JPH1085325A - 濾過及び補充液の調整装置 - Google Patents

濾過及び補充液の調整装置

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JPH1085325A
JPH1085325A JP8245827A JP24582796A JPH1085325A JP H1085325 A JPH1085325 A JP H1085325A JP 8245827 A JP8245827 A JP 8245827A JP 24582796 A JP24582796 A JP 24582796A JP H1085325 A JPH1085325 A JP H1085325A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡易な装置によって、濾液量と補充液量
とをバランスでき、且つ日常の管理に手間を取られず、
安全に使用できる血液浄化装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】 透析液で満たされた耐圧性の密閉容器
と、その上端部を除いて該密閉容器内に保持された柔軟
な(可とう性の)輸液バッグと、一端が輸液バッグ内と
液流可能に連絡する補充液導管と、該導管に装着された
送液ポンプとからなり、前記密閉容器は透析液流入口及
び透析液流出口を形成され、これら流入口と流出口を透
析液回路にそれぞれ接続することによって、密閉容器
が、コンソールとダイアライザーとの間で液流可能に連
絡され、前記補充液導管の別の一端が、血液回路に連絡
されていることを特徴とする濾過及び補充液の調整装
置、或いは該調整装置を設けた血液浄化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液浄化装置に関
し、詳細には該装置において、血液透析器から濾過する
濾液量と補充液の入った容器からの補充液量とのバラン
スを制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液濾過法(Hemofiltration)は、血液
透析法(Hemodialysis)でみられる種々の合併症や透析
困難症を改善するものとして開発された。この血液濾過
法は腎臓の糸球体と同じように、中分子物質を通過させ
る濾過膜を使用して血液中から水と溶質の除去をおこな
うものである。しかし、血液濾過法においては、腎臓が
行う水の再吸収が行われないため、除去された液を補充
する必要がある。その際、補充液は濾液量とバランスす
るように注入されることが必要である。濾液量と補充液
量とのバランスを取れない場合は低血圧や除水不足等の
問題が生じる。
【0003】従来、濾液量と補充液量のバランスを取る
ために主として2つの方法が取られていた。第1は一般
的な血液濾過(Hemofiltration:以下、HFという)用
や血液濾過透析(Hemodiafiltration:以下、HDFと
いう)用の装置によるものであり、この方法には、容量
によってバランスを取る容量制御方式と重量によってバ
ランスを取る重量制御方式の2通りがある。容量制御方
式、或いは重量制御方式のいずれにせよ、濾液量と補充
液量をバランスさせるための調整手段や、濾液や補充液
を貯液し、計量するためのタンク、或いは流量計(これ
を定量ポンプで行うものもある)が必要であり、場合に
よってはバイパス回路や複数のクランプを含む複雑な回
路等が必要である。また、この方法では補充液を注入す
るためのポンプ、及び血液透析用監視装置(以下、コン
ソールと称する)の除水ポンプにかなりの精度を要求さ
れる。ポンプの僅かな狂いによっても、長時間の血液濾
過透析によって濾液量と補充液量のアンバランスが累積
されるからである。上記の理由により、第1の方法によ
る装置は高価なものとなり、且つかなりの精度を要求さ
れる。
【0004】それに対して、第2のオンラインHFやオ
ンラインHDFでは、透析液供給源からコンソールに流
入する液量とコンソールから排液回路に流出する液量は
