【発明の詳細な説明】
強化された昆虫防除のための遺伝子的に修飾された昆虫ウイルス類と化学的およ
び生物学的殺虫剤類の混合物
発明の分野
本発明は、強化された昆虫防除のための、遺伝子的に修飾された昆虫ウイルス
類と化学的および生物学的殺虫剤類との混合物類を含んでなる、昆虫に対して使
用するための殺虫組成物に関する。
発明の背景
商業的に重要な農作物を荒らす害虫の防除は多様なアプローチの主題であった
。化学的殺虫剤が広く使用されてきたが、しかしながらいくつかの懸念がその使
用について上げられてきている。化学的殺虫剤は、目標である非有益昆虫種に加
え、有益昆虫種に影響する可能性がある。昆虫はこうした化学物質に対し抵抗性
を獲得する傾向があり、そのために新規の化学物質の開発が必要とされる。化学
物質はその使用後、ある期間環境中に生存し続ける可能性がある。
化学的殺虫剤の使用を低減するための努力において、昆虫特異的ウイルスが昆
虫をその幼虫期に攻撃するために利用されている。昆虫特異的ウイルスはDNA
ウイルスおよびRNAウイルスの双方を包含する。当該DNAウイルスは、エン
トモポックスウイルス(「EPV」)、ならびに核多角体病ウイルス(「NPV
」)、顆粒病ウイルス(「GV」)、およびバキュロウイルス亜科(Baculoviri
nae)の閉塞体をつくらないバキュロウイルス(「NOB」)のようなバキュロ
ウイルス科(Baculoviridae)のウイルス、などを包含する。当該RNAウイル
スは、トガウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、細胞質多角体病ウイ
ル
ス(「CPV」)、などを包含する。二本鎖DNAウイルスの亜科、ユーバキュ
ロウイルス亜科は2個の属、NPVとGVを包含する。これらはその生活環にお
いて閉塞体(「OB」)を産生するため、生物学的防除のためにとりわけ有用で
ある。
NPVの例は、リマントリア ディスパー(Lymantria dispar)NPV(マイマ
イガNPV)、アウトグラファ カリフォルニカ(Autographa californica)MN
PV、シングラファ ファルシフェラ(Syngrapha falcifera)NPV(セロリル
ーパー(キンウワバ科の一種)NPV)、スポドプテラ リトゥラリス(Spodopt
era litturalis)NPV、スポドプテラ フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)
NPV、スポドプテラエクシグア(Spodoptera exigua)NPV、ヘリオティス
アルミゲラ(Heliothis armigera)NPV、マメストラ ブラッシケ(Mamestra br
assicae)NPV、コリストネウラ フミフェラーナ(Choristoneura fumiferana)
NPV、トリコプルシア ニ(Trichoplusia ni)NPV、ヘリコヴェルパ ゼア(
Helicoverpa zea)NPV、などを包含する。GVの例は、シディア ポモネラ(C
ydia pomonella)GV(コドリングモス(ヒメハマキの一種)のGV)、ピエリ
ス ブラッシケ(Pieris brassicae)GV、トリコプルシア 二(Trichoplusia ni
)GV、などを包含する。NOBの例はオルシテス リノセロス(Orcytes rhinoc
eros)NOBおよびヘリオティス ゼア(Heliothis zea)NOBである。エントモ
ポックスウイルスの例は、メロロンタ メロノタ(Melolontha melonotha)EPV
、アムサクタ モーレイ(Amsacta moorei)EPV、ロクスタ ミグラトリア(Loc
usta migratoria)EPV、メラノプルス サングイニペス(Melanoplus sanguini
pes)EPV、スキストセルカ グレガリア(Schistocerca
gregaria)EPV、アエデス アエジプティ(Aedes aegypti)EPV、キロノムス
ルリドゥス(Chironomus luridus)EPV、などを包含する。
400を越えるバキュロウイルス単離物が無脊椎動物に存在するものとして記述
されている。アウトグラファ カリフォルニカ(Autographa californica)多重核
多角体病ウイルス(「AcMNPV」)は、バキュロウイルス科の原型ウイルス
であり、かつ、幅広い宿主範囲を有する。AcMNPVウイルスは当初、鱗翅目
ヤガ科の蛾のひとつ(その成虫段階においては夜間活動する蛾である)で一般に
アルファルファルーパーとして知られるアウトグラファ カリフォルニカ(Autog
rapha californica;A.cal.)から単離された。このウイルスは鱗翅目昆虫の目
内の12の科および30以上の種に感染する。この目以外のいずれかの種にも多量に
感染することは知られていない。
AcMNPVにより例示されるように、バキュロウイルスの生活環は2つの段
階を包含する。その生活環の各段階は当該ウイルスの特異的形態により表現され
る。すなわち閉塞体をもたない細胞外性ウイルス粒子(「ECV」)および閉塞
体のあるウイルス粒子(「OV」)である。細胞外性ウイルスおよび閉塞体のあ
るウイルスの形態は同じゲノムを有するが、しかし異なる生物学的性質を表す。
当該ウイルスの2つの形態それぞれの成熟はウイルス遺伝子の別個のセットによ
り支配される。それらの遺伝子のセットのいくつかはそれぞれの形態に独特であ
る。
その自然に発生する昆虫感染性の形態においては、多数のビリオンが閉塞体(
「OB」)として知られる不規則結晶性のタンパク質マトリックス中に埋め込ま
れて見出される。閉塞体はまた多角封入体(「PIB」)とも呼ばれる。タンパ
ク質性のウイルス閉塞体は多角体(ポリヘドラ
;ポリヘドロンはその単数形)と呼ばれる。ポリヘドリンタンパク質は29kDの
分子量を有し、ウイルスがコードするウイルス閉塞体の主要な構造タンパク質で
ある。(同様に、GVはむしろポリヘドリンよりも主にグラニュリンから成るO
Bを産生する。)
ウイルス閉塞体は天然のバキュロウイルスの生活環の重要な一部分であり、影
響を受けやすい昆虫種間の水平(昆虫から昆虫へ)伝染のための手段を提供する
。環境中では、影響を受けやすい昆虫(通常は幼虫期にある)は植物のような汚
染された食物源からウイルス閉塞体を摂取する。結晶性の閉塞体は影響を受けや
すい昆虫の腸管において解離し、感染性のウイルス粒子を放出する。これらの多
角体由来のウイルス類(「PDV」)が中腸組織の細胞に侵襲しそして複製する
。
ウイルス粒子はエンドサイトーシスもしくは融合により細胞内に入り、そして
ウイルスDNAが核孔もしくは核内において脱外被されると考えられる。ウイル
スDNAの複製は6時間以内に検出される。感染後(「p.i.」)10−12時間
までに、当該細胞の表面からの細胞外性ウイルス(「ECV」)の出芽により二
次感染が他の昆虫組織へ広まる。ウイルスのECVの形態は、個々の感染した昆
虫内でのウイルスの細胞から細胞への蔓延、および細胞培養系における感染の伝
播の原因である。
感染サイクルの晩期(感染後12時間)に、ポリヘドリンタンパク質が感染した
細胞において検出されうる。感染後18−24時間して初めてポリヘドリンタンパク
質が感染した細胞の核において集合し、そしてウイルス粒子がタンパク質性の閉
塞体に埋め込まれる。ウイルス閉塞体は細胞が分解するまで4−5日にわたって
多数にまで集積する。これらの多角体は幼虫における感染の蔓延には何ら積極的
な役割を有しない。ECV
は感染した幼虫内で広まり、その幼虫を死に至らす。
感染した幼虫が死ぬ際には無数の多角体が腐敗していく組織に残存するが、一
方、ECVは分解される。他の幼虫が、例えば、汚染された植物もしくは他の食
物材を摂取することにより多角体に曝される場合に当該サイクルが繰り返される
。
要約すると、当該ウイルスの閉塞体のある形態は、腸管を通じての昆虫の初期
感染、および当該ウイルスの環境での安定性の原因である。PDVは注入により
投与された場合には本質的に感染性ではないが、しかし、経口では感染性が高い
。当該ウイルスの閉塞体をつくらない形態(すなわちECV)は、ウイルス性の
ウイルス血症および組織培養における細胞から細胞への感染の原因である。EC
Vは注入により培養系もしくは体内の昆虫組織の細胞に対し感染性が高いが、し
かし、経口投与によっては本質的に感染性ではない。
これらの昆虫ウイルス類は脊椎動物類もしくは植物類に対しては病原性ではな
い。加えて、バキュロウイルスは一般的に狭い宿主範囲を有する。多くの株がひ
とつもしくは数個の昆虫種に限定される。
バキュロウイルスの生物的殺虫剤としての使用は大きな見込みを所有する。農
業におけるその広汎な使用への主要な妨害のひとつは、昆虫の最初の感染とその
死との間の時間のずれである。このずれは数日から数週間まで変化することがで
きる。このずれの間に昆虫の幼虫は摂食を続け、植物へのさらなる損害の原因と
なる。多数の研究者が、トキシン、神経ペプチドおよびホルモンもしくは酵素の
ような昆虫を防除もしくは修飾するある物質を発現するように異種遺伝子をウイ
ルスゲノム中に挿入することによってこの欠点を克服することを試みてきている
。
しかしながら、今日まで、こうした遺伝子的に修飾された昆虫ウイルス類は、
統合された病害虫管理計画の一部として化学的殺虫剤類と組み合わせて使用され
てこなかった。野生型の昆虫ウイルスと化学的殺虫剤との配合剤は報告されてい
るが、しかし、その結果は、野生型ウイルスの制限のゆえに最善ではなかった(
引用文献の記載1−5)。研究者たちはまた、細菌類(例えばバチルス ツリン
ギエンシス(Bacillus thurinngiensis))、真菌類、原生動物類および線虫類の
ような他の生物学的防除物質類を、単独でまたは昆虫ウイルス類もしくは化学的
殺虫剤類と組み合わせて昆虫を防除することも試みているが、しかし、彼らもま
た最善の結果を提供していない(2、3、5、6)。従って、化学的殺虫剤と遺
伝子的に修飾された昆虫ウイルス類との配合剤を開発する必要がある。この配合
剤は、双方の構成要素の利益を提供すると同時に、使用される化学物質類の量を
低減し、かつ、遺伝子的に設計された昆虫ウイルス類の使用を通じて野生型ウイ
ルス類で得られる殺虫時間からそれを短縮する。
発明の要約
強化された昆虫防除のための、遺伝子的に修飾された昆虫ウイルス類と化学的
および生物学的殺虫剤類との混合物類を含んでなる、鱗翅目昆虫類に対して使用
するための殺虫組成物を提供することが本発明のひとつの目的である。ウイルス
の当該遺伝子的修飾は、昆虫を防除もしくは修飾するある物質、例えばトキシン
、神経ペプチドもしくはホルモン、または酵素を発現する1個の遺伝子の挿入を
含む。ウイルスの当該遺伝子的修飾はまた、ある遺伝子における1個の欠失も含
む。
この発明は、
(a)ピレスロイド類、アリールピロール類、ジアシルヒドラジン類およびホル
ムアミジン類から成る化学物質の種類から選択された、有効量の1種の化学的殺
虫剤、および、
(b)(i)アンドロクトヌス アウストラリス(Androctonus australis)昆虫
トキシン(「AaIT」)を発現する1個の挿入遺伝子、もしくは(ii)アウ
トグラファ カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(「
AcMNPV」)のエクジステロイドUDP−グルコシルトランスフェラーゼ(
「EGT」)をコードする遺伝子における1個の欠失、のいずれかを含有する、
