JPH1074192A - 画像処理方法およびその装置 - Google Patents

画像処理方法およびその装置

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JPH1074192A
JPH1074192A JP8230889A JP23088996A JPH1074192A JP H1074192 A JPH1074192 A JP H1074192A JP 8230889 A JP8230889 A JP 8230889A JP 23088996 A JP23088996 A JP 23088996A JP H1074192 A JPH1074192 A JP H1074192A
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JP8230889A
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English (en)
Inventor
Masafumi Iwamoto
雅史 岩本
Takahiko Fujisaka
貴彦 藤坂
Seiji Mano
清司 真野
Shinichi Takahashi
進一 高橋
Masaaki Ikehara
雅章 池原
Shigeki Obata
成樹 小幡
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の入力画像の中から最も鮮明な画像を選
択することができず、複数の入力画像を組み合わせてよ
り鮮明度の高い画像を構成することもできなかった。 【解決手段】 再構成可能なウェーブレット変換を行っ
て、同じ領域を異なる条件で観察した複数の画像よりそ
の各周波数成分を求めるウェーブレット変換器1a、1
bと、その周波数成分を画像毎に重み付けして総和をと
る総和回路2a、2bと、総和回路の出力を画素毎に比
較する比較器3と、比較結果に従ってそれぞれの画像の
周波数成分を選択するスイッチ9と、選択された周波数
成分を合成して画像を再構成する逆ウェーブレット変換
器8とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学撮像系など
によって得られた、同一領域を異なる条件で観察した複
数の画像から、最も鮮明な画像を画素毎に検出する画像
処理方法およびその装置、さらにはその検出結果に基づ
いて、もとの画像を組み合わせて画像の品質を改善する
画像処理方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像のボケを検出する装置として
は、高速フーリエ変換(Fast Fourier T
ransform:以下、FFTという)を利用するも
のが一般的であった。これは、画像がボケてゆくにした
がって、画像の空間周波数のうちの高い周波数成分が減
少する性質を利用したものである。しかしながら、FF
Tでは後に説明するように、周波数分布を局所化して取
り扱うことが困難であるため、昨今、FFTに代えてウ
ェーブレット変換を利用した種々の画像処理装置が提案
されている。
【0003】図17は例えば、特開平6−124345
に示された従来の画像処理装置の構成を示すブロック図
であり、図において、21はCCD(電荷結合デバイ
ス)を用いたカメラ部、22はフォーカス操作制御部、
23はA/D(アナログ・ディジタル)変換部、24は
8ビットフレームメモリ、25はウェーブレット変換
部、26はスペクトル総和値算出部、27はスペクトル
総和値保持メモリ、28はこの画像処理装置の全体制御
を行うCPU(中央演算処理装置)である。
【0004】次に動作について説明する。この画像処理
装置では、カメラ部21が取り込んだ画像をA/D変換
部23がデジタル信号に変換し、8ビットフレームメモ
リ24に格納する。ウェーブレット変換部25はこの8
ビットフレームメモリ24に格納された画像をウェーブ
レット変換し、スペクトル総和値算出部26がその変換
出力の総和を求めて、それをスペクトル総和値保持メモ
リ27に記憶する。CPU28はその値から画像のボケ
具合を判定し、その制御によってフォーカス操作制御部
22がカメラ部21の焦点距離を調整する。これによっ
て、撮影中に目標が移動しても自動的にフォーカス操作
を実行させることができる。
【0005】なお、ウェーブレット変換は後に説明する
ように、周波数分布を局所化して取り扱うことができる
ので、画像の中の特定の領域について、ボケ具合を測定
することができる。例えば、遠方の山を背景に人物が移
動しても、背景のピンボケの影響を受けることなく人物
にピントを合わせることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像処理装置は
以上のように構成されているので、同一の領域を条件を
変えて撮影した複数の入力画像の中から、最も鮮明な画
像を選択することはできず、また、それら複数の入力画
像を組み合わせて、より鮮明度の高い画像を構成するこ
ともできないなどの課題があった。
【0007】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、複数の画像の局所的なピントのボ
ケあるいは鮮明度を比較する画像処理方法およびその装
置を得ることを目的とする。
【0008】また、この発明は、鮮明度の比較結果を利
用して、複数の画像を組み合わせて鮮明度のより高い1
枚の画像を構成する画像処理方法およびその装置を得る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る画像処理方法は、同じ領域を異なる条件で観察した複
数の画像をそれぞれウェーブレット変換し、得られた各
周波数成分の値を比較して、画素毎に最も鮮明な画像を
判定するようにしたものである。
【0010】請求項2記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換によって得られた各周波数成分
の値に重み付けを行ってその総和をとり、その画素毎の
比較結果が最も大きな値をとる画像を、最も鮮明な画像
と判定するようにしたものである。
【0011】請求項3記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換によって得られた各周波数成分
の値の比較結果の多数決をとり、最も数多くの周波数成
分でその値が大きい画像を、最も鮮明な画像と判定する
ようにしたものである。
【0012】請求項4記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換に際して、水平、垂直各方向で
2分割して4種類の変換結果を生成し、そのうちの、水
平、垂直のいずれかで高周波成分を含む3種類の値の比
較に基づいて、最も鮮明な画像の判定を行うようにした
ものである。
【0013】請求項5記載の発明に係る画像処理方法
は、着目する画素とその周囲の画素を選択するための移
動窓をかけて、隣接したいくつかの画素をひとかたまり
にして評価するようにしたものである。
【0014】請求項6記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換で得られた各周波数成分の値の
重み付け総和を各画素毎に比較した比較結果に対して移
動窓をかけ、抽出された比較結果の多数決に基づいて、
最も鮮明な画像の判定を行うようにしたものである。
【0015】請求項7記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換で得られた各周波数成分の値の
各画像毎の重み付け総和に対して移動窓をかけ、抽出さ
れた総和の当該移動窓内での合算結果に基づいて、最も
鮮明な画像の判定を行うようにしたものである。
【0016】請求項8記載の発明に係る画像処理方法
は、再構成可能なウェーブレット変換を行うことによっ
て得られた各周波数成分の値を、最も鮮明な画像につい
ての判定結果に基づいて選択し、その周波数成分の値に
対して逆ウェーブレット変換を行って画像の再構成を行
うようにしたものである。
【0017】請求項9記載の発明に係る画像処理方法
は、ウェーブレット変換および逆ウェーブレット変換
を、水平および垂直の両方向でそれぞれ2分割してフィ
ルタリングすることによって行うようにしたものであ
る。
【0018】請求項10記載の発明に係る画像処理方法
は、双直交ウェーブレット変換によってウェーブレット
変換を行うようにしたものである。
【0019】請求項11記載の発明に係る画像処理装置
は、対応するウェーブレット変換器で得られた画像のそ
れぞれの周波数成分の値に重み付けを行ってその総和を
求める各ウェーブレット変換器対応の総和回路、およ
び、その出力を画素毎に比較して、最も大きな値の画像
の識別子を判定結果として出力する比較器を設けたもの
である。
【0020】請求項12記載の発明に係る画像処理装置
は、それぞれのウェーブレット変換で得られた各周波数
成分の値を画素毎に比較する比較器、および、その比較
結果の多数決をとり、最も数多くの周波数成分において
その値が大きいと判定された画像の識別子を判定結果と
して出力する多数決回路を設けたものである。
【0021】請求項13記載の発明に係る画像処理装置
は、ウェーブレット変換器を水平および垂直方向に各2
分割する2分割フィルタで構成したものである。
【0022】請求項14記載の発明に係る画像処理装置
は、窓発生器と多数決回路とを設けて、着目する画素と
その周囲の画素を選択するための移動窓を発生して、そ
の移動窓を比較器の出力にかけることによって抽出され