同じであるとの原理を利用して、コンソールから透析液
回路(コンソールとダイアライザーとを連絡する回路を
いう)に流入した液を濾過して、その一部を血液回路
(患者とダイアライザーとを連絡する回路をいう)に注
入するものである。このような構成にすることによっ
て、ダイアライザーに流入する液量は血液回路に注入す
る液量分だけ減少するが、血液回路に循環する液はその
液量だけ増加しており、ダイアライザーによってその液
量分だけ多く除水される。即ち、透析液回路から血液回
路に対して、注入した液量分がダイアライザーによって
除水され、その液量分が透析液回路に返ってくるのであ
る。そのため、第1の方法に示した装置に必要な調整手
段は不要となり、また補充液を注入するためのポンプも
前記のような精度は要求されない。というのは、血液側
回路に補充した液量分だけ、ダイアライザーから余計に
除水されるからである。しかし、この第2の方法による
装置も問題はある。まず、この装置ではフィルターによ
って濾過した透析液を使用するため、濾過した液のチェ
ック等、水の管理が大変である。すなわち、濾過膜が正
常に機能しているか、否かを確認するため、濾過した透
析液の細菌検査等をルーチンで行う必要がある。また、
フィルターは施設によって使用される個数や装着される
部位も異なるが、基本的には透析液全てを濾過するの
で、短期間に目詰まりすることが多く、フィルターの交
換に費用(この方法は保険適用が認められていない)や
手間がかかるとの問題があった。さらに、この方法は医
療施設におけるトラブルも少なくなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような事情に鑑
み、本発明においては、より簡易な装置によって濾液量
と補充液量とをバランスでき、且つ日常の管理に手間を
取られず、安全に使用できる装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、透析
液で満たされた耐圧性の密閉容器と、該密閉容器内に入
れた柔軟な輸液バッグと、一端が輸液バッグ内と液流可
能に連絡し他端が血液回路に連絡されている補充液導管
と、該導管に装着された補液ポンプとからなり、前記密
閉容器は透析液流入口及び透析液流出口を有し、これら
流入口と流出口を透析液回路にそれぞれ接続することに
よって、密閉容器が、コンソールとダイアライザーとの
間で液流可能に連絡されていることを特徴とする濾過及
び補充液の調整装置によって、上記課題を解決した。ま
た、血液回路に血液ポンプとダイアライザーを設け、透
析液回路にコンソールを設け、さらに血液回路と透析液
回路とを連絡する前記の濾過及び補充液の調整装置を設
けた血液浄化装置によって、上記課題を解決した。
【0007】本発明も、コンソールからダイアライザー
側に流出する液量とダイアライザー側からコンソールに
流入する液量は同じである原理を利用したものである。
オンラインHFやオンラインHDFでは、透析液を濾過
した液を補充液として使用したが、本発明の装置では市
販されている輸液を補充液として使用する。透析液回路
内に外気から密閉できる容器を液流可能に連絡させる。
例えば、一端がダイアライザーに連絡している透析液流
出回路(ダイアライザーから流出した液をコンソールに
流入させるまでの透析液回路を言う)のもう一端を、密
閉容器の透析液流入口に接続し、また一端がコンソール
に連絡している透析液流出回路のもう一端を、密閉容器
の透析液流出口に接続する。それによって、密閉容器を
ダイアライザーとコンソールとの間で液流可能に連絡す
る。ここでいう密閉容器とは、外気から容器内の透析液
を遮断できるものをいい、上記のように透析液流入口や
流出口は透析液回路に連絡している。この容器内に透析
液を満たし、その透析液の中に輸液バッグの上端部を残
したまま、輸液バッグ本体を沈めて保持し、容器内に空
気が入らないように密閉する。この状態で、透析液回路
に圧(陰圧)をかけた場合、輸液バッグ内の液と密閉容
器内の透析液は同じ圧力を受けることになる。即ち、輸
液バッグから一定量の液が補液ポンプによって血液回路
