JPH1064727A - 静磁波素子 - Google Patents

静磁波素子

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JPH1064727A
JPH1064727A JP22237896A JP22237896A JPH1064727A JP H1064727 A JPH1064727 A JP H1064727A JP 22237896 A JP22237896 A JP 22237896A JP 22237896 A JP22237896 A JP 22237896A JP H1064727 A JPH1064727 A JP H1064727A
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Japan
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magnetic field
magnetostatic wave
angle
center frequency
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JP22237896A
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Inventor
Masanori Ikari
真憲 碇
Masayuki Tanno
雅行 丹野
Toshihiko Riyuuou
俊彦 流王
Takao Kuki
孝夫 九鬼
Toshihiro Nomoto
俊裕 野本
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/18Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being compounds
    • H01F10/20Ferrites
    • H01F10/24Garnets
    • H01F10/245Modifications for enhancing interaction with electromagnetic wave energy

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温度特性の良好な、静磁波を用いたマイクロ
波帯のフィルタ、共振子、S/N エンハンサ等に有用な静
磁波素子。 【解決手段】 静磁波素子用ガーネット磁性薄膜2、該
磁性薄膜に静磁波を励振するためのトランスデューサ
4、およびバイアス磁界3とを用いてなる静磁波素子に
おいて、前記静磁波素子用ガーネット磁性薄膜2は、
{110 }面より1〜5°オフアングルさせたGd3Ga5O12
基板1上に、液相エピタキシャル法により形成されたも
のであって、該トランスデューサの長手方向8と、該磁
性薄膜の結晶の<001>方向7のなす角をθ1 とし、
前記トランスデューサの長手方向に対して垂直方向6
と、バイアス磁界の印加磁場方向3のなす角をθ2 とし
た時、θ1+θ2 が20〜35°または−20〜−35°(但し
θ1 、θ2 は時計回りを正とし、逆回りを負とする)の
範囲であることを特徴とする静磁波素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静磁波を用いたマイ
クロ波帯のフィルタ、共振子、S/N エンハンサ等の静磁
波素子に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星放送では、降雨等で受信電波が弱く
なると、画面上にパルス状のノイズが目立つようにな
り、ひどい場合には画像の受信が困難となる。こうした
受信環境でも良好な画像を得るために、画像の劣化を改
善するS/N エンハンサが提案されている(T.Nomoto et
al.,IEEE Trans.on Microwave Theory and Techniques,
Vol.41,No.8,Aug.1993,pp.1316-22 参照)。これは2つ
の静磁表面波フィルタを使用したキャンセル型S/N エン
ハンサである。また近年、1.9GHz帯で動作するS/Nエン
ハンサを衛星放送の第一中間周波数である1〜1.3GHzの
信号に対して適応できるように、衛星放送の第一中間周
波数の受信信号を1.9GHzに周波数変換してS/N エンハン
サによるノイズの軽減を行い、ノイズを軽減した信号を
さらに1〜1.3GHzに周波数変換する衛星放送の受信アダ
プタが開発されている(Y.Ishikawa et al.,Proc. of 1
994 Asia Pacific Conference,pp.179-83 参照)。しか
し、この手法ではS/N エンハンサ以外の周波数変換のた
めの余分な回路を必要とし、安価な受信アダプタを提供
することが難しい。このため1〜1.3GHz帯で直接動作す
るS/N エンハンサや、衛星放送受信機の第二中間周波数
帯である400MHz帯で動作するS/N エンハンサが渇望され
ている。
【0003】近年、Gd3Ga5O12 基板上に成長させたFe元
素を含むガーネット単結晶膜で、Gd3Ga5O12 基板上の面
方位が(110)、(100)、及び(211) 内のいずれかである静磁
表面波デバイスが開示されている。これは異方性磁界を
小さくでき、静磁表面波の伝搬帯域の最低周波数を小さ
くできるメリットがある(特開平7-130539号公報参
照)。しかし、ここで例示されている静磁表面波の最低
周波数は、飽和磁化が1760G の時の(100) 面の場合で、
900MHzとされており、400MHz帯で動作する静磁表面波素
子に用いることは難しい。
【0004】一方こうした背景の中、400MHz帯で動作す
る反射型S/N エンハンサが報告されている(1995 IEEE
MTT-S Digest,111頁(1995)参照)。この報告では、S/
N エンハンサの動作周波数を400MHzと低く下げているた
め、飽和磁化が小さいYIG 薄膜を選択している。しか
し、これは反射型のため、動作周波数帯域が40MHz と小
さく、しかも周囲の温度で動作周波数が大きく変動して
しまうために、実用に供することは難しい。さらに最
近、反射型S/N エンハンサの静磁波モードを、表面波と
後退体積波の混成波とすることにより、飽和磁化が大き
