JPH1096656A - 気液二相流量計測装置 - Google Patents

気液二相流量計測装置

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JPH1096656A
JPH1096656A JP25164896A JP25164896A JPH1096656A JP H1096656 A JPH1096656 A JP H1096656A JP 25164896 A JP25164896 A JP 25164896A JP 25164896 A JP25164896 A JP 25164896A JP H1096656 A JPH1096656 A JP H1096656A
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JP
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liquid
gas
flow
phase
phase flow
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JP25164896A
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English (en)
Inventor
Yoshiyasu Minemura
吉泰 峯村
Yutaka Ogawa
胖 小川
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Oval Corp
Original Assignee
Oval Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液二相流を計測装置上流の配管形状に依存
されることなく気液体積流量比に応じた同一のフローパ
ターンにする。 【解決手段】 偏心エルボ2と管路3とからなる旋回流
発生装置1をベンチュリー管4と接続して、矢印Fi
向から流入した気液二相流を旋回流発生装置1で旋回流
として矢印Fo方向に流出する。旋回した既知の気液二
相流の圧力を上流圧力検出部5とベンチュリー管4の喉
部6の位置で計測して差圧信号を求め、あらかじめ音声
認識的特徴ベクトルの強度をデータベース化した特徴ベ
クトルの形態マップに計測した気液二相流の差圧信号を
当てはめ、形態マップのサンプルパターンの位置から.
気相流量と液相流量の各単相流を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気液二相流量計測
装置に関わるもので、より詳細には、気液二相流を旋回
または撹拌して気相および液相の各相流量に応じて定ま
る略一様なフローパターンの気液二相流、又は均一に混
合された気液二相流を、圧力検出型流量計に導入して得
られた差圧信号、又はベンチュリーの喉部から導入して
得られた、該ベンチュリーの上流側直管部と喉部間の差
圧信号を測定し、その統計的特徴ベクトルに対する強度
を、予めデータベース化されたサンプルパターンと比較
し、該特徴空間内の位置から気相と液相の体積流量を同
定する統計的手段に基づく流量計測装置である。
【0002】
【従来の技術】気液二相流は、相を構成する気体,液体
の温度,圧力,密度,粘性および表面張力等の物理的性
質や、流路形状および流量の相異等により,流管内で気
相と液相の界面が形を変えて複雑な流れを呈する。気液
二相流の流管内での流動パターンは、前記各相の物理的
条件の他に、垂直配管や水平配管等、流管の配管姿勢に
よっても異なり、特に垂直配管においては流れ方向が下
向きか、上向きかによっても相当に異なる。しかし、こ
れらの流動パターンは、配管姿勢が定まれば混相比や流
量等により定まる基準流動様式が得られることが知られ
ている。
【0003】図15は、垂直配管で上向き矢印方向流れ
の気液二相流の基準流動様式を示す図であり、下記のよ
うに分類される。 (1)気泡流(図15(A)) 連続した液相中に小さい気泡が分散した流れ。 (2)スラグ(Slug)流(図15(B)) 管路断面を充たすような大きい砲弾形の気泡と小気泡を
含む液体部分が交互に存在する流れ。 (3)フロス(Froth)流(チェーン流)(図15
(C)) 液相流量が大きいとき生ずる液体スラグの中に多数の気
泡を含む流れ状態。 (4)環状噴露流(図15(D)) 気相流量が大きいときに液膜が管壁面に生じ、管断面中
心に気相流が多数の液滴を伴って流れる流れ状態。
【0004】図16は、水平配管の矢印方向に流れる気
液二相流の基準流動様式を示す図であり、下記のよう
に、分類される。 (1)気泡流(図16(A)) 連続した液相流中に小気泡が分散して流れ、且つ該小気
泡が重力作用により液相の上部に多く含まれる流れ。 (2)層状流(図16(B)) 液相は重力作用により管底部を流れ、気相が管上部に液
相との界面がほぼ平滑な面をもって流れる流れ。 (3)波状流(図16(C)) 層状流において、気相流速が増したときに生ずる液相と
の界面が波状を呈する流れ。 (4)プラグ(Plug)流(図16(D)) 管上側部に長い大きい気泡がある流れ。 (5)スラグ流(図16(E)) 液相は連続であるが、管上部の長い大きい気泡の間の液
相スラグ中に小気泡が同伴する流れ。 (6)環状流(図16(F)) 管壁の液相が環状で流れ、コアーの液相部分に気泡を含
む流れ。
【0005】このような複雑な基準流動様式をもつ気液
二相流は、マンハーン(Mandhane)やタイテル&ダック