側に流出されると、密閉容器内の減少した容量分だけの
透析液が密閉容器内に吸入される。コンソールからダイ
アライザーに流入する透析液量は変わらないので、密閉
容器への吸入量分は血液回路側からダイアライザーによ
って除水(濾過)された液で補われる。そして、その除
水量(濾液量)は輸液バッグ内から血液回路に流出した
量に等しい。つまり、オンラインHDFが透析液回路の
透析液を濾過して、濾過液を血液回路に流入し、その流
入分だけ余分にダイアライザーから除水(濾過)するの
に対して、本発明では、補充液を濾過液ではなく市販の
輸液バッグの輸液とし、さらに透析液と輸液を同じ圧力
環境にすることによって、補充液量と濾液をバランスさ
せたものである。そのため、補充液の日常的な管理(細
菌検査、エンドトキシン検査等)は不要である。また、
本発明は非常に簡易な装置で透析液と輸液(補充液)を
同じ圧力環境にしたことに特徴を有する。一般的なHF
やHDFに使用するような調整装置や複雑な回路は不要
であり、且つ補充液量だけ除水するシステムなので、計
量装置、或いは補液ポンプや除水ポンプにおいて高い精
度が必要とされない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の装置は大まかに、透析液
回路に液流可能に連絡され透析液で満たされた耐圧性の
密閉容器と、該密閉容器内に入れた柔軟な(可とう性
の)輸液バッグと、一端が輸液バッグ内と連絡し他端が
血液回路と連絡する補充液導管と、該導管に装着された
補液ポンプとからなる。以下に各構成要件の実施態様、
或いはバリエーションについて述べる。まず、密閉容器
の配置部位であるが、これはコンソールとダイアライザ
ーとを連絡する透析液回路内であれば、特に限定されな
い。基本的には密閉容器が、透析液流入回路(コンソー
ルからダイアライザーまで液を流通させる透析液回路を
いう)に連絡されていても良いし、透析液流出回路に連
絡されていても良い。ただし、透析液の温度調節の点か
らは、密閉容器を透析液流出回路内に設ける方が好まし
い。というのは、補充液は透析液によって温められる
が、逆に透析液は降温するため、密閉容器を透析液流入
回路に連絡すると、ダイアライザーに流入する前の透析
液の温度が低下すると考えられるためである。それに対
して、透析液流出回路内に密閉容器を設けると、その回
路内を流れる透析液は廃棄されるだけであるので、問題
はない。
【0009】輸液バッグの上端部には補充液導管の一端
が連結されており、別の一端は静脈側血液回路(ダイア
ライザーの血液流出ポートと患者の静脈を連結している
回路をいう)の点滴筒上部に連結されている。また、補
充液導管の中間部には、補充液を血液回路に注液するた
めの補液ポンプが装着されている。密閉容器内に保持す
る輸液バッグは市販のものから必要に応じて選択すれば
よいが、密閉容器の外部から輸液バッグの上端部のみを
出して保持できるように、輸液バッグ上端部外縁に突起
が設けてあるものが好ましい。例えば、清水製薬社製の
HFソリタのように、上端部外縁に5〜10mmの環状
突起が形成してあると、密閉容器内に保持するのが便利
である。輸液バッグの種類は生理的食塩水、HF用の補
液等で、容量は500ml、1000ml、2000m
l等、様々である。2000ml以上の補充液を必要と
する場合もあるので、その際は複数の輸液バッグを連結
管によって連結して使用するとよい。
【0010】密閉容器は貯液槽と上蓋とからなり、貯液
槽と上蓋とが密着して容器を密閉することができる。ま
た、上蓋には輸液バッグの上端部を保持するための保持
手段が設けられるのが好ましい。ここで、上蓋は外蓋と
内蓋とから構成されていてもよい。例えば、内蓋は図3
に示されるような、接合する長方形の2つの断片からな
り、それぞれの断片側部には輸液バッグ上端部が嵌め込
まれるための挿入溝が形成されている。この挿入溝に、
輸液バッグ上端部の突起が引掛かるように嵌めて、2つ
の断片の側部同士を接合して、内蓋を貯液槽の所定の部
位に装填する。このように、輸液バッグの上端部突起を
