JPH1051664A - 電動雲台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 固定側に移動側を突き当てる方式の回転範囲
制限機構を用いた雲台ではそれ自体の専有スペースのた
め回転不可領域が存在し搭載したレンズのズームが望遠
側にある場合撮影不可領域が存在する。 【解決手段】固定側の回転範囲を制限している突き当て
部分９を可動状態で取り付けることにより移動側１１が
接触した後も移動側に従動するようにして回転範囲を拡
大した。よって、レンズが最も望遠側にある状態での撮
影不可領域をなくした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、回転角度範囲を拡
大し、撮影不可領域をなくすよう改良したカメラ用雲台
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、固定側と回転側の信号伝達にケー
ブルを用いた雲台では、図４に示すように雲台固定部に
ストッパ１５を設け、カメラ１７が取り付けられている
雲台回転部に突き当て板１６をもうけている。

【０００３】突き当て板の一方の端面がストッパ１５に
接触している位置から突き当て板１６の反対側の端面が
ストッパに接触するまでを回転動作範囲として規制し、
装置の異常などにより雲台回転部がエンドレスに回転を
続け、回転軸内部を通しているケーブルに損傷を与えな
いようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術の一例
では、ストッパ１５の位置は構造上、回転軸を中心とし
た直径１００ｍｍの円周上にある。また、ストッパの直
径は３ｍｍ、突き当て板１６の厚さは２ｍｍある。この
とき直径１００ｍｍの円周上で、ストッパと突き当て板
が接触している状態で形成される約５ｍｍのスペースは
約５．７°にあたり、これが物理的に回転不可領域とな
る。

【０００５】回転可能な範囲は、３６０°−５．７°＝
３５４．３°であるが実用上回転範囲は両端２°程度の
余裕をとるため回転範囲は３５０°となっている。使用
しているカメラ１７のズームを最も望遠側に設定したと
きの撮像範囲を４°とすると、ズーム位置を最望遠側に
保持した状態で一方の回転端からもう一方の回転端まで
回転させると、撮影可能な範囲は、４°＋３５０°＝３
５４°となるため、ある撮影対象物が図示する点に存在
するとすると。ズームを広角側に設定しなければ撮影す
ることができない。

【０００６】本発明は、この欠点を除去し、ズームが望
遠側にあり撮影範囲が狭くても、撮影対象物を高倍率の
ままで撮影可能にすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前述の目的を
達成するため、回転範囲を規制しているストッパを突き
当て板に従動するよう取り付け、回転範囲を規制するス
トッパの機能を有しながら、ストッパ自体による回転不
可領域の要因を排除したものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下この発明の実施例を図１のス
トッパ部の拡大斜視図、図２の側面図、図３の平面図に
より説明する。

【０００９】１は、雲台固定部で、ウォームホイール３
がウォームホイールホルダ４を介して取り付けられてい
る。２は、雲台回転部でモータ５およびモータ軸に直結
されたウォーム６そしてこれらが取り付けられたモータ
取り付け板７およびカメラ８が固定されており、モータ
５の回転により回転軸８回りをモータ取り付け板７、カ
メラ８とともに回転する構造となっている。また、モー
タ取り付け板７には突き当て板９が形成されている。

【００１０】雲台固定部１には、ストッパ回転軸１０が
固定され、ストッパ１１は、図３に示すように、ストッ
パ回転軸１０の回りを回転可能な状態で取り付けられて
いる。ストッパ１１は板状の形態でストッパ回転軸１０
と反対側には上方向と下方向に各１本の腕が伸びてい
る。下方向の腕は、雲台固定部１にあけられた穴１２を
貫通して突き当て板９との接触部となる。上方向の腕は
引っ張りコイルバネ１３を介して雲台固定部１に止めら
れている。引っ張りコイルバネ１３はストッパ１１に突
き当て板９が接触していないときでもストッパ１１を一
定の位置に保ち、動作時に振動して騒音を発生すること
を防ぐめのものであり不必要な場合はなくても構わな
い。また、本説明では引っ張りコイルバネを用いている
が同様な機能を有するものであれば板バネ、ゴム等を用
いても構わない。

【００１１】以下この機能を説明すると、ストッパ１１
は通常は、バネに引っ張られて図の位置にある。この位
置ではストッパ１１は雲台固定部の穴の一端に突き当た
っていてこれ以上動くことはできずマイナス側の回転限
界となる。雲台回転部２がプラス方向に回転し突き当て
板がストッパ１１に接触する。ストッパが固定であれば
この位置がプラス方向の回転限界となってこれ以上回転
できない。が、本発明によればストッパ１１は突き当て
板に従動して雲台固定部の穴の一方の端に接するまで回
転することができるためズームを望遠側に固定したまま
で３６０°の範囲を撮影することができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、従来のストッパに小改
良を加えるだけで、回転範囲を拡大することができ、水
平３６０°全方向において最大倍率での撮影が可能とな
る。回転部と固定部の信号伝達を、スリップリングなど
に置き換えることなく安価に水平３６０°の撮影を可能
とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成の一例を示す拡大斜視図

【図２】本発明の実施例を示す側面図

【図３】本発明の実施例を示す平面図

【図４】従来例の平面図

【符号の説明】

１ 雲台固定部、２ 雲台回転部、８ カメラ、９ 突
き当て板、１０ ストッパ回転軸、１１ ストッパ、１
３ 引っ張りコイルバネ、１４ 回転軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転部と固定部の間の信号伝達に電気ケ
   ーブルを用い、水平方向にカメラを回転し、広範囲の撮
   像をする装置で、前記カメラ側に固定された突き当板
   と、雲台の前記固定部側のストッパによって回転角度範
   囲を規制する電動雲台において、 前記ストッパを可動ストッパとし、回転角度を３６０度
   以上回転可能とした電動雲台。
2. 【請求項２】 回転部と固定部の間の信号伝達に電気ケ
   ーブルを用い、水平方向にカメラを回転し、広範囲の撮
   像をする装置で、前記カメラ側に固定された突き当板
   と、雲台の前記固定部側のストッパによって回転角度範
   囲を規制する電動雲台において、 前記雲台固定部側のストッパを任意の範囲で可動可能に
   構成し、該ストッパと前記突き当板が接触しても、移動
   部に従って前記任意の範囲で可動することを特徴とする
   電動雲台。