ラー(Taitel&Duckler)によりクラス分けされ、横軸に
気体流束(みかけ流速)、縦軸に液体流束(みかけ流
速)をとった流動様式線図(形状マップ)によって区分
けされている。タイテル&ダックラー流動様式線図(図
8)では、気液二相流の流動様式により、階層流,波状
流,スラグ流,環状流,分散流等に区分けされ、この区
分けから各々の基準流動様式が知られる。このように流
動様式が各相の流束によって著しく変化することから各
流動様式に普遍的に適用できる方法がなく、二相流を気
相,液相に分離して、各相毎に流量計測する方法がとら
れてきた。しかし、測定二相流を相分離するために複雑
で大形の装置を必要とする問題があった。
【0006】気液二相流は、工業装置において、例え
ば、熱交換器の熱交換媒体であったり、また、地下資源
としては、海洋又は陸地油田からのガスを含む原油や、
ガス田からのメタンガスを主成分とした水などからなる
混相流である。近年、海洋油田における新たな石油生産
方式として、気液二相流を相分離することなく混相流の
まま気相流と液相流の流束を求める方法が有力視されて
いる。従来の気液二相流量計測方法としては、密度計と
超音波を利用した相互相関法による流速測定を併用した
方法や、Archer等により提案された、気液二相流体が流
れる直管の軸方向に定められた数個所の位置での圧力値
と断面平均ボイド率を測定して、圧力と差圧変動波形の
統計的特徴とボイド率の統計的特徴とを利用して気液二
相流の各相の流量を求める方法がある。
【0007】密度計と超音波流量計を用いて気液二相流
中の気体流束および液体流束を同時に求める方法は、条
件として、気体および液体の密度が予め知られている場
合に適用される方法で、具体的には、密度計として、γ
線密度計や静電容量計を用いており、気液二相流の平均
密度が測定され、この平均密度と超音波流量計の気液二
相流量とから気体および液体の体積流量を求める方法で
ある。
【0008】Archer等の方法は、「水平二相流における
流量計測に関するソフトウェアー技術」(SPE Producti
on Engneering,August 1991.)に記載されていたもの
で、前述した水平配管中の気液二相流の圧力波形および
ボイド率波形から音声認識的手法を用い確率的特徴を抽
出分類して気液二相流の基準流動様式を識別し、気体流
量と液体流量を求める方法である。
【0009】Archer等の気液混相流の流量計測方法は、
各々流量計測された液体(水)と気体(空気)とを水平
な気液二相流路に流して、該気液二相流路に二つの絶対
圧力計と、三つの差圧計、一台の静電容量式ボイド率計
及び一台のコンダクタンス・マイクロ・プローブを取り
付け、長大な気液二相流路(約200D)で流れを安定
させ、前記センサにより状態量を計測している。
【0010】前記絶対圧力計,差圧計の圧力波形や静電
容量式ボイド率計によるボイド率波形は、異なる流れの
種類を識別可能とするもので、乱れた圧力およびボイド
率波形を確率的に処理し、統計的特徴を求めて該統計的
特徴から気体,液体の流束を求めている。ここでの統計
的特徴は、振幅領域特徴と周波数領域特徴とに分けら
れ、振幅領域特徴は確率密度関数,標準偏差,ひずみ
度,および尖り度からなり、確率密度関数は、線形予測
係数を含むもので、音声と話者識別の研究で広く使われ
ている音声認識と同様の手法によるものである。
【0011】圧力波形,差圧波形、およびボイド率波形
から求めた統計的特徴は、波形の特徴ベクトルと呼ばれ
る。特徴ベクトル図は、横軸に気体流束、縦軸に液体流
束をとった二次元座標系に対し、各特徴ベクトルの強度
を等高線表示した地図状のマップである。つまり、等高
線で区分けされた別の領域に属する流束の特徴ベクトル
の強度は識別の容易な程明瞭に異なることを意味してい
る。従って、複数の特徴ベクトル線図を重ね書きした状
態は微細な網目状のグリッドセルとなり、隣接したグリ
ッドセルでは、異なる流体力学的特徴をもつ領域として
明確に区別することができる。すなわち、グリッドセル
の位置から気体流束,液体流束が求められる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】気液二相流の各相の流
量を密度計と超音波流量計で求める方法は、気体・液体
の密度が予め知られていることが条件であり、成分不明
の流体に適用することが困難で、しかも、流体密度は温
度に依存して変化するので熱膨張係数が不明であれば、
相別の流量計測は不能となる。また、この方法は、実験
的には有効であるが、海底の抗口においての利用では、
保守性,耐久性,経済性の面から難点が多い。
【0013】また、Archer等が提案した圧力波形やボイ
ド率波形を確率的に処理して統計的特徴から各相の流束
を求める方法は、油田から噴出する混相流をオンライン
で計測可能とするが、気液二相流を流路内において流れ
を一様化した状態で圧力計,差圧計やボイド率計等のセ
ンサにより圧力波形やボイド率波形を正しく検出し、流
路上流での流路の曲りや勾配により流動影響をなくすた
めに、長大な気液二相流路と、数多くのセンサを必要と
し、コスト高を招くという問題があった。更に、実際の
流路では、上流や下流に接続される配管は管長を変えざ
るを得ない場合も多く、かつ上流における流管の曲がり
や勾配が基準のものと異なる場合には、これらによって
流動状態が著しく影響を受けるので、測定結果のデータ
ベースの普遍性には疑問があり、実用的ではない。
【0014】本発明は、上述の実情に鑑みてなされたも