遺伝子的に修飾された有効量の1種のAcMNPV、を含む殺虫組成物を提供す
る。
ここで前述の組成物類は、当該昆虫がヘリオティス ゼア(Heliothis zea)昆
虫であり、かつ当該化学物質があるホルムアミジンである場合には、遺伝子的に
修飾された当該AcMNPVはAaITを発現する1個の挿入遺伝子を含有する
ことを前提に、鱗翅目昆虫類に対し使用される。
ひとつの実施態様においては、この発明は、
(a)ピレスロイド類およびアリールピロール類から成る化学物質の種類から選
択された有効量の1種の化学的殺虫剤、および、
(b)(i)AaITを発現する1個の挿入遺伝子、もしくは(ii)AcMN
PVのEGTをコードする遺伝子における1個の欠失、のいずれかを含有する、
遺伝子的に修飾された有効量の1種のAcMNPV、を含む、ヘリオティス ヴ
ィレセンス(Heliothis virescens)昆虫に対する使用のための殺虫組成物を提供
する。
別の実施態様においては、この発明は、
(a)アリールピロール類およびジアシルヒドラジン類から成る化学物質の種類
から選択された、有効量の1種の化学的殺虫剤、および、
(b)(i)AaITを発現する1個の挿入遺伝子、もしくは(ii)AcMN
PのEGTをコードする遺伝子における1個の欠失、のいずれかを含有する、遺
伝子的に修飾された有効量の1種のAcMNPV、を含む、ヘリオティス ゼア
(Heliothis zea)昆虫に対する使用のための殺虫組成物を提供する。
さらに別の実施態様においては、この発明は、
(a)ホルムアミジン類から成る化学物質の種類から選択された、有効量の1種
の化学的殺虫剤、および、
(b)AaITを発現する1個の挿入遺伝子を含有する、遺伝子的に修飾された
有効量の1種のAcMNPV、を含む、ヘリオティス ゼア(Heliothis zea)昆
虫に対する使用のための殺虫組成物を提供する。
この発明はさらに、前述の昆虫類もしくは前述の昆虫類が上述の殺虫組成物類
を摂食するある農作物への投与を含む、鱗翅目昆虫類の防除方法も提供する。
図面の簡単な説明
第1図は以下の第13表に提示されたデータのグラフ的な図示であり、すなわ
ち、第13表中の「未処理の確認」のデータが第1図に図示されないことを除い
ては、第13表に述べられた最初の3種の処理の1、4、10日目におけるパー
セント死亡率である。
第2図は以下の第14表に表示されたデータのグラフ的な図示であり、すなわ
ち、第14表中の「未処理の確認」のデータが第2図に図示されないことを除い
ては、第14表に述べられた最初の3種の処理の1、4、
10日目におけるパーセント死亡率である。第14表中の「AcMNPV Aa
IT−ins.」は第2図中の「rNPV」と同じである。
発明の詳細な記述
鱗翅目のような昆虫類は、卵から成虫までのその成長の間に、よく特徴づけら
れた一連の出来事を経験する。卵の孵化後、当該昆虫の幼虫は大量摂食期間に入
る。この時期の間、数回脱皮し、連続的成長を可能にする。連続する脱皮の間の
段階は齢と呼ばれる。幼虫の成長期の終わりに幼虫は蛹化しそして成虫として出
現する。幼虫の段階の間に有害な昆虫類の防除を強化することがこの発明の最終
目標である。農作物の重要な病害虫として知られる鱗翅目の科は、ヤガ科(Noct
uidae)、シャチホコガ科(Notodontidae)、ヒトリガ科(Arctiidae)、メイガ
科(Pyralidae)、コナガ科(Plutellidae)、シロチョウ科(Pieridae)およびシ
ャクガ科(Gemetridae)を包含する。
ある殺虫組成物が害虫の効果的な防除を提供するかどうかを決定するために2
個の基準が利用される。ひとつはある期間を通して殺される幼虫の数である。こ
れは「パーセント死亡率」と呼ばれる。もうひとつは殺虫速度である。最後の期
間中のパーセント死亡率が改善されなくても、その期間の早期段階においてより
多数の幼虫が殺される場合にはこれは有益である。その場合は摂食時間がより短
く、そして従って農作物への損害がより少ない。かように、パーセント死亡率も
しくは殺虫速度のいずれかが改善される場合には、試験された組成物は現存の組
成物類に優る改善であると言うことができる。
遺伝子的に修飾されたある昆虫ウイルスとある化学的もしくは生物学的殺虫剤
とのある配合剤は、当該配合剤の死亡率が個々に適用された単
独の構成要素の合計より高い場合には「相乗作用的」、当該配合剤の死亡率が個
々に適用された単独の構成要素の合計と等しい場合には「相加的」、当該配合剤
の死亡率が個々に適用された単独の構成要素のいずれかよりも高いが、しかし個
々に適用された単独の構成要素の合計より低い場合は「半相加的」、そして当該
配合剤の死亡率が個々に適用された単独の構成要素のいずれかよりも低い場合は
「拮抗的」であると言われる。
利益は当該配合剤類が相乗作用的もしくは相加的のいずれかである場合に得ら
れる。当該配合剤が相加的である場合でも、個々に適用される場合の用量に比較
して当該構成要素類のいずれかもしくは双方の用量を低減することにより経費に
おける節減があり、また、抵抗性の存続および発生について低減する、化学的殺
虫剤の量における低減のような環境的利益がある。
当該殺虫組成物は、許容性昆虫および半許容性昆虫のいずれかもしくは双方の
強化された防除を提供する場合に有益である。許容性昆虫は一般に半許容性昆虫
よりもある昆虫ウイルスもしくはある化学的殺虫剤に対し100−1,000倍もより影
響を受けやすい。例えば、タバコバッドワーム(あるタバコガ)(H.ヴィレセ
ンス(H.virescens))の幼虫はAcMNPVに対し許容性であるが、一方、コッ
トンバルワーム(別のタバコガ)(H.ゼア(H.zea))の幼虫はAcMNPVに
対し半許容性である。
この発明の付加的な利点は、当該化学的殺虫剤と当該昆虫ウイルスとの配合剤
が個々の構成要素単独によるよりもより多くの種類の昆虫類が目標とされること
ができることである。化学的殺虫剤類および昆虫ウイ
ルス類の双方が特異的な宿主範囲を有する。その配合剤類は双方の構成要素の存
在のために宿主範囲を拡大する可能性がある。しかしながら、この効果は殺虫性
構成要素間のいかなる相互作用によるものではない。
多数の種類の殺虫性化学物質が害虫を防除するために利用される。これらの種
類の多数の要約およびその作用の様式の記述が今から述べられる。
ピレスロイド類はナトリウムイオンチャンネルタンパク質に結合する化合物で
あり、結果としてアクシオン膜を横断する活動電位における変化を引き起こす。
順番に、これは昆虫の神経系が適正に機能することを混乱させる。ピレスロイド
類の例は、シペルメトリン(cis/trans−3−(2,2−ジクロロビニル)−2
,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル;FMC社(FMC Corp.))、ペルメトリン(PERMETHRIN)TM(cis/trans−3−(
2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸−3−
フェノキシベンジル;クールストン インターナショナル社(Coulston Internat
ional Corp.))、フェンヴァレレート(2−(4−クロロフェニル)−3−メチ
ル酪酸−α−シアノ−3−フェノキシベンジル)およびシハロトリン(3−(2
−クロロ−3,3,3−トリフロロ−プロプ−1−エニル)−ジメチルシクロプ
ロパンカルボン酸−α−シアノ−3−フェノキシベンジル)を包含する。
ホルムアミジン類は、オクトパミン(神経ホルモン・神経伝達物質)レセプタ
ーへ結合することおよびアゴニストとして作用すること、cAMP産生の促進お
よび行動変化の誘導、または混合した機能もしくはモノアミンオキシダーゼの阻
害を包含する、いくつかの仮定される作用の
様式を有する化合物類である。ホルムアミジン類の例は、アミトラズ(N’−(
2,4−ジメチルフェニル)−N−[[(2,4−ジメチルフェニル)イミノ]
メチル]−N−メチルメタンイミダミド;NOR−AM、シェーリング社(Scher
ing AG))およびクロルジメフォルム(N’−(4−クロロ−O−トリル)−N
,N−ジメチルホルムアミジン)を包含する。
アリールピロール類は酸化的リン酸化を脱共役することによりその致死的作用
を発揮するミトコンドリアトキシンである。アリールピロール類の例は、4−ブ
ロモ−2−(p−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフロ
ロメチル)−ピロール−3−カルボニトリル(米国特許第5,310,938号)および
米国特許第5,010,098号に記述された化合物類を包含する。
ジアシルヒドラジン類は非ステロイド性昆虫成長調整物質であり、その主たる
作用の様式はエクジソンのアゴニストとしてである。ジアシルヒドラジン類の例
は、ジベンゾイル−t−ブチルヒドラジン(その調製法は米国特許第5,300,688
号に記述される)およびミミック(MIMIC)TM(3,5−ジメチル安息香酸1−(
1,1−ジメチルエチル)−2−(4−エチルベンゾイル)ヒドラジド;ローム
・アンド・ハース社(Rohm & Haas Co.))を包含する。
シクロジエン類はGABA複合物のあるレセプターサブユニットに結合する。
シクロジエンの1例はエンドスルファン(6,7,8,9,10,10−ヘキサ
クロロ−1,5,5,6,9,9−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2,4,3
−ベンゾジオキサチエピン3−酸化物;ヘキスト(Hoechst))である。
カルバミン酸類はコリンエステラーゼの阻害物質として作用する。カルバミン
酸類の例はチオジカルブ(N,N−(チオビス(メチルイミノ)カルボニルオキ
シ)−ビス(エタンイミドチオ酸)ジメチル;ローヌ・プーラン(Rhone-Poulanc
))およびメトミル(N−[(メチルカルバモイル)オキシ]チオアセトイミド
酸S−メチル)を包含する。
有機リン酸塩類はコリンステラーゼの阻害物質として作用する。有機リン酸塩
類の例は、プロフェノフォス(O−4−ブロモ−2−クロロフェニルO−エチル
フォスフォロチオ酸S−プロピル;チバ・ガイギー(Ciba-Geigy))、マラチオン
(メルカプトコハク酸ジエチルのO,O−ジメチルフォスフォロジチオ酸チオエ
ステル)、スルプロフォス(O−エチルO−[4−(メチルチオ)フェニル]フ
ォスフォロジチオ酸S−プロピル)およびジメトエート(O,O−ジメチルフォ
スフォロジチオ酸(S−メチルカルバモイルメチル))を包含する。
ピラゾール類は電子伝達系の複合体Iにおいて特異的に作用することによるミ
トコンドリア呼吸の阻害物質である。ピラゾール類の例は、テブフェンピラド(
N−(4−t−ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチルピラゾ
ール−5−カルボキシアミド;三菱化成、アメリカン サイアナミド カンパニ
ー(American Cyanamid Company))および発表された欧州特許出願第289,879号に
記述された化合物類を包含する。
ニトログアニジン類はシナプス後膜中のあるアセチルコリンレセプターへのア
セチルコリンの結合を妨害するもので、当該レセプターにそれら自身が結合する
ことによりこれらの化合物類が神経伝達を混乱させる。ニトログアニジン類の例
はイミダクロプリド(1−[(6−クロロ−3
−ピリジニル)メチル]−N−ニトロ−2−イミダゾリジンイミン;バイエル(B
ayer))およびその誘導体類を包含する。