た比較器の出力の多数決をとって、最も数の多い画像の
識別子を判定結果として出力するようにしたものであ
る。
【0023】請求項15記載の発明に係る画像処理装置
は、窓発生器を設けて着目する画素とその周囲の画素を
選択するための移動窓を発生し、その移動窓を各総和回
路の出力のそれぞれにかけて各総和回路の出力を移動窓
内で合算し、その合算結果を比較器で比較して、値が最
も大きな画像の識別子を判定結果として出力するように
したものである。
【0024】請求項16記載の発明に係る画像処理装置
は、各ウェーブレット変換器で再構成可能なウェーブレ
ット変換を行い、その出力を各画素毎に鮮明度の判定結
果に従って作動するスイッチによって逆ウェーブレット
変換器に入力し、入力された各周波数成分の値に前記ウ
ェーブレット変換に対する逆ウェーブレット変換を行っ
て、画像を再構成するようにしたものである。
【0025】請求項17記載の発明に係る画像処理装置
は、2分割フィルタによってウェーブレット変換器およ
び逆ウェーブレット変換器を形成したものである。
【0026】請求項18記載の発明に係る画像処理装置
は、双直交ウェーブレット変換器を用いてウェーブレッ
ト変換器を構成したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による画
像処理装置の構成を示すブロック図であり、この実施の
形態1は、より鮮明な画像の検出にウェーブレット変換
を用いたものである。図において、1aは入力される第
1の画像のウェーブレット変換を行うウェーブレット変
換器であり、1bは入力される第2の画像のウェーブレ
ット変換を行うウェーブレット変換器である。2aはウ
ェーブレット変換器1aよりウェーブレット変換の結果
出力されたそれぞれの周波数成分の値に重み付けを行っ
てその総和を求める総和回路であり、2bはウェーブレ
ット変換器1bよりウェーブレット変換の結果出力され
た、それぞれの周波数成分の値に重み付けを行ってその
総和を求める総和回路である。3はこれら総和回路2
a、2bの出力を画素毎に比較して判定結果を出力する
比較器である。
【0028】また、図2はウェーブレット変換器1a、
1bによるウェーブレット変換の時間周波数分割特性を
示す説明図であり、図2(a)にはフーリエ変換におけ
る時間周波数タイリングが、図2(b)には短時間フー
リエ変換における時間周波数タイリングが、図2(c)
にはウェーブレット変換における時間周波数タイリング
がそれぞれ示されている。
【0029】次に動作について説明する。ここで、図1
において入力される第1および第2の2枚の画像は、同
じ位置から同じ領域を撮影した光学画像である。ただ
し、その撮影条件は互いに異なっており、例えばピント
の合う距離が異なっているものとする。各ウェーブレッ
ト変換器1a、1bはそれぞれウェーブレット変換を行
って第1の画像あるいは第2の画像の各周波数成分の値
を求め、それらを総和回路2aもしくは2bに出力す
る。総和回路2aおよび2bはそれぞれ対応するウェー
ブレット変換器1aまたは1bより受けたそれぞれの周
波数成分の値に重み付けを行い、それらの総和を求めて
比較器3に送る。それを受けた比較器3はそれら重み付
けされた周波数成分の値の総和を画素毎に比較して、当
該画素における最も鮮明な画像を判定し、その判定結果
を出力する。ここではウェーブレット変換器1aおよび
1bの詳細な動作の説明は後に行うこととし、先に総和
回路2aおよび2bと比較器3の動作について説明す
る。
【0030】ウェーブレット変換器1aおよび1bの出
力には、FFTを使用した場合と同様に、画像を周波数
成分に分割した値が得られる。従って、それぞれの周波
数成分の値に適当な重み付けを行ってその総和を求める
ことにより、画像の鮮明さを表す指標を得ることができ
る。一般に、鮮明な画像は高い周波数成分を多く含んで
いるので、高い周波数成分の重みを大きくすれば、画像
の鮮明さを評価するのに適した指標を得ることができ
る。この総和回路2aおよび2bの動作を式で表すと、
次に示す式(1)のようになる。ただし、Pi,j,k は画
像の第k周波数成分の(i,j)座標の値、Qi,j は総
和回路2a、2bの出力の(i,j)座標の値、wk
第k周波数成分の重みである。
【0031】
【数1】
【0032】比較器3は各総和回路2aおよび2bによ
って得られた値Qi,j の大きさを座標(画素)毎に比較
する。例えばその絶対値あるいは2乗値を求めて大小を
比較し、それが大きい方の画像の識別子である当該画像
の番号を判定結果として出力する。すなわち、第1の画
像の方が大きければその番号#1を、第2の画像の方が
大きければその番号#2を判定結果として出力する。
【0033】図1に示した実施の形態1の画像処理装置
はこのように動作するので、入力した第1および第2の
画像のうちの、もっとも鮮明なものの番号(#1あるい
は#2)を各座標(画素)毎に得ることができる。な
お、この実施の形態1では入力する画像の枚数が2枚で
ある場合について示しているが、2枚以上であれば何枚
であってもよく、以下の各実施の形態においても同様で
ある。
【0034】次に、ウェーブレット変換器1a、1bの
詳細な動作を説明する。ここで、ウェーブレットとは特
定の決まった関数ではなく、局在する波を表すさまざま
な関数の総称である。ウェーブレット関数を定義するた
めに、時間的にも周波数的にも局在した基本ウェーブレ
ット関数ψ(t)を用意する。この基本ウェーブレット
関数ψ(t)はアナライジングウェーブレットあるいは
マザーウェーブレットと呼ばれ、次の式(2)に示した
アドミッシブル条件を満足していなければならない。
【0035】
【数2】
【0036】ここでψ^(ω)は基本ウェーブレット関
数ψ(t)のフーリエ変換を示し、Cψは後述する順逆
変換の定義に現れる定数である。この条件は遠くで十分
速く減速する関数については、次の式(3)で示す簡明
な条件と同値になる。
【0037】
【数3】
【0038】つまり、基本ウェーブレット関数ψ(t)
の平均が“0”となる条件を満足させる。この基本ウェ
ーブレット関数ψ(t)をa倍(a>0)のスケール変
換を行って時間軸を拡大/縮小し、原点をbだけシフト
(平行移動)すると、次の式(4)に示すようなウェー
ブレット関数ψa,b (t)が得られる。
【0039】
【数4】
【0040】これをフーリエ変換と比較した場合、aは
周期(周波数の逆数)の役割を持つが、bは時刻のパラ
メータでフーリエ変換にはそれに対応するものがない。
この関数系を用いて与えられた関数を表現するのがウェ
ーブレット変換であり、次の3つに分けられる。
【0041】(1)パラメータa,bが連続的な連続ウ
ェーブレット変換 (2)パラメータa,bが離散的な離散ウェーブレット
変換 (a)ウェーブレットが非直交基底 (b)ウェーブレットが直交基底
【0042】ウェーブレット変換は形式的には、ウェー
ブレット関数ψa,b (t)をフーリエ変換の場合のex
p(jωt)のように用いたものなので、連続ウェーブ
レット変換Wf (a,b)は次の式(5)のように定義
される。
【0043】
【数5】
【0044】これは信号f(t)のt=bにおけるa程
度の近傍での振動数の情報を取り出していることに相当
する。
【0045】次に、ウェーブレット変換の基本的性質を
明らかにする。与えられた時系列データからそれに含ま
れる周期性を検出する必要があるときには、しばしばフ
ーリエ変換が用いられる。ここで、信号f(t)のフー
リエ変換F(ω)および逆フーリエ変換f(t)は、次
に示す式(6)および式(7)のように定義される。
【0046】
【数6】
【0047】このように、フーリエ変換では無限の時間
幅を持つ正弦波関数を基底として信号の表現を行ってい
る。このフーリエ変換における基底関数で張られる空間
を長方形で表現した時間周波数タイリングは図2(a)
に示すものとなる。しかしながら、フーリエ解析はスペ
クトルと局所的事象との対応関係を見いだすことは難し
いものである。そこで、実用的には短時間(窓付き)フ
ーリエ変換を採用することが多い。この短時間フーリエ
変換Ff (ω,b)は次に示す式(8)のように定義さ
れる。
【0048】
【数7】
【0049】上記式(8)から分かるように、フーリエ
変換が無限の窓幅を持っているのに対して、短時間フー
リエ変換の基底は有限な局在した関数となる。しかしな
がら、全ての時間tにおいてその解析窓g(t−b)e
-q(−iωtを−qと記す)は一定であり、また不確定
性関係からその帯域幅も同一となる。このことから短時
間フーリエ変換の時間周波数タイリングを示すと図2
(b)のようになる。
【0050】この短時間フーリエ変換による方法は、標
語的に言えば、フーリエ変換を周期性と相似性の両方を
(部分的に)崩しながら局所化したものに相当してい
る。この短時間フーリエ変換に対して、フーリエ変換を
周期性は崩しながらも相似性は厳格に保ったまま局所化
するのがウェーブレット変換である。
【0051】このウェーブレット変換のスケールとシフ
トのパラメータa、bは可変であるので、それらをa=
j 、b=2j −kと離散化すると、その時間周波数タ
イリングは図2(c)に示すようなものとなる。このこ
とからも分かるように、短時間フーリエ変換がどの点に
おいても時間周波数分解能が一定となる解析法であるの
に対して、ウェーブレット変換は高い周波数成分を持っ
た信号については高時間―低周波数分解能であり、低い
周波数成分を持った信号については低時間―高周波数分
解能である解析法といえる。
【0052】言い換えれば、ウェーブレット変換は信号
の性質に応じて、時間周波数分解能と不確定性原理を満