ので、気液二相流を旋回して上流側の流れ影響を受けな
い旋回流として、気液二相流の基準流動様式を環状流に
統一し、或いは、ラインミキサにより均一な気液二相流
とし、且つ、ボイド率計を用いることなくセンサの数を
最少にして統計的特徴の処理を簡略化したソフトウェア
的計測方法により高精度で気液二相流の各相流量を同時
計測可能とするものであり、従来の方式に比べて安価な
装置とすることを可能とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、配管
内を流れる気液二相流を管軸まわりに旋回させる旋回流
発生装置と、該旋回流発生装置の流出側直管部に接続さ
れた圧力検出手段を有する圧力検出型流量計と、前記圧
力検出手段で検出された圧力差信号波形に関する統計的
な特徴ベクトルの強度を計測し、複数の該特徴ベクトル
の強度をあらかじめ気相流束と液相流束に対しマップ化
したデータベース・サンプルパターンと対比して、該特
徴ベクトルが占める前記サンプルパターンの特徴ベクト
ルの空間における位置を同定することにより前記気液二
相流の気体流束と液体流束を求める演算部を有するよう
にしたものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1に記載の気液
二相流量計測装置において、前記旋回流発生装置を、円
筒状の筺体と、該筐体の円筒状壁面の接線方向に開口す
る流入口と、該流入口の軸と直角な流れ軸を有し、前記
筺体の一方の円筒端面中央に開口する流出側直管部とか
らなる偏心エルボとしたものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項1に記載の気液
二相流量計測装置において、前記旋回流発生装置を、直
管と、該直管内に設けられ、前記気液二相流を均一な混
相流に混合するミキシング部単体、またはミキシングさ
れた前記混相流を前記直管軸まわりに旋回する旋回部と
からなるようにしたものである。
【0018】請求項4の発明は、配管内を不均一な層を
なして流れる気液二相流を混合し、均一な層をなす流れ
にするラインミキサと、該ラインミキサの後流側に接続
されたベンチュリーと、前記ラインミキサの後流側と該
ベンチュリーの喉部間の差圧を検出する差圧計とを有
し、該差圧計の差圧信号波形に関する統計的な特徴ベク
トル強度を計測し、複数の該特徴ベクトルの強度をあら
かじめ気相流束と液相流束に対してマップ化したデータ
ベース・サンプルパターンと対比して当該ベクトルが占
める前記サンプルパターンの特徴ベクトル空間における
位置を同定することにより前記気液二相流の気体流束と
液体流束を求める演算部を有するようにしたものであ
る。
【0019】請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れ
かに記載の気液二相流量計測装置において、前記気液二
相流の流入側に設けられ、非定常で流れる該気液二相流
を導入する導入管と、該導入管から導入された前記気液
二相流を収容し密度差により気相と液相とに分離し、分
離した該液相を流出する流出管を有する気液分離室と、
該気液分離室で分離された前記気相を前記流出管に導入
する気相流管を有し、前記流出管から定常流の気液二相
流として排出する脈動流除去装置を有するようにしたも
のである。
【0020】請求項6の発明は、請求項1乃至4の何れ
かに記載の気液二相流量計測装置において、記気液二相
流を、液相が水と油の相である気液混相流とし、該気液
混相流における前記水と油の混合比を計測する油水分計
を前記圧力検出型流量計又はベンチュリーの後流側に設
けたことを特徴とし、気液二相流の液相が油と水の紳相
流である場合において、混相流中の水分濃度を求めて流
量を求めることを可能にするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
(請求項1,2の発明)図1は、請求項1,2の発明に
よる気液二相流量計測装置の実施例を説明するための図
で、図1(A)は図1(B)の矢視A−A線断面図であ
る。図中、1は旋回流発生装置、2は偏心エルボ、3は
偏心エルボ2の流出側直管部(以後、管路と記す)、4
はベンチュリー管、5は上流圧力検出部、6はベンチュ
リー喉部、7は上流部圧力計(以後、圧力計7と記
す)、8はベンチュリー喉部6の圧力計(以後、圧力計
8と記す)、9は演算器、P0は圧力計7の圧力、P1
圧力計8の圧力である。
【0022】図1に示した気液二相流量計測装置の旋回
流発生装置1は、流入口2a,流出口2bを有し、流入
口2aから矢印 Fi方向に流入した気液二相流を旋回さ
せ、旋回流をベンチュリー管4に導入し矢印Fo方向に流
出させる装置であり、図1に示した旋回流発生装置1の
旋回流発生部は偏心エルボ2である。偏心エルボ2は、
円筒状の筺体の円筒壁の接線方向に端面の中心0から半
径方向に距離Lを隔て偏心して開口する流入口2aを有
して、流入口2aから矢印 Fi方向に流入した気液二相
流を中心0まわりに旋回させる。旋回した気液二相流
は、筺体の一方の端面の中心部0を中心とする流出口2
bが開口し、端面と直角な管路3に、軸まわりに旋回し
た環状流を形成する。管路3には、管路3の断面積より
小径な喉部6を有するベンチュリー管4が接続され、旋
回した気液二相流はベンチュリー管4のベンチュリー4
aと直管部4bを通り矢印Fo方向に流出する。
【0023】管路3の上流圧力検出部5には圧力計7
が、ベンチュリー喉部6には圧力計8が接続され、各々
の圧力が検知され、圧力計7,8の圧力波信号は演算器