ミルベマイシン類は、まず、GABAレセプター/塩素イオンチャンネル複合
体中のある部位に結合し、そしてその後、神経筋接合部におけるシグナル伝達を
阻害することにより昆虫において麻痺および死を誘発する。ミルベマイシンの1
例はアバメクチン(80%以上のアヴェルメクチンB1aと20%未満のアヴェルメ
クチンB1bを含有するアベルメクチンの混合物;メルク、シャープ・アンド・
ドーム(Merck,Sharp & Dohme))である。
ベンゾイルフェニル尿素類は、キチン質合成を妨害し、それによって昆虫の脱
皮の間のクチクラ形成の過程を混乱させる昆虫成長調整物質である。ベンゾイル
フェニル尿素の1例はジフルベンズロン(1−(4−クロロフェニル)−3−(
2,6−ジフロロベンゾイル)尿素;ユニロイヤル ケミカル社(Uniroyal Chem
ical Co.,Inc.))である。
アミジノヒドラゾン類は複合体IIにおける電子伝達を阻害することによるミト
コンドリア呼吸の阻害物質である。アミジノヒドラゾンの1例はヒドラメチルノ
ン(テトラヒドロ−5,5−ジメチル−2(1H)−ピリミジノン[3,−[4
−(トリフロロメチル)フェニル]−1−[2−[4−(トリフロロメチル)フ
ェニル]エテニル]−2−プロペニリデン;アメリカン シアナミド カンパニ
ー)である。
前述の種類の化学物質類の付加的な例は既知であり、また、商業的な供給元か
らかもしくは特許および学術文献に記述されたかのいずれかで利用できることが
当業者により理解されるであろう。
この発明に従っては、当該殺虫組成物は、1個の殺虫性化学物質(も
しくは以下に記述されるように生物学的殺虫剤)および遺伝子的に修飾された1
種の昆虫ウイルスを含む。
この発明のひとつの具現化においては、昆虫ウイルスの当該遺伝子的修飾は当
該ウイルスゲノム内のいずれかの適切な場所において昆虫を調節もしくは修飾す
るある物質を発現する1個の遺伝子の挿入を含む。当該物質は例えばトキシン、
神経ペプチドもしくはホルモン、または酵素である。かように発現される物質は
当該ウイルスの生物的殺虫効果を強化する。
こうしたトキシン類は、サソリ・アンドロクトヌス アウストラリス(Androct
onus australis)由来の昆虫特異的トキシンAaIT(7)、シラミダニの一種
のピエモテス トリティチ(Pyemotes tritici)由来のトキシン(8)、バチルス
トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のトキシン類(9、10)、お
よびクモ毒から単離されたトキシン(11)を包含する。こうした神経ペプチド
類もしくはホルモン類の例は、羽化ホルモン(12)、前胸腺刺激ホルモン(P
TTH)、脂質動員ホルモン、利尿ホルモンおよびプロクトリン(13)を包含
する。こうした酵素の1例は幼若ホルモンエステラーゼ(JHE)である。
この発明はAaITを発現する挿入遺伝子を含有する遺伝子的に修飾されたA
cMNPVで例示される。当該遺伝子的修飾の開始点はE2と命名されたAcM
NPVの野生型株(ATCC VR−1344)である。このウイルス株内に挿
入されたトキシンはAaITであり、これは北アフリカのサソリ・アンドロクト
ヌス アウストラリス(Androctonus australis Hector)の毒により産生される。
当該トキシンは長さが70アミノ酸であり、また、昆虫のナトリウムチャンネルに
結合しそしてナノ
グラムからマイクログラムの範囲で昆虫の幼虫において収縮性痙攣を引き起こす
。AaITは哺乳動物のナトリウムチャンネルに結合しないため、AaITは農
作物類を保護するための生物的殺虫剤としての使用のための候補である。という
のはそれはヒトによって安全に摂取されることができるからである。
AaIT遺伝子のコード領域の上流の領域は、細胞からのAaITの分泌を支
配するあるシグナル配列を包含する。とりわけ、当該シグナル配列は、分泌経路
を通してそれが細胞から分泌される細胞表面へ当該トキシンを向かわせる。移送
の間に酵素がシグナル配列を切断し、完全なAaITを放出する。
異種シグナル配列類がAaITのような昆虫のトキシン類の発現および分泌に
おいて有用であることが見出されている(15)。好ましい異種シグナル配列の
ひとつはドロソフィラ メラノガスター(Drosophila melanogaster)のクチクラ
シグナル配列(外骨格タンパク質に対する)である。これは大量の会合した完全
なタンパク質を分泌する。
順番に、クチクラシグナル配列およびAaITをコードする、コドンが至適化
されたDNA配列が使用される。遺伝子コードの縮重がヌクレオチド配列の変動
を許すが、一方でなお、本来のDNA配列によりコードされるポリペプチドと同
一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを産生する。コドンの至適化として知ら
れる処理は、宿主昆虫により利用されるコドン頻度を反映するような、変化を受
けたDNA配列を設計する手段を供給する。この具現化においては、クチクラシ
グナル配列およびAaITをコードする、コドンが至適化されたDNA配列を創
製するために、ドロソフィラ メラノガスター(Drosophila melanogaster)のコ
ドン使用表が利用される。
AaITの発現を改善するための付加的手段はAcMNPV DA26「初期
」プロモーターの使用である。このプロモーターはクチクラシグナル配列および
AaITをコードする、コドンが至適化されたDNAの上流に挿入される。
DA26プロモーター、ならびにクチクラシグナル配列およびAaITをコー
ドするコドンが至適化されたDNA配列を含有する、遺伝子的に修飾されたAc
MNPV E2株の試料は、共に出願された、共通に挙げられる米国特許出願第
08/070,164号中に述べられた処理に従って構築される。この特許出願はここに引
用することにより組み込まれている。AC1001と名づけられた、得られたウ
イルス構築物の試料は、アメリカン タイプ カルチャー コレクション(Ameri
can Type Culture Collection)に寄託され、そしてATCC受諾番号VR−24
04を割り当てられている。野生型のAaITDNA配列類、他の異種シグナル
配列類および他のプロモーター類を使用した他の構築物類は、常法により当業者
により創製されうる。
昆虫ウイルスの遺伝子的修飾による、昆虫防除における昆虫ウイルスの能力の
改善はまた、ある遺伝子における1個の欠失の形態をも取る。1例はエクジステ
ロイドUDP−グルコシルトランスフェラーゼ(「EGT」)をコードする遺伝
子における1個の欠失である。ミラー(Miller)らが昆虫ウイルス類のそうしたE
GT-株の構築を報告している(16)。とりわけ、ミラーはAcMNPV E
GT-株の構築を記述した。
egt遺伝子の発現はEGTの産生を引き起こす。EGTは昆虫脱皮ホルモン
(エクジソン)を不活性化し、これは昆虫の幼虫が脱皮もしく
は蛹化するのを妨害する。EGT-株を創製することによるようにegt遺伝子
が不活性化される場合は、昆虫ウイルスに感染した幼虫の脱皮および蛹化が進行
できる。順番に、この継続した昆虫の成長は、摂食の減少、成長の低下およびよ
り迅速な死のような有益な農作物保護結果に帰着する。これは、EGT-昆虫ウ
イルスが、これらの脱皮の事象の準備における摂食の停止に加えて、幼虫の脱皮
および蛹化を阻止することに失敗するためである。結果として、EGT-に感染
した昆虫は、それらが感染した状態にある際に脱皮することを試みる場合に、野
生型(EGT+)を感染させた昆虫よりも早期に死ぬ傾向がはるかにより大きい
。かように、昆虫にEGT-株を感染させることは、LT50値(あるウイルスを
感染させた後に昆虫群の半数が死ぬのに要する時間)の点からみると、野生型ウ
イルスを昆虫に感染させることよりも効果的である。
egt遺伝子は、β−ガラクトシダーゼの代わりに非ウイルス性マーカー遺伝
子のような別の遺伝子をその場所に置換もしくはその中に挿入することにより不
活性化される。いかなるDNA配列も、それがegtコード配列の発現を混乱さ
せる限りはegt遺伝子を混乱させるために使用されることができる。あるいは
、egt遺伝子の全部もしくは一部が、適切なコード部分の欠失もしくは変異に
よりゲノムから除去されることもできる。加えて、egt遺伝子の発現を防除す
るゲノムの調整部分が部分的変化を受けるかもしくは除去されることもできる。
これらの修飾の結果はegt遺伝子の発現不足である。egt遺伝子を不活性化
する欠失はまた、昆虫もしくは昆虫細胞培養系における連続的なウイルス継代に
よっても生成されることができる。これらの挿入、欠失もしくは変異のすべては
従来の手段を使用して達成される。得られた欠失昆虫
ウイルス類は、それらが外来のDNAを含有せず、また、機能を有するegt遺
伝子を欠くという点においてのみ野生型のウイルスと異なるという利点を有する
。
ミラーはvEGTDELと命名された組み換え体によりAcMNPV EGT
-ウイルスを例示した。この組み換え体においてはegt遺伝子の一部分が欠失
された。ミラーは、プラスミドpEGTDEL(egt遺伝子を含有するプラス
ミドを当該遺伝子部分を削り取るようにEcoRIおよびXbaIで切断した生成物であ
る)およびウイルスvEGTZ(先行するegtコード配列とともに同じ読み枠
に挿入されたlacZ遺伝子を含有する)由来のDNAをSF細胞中にコトラン
スフェクションすることによりvEGTDELを得た。相同的組み換えは、vE
GTZ中のegt−lacZ融合遺伝子とpEGTDEL由来の欠失egt遺伝
子との置換に帰着し、EGT-である組み換えウイルスvEGTDELを得る。
ミラーはL1と命名されたAcMNPVのある株を使用した。これは当初単離
された野生型株(ATCC VR−1345)のクローンの単離物である。さら
に最近、V8と命名されたAcMNPV株が単離され特徴づけられている。この
V8株の試料はアメリカン タイプ カルチャー コレクション、12301 パー
クローン ドライヴ(Parklawn Drive)、ロックヴィル(Rockville)、メリーラン
ド州(Maryland) 20852、USA、に寄託され、そしてATCC受諾番号VR−
2465を割り当てられている。L1 EGT-株を構築するためにミラーにお
いて記述された技術はV8 EGT-株の構築に容易に適用される。
当業者に知られた従来の処方技術がこの発明の組成物類を調製するた
めに使用される。当該組成物類は可溶性になった粉末、顆粒、懸濁液、乳液、溶
液、エアロゾルのための溶液、餌および他の従来の殺虫剤の調合剤の形態にある
。
当該組成物類はしばしば1個の不活性の担体を包含する。この担体は水、アル
コール、炭化水素もしくは他の有機溶媒のような液体、または鉱物性、動物性も
しくは植物性の油、あるいはタルク、粘土、ケイ酸塩もしくはケイソウ土のよう
な粉末であることができる。
この発明の殺虫組成物類は当業者に知られた従来からの技術を使用して適用さ
れる。これらは、吸入(前述の昆虫が摂食する農作物類に噴霧もしくは散布する
ことにより)、摂食もしくは直接の接触による病害昆虫の当該組成物類への被曝
を包含する。
当該殺虫組成物類はいくつかの方法にて投与される。ウイルスおよび化学物質
は同時に、ひとつの投与形態か、同時に2種の投与形態かのいずれかで投与され
る。2種の投与形態が使用される場合はそれらは別個に包装され、そしてその後
、必要であればある希釈剤の存在下に最終的な組成物を創製するために混合され