たす範囲で振り分けていることになる。なお、ウェーブ
レット変換のもう1つの特徴は、ウェーブレット関数が
スケールの変化に対してお互いに相似であるという特徴
を持っていることである。
【0053】ところで、入力された画像のピントが合っ
ているということは、言い換えれば画像のエッジ成分が
はっきり現れているということである。またウェーブレ
ット変換係数については次のようなことがいえる。
【0054】(1)ウェーブレット変換係数は、信号を
マザーウェーブレットを決定する要素であるスケーリン
グ関数の階段構造で近似したときの信号の差分、すなわ
ち情報量の損失を表しているので、ウェーブレット変換
係数の絶対値は信号のエネルギー変化(信号の傾き)の
大きさに比例する。 (2)ウェーブレット変換係数は、マザーウェーブレッ
トが式(3)で示したアドミッシブル条件を満足してい
ることからもわかるように、平均するとほとんど“0”
になる。
【0055】さらに、画像信号は、物体の輪郭部分では
ステップ関数的に変化する。言い換えれば信号のエネル
ギー変化が大きい。そして当然、輪郭部分がはっきりし
ている所ほどその周囲とのエネルギー変化の大きさが大
きいから、信号の傾きは大きくなるといえる。
【0056】これらのことからウェーブレット変換の出
力の高周波側の成分を、各成分ごとにある同じ部分の画
素を比較した時、最もエッジ成分がはっきり現れている
(最もピントの合っている)画像の画素において、その
ウェーブレット変換係数の絶対値が大きくなるといえ
る。
【0057】そこで、選択した周波数成分同士で画素毎
にウェーブレット変換係数の絶対値を比較すると、それ
が最も大きい値であった画素の画像がより鮮明な(ピン
トの合っている)画像ということになる。このようにし
て、各画素毎にどの画像の画素がより鮮明であるか判定
できるのである。
【0058】実施の形態2.上記実施の形態1では、各
画素毎にウェーブレット変換された周波数成分に重み付
けをしてその総和をとり、その比較を行うことによっ
て、入力された画像のうちの最も鮮明なものを画素毎に
判定するものについて説明したが、各画素毎にウェーブ
レット変換された各周波数成分を比較し、その多数決を
とることによって、入力された画像のうちの最も鮮明な
ものを画素毎に判定するようにしてもよい。
【0059】図3はそのようなこの発明の実施の形態2
による画像処理装置の構成を示すブロック図である。図
において、1a、1bは図1に同一符号を付して示し
た、実施の形態1におけるそれらと同様のウェーブレッ
ト変換器である。3a〜3Kはこのウェーブレット変換
器1aおよび1bより出力される各周波数成分に対応し
て用意され、それぞれの周波数成分の値を各画素毎に比
較する比較器である。4はこれら各比較器3a〜3Kの
出力の多数決を求める多数決回路である。
【0060】次に動作について説明する。図3におい
て、入力される2枚の画像は、実施の形態1におけるも
のと同様である。ウェーブレット変換器1aは第1の画
像、ウェーブレット変換器1bは第2の画像のウェーブ
レット変換をそれぞれ求め、得られた各周波数成分をそ
れぞれの周波数成分に対応した比較器3a〜3Kに入力
する。各比較器3a〜3Kは入力された周波数成分の値
を画素毎に比較して、大きい方の画像の番号(識別子)
を多数決回路4に出力する。すなわち、第1の画像の方
が大きければその番号#1が、第2の画像の方が大きけ
ればその番号#2が多数決回路4に入力される。最後に
多数決回路4が各比較器3a〜3Kの出力を画素毎に集
計して、最も多くの周波数成分においてその値が大きい
と判断された画像の番号を判定結果として出力する。
【0061】なお、比較器3a〜3Kはウェーブレット
変換結果の大きさを画素毎に比較する際、例えば絶対値
あるいは2乗値を求めてその大小を比較し、大きい方の
画像の番号を出力するものであり、この動作は図1に符
号3を付して示した比較器の場合と同様である。
【0062】また、多数決回路4は比較器3a〜3Kの
出力を各画素毎に集計して、最も多くの比較器3a〜3
Kが出力した画像の番号を判定結果として出力する。そ
の動作を式で表すと次の式(9)および式(10)に示
すようになる。ただし、Vi, j,k は第k周波数成分の
(i,j)座標の比較結果、すなわち最も鮮明であると
判定された画像の番号であり、Ui,j,l は比較結果の
(i,j)座標の値が1である頻度、Si,j は多数決回
路4から出力される判定結果、wk は第k周波数成分の
重み(“0”または“1”)である。
【0063】
【数8】
【0064】この実施の形態2においても実施の形態1
と同様に、それぞれの周波数成分の値に適当な重み付け
(“0”または“1”)をすることにより、画像の鮮明
さを表す指標を得ることができる。図3に示したこの実
施の形態2による画像処理装置はこのように動作するの
で、入力した画像のうち最も鮮明なものの番号を、座標
(画素)毎に得ることができる。
【0065】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、この実施の形態3は、実施の形態1および実施の形
態2におけるウェーブレット変換器1aおよび1bを2
分割フィルタを用いて簡便に構成したものである。図に
おいて、1aは第1の画像のウェーブレット変換を行う
ウェーブレット変換器、1bは第2の画像のウェーブレ
ット変換を行うウェーブレット変換器であるが、水平お
よび垂直をそれぞれ2分割して4種類の変換結果を出力
する2分割フィルタバンク(2分割フィルタ)で構成さ
れている点で、実施の形態1あるいは実施の形態2にお
けるそれらとは異なっている。また、2aはウェーブレ
ット変換器1aの4種類の出力のうちの水平または垂直
のいずれかで高周波成分を含む3種類の出力について、
それらに重み付けを行って総和を求める点で、2bは4
種類の出力のうちの水平または垂直のいずれかで高周波
成分を含む3種類の出力について、それらに重み付けを
行って総和を求める点で、それぞれ実施の形態1におけ
るそれらとは異なった総和回路である。3はこれら総和
回路2a、2bの出力を画素毎に比較して判定結果を出
力する実施の形態1におけるそれと同様の比較器であ
る。
【0066】図5は上記ウェーブレット変換器1a、1
bの内部構成を示すブロック図であり、図において、5
はその2分割フィルタバンク(2分割フィルタ)であ
り、6はデシメーションである。また、図6は多重解像
度空間とウェーブレット空間との関係を示す説明図であ
り、図7はウェーブレット変換器1a、1bの2分割フ
ィルタバンクによる構成を示す概念図である。
【0067】次に動作について説明する。図4におい
て、入力される2枚の画像は、実施の形態1におけるも
のと同様である。ウェーブレット変換器1aは第1の画
像、ウェーブレット変換器1bは第2の画像のウェーブ
レット変換をそれぞれ求める。その際、後に詳細に説明
するように、画像の水平方向と垂直方向でそれぞれ周波
数成分を2分割しているので、ウェーブレット変換器1
aおよび1bからはそれぞれHH、HL、LH、LLの
4チャネルの出力が得られる。ここで、上記Hは高周波
成分を、Lは低周波成分をそれぞれ表している。総和回
路2aおよび2bは、得られた4チャネルの出力のう
ち、水平および垂直共に高周波成分を含まないLLチャ
ネルを除いた、HH、HL、LHの3つのチャネルにつ
いて、それぞれの値に重み付けを行ってそれらの総和を
求め、それを比較器3に送る。比較器3ではその画像同
士で総和回路2aと2bの出力を画素毎に比較し、最も
その値が大きいと判断された画像の番号を判定結果とし
て出力する。
【0068】なお、総和回路2a、2bと比較器3の動
作は、図1に示した実施の形態1の場合と同様である。
図4に示したこの実施の形態3による画像処理装置は、
以上のように動作するので、入力された画像のうちの最
も鮮明なものの番号を、座標(画素)毎に得ることがで
きる。
【0069】また、ウェーブレット変換器1aおよび1
bは図5に示すように構成できるので、簡単な構成でウ
ェーブレット変換を実現することが可能となり、またそ
の動作も高速化される。
【0070】次に、ウェーブレット変換器1が図5のよ
うに構成できる理由について説明する。ここで、スケー
ルとシフトのパラメータが離散化された離散ウェーブレ
ット変換を考える。そこで、一般的にこれらスケールと
シフトのパラメータaおよびbを2つの整数jとkによ
って、次の式(11)および式(12)で表した場合、
離散ウェーブレット関数ψj,k (t)はt=xT=xと
して、次の式(13)で示すようなものとなる。
【0071】
【数9】
【0072】このとき、離散ウェーブレット変換Wf
(j,k)は次に示す式(14)のように定義される。
【0073】
【数10】
【0074】特に、a0 =2,b0 =1の場合が広く用
いられ、一般に離散ウェーブレット変換と呼ばれる。
【0075】この離散ウェーブレット変換は大別する
と、前述したように、非直交なものと直交なものに分類
することができる。一般的なウェーブレット変換は非直
交関数であり、特異性の検出など、信号を分析する場合
に適している。しかしながら、逆問題、すなわち画像復
元など信号を合成する問題を考えるような場合には、ウ
ェーブレット変換と逆変換を一意に対応づけることがで
きる直交ウェーブレット変換が重要である。
【0076】直交条件を満たす変換(直交ウェーブレッ
ト変換)では、ウェーブレット逆変換において変換信号
が完全に復元される。そのため、ウェーブレット変換に
おける基底としては正規直交基底が最も望ましいが、一
般的にその構成は非常に難しいものである。そこで、2