9に入力する。演算器9では、圧力計7,8間の差圧信
号の変動を統計学的に解析して気液二相流の流量を同時
に演算して求める。
【0024】図2は、本発明による気液二相流量計測装
置の演算器を説明するための構成ブロック図で、図中、
9aはA/D変換器、9bは特徴計測部、9cは統計的
特徴ベクトル量抽出部、9dはパターン認識部、9eは
サンプルパターン(データベース)、9fは気体及び液
体の速度判定部であり、図1の場合と同様な作用をする
部分には図1と同じ参照番号を付してある。
【0025】圧力波信号の統計的特徴を利用した流量測
定方法は、まず、図2に示すように、旋回流発生装置1
の圧力計7,8等から演算器9に入力された圧力波信号
0,P1をA/D変換部9aによりA/D変換し、A/
D変換された圧力波信号を特徴計測部9b、統計的特徴
ベクトル量抽出部9cにより、X1,X2で示す特徴ベク
トルと呼ばれる統計的特徴を表すパラメータの諸量を求
め、これをパターン認識部9dでパターン化しサンプル
パターン9eでデータベース化する。流量測定には、上
記A/D変換部9a、特徴計測部9b、統計的特徴ベク
トル量抽出部9cおよびパターン認識部9dでパターン
形成し、前記データベースを用い該データベースのテン
プレートマッチング法あるいは、ニューラルネットワー
クを用いることよりパターン認識を行い各相の流量を気
体及び液体の速度判定部9fで決める方法である。
【0026】テンプレートマッチング法は、各特徴ベク
トルの値をそれぞれ等高線により領域を区分した二次元
マップとして表示した図形データベースに対して、任意
の測定点に対して求めた特徴ベクトルの値に概当する領
域をビット単位で抜き出し、各特徴ベクトルに対して同
様に求めた領域のビットに対する論理積をとることによ
り、最終的に得られる当該領域の重心の二次元座標を求
める方法である。
【0027】なお、以下に、演算器9で演算される演算
の基礎式をあげる。圧力変動波形の統計的特徴を表すパ
ラメータを特徴ベクトルとして以下のように定義する。
なお、統計的特徴は振幅領域特徴と周波数領域特徴とか
らなり、振幅領域特徴は、差圧の平均値△P,標準偏差
σ,ゆがみ係数γ1,尖り係数γ2であり、周波数領域特
徴はパワースパクトル密度S等があげられる。
【0028】振幅領域特徴において、 1.差圧の平均値△P 管路3の上流圧力P1からベンチュリー管喉部6の圧力
Poを引いたもので(1)式であらわされる。 △P=P1−Po …(1) 2.標準偏差σ 測定値の変動圧力の圧力計7と8の差圧△P波形をデジ
タル的にサンプリングした各データに対する瞬時値△P
iが平均値mから、どの程度離れているかの尺度を求め
るもので(2)式で表わされる。
【0029】
【数1】
【0030】3.ゆがみ係数γ1 測定値の変動波形△Piの分布の平均値を中心とする非
対称の度合いを表す尺度で、分布の峰が左側に偏ってい
る形の場合は負の値を返し、右側に偏っていると正の値
を返すという性質をもつ。
【0031】
【数2】
【0032】4.尖り係数γ2 測定圧力波形△Piの分布のばらつきの度合いを表わす
一つの尺度で、この値は1より大きく、サンプリング点
数Nより小さい。
【0033】
【数3】
【0034】周波数領域特徴において、 5.パワースパクトル密度S ランダム波形の特性を周波数領域で示すために、ランダ
ム波形のフーリエ変換した値の期待値を用いたものであ
り、ある信号における電力の密度を周波数の関数として
示すものでる。
【0035】
【数4】
【0036】ここで△Pは、時間間隔−T<t<Tでの
圧力波形△Piのフーリエ変換であり、以下の式で表わ
される。
【0037】
【数5】
【0038】そして、相互相関関数:Φ二つの信号の時
間シフトの関数としての類似度の尺度を表す。Φは両方
の波形に同じ信号を強め、無関係なノイズを弱める。
【0039】
【数6】
【0040】なお、△Pa,△Pbは、任意の圧力変動
の時間波形である。以上(1)〜(7)式に示した圧力
変動波形の統計的特徴をあらわす特徴ベクトル値を、予
め実験により求めて気相流束jgをX軸,液相流束jl
Y軸にとった等高線により領域を区分したグラフで表わ
してデータベースとし、(1)式から△Piについての
差圧△Pと気相流束jgと液相流束jlとの関係、(2)
式から△Piについての標準偏差σと気相流束jgと液
相流束jlとの関係、(3)式から△Piについてのゆ
がみ係数γ1と気相流束jgと液相流束jlとの関係、
(4)式から△Piについての尖り係数γ2と気相流束
gと液相流束jlとの関係、(5)式から△Piについ
てのパワースパクトル密度のピーク値Sと気相流束jg
と液相流束jlとの関係、(6)式から相互相関関数を
各々求めて、X軸,Y軸を複数に区画してグリッドセル
化し、あるいは、ニューラルネットワークを用いて特定
領域パターンの近傍の抽出をする。
【0041】実際の流量計測においては、上記の気相流
束jgと液相流束jl上の同一グリッドセルにおける特徴
ベクトル値の論理積をとることにより、気相流束jg
液相流束jl上の位置が定まり、その位置から気相流束
gと液相流束jlを求める。なお、図1に示したベンチ
ュリー4は、旋回流発生装置1の下流側に接続され、偏
心エルボ2の管路3に設けられた圧力計7と喉部6の圧
力計8との差圧信号波形に関する統計的なベクトルの強
度を測定するための圧力検出型量計である。本発明によ
る気液二相流量計測装置においては、旋回流発生装置1
の下流に接続されるのはベンチュリー4に限るものでは
