工程による、放射性廃棄物
貯蔵プール内に、すきま腐食再不動態化電位よりも卑な
電位を示す金属片を投入する動作、陰極電流発生工程
による、放射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、
放射性廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す動作、及び
非酸化性ガス注入工程による、放射性廃棄物貯蔵プー
ル内に、非酸化性ガスを注入する動作のうち、少なくと
も1つの動作が行われる。その結果、簡単且つ確実に、
ライニング材の定常腐食電位をライニング材のすきま腐
食再不動態化電位以下とすることができる。
図面に基づき詳細に説明する。 (実施の形態の概要)本実施の形態では、図1、図4及
び図6に示すように、放射性廃棄物をドラム缶Dに詰め
込んだ状態で相当期間保管しておくためのものであっ
て、放射線の外部への漏洩を未然に防止するべく、予
め定める厚さを有するコンクリート槽110と、この
コンクリート槽110の内壁に内張りされており、数m
m程度の厚さを有するSUS304Lステンレス鋼製ラ
イニング材120とを備えた、2層ピット構造を有して
いる放射性廃棄物貯蔵プール100を対象としている。
なお、ドラム缶Dが内部の発熱性を有する放射性廃棄物
の放射線により発熱するので、放射性廃棄物貯蔵プール
100には、ドラム缶Dを十分に冷却するべく、水が溜
められている。
海に隣接して立地している原子炉施設内に設置されるも
のの、完全に密封されていない。そのため、海水に含ま
れる塩素イオンが放射性廃棄物貯蔵プール100内に浸
入し、ドラム缶Dを冷却するための水に塩素イオンが存
在する。この塩素イオンの存在は、ステンレス鋼製ライ
ニング材120とドラム缶Dとの間、又はステンレス鋼
製ライニング材120とこれに付着した水あか等の堆積
物との間にすきまが存在する場合には、すきま間の内外
において濃淡電池が構成されて生じるすきま腐食の発生
を誘発させる。つまり、ステンレス鋼製ライニング材1
20は、塩素イオンの影響を受け、すきま腐食を生じ、
放射性廃棄物貯蔵プール100の健全性を損なう恐れが
ある。
製ライニング材120のすきま腐食の発生を予測・防止
することにより、放射性廃棄物貯蔵プール100の健全
性を維持するようにしている。具体的には、本実施の形
態の特徴は、ステンレス鋼製ライニング材120の定
常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動態化電位(E
R.crev)を測定し、これら両者の測定値を比較した結
果、定常腐食電位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも大きい(ESP>ER.crev)ことを条
件として、ステンレス鋼製ライニング材120にすきま
腐食が発生する可能性があると判定し、一方定常腐食電
位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)よ
りも小さい(ESP<ER.crev)ことを条件として、ステ
ンレス鋼製ライニング材120にすきま腐食が発生する
可能性がないと判定する点、及びステンレス鋼製ライ
ニング材120にすきま腐食が発生する可能性があると
判定された場合には、ステンレス鋼製ライニング材12
0の定常腐食電位(ESP)をステンレス鋼製ライニング
材120のすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下
とする対策(以下、「防食対策」という。)を講じる点
にある。
物貯蔵プール100内に、すきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも卑な電位を示すZn、Al等の金属
片を投入し、この投入した金属片をステンレス鋼製ライ
ニング材120に接触させること、放射性廃棄物貯蔵
プール100内に、外部電源と接続され且つPt等の導
電性素材から製作された対極(+側)を入れておいて、
この対極により放射性廃棄物貯蔵プール内100に外部
電位を与えて陰極電流を流すこと、放射性廃棄物貯蔵
プール内100に、Ar、N2 等の非酸化性ガスを注入
すること、及び上記の対策のうち、少なくとも
2つの対策を組み合わせること等が考えられる。
特徴による効果を確認するために、実際の放射性廃棄物
貯蔵プール100において、ステンレス鋼製ライニング
材120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動
態化電位(ER.crev)の測定状況を想定して、図8にて
模式的に示す測定装置を実験室的に製作し、以下の実験
を行った。
て説明する。図8を参照して、本測定装置は、試験水
溶液(NaCl水溶液)を貯留するフラスコ1と、こ
のフラスコ1に溜められている試験水溶液を予め定める
試験温度まで加熱するマントルヒータ2と、フラスコ
1に接続されており、水を通過させて、フラスコ1内の
試験水溶液が蒸発するのを防止し、試験水溶液の濃度を
一定に保つための凝縮器3と、ガラス管4aを介して
凝縮器3に接続されており、フラスコ1内の試験水溶液
が外部に漏れるのを防止するウォータシール4と、フ
ラスコ1内に溜められた試験水溶液中に浸漬されている
試験電極5及び対極(Pt)6と、参照水溶液(KC