乗可積分関数空間L2 (R)の正規直交基底を成すウェ
ーブレット関数を構成する方法として、多重解像度解析
の概念が構築された。なお、上記L2 (R)のRはベク
トル量(以下同じ)である。そして、これにより様々な
性質を備えた直交ウェーブレットが効果的に求められる
ようになった。以下では、一般的に行われているよう
に、2のべき乗で離散を行うことにするとともに、a0
=2、b0 =1とする。
【0077】いま、マザーウェーブレットψ(x)をう
まく選んで、離散ウェーブレットが完全正規直交系にな
ったとすると、2乗可積分関数空間L2 (R)に属する
任意の関数f(x)に対して、順変換および逆変換(の
基底関数)が次に示す式(15)および式(16)のよ
うに一意に定義できる。
【0078】
【数11】
【0079】なお、ここで添字jは2倍毎の拡大・縮小
のパラメータであるので、この展開のjに関する和は、
倍々に解像度を上げながら関数f(x)を観察する過程
に対応する。このことを抽象化したものが次に説明する
多重解像度解析である。
【0080】なお、多重解像度解析とは、2乗可積分関
数空間L2 (R)の中の閉部分空間列で、次の式(1
7)で示される(1)〜(5)の5つの条件を満たすも
のをいう。
【0081】
【数12】
【0082】ここで、Vj は直交ウェーブレットのうち
スケールパラメータがj以下のものによって張られる空
間に対応することになる。直交ウェーブレットには必ず
このような多重解像度解析が対応することになる。ま
た、φ(x)はスケーリング関数あるいはファーザーウ
ェーブレットと呼ばれる。このスケーリング関数φ
(x)から作られる、次の式(18)で示される関数系
はVj の正規直交基底となる。
【0083】
【数13】
【0084】また逆に、多重解像度解析が与えられれ
ば、それに対応する直交ウェーブレットは次のように組
み立てられる。なお、Vj はVj+1 の部分空間であるか
ら、その直交補空間Wj は次の式(19)で定義され、
従って、Wj とWj ´(j≠j´)とは垂直となる。
【0085】
【数14】
【0086】また、式(17)における条件(3)の直
和の稠密性より、次に示す式(20)が成り立つ。
【0087】
【数15】
【0088】またスケーリング関数と同様に、以下に示
す式(21)で示された関係を持つので、次の式(2
2)がW0 の正規直交基底となるように関数ψ(x)を
選べば、これがマザーウェーブレットψ(x)となるわ
けである。
【0089】
【数16】
【0090】この多重解像度空間とウェーブレット空間
の関係を図6に示す。
【0091】このようなマザーウェーブレットψ(x)
は、スケーリング関数φ(x)から容易に構成すること
ができる。すなわち、φ(x/2−k)はV-1の正規直
交基底であり、φ(x−k)はV0 の正規直交基底であ
るので、式(17)における条件(1)の単調性より、
-1がV0 の部分空間であることに注意すると、V-1
属しているφ(x/2)は、V0 の正規直交基底である
φ(x−k)を用いて次に示す式(23)のように展開
することができる。
【0092】
【数17】
【0093】これを用いて、マザーウェーブレットψ
(x)は次に示す式(24)のように与えられる。
【0094】
【数18】
【0095】従って、多重解像度解析さえ分かれば、あ
とは自動的にマザーウェーブレットが構成できるのであ
る。ここで、信号処理の立場からみると、k、gはそれ
ぞれローパスフィルタおよびハイパスフィルタの係数と
みることができる。
【0096】以上述べてきた多重解像度解析には高速演
算法が存在する。すなわち式(23)および式(24)
より次に示す式(25)が成り立つ。
【0097】
【数19】
【0098】そこで、解像度jにおける信号f(x)の
ウェーブレット変換を考えた場合、次の式(26)で示
すような変換ができる。
【0099】
【数20】
【0100】同様にして、解像度jにおける信号f
(x)のスケーリング変換は、次に示した式(27)の
ように変形できる。
【0101】
【数21】
【0102】従って、以下に示す式(28)および式
(29)が成り立つ。
【0103】
【数22】
【0104】上記式(28)、式(29)より、解像度
jにおけるウェーブレット係数dn jおよびcn jは、解像
度j+1のスケーリング係数から、それぞれg-kおよび
-kでフィルタリングすることによって、順次計算でき
るといえる。なお、上記式(28)および式(29)の
フィルタリングは、ck j+1をh-kでフィタリングし、そ
のフィルタ出力の偶数番目のサンプルを取ることに相当
する。すなわち、マルチレートシステムで用いられる2
のデシメーションに相当する。これは任意の解像度にお
いて成り立つので、信号のウェーブレット変換は図7に
示すように、2分割フィルタバンクを低域側だけに再帰
的に作用させることによって(高速に)実現される。つ
まり、マルチレートシステムの1つとして実行されるこ
とに相当するものである。
【0105】さらに、図7の1次元ウェーブレット変換
の初段の構成を、水平および垂直方向に施すことによ
り、図5に示した2次元ウェーブレット変換によるウェ
ーブレット変換器を構成することができる。
【0106】なお、上記実施の形態3では、図1に示し
た実施の形態1による画像処理装置のウェーブレット変
換器を2分割フィルタバンクで構成した場合について説
明したが、図3に示す実施の形態2による画像処理装置
のウェーブレット変換器に適用することも可能であり、
上記実施の形態と同様の効果を奏する。
【0107】実施の形態4.図8はこの発明の実施の形
態4による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、この実施の形態4は、実施の形態1による画像処理
装置に、移動窓を発生する窓発生器と、多数決回路を追
加したものである。図において、1a、1bはウェーブ
レット変換器、2a、2bは総和回路、3は比較器であ
り、これらは図1に同一符号を付して示した実施の形態
1におけるそれらと同一の部分である。また、7は着目
する画素の周囲を選択するための移動窓を発生して、当
該移動窓内の画素についての比較器3の比較結果を抽出
する窓発生器であり、4はこの窓発生器7の発生する移
動窓によって抽出された比較結果のうちの最も数の多い
ものを判定結果として出力する、図3に同一符号を付し
て示した実施の形態2のそれと同等の多数決回路であ
る。
【0108】次に動作について説明する。図8におい
て、入力される2枚の画像は、実施の形態1におけるも
のと同様である。また、ウェーブレット変換器1a、1
bが入力された画像より各周波数成分を求めてから比較
器3で比較結果を出力するまでの動作は、実施の形態1
による画像処理装置の場合と同様である。窓発生器7は
着目する画素の所定の周囲の画素を選択するための移動
窓を発生する。この移動窓はその値が選択すべき画素に
ついては“1”、その他は“0”となるもので、これを
比較器3の出力に乗じて選択すべき画素に関する比較器
3の比較結果を抽出する。多数決回路4はこのようにし
て抽出された比較結果のうち、最も数の多い画像の番号
を判定結果として出力する。
【0109】次に、窓発生器7および着目する画素とそ
の周囲の画素の値を抽出する過程について詳細に説明す
る。窓発生器7が出力する移動窓の配列は例えば次に示
す式(30)で表される。ただし、x,yは着目する画
素の座標、dは選択する移動窓の大きさを指定するパラ
メータであり、Di,j,x,y は座標(x,y)に着目した
場合の窓配列の(i,j)座標の値である。
【0110】
【数23】
【0111】このような窓配列の値Di,j,x,y を比較器
3の出力配列と乗算することによって、窓配列の値D
i,j,x,y が“1”の座標の画素についてのみ、比較器3
の比較結果を抽出してそれを多数決回路4に送る。多数
決回路4ではこのようにして抽出された各画素の比較結
果の多数決をとって、そのうちで最も多い画像の番号を
判定結果として出力する。なお、この多数決の操作は、
次に示す式(31)および式(32)にて示される。た
だし、Vi,j は比較器3の出力する(i,j)座標の比
較結果の値(画像の番号)であり、Sx,y は多数決回路
4の出力する判定結果である。
【0112】
【数24】
【0113】ここで、実施の形態1の画像処理装置で
は、画像の各画素の極値付近を比べた場合には、ほぼ正
しく鮮明な画像を選択することができるが、それ以外の
ところでは信号の変化の仕方によっては必ずしもエッジ
成分の最も現われている画素が鮮明であるとはいえない
ので、選択を誤る場合がある。ところで、一般に、光学
画像においてピントの合っている部分は、ある程度かた
まって存在しているという性質をもつので、画素毎では
なく互いに隣接したいくつかの画素をひとかたまりにし
て評価することにより、このような誤りを抑制できるこ
とが期待できる。図8に示したこの実施の形態4による
画像処理装置では、比較器3の出力に窓発生器7の発生
する移動窓を乗算してその多数決をとることによって、
上記のように動作するので、入力した画像のうちの、最
も鮮明なものの番号をより正確に得ることができる。
【0114】実施の形態5.上記実施の形態4において
は、各総和回路2a、2bの出力を比較器3で比較した
後、窓発生器7の発生する移動窓を乗算するものについ
て説明したが、各総和回路2a、2bの出力のそれぞれ
に窓発生器7の発生する移動窓を先に乗算し、抽出され
た画素について比較器3で比較するようにしてもよい。
図9はそのようなこの発明の実施の形態5による画像処
理装置の構成を示すブロック図である。図において、7