なく、圧力計7,8を有する圧力検出型流量計、例え
ば、エルボ流量計4−1(図3(A))ループ流量計4
−2(図3(B))あるいは、オリフィス流量計4−3
(図3(C))でもよく、差圧△P=(P0−P1)が求
れられ、ベンチュリー4の場合と同様の演算処理がされ
る。
【0042】(請求項3の発明)請求項3の発明は、旋
回流発生装置を旋回用フィンを内蔵する直管状の旋回流
発生管として、該旋回流発生管をベンチュリー管と接合
した気液二相流量計測装置としたものである。
【0043】図4は、請求項3の発明の実施形態を説明
するための流れ方向断面図で、図中、10は旋回流発生
管、11は直管部、12,13,14はスワーラ、15
はスワーラ12,13,14の軸であり、図1と同様の
作用をする部分には、図1と同じ参照番号を付してあ
る。
【0044】旋回流発生管10は、ベンチュリー管4の
上流側にフランジで接続される直管部11を有し、該直
管部11の上流側から矢印Fi方向に流入する気液二相
流を、例えば、流れ方向左廻りに回転する羽根車を有す
るスワーラ12と、該スワーラ12から僅かに離間して
右廻りに回転する同一長さの羽根車を有するスワーラ1
3が軸15に固着され、更に、軸15にはスワーラ13
の下流側に、例えば、左廻りに回転するスワーラ14が
固着されている。
【0045】旋回流発生管10に矢印Fi方向に流入す
る気液二相流が、例えば、直管部11の断面で上下非対
称の波状流,スラグ流,プラグ流等の流れ様式であると
きは、この気液二相流は左廻りスワーラ12により軸1
5まわりに左廻りに回転され、この左廻り回転の気液二
相流はスワーラ13により右廻りに回転されるとともに
混合され均一な混相流となる。スワーラ14は均一な気
液二相流を左廻りに回転して環状流を形成し、ベンチュ
リー管4に導入される。ベンチュリー管4に導入された
気液二相流の各相の流量計測は請求項1の場合と同じで
あるから省略する。このときの旋回流発生管10は、図
4に示した形状に限るものではなく、不均一な相流を均
一な混相流にしてから旋回流にする方式のものであれば
どの方式でもよい。
【0046】請求項3の発明によれば、通常、水平配管
に流入する気液二相流が、配管の断面上部に気相流が多
く、下部に液相が多いという層状流的な流れパターンを
スワーラ12,13のミキシング部で混合して均一な混
相流とし、更にスワーラ14により環状流とするもの
で、請求項1の場合と同様に、簡易な特徴ベクトルをも
つ形態マップを得ることができる。
【0047】(請求項4の発明)請求項4の発明は、請
求項1の発明においては、旋回流発生装置により、気液
二相流が流束の大小の相異があってもフローパターンが
同一であるようにして圧力計の数を減らしたと同様の効
果を得るために、短小な管長で均一な気液混相流にする
ラインミキサをベンチュリー4の上流に接続したもので
ある。
【0048】図5は、請求項4の発明の実施形態を説明
するための図であり、図中、16はラインミキサ、17
はスワーラであり、図4と同様の作用をする部分には、
図4と同じ参照番号を付してある。
【0049】図5に示すラインミキサ16は、図4に示
した旋回流発生管10において、スワーラ14の下流に
スワーラ14と反対の旋回流を得るためのスワーラ17
を軸15に同軸に取り付けて、スワーラ14で旋回され
た気液二相流をスワーラで直線流に戻して均一流として
ベンチュリー管4に流入させ、気相と液相が均一混合さ
れ、気相と液相の混合比と流束のみにより定まる同一様
式のフローパターンから複数の特徴ベクトルをベンチュ
ーリー管4の上流圧力検出部5と喉部6の差圧信号から
求めて特徴空間内における特徴ベクトルの位置から簡易
・高精度に気相および液相の流束を求めることができ
る。
【0050】(請求項5の発明)差圧信号波形の統計的
諸量を計測して複数の特徴ベクトルの強度を求めてマッ
プ化したデータベースを作り、該特徴空間の位置から気
相流および液相流の流束を正確に求めるには、流れが上
流配管系の寸法に依存せず、各流束の値に応じて一義的
に定まる流動様式となることが必要である。しかし、気
液二相流が、例えば、油田の抗口から得られる原油であ
る場合は、上流および下流の長大な配管系によっては極
めて大きな非定常流となり噴出することもある。請求項
5の発明は、このような非定常流を平滑流に変換して気
液二相流の各相の流束を正しく求めることができるよう
にした気液二相流の流れの整流装置に関するものであ
る。
【0051】図6は、請求項5の発明の実施形態を説明
するための図であり、図中、18は気液分離室、19は
混相流流入管、20は気相流入管、21は混相流流出管
である。
【0052】図6において、気液分離室18は、流入し
た非定常な気液二相流を導入し脈動のない気液二相流を
流出する容器で気液分離室18の底部には、気液二相流
を導入する混相流流入管19が設けられ、更に天井部か
ら上方に突出する混相流流出管21が設けられている。
また、混相流流出管21の下部開口部は拡大開口21a
となっており、該拡大開口21a内側には一端が気液分
離室18の天井近傍の気相に開口する気相流入管20の
他端が上方に向け開口している。
【0053】次に、図6に示した整流装置の動作を説明
する。混相流流入管19から気液分離室18に流入した
脈動を伴う気液二相流は、重力作用により、液相と気相
とに分離し、気液分離室18の上部室18aに蓄積さ
れ、下部室18bには液相が収容される。液相内には混
相流流出管21の拡大開口21aが開口しており、該拡
大開口21aには液相とともに上部室18aに蓄積され