る。あるいは、ウイルスもしくは化学物質の一方が昆虫にストレスを加えるため
にまず投与され、その後他の構成要素が投与されることもできる。
この発明の殺虫組成物類は、遺伝子的に修飾されたウイルスを1ヘクタール当
たり2.4×108−2.4×1012PIBsの範囲の投与量で、1ヘクタール当たり0.001
−1.0kgの化学的殺虫剤とともに投与される。これらの投与量は、それぞれの構
成要素について個々に当該技術分野において確立された投与量の範囲、および、
この発明の殺虫組成物類の配合剤により可能とされた低減を表す。
植物の保護のための至適な殺虫に有効な組成物類を生成するために必要とされ
る当該組成物類の活性成分のそれぞれの濃度は、生物体、用いられた化学物質お
よび昆虫ウイルスの修飾ならびに当該組成物の処方に依存する。これらの濃度は
当業者により容易に決定される。
化学的殺虫剤類の代替として、生物学的防除物質類が昆虫ウイルス類と組み合
わせられる。生物学的防除物質類は、例えばアボット ラボラトリーズ(Abbott
Laboratories)よりゼンタリ(XENTARI)TMおよびダイペル(DIPEL)TM2Xとして入
手し得るバチルス トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)のような細菌
類を包含する。他の生物学的調節物質類は、ノセマ ポリヴォラ(Nosema polyvo
ra)、M.グランディス(M.grandis)およびブラコン メリトール(Bracon Melli
tor)(5)のような原生動物類を包含する。さらに他の生物学的防除物質類は昆
虫病原性の真菌類(5)および線虫類を包含する。線虫類は液体の処方で投与さ
れるか、もしくは使用の準備が整うまで休止状態にあるゲル中に分散される。
この発明がよりよく理解されることができるために以下の実施例が述べられる
。当該実施例は具体的な説明のみの目的のためであり、また、本発明の範囲を限
定するよう解釈されるものではない。
実施例
実施例1
バイオアッセイ技術
これらの実施例で使用されたバイオアッセイ技術はダイエット オーバーレイ
法(diet overlay method;飼料上のせ法)である。当該バイオアッセイは以下の
ように実施される。使用される昆虫はH.ヴィレセン
ス(H.virescens)(タバコバッドワーム)およびH.ゼア(H.zea)コットンバル
ワーム)である。当該幼虫をUSDA インセクタリー ラブス(USDA Insectar
y Labs)、ストーンヴィル(Stoneville)、マサチューセッツ州(MS)から採用され
たダイズ/小麦胚芽寒天ベースの飼料(ストーンヴィル(Stoneville)飼料)上で
飼育する。いずれのコロニーも一定の蛍光下28℃に飼育する。すべてのバイオア
ッセイは、ストーンヴィル飼料上、2齢の幼虫(H.ヴィレセンス(H.virescen
s)は4日齢、H.ゼア(H.zea)は3日齢)を用いて実施する。
バイオアッセイ用のトレイ(C−Dインターナショナル社(C-D International
,Inc.)、ピットマン(Pitman)、ニュージャージー州(NJ))はそれぞれ32個の区
別されたアリーナを含有する。4×4cmの各アリーナはストックヴィル飼料5ml
を含有する。処理および侵襲の後、透明の孔の開いた付着性の蓋(C−Dインタ
ーナショナル社)が昆虫をアリーナ内に閉じ込める。透明の蓋が容易な記録を可
能にする。
対数・プロビット(log/PROBIT)TM(HROグループ社(HRO Group,I
nc.))分析のために、各実験に先立ちウイルスのストック溶液からアセトンと二
回蒸留水での連続的希釈がなされる。当該希釈は、試験される種に依存して1×
108から1×101PIBs/mlまで対数的増大でなされる。ウイルスのストック液
は必要な場合には遠心分離により濃縮される。工業等級(technical grade)の殺
虫剤を、希釈剤の体積に対する殺虫剤の重量に基づいてppmで測定される様々な
濃度で調製する。
人工飼料の表面(硬化した)に、以下のうちひとつのアセトン・水(60:40)
溶液0.4mlをピペットで添加する。すなわちウイルス溶液、化学物質溶液、化学
物質を加えたウイルスの溶液、もしくは未処理の溶液。
ウイルス溶液については、希釈は試験される昆虫種に依存して1×108から1×1
01PIBs/mlまで10倍希釈で変動する。化学物質の適用は検討される化学物質
および試験される昆虫種に依存して1000ppmから0.1ppmまで変動する。各希釈液
は32匹の幼虫で試験しそして3−4回繰り返す。適用はトレイの回転により均一
に分配し、そして溶液を蒸発フード内で乾燥させる。乾燥したら、1匹の幼虫を
各試験アリーナに加え、そして8から10日の期間摂食させる。H.ヴィレセンス
(H.virescens)は8日間摂食させ、一方、H.ゼア(H.zea)は12日間である。バ
イオアッセイ用トレイは試験期間中を通じ継続する蛍光下28℃に保持する。感染
の早期発生時を観察するため1日1回記録を取る。各記録時に、飼料トレイを揺
らした後でも動きを表さない場合、もしくは身体が液化した場合は幼虫が死んだ
と考える。化学物質およびウイルスのLC20値およびLC50値(20%もしくは50
%の死亡率が観察される濃度)を3−4回の実験に基づいて算出する。統計量は
SAS対数・プロビットTMプログラムを使用し、処理後8もしくは10日目におい
て死亡率対用量を計算する。これらのプロビットTM値を計算したら、予測された
LC20およびLC50の用量の化学物質単独で、LC20およびLC50の用量のウイ
ルス単独で、およびあらゆる可能な化学物質/ウイルスの順列で、同じダイエッ
トオーバーレイ法を使用して試験を行う。「LC20」は当該生成物の適用により
幼虫の20%の死亡率を引き起こすと予測される用量であり、一方、「LC50」は
当該生成物の適用により幼虫の50%の死亡率を引き起こすと予測される用量であ
る。
PIBs/mlの濃度は以下の表中に、例えば「5E4」として示される。「5
E4」は5×104であり、ここでEは指数を意味する。表中の
用語「DAT」は処理後の日数を表す。これらの表において、AcMNPV「A
aIT挿入」は、クチクラシグナル配列およびAaITをコードするコドンが至
適化されたDNAとともにDA26プロモーターを含有する、遺伝子的に修飾さ
れたE2株である。
強化された昆虫防除は、上昇した死亡率もしくは改善された殺虫速度のいずれ
か(もしくは双方)が結果として得られる場合に、遺伝子的に修飾された昆虫ウ
イルスと化学的殺虫剤との配合剤を含有する組成物類から得られる。
実施例2から5はヘリコヴェルパ ゼア(Helicoverpa zea)での実験の結果を
提示する。また、実施例6から8はヘリオティス ヴィレセンス(Heliothis vir
escens)での実験の結果を提示する。
実施例2
ホルムアミジン・アミトラズと遺伝子的に修飾された昆虫ウイルスとの配合剤
最初の実験においては、ホルムアミジン・アミトラズを昆虫ウイルスAcMN
PVと組み合わせて試験する。AcMNPVはAaITを含有するかEGT-で
あるかのいずれかとなるよう遺伝子的に修飾される。
結果は第1表および第2表に提示される。
結論は以下のとおりである。すなわち、100ppmのアミトラズはH.ゼア(H.ze
a)幼虫に対するAcMNPV「AaIT挿入」の生物活性を補強する。前述のウ
イルスの相乗作用は若干用量依存的である。なぜなら、1000ppmのアミトラズを
加えたこの組み換えウイルスの配合剤は、相乗作用的というよりはむしろ相加的
なH.ゼア(H.zea)に対する効果を産生するからである。
対照的に、アミトラズはH.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMNPV「EGT
欠失」の生物活性に有意の影響を与えない。ホルムアミジン/「EGT欠失」配
合剤に対するH.ゼア(H.zea)の応答が相加的よりも
わずかに小さいことを示唆する数字の傾向がある。
実施例3
あるアリールピロールと遺伝子的に修飾された昆虫ウイルスとの配合剤
次の実験においては、アリールピロール・4−ブロモ−2−(p−クロロフェ
ニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフロロメチル)−ピロール−3−
カルボニトリルを昆虫ウイルスAcMNPVと組み合わせて試験する。AcMN
PVはAaITを含有するかEGT-であるかのいずれかとなるよう遺伝子的に
修飾される。結果は第3表および第4表に提示される。
結論は以下のとおりである。すなわち、アリールピロール・4−ブロモ−2−
(p−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフロロメチル)
−ピロール−3−カルボニトリルは、H.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMNP
V「AaIT挿入」の殺虫速度の特性を有意に促進する(すなわち処理後3日目
に取られたデータに基づく)。しかしながら、処理後5および8日目においては
、このアリールピロール/組み換えウイルス配合剤に対するH.ゼア(H.zea)の
応答は相加的である(もしくは相加的よりわずかに小さい)。
当該アリールピロールは2齢のH.ゼア(H.zea)に対し、AcMNPV−V8
「EGT欠失」の平均死亡率に統計学的に有意な影響を有しな
い。しかしながら、当該アリールピロールがH.ゼア(H.zea)幼虫に対する「E
GT欠失」の殺虫速度の特性をわずかに促進することを示唆する数字の傾向(処
理後3日目)がある。
実施例4
あるジアシルヒドラジンと遺伝子的に修飾された昆虫ウイルスとの配合剤
次の実験においては、ジアシルヒドラジン・ジベンゾイル−t−ブチルヒドラ
ジンを昆虫ウイルスAcMNPVと組み合わせて試験する。AcMNPVはAa
ITを含有するかEGT-であるかのいずれかとなるよう遺伝子的に修飾される
。結果は第5表および第6表に提示される。
結論は以下のとおりである。すなわち、ジアシルヒドラジン・ジベンゾイル−
t−ブチルヒドラジンは、H.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMNPV「AaI
T挿入」の殺虫速度の特性を有意に促進する(すなわち処理後3日目に取られた
データに基づく)。
当該ジアシルヒドラジンはまた、H.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMNPV
「EGT欠失」の殺虫速度の特性を有意に促進する(すなわち処理後3日目に取
られたデータに基づく)。
実施例5
あるベンゾイルフェニル尿素と遺伝子的に修飾された昆虫ウイルスとの
配合剤
次の実験においては、ベンゾイルフェニル尿素・ジフルベンズロンを、昆虫ウ
イルスAcMNPVと組み合わせて試験する。AcMNPVはAaITを含有す
るかEGT-であるかのいずれかとなるよう遺伝子的に修飾される。結果は第7
表および第8表に提示される。
結論は以下のとおりである。すなわち、ベンソイルフェニル尿素・ジフルベン
ズロンは、H.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMNPV−E2「AaIT挿入」
の活性を改善せず、さらに、この配合剤に対するH.ゼア(H.zea)の応答は相加
的より小さい。
当該ベンゾイルフェニル尿素はまた、H.ゼア(H.zea)幼虫に対するAcMN
PV−E2「EGT欠失」の活性も改善せず、さらに、この配合剤に対するH.