容器外部に残したまま、輸液バッグ本体は密閉容器内に
しっかりと保持される。そして、突き出たバッグ上端部
に外蓋の挿入孔を挿入して、外蓋で内蓋を覆った後、貯
液槽と外蓋とを密着して固定する。ここで、外蓋と内蓋
との間に密閉用パッキンを挟むことによって、貯液槽と
外蓋との密閉性、或いは外蓋と輸液バッグ上端部との密
閉性を向上させることもできる。
【0011】既述したように、密閉容器内に保持する輸
液バッグが複数個の場合は内蓋の挿入溝、外蓋の挿入孔
は複数個形成しなくてはならない。また、密閉容器はコ
ンソールの除水ポンプから相当な陰圧を受けるので、そ
れに耐えうる耐圧性が必要である。一般的に血液濾過透
析では、−500mmHg〜500mmHgの耐圧性を
有するものが望ましい。そのため、密閉容器の貯液槽や
上蓋はステンレス等の金属、或いは高分子材料なら機械
的強度の高いポリカーボネート等からなるものが好まし
い。また、密閉容器の容量は複数個の輸液バッグを保持
する場合もあるので、10リットル程度は必要である。
しかし、それ以上になると、重くて持ち運びが大変であ
るので、せいぜい30リットルのものまでが実用的に限
度である。また、貯液槽は補充液を加温する目的もある
ので、透析液の温度が低下しないように貯液槽の周りを
断熱材で覆ってもよい。さらに、容器内から空気を除去
し易く、また貯めた液を廃棄し易いように、透析液流入
口を密閉容器の下端側部に、透析液流出口を密閉容器の
上端部(具体的には、外蓋)に形成するのが好ましい。
そのような構成は密閉容器内の温度を均一にするために
も効果がある。
【0012】
【実施例】本発明の調整装置を設けた血液浄化装置1の
全体を図1に示す。透析液流入回路2はコンソール3の
第1流出ポート4とダイアライザー5の透析液流入ポー
ト6を連絡している。透析液流出回路7は2つの部分に
分かれ、上流側の透析液流出回路7aはダイアライザー
5の透析液流出ポート8と密閉容器9の透析液流入口1
0とを連絡している。そして、下流側の透析液流出回路
7bは密閉容器9の透析液流出口11とコンソール3の
第1流入ポート12に連絡している。血液回路はダイア
ライザー5によって、その上流側(動脈側血液回路13
a)と、下流側(静脈側血液回路13b)の2つに分け
られている。動脈側血液回路13aは患者の動脈14と
ダイアライザー5の血液流入ポート15とを連絡してお
り、その回路内には血液ポンプ16と動脈チャンバー1
7が設けられている。静脈側血液回路17bはダイアラ
イザー5の血液流出ポート18と患者の静脈19とを連
絡しており、その回路内には静脈チャンバー20が設け
られている。密閉容器9の中には柔らかな輸液バッグ2
1の本体部が保持され、密閉容器9内の空間は透析液に
よって満たされている。輸液バッグ21の上端部は 密
閉容器9の外部に出されており、瓶針のついた補充液導
管22が接続されている。補充液導管22の別の一端は
静脈側血液回路13bの静脈チャンバー20に接続され
ている。また補充液導管22の中間部には、輸液バッグ
21から血液回路に補充液を送るための補液ポンプ23
が設けられている。
【0013】密閉容器は図2に示すように、貯液槽24
と上蓋からなり、上蓋はさらに内蓋25と外蓋26から
なる。貯液槽24は内底の側部に透析液流入口10が形
成されている。図2,3に示すように、内蓋は輸液バッ
グ21の上端部に形成された外縁突起27を上部に残し
たまま、輸液バッグ本体部を貯液槽24内に保持できる
ように挿入溝28が形成されている。また、内蓋25は
中央部で2つに分かれるようになっており、輸液バッグ
21を貯液槽24に沈めた後、輸液バッグ21の外縁突
起27下部を、2つの内蓋25の挿入溝28同士を合わ
せて挟むことによって輸液バッグ21の上端部下方を保
持する。それから、内蓋25及び貯液槽24外縁を密閉
用パッキン32で覆う。密閉用パッキン32は内蓋25
の上に突出した輸液バッグ上端部が貫通できるように、
また密閉容器9内の透析液が容器外に流出できるよう
に、必要な個所に孔が形成されている。さらに密閉用パ