た気相の一部が、気相流入管20の他端から導入され再
び液相と混合される。
【0054】混相流流入管19から気液分離室18に流
入した脈動のある気液二相流は、上部室18a内の気相
と下部室19bの液相に分離し気相流入管20から略一
定流量の気相を液相流内に混入するので、脈動流が取り
除かれ均一な一定流束の気液二相流として混相流流出管
21から流出する。従って、整流装置を旋回流発生装置
1又はラインミキサ16の上流側に接続することにより
脈動のない気液二相流が得られるので、脈動のある気液
二相流の各相の流量を高精度に求めることができる。
【0055】(請求項6の発明)請求項6の発明は、気
液二相流の液相が油と水の混相流であるとき、該混相流
の水分濃度を測定し、そこから油分流量と水分流量を求
めるものである。
【0056】図7は、請求項6の発明の実施形態例を説
明するための油水分計のブロック図で、図中、22は油
水分計、23はマイクロウェーブ発信器(以後、発信器
と記す)、24は受信器、25は差動アンプ、26は基
準エネルギ、27は気液二相流である。
【0057】図7に示す油水分計22は、周知のもの
で、例えば、図1に示したベンチュリー4の下流側配管
(図示せず)を流れる気液二相流27内に、マイクロウ
ェーブを発信する発信器23と、混相流中の水に吸収さ
れたマイクロウェーブを受信する受信器24が所定間隔
をもって設置されている。受信器24で受信されたマイ
クロウェーブは、差動アンプ25に入力し、入力部で基
準エネルギ26と比較される。差動アンプ25は、比較
信号を零とするように発信器23を駆動し減衰量に応じ
た駆動出力が得られる。逆に、差動アンプ25の出力か
ら油分濃度及び水分濃度が検出される。
【0058】なお、油水分計は、上述のマイクロウェー
ブの減衰を利用した方式以外には、静電容量を混相流の
誘電率差から求める静電容量方式、あるいは、混相流の
導電率から求める導電率方式のものでもよい。また、油
水分計の設置場所は、ベンチュリー4の下流側だけでな
く他の個所に設置してもよい。油水分計を気液二相流中
に設けることにより、油田から噴流する原油内の油分を
気液二相流量計測された液相から簡易に算出することが
できる。
【0059】
【実施例】本実施例の実験装置は、液相を水,気相を空
気とし、水は、貯水タンク内からブースターポンプによ
り吸入して電磁流量計で計量し、空気は、空気圧縮機で
圧縮され圧力タンクに収容した空気をオリフィス計量し
た。計量された空気は、前記水とともに空気混入器に導
き、図1に示した旋回流発生装置に導入した。
【0060】また、実験装置の諸元は、下記の通りであ
る。 (1)旋回流発生装置の流入口は内径50mm、(2)
絞り部の直径は25mm、(3)ベンチュリーの広がり
角は6.5゜、(4)圧力測定点は、本実験では、図1
に示す旋回流発生装置の偏心エルボ2の流出側直管部
(圧力P0)とベンチュリー喉部6(圧力P1)の計2
点、
【0061】本実験では、気相流束:jg=0.4/2.5m/s 液相流束:jl=0.05/5 m/s の範囲で、水流量,空気流量計測用のオリフィスの差圧
に関しては、3秒間の時間平均を求め、P0,P1の圧力
は3秒間の変動波形として求めた。また、測定点は、気
相流束は12種、液相流束は7種に定めて12×7点で
ある。なお、実験の測定範囲は、図8に示すTaitel&Duc
klerの流動様式線図に記入した点の範囲であり実験点は
スラグ流に相当するが、旋回装置の効果により圧力測定
点では環状流の流動状態であった。
【0062】図9は、差圧△Pと気相流束jgと液相流
束jlとの関係を示す差圧変動波形の特徴ベクトル図で
あり、気相流束jgをX軸、液相流束jlをY軸に取って
ある。なお、このX軸とY軸の関係は図10乃至図14
までの図面にも適用される。
【0063】図9において、差圧△Pの値は、液相流束
lの増加に従い一様に増加しており、jgの増加による
影響は小さい。
【0064】図10は、△Pの標準偏差σと気相流束j
gと液相流束jlとの関係を示す。標準偏差σは、気相流
束jgが増加すると一様に増加しているが、高気相流束
の領域では液相流束の増加によっても標準偏差σの値が
増す。標準偏差σの値は差圧測定値の時間的変化の散ら
ばりの程度を表すものであり、この値が大きい高液相流
束でかつ高気相流束の領域ほど差圧変動量が大きいこと
がわかる。
【0065】図11は、△Pのパワースペクトル密度の
ピーク値Sと気相流束jgと液相流束jlとの関係を示す
図で、ピーク値Sは差圧信号の電力と周波数の比で与え
られるが、周波数の変動による影響は小さく差圧のグラ
フ図9に近い傾向を示している。
【0066】図12は、△Pのパワースペクトル密度の
ピーク周波数Sfと気相流束jgと液相流束jlとの関係
を示す図で、パワースペクトル密度Sのピーク周波数S
fは、液相流束jlの増加に従い一様に増加する傾向がみ
られる。
【0067】図13は、△Pのゆがみ係数γ1と気相流
束jgと液相流束jlとの関係を示す図で、ゆがみ係数γ
1は低気相流束,高液相流束域において最も高い値を示
し、気相流束が増加し、液相流束が減少するにつれてゆ
がみ係数γ1は減じて、高気相流束,低液相流束域にお
いても最も低い値を示した。この値が正であれば差圧変
動波形が極端に変化しない安定した流れであり、負であ
れば差圧が周期的に変化する流れを示す。
【0068】図14は、△Pの尖り係数γ2と気相流束
gと液相流束jlとの関係を示す図で、尖り係数γ2
高気相流束の低液相流束域と、中液相流束の低気相流束