ゼア(H.zea)の応答は相加的より小さい。
実施例6
あるピレスロイドと野生型もしくは遺伝子的に修飾された昆虫ウイル
スとの配合剤
次の実験においては(2齢のH.ヴィレセンス(H.virescens)における)、ピ
レスロイド・シペルメトリンを、昆虫ウイルスAcMNPVと組み合わせて試験
する。AcMNPVは、野生型であるか、またはAaITを含有するかもしくは
EGT-であるかのいずれかとなるよう遺伝子的に修飾されたかのいずれかであ
る。結果は第9表から第14表に提示される。
第9表はシペルメトリンとAcMNPVの野生型E2株との配合剤を表す。当
該配合剤は単独で使用される各構成要素の予測されたLC20と同等な投与量を利
用する。
当該配合剤では個々の構成要素に比較して相乗作用は観察されない。これはア
スピロ(Aspirot)(1)によっても報告されているとおりである。
第10表はシペルメトリンとAcMNPVのV8 EGT-株との配合剤を表
す。当該配合剤は、単独で使用される各構成要素の予測されたLC20と同等な投
与量を利用する。
当該配合剤では個々の構成要素に比較して相乗作用が観察される。この共同作
用はシペルメトリンと野生型ウイルスとの配合剤でみとめられた共同作用の欠損
とよい対照をなす。
第11表はシペルメトリンとAcMNPVのE2「AaIT挿入」株との配合
剤を表す。当該配合剤は単独で使用される各構成要素の予測されたLC20に同等
な投与量を利用する。
処理後1日目および4日目において、当該配合剤では個々の構成要素に比較し
て相乗作用が観察される。このより早期の殺虫速度はシペルメトリンと野生型ウ
イルスとの配合剤で観察されたそれよりも優れている。
第12表はシペルメトリンとAcMNPVのE2野生型株との配合剤を表す。
当該配合剤は単独で使用される各構成要素の予測されたLC50に同等な投与量を
利用する。
処理後1日目を除き、当該配合剤では個々の構成要素と比較して相乗作用が観
察されない。
第13表はシペルメトリンとAcMNPVのV8 EGT-株との配合剤を表
す。当該配合剤はシペルメトリンについては予測されたLC20、およびAcMN
PV V8 EGT-株については予測されたLC50に同等な投与量を利用する
。
第13表の結果はまた第1図にも図を用いて図示される。当該配合剤では個々
の構成要素に比較して相乗作用が観察される。この相乗作用は、より少ない用量
のシペルメトリンが遺伝子的に修飾されたウイルスとともに使用されているにも
かかわらず、シペルメトリンと野生型ウイルスとの配合剤で観察された相乗作用
の欠損とよい対照をなす。
第14表はシペルメトリンとAcMNPVのE2「AaIT挿入」株との配合
剤を表す。当該配合剤は単独で使用される各構成要素の予測されたLC50に同等
な投与量を利用する。
第14表の結果はまた第2図にも図を用いて図示される。当該配合剤では、処
理後4日目および10日目において、個々の構成要素に比較して相乗作用が観察さ
れる。この相乗作用は、シペルメトリンと野生型ウイルスとの配合剤で観察され
た相乗作用の欠損とよい対照をなす。
かように、シペルメトリンと、AaITを含有するように遺伝子的に修飾され
たウイルスかEGT-であるかのいずれかとの配合剤は、シペルメトリンと野生
型ウイルスとの配合剤よりも優れている。これらの結果は、野生型ウイルスとピ
レスロイド類との配合剤のみを使用する以前のデータ(1)を考慮しては予測で
きない。
実施例7
あるジアシルヒドラジンと野生型もしくは遺伝子的に修飾された昆虫ウイルス
との配合剤
次の実験においては(3齢のH.ヴィレセンス(H.virescens)における)、ジ
アシルヒドラジン・ジベンゾイル−t−ブチルヒドラジンを、昆虫ウイルスAc
MNPVと組み合わせて試験する。AcMNPVは、野生型であるか、もしくは
EGT-であるよう遺伝子的に修飾された(L1株)かのいずれかである。結果
は第15表から第16表に提示される。当該配合剤類は実施例6において使用さ
れた投与量よりもより少ない投与量を利用する。
第15表は当該ジアシリヒドラジンとAcMNPVの野生型L1株との配合剤
を表す。
当該配合剤では処理後4日目および10日目において相乗作用が観察される。
第16表は当該ジアシルヒドラジンと遺伝子的に修飾されたAcMNPVのE
GT-(L1株)との配合剤を表す。
観察結果は、当該配合剤では処理後4日目においてこの応答が相加的よりわず
かに異なることを指す。
実施例8
あるアリールピロールと野生型もしくは遺伝子的に修飾された昆虫ウイルスとの
配合剤
次の実験においては(2齢のH.ヴィレセンス(H.virescens)における)、ア
リールピロール・4−ブロモ−2−(p−クロロフェニル)−1−(エトキシメ
チル)−5−(トリフロロメチル)−ピロール−3−カルボニトリルを、昆虫ウ
イルスAcMNPVと組み合わせて試験する。AcMNPVは、野生型であるか
、またはAaITを含有するかもしくはEGT-であるかのいずれかとなるよう
遺伝子的に修飾されたかのいずれかである。結果は第17表から第19表に提示
される。
第17表は当該アリールピロールとAcMNPVの野生型E2株との配合剤を
表す。当該配合剤は単独で使用される各構成要素の予測されたLC20に同等な投
与量を利用する。
当該配合剤では処理後4日目および10日目において相乗作用が観察される。
第18表は当該アリールピロールと遺伝子的に修飾されたAcMNPVのEG
T-(V8株)との配合剤を表す。
結果は、当該配合剤は処理後1日目において、当該アリールピロールと野生型
ウイルスとの配合剤に比較して改善されたより早期の殺虫速度が観察されること
を指す。
第19表は当該アリールピロールと遺伝子的に修飾されたAcMNPVのAa
ITが挿入されたE2株との配合剤を表す。
当該配合剤では処理後1日目および4日目において相乗作用が観察され、当該
アリールピロールと野生型ウイルスとの配合剤に比較して改善されたより早期の
殺虫速度を指す。
かように、総括的には、アリールピロール・4−ブロモ−2−(p−クロロフ
ェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフロロメチル)−ピロール−3
−カルボニトリルと、AaITを含有するように遺伝子的に修飾されたウイルス
かもしくはEGT-であるかのいずれかとの配合剤は、当該アリールピロールと
野生型ウイルスとの配合剤より優れている。
The invention relates to mixtures of genetically modified insect viruses and chemical and biological insecticides for enhanced insect control. Pesticidal compositions for use against insects, comprising mixtures of genetically modified insect viruses with chemical and biological pesticides. BACKGROUND OF THE INVENTION Control of pests that destroy commercially important crops has been the subject of various approaches. Chemical pesticides have been widely used, however, some concerns have been raised about their use. Chemical insecticides can affect beneficial insect species in addition to the targeted non-beneficial insect species. Insects tend to acquire resistance to these chemicals, which requires the development of new chemicals. A chemical may remain in the environment for a period of time after its use. In an effort to reduce the use of chemical pesticides, insect-specific viruses have been utilized to attack insects during their larval stages. Insect-specific viruses include both DNA and RNA viruses. The DNA virus does not create occlusions of entomopox virus ("EPV"), as well as nuclear polyhedrosis virus ("NPV"), granulopathy virus ("GV"), and Baculovirinae (Baculoviri nae) Baculoviridae viruses, such as baculovirus ("NOB"), and the like. Such RNA viruses include togavirus, flavivirus, picornavirus, cytoplasmic polyhedrosis virus ("CPV"), and the like. The subfamily of double-stranded DNA viruses, the ubaculovirus subfamily, encompasses two genera, NPV and GV. They produce occlusions ("OBs") in their life cycle and are therefore particularly useful for biological control. Examples of NPV include Lymantria dispar NPV (Mai moga NPV), Autographa californica MNPV, Singrafa falcifera NPV (Cellulolooper (a member of the family of the family Kinuwaba) NPV), Spodoptera lipatura (Spodoptera litturalis) NPV, Spodoptera frugiperda NPV, Spodoptera exigua NPV, Heliothis armigera NPV, Mamestra brassicae NPV, uraferna FPV , Trichoplusia ni NPV, Helicoverpa zea NPV, and the like. Examples of GVs include Cydia pomonella GV (GV of codling moss (a kind of Himehamaki)), Pieris brassicae GV, Trichoplusia ni GV, and the like. Examples of NOBs are Orcytes rhinoceros NOB and Heliothis zea NOB. Examples of entmopoxviruses include Melolontha melonotha EPV, Amsacta moorei EPV, Roxta migratoria EPV, Melanoplus sanguini pes EPV, and Schistocelia esca regia Aedes aegypti EPV, Chironomus luridus EPV, and the like. Over 400 baculovirus isolates have been described as being present in invertebrates. Autographa californica multiple nuclear polyhedrosis virus ("AcMNPV") is a prototype virus of the baculoviridae family and has a broad host range. The AcMNPV virus was originally one of the moths of the Lepidoptera noctuidae (at its adult stage, it is a nocturnal moth) and is commonly known as alfalfa looper, Autographa californica; cal. ). The virus infects 12 families and more than 30 species within the order of Lepidoptera. It is not known to infect any species other than this eye in large quantities. As exemplified by AcMNPV, the baculovirus life cycle involves two stages. Each stage of the life cycle is represented by a specific form of the virus. That is, extracellular virus particles without an occlusion ("ECV") and virus particles with an occlusion ("OV"). Extracellular and occluded virus forms have the same genome, but exhibit different biological properties. The maturation of each of the two forms of the virus is governed by distinct sets of viral genes. Some of those gene sets are unique to each form. In its naturally occurring insect infectious form, a large number of virions are found embedded in an irregularly crystalline protein matrix known as an occluder ("OB"). Occlusions are also called polygonal inclusions ("PIBs"). The proteinaceous viral occlusion is called a polyhedron (polyhedra; polyhedron is singular). The polyhedrin protein has a molecular weight of 29 kD and is the major structural protein of the viral occlusion encoded by the virus. (Similarly, GVs produce OBs that consist primarily of granulin rather than polyhedrin.) Virus occluders are an important part of the natural baculovirus life cycle, and horizontal ( Provides a means for transmission (from insect to insect). In the environment, susceptible insects (usually in larval stages) consume viral obstructions from contaminated food sources such as plants. The crystalline obstruction dissociates in the intestinal tract of susceptible insects, releasing infectious viral particles. These polyhedral-derived viruses ("PDV") invade and replicate cells in midgut tissues. It is believed that the viral particles enter the cell by endocytosis or fusion, and that the viral DNA is uncovered in the nuclear pore or nucleus. Viral DNA replication is detected within 6 hours. After infection ("p. i. ") By 10-12 hours, secondary infection spreads to other insect tissues by budding of extracellular virus (" ECV ") from the surface of the cells. The ECV form of the virus is responsible for the spread of the virus from cell to cell within individual infected insects and the spread of the infection in cell culture systems. Late in the infection cycle (12 hours after infection), polyhedrin protein can be detected in infected cells. Only 18-24 hours after infection the polyhedrin protein collects in the nucleus of the infected cells and the virus particles become embedded in the proteinous occlusion. Viral occlusions accumulate in large numbers over 4-5 days until cells degrade. These polyhedra have no active role in the spread of infection in larvae. ECV spreads in infected larvae and causes the larvae to die. When infected larvae die, countless polyhedra remain in the decaying tissue, while ECV is degraded. The cycle is repeated when other larvae are exposed to the polyhedron, for example, by ingesting contaminated plants or other foodstuffs. In summary, some form of obstruction of the virus is responsible for the initial infection of insects through the intestinal tract and the stability of the virus in the environment. PDV is not essentially infectious when administered by infusion, but is highly infectious orally. The non-occlusive form of the virus (ie, ECV) is responsible for viral viremia and cell-to-cell infection in tissue culture. ECV is highly infectious to cells of culture systems or insect tissues in the body by injection, but is essentially infectious by oral administration. These insect viruses are not pathogenic to vertebrates or plants. In addition, baculoviruses generally have a narrow host range. Many strains are restricted to one or several insect species. The use of baculovirus as a biological insecticide holds great promise. One of the major obstacles to its widespread use in agriculture is the time lag between the initial infection of an insect and its death. This shift can vary from days to weeks. During this gap the insect larvae continue to feed, causing further damage to the plant. Numerous researchers have attempted to overcome this disadvantage by inserting a heterologous gene into the viral genome to express certain substances that control or modify insects, such as toxins, neuropeptides and hormones or enzymes. ing. However, to date, these genetically modified insect viruses have not been used in combination with chemical pesticides as part of an integrated pest management program. Combinations of wild-type insect virus and chemical pesticides have been reported, but the results were not optimal due to the restriction of wild-type virus (cited references 1-5). Researchers have also added other biological control substances, such as bacteria (eg, Bacillus thurinngiensis), fungi, protozoa and nematodes, alone or with insect viruses or Attempts have been made to control insects in combination with chemical pesticides, but they have also not provided the best results (2, 3, 5, 6). Accordingly, there is a need to develop combinations of chemical insecticides with genetically modified insect viruses. This combination provides the benefits of both components, while reducing the amount of chemicals used and the insecticidal properties obtained with wild-type viruses through the use of genetically designed insect viruses. Shorten it from time. SUMMARY OF THE INVENTION For use against lepidopteran insects, comprising mixtures of genetically modified insect viruses and chemical and biological insecticides for enhanced insect control It is an object of the present invention to provide an insecticidal composition of the invention. Such genetic modifications of the virus include the insertion of a single gene that expresses a substance that controls or modifies insects, such as a toxin, neuropeptide or hormone, or enzyme. Such genetic modifications of the virus also include a single deletion in a gene. The invention provides: (a) an effective amount of one