JPH10511828A - 供給電圧調整回路及び供給電圧調整回路を具えたデータ担体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 提案されているのは、それぞれが１つのトランジスタ(T1，T2)を持つ２つの並列制御段階である。トランジスタ(T2)は、間接並列制御段階の一部を形成し、直接に整流器として作用する。それは比較的高い電流を取り入れ、従って比較的遅い。トランジスタ(T1)は、直接制御段階の一部を形成し、支持キャパシタと並列に動作する。トランジスタ(T2)により実行される大雑把な調整の結果、小さい電流を取り入れることのみが必要とされ、従って極めて速い制御特性を持つことができる。トランジスタ(T2)により実行される大雑把な調整のおかげで、アンテナ接続(LA 及び LB)における交流電圧は、もし高周波信号が中断するならば、急速に低下する。このことは、休止間隔変調を持つ伝送速度が増加できることを意味する。静電電荷もトランジスタ(T2)から導かれ、それにより別の防護回路の必要性を未然に取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】 供給電圧調整回路及び供給電圧調整回路を具えたデータ担体 本発明は、無接触の受動的誘導的データ担体を顕著に意図して、整流器と；持 続キャパシタと；該持続キャパシタに並列に接続された直接並列調整器段階と； を含んで成る供給電圧調整回路に関する。また、本発明は、アンテナ及び供給電 圧調整回路を持つ無接触の受動的誘導的データ担体にも関する。 通常は固定されている書き込み／読み出し装置と、複数のデータ担体との間の データの伝送を行うためのデータ伝送システムは既知である。そのようなデータ 担体は、書き込み／読み出し装置の近くの領域でデータを書き込んだり読み出し たりするために用いられるインテリジェントな移動データ記憶装置として使用さ れる。このようなシステムが利用する伝送帯域、データ伝送速度、集積の程度、 記憶容量、データ担体のインテリジェンスのレベル等々は、広汎な範囲に亙って おり、その適用領域も、例えばアクセス制御、工業的及び商業的目的物の同定識 別、発進の禁止、飛行記録の自動チェック等々、多岐に亙っている。更にもう１ つの応用例は、車両に設置したデータ担体が有料道路の料金所の書き込み／読み 出し装置を通過するときの通行料金自動支払いである。 能動的なデータ担体（自分自身の電源を持つもの）によるデータ伝送システム もあるけれども、書き込み／読み出し装置からの無線周波信号により誘導的に給 電されるデータ担体によるデータ伝送システムもある。適切な分割の後では無線 周波信号の周波数をクロック信号として用いることができるので、自身のクロッ ク信号を送出する必要はない。書き込み／読み出し装置からデータ担体へデータ を伝送するために、極めて短い期間の時間だけ無線周波信号を中断することが可 能である：そのときには、“0”が送られたか“1”が送られたかは、中断と中断 との間隔に依存する；データ担体は、２つの中断の間のクロックパルスを数える ことにより、それをたやすく判別できる。データ担体から書き込み／読み出し装 置へのデータの伝送は、書き込み／読み出し装置の送出する無線周波信号を負荷 変調することによってなされる。従って、単一の信号のみを用いることにより、 書 き込み／読み出し装置からデータ担体へクロック信号と同様に電力も送出するこ と、及び情報を両方向に送出することが可能である。このシステムはオーストリ ー国特許第 395 224号で開示されている。 在来型の、整流器と持続キャパシタと該持続キャパシタに並列に接続された（ 例えばツェナーダイオードの形の）直接並列調整器段階とを含む供給電圧調整回 路が、データ担体に給電するために用いられるときの問題点は、データ担体が中 断を確実に認識することを保証するために、比較的長い無線周波信号の中断を必 要とすることである。本発明との関連で判明したことであるが、そのような長い 中断が必要な理由は、無線周波信号が中断したときデータ担体に対する給電は専 ら持続キャパシタによってなされる、という事実；及びその結果としてアンテナ コイルにはどんなやり方でも負荷が掛からないで、共鳴現象により延長された或 る時間の期間に対し発振を続ける、ということである。更に別の不都合として、 上記並列調整器段階は、書き込み／読み出し装置から極く近いところに在るデー タ担体に給電するとき、比較的大きい電流を立ち上げなければならない、従って その本来の調整速度は比較的低いので、電圧調整は満足すべきものにならない、 ということがある。 本発明の目的は、上述の不都合を避けて、無線周波信号の極めて短い中断をも 検出する能力があり、それにより書き込み／読み出し装置からデータ担体へのデ ータ伝送の速度を向上することのできるデータ担体を提供することである。本発 明のもう１つの目的は、より安定した供給電圧を届ける供給電圧調整回路を提供 することである。更にまた、それはデータ担体の信頼性が向上し、静電電荷に対 し顕著に不感になるに相違ない。 本発明によればこれらの目的は、冒頭に記載の供給電圧調整回路に、間接並列 調整器段階が更に設けられて、該間接並列調整器段階は上記直接並列調整器段階 から減結合され(decoupled)、また、該間接並列調整器段階は、より高い電流負 荷能力(current loadabillty)を持ち、それ故に上記直接並列調整器段階よりも 遅い調整行動をすることを特徴とする供給電圧調整回路を用いることにより達成 される。本発明によればこれらの目的はまた、上述の構造を持つ供給電圧調整回 路を具えた冒頭に記載のデータ担体によっても達成される。アンテナ端子に付加 的な過電圧防護回路が接続されることはない。 