は各総和回路2a、2bの出力のうちの、着目する画素
とその周辺のもののみを選択する移動窓を発生する窓発
生器であり、3はこの窓発生器7の発生する移動窓の内
部で合算された総和回路2aおよび2bの出力を比較し
て、判定結果を出力する比較器である。なお、その他の
部分には図8に示す実施の形態4の相当部分と同一符号
を付してその説明を省略する。
【0115】次に動作について説明する。図9におい
て、入力される2枚の画像は、実施の形態1におけるも
のと同様である。また、ウェーブレット変換器1a、1
bと総和回路2a、2bの動作は実施の形態1による画
像処理装置の場合と同様である。窓発生器7は実施の形
態4のそれと同様に、着目する画素とその周囲の所定範
囲の画素を選択するため、その値が選択すべき画素につ
いては“1”、その他は“0”となる移動窓を発生す
る。この移動窓は総和回路2aおよび2bの出力にそれ
ぞれ乗算され、各乗算結果はそれぞれ当該移動窓の内部
で合算されて比較器3に入力される。比較器3は入力さ
れた合算結果を比較して、最大値を示す画像の番号を判
定結果として出力する。これらの動作を式で表すと、次
に示す式(33)および式(34)のようになる。ただ
し、Qi,j,l は第1の画像についての総和回路の出力の
(i,j)座標の値、Di,j,x,y は移動窓の出力配列、
x,y は比較器の出力である。
【0116】
【数25】
【0117】このように、図9に示したこの実施の形態
5による画像処理装置は以上のように動作するので、実
施の形態4による画像処理装置とは異なる構成で、同様
の機能を得ることができる。
【0118】なお、上記実施の形態4および実施の形態
5は、そのウェーブレット変換器を実施の形態3の場合
と同様に、2分割フィルタバンクで構成するようにして
もよく、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
【0119】実施の形態6.図10はこの発明の実施の
形態6による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、この実施の形態6は、実施の形態1に逆ウェーブレ
ット変換器を追加したものである。図において、1a、
1bはウェーブレット変換器、2a、2bは総和回路、
3は比較器であり、これらは図1に同一符号を付して示
した実施の形態1のそれらに相当する部分である。ま
た、8はウェーブレット変換器1aもしくは1bの変換
出力を逆ウェーブレット変換してもとの画像を再構成す
る逆ウェーブレット変換器であり、9は逆ウェーブレッ
ト変換器8への入力画像を、比較器3の出力する判定結
果に従って切り換えるスイッチである。
【0120】次に動作について説明する。ここで、ウェ
ーブレットが完全再構成可能である場合には、次の式
(35)に示す逆ウェーブレット変換が存在して、順逆
のウェーブレット変換によってもとの画像を再構成でき
ることが知られている。
【0121】
【数26】
【0122】図10において、入力される2枚の画像
は、実施の形態1におけるものと同様である。また、ウ
ェーブレット変換器1a、1bが入力された画像より各
周波数成分を求めてから比較器3で判定結果を出力する
までの動作は、実施の形態1による画像処理装置の場合
と同様である。スイッチ9はその比較器3の出力する判
定結果に基づいて、それぞれの画素毎に、ウェーブレッ
ト変換器1aからの変換出力とウェーブレット変換器1
bからの変換出力を切り換えて選択し、逆ウェーブレッ
ト変換器8に入力している。従って、逆ウェーブレット
変換器8には、各画素毎に、最も鮮明であると判定され
た画像の周波数成分を組み合わせたデータ配列が入力さ
れ、逆ウェーブレット変換器8はその周波数成分から空
間へ画像を変換して合成画像を出力する。
【0123】図10に示したこの実施の形態6による画
像処理装置は以上のように動作するので、画像のところ
どころに不鮮明な部分を生じた複数枚の画像から、鮮明
な画像を得ることができる。この実施の形態6による具
体的な効果について、図11および図12を参照しなが
ら以下に説明する。ここで、図11は各ウェーブレット
変換器1に入力される画像の一例を示す説明図、図12
は逆ウェーブレット変換器8より出力される合成画像の
一例を示す説明図であり、この場合、4つ用意されたウ
ェーブレット変換器のそれぞれに、図11(a)〜
(d)に示す画像が個別に入力されることを想定してい
る。
【0124】図11(a)〜(d)は、同じ位置から異
なる距離でピントが合うように撮影した光学写真による
画像である。したがってそれぞれの画像で異なる位置に
不鮮明な領域を生じていることがわかる。これらの画像
を図10に示した実施の形態6による画像処理装置(た
だし、ウェーブレット変換器は4つ用意されている)で
処理した場合、画面右下の部分の画素については、図1
1(a)に示す画像が入力されたウェーブレット変換器
の出力が、画面左下の部分の画素については、図11
(b)に示す画像が入力されたウェーブレット変換器の
出力が、画面左上の部分の画素については、図11
(c)に示す画像が入力されたウェーブレット変換器の
出力が、画面右上の部分の画素については、図11
(d)に示す画像が入力されたウェーブレット変換器の
出力がそれぞれスイッチ9によって選択され、逆ウェー
ブレット変換器8に入力される。従って、逆ウェーブレ
ット変換器8から出力される合成画像は、図12に示す
ように画面全体で鮮明さが改善されており、この画像処
理装置が効果的に動作していることが確認できる。
【0125】実施の形態7.図13はこの発明の実施の
形態7による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、この実施の形態7は、実施の形態6におけるウェー
ブレット変換器1aと1b、逆ウェーブレット変換器8
をそれぞれ2分割フィルタを用いて簡便に構成したもの
である。図において、1aは第1の画像のウェーブレッ
ト変換を行うウェーブレット変換器、1bは第2の画像
のウェーブレット変換を行うウェーブレット変換器であ
り、8はこれらウェーブレット変換器1aあるいは1b
の変換出力を逆ウェーブレット変換してもとの画像を合
成する逆ウェーブレット変換器であるが、水平および垂
直をそれぞれ2分割してフィルタリングする2分割フィ
ルタバンク(2分割フィルタ)で構成されている点で、
実施の形態6におけるそれらとは異なっている。
【0126】また、図14は上記逆ウェーブレット変換
器8の内部構成を示すブロック図である。図において、
10は合成側の2分割フィルタバンク(2分割フィル
タ)であり、11はインターポレーションである。
【0127】次に動作について説明する。図13におい
て、入力される2枚の画像は、実施の形態1におけるも
のと同様である。また、ウェーブレット変換器1a、1
bは図5に示すように構成されており、このウェーブレ
ット変換器1a、1bが入力された画像より4チャネル
の変換出力を求めてから、比較器3で判定結果を出力す
るまでの動作は、実施の形態3で説明したものと同様で
ある。また、スイッチ9は実施の形態6の場合と同様に
動作して、ウェーブレット変換器1aあるいは1bの変
換出力のうちの最も鮮明な画像に対応するものを選択し
て逆ウェーブレット変換器8に入力し、逆ウェーブレッ
ト変換器8はウェーブレット変換器1a、1bが出力し
た4チャネルの変換出力より、実施の形態6で説明した
のと同様に動作して合成画像を合成するので、その出力
には、鮮明さが改善された合成画像が得られる。
【0128】また、ウェーブレット変換器1a、1bは
図5に示すように、逆ウェーブレット変換器8は図14
に示すようにそれぞれ構成できるので、簡単な構成でウ
ェーブレット変換および逆ウェーブレット変換を実現す
ることが可能となり、動作も高速化される。
【0129】次に、逆ウェーブレット変換器8が図14
のように構成できる理由について説明する。ここで、実
施の形態3の説明において述べたように、多重解像度解
析の高速演算法を用いてウェーブレット変換を実現する
場合には、式(28)および式(29)に示したフィル
タリングをデシメーションで実現することができる。同
様に、逆ウェーブレット変換を実現する場合には、フィ
ルタリングをインターポレーションで実現することがで
きる。したがって、逆ウェーブレット変換は図14に示
すように、2分割フィルタバンク10を再帰的に作用さ
せることによって実現することができる。
【0130】なお、上記実施の形態6および実施の形態
7は、図3に示した実施の形態2による画像処理装置に
適用することも可能であり、上記実施の形態と同様の効
果を奏する。
【0131】実施の形態8.図15はこの発明の実施の
形態8による画像処理装置の構成を示すブロック図であ
り、この実施の形態8は、実施の形態6におけるウェー
ブレット変換器1aと1bを双直交ウェーブレット変換
器で、逆ウェーブレット変換器8を双直交逆ウェーブレ
ット変換器でそれぞれ代替したものである。図におい
て、12aは第1の画像を双直交ウェーブレット変換す
る双直交ウェーブレット変換器、12bは第2の画像を
双直交ウェーブレット変換する双直交ウェーブレット変
換器であり、13はこれら双直交ウェーブレット変換器
12aあるいは12bの変換出力を双直交逆ウェーブレ
ット変換してもとの画像を再構成する双直交逆ウェーブ
レット変換器である。なお、他の部分は実施の形態6の
それらに相当する部分であるため、図10と同一符号を
付してその説明を省略する。
【0132】次に動作について説明する。図15におい
て入力する2枚の画像は、実施の形態1におけるものと