chemical insecticide selected from the class of chemicals consisting of pyrethroids, arylpyrroles, diacylhydrazines and formamidines; and (b) (i) 1.) One inserted gene expressing the Androctonus australis insect toxin ("AaIT"), or (ii) Autographa californica nuclear polyhedrosis virus ("AcMNPV"). An insecticidal composition comprising a genetically modified effective amount of one of the AcMNPVs, containing either a single deletion in the gene encoding steroid UDP-glucosyltransferase ("EGT"). . Here, the above-mentioned compositions indicate that when the insect is a Heliothis zea insect and the chemical is a formamidine, the genetically modified AcMNPV expresses AaIT1. It is used for lepidopteran insects, assuming that it contains one inserted gene. In one embodiment, the invention provides: (a) an effective amount of one chemical insecticide selected from the class of chemicals consisting of pyrethroids and arylpyrroles; and (b) (i) AaIT A genetically modified effective amount of one AcMNPV, which contains either one of the inserted genes that expresses E. coli or (ii) one deletion in the gene encoding the EGT of AcMNPV. An insecticidal composition for use against Heliothis virescens insects. In another embodiment, the present invention provides: (a) an effective amount of one chemical insecticide selected from the class of chemicals consisting of arylpyrroles and diacylhydrazines; and (b) (i) A) an inserted gene that expresses AaIT, or (ii) a deletion in the gene encoding the EGT of AcMNP, a genetically modified effective amount of one AcMNPV. An insecticidal composition for use against Heliothis zea insects, comprising: In yet another embodiment, the invention provides: (a) an effective amount of one of the chemical insecticides selected from the class of chemicals consisting of formamidines; and (b) one that expresses AaIT. An insecticidal composition for use against Heliothis zea insects, comprising a genetically modified effective amount of one AcMNPV containing one inserted gene. The present invention further provides a method for controlling Lepidoptera insects, which comprises administering to said crops said insects or said crops feeding said insecticidal compositions. BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a graphical illustration of the data presented in Table 13 below, ie, the data of "unprocessed confirmation" in Table 13 is not shown in FIG. Mortality on days 1, 4, and 10 of the first three treatments described in Table 13 except for FIG. 2 is a graphical illustration of the data displayed in Table 14 below, i.e., except that the "unprocessed confirmation" data in Table 14 is not shown in FIG. Percent mortality on days 1, 4, and 10 of the first three treatments described in Table 14. In Table 14, "AcMNPV Aa IT-ins. "Is the same as" rNPV "in FIG. DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Insects, such as Lepidoptera, undergo a well-characterized series of events during their development from eggs to adults. After the eggs hatch, the larvae of the insect enter a period of heavy feeding. During this period, it molts several times, allowing continuous growth. The stage between successive molts is called age. At the end of the larval growth phase, the larva pupates and emerges as an adult. It is the ultimate goal of the present invention to enhance the control of harmful insects during the larval stage. Lepidoptera, which are known as important pests of agricultural crops, include Noctuidae (Noctdontidae), Notodontidae, Arctiidae, Arcticidae (Pyralidae), Plutellidae, and Pieridae (Pieridae). ) And Gemetridae. Two criteria are used to determine whether a pesticidal composition provides effective pest control. One is the number of larvae killed over a period of time. This is called "percent mortality." Another is the insecticidal rate. This is beneficial if more larvae are killed earlier in the period, even if the percent mortality during the last period does not improve. In that case, the eating time is shorter and thus the damage to the crop is less. Thus, if either the percent mortality or the insecticidal rate is improved, the composition tested can be said to be an improvement over the existing compositions. Certain combinations of a genetically modified insect virus and a chemical or biological insecticide may be labeled as `` if the mortality of the combination is higher than the sum of the individual components applied individually. '' Synergistic "or" additive "if the mortality rate of the combination is equal to the sum of the individual components applied individually, or" single component "if the mortality rate of the combination is individually applied `` Semi-additive '' if greater than any of the individual components applied but less than the sum of the individual components applied individually, and the mortality rate of the combination for any of the individual components applied individually If lower, it is said to be "antagonistic." Benefits are obtained when the combinations are either synergistic or additive. Even when the combination is additive, there is a cost savings by reducing the dose of either or both of the components compared to the dose when applied individually, and There are environmental benefits, such as a reduction in the amount of chemical pesticides, that are reduced for the survival and occurrence of C. elegans. Such pesticidal compositions are useful in providing enhanced control of either or both permissive and semi-permissive insects. Permissive insects are generally 100-1,000 times more susceptible to certain insect viruses or chemical pesticides than semi-permissive insects. For example, tobacco badworm (a tobacco moth) (H. Willesens (H. virescens)) are tolerant to AcMNPV, while cotton balworm (another tobacco moth) (H. There (H. The larvae of zea)) are semi-permissive for AcMNPV. An additional advantage of the present invention is that the combination of the chemical insecticide and the insect virus can target more types of insects than with individual components alone. Both chemical pesticides and insect viruses have specific host ranges. The combination may extend the host range due to the presence of both components. However, this effect is not due to any interaction between the insecticidal components. Many types of pesticidal chemicals are used to control pests. Numerous summaries of these types and descriptions of their mode of action will now be given. Pyrethroids are compounds that bind to sodium ion channel proteins, resulting in changes in the action potential across the axion membrane. In turn, this upsets the proper functioning of the insect nervous system. Examples of pyrethroids include cypermethrin (cis / trans-3- (2,2-dichlorovinyl) -2,2-dimethylcyclopropanecarboxylic acid-α-cyano-3-phenoxybenzyl); FMC (FMC Corp. )), PERMETHRIN ™ (cis / trans-3- (2,2-dichlorovinyl) -2,2-dimethylcyclopropanecarboxylate-3-phenoxybenzyl); Coulston International Corp. )), Fenvalerate (2- (4-chlorophenyl) -3-methylbutyrate-α-cyano-3-phenoxybenzyl) and cyhalothrin (3- (2-chloro-3,3,3-trifluoro-prop-1) -Enyl) -dimethylcyclopropanecarboxylic acid- [alpha] -cyano-3-phenoxybenzyl). Formamidines may bind to and act as agonists of octopamine (neurohormone / neurotransmitter) receptors, promote cAMP production and induce behavioral changes, or inhibit mixed function or monoamine oxidase. Compounds having the postulated mode of action. Examples of formamidines include amitraz (N '-(2,4-dimethylphenyl) -N-[[(2,4-dimethylphenyl) imino] methyl] -N-methylmethaneimidamide; NOR-AM, Schering (Schering AG) and chlordimeform (N '-(4-chloro-O-tolyl) -N, N-dimethylformamidine). Arylpyrroles are mitochondrial toxins that exert their lethal effect by uncoupling oxidative phosphorylation. Examples of arylpyrroles include 4-bromo-2- (p-chlorophenyl) -1- (ethoxymethyl) -5- (trifluoromethyl) -pyrrole-3-carbonitrile (U.S. Pat. No. 5,310,938) and U.S. Pat. No. 5,010,098. Diacylhydrazines are non-steroidal insect growth regulators whose primary mode of action is as an ecdysone agonist. Examples of diacyl hydrazines are dibenzoyl-t-butyl hydrazine (the preparation of which is described in U.S. Patent No. 5,300,688) and MIMICTM (1- (1,1-dimethyl 3,5-dimethylbenzoate). Ethyl) -2- (4-ethylbenzoyl) hydrazide; Rohm & Haas Co. )). Cyclodienes bind to certain receptor subunits of the GABA complex. One example of a cyclodiene is endosulfan (6,7,8,9,10,10-hexachloro-1,5,5,6,9,9-hexahydro-6,9-methano-2,4,3-benzodioxa Thiepine 3-oxide; Hoechst). Carbamates act as cholinesterase inhibitors. Examples of carbamic acids include thiodicarb (N, N- (thiobis (methylimino) carbonyloxy) -bis (ethaneimidothioic acid) dimethyl; Rhone-Poulanc) and methomyl (N-[(methylcarbamoyl) oxy] thioacetimidic acid. S-methyl). Organophosphates act as cholinesterase inhibitors. Examples of organophosphates include propenophos (S-propyl O-4-bromo-2-chlorophenyl O-ethylphosphorothioate; Ciba-Geigy), malathion (O-methyldicaptosuccinate). , O-dimethylphosphorodithioic acid thioester), sulphophos (O-ethyl O- [4- (methylthio) phenyl] phosphorodithioic acid S-propyl) and dimethoate (O, O-dimethylphosphorodithioic acid (S-methyl) Carbamoylmethyl)). Pyrazoles are inhibitors of mitochondrial respiration by acting specifically in complex I of the electron transport system. Examples of pyrazoles are tebufenpyrad (N- (4-tert-butylbenzyl) -4-chloro-3-ethyl-1-methylpyrazole-5-carboxamide; Mitsubishi Kasei, American Cyanamid Company) and Includes compounds described in published European Patent Application No. 289,879. Nitroguanidines interfere with the binding of acetylcholine to certain acetylcholine receptors in the postsynaptic membrane, and these compounds disrupt neurotransmission by binding themselves to the receptor. Examples of nitroguanidines include imidacloprid (1-[(6-chloro-3-pyridinyl) methyl] -N-nitro-2-imidazolidine imine; Bayer) and derivatives thereof. Milbemycins first bind to a site in the GABA receptor / chloride channel complex and subsequently induce paralysis and death in insects by inhibiting signaling at the neuromuscular junction. One example of milbemycin is abamectin (a mixture of avermectins containing more than 80% avermectin B1a and less than 20% avermectin B1b; Merck, Sharp & Dohme). Benzoylphenylureas are insect growth regulators that interfere with chitin synthesis and thereby disrupt the process of cuticle formation during insect molting. One example of benzoylphenylurea is diflubenzuron (1- (4-chlorophenyl) -3- (2,6-difluorobenzoyl) urea; Uniroyal Chemical Co. , Inc. )). Amidinohydrazones are inhibitors of mitochondrial respiration by inhibiting electron transport in complex II. One example of an amidinohydrazone is hydramethylnon (tetrahydro-5,5-dimethyl-2 (1H) -pyrimidinone [3,-[4- (trifluoromethyl) phenyl] -1- [2- [4- (trifluoro) Methyl) phenyl] ethenyl] -2-propenylidene; American Cyanamid Company). It will be appreciated by those skilled in the art that additional examples of the foregoing classes of chemicals are known and are available either from commercial sources or as described in patents and scientific literature. . In accordance with the present invention, the insecticidal composition comprises a pesticidal chemical (or biological insecticide as described below) and a genetically modified insect virus. In one embodiment of the invention, the genetic modification of an insect virus comprises the insertion of a single gene that expresses a substance that regulates or modifies an insect anywhere in the viral genome. Such substances are for example toxins, neuropeptides or hormones, or enzymes. The substances so expressed