くても動作周波数の低周波数化、及び広帯域化、さらに
動特性の改善効果が得られることが報告されている(19
96年電子情報通信学会総合大会予稿集、C-106 参照)
が、温度特性については検討されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした40
0MHz付近で動作する反射型S/N エンハンサにおいて、温
度特性が良い表面波/後退体積波混成静磁波素子を提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点に鑑みこれを解決するために、鋭意研究を重ね本発
明を完成させたもので、本発明は、静磁波素子用ガーネ
ット磁性薄膜、該磁性薄膜に静磁波を励振するためのト
ランスデューサ、およびバイアス磁界とを用いてなる静
磁波素子において、前記静磁波素子用ガーネット磁性薄
膜は、{110 }面より1〜5°オフアングルさせたGd3G
a5O12 基板上に、液相エピタキシャル法により形成され
たものであって、該トランスデューサの長手方向と、磁
性薄膜の結晶の<001>方向とのなす角をθ1 とし、
前記トランスデューサの長手方向に対して垂直方向と、
バイアス磁界の印加磁場方向のなす角をθ2 としたと
き、θ1 +θ2 が20〜35°または−20〜−35°(但しθ
1 、θ2 は時計回りを正とし、逆回りを負とする)の範
囲であることを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の静磁波素子のトランスデューサ付近の拡
大斜視図を示したもので、1は誘電体基板、2は{110
}面より1〜5°オフアングルさせた誘電体基板上
に、液相エピタキシャル法により形成された静磁波素子
用ガーネット磁性薄膜、3はバイアス磁界の印加磁場方
向、4はトランスデューサ、5は入、出力ポート、6は
トランスデューサの長手方向に対して垂直方向(静磁波
の伝搬方向)、7は磁性薄膜の結晶の<001>方向、
8はトランスデューサの長手方向をそれぞれ示す。また
θ1 はトランスデューサの長手方向8と磁性薄膜の結晶
の<001>方向7とのなす角を示し、θ2 はトランス
デューサの長手方向に対して垂直方向6とバイアス磁界
の印加磁場方向3のなす角を示す。
【0008】静磁後退体積波モードで静磁波を励振させ
る場合、バイアス磁界をH 、主に立方晶結晶の1次の異
方性定数に起因する異方性磁界をHa、膜の飽和磁化を 4
πMsとすると、周波数をf(MHz)、γを回転磁気比(2.8MH
z/Oe) として、 f=γ{(H+Ha)・(H+Ha+4πMs) }1/2 …(1) の(1)式で表される周波数f 付近で静磁波が励振され
る。磁性膜の 4πMs、及びHaは温度依存性を有するた
め、一定の磁界を加えた場合、上記周波数f は温度によ
り変動する。ここで異方性磁界Haは、結晶方位、 4πM
s、一次の異方性定数K1の関数であり、例えば{110 }
面において、バイアス磁界若しくは高周波磁界と<00
1>方向とのなす角をθとして、 Ha ={2 −(5/2)・ Sin2 θ−(15/8)・Sin2( 2θ) }K1/ 4πMs…(2) の(2)式で表され、θ=±30°付近でHaが零となり、
この点を境にHaの符号が反転する。この場合、H が数10
ガウス以下と小さいとき、(1)式の右辺のルート内の
第一括弧及び第二括弧の温度依存性の項が相殺されるた
め、一定磁界を加えた場合、(1)式の周波数f が温度
変化に対して一定となり安定化される可能性がある。す
なわち、{110 }面に液相エピタキシャル成長させたガ
ーネット磁性膜を用いた静磁表面波や静磁後退体積波、
及び両者の混成モードでは、バイアス磁界または高周波
磁界の方向を最適化することにより、周波数f を周囲温
度変動に対して安定化できる可能性のあることがわか
る。
【0009】そこでバイアス磁界(または高周波磁界、
以下同じ)の方向を最適化することにより、周波数f を
周囲温度変動に対して安定化できる点を求めるために、
トランスデューサの長手方向と磁性薄膜の結晶の<00
1>方向とのなす角θ1 と、トランスデューサの長手方
向に対して垂直方向と、バイアス磁界の印加磁場方向と
のなす角θ2 とを変化させ、周波数f 変動幅と周囲温度
変動との関係を検討したところ、θ1 +θ2 =20〜35°
の方位においては、反射損の温度変化による中心周波数
変動幅が15MHz 未満と極端に小さいことが判明した。ま
たこのYIG 薄膜は立方晶のため、<001>方向に対し
て対称であるので、したがって上記において、θ1 、θ
2 をそれぞれ反対の符号としたθ1 +θ2 =−20〜−35
°の方位においても同様の反射損の中心周波数の温度特
性を示し、変動幅が小さいことがわかる(但しθ1 、θ
2 は時計回りを正とし、逆回りを負とする)。したがっ
てθ1 +θ2 が上記の範囲外では反射損の温度変化によ
る中心周波数変動幅が大きく実用上問題がある。以上の
結果これらの温度特性の非常に良好なθ1 +θ2 =20〜
35°および−20〜−35°の方位を有する静磁波素子にお
いては、十分にS/N エンハンサとして用いることができ
る。
【0010】一方、T.Hibiya,J.Crystal Growth,62,p.8
7(1983) には、 (110)ガーネット基板上に液相エピタキ
シャル膜を成長する場合、結晶の異常成長が起こり、厚
膜を育成することが出来ないが、 (110)面よりやや傾い
た (110)オフアングル基板を使用することにより、厚膜
の形成が可能であることが開示されている。本発明にお
いては、{110 }オフアングル基板に液相エピタキシャ
ル膜を成長させて、結晶の方位と静磁波励振用のトラン
スデューサの方位を種々変化させて、静磁表面波、静磁
後退体積波及びその混成モードにて一定のバイアス磁界
を加えた場合に、静磁波が励振される周波数の周囲温度
による変化を調べ、特定の結晶方位及びトランスデュー
サの配置において静磁波の励振周波数が、周囲温度に対
して変動しなくなることを見いだした。その結果静磁波
素子用ガーネット磁性薄膜は、{110 }面より1〜5°
オフアングルさせたGd3Ga5O12 基板上に、液相エピタキ
シャル法により形成されたものがよい。このオフアング
ルが1°未満では結晶の異常成長が発生し、厚膜が得ら