同様である。また、双直交ウェーブレット変換から双直
交逆ウェーブレット変換までの動作は、実施の形態6で
説明したものと同様である。すなわち、実施の形態6の
ウェーブレット変換器1a、1bと逆ウェーブレット変
換器8を、双直交ウェーブレット変換器12a、12b
と双直交逆ウェーブレット変換器13で構成したことだ
けが異なり、装置の動作および機能は同様である。ただ
し、後に述べるように、双直交ウェーブレット変換/双
直交逆ウェーブレット変換を使用することにより、当該
画像処理装置の性能が向上する。
【0133】ここで、双直交ウェーブレット変換とは、
線形位相条件を満足させるために直交条件を緩和し、逆
変換での完全再構成条件を備えたもので、非直交ウェー
ブレット変換の一部をなすものである。非直交ウェーブ
レットについて数学的に見てみると、一般に離散ウェー
ブレット変換に用いられる基底は非直交関数であるの
で、式(13)に示すように定義することができる。し
かしながら、式(14)の離散ウェーブレット変換の値
f (j,k)から信号f(x)を再構成するような復
元問題を考える場合、ウェーブレット関数ψj,k (x)
が2乗可積分関数空間L2 (R)のフレームを生成する
ための安定性条件を満たす必要がある。一般にフレーム
とはヒルベルト空間Hの部分集合ψm (mは添字集合M
に属する添字)で、ある2つの正の定数A,B(0<A
≦B<∞)が存在し、ヒルベルト空間Hに属する任意の
元fに対して次に示す式(36)となるものをいう。
【0134】
【数27】
【0135】ここで、上記式(36)において、<,>
はヒルベルト空間Hの内積を表し、定数A、Bはフレー
ムの上界およびフレームの下界と呼ばれる。この定数
A、Bが存在するとき、双対フレームと呼ばれる集合ψ
m が存在し、任意の元fに対して次に示す式(37)
のような逆変換が定義できることになる。
【0136】
【数28】
【0137】これらのことから、式(14)の逆変換は
次に示す式(38)のように定義することができる。
【0138】
【数29】
【0139】また、特に式(36)においてA=Bとな
る場合には、ヒルベルト空間Hの部分集合ψm が双対フ
レームψ〜m と等しくなること(この場合をタイトフレ
ーム(tight frame)と呼ぶ)などが知られ
ている。タイトフレームの場合でも基底は必ずしも1次
独立ではないが、さらに規格化(‖ψm ‖=1)される
場合には、基底は完全正規直交基底となる。しかし、離
散ウェーブレット変換ではこのように性質の良いものを
構成することは大変困難であり、直交ウェーブレット変
換が重要となる。
【0140】しかし直交ウェーブレット変換の最大の問
題は、線形位相を持つローパスフィルタH(z)、すな
わちそれから導出されるウェーブレット関数がハール
(Harr)関数を除いて存在しない点にある。従っ
て、ある程度のなめらかさが欲しいなら、コンパクトサ
ポートであり、かつ左右対称であることは諦めなければ
ならない。サブバンドフィルタの言葉でいえば、分割・
復元のフィルタが同じであれば、有限個を除いて“0”
であるような係数hk を持ち、しかも対象かつ完全復元
を許すものは存在しないということである。しかし、そ
れでも実用的な観点からはこのような性質を持つことが
望ましい。そこで、直交条件を緩和して分割と復元に異
なるフィルタを用いることで、線形位相性を満たす双直
交ウェーブレット関数が考えだされた。
【0141】すなわち、次の式(39)に示す直交条件
をはずして、ローパスフィルタH(z)とハイパスフィ
ルタG(z)を別々に設計すれば、それぞれのフィルタ
は線形位相が得られる。
【0142】
【数30】
【0143】この際、次の式(40)はハーフバンドフ
ィルタでなければならず、偶数次ペアか奇数次ペアでな
ければならない。そしてこのようなフィルタバンクは、
前述したように一般に線形位相完全再構成2分割フィル
タバンクと呼ばれている。
【0144】
【数31】
【0145】そこで、この完全再構成フィルタバンクと
ウェーブレット変換の関係を考えてみる。いま、分割に
用いるフィルタ係数をhk ,gk 、復元に用いるフィル
タ係数をh´k ,g´k とおく。この場合の完全再構成
条件は、次に示す式(41)および式(42)のように
なる。
【0146】
【数32】
【0147】これより、スケーリング関数φ(x)とウ
ェーブレット関数ψ(x)は次に示す式(43)および
式(44)のように定義される。
【0148】
【数33】
【0149】これらのウェーブレット関数がコンパクト
サポートであるためには、直交ウェーブレットの説明に
おいて述べたのと同様に、次の式(45)における無限
積が収束しなければならない。
【0150】
【数34】
【0151】ここでH(ω)およびH´(ω)は以下に
示す式(46)の通りである。
【0152】
【数35】
【0153】また、前述の式(42)から次の式(4
7)で示した再構成条件式が成り立つ。
【0154】
【数36】
【0155】ここで、スケーリング関数φj (x)およ
びφ´j (x)で張られる空間を、それぞれVj ,V´
j とし、ウェーブレット関数ψj (x)およびψ´j
(x)ではられる空間をWj ,W´j とすると、直交ウ
ェーブレット関数の場合と同様に、次の式(48)に示
す関係が成り立ち、2つの多重解像度空間が存在する。
【0156】
【数37】
【0157】なお、Wj は空間Vj の補空間と空間V
j-1 の共通部分であり、W´j は空間V´j の補空間と
空間V´j-1 の共通部分である。しかしながら、これら
の空間は直交していないことに注意する必要がある。双
直交ウェーブレット変換では、ウェーブレット関数ψk
に対して双対フレームがψ´k に対応し、式(38)の
逆変換が定義されることになる。また、ウェーブレット
関数ψj (x)およびψj ´(x)が局在するように、
直交ウェーブレット関数と同様にそのN次モーメントが
“0”になる必要がある。すなわち、ローパスフィルタ
H(z)がz=−1で、ハイパスフィルタG(z)がz
=1で零点を持つ必要がある。この伝達関数は、直交の
場合と同様に完全再構成条件を満たさなければならな
い。この際、次に示す式(49)の関係を満足している
必要はないから、零点の選び方の自由度は増すことにな
るが、線形位相を得るために鏡像ペアを取る必要があ
る。
【0158】
【数38】
【0159】最後に、この実施の形態8による画像処理
装置の性能が向上するという実験結果を示す。ここで
は、再構成した画像の信号対雑音比(以下、SN比とい
う)を原画像のエネルギーと誤差のエネルギーの比で定
義して評価した。実施の形態6の画像処理装置において
様々なウェーブレット変換器を用いてSN比を測定した
結果と、この実施の形態8による画像処理装置で測定し
たSN比との比較を図16に示す。図示のように、双直
交ウェーブレット関数を変換を用いた実施の形態8によ
る画像処理装置のSN比は、ハール(Harr)関数を
はじめとする他の代表的なウェーブレット関数による変
換に比べて、SN比が改善されていることがわかる。こ
の結果から、双直交ウェーブレット変換を使用したこの
実施の形態8による画像処理装置の性能が優れているこ
とがわかる。
【0160】なお、上記実施の形態8は図3に示した実
施の形態2の場合と同様に、双直交ウェーブレット変換
器の出力を先に周波数成分毎に比較して、その比較結果
の多数決をとって判定結果を生成するようにしてもよ
く、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
【0161】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、複数の画像のウェーブレット変換結果から対応す
る画素の変換出力を比較することによって、最も鮮明な
画像を画素毎に判定するように構成したので、鮮明さの
検出にウェーブレット変換を使用しているため、フーリ
エ変換を行う場合に比べて局所的な変動を抽出する能力
に優れており、画像内部に鮮明な部分と不鮮明な部分と
が混在しているような場合でも、それらを分離して検出
することが可能となって、入力された画像のピントのボ
ケ、あるいは鮮明さの低下を自動的に検出することがで
き、また、複数の入力画像のうちから最も鮮明なものを
自動的に選択することが可能な画像処理方法が得られる
効果がある。
【0162】請求項2記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換で得られた各周波数成分の値の重み付け総和を
画素毎に比較して、その比較結果が最も大きな値をとる
画像を、最も鮮明な画像と判定するように構成したの
で、局所的に鮮明さが低下した部分を検出する能力に優
れ、入力画像のピントのボケ、あるいは鮮明さの低下を
自動的に検出することができて、複数の入力画像のうち
から最も鮮明なものを自動的に選択することが可能とな
る効果がある。
【0163】請求項3記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換で得られた各周波数成分の値の比較結果の多数
決をとり、最も数多くの周波数成分でその値が大きい画
像を、最も鮮明な画像と判定するように構成したので、
局所的に鮮明さが低下した部分を検出する能力に優れ、
入力画像のピントのボケ、あるいは鮮明さの低下を自動
的に検出することができて、複数の入力画像のうちから
最も鮮明なものを自動的に選択することが可能となる効
果がある。
【0164】請求項4記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換に際して、水平、垂直各方向で2分割して4種