enhance the biological insecticidal effect of the virus. Such toxins include insect-specific toxin AaIT (7) derived from scorpion Androctonus australis (7), toxin (8) derived from Pyemotes tritici, a kind of lice mite, and Bacillus bacillus (Bacillus). thuringiensis) (9, 10), and toxins (11) isolated from spider venom. Examples of such neuropeptides or hormones include estrogen (12), prothymotropic hormone (PTTH), lipid mobilizing hormone, diuretic hormone and proctrin (13). One example of such an enzyme is juvenile hormone esterase (JHE). The invention is exemplified by a genetically modified AcMNPV containing an inserted gene that expresses AaIT. The starting point for the genetic modification is a wild-type strain of AcM NPV (ATCC VR-1344) designated E2. The toxin inserted into this virus strain is AaIT, which is produced by the venom of the North African Scorpion Androctonus australis Hector. The toxin is 70 amino acids in length and binds to insect sodium channels and causes contractile convulsions in insect larvae in the nanogram to microgram range. Because AaIT does not bind to mammalian sodium channels, AaIT is a candidate for use as a biological insecticide to protect crops. Because it can be safely consumed by humans. The region upstream of the coding region of the AaIT gene contains certain signal sequences that govern secretion of AaIT from cells. In particular, the signal sequence directs the toxin through the secretory pathway to the cell surface where it is secreted from the cell. During transfer the enzyme cleaves the signal sequence and releases the complete AaIT. Heterologous signal sequences have been found to be useful in the expression and secretion of insect toxins such as AaIT (15). One preferred heterologous signal sequence is the Drosophila melanogaster cuticle signal sequence (for exoskeleton proteins). It secretes large amounts of the associated intact protein. In order, a codon-optimized DNA sequence encoding the cuticle signal sequence and AaIT is used. The degeneracy of the genetic code allows for variations in the nucleotide sequence, while still producing a polypeptide having the same amino acid sequence as the polypeptide encoded by the original DNA sequence. A process known as codon optimization provides a means of designing an altered DNA sequence to reflect the codon frequency utilized by the host insect. In this implementation, the codon usage table of Drosophila melanogaster is used to create a codon-optimized DNA sequence encoding the cuticle signal sequence and AaIT. An additional measure for improving the expression of AaIT is the use of the AcMNPV DA26 "early" promoter. This promoter is inserted upstream of the codon-optimized DNA encoding the cuticle signal sequence and AaIT. Samples of a genetically modified Ac MNPV E2 strain containing the DA26 promoter and a cuticle signal sequence and a codon-optimized DNA sequence encoding AaIT are commonly filed U.S. Pat. Constructed according to the process described in application Ser. No. 08 / 070,164. This patent application is incorporated herein by reference. A sample of the resulting viral construct, designated AC1001, has been deposited with the American Type Culture Collection and has been assigned ATCC accession number VR-2404. Other constructs using wild-type AaIT DNA sequences, other heterologous signal sequences and other promoters can be created by one of ordinary skill in the art by conventional methods. Improving the ability of insect viruses in insect control by genetic modification of the insect virus also takes the form of a single deletion in a gene. One example is a single deletion in the gene encoding ecdysteroid UDP-glucosyltransferase ("EGT"). Miller et al. Report the construction of such an EGT-strain of insect viruses (16). In particular, Miller described the construction of the AcMNPV E GT- strain. Expression of the egt gene causes the production of EGT. EGT inactivates insect molting hormone (ecdysone), which prevents insect larvae from molting or pupating. When the egt gene is inactivated, such as by creating an EGT- strain, molting and pupation of larvae infected with the insect virus can proceed. In turn, this continued insect growth results in beneficial crop protection results such as reduced feeding, reduced growth and more rapid death. This is because the EGT-insect virus fails to prevent larval molting and pupation in addition to stopping feeding in preparation for these molting events. As a result, insects infected with EGT- are much more likely to die earlier than insects infected with wild-type (EGT +) if they attempt to molt when they are infected. Thus, infecting insects with an EGT-strain can 50 In terms of value (the time required for half of the insect population to die after infecting a virus), it is more effective than infecting insects with a wild-type virus. The egt gene is inactivated by replacing or inserting another gene, such as a non-viral marker gene, in place of β-galactosidase. Any DNA sequence can be used to perturb the egt gene as long as it perturbs expression of the egt coding sequence. Alternatively, all or part of the egt gene can be removed from the genome by deletion or mutation of the appropriate coding portion. In addition, regulatory parts of the genome that control expression of the egt gene may be subject to partial alteration or removal. The result of these modifications is underexpression of the egt gene. Deletions that inactivate the egt gene can also be generated by successive viral passages in insects or insect cell culture systems. All of these insertions, deletions or mutations are achieved using conventional means. The resulting deleted insect viruses have the advantage that they differ from wild-type viruses only in that they do not contain foreign DNA and lack a functional egt gene. Miller exemplified the AcMNPV EGT-virus by a recombinant designated vEGTDEL. In this recombinant, a part of the egt gene was deleted. Miller reports that the plasmid pEGTDEL (a product of the plasmid containing the egt gene cut with EcoRI and XbaI to cut away the gene portion) and the virus vEGTZ (the lacZ gene inserted in the same reading frame with the preceding egt coding sequence). VEGTDEL was obtained by co-transfection of DNA from SF cells. Homologous recombination results in the replacement of the egt-lacZ fusion gene in vE GTZ with the deleted egt gene from pEGTDEL, resulting in the recombinant virus vEGTDEL which is EGT-. Miller used a strain of AcMNPV designated L1. This is an isolate of a clone of the originally isolated wild type strain (ATCC VR-1345). More recently, an AcMNPV strain designated V8 has been isolated and characterized. A sample of this V8 strain was deposited with the American Type Culture Collection, 12301 Parklawn Drive, Rockville, Maryland, 20852, USA, and assigned ATCC Accession Number VR-2465. ing. The technique described in Miller for constructing the L1 EGT-strain is readily applied to the construction of the V8 EGT-strain. Conventional formulation techniques known to those skilled in the art are used to prepare the compositions of the present invention. The compositions are in the form of powders, granules, suspensions, emulsions, solutions, solutions for aerosols, feeds and other conventional pesticide preparations which have become soluble. Such compositions often include one inert carrier. The carrier can be a liquid such as water, alcohol, hydrocarbon or other organic solvent, or a mineral, animal or vegetable oil, or a powder such as talc, clay, silicate or diatomaceous earth. it can. The insecticidal compositions of the present invention are applied using conventional techniques known to those skilled in the art. These include exposure of diseased insects to the compositions by inhalation (by spraying or spraying on the crops consumed by the aforementioned insects), ingestion or direct contact. The insecticidal compositions are administered in several ways. The virus and the chemical are administered either simultaneously in one dosage form or simultaneously in two dosage forms. If two dosage forms are used, they are packaged separately and then mixed, if necessary, to create the final composition in the presence of certain diluents. Alternatively, one of the virus or chemical may be administered first to stress the insects, followed by the other component. The insecticidal compositions of this invention provide a genetically modified virus with 2.4 × 10 4 per hectare. 8 −2.4 × 10 12 It is administered at a dose in the range of PIBs with 0.001-1.0 kg of chemical insecticide per hectare. These dosages represent the dosage ranges established individually in the art for each component, and the reductions made possible by the combination of the insecticidal compositions of the invention. The concentration of each of the active ingredients of the compositions required to produce optimal pesticidally effective compositions for plant protection depends on the organism, the chemicals used and the insect virus. It depends on the modification as well as on the formulation of the composition. These concentrations are easily determined by those skilled in the art. As an alternative to chemical pesticides, biological control agents are combined with insect viruses. Biological control substances include, for example, bacteria such as Bacillus thuringiensis, available from Abbott Laboratories as XENTARI ™ and DIPEL ™ 2X. Other biological modulators are Nosema polyvora, M.P. Protozoa such as M. grandis and Bracon Mellitor (5). Still other biological control agents include entomopathogenic fungi (5) and nematodes. The nematodes are administered in a liquid formulation or dispersed in a gel at rest until ready for use. The following examples are set forth so that the invention may be better understood. The examples are for illustrative purposes only and are not to be construed as limiting the scope of the invention. EXAMPLES Example 1 Bioassay Technique The bioassay technique used in these examples is the diet overlay method. The bioassay is performed as follows. The insect used is H. H. virescens (tobacco badworm) and H. virescens H. zea cotton barworm). Rearing the larvae on a soybean / wheat germ agar-based diet (Stoneville diet) adopted from USDA Insectary Labs, Stoneville, Mass. (MS) . All colonies are kept at 28 ° C. under constant fluorescence. All bioassays are performed on Stoneville diet using 2nd instar larvae (H. virescens 4 days old, H. zea 3 days old). The trays for bioassays (CD International, Inc., Pitman, NJ) each contain 32 distinct arenas. Each 4 × 4 cm arena contains 5 ml of Stockville feed. After treatment and infestation, a transparent perforated adherent lid (CD International) traps the insects in the arena. A transparent lid allows for easy recording. For each log / PROBIT ™ (HRO Group, Inc.) analysis, serial dilutions of the virus stock solution with acetone and double distilled water are made prior to each experiment. . The dilution is 1 × 10, depending on the species being tested. 8 From 1 × 10 1 Made in logarithmic increase to PIBs / ml. The virus stock is concentrated, if necessary, by centrifugation. Technical grade insecticides are prepared at various concentrations measured in ppm based on the weight of the insecticide relative to the volume of the diluent. Pipette 0.4 ml of one of the following acetone / water (60:40) solutions onto the surface (hardened) of the artificial feed. That is, a virus solution, a chemical solution, a virus solution containing a chemical substance, or an untreated solution. For virus solutions, the dilution is 1 × 10 4 depending on the insect species being tested. 