ッキン32の上を外蓋26で覆う。外蓋26には、挿入
孔29と、透析液流出口11と、貯液槽24と固定する
ための固定用孔30が形成されている。透析液流出口1
1を外蓋26に設ける、即ち密閉容器9の上端に形成す
ることによって、密閉容器9内の空気を容器外に簡単に
除去することができる。挿入孔29を輸液バッグ上端部
に挿入して外蓋26を被せ、さらに外蓋26と貯液槽2
4を固定する。このようにして密閉容器は外気から密閉
性を保持する。上記の例では貯液槽24及び輸液バッグ
21と、外蓋26とを内蓋よりやや大きな密閉用パッキ
ン32で密閉したが、外蓋26の挿入孔29の周囲を輸
液バッグ上端部と密着できるように、弾性部材で形成し
ても良い。同様に、外蓋26と貯液槽24の密着部のい
ずれかを密着し易いように弾性部材で形成するか、両者
の間にOリング等の弾性部材を挟み込んでも良い。弾性
部材とは例えば、ゴム、シリコーン、熱可塑性エラスト
マー等である。
【0014】また図2に示すように、補充液量が1つの
輸液バッグで不足するようならば、複数の輸液バッグ2
1を連結管31で連結すれば良い。輸液バッグ上端には
弾性の栓が装着されているので、この栓を連結管31の
先端に形成された瓶針で穿刺することによって複数の輸
液バッグを連結する。輸液バッグ21と補充液導管22
とを連絡させるのも同様であり、密閉容器9から突出し
た輸液バッグ上端の栓に補充液導管22の先端の瓶針を
穿刺する。
【0015】次に血液浄化装置1の透析液及び血液の流
れを示す。透析液は透析液供給回路(図示せず)から、
コンソール3、透析液流入回路2を通ってダイアライザ
ー5に流入する。ダイアライザー5において、透析膜を
介して血液と接触し、物質交換を行った後に上流側の透
析液流出回路7aに流出される。それから、透析液は密
閉容器9に流入する。さらに透析液は密閉容器9から下
流側の透析液流出回路7bに流出され、再びコンソール
3を通過して排液回路(図示せず)に流出される。血液
は、患者の動脈14から脱血され、動脈側血液回路13
aを通って、ダイアライザー5に流入する。ダイアライ
ザー5に流入した血液は静脈側血液回路13bを通って
静脈側チャンバー20に流入する。ここで、密閉容器9
内の輸液バッグ21から送液されてきた補充液を注入さ
れた血液は、静脈側血液回路13bを通って静脈19に
返される。
【0016】この血液浄化装置1を使用して、血液濾過
透析を行う際の液の流れを以下に示す。まず、患者の状
態によって補充液の量を決め、その補充液量を補液ポン
プ23によって輸液バッグ21から静脈側血液回路13
bに送液する。補充液は密閉容器9内で透析液と接触さ
せることによって、透析液と同じ温度(37℃)に加温
される。そのため、本装置では補充液を加温するための
特別な装置は不要である。ここで、コンソール3から透
析液回路に流入する透析液の量と透析液回路からコンソ
ール3に流出する透析液の量とは同じであるから、密閉
容器9内で減少した量は透析液回路から補われる。しか
し、透析液流入回路2からダイアライザー5に流入する
透析液の量は変わらないので、その減少した液量は血液
回路側からダイアライザー5によって濾過された除水量
によって補われる。即ち、補充液を血液回路に注入した
液量分だけ血液から除水(濾過)され、その際に体内の
不要な中分子物質も一緒に除去されるのである。本発明
の装置によれば、オンラインHDFと異なり、補充液は
透析液を濾過したものではないので、補充液の日常的な
管理(細菌検査、エンドトキシン検査等)は不要であ
る。また、一般的なHDFに使用するような調整装置や
複雑な回路は不要であり、且つ補充した液量分だけ除水
するシステムなので、送液ポンプや除水ポンプにおいて
高い精度が必要とされない。
【0017】
【発明の効果】本発明の装置によって、より簡易な装置
によって濾液量と補充液量とをバランスすることができ
るので、取扱いも容易であり、且つ安価である。そし
て、補充液は市販の輸液バッグの液を使用するので、オ
ンラインHDFのように日常の水管理に手間を取られ
ず、使用において安全である。また、本装置は既存の血