l水溶液)を貯留するビーカ7と、このビーカ7内に
溜められた参照水溶液中に浸漬されている参照電極8
と、電解質溶液等を用いて、フラスコ1内の試験水溶
液とビーカ7内の参照水溶液とを混合させないで両者を
電気的に連結するための塩橋9と、試験電極5、対極
6及び参照電極8に接続されているポテンショスタット
10とを備えている。
再不動態化電位(ER.crev)の測定 80℃の試験温度下で、試験電極(試験材)として、S
US304Lステンレス鋼試験片同士を組み合わせたも
のを用いて、各種塩化物水溶液中における定常腐食電位
(ESP)及びすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)を
測定した。この結果をまとめたものが表1である。表1
から明らかなように、当該実験条件下では、定常腐食電
位(ESP)は、すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)
より貴であり、いずれの条件下においても、すきま腐食
を起こし得ることが判明した。
(ESP)の測定 上述の結果より、表1に示した浸漬条件では、すきま腐
食が発生する可能性がある。そこで、すきま腐食の発生
を未然に防止するため、80℃の試験温度下で、上記
による各種の防食対策を想定した処理を施し、それ
ぞれの場合のステンレス鋼試験片の定常腐食電位
(ESP)を測定した。この結果をまとめたものが表2で
ある。表2から明らかなように、上記による各種
の防食対策を想定した処理を施した場合には、いずれの
条件下においても、定常腐食電位(ESP)は、同一条件
下でのすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下に低
下しており、すきま腐食が発生しないことが判明した。
まえた上で、具体的な実施の形態について説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に係る放
射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置及びすきま
腐食防止装置の構成を簡略化して示す図である。
は、放射線廃棄物貯蔵プール100のステンレス鋼製
ライニング材120の定常腐食電位(ESP)を測定する
定常腐食電位測定手段200と、ステンレス鋼製ライ
ニング材120のすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)を測定するすきま腐食再不動態化電位測定
手段300と、定常腐食電位測定手段200にて測定
された定常腐食電位(ESP)と、すきま腐食再不動態化
電位測定手段300にて測定されたすきま腐食再不動態
化電位(ER.crev)とを比較し、この比較結果に基づい
て、ステンレス鋼製ライニング材120にすきま腐食が
生じるか否かを予測するすきま腐食予測手段としてのコ
ントローラ400と、このコントローラ400にてス
テンレス鋼製ライニング材120にすきま腐食が生じる
と予測されたことを条件として、放射性廃棄物貯蔵プー
ル100内に、すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)
よりも卑な電位を示すZn、Al等の金属片Mを投入
し、この投入した金属片Mをステンレス鋼製ライニング
材120に接触させる金属片投入手段500とを備えて
いる。
廃棄物貯蔵プール100内に溜められている水に浸漬さ
れている参照電極210と、一方の入力端子が参照電
極210に接続されており、ステンレス鋼製ライニング
材120の定常腐食電位(E SP)を検出するポテンショ
メータ220とを備えている。参照電極210は、先端
がステンレス鋼製ライニング材120に対して可及的に
近接するように、横方向に沿って配置されている。ポテ
ンショメータ220の他方の入力端子は、ステンレス鋼
製ライニング材120に接続されており、出力端子は、
コントローラ400に接続されている。
は、放射線廃棄物貯蔵プール100内に溜められてい
る水に浸漬されている試験電極310、参照電極320
及び対極330と、入力端子が試験電極310、参照
電極320及び対極330に接続されており、ステンレ
ス鋼製ライニング材120のすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)を検出するポテンショスタット340とを
備えている。参照電極320は、先端がドラム缶Dに対
して可及的に近接するように、縦方向に沿って配置され
ている。対極330の材料としては、例えば、Pt等が
適用される。ポテンショスタット340の出力端子は、
コントローラ400に接続されている。なお、試験電極
310の詳細な構成については後述する。
る。図2を参照して、試験電極310は、SUS304
Lステンレス鋼試験片311,312同士を組み合わ
せ、この両者をボルト320及びナット330で結合し
たものである。ステンレス鋼試験片311,312の各
ボルト挿通孔311a,312aとボルト320の軸部
321との間には、筒状のスペーサ342が介在されて
いる。一方のステンレス鋼試験片311の外面とボルト
320の頭部322との間には、環状のスペーサ343
が介在されている。他方のステンレス鋼試験片312の
外面とナット330との間には、環状のスペーサ344
が介在されている。これらスペーサ342,343,3