類の変換結果を生成し、そのうちの、水平、垂直のいず
れかで高周波成分を含む3種類の値の比較に基づいて、
最も鮮明な画像の判定を行うように構成したので、鮮明
さの検出に貢献しない、水平、垂直いずれにも高周波成
分を含んでいない信号が使用されることはなく、これに
よって、ウェーブレット変換を簡便な方法で行うことが
可能となり、高速で安価な画像処理方法を実現すること
ができる効果がある。
【0165】請求項5記載の発明によれば、移動窓をか
けることによって、隣接したいくつかの画素をひとかた
まりにして評価するように構成したので、注目する画素
だけでなく、その周囲の画素についても考慮して画像の
鮮明さを評価することが可能となり、一般に光学画像に
おいてピントの合っている部分はある程度かたまって存
在しており、画素毎に突然ピントが変化する確率は小さ
いという性質をもっているため、このように着目した画
素毎にではなく、連続したいくつかの画素をひとかたま
りにして評価することによって、より安定な処理が可能
な画像処理方法が得られる効果がある。
【0166】請求項6記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換で得られた各周波数成分の値の重み付け総和を
各画素毎に比較した比較結果に対して移動窓をかけるよ
うに構成したので、注目画素だけでなく、その周囲の画
素についても考慮して鮮明さを評価することが可能とな
り、より安定な処理が可能となる画像処理方法が得られ
る効果がある。
【0167】請求項7記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換で得られた各周波数成分の値の各画像毎の重み
付け総和に対して移動窓をかけるように構成したので、
注目画素だけでなく、その周囲の画素についても考慮し
て鮮明さを評価することが可能となり、より安定な処理
が可能となる画像処理方法が得られる効果がある。
【0168】請求項8記載の発明によれば、再構成可能
なウェーブレット変換を行い、鮮明さの比較結果に基づ
いて得られた各周波数成分の値を選択し、それに対して
逆ウェーブレット変換を行って画像の再構成を行うよう
に構成したので、鮮明さの比較結果を利用して、それぞ
れの画像で鮮明な部分だけを組み合わせた画像を新たに
構成することが可能となって、各画像の鮮明さを比較す
るだけではなく、入力された各画像それぞれの鮮明な部
分を組み合わせた、より鮮明度の高い画像を新たに構成
することが可能になる効果がある。
【0169】請求項9記載の発明によれば、ウェーブレ
ット変換と逆ウェーブレット変換を、水平、垂直各方向
で2分割してフィルタリングすることによって行うよう
に構成したので、各画像の鮮明さを比較するだけではな
く、入力された各画像それぞれの鮮明な部分を組み合わ
せた、より鮮明度の高い画像を新たに構成することが可
能になるばかりか、高速で安価な画像処理方法を実現す
ることができる効果がある。
【0170】請求項10記載の発明によれば、ウェーブ
レット変換を双直交ウェーブレット変換を用いて行うよ
うに構成したので、他のウェーブレット変換を用いた場
合と比較して、画像の鮮明さを検出する検出性能を向上
させることが実験的に確かめられている双直交ウェーブ
レット変換を用いてウェーブレット変換が行われ、より
高性能の画像処理方法を実現できる効果がある。
【0171】請求項11記載の発明によれば、各ウェー
ブレット変換器対応に総和回路を設けて、対応するウェ
ーブレット変換器で得られた各周波数成分の値に重み付
けを行ってその総和を求め、比較器にてその出力を画素
毎に比較して、最も大きな値の画像の識別子を判定結果
として出力するように構成したので、フーリエ変換を行
う場合に比べて局所的な変動を抽出する能力に優れたウ
ェーブレット変換を用いて鮮明さの検出が行われるた
め、画像内部に鮮明な部分と不鮮明な部分とが混在して
いるような場合でも、それを分離して検出することが可
能となって、入力画像のピントのボケ、あるいは鮮明さ
の低下を自動的に検出することができ、また、複数の入
力画像のうちから最も鮮明なものを自動的に選択するこ
とが可能な画像処理装置が得られる効果がある。
【0172】請求項12記載の発明によれば、比較器に
よって画素毎に比較したウェーブレット変換結果の各周
波数成分の値の比較結果を、多数決回路において多数決
をとり、最も数多くの周波数成分においてその値が大き
いと判定された画像の識別子を判定結果として出力する
ように構成したので、局所的に鮮明さが低下した部分を
検出する能力に優れ、入力画像のピントのボケ、あるい
は鮮明さの低下を自動的に検出することができて、複数
の入力画像のうちから最も鮮明なものを自動的に選択す
ることが可能となる効果がある。
【0173】請求項13記載の発明によれば、ウェーブ
レット変換器として、水平および垂直両方向に各2分割
する2分割フィルタを用いるように構成したので、鮮明
さの検出に貢献しない信号成分が使用されず、これによ
って、ウェーブレット変換器を簡便なものにすることが
可能となり、高速で安価な画像処理装置が得られる効果
がある。
【0174】請求項14記載の発明によれば、窓発生器
より着目する画素とその周囲の画素を選択するための移
動窓を発生してそれを比較器の出力にかけ、抽出された
比較器の出力の多数決を多数決回路でとって、最も数の
多い画像の識別子を判定結果として出力するように構成
したので、注目画素だけでなく、その周囲の画素につい
ても考慮して鮮明さを評価することが可能となり、より
安定に動作する画像処理装置が得られる効果がある。
【0175】請求項15記載の発明によれば、窓発生器
より着目する画素とその周囲の画素を選択するための移
動窓を発生してそれを各総和回路の出力のそれぞれにか
け、各総和回路の出力をその移動窓内で加算したものを
比較器で比較して、値が最も大きな画像の識別子を判定
結果として出力するように構成したので、注目画素だけ
でなく、その周囲の画素についても考慮して鮮明さを評
価することが可能となり、より安定に動作する画像処理
装置が得られる効果がある。
【0176】請求項16記載の発明によれば、鮮明度の
判定結果に従って各画素毎に作動するスイッチを介し
て、各ウェーブレット変換器による再構成可能なウェー
ブレット変換の結果を逆ウェーブレット変換器に入力
し、それに前記ウェーブレット変換に対する逆ウェーブ
レット変換を行って画像を再構成するように構成したの
で、それぞれの画像の鮮明な部分だけを組み合わせた画
像を新たに構成することが可能となって、各画像の鮮明
さを比較するだけではなく、入力された各画像それぞれ
の鮮明な部分を組み合わせた、より鮮明度の高い画像を
新たに構成することができる画像処理装置が得られる効
果がある。
【0177】請求項17記載の発明によれば、ウェーブ
レット変換器および逆ウェーブレット変換器として、水
平および垂直両方向に各2分割する2分割フィルタを用
いるように構成したので、画像の鮮明さを比較するだけ
ではなく、入力された各画像それぞれの鮮明な部分を組
み合わせた、より鮮明度の高い画像を新たに構成するこ
とができ、かつ高速に動作する画像処理装置を安価に実
現することができる効果がある。
【0178】請求項18記載の発明によれば、ウェーブ
レット変換器として双直交ウェーブレット変換器を用い
るように構成したので、他のウェーブレット変換を用い
た場合より画像の鮮明さを検出する検出性能が向上する
ことが実験的に確かめられている双直交ウェーブレット
変換を用いてウェーブレット変換が行われ、より性能の
高い画像処理装置が得られるとともに、逆ウェーブレッ
ト変換器の設計が容易になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1におけるウェーブレット変換の
時間周波数分割特性を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態3におけるウェーブレット変換器
の内部構成を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態3における多重解像度空間とウェ
ーブレット空間の関係を示す説明図である。
【図7】 実施の形態3におけるウェーブレット変換器
の2分割フィルタバンクによる構成を示す概念図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態4による画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図11】 実施の形態6において各ウェーブレット変
換器に入力される画像の一例を示す説明図である。
【図12】 実施の形態6において逆ウェーブレット変
換器より出力される画像の一例を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態7による画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図14】 実施の形態7における逆ウェーブレット変
換器の内部構成を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態8による画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図16】 実施の形態8における効果を説明するため
のデータを示す説明図である。
【図17】 従来の画像処理装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1a,1b ウェーブレット変換器、2a,2b 総和