液透析装置にも装着(後付け)することができるので便
利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過及び補充液の調整装置を含む血液
浄化装置全体の概略フロー図である。
【図2】本発明の密閉容器の概略を示す側面図である。
【図3】上記密閉容器の外蓋と内蓋の概略を示す平面図
である。
【符号の説明】
1.血液浄化装置 2.透析液流入回路 3.コンソール 4.第1流出ポート 5.ダイアライザー 6.透析液流入ポート 7a.透析液流出回路(上流側) 7b.透析液流出回路(下流側) 8.透析液流出ポート 9.密閉容器 10.透析液流入口 11.透析液流出口 12.第1流入ポート 13a.動脈側血液回路 13b.静脈側血液回路 14.患者動脈 15.血液流入ポート 16.血液ポンプ 17.動脈チャンバー 18.血液流出ポート 19.患者静脈 20.静脈チャンバー 21.輸液バッグ 22.補充液導管 23.補液ポンプ 24.貯液槽 25.内蓋 26.外蓋 27.外縁突起 28.挿入溝 29.挿入孔 30.固定用孔 31.連結管 32.密閉用パッキン

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透析液で満たされた耐圧性の密閉容器
    と、該密閉容器内に入れた柔軟な輸液バッグと、一端が
    輸液バッグ内と液流可能に連絡し他端が血液回路に連絡
    されている補充液導管と、該導管に装着された補液ポン
    プとからなり、前記密閉容器は透析液流入口及び透析液
    流出口を有し、これら流入口と流出口を透析液回路にそ
    れぞれ接続することによって、密閉容器が、コンソール
    とダイアライザーとの間で液流可能に連絡されているこ
    とを特徴とする濾過及び補充液の調整装置。
  2. 【請求項2】 前記輸液バッグはその上端部を密閉容器
    外に出して、上端部下方を密閉容器内に保持された請求
    項1に記載された濾過及び補充液の調整装置。
  3. 【請求項3】 密閉容器が透析液流入回路に連絡された
    請求項1または2のいずれかの項に記載された濾過及び
    補充液の調整装置。
  4. 【請求項4】 密閉容器が透析液流出回路に連絡された
    請求項1または2のいずれかの項に記載された濾過及び
    補充液の調整装置。
  5. 【請求項5】 補充液導管の一端が静脈側血液回路に連
    絡された請求項1〜4のいずれかの項に記載された濾過
    及び補充液の調整装置。
  6. 【請求項6】 密閉容器が貯液槽と、該貯液槽と密着可
    能な上蓋とからなり、該上蓋に輸液バッグを保持するた
    めの保持手段を設けた請求項1〜5のいずれかの項に記
    載された濾過及び補充液の調整装置。
  7. 【請求項7】 輸液バッグ上端部外縁に突起が形成され
    た請求項6に記載された濾過及び補充液の調整装置。
  8. 【請求項8】 前記上蓋は外蓋と内蓋とから構成され、
    内蓋は接合する2つの断片からなり、それぞれの断片側
    部には輸液バッグ上端部が嵌め込み可能な挿入溝が形成
    され、外蓋には輸液バッグ上端部が嵌め込み可能な挿入
    孔が形成された請求項6または7のいずれかの項に記載
    された濾過及び補充液の調整装置。
  9. 【請求項9】 外蓋と内蓋との間に密閉用パッキンが装
    着された請求項8に記載された濾過及び補充液の調整装
    置。
  10. 【請求項10】 前記挿入溝、及び挿入孔が複数個形成
    されている請求項8または9のいずれかの項に記載され
    た濾過及び補充液の調整装置。
  11. 【請求項11】 輸液バッグが複数個保持され、これら
    の輸液バッグが連結管によって液流可能に連絡された請
    求項1〜10のいずれかの項に記載された濾過及び補充
    液の調整装置。
  12. 【請求項12】 密閉容器が−500mmHg〜500
    mmHgの耐圧性能を有する請求項1〜11のいずれか