44としては、例えば、テフロン等の絶縁材料が適用さ
れている。
00は、ロボット510を備えている。このロボット5
10は、従来公知の構造を有しており、具体的には、
前腕及び上腕を含むロボットハンド511と、このロ
ボットハンド511の前腕の先端に取り付けられてお
り、金属片Mを把持するクランプ512と、ロボット
ハンド511を予め定める態様で作動させるアクチュエ
ータ513とを備えている。アクチュエータ513は、
コントローラ400に接続されている。なお、ロボット
510は、具体的に図示していないが、放射線廃棄物貯
蔵プール100の周囲において、予め定める間隔をあけ
て予め定める台数が配置されている。このように、ロボ
ット510を複数設けるのは、後述するように、ステン
レス鋼製ライニング材120にすきま腐食が発生する可
能性があると判定された場合に、一のロボット510を
駆動させて、金属片Mを投入してステンレス鋼製ライニ
ング材120の定常腐食電位(ESP)をステンレス鋼製
ライニング材120のすきま腐食再不動態化電位(E
R.crev)以下とした後、再び定常腐食電位(ESP)がす
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)よりも大きく(E
SP>ER.crev)なって、ステンレス鋼製ライニング材1
20にすきま腐食が発生する可能性があると判定された
場合に、他のロボット510を駆動させて、金属片Mを
投入してステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食
電位(ESP)をステンレス鋼製ライニング材120のす
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下とするためで
ある。
ータを備えている。このマイクロコンピュータは、CP
U、データRAM及びプログラムROMを含み、予めR
OMに記憶されているプログラムに従って制御を行うも
のである。具体的には、コントローラ400には、定常
腐食電位測定手段200の構成要素の1つであるポテン
ショメータ220の出力(ESP)、及びすきま腐食再不
動態化電位測定手段300の構成要素の1つであるポテ
ンショスタット340の出力(ER.crev)が、それぞ
れ、与えられており、これらポテンショメータ220の
出力(ESP)、及びポテンショスタット340の出力
(ER.crev)に基づいて、コントローラ400は、金属
片投入手段500としてのロボットハンド510のアク
チュエータ513の駆動を制御する。
食予測動作及びすきま腐食防止動作の流れを示すフロー
チャートである。図3を参照して、電源が投入される
と、定常腐食電位測定手段200は、ステンレス鋼製ラ
イニング材120の定常腐食電位(ESP)を測定し、一
方すきま腐食再不動態化電位測定手段300は、ステン
レス鋼製ライニング材120のすきま腐食再不動態化電
位(ER.crev)を測定する(ステップS1)。そうする
と、コントローラ400は、定常腐食電位測定手段20
0の構成要素の1つであるポテンショメータ220の出
力(ESP)、及びすきま腐食再不動態化電位測定手段3
00の構成要素の1つであるポテンショスタット340
の出力(ER.crev)に基づいて、ステンレス鋼製ライニ
ング材120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再
不動態化電位(ER.crev)を比較し、この比較結果に基
づいて、ステンレス鋼製ライニング材120にすきま腐
食が生じるか否かを予測する(ステップS2)。ここ
で、定常腐食電位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも小さい(ESP<ER.crev)ときに
は、コントローラ400は、ステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が発生する可能性がないと判定
し、ステップS1に戻り、ステンレス鋼製ライニング材
120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動態
化電位(ER.crev)の測定が継続される。一方、定常腐
食電位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも大きい(ESP>E R.crev)ときに
は、コントローラ400は、ステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が発生する可能性があると判定
し、金属片投入手段500を作動させ、放射線廃棄物貯
蔵プール100内に、すきま腐食再不動態化電位(E
R.crev)よりも卑な電位を示す金属片Mを投入する(ス
テップS3)。具体的には、コントローラ400は、金
属片投入手段500としてのロボット510のアクチュ
エータ513の駆動をさせる。これにより、ロボットハ
ンド511は、予め定める態様で作動し、放射性廃棄物
貯蔵プール100内に金属片Mを投入し、この投入した
金属片Mをステンレス鋼製ライニング材120に接触さ
せる。そうすると、ステンレス鋼製ライニング材120
の定常腐食電位(ESP)は、ステンレス鋼製ライニング
材120のすきま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下