域から高液相流の中気相流束域にかけての領域において
高い値を示した。前者は間欠流領域、後者は気泡流から
環状流への遷移域に当たり、流動状態が不安定の領域で
あるためと思われる。尖り係数γ2の値が大きいほど差
圧測定値が周期的に変動し、ピークの大きさが時間変動
により大きく異なり、尖り係数γ2が小さいほど時間変
動に関わらずピークの大きさが余り変化しないことを示
す。
【0069】データベースの誤差計算 データベースの誤差計算を行うことにより、あらかじめ
実際に流量測定を行ったとき、どの程度の誤差になるか
調べられる。データベースの精度は、前述したように各
特徴ベクトルの強度ごとに表した等高線を重ね合わせた
グリッドセルの大きさによって決まるため、各グリッド
セルの重心位置に相当する液相流束jl,気相流束jg
値とその点から最も離れた領域内の点に対する距離を以
下の式により求め相対誤差とする。
【0070】
【数7】
【0071】計算の結果、各相流量の誤差は液相流束が
0.9〜2.5m/sの範囲において液相流束が4.7
%、気相流束が4.0%であった。データベース化する
に際して測定点数を増すことにより高い精度で測定可能
であることも判明した。
【0072】
【発明の効果】 請求項1に対応する効果:配管内を流れる気液二相流を
管軸まわりに旋回させる旋回流発生装置と、該旋回流発
生装置の流出側直管部に接続された圧力検出手段を有す
る圧力検出型流量計と、前記圧力検出手段で検出された
圧力差信号波形に関する統計的な特徴ベクトルの強度を
計測し、複数の該特徴ベクトルの強度をあらかじめ気相
流束と液相流束に対しマップ化したデータベース・サン
プルパターンと対比して、該特徴ベクトルが占める前記
サンプルパターンの特徴ベクトルの空間における位置を
同定することにより前記気液二相流の気体流束と液体流
束を求める演算部を有するので、気液二相流の混相状態
を一様化するための長大な直管長を必要とせず、しかも
差圧も上流分岐点とベンチュリー喉部との2点間で計測
すればよいので簡易で安価な気液二相流の各相流束を同
時に求めることができる。
【0073】請求項2に対応する効果:前請求項1に記
載された気液二相流量計測装置において、前記旋回流発
生装置を、円筒状の筺体と、該筺体の円筒状壁面の接線
方向に開口する流入口と、該流入口の軸と直角な流れ軸
を有し、前記筺体の一方の円筒端面中央に開口する流出
側直管部とからなる偏心エルボとしたので、請求項1と
同様な効果を有し、且つ、小形な旋回流発生装置で、鉛
直管内の流れを水平管の流れに変換することができ、特
に油田から噴流する液相流計測に好適である。
【0074】請求項3に対応する効果:請求項1に記載
された気液二相流量計測装置において、前記旋回流発生
装置を、直管と、該直管内に設けられ、前記気液二相流
を均一な混相流に混合するミキシング部単体、またはミ
キシングされた前記混相流を前記直管軸まわりに旋回す
る旋回部とで構成したので、請求項1と同様な効果を有
し、短い長さの気液二相流量計測装置とすることができ
る。
【0075】請求項4に対応する効果:配管内を不均一
な層をなして流れる気液二相流を混合し、均一な層をな
す流れにするラインミキサと、該ラインミキサの後流側
に接続されたベンチュリーと、前記ラインミキサの後流
側と該ベンチュリーの喉部間の差圧を検出する差圧計と
を有し、該差圧計の差圧信号波形に関する統計的な特徴
ベクトル強度を計測し、複数の該特徴ベクトルの強度を
あらかじめ気相流束と液相流束に対してマップ化したデ
ータベース・サンプルパターンと対比して当該ベクトル
が占める前記サンプルパターンの特徴ベクトル空間にお
ける位置を同定することにより前記気液二相流の気体流
束と液体流束を求める演算部を有するので、旋回流発生
管により気相と液相とが均一に混合し、気相と液相の混
合比と流速のみにより定まる同一様式のフローパターン
が得られ、高精度な気相流束と液相流束を短小な装置で
計測できる。
【0076】請求項5に対応する効果:請求項1乃至4
の何れかに記載の気液二相流量計測装置において、前記
気液二相流の流入側に設けられ、非定常で流れる該気液
二相流を導入する導入管と、該導入管から導入された前
記気液二相流を収容し密度差により気相と液相とに分離
し、分離した該液相を流出する流出管を有する気液分離
室と、該気液分離室で分離された前記気相を前記流出管
に導入する気相流管を有し、前記流出管から定常流の気
液二相流として排出する脈動流除去装置を有するので、
気液二相流が非定常流であっても、定常流として気液二
相流計測装置に流入するので、差圧信号による安定した
特徴空間が得られ、高精度な各相流束が得られる。
【0077】請求項6に対応する効果:請求項1乃至4
の何れかに記載の気液二相流量計測装置において、前記
気液二相流を、液相が水と油の相である気液混相流と
し、該気液混相流における前記水と油の混合比を計測す
る油水分計を前記圧力検出型流量又計はベンチュリーの
後流側に設けたので、油田から汲みだされた原油に含ま
れる水と油との混相流中の油分流量を簡易に計測するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1,2の発明による気液二相流量計測
装置の実施例を説明するための図である。
【図2】 本発明による気液二相流量計測装置の演算器
を説明するための構成ブロック図である。
【図3】 図1に示すベンチュリーに置き替えられる圧
力検出手段を有する圧力検出型流量計の例。
【図4】 請求項3の発明の実施形態を説明するための
流れ方向断面図である。