    の項に記載された濾過及び補充液の調整装置。
  13. 【請求項13】 密閉容器が金属製、ポリカーボネート
    製からなる請求項1〜12のいずれかの項に記載された
    濾過及び補充液の調整装置。
  14. 【請求項14】 密閉容器の貯液容量が10〜30リッ
    トルである請求項1〜13のいずれかの項に記載された
    濾過及び補充液の調整装置。
  15. 【請求項15】 貯液槽に断熱材を装着した請求項1〜
    14のいずれかの項に記載された濾過及び補充液の調整
    装置。
  16. 【請求項16】 透析液流入口が密閉容器の下端側部
    に、透析液流出口が密閉容器の上端に形成された請求項
    1〜15のいずれかの項に記載された濾過及び補充液の
    調整装置。
  17. 【請求項17】 血液回路に血液ポンプとダイアライザ
    ーを設け、透析液回路にコンソールを設け、さらに血液
    回路と透析液回路とを連絡する濾過及び補充液の調整装
    置を設けた血液浄化装置であり、濾過及び補充液の調整
    装置は透析液で満たされた耐圧性の密閉容器と、該密閉
    容器内に入れた柔軟な輸液バッグと、一端が輸液バッグ
    内と液流可能に連絡し他端が血液回路に連絡されている
    補充液導管と、該導管に装着された補液ポンプとからな
    り、前記密閉容器は透析液流入口及び透析液流出口を有
    し、これら流入口と流出口を透析液回路にそれぞれ接続
    することによって、密閉容器が、コンソールとダイアラ
    イザーとの間で液流可能に連絡されていることを特徴と
    する血液浄化装置。
  18. 【請求項18】 前記輸液バッグはその上端部を密閉容
    器外に出して、上端部下方を密閉容器内に保持された請
    求項17に記載された血液浄化装置。
  19. 【請求項19】 密閉容器が透析液流出回路に連絡され
    た請求項17または18のいずれかの項に記載された血
    液浄化装置。
  20. 【請求項20】 密閉容器が貯液槽と、該貯液槽と密着
    可能な上蓋とからなり、該上蓋に輸液バッグを保持する
    ための保持手段を設けた請求項17〜19のいずれかの
    項に記載された血液浄化装置。
  21. 【請求項21】 輸液バッグ上端部外縁に突起が形成さ
    れた請求項17〜20のいずれかの項に記載された血液
    浄化装置。
  22. 【請求項22】 前記上蓋は外蓋と内蓋とから構成さ
    れ、内蓋は接合する2つの断片からなり、それぞれの断
    片側部には輸液バッグ上端部が嵌め込み可能な挿入溝が
    形成され、外蓋には輸液バッグ上端部が嵌め込み可能な
    挿入孔が形成されている請求項20または21のいずれ
    かの項に記載された血液浄化装置。
  23. 【請求項23】 外蓋と内蓋との間に密閉用パッキンが
    装着された請求項22に記載された血液浄化装置。
  24. 【請求項24】 前記挿入溝、及び挿入孔が複数個形成
    された内蓋、及び外蓋を有する密閉容器を設けた請求項
    22または23のいずれかの項に記載された血液浄化装
    置。
  25. 【請求項25】 輸液バッグが複数個保持され、これら
    の輸液バッグが連結管によって液流可能に連絡された請
    求項17〜24のいずれかの項に記載された血液浄化装
    置。
  26. 【請求項26】 密閉容器が−500mmHg〜500
    mmHgの耐圧性能を有する請求項17〜25のいずれ
    かの項に記載された血液浄化装置。
  27. 【請求項27】 密閉容器の貯液容量が10〜30リッ
    トルである請求項17〜26のいずれかの項に記載され
    た血液浄化装置。
  28. 【請求項28】 透析液流入口が密閉容器の下端側部
    に、透析液流出口が密閉容器の上端に形成された請求項
    17〜27のいずれかの項に記載された血液浄化装置。
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