となる。その後、ステップS1に戻り、ステンレス鋼製
ライニング材120の定常腐食電位(ESP)及びすきま
腐食再不動態化電位(ER.crev)の測定が継続される。
ス鋼製ライニング材120の定常腐食電位(ESP)及び
すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)を測定し、これ
ら両者の測定値を比較し、この比較結果に基づいて、ス
テンレス鋼製ライニング材120にすきま腐食が生じる
か否かを予測するようになっている。したがって、一般
に、検査員が立ち入ることのできない放射性廃棄物貯蔵
プール100のステンレス鋼製ライニング材120にす
きま腐食が発生するか否かを、遠隔操作にて容易且つ経
済的に予測することができる。その結果、放射性廃棄物
プールの健全性の維持に貢献することができる。
にすきま腐食120が生じると予測された場合には、放
射性廃棄物貯蔵プール100内に、すきま腐食再不動態
化電位(ER.crev)よりも卑な電位を示す金属片Mを投
入し、この投入した金属片Mをステンレス鋼製ライニン
グ材120に接触させるようになっている。そのため、
ステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食電位(E
SP)は、ステンレス鋼製ライニング材120のすきま腐
食再不動態化電位(ER.crev)以下となることになる。
したがって、ステンレス鋼製ライニング材120のすき
ま腐食の発生を防止することができる。その結果、放射
性廃棄物プール100の健全性を維持することができ
る。
ス鋼製ライニング材120にすきま腐食が生じると予測
されたことを条件として、放射性廃棄物貯蔵プール10
0内に、すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)よりも
卑な電位を示す金属片Mを投入し、この投入した金属片
Mをステンレス鋼製ライニング材120に接触させる構
成としたが、単に、放射性廃棄物貯蔵プール100内
に、すきま腐食再不動態化電位(ER.crev)よりも卑な
電位を示す金属片Mを投入する構成としても構わない。
態2に係る放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装
置及びすきま腐食防止装置の構成を簡略化して示す図で
ある。図4を参照して、本実施の形態2の装置の特徴
は、コントローラ400にてステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が生じると予測されたことを条件
として、金属片投入手段500に代えて、放射性廃棄物
貯蔵プール100内に外部電位を与え、放射性廃棄物貯
蔵プール100内に陰極電流を流す陰極電流発生手段6
00を備えている点にあり、その他の実施の形態1と同
様である。
10と、この外部電源610と常開接点620を介し
て接続されており、放射性廃棄物貯蔵プール100内に
溜められている水に浸漬されている対極(+側)630
とを備えている。常開接点620の接触子621は、コ
ントローラ400に接続されている。対極630は、P
t等の導電性素材から製作されている。つまり、陰極電
流発生手段600は、予め放射性廃棄物貯蔵プール10
0内に、外部電源610と常開接点620を介して接続
され且つPt等の導電性素材から製作された対極630
を入れておいて、この対極630により放射性廃棄物貯
蔵プール内100に外部電位を与えて陰極電流を流すよ
うになっている。
食予測動作及びすきま腐食防止動作の流れを示すフロー
チャートである。図5を参照して、ステップS2におい
て、コントローラ400により、定常腐食電位測定手段
200の構成要素の1つであるポテンショメータ220
の出力(ESP)、及びすきま腐食再不動態化電位測定手
段300の構成要素の1つであるポテンショスタット3
40の出力(ER.crev)に基づいて、ステンレス鋼製ラ
イニング材120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐
食再不動態化電位(ER.cr ev)を比較し、この比較結果
に基づいて、ステンレス鋼製ライニング材120にすき
ま腐食が生じるか否かが予測される。このとき、定常腐
食電位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも大きい(ESP>ER.crev)ときに
は、コントローラ400は、ステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が発生する可能性があると判定
し、陰極電流発生手段600を作動させ、放射線貯蔵プ
ール100内に外部電位を与え、放射性廃棄物貯蔵プー
ル100内に陰極電流を流す(ステップS4)。具体的
には、コントローラ400は、陰極電流発生手段600
の構成要素の1つである常開接点620の接触子621
に制御信号を与え、常開接点620を閉成状態とする。
これにより、放射性廃棄物貯蔵プール100内には、対
極630により外部電位が与えられ、その結果放射性廃
棄物貯蔵プール100内に陰極電流が流れる。そうする
と、ステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食電位