れず、5°を超えるとΔH が大きくなり好ましくない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施形態を実施例と比較例を
挙げて説明するが本発明はこれらに何等限定されるもの
ではない。 実施例1 {110 }面より3°オフアングル方位のGd3Ga5O12 基板
上に、液相エピタキシャル法により、膜組成La0.12Y
2.88Fe4.46Ga0.54O12のYIG 磁性薄膜を59μm の厚みに
成長させた。この膜の飽和磁化は室温で920G、励振周波
数半値幅ΔH は1.30eであった。次に、このYIG 磁性薄
膜の切り出し方位を、<001>方向に平行な方向が、
長手方向となるような、12mm×8 mm角のチップに切断し
た。そして図1に示すような、このYIG 薄膜チップを用
いた反射型S/N エンハンサ機能部を構成した。このS/N
エンハンサではトランスデューサの長手方向と、磁性薄
膜の結晶の<001>方向とのなす角(θ1 )は、30〜
−30°の範囲内で自由に振ることが可能である。またYI
G 磁性薄膜の結晶は立方晶の為、<001>方向に対し
て対称であるので、以下、トランスデューサの長手方向
と、磁性薄膜の結晶の<001>方向とのなす角(θ
1 )を<001>より時計回りの正の方向にのみ回転さ
せて検討した。
【0012】実施例1では、トランスデューサの長手方
向と、磁性薄膜の結晶の<001>方向とのなす角(θ
1 )を25°とし、トランスデューサの長手方向に対して
垂直方向と、バイアス磁場の印加磁場方向とのなす角
(θ2 )を0°として上記の磁性薄膜チップ、トランス
デューサ、バイアス磁場を配した。この構成で、バイア
ス磁場として40G の強さの外部磁場を印加してやり、温
度を0〜90℃まで変化させた時の、静磁波が励振される
ことにより生じる、反射損の中心周波数変動を測定した
結果が図2である。図2より、室温での中心周波数:59
6MHz、0 〜90℃での中心周波数変動幅:12.1MHz 、0 〜
90℃でのエンハンスメント量10dB以上の帯域幅Δf :22
MHz と、非常に温度特性の良好な結果が得られた。この
程度の温度特性が得られれば、S/N エンハンサ用の静磁
波素子として十分有望である。
【0013】実施例2 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1: 0°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
20°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は653MHz、30℃〜
80℃での中心周波数変動幅は3.1MHzであり温度特性は良
好であった。
【0014】実施例3 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1: 0°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
25°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は736MHz、27℃〜
80℃での中心周波数変動幅は5.1MHzであり温度特性は良
好であった。
【0015】実施例4 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1: 0°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
30°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は790MHz、31℃〜
80℃での中心周波数変動幅は8.2MHzであり温度特性は良
好であった。
【0016】実施例5 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:10°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
15°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は578MHz、30℃〜
82℃での中心周波数変動幅は1.5MHzであり温度特性は良
好であった。
【0017】実施例6 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:15°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
5°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は617MHz、28℃〜
81℃での中心周波数変動幅は13.3MHz であり温度特性は
良好であった。
【0018】実施例7 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:20°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
10°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は513MHz、30℃〜
80℃での中心周波数変動幅は13.7MHz であり温度特性は
良好であった。
【0019】実施例8 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:30°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
−10°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での
反射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周
波数変動幅を測定した結果、中心周波数は628MHz、29℃
〜83℃での中心周波数変動幅は10.7MHz であり温度特性
は良好であった。
【0020】実施例9 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:30°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
0°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は641MHz、29℃〜