本発明によるデータ担体の構成、又はその電力供給電圧調整回路の構成では、 更にもう１つの間接並列調整器段階が設けられて、それは直接並列調整器段階か ら減結合されており、例えば直接的に整流器として作用する。該間接並列調整器 段階は大雑把な制御を行う；それは大電流を立ち上げることができるが、その結 果として比較的遅い、すなわち調整速度は低い。このようにして大雑把な制御は 間接調整器段階によって既になされているので、直接調整器段階は比較的小さい 電流のみを立ち上げればよい、従ってそれに対応して調整速度が高い；それによ り極めて良好な供給電圧の調整が達成される。間接調整器段階のもう１つの利点 は、無線周波信号の中断の間にアンテナコイルにも負荷を与えるので、その発振 は強力に抑圧され、それ故に極めて短い中断も高い信頼性で検出できることであ る。間接調整器段階の更にもう１つの利点は、それが急速な調整行動を必要とし ないのみならず、それは寧ろ望ましくないから、従って静電電荷をたやすく消散 させることができるので、極めて大電流に応じる構成とすることができることで ある。従ってデータ担体は、更に別の防護方策を必要としないで、静電放電の消 散に高度に不感とされる、換言すれば極めて完全なESD(electrostatlc discharg e)防護が保証される。本発明による回路が完全な極めて表面効率的なモノリシッ ク集積に適していることも特に有利である。 本発明は以下に図面を参照して詳細に説明される。茲で： 図１は、本発明によるデータ担体の概略回路図であり、 図２は、図１に掲げたデータ担体の回路の内部における所定の点の電圧の時間 変動を示す図である。 図１は、供給電圧調整回路の概略回路図を示す。コイルが端子LA及び端子LBに 接続されている。このコイルによって受信された無線周波信号が供給電圧調整回 路に与えられる。該回路は MOSトランジスタを用いて構成し、電圧Ｕ_Lから２つ の相互に減結合され整流された電圧Ｕ_LAST及びＵ_VERSを形成する整流回路網（ダ イオードD1ないしダイオードD6）１と；実際の供給電圧Ｕ_VERSを平滑化するため の持続キャパシタ２と；電圧調整回路３と；から成る。該電圧調整回路３は、各 々がそれぞれトランジスタドライバーT1，T2を含む２つの並列の調整器と；基準 電圧による調整増幅器の段階４と；から成る。２つの調整器の段階はいずれも並 列調整の原理に従って動作する、換言すればそれらのドライバートランジスタは 、供給電圧Ｕ_VERSが基準電圧から導かれた許容値を超えるや否や能動化する。ド ライバートランジスタが能動化すると、電流が供給回路から引き出されて供給電 圧は許容値へと低下する。ドライバー段T1を含む第１調整回路は急速調整特性を 持つので、交流電圧振幅変動を極めて速く消去することができる。こうして、ア ンテナの交流電圧Ｕ_Lが極めて急速な振幅変動をする場合（図２参照）にも、持 続キャパシタ２と関連して極めて一定した供給電圧Ｕ_VERSが求められる。しかし 、スピードを要するという理由でドライバートランジスタT1は小さくなければな らず、従って極めて強力ではないので、大量のエネルギーがそれに結合されたと き大電流を消散させることはできない。この仕事はドライバートランジスタT2を 含む第２調整器段階で実行される。トランジスタT2の大きさと駆動力のために第 ２調整器の行動はかなり遅い。トランジスタT2は供給電圧Ｕ_VERSに対して直接作 用しない；それは、負荷電圧Ｕ_LAST用の自身のダイオード網を介して交流電圧の 振幅を減衰させることにより、該供給電圧Ｕ_VERSを間接的に減衰させるに過ぎな い。第２調整器の慣性の故に、負荷電圧Ｕ_LASTは極めて強い変動(fluctuations) を余儀なくされ、通常の場合エネルギーの休止中は完全に衰える（図２参照）； そればかりでなく、アンテナの交流電圧Ｕ_Lはエネルギーの休止中は強力に抑圧 され、それによりエネルギーの休止中はＵ_Lの振動が急速に消滅し（これについ ても図２参照）、そのこと自体が結果として急速な休止の認識となり、それ故に 書き込み／読み出し装置からデータ担体への高伝送速度を結果的にもたらす。し かし、供給電圧Ｕ_VERSはエネルギーの休止中にごく僅かしか低下しない（これに ついても図２参照）。２つの並列の調整器の段階の電圧を限定する行動は更に、 チップのアンテナ接続パッドLA及びLB上の入力電圧Ｕ_Lに対し直接限定効果を持 つ。こうして極めて良好な過大電圧防護(ESD両立性)がアンテナ接続パッド上で 達成されるので、従って別の防護回路は必要としない。 以上述べた供給電圧調整回路は、無接触のデータ担体システムにとって著しく 有益な多数の重要な性質を組み合わせるものであって、それらの重要な性質とは 例えば高 ESD防護、休止間隔変調用の高データ伝送速度、及び完全な表面効率的 モノリシック集積等である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．無接触の受動的誘導的データ担体を顕著に意図する供給電圧調整回路であっ て、整流器と；持続キャパシタと；該持続キャパシタに並列に接続された直接並 列調整器段階と；を含んで成る供給電圧調整回路において、 間接並列調整器段階（トランジスタT2）が更に設けられて、該間接並列調整 器段階は上記直接並列調整器段階（トランジスタT1）から減結合され（ダイオー ドD3，D4及びD5，D6）、また、より高い電流負荷能力を持ち、それ故に上記直接 並列調整器段階（トランジスタT1）よりも遅い調整行動をすることを特徴とする 供給電圧調整回路。 ２．アンテナ及び供給電圧調整回路を持つ無接触の受動的誘導的データ担体にお いて、該供給電圧調整回路は請求の範囲第１項に開示されている構成であること を特徴とする無接触の受動的誘導的データ担体。