(ESP)は、ステンレス鋼製ライニング材120のすき
ま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下となる。その
後、ステップS1に戻り、ステンレス鋼製ライニング材
120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動態
化電位(ER.crev)の測定が継続される。
性廃棄物貯蔵プール100内に、外部電源610と常開
接点620を介して接続され且つ導電性素材から製作さ
れた対極630を入れておいて、ステンレス鋼製ライニ
ング材120にすきま腐食120が生じると予測された
場合には、常開接点620を閉成状態として、対極63
0により放射性廃棄物貯蔵プール内100に外部電位を
与えて陰極電流を流すようになっている。そのため、ス
テンレス鋼製ライニング材120の定常腐食電位
(ESP)は、ステンレス鋼製ライニング材120のすき
ま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下となることにな
る。したがって、ステンレス鋼製ライニング材120の
すきま腐食の発生を防止することができる。その結果、
放射性廃棄物プール100の健全性を維持することがで
きる。
射性廃棄物貯蔵プール100内に、外部電源610と常
開接点620を介して接続され且つ導電性素材から製作
された対極630を入れておいて、ステンレス鋼製ライ
ニング材にすきま腐食120が生じると予測されたこと
を条件として、常開接点620を閉成状態として、対極
630により放射性廃棄物貯蔵プール100内に外部電
位を与えて陰極電流を流す構成としたが、ステンレス鋼
製ライニング材120にすきま腐食が生じると予測され
たことを条件として、放射性廃棄物貯蔵プール100内
に、外部電源610と接続され且つ導電性素材から製作
された対極630を投入して、放射性廃棄物貯蔵プール
100内に陰極電流を流す構成としても構わない。
態3に係る放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装
置及びすきま腐食防止装置の構成を簡略化して示す図で
ある。図6を参照して、本実施の形態3の装置の特徴
は、コントローラ400にてステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が生じると予測されたことを条件
として、金属片投入手段500に代えて、放射性廃棄物
貯蔵プール100内に、Ar、N2 等の非酸化性ガスを
注入する非酸化性ガス注入手段700を備えている点に
あり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
性ガスが充填された非酸化性ガスボンベ710と、こ
のガスボンベ710とガス管720を介して接続されて
おり、先端部が放射性廃棄物貯蔵プール内100内に溜
められた水に浸漬されている非酸化性ガス噴射ノズル7
30と、ガス管720の途中部に設けられ且つコント
ローラ400に接続されており、開閉動作がコントロー
ラ400により制御される電磁バルブ740とを備えて
いる。
食予測動作及びすきま腐食防止動作の流れを示すフロー
チャートである。図7を参照して、ステップS2におい
て、コントローラ400により、定常腐食電位測定手段
200の構成要素の1つであるポテンショメータ220
の出力(ESP)、及びすきま腐食再不動態化電位測定手
段300の構成要素の1つであるポテンショスタット3
40の出力(ER.crev)に基づいて、ステンレス鋼製ラ
イニング材120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐
食再不動態化電位(ER.cr ev)を比較し、この比較結果
に基づいて、ステンレス鋼製ライニング材120にすき
ま腐食が生じるか否かが予測される。このとき、定常腐
食電位(ESP)がすきま腐食再不動態化電位
(ER.crev)よりも大きい(ESP>ER.crev)ときに
は、コントローラ400は、ステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が発生する可能性があると判定
し、非酸化性ガス注入手段700を作動させ、放射性廃
棄物貯蔵プール100内に非酸化性ガスを注入する(ス
テップS5)。具体的には、コントローラ400は、非
酸化性ガス注入手段700の構成要素の1つである電磁
バルブ740に制御信号を与え、電磁バルブ740を励
磁させて開放状態とする。これにより、放射性廃棄物貯
蔵プール100内には、非酸化性ガス噴射ノズル730
より非酸化性ガスが噴射され、その結果放射性廃棄物貯
蔵プール100内に非酸化性ガスが注入される。そうす
ると、ステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食電
位(ESP)は、ステンレス鋼製ライニング材120のす
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下となる。その
後、ステップS1に戻り、ステンレス鋼製ライニング材
120の定常腐食電位(ESP)及びすきま腐食再不動態
化電位(ER.crev)の測定が継続される。
ス鋼製ライニング材120にすきま腐食120が生じる
と予測された場合には、放射性廃棄物貯蔵プール100