8 From 1 × 10 1 Varies by a factor of 10 to PIBs / ml. Chemical applications vary from 1000 ppm to 0.1 ppm depending on the chemical being considered and the insect species being tested. Each dilution is tested on 32 larvae and repeated 3-4 times. Application is evenly distributed by rotation of the tray, and the solution is dried in an evaporating hood. Once dried, one larva is added to each test arena and fed for a period of 8 to 10 days. H. H. virescens was fed for 8 days, while H. virescens was fed. H. zea is 12 days. The bioassay tray is kept at 28 ° C under continuous fluorescence throughout the test. Record once a day to observe early onset of infection. At each recording, the larvae are considered dead if they show no movement after shaking the feed tray or if the body liquefies. Chemical and viral LC 20 Value and LC 50 The value (the concentration at which 20% or 50% mortality is observed) is calculated based on 3-4 experiments. Statistics use the SAS Log Probit program to calculate mortality versus dose 8 or 10 days after treatment. Once these ProbitTM values have been calculated, the predicted LC 20 And LC 50 Dose of chemical alone, LC 20 And LC 50 The test is performed using the same diet overlay method with a dose of virus alone and with every possible chemical / virus permutation. "LC 20 Is the dose at which application of the product is expected to cause 20% larval mortality, while "LC 50 Is the dose that is expected to cause 50% larval mortality upon application of the product. The concentration of PIBs / ml is shown in the following table, for example, as “5E4”. “5 E4” is 5 × 10 Four Where E means an exponent. The term "DAT" in the table represents days after treatment. In these tables, the AcMNPV "AaIT insert" is a genetically modified E2 strain that contains the DA26 promoter with a cuticle signal sequence and codon optimized DNA encoding AaIT. Enhanced insect control provides a combination of a genetically modified insect virus and a chemical insecticide if either (or both) increased mortality or improved insecticidal rates result. It is obtained from the compositions that it contains. Examples 2 to 5 present the results of experiments on Helicoverpa zea. Examples 6 to 8 also present the results of experiments with Heliothis virescens. Example 2 Combination of Formamidine Amitraz with Genetically Modified Insect Virus In a first experiment, formamidine amitraz is tested in combination with the insect virus AcMNPV. Does AcMNPV contain AaIT or EGT - Or genetically modified to be either The results are presented in Tables 1 and 2. The conclusion is as follows. That is, 100 ppm amitraz is H. Enhances the biological activity of AcMNPV "AaIT insert" on H. zea larvae. The synergism of the aforementioned viruses is somewhat dose-dependent. Because, the recombinant virus combination with 1000 ppm amitraz has an additive rather than synergistic effect. This is because it produces an effect on H. zea. In contrast, amitraz is described by H. et al. It does not significantly affect the biological activity of AcMNPV "EGT deletion" on H. zea larvae. H. for formamidine / "EGT deficient" combinations There is a numerical trend that suggests that the response of H. zea is slightly less than additive. Example 3 Combination of an Arylpyrrole with a Genetically Modified Insect Virus In the next experiment, arylpyrrole-4-bromo-2- (p-chlorophenyl) -1- (ethoxymethyl) -5- ( Trifluoromethyl) -pyrrole-3-carbonitrile is tested in combination with the insect virus AcMNPV. AcMNPV is genetically modified to either contain AaIT or be EGT-. The results are presented in Tables 3 and 4. The conclusion is as follows. That is, arylpyrrole-4-bromo-2- (p-chlorophenyl) -1- (ethoxymethyl) -5- (trifluoromethyl) -pyrrole-3-carbonitrile is described in H.E. Significantly enhances the insecticidal rate profile of AcMNP V “AaIT insert” against H. zea larvae (ie, based on data taken 3 days after treatment). However, at 5 and 8 days after treatment, the H. pneumoniae for this arylpyrrole / recombinant virus combination was not tested. The response of H. zea is additive (or slightly less than additive). The arylpyrrole is a 2-year-old H. pylori. There is no statistically significant effect on the average mortality of AcMNPV-V8 "EGT deletion" versus H.zea. However, if the arylpyrrole is H. There is a numerical trend (3 days after treatment) that suggests that the "EGT deletion" slightly enhances the killing rate profile for H. zea larvae. Example 4 Combination of a Diacylhydrazine with a Genetically Modified Insect Virus In the next experiment, diacylhydrazine dibenzoyl-t-butylhydrazine is tested in combination with the insect virus AcMNPV. AcMNPV is genetically modified to either contain AaIT or be EGT-. The results are presented in Tables 5 and 6. The conclusion is as follows. That is, diacyl hydrazine / dibenzoyl-t-butyl hydrazine is H. Significantly enhances the insecticidal rate profile of AcMNPV “AaIT insert” against H. zea larvae (ie, based on data taken 3 days after treatment). The diacyl hydrazines are also H. The AcMNPV “EGT deficiency” significantly enhances the insecticidal rate profile for H. zea larvae (ie, based on data taken 3 days after treatment). Example 5 Combination of Certain Benzoylphenylureas with Genetically Modified Insect Virus In the next experiment, benzoylphenylurea diflubenzuron is tested in combination with the insect virus AcMNPV. Does AcMNPV contain AaIT or EGT - Or genetically modified to be either The results are presented in Tables 7 and 8. The conclusion is as follows. That is, benzoylphenylurea diflubenzuron is described in H.E. It did not improve the activity of AcMNPV-E2 "AaIT insert" against H. zea larvae, and furthermore, H. The response of H. zea is smaller than additive. The benzoylphenyl urea is also disclosed in It did not improve the activity of AcMNPV-E2 "EGT deficiency" against H. zea larvae. The response of H. zea is smaller than additive. Example 6 Combination of a Pyrethroid with a Wild-Type or Genetically Modified Insect Virus In the next experiment (in the second instar H. virescens), the pyrethroid cypermethrin was transformed with the insect virus AcMNPV. Test in combination with AcMNPV is wild-type or contains AaIT or EGT - Or has been genetically modified to be either: The results are presented in Tables 9 to 14. Table 9 shows the combination of cypermethrin with the wild type E2 strain of AcMNPV. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 20 Use an equivalent dose. No synergistic effect is observed with the combination compared to the individual components. This is as reported by Aspirot (1). Table 10 shows V8 EGT of cypermethrin and AcMNPV. - Represents a combination with the strain. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 20 Use an equivalent dose. A synergistic effect is observed for the combination compared to the individual components. This synergy is in good contrast to the lack of synergy observed with the combination of cypermethrin and wild-type virus. Table 11 shows the combination of cypermethrin with the E2 "AaIT insert" strain of AcMNPV. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 20 Use an equivalent dose to On days 1 and 4 after treatment, a synergistic effect is observed with the combination compared to the individual components. This earlier insecticidal rate is superior to that observed with the combination of cypermethrin and wild-type virus. Table 12 shows the combination of cypermethrin and the E2 wild type strain of AcMNPV. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 50 Use an equivalent dose to Except for the first day after treatment, no synergistic effect is observed with the combination compared with the individual components. Table 13 shows V8 EGT of cypermethrin and AcMNPV - Represents a combination with the strain. The combination has the expected LC for cypermethrin. 20 , And AcMN PV V8 EGT - LC predicted for strain 50 Use an equivalent dose to The results in Table 13 are also graphically illustrated in FIG. A synergistic effect is observed for the combination compared to the individual components. This synergy is in good contrast to the lack of synergy observed with the combination of cypermethrin and wild-type virus, even though lower doses of cypermethrin are used with the genetically modified virus. Make Table 14 shows the combination of cypermethrin with the E2 "AaIT insert" strain of AcMNPV. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 50 Use an equivalent dose to The results in Table 14 are also graphically illustrated in FIG. With the combination, a synergistic effect is observed on the 4th and 10th days after the treatment compared to the individual components. This synergy is in good contrast to the lack of synergy observed with the combination of cypermethrin and wild-type virus. Thus, cypermethrin and a virus or EGT genetically modified to contain AaIT - Is superior to the combination of cypermethrin and wild-type virus. These results cannot be predicted in view of previous data (1) using only a combination of wild-type virus and pyrethroids. Example 7 Combination of Certain Diacylhydrazines with Wild-Type or Genetically Modified Insect Virus In the following experiments (in 3rd instar H. virescens), diacylhydrazine dibenzoyl-t-butyl Hydrazine is tested in combination with the insect virus Ac MNPV. AcMNPV is wild-type or EGT - (L1 strain). The results are presented in Tables 15 to 16. The combinations utilize lower dosages than those used in Example 6. Table 15 shows the combination of the diasilyhydrazine and the AcMNPV wild-type L1 strain. A synergistic effect is observed on the 4th and 10th days after treatment with the combination. Table 16 shows the combination of the diacylhydrazine with the EGT- (L1 strain) of a genetically modified AcMNPV. Observations indicate that the response was slightly different than additive at day 4 after treatment with the combination. Example 8 Combination of an Arylpyrrole with a Wild-Type or Genetically Modified Insect Virus In the next experiment (in the second instar H. virescens), arylpyrrole 4-bromo-2 -(P-Chlorophenyl) -1- (ethoxymethyl) -5- (trifluoromethyl) -pyrrole-3-carbonitrile is tested in combination with the insect virus AcMNPV. AcMNPV is wild-type or contains AaIT or EGT - Or has been genetically modified to be either: The results are presented in Tables 17 to 19. Table 17 shows the combination of the arylpyrrole and the wild type E2 strain of AcMNPV. The formulation has a predicted LC of each component used alone. 20 Use an equivalent dose to A synergistic effect is observed on the 4th and 10th days after treatment with the combination. Table 18 shows the EGT of the arylpyrrole and the genetically modified AcMNPV. - (V8 strain). The results indicate that one day after treatment, an improved earlier insecticidal rate is observed one day after treatment compared to the combination of the arylpyrrole and wild-type virus. Table 19 shows the combination of the arylpyrrole and the E2 strain into which the AaIT of the genetically modified AcMNPV was inserted. Synergy was observed with the combination on days 1 and 4 post-treatment, indicating an earlier and faster insecticidal rate compared to the combination of the arylpyrrole and wild-type virus. Thus, overall, it contains arylpyrrole-4-bromo-2- (p-chlorophenyl) -1- (ethoxymethyl) -5- (trifluoromethyl) -pyrrole-3-carbonitrile and AaIT Combinations with either the genetically modified virus or EGT- are superior to the combination of the arylpyrrole and wild-type virus.
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