【図5】 請求項4の発明の実施形態を説明するための
図である。
【図6】 請求項5の発明の実施形態を説明するための
図である。
【図7】 請求項6の発明の実施形態例を説明するため
の油水分計のブロック図である。
【図8】 本発明に係るタイテル&ダックラーの流動様
式線図と実験点を示す図である。
【図9】 差圧△Pと気相流束jgと液相流束jlとの関
係を示す差圧変動波形の特徴ベクトル図である。
【図10】 △Pの標準偏差σと気相流束jgと液相流
束jlとの関係を示す図である。
【図11】 △Pのパワースペクトル密度のピーク値S
と気相流束jgと液相流束jlとの関係を示す図である。
【図12】 △Pについてのパワースペクトル密度のピ
ーク周波数Sfと気相流束jgと液相流束jlとの関係を
示す図である。
【図13】 △Pのゆがみ係数γ1と気相流束jgと液相
流束jlとの関係を示す図である。
【図14】 △Pの尖り係数γ2と気相流束jgと液相流
束jlとの関係を示す図である。
【図15】 垂直配管で上向き矢印方向流れの気液二相
流の基準流動様式を示す図である。
【図16】 水平配管の矢印方向に流れる気液二相流の
基準流動様式を示す図である。
【符号の説明】
1…旋回流発生装置、2…偏心エルボ、3…偏心エルボ
2の流出側直管部、4…ベンチュリー管、4−1エルボ
流量計、4−2ループ流量計、4−3オリフィス流量
計、5…上流圧力検出部、6…ベンチュリー喉部、7…
上流部圧力計、8…ベンチュリー喉部6の圧力計、9…
演算器、9a…A/D変換器、9b…特徴計測部、9c
…統計的特徴ベクトル量抽出部、9d…パターン認識
部、9e…サンプルパターン(データベース)、9f
気体及び液体の速度判定部、10…旋回流発生管、11
…直管部、12,13,14,17…スワーラ、15…
スワーラ12,13,14の軸、16…ラインミキサ、
18…気液分離室、19…混相流流入管、20…気相流
入管、21…混相流流出管、22…油水分計、23…マ
イクロウェーブ発信器、24…受信器、25…差動アン
プ、26…基準エネルギ、27…気液二相流。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管内を流れる気液二相流を管軸まわり
    に旋回させる旋回流発生装置と、該旋回流発生装置の流
    出側直管部に接続された圧力検出手段を有する圧力検出
    型流量計と、前記圧力検出手段で検出された圧力差信号
    波形に関する統計的な特徴ベクトルの強度を計測し、複
    数の該特徴ベクトルの強度をあらかじめ気相流束と液相
    流束に対しマップ化したデータベース・サンプルパター
    ンと対比して、該特徴ベクトルが占める前記サンプルパ
    ターンの特徴ベクトルの空間における位置を同定するこ
    とにより前記気液二相流の気体流束と液体流束を求める
    演算部を有することを特徴とする気液二相流量計測装
    置。
  2. 【請求項2】 前記旋回流発生装置を、円筒状の筺体
    と、該筐体の円筒状壁面の接線方向に開口する流入口
    と、該流入口の軸と直角な流れ軸を有し、前記筺体の一
    方の円筒端面中央に開口する流出側直管部とからなる偏
    心エルボとしたことを特徴とする請求項1に記載の気液
    二相流量計測装置。
  3. 【請求項3】 前記旋回流発生装置を、直管と、該直管
    内に設けられ、前記気液二相流を均一な混相流に混合す
    るミキシング部単体、またはミキシングされた前記混相
    流を前記直管軸まわりに旋回する旋回部とからなること
    を特徴とする請求項1に記載の気液二相流量計測装置。
  4. 【請求項4】 配管内を不均一な層をなして流れる気液
    二相流を混合し、均一な層をなす流れにするラインミキ
    サと、該ラインミキサの後流側に接続されたベンチュリ
    ーと、前記ラインミキサの後流側と該ベンチュリーの喉
    部間の差圧を検出する差圧計とを有し、該差圧計の差圧
    信号波形に関する統計的な特徴ベクトル強度を計測し、
    複数の該特徴ベクトルの強度をあらかじめ気相流束と液
    相流束に対してマップ化したデータベース・サンプルパ
    ターンと対比して当該ベクトルが占める前記サンプルパ
    ターンの特徴ベクトル空間における位置を同定すること
    により前記気液二相流の気体流束と液体流束を求める演
    算部を有することを特徴とする気液二相流計測装置。
  5. 【請求項5】 前記気液二相流の流入側に設けられ、非
    定常で流れる該気液二相流を導入する導入管と、該導入
    管から導入された前記気液二相流を収容し密度差により
    気相と液相とに分離し、分離した該液相を流出する流出
    管を有する気液分離室と、該気液分離室で分離された前
    記気相を前記流出管に導入する気相流管を有し、前記流
    出管から定常流の気液二相流として排出する脈動流除去
    装置を有することを特徴とする請求項1乃至4項の何れ
    かに記載の気液二相流計測装置。
  6. 【請求項6】 前記気液二相流を、液相が水と油の相で
    ある気液混相流とし、該気液混相流における前記水と油
    の混合比を計測する油水分計を前記圧力検出型流量計又
    はベンチュリーの後流側に設けたことを特徴とする請求
    項1乃至4項の何れかに記載の気液二相流量計測装置。
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