内に、非酸化性ガスを注入するようになっている。その
ため、ステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食電
位(ESP)は、ステンレス鋼製ライニング材120のす
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下となることに
なる。したがって、ステンレス鋼製ライニング材120
のすきま腐食の発生を防止することができる。その結
果、放射性廃棄物プール100の健全性を維持すること
ができる。
れるものではない。例えば、ステンレス鋼製ライニング
材120にすきま腐食が生じると予測されたことを条件
として、ステンレス鋼製ライニング材120の定常腐食
電位(ESP)をステンレス鋼製ライニング材120のす
きま腐食再不動態化電位(ER.crev)以下とするため
に、金属片投入動作、陰極電流発生動作、及び非
酸化性ガス注入動作のうち、少なくとも2つ以上の動作
を組み合わせてもよい。その他、本発明の請求の範囲内
での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論であ
る。
及び請求項4に記載の発明によると、ライニング材の定
常腐食電位及びすきま腐食再不動態化電位を測定し、こ
れら両者の測定値を比較し、この比較結果に基づいて、
ライニング材にすきま腐食が生じるか否かを予測するよ
うになっているので、一般に、検査員が立ち入ることの
できない放射性廃棄物貯蔵プールのライニング材にすき
ま腐食が発生するか否かを、遠隔操作にて容易且つ経済
的に予測することができる結果、放射性廃棄物プールの
健全性の維持に貢献することができる。
と、ライニング材にすきま腐食が生じると予測された場
合には、ライニング材の定常腐食電位をライニング材の
すきま腐食再不動態化電位以下とするようになっている
ので、ライニング材のすきま腐食の発生を防止すること
ができる結果、放射性廃棄物プールの健全性を維持する
ことができる。
と、ライニング材の定常腐食電位をライニング材のすき
ま腐食再不動態化電位以下とするために、放射性廃棄
物貯蔵プール内に、すきま腐食再不動態化電位よりも卑
な電位を示す金属片を投入する動作、放射性廃棄物貯
蔵プール内に外部電位を与え、放射性廃棄物貯蔵プール
内に陰極電流を流す動作、及び放射性廃棄物貯蔵プー
ル内に、非酸化性ガスを注入する動作のうち、少なくと
も1つの動作が行われる結果、簡単且つ確実に、ライニ
ング材の定常腐食電位をライニング材のすきま腐食再不
動態化電位以下とすることができる。
プールのすきま腐食予測装置及びすきま腐食防止装置の
構成を簡略化して示す図である。
及びすきま腐食防止動作の流れを示すフローチャートで
ある。
プールのすきま腐食予測装置及びすきま腐食防止装置の
構成を簡略化して示す図である。
及びすきま腐食防止動作の流れを示すフローチャートで
ある。
プールのすきま腐食予測装置及びすきま腐食防止装置の
構成を簡略化して示す図である。
及びすきま腐食防止動作の流れを示すフローチャートで
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 内壁に不動態合金で製作されたライニン
グ材が内張りされており、予め定める処理を施された放
射性廃棄物を予め定める素材で製作された容器に詰めた
状態で相当期間保管し、この際、容器が内部の放射性廃
棄物の放射線により発熱するのを防止するべく、容器を
冷却するための媒体が充填される放射性廃棄物貯蔵プー
ルのライニング材のすきま腐食を予測するための装置で
あって、 上記ライニング材の定常腐食電位を測定する定常腐食電
位測定手段と、 上記ライニング材のすきま腐食再不動態化電位を測定す
るすきま腐食再不動態化電位測定手段と、 上記定常腐食電位測定手段にて測定された定常腐食電位
と、上記すきま腐食再不動態化電位測定手段にて測定さ
れたすきま腐食再不動態化電位とを比較し、この比較結
果に基づいて、上記ライニング材にすきま腐食が生じる
か否かを予測するすきま腐食予測手段とを含むことを特
徴とする、放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装
置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の放射性廃棄物貯蔵プー
ルのライニング材にすきま腐食が発生するのを防止する
ための装置であって、 上記すきま腐食予測手段にて上記ライニング材にすきま
腐食が生じると予測されたことを条件として、上記ライ
ニング材の定常腐食電位を上記ライニング材のすきま腐
食再不動態化電位以下とする定常腐食電位低下手段を含
むことを特徴とする、放射性廃棄物貯蔵プールのすきま
腐食防止装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の放射性廃棄物貯蔵プー
ルのすきま腐食防止装置において、 上記定常腐食電位低下手段は、上記放射性廃棄物貯蔵
プール内に、上記すきま腐食再不動態化電位よりも卑な
電位を示す金属片を投入する金属片投入手段、上記放
射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、当該放射性
廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す陰極電流発生手