97℃での中心周波数変動幅は13.5MHz であり温度特性は
良好であった。
【0021】実施例10 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:30°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
5°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は643MHz、27℃〜
81℃での中心周波数変動幅は2.3MHzであり温度特性は良
好であった。
【0022】比較例1 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1: 0°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
0°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は655MHz、23℃〜
81℃での中心周波数変動幅は39.6MHz であり中心周波数
の温度依存性が見られた(図3)。
【0023】比較例2 トランスデューサの長手方向と、磁性薄膜の結晶の<0
01>方向とのなす角θ1:30°、トランスデューサの長
手方向に対して垂直方向と、印加磁場方向のなす角θ2:
10°とした以外は実施例1と同様の条件で、室温での反
射損の中心周波数、温度特性を測定したときの中心周波
数変動幅を測定した結果、中心周波数は554MHz、28℃〜
80℃での中心周波数変動幅は45.9MHz であり中心周波数
の温度依存性が見られた。
【0024】
【表1】
【0025】以上の実施例1〜10、比較例1〜2の結果
をまとめると表1に示す結果が得られた。この結果か
ら、θ1 +θ2 =20〜35°の方位においては、反射損の
温度変化による中心周波数変動幅が、15MHz 未満と極端
に小さいことが見いだされた。また上記においてθ1
θ2 の値を反対符号とした、θ1 +θ2 =−20〜−35°
の方位においても同じ結果が得られた。したがってこれ
らの温度特性の非常に良好な方位においては、十分にS/
N エンハンサ等の静磁波素子とすることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明により、温度特性の良好な、静磁
波を用いたマイクロ波帯のフィルタ、共振子、S/N エン
ハンサ等の静磁波素子がえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静磁波素子のトランスデューサ付近の
拡大斜視図を示したもの。
【図2】本発明の静磁波素子の、温度を0〜90℃に変化
させた時の、静磁波が励振されることにより生じる反射
損の中心周波数変動を示した図。
【図3】従来の静磁波素子の、温度を23〜81℃に変化さ
せた時の、静磁波が励振されることにより生じる反射損
の中心周波数変動を示した図。
【符号の説明】
1…誘電体基板 2…磁性薄膜 3…バイアス磁界の印加磁場方向 4…トランスデューサ 5…入、出力ポート 6…トランスデューサの長手方向に対して垂直方向(静
磁波の伝搬方向) 7…磁性薄膜の結晶の<001>方向 8…トランスデューサの長手方向 θ1 …トランスデューサの長手方向と磁性薄膜の結晶の
<001>方向とのなす角 θ2 …トランスデューサの長手方向に対して垂直方向と
印加磁場方向のなす角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 流王 俊彦 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 九鬼 孝夫 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 野本 俊裕 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁波素子用ガーネット磁性薄膜、該磁性
    薄膜に静磁波を励振するためのトランスデューサ、およ
    びバイアス磁界とを用いてなる静磁波素子において、前
    記静磁波素子用ガーネット磁性薄膜は、{110 }面より
    1〜5°オフアングルさせたGd3Ga5O12 基板上に、液相
    エピタキシャル法により形成されたものであって、該ト
    ランスデューサの長手方向と、該磁性薄膜の結晶の<0
    01>方向のなす角をθ1 とし、前記トランスデューサ
    の長手方向に対して垂直方向と、バイアス磁界の印加磁
    場方向のなす角をθ2 とした時、θ1 +θ2 が20〜35°
    または−20〜−35°(但しθ1 、θ2 は時計回りを正と
    し、逆回りを負とする)の範囲であることを特徴とする
    静磁波素子。
JP22237896A 1996-05-23 1996-08-23 静磁波素子 Pending JPH1064727A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22237896A JPH1064727A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 静磁波素子
US08/915,680 US5883555A (en) 1996-08-23 1997-08-21 Magnetostatic wave device
US09/256,074 US6232850B1 (en) 1996-05-23 1999-02-24 Magnetostatic wave device with specified angles relating the transducer, magnetic thin film, and bias magnetic field

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JP2009179447A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Brother Ind Ltd シート搬送装置、及びこれを備えた画像記録装置

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