回路、3,3a〜3K比較器、4 多数決回路、5,1
0 2分割フィルタバンク(2分割フィルタ)、7 窓
発生器、8 逆ウェーブレット変換器、9 スイッチ、
12a,12b 双直交ウェーブレット変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真野 清司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 高橋 進一 神奈川県横浜市神奈川区白幡上町31−26 (72)発明者 池原 雅章 神奈川県横浜市戸塚区上柏尾町525−1 東戸塚グリンハイツ304 (72)発明者 小幡 成樹 東京都目黒区東山2−9−24

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換し、 前記各画像のウェーブレット変換によって得られたそれ
    ぞれの周波数成分の値の比較に基づいて、前記複数の画
    像から最も鮮明な画像を画素毎に判定することを特徴と
    する画像処理方法。
  2. 【請求項2】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換して得られた各周波
    数成分の値に重み付けを行って、前記各画像毎にその総
    和をとり、 得られた総和を各画素毎に比較して、その値の最も大き
    な画像を最も鮮明な画像と判定することを特徴とする請
    求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換して得られた各周波
    数成分の値をそれぞれ比較して、 その比較結果の多数決を画素毎にとり、最も数多くの周
    波数成分においてその値が大きいと判定された画像を最
    も鮮明な画像と判定することを特徴とする請求項1記載
    の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換する際、水平および
    垂直の各方向で2分割して4種類の変換結果を生成し、 前記4種類の変換結果のうちの、水平、垂直のいずれか
    で高周波成分を含む3種類の変換結果の値をそれぞれ比
    較し、それに基づいて最も鮮明な画像を画素毎に判定す
    ることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいず
    れか1項記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 着目する画素とその周囲の画素を選択す
    るための移動窓を生成し、 前記移動窓をかけることによって隣接したいくつかの画
    素をひとかたまりにして評価することにより、最も鮮明
    な画像の判定を行うことを特徴とする請求項2記載の画
    像処理方法。
  6. 【請求項6】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換して得られた各周波
    数成分の値に重み付けを行って、前記各画像毎にその総
    和をとり、 得られた総和を各画素毎に比較した比較結果に対して移
    動窓をかけ、 それによって抽出された前記比較結果の多数決をとっ
    て、最も数の多い画像を最も鮮明な画像と判定すること
    を特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像をそれぞれウェーブレット変換して得られた各周波
    数成分の値に重み付けを行って、前記各画像毎にその総
    和をとり、 得られた総和に対して移動窓をかけて、それによって抽
    出された前記総和を当該移動窓内で合算し、 その合算結果を比較して、その値が最も大きな画像を最
    も鮮明な画像と判定することを特徴とする請求項5記載
    の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 同じ領域を異なる条件で観察した複数の
    画像に対してそれぞれ再構成可能なウェーブレット変換
    を行い、 各画素毎に前記ウェーブレット変換によって得られた各
    周波数成分の値を、当該各周波数成分の値の比較結果に
    基づく最も鮮明な画像の判定結果に従って各画素毎に選
    択し、 選択された各画素毎の周波数成分の値に対して、前記ウ
    ェーブレット変換に対する逆ウェーブレット変換を行う
    ことにより、その周波数成分の値から画像を再構成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれ
    か1項記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 ウェーブレット変換を行う際、水平およ
    び垂直の各方向で2分割して4種類の変換結果を生成
    し、 逆ウェーブレット変換を行う際、水平および垂直の各方
    向で2分割して、前記4種類の変換結果から画像の再構
    成を行うことを特徴とする請求項8記載の画像処理方
    法。
  10. 【請求項10】 ウェーブレット変換に、線形位相条件
    を満たすために直交条件を緩和して逆変換での完全再構
    成条件を備えた双直交ウェーブレット変換を用いたこと
    を特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1
    項記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 入力された画像の周波数成分を求める
    複数のウェーブレット変換器と、 前記各ウェーブレット変換器対応に設けられ、対応する
    ウェーブレット変換器にて得られた画像のそれぞれの周
    波数成分の値に重み付けを行い、その総和を求める総和
    回路と、 前記各総和回路の出力を画素毎に比較して、その値が最
    も大きな画像の識別子を判定結果として出力する比較器
    とを備えた画像処理装置。
  12. 【請求項12】 入力された画像の周波数成分を求める
    複数のウェーブレット変換器と、 前記各ウェーブレット変換にて得られた各画像のそれぞ
    れの周波数成分の値を画素毎に比較する複数の比較器
    と、 前記各比較器より出力される比較結果の多数決をとっ
    て、最も数多くの周波数成分においてその値が大きいと
    判定された画像の識別子を判定結果として出力する多数
    決回路とを備えた画像処理装置。
  13. 【請求項13】 ウェーブレット変換器を水平および垂
    直方向に各2分割する2分割フィルタで構成し、 前記ウェーブレット変換器より出力される4種類の出力
    のうちの、水平、垂直のいずれかで高周波成分を含む3
    種類の信号の組み合わせに基づいて、画素毎の判定結果
    を求めることを特徴とする請求項11または請求項12
    記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 着目する画素とその周囲の画素を選択
    するための移動窓を発生して、それを比較器の出力にか
    ける窓発生器と、 前記移動窓によって抽出された前記比較器の出力の多数
    決をとって、最も数の多い画像の識別子を判定結果とし
    て出力する多数決回路とを設けたことを特徴とする請求
    項11記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 着目する画素とその周囲の画素を選択
    するための移動窓を発生して、それを各総和回路の出力
    のそれぞれにかける窓発生器を設け、 比較器が、前記各総和回路の出力を前記移動窓内で合算
    した合算結果を比較して、その値が最も大きな画像の識
    別子を判定結果として出力するものであることを特徴と
    する請求項11記載の画像処理装置。
  16. 【請求項16】 各ウェーブレット変換器が、入力され
    た画像に対してそれぞれ再構成可能なウェーブレット変
    換を行うものであり、 前記ウェーブレット変換器より出力される各周波数成分
    の値に対して、前記ウェーブレット変換に対する逆ウェ
    ーブレット変換を行い、当該周波数成分の値から画像を
    再構成する逆ウェーブレット変換器と、 判定結果に従って各画素毎に前記ウェーブレット変換器
    の出力する周波数成分の値を選択し、それを前記逆ウェ
    ーブレット変換器に入力するスイッチとを設けたことを
    特徴とする請求項11から請求項15のうちのいずれか
    1項記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 ウェーブレット変換器および逆ウェー
    ブレット変換器として、水平、垂直方向に各2分割する
    2分割フィルタを用いたことを特徴とする請求項16記
    載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 ウェーブレット変換器として、線形位
    相条件を満たすために直交条件を緩和して逆変換での完
    全再構成条件を備えた双直交ウェーブレット変換を行う
    双直交ウェーブレット変換器を用いたことを特徴とする
    請求項11から請求項17のうちのいずれか1項記載の
    画像処理装置。
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