段、及び上記放射性廃棄物貯蔵プール内に、非酸化性
ガスを注入する非酸化性ガス注入手段のうち、少なくと
も1つの手段を含むことを特徴とする、放射性廃棄物貯
蔵プールのすきま腐食防止装置。 - 【請求項4】 内壁に不動態合金で製作されたライニン
グ材が内張りされており、予め定める処理を施された放
射性廃棄物を予め定める素材で製作された容器に詰めた
状態で相当期間保管し、この際、容器が内部の放射性廃
棄物の放射線により発熱するのを防止するべく、容器を
冷却するための媒体が充填される放射性廃棄物貯蔵プー
ルのライニング材のすきま腐食を予測するための方法で
あって、 上記ライニング材の定常腐食電位を測定する定常腐食電
位測定工程と、 上記ライニング材のすきま腐食再不動態化電位を測定す
るすきま腐食再不動態化電位測定工程と、 上記定常腐食電位測定工程にて測定された定常腐食電位
と、上記すきま腐食再不動態化電位測定工程にて測定さ
れたすきま腐食再不動態化電位とを比較し、この比較結
果に基づいて、上記ライニング材にすきま腐食が生じる
か否かを予測するすきま腐食予測工程とを含むことを特
徴とする、放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方
法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の放射性廃棄物貯蔵プー
ルのライニング材にすきま腐食が発生するのを防止する
ための方法であって、 上記すきま腐食予測工程にて上記ライニング材にすきま
腐食が生じると予測されたことを条件として、上記ライ
ニング材の定常腐食電位を上記ライニング材のすきま腐
食再不動態化電位以下とする定常腐食電位低下工程を含
むことを特徴とする、放射性廃棄物貯蔵プールのすきま
腐食防止方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載の放射性廃棄物貯蔵プー
ルのすきま腐食防止方法において、 上記定常腐食電位低下工程は、上記放射性廃棄物貯蔵
プール内に、上記すきま腐食再不動態化電位よりも卑な
電位を示す金属片を投入する金属片投入工程、上記放
射性廃棄物貯蔵プール内に外部電位を与え、当該放射性
廃棄物貯蔵プール内に陰極電流を流す陰極電流発生工
程、及び上記放射性廃棄物貯蔵プール内に、非酸化性
ガスを注入する非酸化性ガス注入工程のうち、少なくと
も1つの工程を含むことを特徴とする、放射性廃棄物貯
蔵プールのすきま腐食防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27270697A JP3630537B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27270697A JP3630537B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11108876A true JPH11108876A (ja) | 1999-04-23 |
JP3630537B2 JP3630537B2 (ja) | 2005-03-16 |
Family
ID=17517660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27270697A Expired - Lifetime JP3630537B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測装置、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止装置、並びに放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食予測方法、及び放射性廃棄物貯蔵プールのすきま腐食防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3630537B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114236105A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-03-25 | 浙江省二建建设集团有限公司 | 一种垃圾池壁混凝土腐蚀的监测装置及方法 |
-
1997
- 1997-10-06 JP JP27270697A patent/JP3630537B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114236105A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-03-25 | 浙江省二建建设集团有限公司 | 一种垃圾池壁混凝土腐蚀的监测装置及方法 |
CN114236105B (zh) * | 2021-11-30 | 2023-11-28 | 浙江省二建建设集团有限公司 | 一种垃圾池壁混凝土腐蚀的监测装置及方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3630537B2 (ja) | 2005-03-16 |
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